JP2644457B2 - ダイコータによるガラス基板への塗布方法 - Google Patents

ダイコータによるガラス基板への塗布方法

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JP2644457B2
JP2644457B2 JP5101795A JP5101795A JP2644457B2 JP 2644457 B2 JP2644457 B2 JP 2644457B2 JP 5101795 A JP5101795 A JP 5101795A JP 5101795 A JP5101795 A JP 5101795A JP 2644457 B2 JP2644457 B2 JP 2644457B2
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正弘 中村
卓也 横山
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Chugai Ro Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイコータによるガラ
ス基板への塗布方法、特に、2.00mm以下の比較的
薄いガラス基板上に、ダイコータにより10μm以下の
薄膜を塗布する塗布方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス基板上にフォトレジスト液
等塗料を塗布する方法として、ガラス基板を回転させて
塗料を塗布するスピンコータ方式がある。しかし、この
方法では塗料の約95%が再利用されず廃棄されるため
経済的に非常に不利である。そこで、塗布液を有効に利
用する塗布方式として、ダイコータによるものが着目さ
れている。
【0003】ところで、ガラス基板には、基板自体が有
する“うねり”、“そり”および“厚みむら”にテーブ
ルの“うねり”等が加わるため、ダイコータでこのよう
なガラス基板上に10μm以下の薄膜を塗布する場合、
前記“そり”等によるギャップの変化により塗膜に濃淡
の縞が発生していた。
【0004】一方、ダイコータの下端とガラス基板との
間に形成されるビードのガラス基板搬送方向の上流側と
下流側とにおいて圧力差を設けると、塗膜の厚さを、ダ
イコータの下端とガラス基板とのギャップの1/2〜1
/7とすることができることが知られている。つまり、
前記ギャップを塗膜厚さの2〜7倍とし、ギャップを拡
げることにより、前記“うねり”等によるギャップ変化
を実質的に小さくして、ギャップ変化が塗布膜厚の均一
性に与える影響を緩和するようにしている。そして、前
記圧力差を発生させるため、図3,図4に示す手段が採
用されている。
【0005】すなわち、図3においては、ダイコータa
のガラス基板Wの搬送方向上流側にエアチャンバーcを
付設し、エアチャンバーc内を吸引することにより、ダ
イコータaの下流側との間に圧力差を設けるものであ
り、図4においては、ダイコータaのガラス基板Wの搬
送方向下流側にノズルdを付設し、このノズルdから塗
布部に気体を吹き付けて圧力差を設ける方法である。な
お、前記記載ではガラス基板Wを移動させるようにした
が、逆にダイコータを移動させるものであってもよい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
場合、エアチャンバーcはダイコータaの外方に付設し
ているため、ダイコータaの塗料用ノズルbからエアチ
ャンバーcの後端間の距離Lが必然的に大きくなる。そ
のため、矢印方向に搬送されるガラス基板Wの後端部
が、ダイコータaに近づくと、エアチャンバーcの下方
が大きく開放され、この部分におけるシール性が保持で
きないため充分な圧力差が生じず、その部分では塗膜は
厚くなり所定厚が維持できなくなる。したがって、前記
チャンバーcがシール性を確保し、充分な圧力差を保持
できる範囲が非常に狭くなり、ガラス基板W全体に所望
の膜厚を形成するのが困難になるという課題を有してい
た。
【0007】一方、後者の場合、ガラス基板Wの先端部
において、ノズルdからの気流がガラス基板Wの厚みに
よる段差などで乱れるため、所定の膜厚が得られない。
また、膜厚を薄くするためにノズルdからの吹付圧を高
くして圧力差を大きくすると、塗料が途切れたり、塗膜
面が波立って塗装不良をおこす。さらに、塗料が低粘度
(約20CPS以下)である場合、塗液が飛散して塗装
が困難になる等の問題を有していた。なお、この方式に
おいては、ノズルdから供給する気体の動圧を利用して
いるため、塗料用ノズルbに形成されたビードの全巾に
わたって均一に圧力を付与することが非常に難しいとい
う課題も有していた。
【0008】本発明者らは、前記ダイコータによる塗布
方法における課題を解決するべく種々検討した結果、図
2に示すキャピラリー数Caと無次元最小塗布膜厚(無
次元塗布膜厚比)tとの関係から、キャピラリー数Ca
が臨界値である0.1以下の範囲では、キャピラリー数
Caと無次元最小塗布膜厚tとは比例関係にあることを
知見した。キャピラリー数Caが該比例域にある場合、
塗布液の物性値および塗布速度を(数1)にあてはめて
求めたキャピラリー数Caより決まる無次元最小塗布膜
厚tを(数2)にあてはめて求めた最大ギャップと、キ
ャピラリー数Caの臨界値0.1から決まる無次元最小
塗布膜厚tを(数2)にあてはめて求めた最小ギャップ
との間に、ガラス基板のそりや厚みむらによるギャップ
の変動を含めたギャップの設定値が存在していれば、従
来のようにチャンバーを付設しなくても所定の塗布膜厚
で塗布できることを見出した。
【数1】Ca=μU/σ
【数2】t=h/H なお、μ: 粘度(Pa・S) U: 塗布速度(m/s) σ: 表面張力(N/m) h: 最小塗布膜厚(μm) H: ギャップ(μm)である。 したがって、本発明は前記知見により前述したダイコー
タによる課題を解決できるダイコータによるガラス基板
への塗布方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、請求項1においては、ダイコータにより
ガラス基板上に塗布を行うに際し、吸引機構を有し、か
つ、平坦度が2μm以下のテーブル上に前記ガラス基板
を吸着保持し、前記ダイコータとテーブルとを相対的に
移動させ、ダイコータによりガラス基板上に塗布するも
のである。また、請求項2においては、塗布液の粘度、
塗布液の表面張力および塗布速度から算出されるキャピ
ラリー数が0.1以下となる領域から得られたギャップ
をもってダイコータを設置し、ガラス基板上に塗布する
ものである。
【0010】
【実施例】つぎに、本発明の一実施例を図にしたがって
説明する。図1において、ダイコータ1はダイヘッド2
および該ヘッド2に塗布液であるフォトレジスト液を供
給する塗布液供給ポンプ4および塗布液タンク5からな
る。6はガラス基板Wを載置する移動テーブルで、該移
動テーブル6の上面は2μmの平坦度を有し、かつ、そ
の上面に格子状に溝8が設けられ、この各溝8は貫通孔
7を介して真空ポンプ(図示せず)に連通している。そ
して、前記ガラス基板Wを前記移動テーブル6上に載置
し、真空ポンプで吸引することによりガラス基板Wを移
動テーブル6上に吸着保持し、矢印方向に移動させなが
らフォトレジスト液をダイヘッド2のスリット3から流
出させて塗布するものである。
【0011】いま、フォトレジスト液の物性値を粘度:
0.06Pa・S、表面張力:30×10-3N/m、ガ
ラス基板の精度を“そり”:500μm、厚み:1.1
mm±10μm、塗布条件を塗布速度:10mm/s、
塗布膜厚:10μmとする。この場合、ギャピラリー数
Caは前述の数1から0.02であり、図2から無次元
最小塗布膜厚tは約0.15である。塗布条件より、塗
布膜厚hが10μmであるため、(数2)からギャップ
Hは約66μmとなる。また、前記のようにキャピラリ
ー数Caの臨界値0.1付近でギャップHが最小となる
ことから、図2よりキャピラリー数Caが0.1のとき
の無次元最小塗布膜厚tは約0.6となり、塗布膜厚が
10μmであることから(数2)より最小ギャップHは
約16μmとなる。したがって、ガラス基板Wの基準面
とダイコータ1の下端との距離が前記計算により得たギ
ャップ16μmから66μmの範囲内にあり、しかも、
ガラス基板Wの厚みむら等によるギャップの変動があっ
ても前記ギャップ範囲内に入っていれば塗布膜厚10μ
mは得られる。
【0012】一方、前記基板Wの“そり”は、ガラス基
板Wが移動テーブル6に吸着されて矯正されているた
め、ガラス基板Wには“厚みむら”±10μmが生じる
のみであり、かつ、移動テーブル6の平坦度は±1μm
以下であるため、ガラス基板Wの上面は基準面から±1
1μmの差が生じる。しかしながら、ダイコータ1の下
端とガラス基板Wの基準面との距離(ギャップH)は前
記16μmから66μmの範囲で調整できるので、ギャ
ップHを55μmにすれば変動によりギャップが大きく
なって基板Wから最も離れても55+11=66μmで
前記範囲内にあり、逆に基板Wに最も接近しても55−
11=44μmとなり、塗布膜厚10μmを考慮して
も、ダイコータ1の下端と塗布膜表面との間に44−1
0=34μmの空間が形成されており、塗布に支障はな
い。また、ギャップHの設定値を前記範囲内で最大にし
ておくことにより、厚みむらの影響を少しでも小さくす
ることができる。
【0013】なお、前記説明では、キャピラリー数Ca
を利用してダイコータとガラス基板とのギャップを定め
たが、場合によっては、ガラス基板を移動テーブル上に
吸着保持してガラス基板の“うねり”、“そり”を矯正
するだけで、ダイコータをキャピラリー数Caに関係な
くギャップを設定して塗布してもよい。
【0014】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の発明では、ガラス基板を平坦度2μm以下のテーブル
に吸着保持するため、ガラス基板の“うねり”、“そ
り”は無視でき、ガラス基板の“厚みむら”とテーブル
の平坦度2μmがダイコータとガラス基板とのギャップ
変化として現われるのみであり、このギャップ変化は比
較的小さいので、ダイコータに圧力チャンバーを設ける
ことなくガラス基板に所望の薄膜を塗布することができ
る。また、請求項2によれば、塗布液の粘度、塗布液の
表面張力および塗布速度から算出されるキャピラリー数
を0.1以下となるように設定すれば、ダイコータとガ
ラス基板とのギャップを大きくとれ、ガラス基板に所望
の薄膜を塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するダイコータ装置の断面図。
【図2】 キャピラリー数Caと無次元最小塗布膜厚t
との関係を示すグラフ。
【図3】 従来のダイコータを示す断面図。
【図4】 従来のダイコータを示す断面図。
【符号の説明】
1…ダイコータ、2…ダイヘッド、3…スリット、6…
移動テーブル、7…貫通孔、8…溝、W…ガラス基板。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイコータによりガラス基板上に塗布を
    行うに際し、吸引機構を有し、かつ、平坦度が2μm以
    下のテーブル上に前記ガラス基板を吸着保持し、前記ダ
    イコータとテーブルとを相対的に移動させ、ダイコータ
    によりガラス基板上に塗布することを特徴とするダイコ
    ータによるガラス基板への塗布方法。
  2. 【請求項2】 塗布液の粘度、塗布液の表面張力および
    塗布速度から算出されるキャピラリー数が0.1以下と
    なる領域から得られたギャップをもってダイコータを設
    置し、ガラス基板上に塗布することを特徴とする前記請
    求項1に記載のダイコータによるガラス基板への塗布方
    法。
JP5101795A 1995-03-10 1995-03-10 ダイコータによるガラス基板への塗布方法 Expired - Lifetime JP2644457B2 (ja)

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