JP2631753B2 - フェライト被覆方法 - Google Patents
フェライト被覆方法Info
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- JP2631753B2 JP2631753B2 JP331690A JP331690A JP2631753B2 JP 2631753 B2 JP2631753 B2 JP 2631753B2 JP 331690 A JP331690 A JP 331690A JP 331690 A JP331690 A JP 331690A JP 2631753 B2 JP2631753 B2 JP 2631753B2
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Description
フェライト被覆方法に関する。
−65085号公報で公知であるが、副生物を生じやすく、
安定かつ制御された磁性膜が得難かった。
おいて、 (a)水又は水溶液に基体を接触させ、 (b)pH−酸化・還元電位図でA(6,−440mV),B(6,
−130mV),C(11,−430mV)及びD(11,−740mV)の範
囲にpHと酸化・還元電位が含まれるように、第一鉄イオ
ン水溶液,酸化剤溶液及びpH調製剤を添加するフェライ
ト被覆方法を提供する。
子,繊維が好ましい。発明者は、如何に溶液中の粒子及
び/又は繊維状表面に吸着していない第一鉄イオンを少
なく制御するかが、重要であることを見出し、pHと酸化
・還元電位を一定の範囲内に制御することにより、安定
かつ制御されたフェライト被覆物を得る発明を完成し
た。
い、粒径の比較的大きな(比表面積の小さな)粒子など
は第一鉄イオンの吸着量が少なく、溶液中の第一鉄イオ
ン量が副生物の発生に大きく影響する。
V),B(6,−130mV),C(11,−430mV)D(11,−740mV)
の範囲内に制御することにより所望の飽和磁化量を得る
ことを見出した。
00μmを越えるものについては、フェライト膜の形成が
緩慢になり、副生物が生成しやすくなる。本発明中にお
いて、粒子とは球体,不定型,板状のものを意味する。
また、繊維状物にもフェライト膜の選択的形成が考えら
れ、実際にそのように選択的に形成されることが確認さ
れた。繊維状物の場合についても、直径100μm以下の
ものが好適に利用される。
は、如何なるものから形成されていてもよい。例えば、
樹脂,金属,金属酸化物,有機顔料,セルロース,合成
高分子材料,セラミックス等の素材から形成されていて
もよい。特に樹脂,金属酸化物(顔料等を含む),セラ
ミックス,有機顔料等が好適なものとして考えられる。
繊維状物の場合は天然繊維,合成繊維又は無機繊維を用
いることができる。
水溶液中において実施される。本発明での水溶液はpH緩
衝剤、例えば酢酸アンモニウムなどの有機酸塩水溶液
で、好ましくは脱酸素状態の水溶液が好ましい。第一鉄
イオンは、第一鉄の塩酸塩,硫酸塩,酢酸塩等の塩の形
で水溶液中に供給される。第一鉄イオン水溶液は、第一
鉄イオンと共に他の金属イオンを含んでいてもよい。水
溶液が金属イオンとして第一鉄イオンのみを含む場合に
は、金属元素として鉄のみを含むスピネル・フェライ
ト、すなわちマグネタイトFe3O4の膜として得られる。
また水溶液中には、第一鉄イオンの他にその他の遷移金
属イオンMn+を含んでもよい。その他の金属種として
は、亜鉛,コバルト,ニッケル,マンガン,銅,バナジ
ウム,アンチモン,リチウム,モリブデン,チタン,ル
ビジウム,マグネシウム,アルミニウム,シリコン,ク
ロム,錫,カルシウム,カドミウム,インジウム等が例
示される。Mがコバルトの場合にはコバルトフェライト
(CoxFe3xO4)、ニッケルの場合にはニッケルフェライ
ト(NixFe3xO4)などが得られ、Mが複数種の場合にも
混晶フェライトが得られる。これらの第一鉄イオン以外
の金属種も、それぞれ水溶性の塩の形で水溶液中に供給
される。
過酸化水素,有機過酸化物,過塩素酸又は溶存酸素水等
が挙げられるが、酸化能が高いものは溶液中での副生物
の生成やフェライトの純度低下が生じ、また酸化能が低
いものはフェライトの反応が遅くなったり、フェライト
反応そのものが生じないため、本発明においては亜硝酸
塩を用いることが好ましい。また水溶液のpHは、水溶液
中に存在するアニオン,金属イオンの種類において適宜
選択され、pH6〜11に制御されるが、好ましくは6.5〜10
の範囲とされる。pHの安定化のために、例えば酢酸ナト
リウムなどの緩衝液、又は緩衝効果のある塩を加えても
よい。
位図の線と線の間に制御される。従って、pHと酸化
・還元電位図(第1図)に示されたA,B,C,Dで囲まれた
部分に制御することによって、目的のフェライト被覆物
が得られる。
の沸点以下の範囲であればよいが、好ましくは60〜90℃
の範囲で行われる。また、反応は好ましくは脱酸素雰囲
気下で行われる。酸素が多量に存在する条件下では、不
必要な酸化反応が進行するので好ましくない。例えば、
窒素雰囲気下で反応を行うのが好ましい。また同様に、
第一鉄イオン及び酸化剤溶液からも酸素を除き、脱酸素
水溶液とする。
磁気ディスク等の板状物において実施される前処理、例
えばプラズマ処理,アルカリ処理,酸処理あるいは物理
的な処理を行ってもよい。これらの処理を行った場合、
水溶液に対するぬれ性が改善され、均一な膜が得られ
る。
濁し、この際必要により界面活性剤等の添加剤を添加し
て、粒状物の水への馴染みを向上してもよい。次いで必
要によりpH調整のためにpH緩衝剤等を混入し、pHを所定
値に設定する。この後、第一鉄イオン溶液と酸化剤溶液
を上記懸濁液に添加していく。この添加プロセス中、懸
濁液の酸化・還元電位,pHは所定値で一定の範囲内に制
御する。酸化・還元電位の制御は、酸化剤溶液もしくは
第一鉄イオン溶液の適加速度を変化させることで行う。
pHの制御は、アンモニア水等アルカリ溶液を適宜添加す
ることで行う。特に好ましくは、pH−酸化・還元電位は
定点制御である。
ト膜厚が調整され、極めて好適である。
ことにより分離し目的物を得る。目的に応じて分離後、
乾燥してもよい。
Fe2+/Fe3+による酸化・還元電位の制御のもとに懸濁液
中に添加される。
鉄イオン溶液の添加量を多くすると溶液中のFe2+濃度が
高まり、酸化・還元電位が下降する。この場合、表面に
吸着していないFe2+濃度が高まり、粒子表面以外での副
生物の生成が多くなる。また、Fe2+の滴加量を少なくす
ると溶液中のFe2+が殆どなくなり、酸化・還元電位は上
昇し酸化剤の濃度が高まる。
3+に酸化され、目的とするフェライトの磁化量を得るこ
とができない。
オン濃度に依存するが、温度,他種金属イオンの種類,
濃度によっても異なるため、制御電位を適宜設定するこ
とにより、所望の飽和磁化量を得ることが可能である。
不必要な酸化・還元反応を生じさせないため白金,ステ
ンレス等の不活性,導電物質を用いるのが好ましい。
り、極めて選択的に粒子状物表面にフェライト膜がコー
ティングされ、所望の飽和磁化量を持った今までにない
被覆物が得られる。
ことができる。例えば、電子写真用のトナーやキャリア
ー等にフェライト被覆をして、トナーの飛散防止や軟化
点の低い樹脂材料の使用等を可能にする。また、フェラ
イト膜で被覆された粒子は表示材料(例えば、磁性表
示),記録材料(マグネトグラフィー)等への応用も考
えられる。また、フェライト被覆は、塗料,インキ,樹
脂成型品等に混入することもできる。更に医療分野へも
応用可能であり、粒子状の薬剤にフェライトを被覆し
て、これを磁石で患者の疾患部に誘導し、優れた薬効を
発揮させることも可能である。
め酸化チタンを10g分散させたイオン交換水100gを投入
し、N2ガスにより脱酸素を行った。充分脱酸素を行った
後、アンモニア水でpHを6.9に調整した。容器内の温度
は、その間70℃に保持した。
し、100ccの第一鉄イオン水溶液を作製した溶液と、脱
酸素を行ったイオン交換水1に亜硝酸ナトリウム20g
溶解した溶液を、5cc/minの割合で供給を開始した。こ
の間pHは一定に維持した。また、この溶液における制御
酸化・還元電位は、予めの検討により−470mVであるの
で、この値で一定に維持するよう第一鉄イオン溶液の供
給速度により調整した。20分後、酸化チタン上にマグネ
タイトがカプセル化された粒子が生成した。副生マグネ
タイト粒子は殆ど生じなかった。約10分間のエージング
の後、粒子を過により分離・水洗した。作製されたマ
グネタイトメッキ酸化チタンは灰色であった。
ことにより色相が黄味がかったものなどが得られる。こ
のものは、塗料用,化粧用など用途が広い。
め6μmのポリスチレン粒子(住友化学社製ファインパ
ール300F)10gを分散したイオン交換水100gを投入し、N
2ガスにより脱酸素を行った。充分脱酸素を行った後、
0.1N−NaOHでpH6.9に調整した。この後、容器内の温度
を70℃に加温した。
第一鉄水溶液と脱酸素を行ったイオン交換水1に亜硝
酸ナトリウム20g溶解した溶液を、5cc/minの割合で供給
した。この間pHは一定に維持し、酸化・還元電位を−47
0mVに、実施例1と同様にして維持した。
ル化されたポリスチレン粒子が生成した。副生マグネタ
イト粒子は殆ど生じなかった。これを過,水洗してマ
グネタイトメッキポリスチレン粒子を得た。得られたマ
グネタイトメッキポリスチレン粒子は、黒色をしてい
た。
め6μmのポリスチレン粒子(住友化学社製ファインパ
ール300F)10gを分散したイオン交換水100gを投入し、N
2ガスにより脱酸素を行った。充分脱酸素を行った後、
アンモニア水でpH6.9に調整した。この後、容器内の温
度を70℃に加温した。
換水に溶解し、100ccの金属イオン水溶液を作製し、こ
の溶液と脱酸素を行ったイオン交換水1に亜硝酸ナト
リウム20g溶解した溶液を、5cc/minの割合で供給した。
この間pHは一定に維持した。また、酸化・還元電位を−
470mVに、実施例1と同様にして維持した。本溶液にお
いてNiCl2は、第一鉄イオンの酸化・還元電位に影響を
与えなかった。
ル化されたポリスチレン粒子が生成した。副生Niフェラ
イト粒子は殆ど生じなかった。これを過,水洗してNi
フェライトメッキポリスチレン粒子を得た。得られたNi
フェライトメッキポリスチレン粒子は、茶色をしてい
た。
ぶことにより磁性トナー,磁気型表示材料等に用いられ
たり、化粧用,粉体塗料用,帯電防止用充填材,磁気印
刷材料など用途が広い。
めガラスカットファイバー(直径15μm,スチレン粒子を
得た。得られたNiフェライトメッキポリスチレン粒子
は、茶色をしていた。
ぶことにより磁性トナー,磁気型表示材料等に用いられ
たり、化粧用,粉体塗料用,帯電防止用充填材,磁気印
刷材料など用途が広い。
めガラスカットファイバー(直径15μm,長さ3mm:富士フ
ァイバーグラス社製)30gを分散したイオン交換水100g
を投入し、N2ガスにより脱酸素を行った。充分脱酸素を
行った後アンモニア水でpH6.9に調整した。この後、容
器内の温度を70℃に加温した。このものに予め実施例1
と同様にして作製した塩化第一鉄イオン溶液と、脱酸素
を行ったイオン交換水1に亜硝酸ナトリウム20g溶解
した溶液を、5cc/minの割合で供給した。この間pHは一
定に維持した。また、酸化・還元電位を−470mVに実施
例1と同様にして維持した。
る。
め粒径6μmのポリスチレン粒子を10g分散させたイオ
ン交換水100gを投入し、N2ガスにより脱酸素を行った。
充分脱酸素を行った後、アンモニア水でpHを8.0に調整
した。容器内の温度は、その間70℃に保持した。
し、30重量%の第一鉄イオン水溶液を作製した溶液を、
10ml/minの割合で供給を開始し、更に脱酸素を行ったイ
オン交換水に亜硝酸ナトリウムを溶解し、15重量%溶液
を1ml/minの割合で供給した。この間pHは一定に維持し
た。また、この溶液における制御酸化・還元電位は−48
0mVの値で一定に維持するよう、第一鉄イオン溶液を供
給した。
た。副生マグネタイト粒子は殆ど生じなかった。約10分
間のエージングの後、粒子を過により分離・水洗し
た。本法により5回サンプルを作製し、作製された粒子
をVSM振動式磁気測定装置を用いて10Kエルステッドの飽
和磁化量を測定したところ、31,28,26,30,27emu/gの飽
和磁化量を得たが、これらは平均値28.4emu/gで、バラ
ツキも少ない粒子であった。
た以外は、実施例5と同様にして行った。
Vに変えた以外は、実施例5と同様にして行った。
Vに変えた以外は、実施例5と同様にして行った。
えた以外は、実施例5と同様にして行った。
ファイバーに変えた以外は、実施例6と同様にして行っ
た。
変えた以外は、実施例5と同様にして行った。
ml/min、NO2 -が3,5ml/minに変えた以外は、実施例5と
同様にして行った。
にpH9.5となるように変えた以外は実施例5と同様にし
て行った。
と同様にして行った。
ト被覆ができなかった。
5と同様にして行った。
・還元電位−550mVに変えた以外は、実施例5と同様に
して行った。
を行わなかった以外は、実施例5と同様にして行った。
大きい被覆であった。
制御することにより、飽和磁化量をコントロールするこ
とが可能になった。
のできる範囲(網目部分)を示したpH−酸化・還元電位
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】基体上にフェライト被膜を形成する方法に
おいて (a)水又は水溶液に基体を接触させ、 (b)pH−酸化・還元電位図でA(6,−440mV),B(6,
−130mV),C(11,−430mV)及びD(11,−740mV)の範
囲にpHと酸化・還元電位が含まれるように、第一鉄イオ
ン水溶液,酸化剤溶液及びpH調製剤を添加するフェライ
ト被覆方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP331690A JP2631753B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | フェライト被覆方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP331690A JP2631753B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | フェライト被覆方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03208819A JPH03208819A (ja) | 1991-09-12 |
JP2631753B2 true JP2631753B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=11553953
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP331690A Expired - Lifetime JP2631753B2 (ja) | 1990-01-12 | 1990-01-12 | フェライト被覆方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2631753B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5552321A (en) * | 1993-08-24 | 1996-09-03 | Bioptechs Inc. | Temperature controlled culture dish apparatus |
JP7169135B2 (ja) * | 2018-09-13 | 2022-11-10 | 日本特殊陶業株式会社 | 軟磁性フェライト複合材の製造方法 |
-
1990
- 1990-01-12 JP JP331690A patent/JP2631753B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03208819A (ja) | 1991-09-12 |
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