JPH0711861B2 - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH0711861B2
JPH0711861B2 JP32906587A JP32906587A JPH0711861B2 JP H0711861 B2 JPH0711861 B2 JP H0711861B2 JP 32906587 A JP32906587 A JP 32906587A JP 32906587 A JP32906587 A JP 32906587A JP H0711861 B2 JPH0711861 B2 JP H0711861B2
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート等の磁気記録媒体の製
造方法に関するものである。
ロ.従来技術 近年、磁気記録媒体一般において、特に高密度記録への
要求が高まり、種々の改良がなされている。こうした要
求として具体的には角形比、S/N比の向上がある。S/N比
や角形比を向上させるには、粒子サイズが小さく比表面
積の大きい強磁性体を用いることが考えられる。
一般に、磁気記録媒体のS/N比は、記録・再生に関係す
る記録材料中の磁性体の粒子数の平方根に比例すると言
われているため、同一重量の磁性粉を塗布した場合、粒
子径の小さい磁性体を用いる程S/N向上に有利になる。S
/N比、角形比の向上のためには、強磁性体をバインダー
樹脂中に均一に分散し、かつ塗布形成された磁性層の表
面性を平滑にすることが要求される。
しかしながら、粒子の表面積は粒子径の2乗に反比例し
て大きくなるので、粒子の分散は粒子径の減少につれて
急激にむずかしくなり、又分散安定性も劣化する。これ
では磁性層中の強磁性体の配向性、磁性層表面の平滑性
等が悪化し、ひいては優れた角形比、S/N比は得られ
ず、不都合である。
通常、磁性粉を分散させるに当っては、磁性粉粒子の表
面を被覆するに足りるだけの分散剤で十分なはずである
が、実際はこれでは十分な分散性、安定性が得られず、
このためにかなり過剰の分散剤が添加されている。
例えば強磁性粉末の分散剤としては、各種界面活性剤、
特に脂肪酸塩、リン酸エステル、アルキルスルホン酸
塩、スルホコハク酸塩等が主として使用されている。し
かしながら、これら従来の分散剤を使用した場合、磁性
塗料調製時の強磁性粉末の分散性は向上するが、該磁性
塗料を支持体上に塗工、乾燥して得た磁性層において
は、強度、耐湿性等が劣化して高温多湿時での走行性の
問題が生じ易く、また通常の温湿度条件での走行耐久性
が劣るものが多かった。また磁性粉に吸着されない分散
剤は塗膜中で結合剤としてのバインダー樹脂と混合し
て、磁性層を可塑化したり、又、バインダー樹脂の硬化
を妨げ、従って磁性層の機械的強度、特にヤング率を著
しく低下させる。最近テープの長時間記録化に伴って薄
手のベースフィルムを用い、テープの全厚を薄くする傾
向にあるが、テープの腰の強さはテープ厚みの3乗に比
例するため、薄手化に伴って著しく腰が弱くなり、これ
が薄手テープの走行特性、テープのヘッドタッチを悪く
し、従ってS/N比の劣化につながる。薄手化に伴う機械
物性、特にテープの腰の強さを保つために、超延伸ベー
スフィルムの採用、磁性層の高ヤング率化が行われてい
る。このため、過剰の分散剤その他の低分子添加剤によ
る磁性層のヤング率の低下は薄手テープの機械物性を著
しく劣化させる。
磁性粉を効果的に且つ安定に分散し、しかも磁性層の機
械物性を損わないようにせんとする技術が種々開示され
ている。例えば、特開昭54−94308号、54−143894号、5
0−92103号各公報では、磁性粉を燐酸エステル誘導体で
前処理を行っている。また、特開昭51−134899号、53−
51703号、53−7898号、54−46509号各公報では、シリコ
ンオイルで磁性層表面を被覆する方法を開示している。
また、特開昭50−108902号、49−97738号、51−33753
号、53−116114号、54−24000号等の各公報ではアニオ
ン活性剤で表面を処理している。しかし、以上の技術は
小粒子状の、特にBET35〜40m2/g以上の磁性粉に対して
は有効とは言えない。
また、特開昭51−103403号、47−33602号、55−125169
号、55−73929号、55−73930号、57−42888号、57−102
6号等の各公報には、磁性粉に吸着しうる官能基を持つ
オリゴマー、ポリマーで磁性粉の表面を被覆する技術を
開示している。
これらの技術は、乾燥した磁性粉を分散剤溶液と混合し
てその表面に分散剤を吸着させるためには分散剤の溶
解、磁性粉との混合、撹拌、混練、濾過、乾燥、粉砕、
篩別の各工程を必要とする。
従って、従来の分散剤では、益々微細化してゆく磁性粉
をはじめとする各種フィラーの良好な分散を保証するに
は不十分であり、かつ現在要求されている磁気特性、電
磁変換特性並びに耐久性を満足することは困難であっ
た。
更に、上記のように微粒子化された強磁性体の分散を良
くするために各種混練機(2本ロールミル、3本ロール
ミル、オープンニーダー、加圧ニーダー、連続ニーダー
等)による混練方法の検討が行われてきた。
しかし、検討の結果、いずれを用いても所望の分散の度
合にまで達した磁性塗布液を得ることは困難であり、し
かも強磁性粒子の微粒子化が進むにつれてその傾向は強
くなることが判明した。
ハ.発明の目的 本発明の目的は、強磁性粉末の分散状態及び配向性が良
好で、電磁変換特性に優れ、表面性が良好で摩擦係数が
小さく、かつ走行性、耐久性に優れる磁気記録媒体の製
造方法を提供することである。
ニ.発明の構成及びその作用効果 本発明は、スルホ基とホスホ基とカルボキシル基とスル
ホ基のアルカリ金属塩とホスホ基のアルカリ金属塩とカ
ルボキシル基のアルカリ金属塩とからなる群より選ばれ
た一種又は二種以上の置換基を含有する塩化ビニル系共
重合体樹脂、スルホ基とホスホ基とカルボキシル基とス
ルホ基のアルカリ金属塩とホスホ基のアルカリ金属塩と
カルボキシル基のアルカリ金属塩とからなる群より選ば
れた一種又は二種以上の置換基を含有するウレタン樹
脂、BET値が35m2/g以上である強磁性粉末、分散剤、研
磨剤、カーボンブラック及び溶剤を混練して混練物を調
製する工程と;この混練物に少なくとも溶剤を加えて希
釈し、次いで分散する工程と;この分散後の分散液に少
なくとも溶剤と潤滑剤とを加えて希釈し、しかる後に硬
化剤を添加して磁性塗布液とする工程と;この磁性塗布
液を非磁性基体上に塗布する工程とを含む磁気記録媒体
の製造方法に係るものである。
本発明によれば、スルホ基とホスホ基とカルボキシル基
とスルホ基のアルカリ金属塩とホスホ基のアルカリ金属
塩とカルボキシル基のアルカリ金属塩とからなる群より
選ばれた一種又は二種以上の置換基を含有する塩化ビニ
ル系共重合体樹脂、スルホ基とホスホ基とカルボキシル
基とスルホ基のアルカリ金属塩とホスホ基のアルカリ金
属塩とカルボキシル基のアルカリ金属塩とからなる群よ
り選ばれた一種又は二種以上の置換基を含有するウレタ
ン樹脂、BET値が35m2/g以上である強磁性粉末、分散
剤、研磨剤、カーボンブラック及び溶剤を混練して混練
物を調製している点に顕著な特徴を有する。
即ち、強磁性粉末のBET値を35m2/g以上とすることによ
り、高S/N比等の優れた電磁変換特性が得られる。ここ
で、バインダー樹脂として塩化ビニル系共重合体とウレ
タン樹脂とを併用しているので、塩化ビニル系共重合体
樹脂の作用により磁性層の機械的強度を強くでき、かつ
ウレタン樹脂の作用により媒体の走行性を向上せしめる
ことができる。
しかも、塩化ビニル系共重合体樹脂(以下、塩ビ系樹脂
と呼ぶこともある。)とウレタン樹脂とを併用するにあ
たり、両者共にスルホ基、ホスホ基、カルボキシル基又
はこれらのアルカリ金属塩を含有せしめたことが極めて
重要であり、これら陰性基の作用により強磁性粉末の分
散性が向上する。しかも、注目すべきことは、強磁性粉
末及び上記塩ビ系樹脂、ウレタン樹脂を必要な他の塗布
液材料と共に混練したことであり、仮にこの段階で分散
(前分散)を行うとすれば、強磁性粉末と上記陰性基と
が接触する機会は著しく少なくなり、従って上記陰性基
の効果は充分に発揮されない。この点、本発明によれ
ば、混練物を調製する段階で強磁性粉末と上記塩ビ系樹
脂、ウレタン樹脂とを混練せしめているので、この段階
で上記塩ビ系樹脂、ウレタン樹脂の分散効果は十二分に
発揮され、混練物中に強磁性粉末が均一に分散される。
従って、この混練物に少なくとも溶剤を加えて希釈し、
次いで分散することにより、分散の度合の高い磁性塗布
液が得られる。
また、分散後の分散液に対して潤滑剤を加えた点も重要
である。即ち、仮に混練工程の段階で潤滑剤を加える
と、強磁性粉末の表面活性によっては強磁性粉末と潤滑
剤とが反応したり、吸着してしまうおそれがある。これ
では分散性の低下、凝集といった悪影響を招き、また潤
滑効果も半減してしまうものと考えられる。従って、分
散後に溶剤と共に潤滑剤を加えることにより、分散効率
の向上、磁性塗布液保存時の凝集防止を図ることができ
る。
以上、本発明が提供する製造方法によれば、強磁性粉末
の分散状態が良好で、配向性の向上、表面平滑性の向上
を実現でき、従って強磁性粉末の微粒子化と相まって摩
擦係数が小さくかつ走行性、耐久性に優れ、しかも高い
電磁変換特性を有する磁気記録媒体を製造できる。
以下、本発明の製造方法についてより具体的に説明す
る。
第1図は製造方法を示すフローチャートである。
最初に混練工程について述べる。
本工程において使用する上記塩化ビニル共重合体樹脂
は、スルホ基、ホスホ基、カルボキシル基、スルホ基の
アルカリ金属塩、ホスホ基のアルカリ金属塩又はカルボ
キシル基のアルカリ金属塩を含有した共重合性モノマ
ー、塩化ビニルモノマー及び必要に応じ他の共重合性モ
ノマーを共重合することによって得ることができる。こ
の共重合法は既に公知であり、特開昭60−235814号、同
60−238306号、同60−238309号、同60−238371号等に記
載されている。
上記ウレタン樹脂は、スルホ基、ホスホ基、カルボキシ
ル基、スルホ基のアルカリ金属塩、ホスホ基のアルカリ
金属塩、又はカルボキシル基のアルカリ金属塩を含有し
た共重合性モノマー、ポリオール、ポリイソシアネート
及び必要に応じ他の共重合性モノマーを共重合すること
によって得ることができる。また、ポリオールの水酸基
を予めスルホ化、ホスホ化し、或いはスルホ化のアルカ
リ金属塩、ホスホ基のアルカリ金属塩に変換した後、ポ
リイソシアネート及び必要に応じ他の共重合性モノマー
と共に共重合させることによっても得ることができる。
上記の共重合性樹脂にはエポキシ基含有モノマー及び/
又は水酸基含有モノマーを含有せしめてもよい。この場
合は磁気記録媒体の走行性が更に安定する。この水酸基
は、初めからモノマーとして供給されてもよいが、他の
共重合性モノマー(例えば酢酸ビニル等の脂肪酸ビニ
ル)を用いた共重合体の部分加水分解によって生成せし
めてもよい。
また共重合成分は種々選択することが可能であり、共重
合体の特性を最適に調整することができる。
アルカリ金属としてはナトリウム、カリウム、リチウム
がよく、特にカリウムが溶解性、反応性、収率の点で好
ましい。
スルホ基又はスルホ基のアルカリ金属塩を含有する共重
合性モノマーとしては、次のものが例示される。
CH2=CHSO3M CH2=CHCH2SO3M CH2=C(CH3)CH2SO3M CH2=CHCH2OCOCH(CH2COOR)SO3M CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2SO3M CH2=C(CH3)COOC2H4SO3M CH2=CHCOOC4H8SO3M CH2=CHCONHC(CH32CH2SO3M ホスホ基、ホスホ基のアルカリ金属塩を含有する モノマーとしては、次のものが例示される。
CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2−O−PO3MY1 CH2=CHCONHC(CH32CH2−O−PO3MY2 CH2=CHCH2O(CH2CH2O)mPO2MX2 上記に於いてMはアルカリ金属又は水素原子、 Rは炭素原子数1〜20個のアルキル基、Y1はM又は CH2=CHCH2OCH2CH(OH)CH2−、 Y2はM又はCH2=CHCONHC(CH32CH2−、 X1又はOM、 X2はCH2=CHCH2O(CH2CH2O)m−、又はOMである。
またnは1〜100、mは1〜100の整数である。
カルボキシル基、カルボキシル基のアルカリ金属塩含有
モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタアクリル
酸、マレイン酸又はこれらのアルカリ金属塩等が例示さ
れる。
上記モノマーは生成共重合体中の強酸根の量がSO3、S
O4、PO4、PO5等として0.1〜4.0重量%、好ましくは0.3
〜2.0重量%になるように使用される。
上記のエポキシ基を有するモノマーとしては、アリルグ
リシジルエーテル、メタリルグリシジルエーテルなどの
不飽和アルコールのグリシジルエーテル類、グリシジル
アクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジル
−p−ビニルベンゾエート、メチルグリシジルイタコネ
ート、グリシジルエチルマレート、グリシジルビニルス
ルホネート、グリシジル(メタ)アリルスルホネートな
どの不飽和酸のグリシジルエステル類、ブタジエンモノ
オキサイド、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、2
−メチル−5,6−エポキシヘキセンなどのエポキシドオ
レフィン類などがあげられる。この単量体は一般に共重
合体中のエポキシ基の量が0.5重量%以上となる範囲で
使用される。この割合が0.5重量%未満の場合には、強
酸根導入の条件の選択が難しくなる。
上記の水酸基を含有するモノマーとしては、換言すれ
ば、−X−OH基を有する単量体におけるXとしては、Cn
H2n、COOCnH2n及びCONHCnH2n(nは1〜4の整数であ
る)などに代表される有機残基が挙げられる。この−X
−OH基を有する単量体の例としては、(メタ)アクリル
酸−2−ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル
酸−2−ヒドロキシプロピルエステルなどのα,β−不
飽和酸の炭酸数2ないし4のアルカノールエステル、マ
レイン酸モノ−2−ヒドロキシプロピルエステル、マレ
イン酸ジ−2−ヒドロキシプロピルエステル、イタコン
酸モノ−2−ヒドロキシブチルエステル等の不飽和ジカ
ルボン酸のアルカノールエステル、3−ブテン−1−オ
ール、5−ヘキセン−1−オール等のオレフィン系アル
コール、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒ
ドロキシプロピルビニルエーテル等のアルカノールビニ
ルエーテル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチ
ロールメタクリルアミド等のアクリルアミドなどが挙げ
られる。また、樹脂に結合した−X−OH基に基づく水酸
基の量は0.1〜2.0重量%が好ましい。0.1重量%未満で
は、イソシアネート化合物による塗膜の架橋効果が発揮
されず、2.0重量%より多いと塗料のポットライフが短
すぎて使いずらい。この水酸基の量は、これまで磁性塗
料用として知られている塩化ビニル−ビニルアルコール
−酢酸ビニル共重合体のそれに比し、はるかに少ない量
であるにもかかわらず、イソシアネート化合物との架橋
反応が十分に達成される。その理由は明らかではない
が、反応にあずかる水酸基が共重合体主鎖より離れてい
て自由度が増加していること、及び水酸基の重合体中に
おける分布が均一化していることによるものと思われ
る。
ウレタン樹脂の合成に使用可能なポリオールとしては、
フタル酸、アジピン酸、二量化リノレイン酸、マレイン
酸などの有機二塩基酸と、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリ
コールなどのグリコール類もしくはトリメチロールプロ
パン、ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチロー
ルプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリト
ールなどの多価アルコール類もしくはこれらのグリコー
ル類および多価アルコール類の中から選ばれた任意の2
種以上のポリオールとの反応によって合成されたポリエ
ステルポリオール;または、s−カプロラクタム、α−
メチル−1−カプロラクタム、s−メチル−s−カプロ
ラクタム、γ−ブチロラクタム等のラクタム類から合成
されるラクトン系ポリエステルポリオール;またはエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイドなどから合成されるポリエーテルポリオール等が
挙げられる。
これらのポリオールは、トリレンジイソシアネート、ヘ
キサメレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネー
ト、メタキシレンジイソシアネート等のイソシアネート
化合物等と反応せしめ、これによってウレタン化したポ
リエステルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン
や、ホスゲンやジフェニルカーボネートでカーボネート
化したポリカーボネートポリウレタンが合成される。
これらのポリウレタンは主として、ポリイソシアネート
とポリオール及び前記した他の共重合体との反応で製造
され、そして遊離イソシアネート基及び/又はヒドロキ
シル基を含有するウレタン樹脂またはウレタンプレポリ
マーの形でも、あるいはこれらの反応性末端基を含有し
ないもの(例えばウレタンエラストマーの形)であって
もよい。
ポリウレタン、ウレタンプレポリマー、ウレタンエラス
トマーの製造方法、硬化架橋方法等については公知であ
るので、その詳細な説明は省略する。
他に必要に応じて共重合させうる共重合性モノマーとし
ては、公知の重合性モノマーがあり、例えば酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニルなどの種々のビニルエステル、
塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、スチレン、種々のアクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、エチレン、プロピレン、イソブテン、ブタ
ジエン、イソプレン、ビニルエーテル、アリールエーテ
ル、アリールエステル、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、マレイン酸エステル等が例示される。
上記塩化ビニル系共重合体として、好ましくは塩化ビニ
ル−酢酸ビニルを含んだ共重合体(以下、「塩化ビニル
−酢酸ビニル系共重合体」という。)が挙げられる。塩
化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の例としては、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール、塩化ビニル−酢
酸ビニル−無水マレイン酸、塩化ビニル−酢酸ビニル−
ビニルアルコール−無水マレイン酸、塩化ビニル−酢酸
ビニル−ビニルアルコール−無水マレイン酸−マレイン
酸の各共重合体等が挙げられ、塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体の中でも、部分加水分解された共重合体が好
ましい。上記塩化ビニル系共重合体の重合度は好ましく
は100〜600であり、重合度が100未満になると磁性層等
が粘着性を帯びやすく、600をこえると分散性が悪くな
る。上記の塩化ビニル系共重合体は、部分的に加水分解
されていてもよい。
なお、上記の重合度の測定方法としては、本発明の上記
塩化ビニル系共重合体をシクロヘキサノンに加熱溶解せ
しめ、30℃にてJIS K6721に準じて溶液の比粘度の測定
を行い、これをニトロベンゼン使用のJIS比粘度に換算
し、重合度を求める。
ところで通常、塩化ビニル系共重合体樹脂(例えばU.C.
C社製のVAGH)は以下の共重合成分からなっていた。
:共重合ユニットを示す。
しかし、ここでCH3CO−O−の基は、硬化剤等との架橋
反応には寄与しにくいものと考えられる。そこでCH3CO
に代えて、 等のエポキシ基を含有させるのが好ましい。例えば次の
ユニットをもつ共重合体が挙げられる。
(X:スルホ基、ホスホ基、カルボキシル基又はこれらの
アリカリ金属塩を含んだモノマーユニット部分) 本発明に使用する上記共重合体は乳化重合、溶液重合、
懸濁重合、塊状重合等の重合法により重合される。いず
れの方法に於いても必要に応じて分子量調節剤、重合開
始剤、モノマーの分割添加あるいは連続添加などの公知
の技術が応用できる。
本発明において用いられる上記共重合体中の前記陰性基
又はその塩を含有するモノマー量は0.01〜30モル%であ
るのが好ましい。該モノマー量が多すぎると溶剤への溶
解性が悪く、またゲル化が起こりやすい。またこのモノ
マーが少なすぎると所望の特性が得られなくなる。
本発明に使用可能な塩化ビニル系共重合体とウレタン樹
脂との配合比(両重合体の合計を100重量部とする。)
としては、本発明に係る塩化ビニル系共重合体が90〜10
重量部、より好ましくは80〜20重量部であるのが望まし
い。上記配合比が90重量部を越えると塗膜がもろくなり
すぎ塗膜の耐久性が著しく劣化し、また支持体との接着
性も悪くなる。また上記配合比が10重量部未満である
と、磁性粉の粉落ちがおこり易くなる。
混練工程において使用できる強磁性粉末としては、γ−
Fe2O3、Co含有γ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有Fe3O4、Co含有
FeOx(4/3<X<3/2)等の酸化鉄磁性粉、CrO2等の各種
強磁性粉末がある。
金属磁性粉としては、Fe、Ni、Coをはじめ、Fe−Al系、
Fe−Al−Ni系、Fe−Al−Co系、Fe−Al−Zn系、Fe−Ni−
Co系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al系、Fe−Ni
−Zn系、Fe−Co−Ni−Cr系、Fe−Co−Ni−P系、Co−Ni
系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル磁性粉等の強磁
性粉が挙げられる。なかでも、Feが80原子%以上のFe系
金属磁性粉が電気特性的に優れ、耐食性及び分散性の点
で特にFe−Al、Fe−Al−Ni、Fe−Al−Zn、Fe−Al−Co、
Fe−Ni、Fe−Ni−Al、Fe−Ni−Znの系の金属磁性粉が好
ましい。
更には、鉄−アルミニウム系(Fe−Al系、Fe−Al−Ni
系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系等)金属磁性粉が特に
好ましい。
即ち、近年のビデオテープの用途は、ポータブル化に伴
い多岐にわたり、その使用条件はさまざまである。従っ
て、ヒデオテープには高い耐蝕性が要求されることにな
る。この点、Fe−Al系磁性粉は高耐蝕性を示し、かつ分
散性も良好である。このことは、磁性粉の比表面積を大
きくしても、その分散性を十分とすることができるため
に、高密度記録の実現にとって非常に重要である。
また、上記のFe−Al系金属磁性粉において、磁性粉のAl
含有量を0.5〜20原子%の範囲内とするのが好ましい。
強磁性粉末の比表面積はBET値で35m2/g以上であるが、4
0m2/g以上とすると更に好ましい。
なお、上記において、「BET値」とは、単位重量あたり
の表面積をいい、平均粒子径とは全く異なった物理量で
あり、例えば平均粒子径は同一であっても、比表面積が
大きなものと、比表面積が小さいものが存在する。比表
面積の測定は、例えばまず、磁性粉末を250℃前後で30
〜60分加熱処理しながら脱気して、該粉末に吸着されて
いるものを除去し、その後、測定装置に導入して、窒素
の初期圧力を0.5kg/m3に設定し、窒素により液体窒素温
度(−195℃)で吸着測定を行う(一般にB.E.T法と称さ
れている比表面積の測定方法。詳しくはJ.Ame.Chem.So
c.60 309(1938)を参照)。この比表面積(BET値)の
測定装置には、湯浅電池(株)ならびに湯浅アイオニク
ス(株)の共同製造による「粉末体測定装置(カンター
ソープ)」を使用することができる。比表面積ならびに
その測定方法についての一般的な説明は「粉体の測定」
(J.M.DALLAVALLE,CLYDEORR Jr共著、弁田その他訳;産
業図書社刊)に詳しく述べられており、また「化学便
覧」(応用編、1170〜1171頁、日本化学会編、丸善
(株)昭和41年4月30日発行)にも記載されている(な
お前記「化学便覧」では、比表面積を単に表面積(m2/g
r)と記載しているが、本明細書における比表面積と同
一のものである。)。
分散剤としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン
酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、ベヘン酸
等の炭素数8〜22個の脂肪酸(R1COOH、R1は炭素数7〜
21個のアルキルまたはアルケニル基);前記の脂肪酸の
アルカリ金属(Li、Na、K等)またはアルカリ土類金属
(Mg、Ca、Ba)から成る金属石鹸;前記の脂肪酸エステ
ルの弗素を含有した化合物;前記の脂肪酸のアミド;レ
シチン;トリアルキルポリオレフィンオキシ第四アンモ
ニウム塩(アルキルは炭素数1〜5個、オレフィンはエ
チレン、プロピレンなど)等が使用される。この他に炭
素数12以上の高級アルコール、及びこれらの他に硫酸エ
ステル遠も使用可能である。
研磨剤としては、一般に使用される材料でアルミナ、酸
化クロム、酸化チタン、α−酸化鉄、酸化ケイ素、炭化
ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、
酸化マグネシウム、窒化ホウ素等が使用される。この研
磨材の含有量は磁性粉100重量部に対して20重量部以下
が好ましく特に3重量部〜12重量部以下が良く、またそ
の平均粒子径は0.6μm以下が良い。
カーボンブラックとしては、通常使用されるすべての導
電性、遮光性カーボンブラックを使用できる。カーボン
ブラックの磁性層中への添加量は、強磁性粉末100重量
部に対し、0.1〜20重量部の範囲内とするのが好まし
い。
上記カーボンブラックとして、遮光用カーボンブラック
を用いれば、光遮蔽の度合を高めることができる。遮光
用カーボンブラックとしては、例えばコロンビアカーボ
ン社製のラーベン2000(比表面積190m2/g、粒径18m
μ)、2100、1170、1000、三菱化成(株)製の#100、
#75、#40、#35、#30等が使用可能である。
また、カーボンブラックは媒体の走行性を安定させるう
えで導電性のあるものが好ましい。こうした導電性カー
ボンブラックとしては、例えばコロンビアカーボン社の
コンダクテックス(Conductex)975(比表面積250m2/
g、粒径24mμ)、コンダクテックス900(比表面積125m2
/g、粒径27mμ)、コンダクテックス40−220(粒径20m
μ)、コンダクテックスSC(粒径20mμ)、カボット社
製のバルカン(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254m2
/g、粒径30mμ)、バルカンP(粒径20mμ)、ラーベン
1040、420、ブラックパールズ2000(粒径15mμ)、三菱
化成(株)製の#44等がある。カーボンブラックはその
吸油量が90ml(DBP)/100g以上であるとストラクチャー
構造をとり易く、より高い導電性を示す点で望ましい。
カーボンブラックの平均一次粒径を100mμ以下とすれ
ば、磁性層表面が平滑となり、前記した磁性粉の高微粒
子化と相まって、S/N比等の電磁変換特性が更に良好と
なる。但し、カーボンブラックは分散性の点から平均一
次粒径10mμ以上、更に好ましくは20mμ以上のものが好
ましい。平均一次粒径10mμ未満のものは、カーボンが
磁性層表面部に集まり易く、ヘッド汚れや出力低下につ
ながり易い。ここで「平均一次粒径」は、電子顕微鏡で
直接選別的にカウントして測定してもよいし、粒径分布
から測定してもよい。また比表面積から球形として算出
することもできる。また他の公知の方法を用いることも
できる。詳しくは「CARBON BLACK 年鑑1984」(カー
ボンブラック協会刊)や「カーボンブラック便覧」(カ
ーボンブラック協会編)、及び「新実験化学講座第18
巻」(日本化学会編、昭和52年、丸善株式会社刊)を参
照できる。
溶剤としてはケトン(例えばアセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、
アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール)、エステル(例えばメチルアセテー
ト、エチルアセテート、ブチルアセテート、エチルラク
テート、グリコールアセテートモノエチルエーテル)、
グリコールエーテル(例えばエチレングリコールモノエ
チルエーテル、エチレングリコールジエチレンエーテ
ル、ジオキサン)、芳香族炭化水素(例えばベンゼン、
トルエン、キシレン)、脂肪族炭化水素(例えばヘキサ
ン、ヘプタン)、ニトロプロパン等が挙げられる。
混練工程においては各種の混練機が使用可能である。例
えばロールミルとニーダー等が例示される。
混練及び分散についてはT.C.PPATTON “Paint Flow an
d Pigment Dispersion"(John Wiley & Sons社発
行、1964年)に述べられている。
なお、磁性層中には他の添加剤を加えてもよい。例えば
帯電防止剤としては、カーボンブラックグラフトポリマ
ーなどの導電性微粉末;サポニンなどの天然界面活性
剤;アルキレンオキサイド系、グリセリン系、グリシド
ール系などのノニオン界面活性剤;高吸アルキルアミン
類、第四級アンモニウム塩類、ピリジンその他の複素環
類、ホスホニウム類などのカチオン界面活性剤;カルボ
ン酸、スルホン酸、リン酸、硫酸エステル基、リン酸エ
ステル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ
酸類、アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸ま
たはリン酸エステル類等の両性活性剤などが使用され
る。上記の導電性微粉末は磁性粉100重量部に対して0.1
〜20重量部が、界面活性剤は0.1〜10重量部の範囲で添
加される。これらの界面活性剤は単独または混合して添
加してもよい、これらは帯電防止剤として用いられるも
のであるが、時としてその他の目的、例えば分散、磁気
特性の改良、潤滑性の改良、塗布助剤として適用される
場合もある。
他に添加剤として次のものを用いてもよい。リン酸、ス
ルファミド、グアニジン、ピリジン、アミン、尿素、ジ
ンククロメート、カルシウムクロメート、ストロンチウ
ムクロメートなどが使用できるが、特にジシクロヘキシ
ルアミンナイトライト、シクロヘキシルアミンクロメー
ト、ジイソプロピルアミンナイトライト、ジエタノール
アミンホスフェート、シクロヘキシルアンモニウムカー
ボネート、ヘキサメチレンジアミンカーボネート、プロ
ピレンジアミンステアレート、グアニジンカーボネー
ト、トリエタノールアミンナイトライト、モルフォリン
ステアレートなど(アミン、アミドまたはイミドの無機
酸塩または有機酸塩)を使用すると防錆効果が向上す
る。これらは強磁性微粉末100重量部に対して0.1〜20重
量部の範囲で使用される。
磁性層中には他の樹脂をも併有せしめることもできる。
併用せしめうる樹脂としては、平均分子量が約1000〜20
0000のもので、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル
−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラー
ル、セルロース誘導体(セルロースアセテートブチレー
ト、セルロースダイアセテート、セルローストリアセテ
ート、セルロースプロピオネート、ニトロセルロース
等)、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹
脂、各種の合成ゴム系フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
尿素樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反
応樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネートプ
レポリマーの混合物、ポリエステルポリオールとポリイ
ソシアネートの混合物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低
分子量グリコール/高分子量ジオール/イソシアネート
の混合物及びこれらの混合物等が例示される。
希釈工程においては、上記溶剤が使用できる他、本発明
の樹脂等を上記溶剤で溶解せしめ、混練物にこの溶剤を
加えてもよい。
分散工程においては各種分散機を使用できるが、例えば
サンドグラインダー、アトライター、ボールミルで代表
される媒体分散機や高速インペラー分散機、コロイドミ
ルで代表される衝撃分散機が挙げられる。
次の希釈工程においては、分散液中に潤滑剤と溶剤(必
要に応じてバインダー樹脂)を加えて希釈する。
潤滑剤としては、脂肪酸及び/又は脂肪酸エステルが挙
げられる。これらを併用すれば、両者の各特長を発揮さ
せながら、単独使用の場合に生じる欠陥を相殺し、潤滑
効果を向上させ、静止画像耐久性、走行安定性、S/N比
等を高めることができる。この場合、脂肪酸の添加量
は、磁性粉100重量部に対して0.2〜10重量部がよく、0.
5〜8.0重量部が更によい。この範囲を外れて脂肪酸が少
なくなると磁性粉の分散性が低下し、媒体の走行性も低
下し易く、また多くなると脂肪酸がしみ出したり、出力
低下が生じ易くなる。また、脂肪酸エステルの添加量
は、磁性粉100重量部に対して0.1〜10重量部がよく、0.
2〜8.5重量部が更によい。この範囲を外れてエステルが
少なくなると走行性改善の効果が乏しく、また多くなる
とエステルがしみ出したり、出力低下が生じ易くなる。
また、上記の効果をより良好に奏するうえで、脂肪酸と
脂肪酸エステルの重量比率は脂肪酸/脂肪酸エステル=
10/90〜90/10が好ましい。なお、脂肪酸には分散作用的
効果もあり、脂肪酸の使用によって別の低分子量の分散
剤の使用量を低減させ、その分だけ磁気記録媒体のヤン
グ率を向上せしめることもできると考えられる。
脂肪酸は一塩基性であっても二塩基性であってもよい。
炭素原子数6〜30、更には12〜22の脂肪酸が好ましい。
脂肪酸を例示すると以下の通りである。
(1)カプロン酸 (2)カプリル酸 (3)カプリン酸 (4)ラウリン酸 (5)ミリスチン酸 (6)パルミチン酸 (7)ステアリン酸 (8)イソステアリン酸 (9)リノレン酸 (10)リノール酸 (11)オレイン酸 (12)エライジン酸 (13)ベヘン酸 (14)マロン酸 (15)コハク酸 (16)マレイン酸 (17)ダルタル酸 (18)アジピン酸 (19)ピメリン酸 (20)アゼライン酸 (21)セバシン酸 (22)1,12−ドデカンジカルボン酸 (23)オクタンジカルボン酸 上記の脂肪酸エステルの例は次の通りである。
(1)オレイルオレート (2)イソセチルステアレート (3)ジオレイルマレエート (4)ブチルステアレート (5)ブチルパルミテート (6)ブチルミリステート (7)オクチルミリステート (8)オクチルパルミテート (9)アミルステアレート (10)アミルパルミテート (11)イソブチルオレエート (12)ステアリルステアレート (13)ラウリルオレート (14)オクチルオレート (15)イソブチルオレート (16)エチルオレート (17)イソトリデシルオレート (18)2−エチルヘキシルステアレート (19)エチルステアレート (20)2−エチルヘキシルパルミテート (21)イソプロピルパルミテート (22)イソプロピルミリステート (23)ブチルラウレート (24)セチル−2−エチルヘキサレート (25)ジオレイルアジペート (26)ジエチルアジペート (27)ジイソブチルアジペート (28)ジイソデシルアジペート 上述した脂肪酸、脂肪酸エステル以外にも、他の潤滑剤
(例えばシリコーンオイル(カルボン酸変性、エステル
変性であってもよい)、グラファイト、フッ化カーボ
ン、二硫化モリブデン、二硫化タングステン、脂肪酸ア
ミド、α−オレフィンオキサイド等)等が例示される。
なお、潤滑剤は分散液中に硬化剤を加える直前に加える
ようにすることもできる。
硬化剤を添加することにより、磁性層の耐久性を向上さ
せることができる。硬化剤としては、ポリイソシアネー
ト系硬化剤が好ましい。かかるポリイソシアネート系硬
化剤としては、例えばトリレンジイソシアネート、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネ
ート等の2官能イソシアネート、コロネートL(日本ポ
リウレタン工業(株)製)、デスモジュールL(バイエ
ル社製)等の3官能イソシアネート、または両末端にイ
ソシアネート基を含有するウレタンプレポリマーなどの
従来から硬化剤として使用されているものや、また硬化
剤として使用可能であるポリイソシアネートであればい
ずれも使用できる。また、そのポリイソシアネート系硬
化剤の量は全結合剤量の5〜80重量部用いる。
塗布工程においては、比磁性基体上に磁性塗布液が塗布
される。
この比磁性基体は、ポリエステル(例えばポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト)、ポリオレフィン(例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレン)、セルロース誘導体(例えばセルローストリア
セテート、セルロースダイアセテート、セルロースアセ
テートブチレート、セルロースアセテートプロピオネー
ト)、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリイミ
ド、ポリアミド、ポリヒドラジド類、金属(例えばアル
ミニウム、銅)、紙等から成っていて良い。
非磁性基体上へ磁性塗布液を塗布する方法としては、ブ
レード塗布、リバースロール塗布、グラビア塗布、スプ
レー塗布、キャスト塗布、エアードクター塗布、エアナ
イフ塗布等が例示される。具体的には「コーティング工
学」(朝倉書店発行、昭和46年)の第253頁〜第277頁に
記載されている。
後処理工程においては、必要に応じ、配向処理、乾燥処
理、表面平滑化処理、キュアー、裁断が行われ、磁気記
録媒体が製造される。
ホ.実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明する。
以下に示す成分、割合、操作順序等は本発明の精神から
逸脱しない範囲において種々変更しうる。なお、下記の
実施例において「部」はすべて「重量部」を表わす。
<ビデオテープの製造> まず、下記のようにして実施例1,2、比較例1〜3の各
ビデオテープを作製した。
実施例1,2、比較例1 第1図に示す各工程に従ってビデオテープを作製した。
(混練工程) 下記組成物をオープンニーダーにて1時間混練し、混練
物を調製した。
Co−被着酸化鉄 100部 (但し、実施例1はBET値40m2/g、 実施例2はBET値45m2/g、 比較例1はBET値25m2/g) スルホ基含有塩化ビニル系共重合体樹脂 10部 カルボキシル基含有ウレタン樹脂 6部 カーボンブラック 3部 RP−710(リン酸エステル) 3部 Al2O3 4部 メチルエチルケトン 40部 (希釈工程) 混練物166部に下記組成物を加えて希釈した。
メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 (分散工程) 混練物の希釈後、サンドグラインダーにて2時間分散し
た。
(希釈工程) 分散液246部を下記組成物にて希釈した。
MA(ミリスチン酸) 1部 SA(ステアリン酸) 1部 Bust(ブチルステアレート) 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 (硬化剤添加工程) ポリイソシアネート(日本ポリウレタン社製「コロネー
トL」)を10部添加し、磁性塗布液とした。
(塗布工程及び後処理工程) 磁性塗布液を14μmポリエステルベースフィルム上に、
乾燥膜厚5.0μmになるようにリバースロールコーター
によって塗布し、乾燥した。これに更に表面平滑化処理
を施し、しかる後にキュアを行い、1/2インチ幅に断裁
した。
比較例2、3 第2図に示す各工程に従ってビデオテープを作製した。
(前分散工程) 下記組成物をサンドグラインダーにて4時間分散した。
Co−被着酸化鉄 100部 (但し、実施例2はBET値25m2/g、 比較例3はBET値40m2/g) スルホ基含有塩化ビニル系共重合体樹脂 10部 カーボンブラック 3部 RP−710(リン酸エステル) 3部 Al2O3 4部 メチルエチルケトン 80部 トルエン 40部 (希釈工程及び後分散工程) 上記分散液240部に下記組成物を加えて希釈し、しかる
後にサンドグラインダーにて再び1時間分散した。
ウレタン樹脂 6部 MA(ミリスチン酸) 1部 SA(ステアリン酸) 1部 Bust(ブチルステアレート) 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 (硬化剤添加工程) 後分散工程後の磁性塗布液330部に対し、ポリイソシア
ネート(日本ポリウレタン社製「コロネートL」)を10
部添加し、磁性塗布液とした。
(塗布工程及び後処理工程) 磁性塗布液を14μmポリエステルベースフィルム上に、
乾燥膜厚5.0μmになるようにリバースロールコーター
によって塗布し、乾燥した。これに更に表面平滑化処理
を施し、しかる後にキュアを行い、1/2インチ幅に断裁
した。
<評価> 実施例1,2、比較例1〜3の各ビデオテープについて角
形比、ビデオS/N、走行性、動摩擦係数をそれぞれ測定
した。測定、評価方法は以下の通りである。
角形比:振動試料型磁束計(東英工業性)を用い、Hm5K
OeでBr/Bmを求めた。
ビデオS/N :シバソク製ノイズメーター(925C)を使用し、基準テ
ープを比較例2のテープとし、S/N比の差を求めた。
ハイパスフィルター10KHz、ローパスフィルター4MHzで
ノイズレベルを測定した。使用したVTRは松下NV−8300
である。
走行性:40℃、80%にて200時間連続して試料テープをビ
デオデッキで走行させて、RF出力の低下、スキュー、粉
落ちを測定した。Aは良好、Bは普通、Cは不十分であ
ることを示す。
動摩擦係数 :25℃にてテープ走行性試験機TBT−300D(横浜システム
研究所)にてクロムメッキステンレス4Φピンにテープ
を180゜巻きつけ、テープスピード1cm/sec、入口テンシ
ョン20gで測定し、次式にてμを算出した。
各ビデオテープの測定結果を表に示す。
表から明らかなように、本発明に基づいて磁気記録媒体
を製造することにより、分散性の良好な、角形比、S/N
比の高いしかも表面性が良好で摩擦係数が小さく、走行
性、耐久性に優れたビデオテープを得ることができるの
が解る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の製造工程を示すフローチャート、 第2図は比較例の製造工程を示すフローチャート である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 康夫 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 後藤 成人 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スルホ基とホスホ基とカルボキシル基とス
    ルホ基のアルカリ金属塩とホスホ基のアルカリ金属塩と
    カルボキシル基のアルカリ金属塩とからなる群より選ば
    れた一種又は二種以上の置換基を含有する塩化ビニル系
    共重合体樹脂、スルホ基とホスホ基とカルボキシル基と
    スルホ基のアルカリ金属塩とホスホ基のアルカリ金属塩
    とカルボキシル基のアルカリ金属塩とからなる群より選
    ばれた一種又は二種以上の置換基を含有するウレタン樹
    脂、BET値が35m2/g以上である強磁性粉末、分散剤、研
    磨剤、カーボンブラック及び溶剤を混練して混練物を調
    製する工程と;この混練物に少なくとも溶剤を加えて希
    釈し、次いで分散する工程と;この分散後の分散液に少
    なくとも溶剤と潤滑剤とを加えて希釈し、しかる後に硬
    化剤を添加して磁性塗布液とする工程と;この磁性塗布
    液を非磁性基体上に塗布する工程とを含む磁気記録媒体
    の製造方法。
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