JP2629116B2 - 施釉セメント製品の製造方法 - Google Patents

施釉セメント製品の製造方法

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JP2629116B2 JP4138817A JP13881792A JP2629116B2 JP 2629116 B2 JP2629116 B2 JP 2629116B2 JP 4138817 A JP4138817 A JP 4138817A JP 13881792 A JP13881792 A JP 13881792A JP 2629116 B2 JP2629116 B2 JP 2629116B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、施釉セメント製品の
製造方法に関し、詳しくは、建築物の内装面などに利用
されるコンクリートパネルなどのセメント製品であっ
て、その表面にガラス質の釉面を備えた施釉セメント製
品を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】施釉セメント製品は、コンクリートパネ
ルなどのセメント製品の表面に、陶磁器の表面のような
ガラス質の釉面を形成したものであり、従来のセメント
製品に比べて、非常に美しく滑らかな外観を備えてい
る。また、汚れ難く、傷も付き難いという利点も備えて
おり、各種建築物の内装仕上げ面あるいは外装仕上げ面
に利用されるようになってきている。
【0003】施釉セメント製品を製造するには、まず、
セメントに砂や水その他の材料を混ぜ、これを所定の形
状に成形して、セメント成形体を作る。このセメント成
形体表面に、陶磁器の製造などで用いられているような
釉薬をかける。この作業を、施釉と呼ぶ。施釉の具体的
作業としては、液体状の釉薬を、塗装などで用いられる
スプレーガンを用いて、セメント成形体の表面に塗布し
て、所定の厚みの釉薬層を形成する。この釉薬層が形成
されたセメント成形体を焼成すれば、前記したようなガ
ラス質の釉面を備えたセメント製品が得られる。
【0004】釉薬層を焼成して釉面を形成したときに、
釉面に細かいひび割れ、いわゆる貫入が生じることがあ
る。これは、焼成後に、焼成された釉薬層すなわち釉面
とセメント成形体が冷却する過程で、両者の熱収縮量の
違いから、釉面に過大な応力が発生して破壊を生じるこ
とによる。釉面とセメント成形体の熱収縮量が全く同じ
になるようにしておけば、上記のような問題は生じな
い。そこで、熱膨張係数が全く同じ釉薬とセメント成形
体を組み合わせて用いればよいのであるが、そのような
組み合わせの材料を選択するのは非常に難しく、また、
そのような組み合わせの材料があったとしても、釉薬お
よびセメント成形体の両方が、施釉セメント製品として
必要な品質性能が発揮できる優れた特性を備えてもので
ある可能性は極めて少ない。
【0005】硬いガラス質からなる釉面に貫入が発生す
るのは、主に引張応力によるので、釉面とセメント成形
体の焼成後の熱収縮量に違いがあっても、冷却後に釉面
側に圧縮応力が生じるようにしておけば、釉面の貫入は
起こり難くなる。そこで、従来は、セメント成形体より
も熱膨張係数の小さな釉薬を用いるという方法が採用さ
れていた。セメント成形体よりも熱膨張係数の小さな釉
薬は、豊富に存在しており、このような釉薬の中から、
施釉セメント製品の要求性能に合わせて、適当な釉薬を
選択することは比較的容易である。
【0006】一方、前記のような施釉セメント製品の製
造方法では、釉薬層を焼成する際に、セメント成形体が
加熱されることによって、セメント成形体の水和硬化状
態が損なわれ、セメント製品の強度が1/3程度にも低
下するという現象がある。この強度低下を回復させるた
めに、再水和養生処理を行うことが提案されている。す
なわち、釉薬の焼成工程の後で、セメント成形体を高湿
環境で一定期間保持しておいて、水和硬化を十分に行わ
せることにより、施釉セメント製品の強度を向上させ得
るのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記のよう
に、セメント成形体よりも熱膨張係数の小さな釉薬を用
いても、釉面の貫入を確実に防ぐことは出来なかった。
特に、釉薬層の焼成を行った後に、セメント成形体の再
水和養生処理を行った場合に、釉面の貫入がひどくなる
という問題があった。
【0008】これは、セメント成形体の再水和養生処理
を行うと、この過程でセメント成形体が膨張変形を起こ
し、セメント成形体と釉面との間に過大な応力が発生す
るようになるのであると考えられる。また、前記した焼
成工程において、釉面側に圧縮応力を生じさせておく場
合、圧縮応力が大きくなり過ぎると、釉面の剥離を生じ
るという問題もあった。
【0009】そこで、この発明の課題は、前記した施釉
セメント製品の製造方法において、釉面の貫入や剥離を
確実に防止して、品質性能に優れた施釉セメント製品が
得られる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する、こ
の発明にかかる施釉セメント製品の製造方法は、セメン
ト成形体の表面に釉薬層を形成し、これを焼成した後、
セメント成形体を再水和養生して、表面に釉面を備えた
セメント製品を製造する方法において、釉薬とセメント
成形体として、下式を満足するものを組み合わせて用い
ることを特徴とする施釉セメント製品の製造方法。
【0011】 0.7≦(α1 −α2 )×Δt/β≦1.3 …(1) α1 :釉薬の熱膨張係数 α2 :セメント成形体の熱膨張係数 Δt:焼成後の降下温度 β :セメント成形体の再水和時の吸水膨張率 セメント成形体の材料や形状あるいは製造方法は、従来
の通常のセメント製品と同様でよい。セメント成形体の
材料の組み合わせや製造条件によって、熱膨張係数や再
水和時の吸水膨張率は変わってくる。但し、一般的なセ
メント成形体では、熱膨張係数が、約8×10-6/℃程
度になり、再水和時の吸水膨張率は、1000×10
-6 程度になる。
【0012】釉薬の材料やセメント成形体への施釉方法
は、基本的に、従来の通常の施釉セメント製品と同様で
よい。但し、釉薬の熱膨張係数が、前記(1) 式を満足さ
せることのできるものを用いる。具体的には、組み合わ
せるセメント成形体によっても異なるが、通常の条件で
は、熱膨張係数が、5×10-6/℃を超え7×10-6
℃以下程度のものが好ましい。
【0013】釉薬層が形成されたセメント成形体は、通
常の焼成条件で釉薬層を加熱焼成して、ガラス質の硬化
した釉面が形成される。焼成装置や焼成条件は、従来の
通常の施釉セメント製品の場合と同様でよい。焼成温度
は、釉薬の種類や厚みその他の条件によって違うが、一
般的な条件では、例えば450℃程度に設定しておく。
【0014】この発明では、釉薬の熱膨張係数α1 、セ
メント成形体の熱膨張係数α2 、焼成後の降下温度Δ
t、セメント成形体の再水和時の吸水膨張率βが、前記
(1)式を満足させるように設定しておく。ここで、焼
成後の降下温度とは、釉薬が焼成時に固化する温度と、
焼成後に温度が降下して、焼成硬化した釉面およびセメ
ント成形体が冷却した段階の温度すなわち常温との温度
差を意味している。
【0015】(1) 式で、不等号の中央辺の値が、0.7
よりも小さくなると、釉面の貫入が多くなり、しかも、
個々の貫入部分が太くなるので、釉面の品質性能が悪く
なる。また、不等号の中央辺の値が、1.3を超える
と、貫入は発生しないが、釉面が剥離するという別の問
題が生じる。通常の施釉セメント製品およびその製造条
件では、セメント成形体の熱膨張係数α2 、焼成後の降
下温度Δt、セメント成形体の再水和時の吸水膨張率β
は、あまり大きな違いはないので、釉薬の熱膨張係数α
1 を調整して、(1) 式を満足させるようにする。すなわ
ち、釉薬として、(1) 式を満足させる熱膨張係数α1
有する材料を用いるのである。
【0016】
【作用】前記した(1) 式を満足させるように、釉薬の熱
膨張係数α1 、セメント成形体の熱膨張係数α2 、焼成
後の降下温度Δt、セメント成形体の再水和時の吸水膨
張率βの値を設定しておくことによって、再水和養生工
程で、セメント成形体が吸水膨張を起こしても、釉面の
貫入および剥離が起こり難くなる。
【0017】これは、(1) 式の中央辺で、分子(α1
α2 )×Δtが、焼成後に釉面に発生する歪みを表し、
分母βは、セメント成形体の再水和時の吸水膨張率を表
す。焼成後に釉面に発生する歪みは、釉面を圧縮するよ
うに作用し、再水和養生工程におけるセメント成形体の
膨張は、釉面を引張るように作用する。したがって、
(1) 式の中央辺の値が1に近いほど、焼成後に釉面に発
生する圧縮方向の歪みと、再水和養生工程で釉面に発生
する引張方向の歪みの大きさが近くなり、最終的に釉面
に生じる歪みが小さくなる。言い換えると、焼成時の圧
縮応力と再水和養生工程での引張応力とが相殺されて、
釉面に作用する応力が低減されるのである。
【0018】このことから、(1) 式の中央辺の値を、1
を挟んで一定の範囲内に規定しておけば、釉面に作用す
る引張あるいは圧縮応力を、一定の限度内に制限するこ
とが可能になる。釉面に作用する応力が、一定の範囲に
収まれば、釉面には、引張応力による貫入や、圧縮応力
による剥離が生じにくくなり、品質性能の優れた釉面が
得られることになる。
【0019】施釉セメント製品の材料の組み合わせや製
造条件が変わっても、前記(1) 式を満足しさえすれば、
前記したような品質性能の優れた釉面が確実に得られる
ので、この発明は、様々な施釉セメント製品の製造に広
く適用できるものとなる。
【0020】
【実施例】ついで、この発明の実施例について、図面を
参照しながら以下に説明する。図1は、施釉セメント製
品の製造工程の各段階における応力状態を表している。
施釉セメント製品は、セメント成形体10と釉面層20
とで構成される。セメント成形体10に釉薬を施釉した
段階、および、これを焼成するために昇温した段階で
は、釉薬層に流動性もしくは変形性があるので、セメン
ト成形体10が膨張しても釉薬層との間に過大な応力が
発生することはない。
【0021】釉薬層が焼成硬化された後、この硬化した
釉面層20およびセメント成形体10を常温まで冷却す
る。そうすると、図1(a) に示すように、セメント成形
体10および釉面層20が、矢印方向に収縮することに
なる。但し、セメント成形体10の熱膨張係数が、釉面
層20すなわち釉薬の熱膨張係数よりも大きくなってい
る。
【0022】焼成工程が完了した冷却状態では、図1
(b) に示すように、釉面層20とセメント成形体10の
熱膨張係数の違いによって、図中に点線矢印で示すよう
に、釉面層20には、圧縮方向の残留応力が生じ、セメ
ント成形体10には、引張方向の残留応力が生じてい
る。釉面層20には、圧縮方向の残留応力が生じている
ので、貫入が生じることはない。
【0023】つぎに、セメント成形体10の再水和養生
工程を行うと、図1(c) に示すように、セメント成形体
10が吸水して、図中矢印で示すように、膨張する。こ
のとき、点線矢印で示すように、圧縮方向の残留応力が
生じていた釉面層20には、この残留応力とは逆の方向
の力がセメント成形体10から作用する。すなわち、釉
面層20の圧縮応力と、セメント成形体10の膨張が相
殺されることになり、結果的に、釉面層20には全く応
力が残らないか、応力が残っても、その大きさは小さな
ものとなる。なお、釉面層20に応力が残る場合、釉面
層20の残留圧縮応力の大きさとセメント成形体10の
膨張量との関係によって、圧縮の応力が残る場合と、引
張応力が残る場合の両方が考えられるが、何れの場合で
も、その応力が小さければ、釉面層20に貫入あるいは
剥離が生じることはない。
【0024】次に、より具体的な実施例について、各工
程毎に詳しく説明する。 〔セメント成形体の製造〕下記配合の成形材料を混練す
る。 −成形材料の配合(重量%)− 普通ポルトランドセメント 30.5% 発泡頁岩(0〜2.5mm) 36.7% 発泡頁岩(2.5〜5.0mm) 32.8% 混合材 セメント重量の0.5%添加 W/C 50% 得られた混練物を、コンクリート連続無形枠にて打設
し、24時間後に脱型して、その後、7日間自然養生を
行った。得られた成形体の寸法は、900×300mmの
板状をなすものであった。 〔釉面の形成工程〕セメント成形体を、予め、300℃
で5時間乾燥した後、下記の配合からなる釉薬を、1kg
/m2(wet)で施釉した。フリットは、熱膨張係数の異なる
ものを数種用いて、それぞれからなる釉薬を調製した。
【0025】−釉薬の配合(重量部)− フリット 100 蛙目粘土 3 CMC 0.4 水 60 この配合材料を混合し、ボールミルでミルずりを行っ
て、残渣1%以下になるように調整したものを、釉薬と
して用いた。
【0026】施釉されたセメント成形体を、850℃で
1時間加熱して、釉薬の焼成をおこなった。釉薬の焼成
を終えたセメント成形体は、30分間の水中浸漬を行
い、さらに、60℃、98%RHで3日間、再水和養生
を行った。このようにして製造された施釉セメント製品
の品質性能を評価し、その結果を、表1に示している。
【0027】
【表1】 ────────────────────────────────── 釉薬の 焼成後の 評価係数 再水和後の 熱膨張係数 釉面歪み γ※ 釉面状況 X10-6/℃ X10-6 ────────────────────────────────── 比較例1 8.33 -4.3 0.004 ×(貫入大) 比較例2 7.33 -434.3 0.434 ×(貫入大) 実施例1 6.67 -718.2 0.718 ○ 実施例2 6.00 -1006.2 1.006 ○ 実施例3 5.33 -1294.3 1.294 ○ 比較例3 5.00 -1436.2 1.436 ×(釉面剥離) ────────────────────────────────── ※ γ=(α1 −α2 )×Δt/β 上記表で、焼成後の釉面歪みは、(α1 −α2 )×Δt
の値であり、圧縮歪みが発生しているので、マイナス符
号がついている。セメント成形体および釉薬の熱膨張係
数は、つぎの方法で測定した。
【0028】熱膨張係数の測定:熱機械分析装置(セイ
コー電子工業株式会社製、TMA320)を用いて測定
した。なお、釉薬については、調製された釉薬を型に入
れ、焼成して得られたサンプルについて測定を行った。
セメント成形体の熱膨張係数α2 は、何れの場合も、
8.34×10-6/℃(冷却時450℃以下)であっ
た。
【0029】焼成後の降下温度Δtは、焼成時の釉薬の
固化温度450℃と室温20℃から450−20=43
0℃であった。セメント成形体の再水和時の吸水膨張率
βは、焼成後のセメント成形体に歪みゲージを貼りつけ
た状態で、再水和養生工程を行って、測定した。その結
果、吸水膨張率βは、何れの場合も、1000×10-6
であった。
【0030】上記試験の結果、評価係数γが、0.7<
γ<1.3の範囲にある実施例1〜3は、この範囲外で
ある比較例1〜3に比べて、釉面状況が良好であり、貫
入や剥離のない良好な釉面を備えた施釉セメント製品が
得られることが実証された。なお、比較例1および2
は、γ<0.7であり、釉面に引張応力によるものと考
えられる貫入が発生している。比較例3では、γ>1.
3であり、釉面に過大な圧縮応力によるものと考えられ
る剥離が発生している。
【0031】
【発明の効果】以上に述べた、この発明にかかる施釉セ
メント製品の製造方法によれば、前記(1) 式を満足させ
るように、釉薬の熱膨張係数などを設定しておくだけ
で、確実に、貫入や剥離のない品質性能の良好な釉面を
備えた施釉セメント製品を得ることができる。
【0032】その結果、施釉セメント製品の外観品質を
向上させるだけでなく、強度や耐久性などの使用性能に
ついても向上させることができ、施釉セメント製品の需
要あるいは用途の拡大にも大きく貢献できることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例を表し、製造工程の各段階
における応力の発生状態を表す断面図
【符号の説明】
10 セメント成形体 20 釉面層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント成形体の表面に釉薬層を形成
    し、これを焼成した後、セメント成形体を再水和養生し
    て、表面に釉面を備えたセメント製品を製造する方法に
    おいて、釉薬およびセメント成形体として、下式を満足
    するものを組み合わせて用いることを特徴とする施釉セ
    メント製品の製造方法。 0.7≦(α1 −α2 )×Δt/β≦1.3 …(1) α1 :釉薬の熱膨張係数 α2 :セメント成形体の熱膨張係数 Δt:焼成後の降下温度 β :セメント成形体の再水和時の吸水膨張率
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