JP2645648B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2645648B2 JP60258840A JP25884085A JP2645648B2 JP 2645648 B2 JP2645648 B2 JP 2645648B2 JP 60258840 A JP60258840 A JP 60258840A JP 25884085 A JP25884085 A JP 25884085A JP 2645648 B2 JP2645648 B2 JP 2645648B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート等の磁気記録媒体に
関するものである。
ロ.従来技術 近年、磁気記録媒体、特に短波長記録を要求されるビ
デオ用磁気記録媒体においては、今まで以上に微粒子
化、高磁力化された磁性粉が使用される傾向が強くなっ
ている。ところが磁性粉は、微粒子化や高磁力化するほ
ど、個々の粒子の凝集力が強まり、その結果、短波長記
録の高い再生出力や良好なS/N比を得るために必要な分
散性や表面平滑性が十分に満足されなくなる。また、か
かる記録媒体は、記録再生時に激しく磁気ヘッドに摺接
するため、繰返し使用によって磁性塗膜が摩耗し、塗膜
中に含有される磁性粉が脱落しやすく磁気ヘッドの目詰
りといった好ましくない結果を生ぜしめる。
このため、磁性粉の粒度分布を調整して磁性粉の結合
剤中での分散性を向上させたり、界面活性剤を分散剤と
して使用したり、または結合剤中の親水性基、例えば水
酸基、ホスホ基、スルホ基、或いはカルボキシ基等の導
入によって変性し、特性の改善を行う方法が提案されて
いる。
例えばポリエステル樹脂にスルホン酸金属塩残基を導
入することによって、特開昭56−74824号、同56−74827
号等には表面平滑性(グロス)及び支持体に対する接着
性の向上、特開昭56−13519号、同56−74826号、同56−
74828号、同56−74829号等には分散性、界面張力に係わ
る充填性の改善についての開示があり、該スルホン酸金
属塩基導入ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ニト
ロセルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂等の組合せ
によるバインダー組成の提案が数多くなされている。
更に、塩化ビニル系樹脂は機械的強度が大きいことか
ら、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩
化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル
共重合体或は塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコー
ル−無水マレイン酸共重合体等が賞用される。
前記塩化ビニル系樹脂のスルホ基金属塩残基による変
性についての特開昭57−44227号に開示されており、ま
ずOH基を含有する塩化ビニル系樹脂と、例えば1分子中
に塩素原子とスルホン酸金属塩残基を含有する化合物と
の間で脱塩酸反応を行わしめ、スルホン酸金属塩残基の
導入された変性塩化ビニル系樹脂を得るものである。
また、フリーのスルホ基(−SO3H)を含有する塩化ビ
ニル系共重合体については、特開昭58−108032号に開示
する所がある。
しかし、このようなフリーのスルホ基を有する重合性
モノマーから得られた塩化ビニル系共重合体は、磁性粉
の分散性には有利な場合があるが、分散後に塗布するま
でに著しい粘度上昇を示し、塗布不能になることが多か
った。又、出来あがった磁性層についても、支持体や他
の各層(バックコート層、磁性層等)との間で保存中に
粘着をおこしやすく、磁性層のハガレを起こすこともあ
った。このような種々の欠点により、出来あがった磁気
媒体の性能は著しく不満足なものであった。
一方、これらの欠点を改善すべく、当該スルホ基を金
属塩にすることも提案されているが、これによって多少
の改善は認められ、一応の評価に耐え得る記録媒体は得
られるようになったものの、性能的には未だ不満足であ
り、また評価段階での新たな問題として、繰返し使用し
たときの出力低下が大きいことが判り、重大な問題とな
った。
特に、平滑な面は得られるものの、平滑な面は反面で
摩擦の増加につながり、特に高温になると非常に走行が
悪くなる。これは、工程中、カレンダー工程で問題とな
り、カレンダーヒートロールに磁性層の一部がくっつ
き、ロール表面を汚すことになり、さらにそれがテープ
の性能低下につながる。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、磁性粉の分散性に優れると共に、耐
久性も良好であり、磁性層の潤滑性が良好であって静止
画像耐久性に優れ、走行安定性、S/Nに優れた磁気記録
媒体を提供することにある。
ニ.発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、磁性粉と結合剤とを含有する磁性層
を有する磁気記録媒体において、スルホ基及び/又はリ
ン酸基をアルカリ金属塩の形で含有し、かつ、エポキシ
基を含有する前記結合剤と、脂肪酸及び/又は脂肪酸エ
ステルとが前記磁性層に含有され、かつ、25℃における
動摩擦係数が0.30以下であることを特徴とする磁気記録
媒体に係るものである。なお、本発明の上記「動摩擦係
数」は後述する実施例中に定義した通りである。
本発明によれば、上記結合剤は、スルホ基及び/又は
ホスホ基をアルカリ金属塩の形で含有しているので磁性
塗料粘度が低くなり、磁性粉の分散性が向上して磁性層
の表面平滑性が良好となる。しかも、磁性層中には上記
の脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルを含有せしめ、25℃
における動摩擦係数を0.30以下とすることが必要である
ことが判った。また、この系では、スチル耐久性も向上
することが判った。更に、前記結合剤がエポキシ基を有
していると、さらに走行が安定することが判った。
本発明に係る結合剤、特に塩化ビニル系共重合体は、
塩化ビニルモノマー、スルホ基もしくはリン酸基のアル
カリ塩を含有した共重合性モノマー及び必要に応じ他の
共重合性モノマーを共重合することによって得ることが
できる。この共重合体はビニル合成によるものであるの
で合成が容易であり、且つ共重合成分を種々選ぶことが
でき、共重合体の特性を最適に調整することができる。
スルホ基酸もしくはリン酸基の塩の金属はアルカリ金
属(特にナトリウム、カリウム、リチウム)であり、特
にカリウムが溶解性、反応性、収率等の点で好ましい。
スルホ基を含有する上記の共重合性モノマーとして
は、 CH2=CHSO3M、 CH2=CHCH2SO3M、 CH2=C(CH3)CH2SO3M、 CH2=CHCH2OCOCH(CH2COOR)SO3M、 CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2SO3M、 CH2=C(CH3)COOC2H4SO3M、 CH2=CHCOOC4H8SO3M、 CH2=CHCONHC(CH32CH2SO3M、 が挙げられる。
またリン酸のアルカリ金属塩を含有する上記の共重合
性モノマーとしては、 CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2−O−PO3MY1、 CH2=CHCONHC(CH32CH2−O−PO3MY2CH2=CHCH2O(CH2CH2O)mPO2MX2、が挙げられる。
上記に於いてMはアルカリ金属、Rは炭素原子数1〜
20個のアルキル基、Y1はH、M又は CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2−、 Y2はH、M又は CH2=CHCONHC(CH32CH2−、 X1 OHまたはOM、X2は CH2=CHCH2O(CH2CH2O)m−、 OH又はOMでる。またnは1〜100、mは1〜100の整数
である。
また必要に応じ共重合させる共重合性モノマーとして
は、公知の重合性モノマーがあり、例えば種々のビニル
エステル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタク
リロニトリル、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、
種々のアクリル酸エステル、メタクリ酸エステル、エチ
レン、プロピレン、イソブテン、ブタジエン、イソプレ
ン、ビニルエーテル、アリールエーテル、アリールエス
テル、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン
酸、マレイン酸エステル等が例示される。
本発明による上記結合剤は乳化重合、溶液重合、懸濁
重合、塊状重合等の重合法により重合される。いずれの
方法に於いても必要に応じて分子量調節剤、重合開始
剤、モノマーの分割添加あるいは連続添加などの公知の
技術が応用できる。
本発明において用いられる上記結合剤中の前記酸性基
の塩含有モノマー量は0.01〜30モル%であるのが好まし
い。該塩含有モノマー量が多くぎると、溶剤への溶解性
が悪くまたゲル化が起こりやすい。また塩含有モノマー
量が少なすぎると所望の特性が得られなくなる。
上記の塩化ビニル系共重合体は更に、エポキシ基又は
水酸基を含有しているのが好ましい。一般的に、バイン
ダー成分は硬いものとして、例えばビデオテープでは塩
ビ−酢ビの共重合体がポリウレタン(軟い成分)と併用
されている。この塩ビ−酢ビ共重合体は部分加水分解さ
れたもので、次式のように示されるものであった。
:共重合ユニットを示す。
ここでCH3CO−O−の基は、硬化剤等との架橋反応に
は寄与しにくいものと考えられる。そこで、この磁気媒
体用として優れた、部分加水分割された塩ビ−酢ビ共重
合体の特性を失うことなく、さらに分散性と架橋反応性
(架橋剤以外であってもよい)に優れ、また優れた平面
性を提供できるバインダーとして、本発明によって、ス
ルホ又はホスホ基のアルカリ金属塩を含んだ不飽和化合
物を共重合成分の一つとするとともに、 CH3COに代えて、 等のエポキシ基を含有させる。このバインダーの共重合
ユニットは例えば次の如くである。
(X:スルホ又はホスホ基のアルカリ金属塩を含んだモノ
マーユニット部分) 前記結合剤としての特に塩化ビニル系共重合体は、磁
気媒体の耐久性を向上するウレタン樹脂と併用されるの
がよい。
更に従来知られている各種樹脂を併用してもよい。併
用される熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以
下、平均分子量が約10000〜200000、重合度が200〜2000
程度のもので、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−ア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビ
ニリデン共重合体、アクリル酸エステル−スチレン共重
合体、メタクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合
体、メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メ
タクリル酸エステル−スチレン共重合体、ポリフッ化ビ
ニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹
脂、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体(セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースダイアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネ
ート、ニトロセルロース等)、スチレンブタジエン共重
合体、ポリエステル樹脂、クロロビニルエーテルアクリ
ル酸エステル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系
の熱可塑性樹脂及びこれらの混合物等が使用される。
また、熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては塗布液の
状態では約200,000以下の分子量であり、縮合、付加等
の反応により分子量は無限大のものとなる。更に、これ
らの樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間に軟化又
は溶融しないものが好ましい。具体的には例えばフェノ
ール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ア
ルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂、高
分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプレポリマー
の混合物、メタクリル酸塩共重合体とジイソシアネート
プレポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリ
イソシアネートの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、
低分子量グリコール/高分子量ジオール/トリフェニル
メタントリイソシアネートの混合物、ポリアミン樹脂及
びこれらの混合物等が例示される。
前記した樹脂は、−SO3M、−OSO3M、−COOM、−PO(O
M′)(但しMは水素又はアルカリ金属、M′は水
素、アルカリ金属又は炭化水素残基)等の親水性極性基
を含有した樹脂であってもよい。
本発明に使用可能な塩化ビニル系共重合体とウレタン
樹脂との配合比としては、本発明に係る塩化ビニル系共
重合体が90〜10重量部、より好ましくは80〜20重量部で
あるのが望ましい。上記配合比が90重量部を越えると塗
膜がもろくなりすぎ塗膜の耐久性が著しく劣化し、また
支持体との接着性も悪くなる。また上記配合比が10重量
部未満であると、磁性粉の粉落ちがおこり易くなる。
更に本発明に係る結合剤を含有する磁性塗料には更に
ポリイソシアネート系硬化剤を添加することにより、耐
久性を向上することができる。このようなポリイソシア
ネート系硬化剤としては、例えば、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサン
ジイソシアネート等の2官能イソシアネート、コロネー
トL(日本ポリウレタン工業(株)製)、デスモジュー
ルL(バイエル社製)等の3官能イソシアネート、また
は両末端にイソシアネート基を含有するウレタンプレポ
リマーなどの従来から硬化剤として使用されているもの
や、また硬化剤として使用可能であるポリイソシアネー
トであればいずれも使用できる。また、そのポリイソシ
アネート系硬化剤の量は全結合剤量の5〜80重量部用い
る。
次に本発明に使用する上記の脂肪酸は一塩基性であっ
ても二塩基性であってもよい。炭素原子数6〜30、更に
は10〜22の脂肪酸が好ましい。脂肪酸を例示すると以下
の通りである。
(1)カプロン酸 (2)カプリル酸 (3)カプリン酸 (4)ラウリン酸 (5)ミリスチン酸 (6)パルミチン酸 (7)ステアリン酸 (8)イソステアリン酸 (9)リノレン酸 (10)リノール酸 (11)オレイン酸 (12)エライジン酸 (13)ベヘン酸 (14)マロン酸 (15)コハク酸 (16)マレイン酸 (17)グルタル酸 (18)アジピン酸 (19)ピメリン酸 (20)アゼライン酸 (21)セバシン酸 (22)1,12−ドデカンジカルボン酸 (23)オクタンジカルボン酸 本発明において使用する上記の脂肪酸エステルの例は
次の通りである。
(1)オレイルオレート (2)イソセチルステアレート (3)ジオレイルマレエート (4)ブチルステアレート (5)ブチルパルミテート (6)ブチルミリステート (7)オクチルミリステート (8)オクチルパルミテート (9)アミルステアレート (10)アミルパルミテート (11)イソブチルオレエート (12)ステアリルステアレート (13)ラウリルオレート (14)オクチルオレート (15)イソブチルオレート (16)メチルオレート (17)イソトリデシルオレート (18)2−エチルヘキシルステアレート (19)メチルステアレート (20)2−エチルヘキシルパルミテート (21)イソプロピルパルミテート (22)イソプロピルミリステート (23)メチルラウレート (24)セチル−2−エチルヘキサレート (25)ジオレイルアジペート (26)ジエチルアジペート (27)ジイソブチルアジペート (28)ジイソデシルアジペート (29)イソオクチルパルミテート (30)イソオクチルミリステート (31)イソセチルステアレート これらの脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルの含有量
は、磁性粉100重量部に対し0.5〜20wt%、好ましくは1
〜10wt%である。
そして、本発明の磁性層は、主に上記した各成分によ
って動摩擦係数を25℃で0.30以下に調整されることが必
須不可欠である。この摩擦係数が0.30を越えると、走行
性、高スチル耐久性が著しく悪くなるからである。
第1図は、本発明による磁気記録媒体、例えば磁気テ
ープを示すものであり、支持体1上に下びき層2(この
層は必要に応じて設けられない場合もある。)、磁性層
3が積層せしめられている。そして、本発明に基いて、
磁性層3中には、上述した結合剤、脂肪酸、脂肪酸エス
テル及び磁性粉が含有せしめられている。
上記支持体1は、帯電防止、転写防止等の目的で磁性
層を設けた側の反対の面が、第2図の如くいわゆるバッ
クコート(Backcoat)4が施されるのがよい。
磁性層に用いられる磁性粉、特に強磁性粉としては、
γ−Fe2O3、Co含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4等の
酸化鉄磁性粉:Fe、Ni、Co、Fe−Ni−Co合金、Fe−Mn−Z
n合金、Fe−Ni−Zn合金、Fe−Co−Ni−Cr合金、Fe−Co
−Ni−P合金、Co−Ni合金等、Fe、Ni、Co等を主成分と
するメタル磁性粉:CrO2等各種の強磁性粉が挙げられ
る。
磁性層には、前記の他に、添加剤として分散剤、湿潤
剤、研磨剤、帯電防止剤等が加えられてもよい。
併用できる分散剤としては、前記の脂肪酸のアルカリ
金属(Li、Na、K等)またはアルカリ土類金属(Mg、C
a、Ba)からなる金属石鹸;前記の脂肪酸エステルの弗
素を含有した化合物;前記の脂肪酸のアミド;レシチ
ン;トリアルキルポリオレフィンオキシ第四アンモニウ
ム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オレフィンはエチレ
ン、プロピレンなど)等が使用される。この他に炭素数
12以上の高級アルコール、及びこれの他に硫酸エステル
等も使用可能である。これらの分散剤は磁性粉100重量
部に対して0.5〜20重量部の範囲で添加される。
潤滑剤としては、ジアルキルポリシロキサン(アルキ
ルは炭素数1〜5個)、COOR(R=H又はC1〜C20のア
ルキル基)で変性されたジアルキルポリシロキサン、ジ
アルコキシポリシロキサン(アルコキシは炭素数1〜4
個)、モノアルキルモノアルコキシポリシロキサン(ア
ルキルは炭素数1〜5個、アルコキシは炭素数1〜4
個)、フェニルポリシロキサン、フロロアルキルポリシ
ロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)などのシリコン
オイル;グラファイトなどの導電性微粉末;二硫化モリ
ブデン、二硫化タングステンなどの無機微粉末;ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリエチレン塩化ビニル共重
合体、ポリテトラフルオロエチレンなどのプラスチック
微粉末;α−オレフィン重合物;常温で液状の不飽和脂
肪酸炭化水素(n−オレフィン二重結合が末端の炭素に
結合した化合物、炭素数約20);フルオロカーボン類な
どが使用できる。これらの潤滑剤は磁性粉100重量部に
対して0.2〜30重量部の範囲で添加される。
研磨剤としては、一般に使用される材料でアルミナ、
炭化ケイ素、酸化クロム(Cr2O3)、コランダム、人造
コランダム、ダイアモンド、人造ダイアモンド、ザクロ
石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)等が使用
される。これらの研磨剤はモース硬度が5以上であり、
平均粒子径が0.05〜5μmの大きさのものが使用され、
特に好ましくは0.1〜2μmである。これらの研磨剤は
磁性粉100重量部に対して0.5〜20重量部の範囲で添加さ
れる。
帯電防止剤としては、カーボンブラック、カーボンブ
ラックグラフトポリマーなどの導電性微粉末;サポニン
などの天然界面活性剤;アルキレンオキサイド系、グリ
セリン系、グリシドール系などのノニオン界面活性剤;
高級アルキルアミン類、第四級アンモニウム塩類、ピリ
ジンその他の複素環類、ホスホニウム類などのカチオン
界面活性剤;カルボン酸、スルホン酸、リン酸、硫酸エ
ステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むアニオン
界面活性剤;アミノ酸類、アミノスルホン酸類、アミノ
アルコールの硫酸またはリン酸エステル類等の両性活性
剤などが使用される。上記の導電性微粉末は磁性粉100
重量部に対して0.2〜20重量部が、界面活性剤は0.1〜10
重量部の範囲で添加される。これらの界面活性剤は単独
または混合して添加してもよい。これらは帯電防止剤と
して用いられるものであるが、時としてその他の目的、
例えば分散、磁気特性の改良、潤滑性の改良、塗布助剤
として適用される場合もある。
他に添加剤として次のものを用いてもよい。リン酸、
スルファミド、グアニジン、ピリジン、アミン、尿素、
ジンククロメート、カルシウムクロメート、ストロンチ
ウムクロメートなどが使用できるが、特にジシクロヘキ
シルアミンナイトライト、シクロヘキシルアミンクロメ
ート、ジイソプロピルアミンナイトライト、ジエタノー
ルアミンホスフェート、シクロヘキシルアンモニウムカ
ーボネート、ヘキサメチレンジアミンカーボネート、プ
ロピレンジアミンステアレート、グアニジンカーボネー
ト、トリエタノールアミンナイトライト、モルフォリン
ステアレートなど(アミン、アミドまたはイミドの無機
酸塩または有機酸塩)を使用すると防錆効果が向上す
る。これらは強磁性微粉末100重量部に対して0.01〜20
重量部の範囲で使用される。
又、磁性層の構成材料は有機溶剤と混合して磁性塗料
を調製し、これを支持体上に塗布するが、その磁性塗料
の溶剤としてはケトン(例えばアセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン)、アルコール(例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノール、ブタノール)、エステル(例えばメチルア
セテート、エチルアセテート、ブチルアセテート、エチ
ルラクテート、グリコールアセテートモノエチルエーテ
ル)、グリコールエーテル(例えばエチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエー
テル、ジオキサン)、芳香族炭化水素(例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン)、脂肪族炭化水素(例えばヘ
キサン、ヘプタン)、ニトロプロパン等が挙げられる。
この磁性塗料を塗布する支持体はポリエステル(例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート)、ポリオレフィン(例えばポリエチレン、
ポリプロピレン)、セルロース誘導体(例えばセルロー
ストリアセテート、セルロースダイアセテート、セルロ
ースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロ
ピオネート)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリヒドラジド類、金属(例え
ばアルミニウム、銅)、紙等から成っていて良い。
ホ.実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明する。以下
に示す成分、割合、操作順序等は、本発明の精神から逸
脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下記の実
施例において「部」はすべて「重量部」を表わす。
実施例−1 この例においては、前記塩を含有する塩化ビニル系重
合体を次のようにして合成した。
下記組成物を反応容器に仕込みN2置換し反応させた。
メチルイソブチルケトン 86重量部 酢酸メチル 280重量部 塩化ビニル 150重量部 酢酸ビニル 50重量部 CH2=CHCH2OCOCH(SO3K)CH2COOC8H17 5重量部 CH2=CH−CONH−C(CH32CH2SO3K 1重量部 ジイソプロピルパーオキシジカーネート(重合開始剤)
2重量部 上記組成処方を攪拌しなら53℃に上げ、処方中の重合
開始剤1に対して9のメチルイソブチルケトンを加え
た。15時間後30℃に冷却し残存の塩化ビニルを回収し更
に回収を行った。このようにして固形分32%、粘度70cp
s(25℃)の共重合体液480重量部を得た。この重合体溶
剤がさらに を反応させて、スルホ基およびエポキシ基を含む塩化ビ
ニル系樹脂を得た。これをバインダーAとする。そして
次の磁性塗料を調製した。
バインダーA 15部 ポリウレタン(エスタン5701:グッドリッチ社製) 7部 Co−γ−Fe2O3 100部 分散剤(レシチン) 3部 アルミナ 1部 カーボンブラック 6部 脂肪酸(パルミチン酸) 1部 脂肪酸エステル(イソオクチルパルミテート) 1部 シクロヘキサノン 150部 メチルエチルケトン 70部 トルエン 30部 上記成分をボールミルに仕込み、分散させた後、この
塗料に3官能イソシアネート5部を添加し、リバースロ
ールコーターにて支持体上に5μm厚みに塗布してスー
パーカレンダーをかけ、1/2インチ幅にスリットしビデ
オテープとした。このテープの25℃での動摩擦係数を測
定したところ、0.19であった。
実施例−2 実施例−1において、バインダーAに代えて、リン酸
基のアルカリ金属塩を有する不飽和化合物を共重合成分
として有する塩化ビニル系樹脂(実施例−1のバインダ
ーAにおいて、 CH2=CHCH2OCOCH(SO3K)CH2COOC8H175重量部のうち0.5
重量部を CH2=CHCONHC(CH32CH2OPO3K2に代えて得られたも
の:バインダーBとする)を用いた以外は実施例−1と
同様の操作を行った。
実施例−3 実施例−1において、脂肪酸を除き脂肪酸エステル
(イソオクチルパルミテート)2部を用いた以外は実施
例−1と同様の操作を行った。
実施例−4 実施例−1において、脂肪酸エステルを除き、脂肪酸
2部を用いた以外は、実施例−1と同様の操作を行っ
た。なお、この実施例ではパルミチン酸の代わりにオレ
イン酸を使用した。
比較例−1 実施例−1において、バインダーAに代えて、スルホ
基を有する不飽和化合物 を共重合成分とする塩化ビニル系樹脂(バインダーCと
する)を用いた以外は、実施例−1と同様の操作を行な
った。
比較例−2 実施例−1において、脂肪酸と脂肪酸エステルを除い
た以外は、実施例−1と同様の操作を行なった。
以上のサンプルの諸特性を示す。
塗料粘度:25℃にてB型粘度計(60r.p.m)にて測定。
動摩擦係数:25℃にてテープ走行性試験機TBT−300D(横
浜システム研究所)にてクロムメッキステンレス4Φピ
ンにテープを180゜巻きつけ、テープスピード1cm/ses、
入口テンション20gで測定し、次式にてμを算出 ジッター:VTRジッター・メーカーMK−612A(目黒電波)
にて測定。
スチル:スチレモードでRF出力が1dB低下するまでの時
間。
次に、実施例−1において、脂肪酸と脂肪酸エステル
の種類及び量を変えた以外は、実施例−1と同様の操作
を行ない、種々の動摩擦係数を持つサンプルを作成し
た。そのサンプルのジッター及びスチルと動摩擦係数と
の関係を第3図に示す。
この結果から、本発明に基いて磁性層を形成すれば、
磁性粉は分散性にすぐれ、走行性、耐久性が良好とな
り、従って磁気特性、電気特性にすぐれることが分る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであって、 第1図及び第2図は磁気テープ二例の一部分の各拡大断
面図、 第3図は動摩擦係数による特性変化を示すグラフ である。 なお、図面に示した符号において、 1……非磁性支持体 2……下びき層 3……磁性層 4……バックコート層 である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 合議体 審判長 松島 四郎 審判官 小林 正巳 審判官 唐木 以知良 (56)参考文献 特開 昭61−253627(JP,A) 特開 昭62−112217(JP,A) 特開 昭59−227026(JP,A) 特開 昭59−22229(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁性粉と結合剤とを含有する磁性層を有す
    る磁気記録媒体において、スルホ基及び/又はリン酸基
    をアルカリ金属塩の形で含有し、かつ、エポキシ基を含
    有する前記結合剤と、脂肪酸及び/又は脂肪酸エステル
    とが前記磁性層に含有され、かつ、25℃における動摩擦
    係数が0.30以下であることを特徴とする磁気記録媒体。
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