JP2641947B2 - 繊維混合不織布の製造方法 - Google Patents

繊維混合不織布の製造方法

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JP2641947B2 JP1279100A JP27910089A JP2641947B2 JP 2641947 B2 JP2641947 B2 JP 2641947B2 JP 1279100 A JP1279100 A JP 1279100A JP 27910089 A JP27910089 A JP 27910089A JP 2641947 B2 JP2641947 B2 JP 2641947B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は,合成皮革や人工皮革の用途に適した繊維混
合不織布に関し,さらに詳しくは,熱処理により収縮し
て緻密かつ柔軟な風合を発現し,合成皮革や人工皮革の
基布として好適に使用することができる繊維混合不織布
を製造する方法に関するものである。
(従来の技術) 従来から,天然皮革に類似した合成繊維からなる不織
布を製造する試みが多くなされている。この不織布に
は,通常,緻密さと柔軟さが要求される。このため,不
織布を製造する際しては,溶解特性を異にする2種の重
合体成分からなる極細繊維発生型複合繊維のシートにポ
リウレタンを付与した後,一方の重合体成分を除去する
方法(特公昭48−19922号公報),高収縮性繊維と易分
割性複合繊維とからなるウエブに交絡・収縮処理及び易
分割性複合繊維の分割処理を施す方法(特開昭53−1228
75号公報)等により,不織布を構成する繊維を細デニー
ル化することが図られている。
しかしながら,前記溶解特性を異にする2種の重合体
成分からなる極細繊維発生型複合繊維を使用する方法で
は,極細繊維を容易に得ることができるという点では有
利であるが,溶剤処理を行うためコストが上昇し,しか
も得られる不織布は緻密さに欠けるという問題があっ
た。また,高収縮性繊維と易分割性複合繊維とを使用す
る方法では,緻密な不織布を得うことはできるが,複合
繊維を使用するためコストが上昇し,しかも得られる不
織布は収縮性能の経時安定性に欠けるという課題があっ
た。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,前記問題を解決し,合成皮革のみならず,
合成皮革より一層機能・触感の点で天然皮革,特にスエ
ードに近い人工皮革の用途に適した,緻密かつ柔軟な風
合を発現し,合成皮革や人工皮革を基布として好適に使
用することができる繊維混合不織布を製造する方法を提
供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは,前記問題を解決すべく鋭意検討の結
果、本発明に到達した。すなわち,本発明は,テレフタ
ル酸/イソフタル酸のモル比が96/4〜88/12のジカルボ
ン酸成分とエチレングコール成分とからなり,かつ下記
式で示される収縮率を有する共重合ポリエステル繊維
Aと,単糸繊度が2デニール以下のナイロン繊維Bとが
混合された繊維混合ウエブに交絡処理を施し,次いで加
熱収縮処理を施すことを特徴とする繊維混合不織布の製
造法方法, 30≦So(%)≦70 …… 〔So(%)は製造直後の繊維を温度170℃で15分間乾熱
処理したときの収縮率である。〕 を要旨とするものである。
次に,本発明を詳細に説明する。
本発明の不織布の製造方法の第1の特徴は,高収縮性
共重合ポリエステル繊維Aを不織布の第一の成分として
使用する点にある。この高収縮性共重合ポリエステル繊
維Aとは,テレフタル酸/イソフタル酸のモル比が96/4
〜88/12のジカルボン酸成分とエチレングコール成分と
からなり,製造直後の繊維を温度170℃で15分間乾熱処
理したときの収縮率Soが前記式を満足するものであ
る。
本発明にいう高収縮性共重合ポリエステル繊維Aにお
いても,イソフタル酸4に対するテレフタル酸のモル比
が前記96を超えると,前記収縮率Soが30%より低くな
り,ウエブに交絡処理を施し,次いで加熱収縮処理を施
すとき不織布としての締まりに劣り,緻密な不織布を得
ることができず,好ましくない。一方,イソフタル酸12
に対するテレフタル酸のモル比が前記88未満であると,
前記ウエブの加熱収縮処理等に共重合ポリエステル繊維
Aに部分的に融着が生じて不織布の触感が硬くなり,し
かも前記収縮率Soが70%より高くなるため不織布が緻密
になり過ぎ不織布の触感が硬くなるので,より好ましく
ない。
本発明の不織布の製造方法の第2の特徴は,単糸繊維
が2デニール以下のナイロン繊維Bを第二の成分として
使用する点にある。一般に,ナイロン繊維は,共重合ポ
リエステル繊維よりも熱収縮率が低い。したがって,ナ
イロン繊維を共重合ポリエステル繊維と混合したとき,
共重合ポリエステル繊維との収縮率差により柔軟さに優
れたナイロン繊維が不織布の表面部分に現出し,柔軟な
風合の不織布を得ることができる。
本発明にいうナイロン繊維Bにおいては,単糸繊維が
2デニール以下,好ましくは0.8デニール以下であるこ
とが必要で,この単糸繊維が小さいほどスエード調の人
工皮革に近い触感を得ることができる。前記単糸繊維が
2デニールを超えると,不織布の柔軟さが低下するの
で,好ましくない。
本発明の不織布の製造方法は,前記高収縮性共重合ポ
リエステル繊維Aと単糸繊度が2デニール以下のナイロ
ン繊維Bとを混合して繊維混合ウエブとし,次いで前記
ウエブに交絡処理を施した後,加熱収縮処理を施すこと
からなるものである。繊維混合ウエブに交絡処理を施す
に際しては,ニードルパンチ法,ウオーターニードル
(スハンレース)法,エアーニードル法等,公知の方法
を用いることができる。また,加熱収縮処理を施すに際
しては,熱風循環ドライヤ,熱風貫流ドリイヤ,サクシ
ヨンドラムドライヤ等のドライヤ,フラツトカレダーロ
ール,エンボスロール等のヒートロール等の熱処理装置
を用い,目標収縮率に応じた処理温度,高くとも共重合
ポリエステル繊維A又はナイロン繊維B等,ウエブを構
成する繊維の内,低融点の方の繊維の融点以下の温度で
処理を行えばよい。
本発明の不織布の製造方法において,使用する共重合
ポリエステルには,本発明の効果を損なわない範囲で他
の成分を共重合してもよく,また,艶消剤,安定剤,着
色剤等の添加剤を添加してもよい。
本発明の不織布の製造方法において,使用する共重合
ポリエステル繊維は,常法に従って,エステル化又はエ
ステル交換反応の後,重縮合反応を行って得たポリエス
テルを溶融紡糸し,得られらた未延伸繊維糸状を通常よ
り低い温度に延伸ローラを使用して延伸することにより
製造することができる。このとき,延伸後の熱セツトは
行わないか,または,熱セットを行うとしても低温で行
う。
本発明の不織布の製造方法において,使用する共重合
ポリエステル繊維Aとナイロン繊維Bとの混合比(重量
比)(A/B)は,80/20〜20/80程度とするのが適当であ
る。これらの繊維を混合するに際しては,一般的なカー
ド法,エアレイ法を用いるが,目的によっては湿式紗紙
法を用いてもよい。なお,不織布の柔軟さを損なわない
範囲で,バインタ繊維を混合してもよい。
(作用) 本発明の不織布は,緻密で柔軟な風合を有するもので
ある。これは,高収縮性共重合ポリエステル繊維が,加
熱収縮処理等に収縮して緻密さを発現し,かつ共重合ポ
リエステル繊維との収縮率差により柔軟さに優れたナイ
ロン繊維が不織布の表面部分に現出するためである。ま
た,高収縮率共重合ポリエステル繊維は,製造直後から
ある程度の期間放置しても加熱収縮率が変化しにくい,
すなわち,経時変化が少なく,経時安定性がよいため,
不織布製造ロツト間に不織布の緻密さや柔軟さのバラツ
キが生じず,品質的に安定した不織布となる。
(実施例) 次に,実施例に基づいて本発を具体的に説明する。な
お,実施例における各種特性は次の方法により測定し
た。
相対粘度:フエノールと四塩化エタンの等重量混合溶液
を溶媒とし,試料濃度0.5g/dl,温度20℃で測定した。
強力:不織布を幅25mmに裁断し,定速伸長型引張試験機
を使用して試料長100mm,引張速度100mm/分で測定した。
剛難度:JIS L 1096 45度カンチレバ法により測定し
た。
風合:10人のパネラによる官能試験により,次の5段階
で評価した。
1:柔らかい,2:やや柔やかい,3:普通,4:やや硬い,5:硬い 乾熱収縮率So:製造直後から1日以内経過の長さLoの繊
維を温度170℃で15分間乾燥機を用いて熱処理した後,
室温まで冷却した。冷却後の試料の長さL1を測定し,次
の式に従って収縮率Soを求めた。
乾熱収縮率差ΔS:経時安定性の評価として乾熱収縮率差
ΔSを測定した。すなわち,製造直後から温度40℃,相
対湿度50%の条件下で5週間放置後の長さLo′の繊維を
温度170℃で15分間乾燥機を用いて熱処理した後,室温
まで冷却した。冷却後の試料の長さL1′を測定し,次の
式に従って収縮率So′を求め,式に従って収縮率差
ΔSを求めた。
ΔS(%)=So−So′ …… 面積収縮率SA:不織布の加熱収縮処理前の面積Aoと処
理後の面積A1を測定し。次の式に従って収縮率SAを
求めた。
実施例1 モル比が92/8のテレフタル酸/イソフタル酸とエチレ
ングリコールとからなる相対粘度が1.45の共重合ポリエ
ステル重合体を常法により製造し,溶融紡出した後,温
度65℃の第1延伸ローラと温度75℃の第2延伸ローラ間
で延伸倍率を3.0として延伸し,延伸繊維を熱セツトす
ることなく切断して単糸繊度1.3デニール,切断伸度49
%,長さ51mmの共重合ポリエステル短繊維を製造した。
この短繊維の収縮率Soは62.5%,収縮率差ΔSは2.1%
であった。
一方,常法に従い,単糸繊度0.8デニール,長さ38mm
のナイロン6短繊維を製造した。
次いで,これらの共重合ポリエステル短繊維Aとナイ
ロン6短繊維Bとを混合比(重量比)(A/B)33/65で混
綿し,カードに通して目付105g/m2のウエブとした後,
ニードルパンチで施し,温度160℃のサクシヨンドラム
式熱処理機で2分間熱処理して不織布を得た。得られた
不織布の特性を第1表に示す。
この不織布は,緻密な構造と柔軟な触感を有するもの
であった。
実施例2〜4 テレフタル酸/イソフタル酸のモル比を96/4,93/及び
88/12とした以外は実施例1と同様にして不織布を得
た。得られた不織布の特性を第1表に示す。
比較実施例1及び2 テレフタル酸/イソフタル酸のモル比を97/3及び85/1
5とした以外は実施例1と同様にして不織布を得た。得
られた不織布の特性を第1表に示す。
イソフタル酸4に対するテレフタル酸のモル比が前記
96を超えると(比較実施例1),共重合ポリエステル短
繊維の収縮率Soが低く,得られた不織布は緻密さに欠け
るものであった。しかも,同繊維の収縮差ΔSが高く,
すなわち,製造直後と製造直後から5週間放置後との加
熱収縮率の差が高く,経時変化が大きかったため,不織
布製造ロツト間に不織布の緻密さや柔軟さのバラツキが
生じ,品質に不安定であった。
一方、イソフタル酸12に対するテレフタル酸のモル比
が88未満であると(比較実施例2),収縮率Soが高くな
り,得られた不織布は緻密になり過ぎて剛軟度が高く,
しかもウエブの加熱収縮処理時に共重合ポリエステル繊
維に部分的な融着が生じ,硬い触感を有するものであっ
た。
実施例5〜7 ナイロン6短繊維の単糸繊度を0.5,1.2及び2.0デニー
ルとした以外は実施例1と同様にして不織布を得た。得
られた不織布の特性を第1表に示す。
比較実施例3 ナイロン6短繊維の単糸繊度を3.0デニールとした以
外は実施例1と同様にして不織布を得た。得られた不織
布の特性を第1表に示す。
ナイロン6短繊維の単糸繊度が2.0デニールを超える
と,得られた不織布は面積収縮率が低く,緻密さに欠
け,しかも剛軟度が高く,硬い触感を有するものであっ
た。
(発明の効果) 本発明の不織布の製造方法によれば,合成皮革や人工
皮革の基布として使用したとき,緻密かつ柔軟な風合を
発現し,前記用途に好適に使用することができる繊維混
合不織布を容易に製造することができる。
また,経時変化の少ない共重合ポリエステル繊維を使
用するため,常に安定した品質の不織布を製造すること
ができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】テレフタル酸/イソフタル酸のモル比が96
    /4〜88/12のジカルボン酸成分とエチレングコール成分
    とからなり,かつ下記式で示される収縮率を有する共
    重合ポリエステル繊維Aと,単糸繊度が2デニール以下
    のナイロン繊維Bとが混合された繊維混合ウエブに交絡
    処理を施し,次いで加熱収縮処理を施すことを特徴とす
    る繊維混合不織布の製造法方法, 30≦So(%)≦70 …… 〔So(%)は製造直後の繊維を温度170℃で15分間乾熱
    処理したときの収縮率である。〕
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JPS5742952A (en) * 1980-08-29 1982-03-10 Teijin Ltd Production of nonwoven fabric
JPS6440649A (en) * 1987-08-04 1989-02-10 Teijin Ltd Heat resistant nonwoven fabric

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