JP2644340B2 - 耐熱電線 - Google Patents

耐熱電線

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JP2644340B2
JP2644340B2 JP1211273A JP21127389A JP2644340B2 JP 2644340 B2 JP2644340 B2 JP 2644340B2 JP 1211273 A JP1211273 A JP 1211273A JP 21127389 A JP21127389 A JP 21127389A JP 2644340 B2 JP2644340 B2 JP 2644340B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐熱電線に関し、更に詳しくは、その被覆層
が、耐熱性,可塑性,柔軟性,耐薬品性,老化特性に優
れていて、しかも加工性に富み、電線相互間で接着する
ことが少なくコールドフローしにくい被覆層を有する耐
熱電線に関する。
(従来の技術) 近年、電子機器や輸送機器における要求特性が厳しく
なるにつれて、これら機器に組込まれる電線の被覆材料
に関しては、各種の難熱剤や老化防止剤等を配合したポ
リ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートのような従
来使用されている材料に代えて、耐熱性,耐薬品性,電
気特性などが優れているフッ素系の材料が用いられはじ
めている。
このようなフッ素系の材料としては、例えば、ポリテ
トラフルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレンと6
フッ化プロピレンとの共重合体(FEP)、4フッ化エチ
レンとパーフルオロエチレンとの共重合体(PFA)、ポ
リフッ化ビニリデン(PVDF)のようなフッ素樹脂;フッ
化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−プロピレン共重合体のようなフッ素ゴ
ム;が広く用いられている。
(発明が解決しようとする課題) 上記した材料のうち、前者のフッ素樹脂は、導体を被
覆する際の押出し成形性や加工性の点では優れている
が、しかし、硬く柔軟性がないため製造された電線の可
撓性は悪く、また非常に価値である。
他方、後者の材料は、柔軟性こそ有するが、しかし成
形性に乏しく、また加硫が必要であるという欠点を有し
ている。このような架橋は、通常、化学架橋剤を配合し
て所定形状に成形したのち、高温で加熱することによっ
て行なわれているが、架橋時間が比較的長いことや、架
橋中に変形が起こるなどの問題が生じている。
このような問題を解決するためには、導体の被覆後、
その被覆層に電子線を照射して材料の架橋を促進せしめ
るという方法が提案されている。
しかしながら、この電子線架橋が有効な材料として
は、現在、フッ化ビニリデンと6フッ化プロピレンとの
共重合体が主に用いられているが、この材料は非常に高
価であるという問題がある。
また、電子線架橋が可能で安価なフッ素ゴムとして
は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体が知
られている。しかし、この材料は、電子線架橋前に、コ
ールドフローによって、電線相互が接着してしまうとい
う問題がある。更には、これらの材料にポリフッ化ビニ
リデンのような添加剤を加えるということが行なわれて
いるが、その添加剤の添加量が増加していくと、材料の
加工性は低下し、得られた電線の被覆層には著しい加工
歪が発生するという問題も生じている。
本発明は、フッ素ゴムを電線被覆材料にしたときの上
記問題を解決し、耐熱性,可撓性,柔軟性,耐薬品性,
老化特性が優れ、しかも電線間の接着を起すこともな
く、かつ安価で加工性も良好なフッ素ゴム材料を被覆材
料とする耐熱電線の提供を目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記した目的を達成するために、本発明においては、
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体60〜99重
量%、およびシリコーン樹脂とポリオレフィン系樹脂の
グラフト共重合体1〜40重量%を必須成分とするエラス
トマー組成物の押出し被覆層が導体の周囲に形成され、
前記押出し被覆層は電子線架橋されていることを特徴と
する耐熱電線が提供される。
導体の被覆材料であるエラストマー組成物において、
テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体は非常に
コールドフローしやすいコポリマーである。そのため、
このコールドフローを制御して電線の加工時における相
互接着を低減せしめることを目的として、前記グラフト
共重合体が配合される。
このエラストマー組成物におけるグラフト共重合体の
配合量は1〜40重量%(したがって、テトラフルオロエ
チレン−プロピレン共重合体は60〜99重量%)に設定さ
れる。この配合量が1重量%未満の場合は、コールドフ
ローが顕著となって不都合であり、また40重量%を超え
ると、電線の抗張力が著しく低下するからである。エラ
ストマー組成物におけるこのグラフト共重合体の好適な
配合量は、2〜30重量%(したがって、テトラフルオロ
エチレン−プロピレン共重合体の好適な配合量は70〜98
重量%)である。
このグラフト共重合体において、シリコーン樹脂にグ
ラフト重合せしめるポリオレフィン系樹脂としては、例
えばポリエチレン,ポリプロピレン,エチレン−メタク
リル酸メチル共重合体,エチレン−酢酸ビニル共重合
体,ポリスチレンをあげることができる。また、このグ
ラフト共重合体を配合したエラストマー組成物は、他の
添加剤を多量に配合した場合であっても、加工性の低下
を抑制することができる。このグラフト共重合体の市販
品としては、住友化学工業(株)製の商品名スミカセン
SPシリーズがある。
本発明にかかるエラストマー組成物においては、上記
した2つの必須成分の外に、必要に応じて加硫助剤が配
合される。これは、後述する電子線架橋時に、前記した
エラストマー組成物の架橋を円滑に進めるためである。
加硫助剤としては、例えば、トリアリルシアヌレート,
トリアリルイソシアヌレート,トリアクリルホルマー
ル,トリアリルトリメリテート,ジプロバギルテレフタ
レート,ジアリルフタレート,トリアリルホスフェー
ト,テトラアリルテレフタールアミドをあげることがで
き、またその配合量は上記2成分の合量100重量部にた
いし2〜15重量部であることが好ましい。2重量部未満
のときはエラストマー組成物の架橋反応が著しく遅くな
り、また15重量部を超えると耐老化特性の低下を招き、
また、導体への押出し被覆時に焼けのはいることがある
からである。
また、必要に応じては、ポリフッ化ビニリデン,テト
ラフルオロエチレン−エチレン共重合体のようなフッ素
樹脂;フッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体
のようなフッ素ゴム;更には、酸化亜鉛,酸化チタン,
酸化アルミニウム,シリカ,炭酸カルシウム,炭酸アル
ミニウムなどを添加してもよい。その場合の添加量は、
格別限定されるものではないが、前記した必須2成分の
合量100重量部にたいし、120重量部以下に制限されるこ
とが好ましい。あまり多量に添加すると、耐老化特性の
低下を招くからである。
本発明においては、上記した各成分の所定量を充分に
混合して均一なエラストマー組成物を調整する。このと
きの混合は、バンバリーミキサーまたはゴム混練り用ロ
ールを用いて行なうことが好ましく、また170℃以上の
温度で10分以上混合することが好ましい。
このようにして調整されたエラストマー組成物を押出
し成形機により導体周囲に押出し被覆成形して押出被覆
層を形成する。
このときの押出し温度は、エラストマー組成物と成形
機のスクリューとの摩擦によって昇温するので、成形機
のシリンダー3個所のうち、2個所を200℃程度とし、
ヘッドは210℃程度とし、ホッパーの下を水冷にすれば
よい。
このようにして導体に形成された被覆層に電子線を照
射してそれを架橋せしめ、本発明の耐熱電線が得られ
る。
そのときの電子線の照射量は、格別限定されるもので
はないが、通常6〜20Mrad程度でよい。
(発明の実施例) 実施例1〜5,比較例1〜3 第1表で示した割合(重量部)で表示の各成分を、バ
ンバリーミキサー,ゴム混練り用ロールで順次混合して
エラストマー組成物を調整し、この組成物を線径0.5mm
の裸銅線に0.5mmの肉厚で押出し被覆した。そして、最
後に、この皮膚層に15Mradで電子線を照射した。
得られた各電線につき、その被覆層の引張り試験によ
る伸び率(%)および抗張力(kgf/mm2)、架橋処理前
の被覆電線をボビンに巻採り、それを引出したときに、
被覆層に生じた外傷の有無で評価する被覆電線相互間の
接着の度合、ならびに電線を250℃の温度下でそれぞれ
4日間放置したときの被覆層の引張り試験による伸び率
(%)と抗張力(kgf/mm2)を測定した。以上の結果を
一括して第1表に示した。
(発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明の電線は、その
導体に形成される被覆層が耐熱性,耐薬品性,老化特性
に優れ、しかも加工性に富み、また接着性も少ないエラ
ストマー組成物から成るため、可撓性,柔軟性,老化特
性,耐熱性,耐薬品性が優れ、コールドフローもしにく
く接着性も小さく、かつ安価であるため、その工業的価
値は大である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テトラフルオロエチレン−プロピレン共重
    合体60〜99重量%、およびシリコーン樹脂とポリオレフ
    ィン系樹脂のグラフト共重合体1〜40重量%を必須成分
    とするエラストマー組成物の押出し被覆層が導体の周囲
    に形成され、前記押出し被覆層は電子線架橋されている
    ことを特徴とする耐熱電線。
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