JP2629269B2

JP2629269B2 - カメラ

Info

Publication number: JP2629269B2
Application number: JP63129030A
Authority: JP
Inventors: 利弘佐藤; 俊雄匝瑳; 洋一小泉; 糾夫甲斐; 重之内山
Original assignee: Nikon Corp
Current assignee: Nikon Corp
Priority date: 1988-05-26
Filing date: 1988-05-26
Publication date: 1997-07-09
Anticipated expiration: 2012-07-09
Also published as: JPH01297634A

Description

【発明の詳細な説明】（発明の技術分野）本発明は写真撮影時の情報を記録する装置を有するカ
メラに関するものである。

（発明の背景）撮影済みのカラーネガフィルムからカラー印画を得る
銀塩カラー現像方式においては、大別すると「フィルム
現像」と「引伸ばし」の２工程がある。

これらの工程では、被写体の色調やコントラストを忠
実にカラー印画上に再現するために、様々な工夫が成さ
れているものの、時として、被写体を撮影した時の印象
とは異なるカラー印画が作成される場合がある。特に、
一度に多量のネガフィルムからカラー印画を作成する自
動プリントシステムにおいては、品質の高いカラー印画
を短時間に効率よく得ることが重要であるが、被写体と
はかけ離れた色調やコントラストのカラー印画が作成さ
れることがしばしばである。

現行のデーライトタイプカラーネガ、カラープリント
システムでは、色温度が約5500Kの照明下で撮影された
場合に、被写体の色調が最も良好に再現されるように設
計されている。

そのため、カメラによる撮影が色温度約5500Kの照明
下以外で行われる場合には、装着される撮影レンズの前
方あるいは内部に色温度変化フィルターを装着して、照
明光源の色温度を約5500Kに変換するか、もしくはカラ
ープリントシステムによる「引伸ばし」工程時に色補正
を行う必要がある。

また、カラーネガフィルムとカラー印画における再現
可能な露出許容域（露光量域に対する濃度域）は露光量
の大または小の領域で狭まるという欠点がある。そのた
め、例えば快晴下で人物を撮影した場合、現行の自動プ
リントシステムでは焼付け露光量が不適正であった場
合、コントラストが非常に強い、肌の質感に乏しいカラ
ー印画となることがある。

そこで、カラー印画の色調やコントラストを最適に調
整するために、「引伸ばし」工程の前段階において、個
々のカラーネガフィルムの色調や濃度を測定し、その測
定結果をもとに焼付け露光量と色補正量を決定する方法
が行われており、最近では分割測光方式による自動プリ
ントシステムが普及しつつある。

この方式は個々のカラーネガフィルムの画面を複数の
画素に分割、測光し各測定部位の色調と濃度を統計的に
分析し焼付け露光量と色補正量を決定するものである。

しかしこの場合でも、カラー印画の色調やコントラス
トは必ずしも最適に補正されているとは限らず、逆光状
態のシーン、夕陽のシーン、木陰のシーン、窓辺のシー
ン、海辺のシーン、タングステン電灯下のシーン等では
色補正やコントラストが完全に補正されないことがしば
しばである。

そのたけ現像所では、熟練した作業者が引き伸ばし直
前のカラーネガを一コマずつ目視し、測定機から指示さ
れる焼付け露光量や色補正量を撮影シーンの状況に応じ
て修正したり、あるいは出来上がったカラー印画を目視
検査し品質の悪いプリントは作成し直すという作業が行
われている。

（発明の解決しようとする問題点）しかしながら、従来では、日中の木陰や窓辺などで被
写体が逆光となる様な条件で撮影されたフィルムは、現
像所では熟練作業者が引き伸ばし工程のカラーネガフィ
ルムを１駒づつ目値して焼き付け露光量を決定する為
に、熟練作業者なしに良質なプリント印画を得ることが
できないという問題点があった。

（発明の目的）本発明はこの欠点を解決し、逆光撮影のフィルムでも
現像所において自動的に焼き付け露光量が調整されるよ
うにした記録装置を備えたカメラを提供することを目的
とする。

（問題点を解決するための手段）上記目的を達成するために本発明では、逆光状態（そ
の度合いの強弱も含む）を検出し、該検出された逆光状
態の度合いの強弱に応じたフィルム焼き付け露光量を出
力し、該出力されたフィルム焼き付け露光量をフィルム
上の磁気記録媒体に記録するよう構成した。

（作用）本発明では、フィルム焼き付け露光量を、フィルム上
の磁気記録媒体に記録するので、現像所ではその情報に
応じて焼き付け露光量を自動的に制御できる。

（実施例）第１図は本発明の実施例を示し、カメラのブロック図
である。

このカメラは、マイクロコンピュータから構成される
制御回路１を備え、この制御回路１により以下に述べる
各種の制御を行う。

フィルム感度読込回路２は、カメラに装填されるフィ
ルムのフィルム感度をDXシステムにより読み込み、制御
回路１へフィルム感度情報を出力する。

測光回路３は、測光用受光素子がカメラのファインダ
ー内に配置され、撮影レンズを通して入射される被写体
光を受光してそれに応じた測光情報を制御回路１へ出力
する。この測光用受光素子９は第２図の如く、画面に対
してその周辺部9aと中央部9bとに分割され、夫々の測光
出力を出力する。

露出値演算回路４は、制御回路１から出力される測光
情報及びフィルム感度情報等から露出値を演算して、制
御回路１へ露出値情報を出力する。

シャッタ制御装置５及び絞り制御装置６は、露出値情
報に基づき、シャッタ及び絞りを制御するものである。

撮影距離出力回路７は、装着された撮影レンズの撮影
距離（被写体距離）を制御回路１へ出力するもので、撮
影レンズ内に撮影距離エンコーダーとして配置されてい
る。

逆光状態判別回路８は、前記受光素子９の測光出力に
基づき、中央部9bの輝度が周辺部9aの輝度よりも所定値
（例えば1EV）以上暗く、且つ周辺部9a,中央部9bの総測
光出力が所定値以上であれば、逆光状態であることを検
出する。そして、逆光状態判別回路８は、前述の輝度差
及び被写界の輝度に基づき、逆光状態の度合が強いのか
あるいは弱いのかを検出して、その情報を逆光状態記録
装置10に出力する。

この逆光状態記録装置10では、逆光状態の度合の情報
に基づき、その度合が強い場合には、主要被写体が露出
アンダーとなるので、後述する記録媒体に「焼き付け露
光量を多めにと言う」指示情報を記録し、また逆の場合
には、被写体が露光オーバーとなるので、記録媒体に
「焼き付け露光量を少なめにと言う」指示情報を記録す
る。

そして、カメラの逆光状態記録装置10により記録され
た情報を有する記録媒体は、カメラから取り外されて現
像所の自動プリントシステムで使用されることになる。
現像所では「引き伸ばし」工程において、自動的に焼き
付け露光量の指示情報を読み取り、その指示情報に応じ
て焼き付け露光量を変化させ、良質のプリント印画を得
ることができる。

この記録媒体は、例えば、フィルムの撮影画面外の部
分や、フィルムカセット内等に内蔵したEPROM等が考え
られる。そして、この記録媒体へ情報を記録する為に、
例えば、記録装置14を光学的記録方式、磁気的記録方式
で構成し、これらの方式によりフィルムの撮影画面外の
部分に光学的に情報を写し込み、あるいは撮影画面外に
磁気テープを設け磁気的に情報を写し込む。また、記録
装置14を電気的記録方式で構成した場合には、フィルム
カッセト内等に内蔵されたEPROMに情報を記録する。

尚、本発明の上記の実施例に限られることはなく適宜
変更可能であり、実施例では、受光素子９の測光出力に
基づき逆光状態を検出しているが、例えば、撮影距離出
力回路７の距離情報に基づき、例えば撮影距離が10m以
上の遠距離撮影の場合には逆光状態を検出しないように
しても良い。

（発明の効果）以上のように本発明では、逆光状態で撮影された撮影
駒でも、その逆光状態情報（逆光の度合いの強弱も含
む）に応じたフィルムの焼き付け露光量情報が、フィル
ム上の磁気記録媒体に記録されるため、現像所では、現
像時にその焼き付け情報を自動的に読み取り、「引き伸
ばし」工程において、その情報に応じて適正な焼き付け
露光量に制御することができる、このため良質のプリン
ト印画を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例であり、カメラのブロック図を
示す。第２図は測光用受光素子の平面図を示す。（主要部分の符号の説明）１……制御回路（マイクロコンピュータ）８……逆光状態判別回路、９……逆光状態記録装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者甲斐糾夫東京都品川区西大井１丁目６番３号株式会社ニコン大井製作所内 (72)発明者内山重之東京都品川区西大井１丁目６番３号株式会社ニコン大井製作所内 (56)参考文献特開昭62−69126（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−58229（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−255926（ＪＰ，Ａ) 特開昭58−24136（ＪＰ，Ａ) 特開昭61−144637（ＪＰ，Ａ)

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】撮影フィルムと、該撮影フイルム上に設け
られた磁気記録媒体とを備えたフィルムカセットを使用
するカメラにおいて、被写界を測光する測光手段と、前記測光手段の出力に基づいて、前記被写界が逆光状態
であるか否かを検出するとともに、該逆光状態であると
検出した時には、その逆光状態の度合いの強弱をも検出
する検出手段と、前記検出手段により、前記被写界が逆光状態であると検
出されると、前記逆光状態の度合いの強弱に応じた前記
フィルムの焼き付け露光量情報を出力する出力手段と、前記出力手段により出力された前記焼き付け露光量情報
を、前記磁気記録媒体上に記録する記録手段と、を有す
ることを特徴とするカメラ。
【請求項２】前記測光手段は、前記被写界を複数領域に
分割して測光する分割測光手段を含み、前記検出手段は、前記分割測光手段から出力された複数
の測光出力同士を比較して、該測光出力間の出力差が所
定値以上の時に逆光状態であると検出することを特徴と
する特許請求の範囲第１項に記載のカメラ。
【請求項３】前記検出手段は、前記分割測光手段の総測
光出力が所定値以上の時に、前記被写界が低輝度被写体
でない逆光状態である、と検出することを特徴とする特
許請求の範囲第２項に記載のカメラ。