JPH0545714B2 - - Google Patents

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JPH0545714B2
JPH0545714B2 JP60249597A JP24959785A JPH0545714B2 JP H0545714 B2 JPH0545714 B2 JP H0545714B2 JP 60249597 A JP60249597 A JP 60249597A JP 24959785 A JP24959785 A JP 24959785A JP H0545714 B2 JPH0545714 B2 JP H0545714B2
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sheet
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polyester fiber
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【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は皮革様、とりわけ牛革に類似した風合
いおよび二次製品加工性を有するシート状物の製
造法に関するものである。 〔従来の技術〕 従来、皮革様シート状物を作るために使用する
繊維シートの製造法には多くの提案がなされてい
る。例えば特公昭41−21475号公報には繊維マツ
トを30〜80%の面積収縮をさせたのち、合成重合
体結合剤を含浸し、凝固してスエード様材料を製
造することが提案されている。また近年になつて
特公昭56−18698号公報には熱収縮率の異なるポ
リエステル繊維を特定割合で混綿してウエブを作
り、熱収縮処理してカンチレバー剛軟度が90mm以
下の柔軟な不織布を作る。特公昭59−53388号公
報には潜在的自発伸長性を有する高収縮性ポリエ
ステル繊維でウエブを作り、絡合処理した後収縮
処理し、次いで自発伸長熱処理を行つてドレープ
性のある柔軟な繊維シートを作る。更に、特開昭
56−37353号公報、特開昭56−165054号公報、特
開昭57−42952号公報には自発伸長性を有する高
収縮性繊維と低収縮性繊維を混綿してウエブを作
り、絡合処理した後収縮処理し、次いで自発伸長
熱処理を行つて柔軟な繊維シートを作る。また特
公昭60−37208号公報には高収縮性合成繊維のウ
エブを細い水流を噴射して交絡させ、湿熱処理で
収縮し、しかる後加圧下で熱固定する繊維シート
の製造法が提案されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従来の製造法で作られた繊維シートは、収縮処
理によつて繊維の絡み合いの程度が高まり、見掛
け密度の高いものとなる。しかし、単に絡み合い
の程度を高め、見掛け密度を高めても風合いはフ
エルト的で、例えば紳士靴用牛革のような腰のあ
る風合いの繊維シートにはほど遠いものである。
一方、収縮処理した後に自発伸長処理したもので
は柔軟性が付与されて、むしろドレープ性の改良
には効果的ではあるが、握つたのときの感覚が牛
革のような腰のある風合いの繊維シートには至つ
ていない。 更に、収縮しただけの繊維シートは繊維の固定
が十分でないため、比較的小さな張力でも伸びて
形態的にも不安定であり、収縮処理した繊維シー
トに弾性重合体を含有せしめて作つた繊維質シー
トであつても二次製品加工時あるいは着用時に形
態変化を生じやすく、繊維質シートの風合い上の
良さを最終製品にまで結びつけることが困難であ
つた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は従来の収縮性ポリエステル繊維を使用
した繊維シートを用いた場合には得られなかつた
皮革様、とりわけ牛革に類似した腰のあるまろや
かな風合いおよび二次製品加工性を有し、二次製
品加工時あるいは着用時の形態安定性に優れた表
面被覆層を有するシート状物を製造法にある。 すなわち、本発明は70℃の熱水中における収縮
率が少なくとも20%であり、かつ結晶化度が20%
未満の収縮性ポリエステル繊維Aと、収縮率が10
%未満であり、かつ結晶化度が少なくとも20%で
ある非収縮性ポリエステル繊維Bとを、混綿率
A/Bが重量で90/10〜10/90の範囲内で混綿し
て不織ウエブを形成し、絡合処理して絡合不織布
とし、該絡合不織布に収縮処理を施こして面積収
縮率20〜75%の収縮を付与し、収縮と同時または
収縮後にポリエステル繊維Aの結晶化度が少なく
とも30%になるように結晶化処理を行つて繊維シ
ートを得、次いで該繊維シートには弾性ポリマー
を主体とする重合体の溶液または分散液を含浸し
必要によりさらに塗布した後、湿式法また乾式法
で凝固し、乾燥して得たシート状物を仕上げるこ
とによつて皮革様の風合いを有するシート状物を
製造するものである。 本発明のシート状物の製造法における特徴は結
晶化度が小さい収縮性ポリエステル繊維を用いて
絡合不織布を作り、収縮処理後に繊維の結晶化度
を高めることによつて収縮した繊維を剛性化し、
絡合不織布の形態変化に対して安定化させると共
に、皮革様の腰のある風合いを有するものとする
ことにある。 本発明で使用する低結晶化度で高収縮性のポリ
エステル繊維Aは、ポリエチレンテレフタレート
またはエチレンテレフタレート単位を80モル%以
上含む共重合ポリエチレンテレフタレートを溶融
紡糸し、捲取速度4100m/分未満で捲取り、繊維
構造を低結晶性・低配向性のままとしておく、あ
るいは通常の溶融紡糸で得たポリエステフイラメ
ントを結晶化の高くならない低温度で延伸して得
られる収縮率が少なくとも20%、結晶化度が20%
未満の低結晶化度のままにしておくなどの方法で
得たポリエステル繊維である。 一方、結晶化度が少なくとも20%である高結晶
化度で非収縮性のポリエステル繊維Bはポリエチ
レンテレフタレートを溶融紡糸し、捲取り速度
4100m/分以上で捲取り、繊維構造を高結晶性・
高配向性のものとするあるいは通常の溶融紡糸で
得たポリエステルフイラメントを通常の延伸、熱
処理によつて収縮率が10%以下、結晶化度が少な
くとも20%、好ましくは約25〜50%である高結晶
化度とするなどの方法で得たポリエステル繊維で
ある。 高収縮性のポリエステル繊維Aおよび非収縮性
のポリエステル繊維Bの混綿方法は、紡糸して得
たそれぞれのポリエステル繊維に、絡合不織布を
作るに必要な油剤を付与し、捲縮し、不織布の製
造ができる繊維長、好ましくは100mm未満の繊維
長に切断した短繊維とし、それぞれのポリエステ
ル短繊維を所定量づつ秤量して混綿する方法。ポ
リエステル繊維AおよびBをトウ状で所定の比率
で合糸しつつ捲縮機に導入し、共捲縮し、所望の
繊維長に切断して混綿されたポリエステル短繊維
とする方法で混綿する。 混綿したポリエステル繊維はランダウムウエバ
ー、クロスラツパー、抄造法等でウエブを作り、
ニードルパンチ法、高圧流体噴射法あるいは両方
法の併用による絡合処理で絡合不織布とする。絡
合不織布の重量は指向する製品用途によつて異な
るが、一般には100〜1500g/m2の範囲である。
次に、絡合不織布の収縮処理は絡合不織布を熱水
中に浸漬する方法、スチーム雰囲気中または乾熱
雰囲気中で熱処理する方法、加熱面に接触させる
方法などが適用できる。収縮処理による面積収縮
率は収縮性のポリエステル繊維Aの混綿率で異な
り、その混綿率は指向する製品用途によつて異な
るがポリエステル繊維AおよびBの混綿率A/B
は重量で90/10〜10/90、好ましくは85/15〜
20/80の範囲内である。繊維質シートが腰の強
い、反発弾性の高いものを望むなら、ポリエステ
ル繊維Aの混綿率を高めて収縮率を高いものに
し、更に剛性を高めたものとする。一方、繊維質
シートが腰の強さをあまり強調しないで充実感を
望むなら、ポリエステル繊維Aの混綿率を低めて
収縮率を低いものにする。そして、面積収縮率は
20〜75%の範囲内にあるように選ぶ。また、収縮
処理によつてポリエステル繊維Aの結晶化度が高
まれば、その後の結晶化処理を必要としないが、
熱水収縮処理では一般に十分な高結晶化度のポリ
エステル繊維にはならないために、更に結晶化処
理を行う必要がある。結晶化処理は、例えば、熱
水収縮処理後の繊維シートを150℃以上、繊維の
溶融温度より20℃低い高温で熱処理を行う方法、
アセトン、四塩化エタン、ベンゼン、トルエ、
N,N′−ジメチルホルムアミド等の有機溶媒で
処理する方法などでポリエステル繊維Aの結晶化
度を少なくとも30%になるようにする。このよう
にして得た繊維シートは厚さ1.0±0.1mmにおいて
JIS L−1096の測定法に準拠して測定した30秒後
の反発開角度が100〜170度の範囲にある反発弾性
に優れた繊維シートである。一方、結晶化度が小
さいと反発弾性が小さくて握つたときの感覚がフ
エルト的な風合いの域にとどまる。 また、本発明の繊維シートに含浸および表面被
覆用塗布するのに使用する弾性ポリマーとして
は、例えば、平均分子量500〜3000のポリエーテ
ルジオール、ポリエステルジオール、ポリラクト
ンジーオル、ポリカーボネートジオールなどから
選ばれたポリマージオール、芳香環を有するジイ
ソシアネート、脂環を有するジイソシアネート、
脂肪族ジイソシアネートなどから選ばれた有機ジ
イソシアネートおよび活性水素原子を少なくとも
2個有する鎖伸長剤を反応して得たポリウレタン
エラストマーあるいはポリウレタンウレアエラス
トマーであつて、好ましくはポリマー中に占める
ポリマージオール成分量(ソフトセグメント量)
が70〜50重量%の範囲内にすることが柔軟性で、
かつこりこりした腰のある風合いのシート状物を
得ることができる。その他、繊維シートに含有せ
しめるのに使用される弾性ポリマーとしてはポリ
アクリル酸エステル、合成ゴム等がある。また弾
性ポリマーは溶剤に溶解した溶液または分散剤に
分散させて使用するが、必要に応じて他の重合体
を溶解または分散させて使用する。その他充填
剤、着色剤、可塑剤、難燃剤、凝固調節剤等を添
加した組成液として使用することも好ましい。 次に、繊維シートには弾性ポリマーを主体とす
る重合体の溶液または分酸液を含浸し、必要によ
り更に表面に弾性ポリマーを主体とする重合体の
溶液または分散液を塗布し、重合体の非溶剤系の
凝固液中に浸漬して湿式法で凝固するまたはスチ
ーム雰囲気中あるいは乾熱雰囲気中で処理する乾
式法で凝固するなどの方法で重合体を凝固してシ
ート状物とする。凝固して得た重合体の好ましい
形態な多孔質構造を形成したものとなることであ
る。また凝固した重合体は繊維シートの繊維と非
接着、好ましくは重合体と繊維との間に空隙を形
成させることが最終製品としての風合い、外観、
二次製品加工性のうえに好ましいため、繊維シー
トに重合体を含浸するに先立つて、任意の段階で
繊維にはあらかじめ離型性物質を付与しておく、
あるいは繊維シートに含浸する重合体溶液または
分散液には離型性物質を添加しておくなどの処置
を行う。 得られたシート状物は必要に応じて公知の方法
により表面平滑化、銀面層の付与、表面着色処理
あるいは染色処理、表面模様付け、柔軟化処理な
どの仕上処理を施こして皮革様のシート状物とす
る。 なお、本発明におけるポリエステル繊維の結晶
化度は密度法で測定した値であつて、完全非結晶
性の密度1.335g/cm3および完全結晶性の密度
1.455g/cm3として求めた。 〔実施例〕 次に、本発明の実施態様を具体的に実施例で説
明する。実施例中の部分および%はことわりのな
い限り重量に関するものである。 実施例 1 ポリエチレンテレフタレートを溶融紡糸し、紡
糸速度3500m/分で紡糸し、得られたフイラメン
トは未延伸のまま油剤を付与して機械捲縮を付与
し、低温風の乾燥機で乾燥し、繊維長51mmに切断
した。この繊維は単繊維繊度2.5デニール、70℃
の熱水中での収縮率52%、結晶化度7.5%の収縮
性のポリエステル繊維であつた。これをポリエス
テル繊維Aとした。一方、ポリエチレンテレフタ
レートを溶融紡糸し、紡糸速度5000m/分で紡糸
し、得られたフイラメントは未延伸のまま油剤を
付与して機械捲縮を付与し、熱風乾燥し、繊維長
51mmに切断した。このポリエステル繊維は単繊維
繊度2.5、デニール、70℃の熱水中で収縮率3%、
結晶化度37%の非収縮性のポリエステル繊維であ
つた。これをポリエステル繊維Bとした。 このポリエステル繊維AおよびBをそれぞれ40
%と60%の割合で混綿し、解綿・解繊した後、ラ
ンダムウエバーで重量約110g/m2のランダムウ
エブを作成し、2枚積層した後、針番手#40でニ
ードルパンチング処理し、次いで70℃の熱水中に
1分間浸漬し、マングルで絞つた。不織布の形態
は熱処理前に比べて方向に23%、幅方向に20%、
面積収縮率38.4%の収縮した不織布であつた。次
いでこの含水不織布を150℃に加熱した金属プレ
ート間にはさみ、面圧0.5Kg/cm2で加圧した30秒
間熱処理した。得られた繊維シート〔〕は厚み
1.20mm、見掛密度0.297g/cm3であり、この繊維
シートを厚さ1.0mmにして測定した反発角度は132
度であつて、握つた感覚は牛革様の腰のある良好
な風合いを有していた。またポリエテル繊維A単
独で作つた不織布を同時に処理して得た繊維シー
トの繊維で測定した結晶化度は35%であつた。 次に、上記繊維シート〔〕には、平均分子量
1500のポリカプロラクトングリコールと4,4′−
ジフニルメタンジイソシアネートとエチレングリ
コールとを反応して得たソフトセグメント量55.8
%のポリエステル系ポリウレタンエラストマー15
%、カーボンブラツク0.2%ノニオン系活性剤0.5
%、ジメチルホルムアミド84.3%の組成液を飽充
し、更に上記組成液を液量で約530g/m2の量を
塗布し、ジメチルホルムアミド40%水溶液中に浸
漬して30分間処理し、ポリウレタンエラストマー
を凝固し、水洗し、乾燥した。 得られたシート状物は多孔質ポリウレタンエラ
ストマー被覆層を有したものであり、このシート
状物の被覆層表面にポリウレタンに黒色着色剤を
添加して調整した黒インクをグラビア印刷し、カ
ーフ調のエンボシングを施して得た皮革様シート
状物は柔軟であつて牛革様の腰のある風合いと、
たて方向および幅方向に10%引き伸ばしねもつり
もろがなく、かつ折れしわも皮革様の自然に発生
する細かいものである。また製靴性も皮革と同様
の作業性で、仕上り感も良好であつた。 比較のために、共重合ポリエチレンテレフタレ
ートを溶融紡糸し、通常の捲取り、延伸、捲縮処
理して高収縮性のポリエステル繊維Cを得た。こ
のポリエステル繊維は単繊維度2.5デニール、70
℃の熱水中での収縮率26%、結晶化度32%であつ
た。 次にポリエステル繊維Cおよび上記ポリエステ
ル繊維Bをそれぞれ40%と60%の割合で混綿し、
実施例1と同一の処理を行つて、面積収縮率19%
の収縮した不織布を得た。次いでこの含水不織布
を150℃に加熱した金属プレート間にはさみ、面
圧0.5Kg/cm2で加圧して30秒間熱処理した。得ら
れた繊維シートは厚み1.17mm、見掛密度0.277
g/cm3である。この繊維シートの反発角度は厚さ
1.0mmにおいて約96度であり、反発弾性が小さく
フエルト的な感じが強いものである。この繊維シ
ートに上記実施例1と同様にポリウレタンエラス
トマーを含浸および塗布した後、ジメチルホルム
アミド40%水溶液中に浸漬して凝固し、得られた
シート状物を上記と同様に表面仕上げを行つて得
た皮革様シート状物はボキボキと折れ込み骨ばつ
た感じで、つりもろが著しく、製靴仕上りもあま
り良くなかつた。 実施例 2〜5 ポリエチレンテレフタレートを通常の溶融紡糸
法で紡糸し、捲取り速度1000m/分で巻取り、75
℃の熱水中で3.0倍延伸し、続いて95℃の熱水中
で0.7倍延伸・熱固定し、繊維油剤を付与し、機
械捲縮をかけて繊維長51mmに切断した、得られた
ポリエステル繊維は繊度1.5デニール、70℃の熱
水中での収縮率1.5%、結晶化度43.5%の非収縮
性のポリエステル繊維Dを得た。 実施例1の収縮性のポリエステル繊維Aおよび
ポリエステル繊維Dを第1表に示した混綿率で混
綿し、ランダムウエバーで重量約80g/m2のウエ
ブを作成し、得られたウエブを3枚積層し、ニー
ドルパンチングを両面から行い、重量248g/m2
の絡合不織布を作り、実施例1と同様に70℃の熱
水中で収縮処理し、乾燥して繊維シートを得た。 次に、各繊維シートを濃度1%のシリコン系油
状滑剤(商品名CRISVON ADDITIVENo.10:大
日本インキ化学工業株式会社製品)の水分散液中
に浸漬し搾液して繊維重量に対して160%の付着
率とした後、150℃に加熱した金属プレート間に
挟み、面圧0.5Kg/cm2で加圧しつつ1分間熱処理
した。得られた繊維シート中のポリエステル繊維
Aの結晶化度は35.5%であり、厚さ1.0mmにおけ
る繊維シートの反発角度は実施例が109〜151度で
繊維シート自体で牛革様の腰のある風合いを有し
ており、比較例1は反発角度95度でフエルト的な
風合いであり、また比較例2は反発角度で171度
やや硬めの風合いであつた。この繊維シートの面
積収縮率および見掛密度を第1表に示した。 各繊維シートには平均分子量2000のポリブチレ
ンアジペートグリコール、4,4′−ジフエニルメ
タンジイソシアネートおよび1,4′−ブタンジオ
ールを反応させて得たポリウレタンエラストマー
を15%、カーボンブラツク0.5%、ステアリルア
ルコール0.5%およびジメチルホルムアミド84%
の組成液を含浸し、飽充した後、更に同じポリウ
レタンエラストマー組成液を液量で460g/m2
なる量を塗布し、ジメチルホルムアミド40%水溶
液中に浸漬し、30分間凝固し、水洗し、乾燥して
多孔質ポリウレタンエラストマー被覆層を有した
シート状物であつた。このシート状物の被覆層表
面に黒色着色剤を添加して調整したポリウレタン
系の黒インクをグラビヤ印刷し、牛革(キツプ)
調のエンボシングを施こして皮革様のシート状物
を得た。このシート状物を厚さ1.0mmにスライス
して測定した反発角度および握つた感覚を第1表
に示した。
〔発明の効果〕
本発明のシート状物は皮革様とりわけ紳士靴の
甲革に使用する上等な牛革様の挫折感のない腰の
ある風合いを有し、二次製品加工性および仕上り
性に優れた皮革様のシート状物である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 70℃の熱水中における収縮率が少なくとも20
    %であり、かつ結晶化度が20%未満の収縮性ポリ
    エステル繊維Aと、収縮率が10%未満であり、か
    つ結晶化度が少なくとも20%である非収縮性ポリ
    エステル繊維Bとを、混綿率A/Bが重量で90/
    10〜10/90の範囲内で混綿して不織ウエブを形成
    し、絡合処理して絡合不織布とし、該絡合不織布
    に収縮処理を施こして面積収縮率20〜75%の収縮
    を付与し、収縮と同時または収縮後にポリエステ
    ル繊維Aの結晶化度が少なくとも30%になるよう
    に結晶化処理を行つて繊維シートを得、次いで該
    繊維シートには弾性ポリマーを主体とする重合体
    の溶液または分散液を含浸した後、湿式法また乾
    式法で凝固し、乾燥して得たシート状物を仕上げ
    ることを特徴とする皮革様の風合いを有するシー
    ト状物の製造法。 2 ポリエステル繊維がポリエチレンテレフタレ
    ートまたはエチレンテレフタレート単位を80モル
    %以上含む共重合ポリエチレンテレフタレートで
    ある特許請求の範囲第1項記載の製造法。 3 ポリエステル繊維Aが紡糸速度2500〜4100
    m/分の範囲で紡糸して得た延伸処理を施さない
    繊維である特許請求の範囲第1項記載の製造法。 4 結晶化処理が加熱処理または/および溶剤処
    理で行う特許請求の範囲第1項記載の製造法。 5 厚さ1.0±0.1mmの繊維シートの反発角度が
    100〜170度である特許請求の範囲第1項記載の製
    造法。 6 弾性ポリマーがソフトセグメント量70〜50重
    量%含有するポリウレタン(ウレア)エラストマ
    ーである特許請求の範囲第1項記載の製造法。
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