JP3083627B2 - 低膨張セラミックス成形板の製造方法 - Google Patents

低膨張セラミックス成形板の製造方法

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JP3083627B2 JP04059039A JP5903992A JP3083627B2 JP 3083627 B2 JP3083627 B2 JP 3083627B2 JP 04059039 A JP04059039 A JP 04059039A JP 5903992 A JP5903992 A JP 5903992A JP 3083627 B2 JP3083627 B2 JP 3083627B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は細長形状の金属体により
補強した低膨張セラミックス成形板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、タイル等セラミックスによる成形
体は靭性が低く、耐熱衝撃性が低いため、住宅用ビル
用の外装材として使用した場合、温冷の繰り返しによる
熱割れまたは火災時に割れが生ずる可能性が高い。
【0003】これら難点を解消せんとして、単純に焼成
前の成形体に補強材として連続金属繊維の挿入を行った
場合には、成形体の乾燥による収縮および焼成中の熱膨
張率差により割れが生じ、良好な成形体を作ることが不
可能であった。
【0004】焼成中においては、従来のタイル等のセラ
ミックスは焼成温度が高いため、例えばステンレス鋼等
の補強材を同時に焼成した場合、補強材のダメージが大
、たとえ成形、焼成が可能であったとしても、冷却
後の補強材の脆化が予想される。
【0005】また、熱膨張率がステンレスより大巾に低
い金属の補強材を低膨張セラミックス材料に挿入した場
合においても、通常の場合、熱膨張率差からクラックが
発生し、製品を得ることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術が有
していた上記課題を解消し、耐熱衝撃性に優れた低膨張
セラミックス成形板の製造方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、無機成分とし
て低膨張ガラス粉末30〜80%(重量%、以下同
じ)、低膨張セラミック骨材19〜60%、マイクロシ
リカ1〜20%を含有する混合物を所定形状に成形して
中間成形体を得、中間成形体を焼成して低膨張セラミッ
クス成形板を製造する方法であって、中間成形体に細長
形状の金属体を複数本平行に挿入してなる低膨張セラミ
ックス成形板の製造方法である。
【0008】本発明では、無機成分として低膨張ガラス
粉末30〜80%、低膨張セラミック骨材19〜60
%、マイクロシリカ1〜20%を含有する混合物を用い
る。
【0009】低膨張ガラス粉末が30%未満では充分な
焼結を行えず強度が低下する80%超ではマトリック
スの熱膨張率が小さくなり、金属との熱膨張率差によ
り、クラックが生ずる。低膨張ガラスの熱膨張係数は2
〜7×10-6/℃の範囲が好ましい。7×10-6/℃超
では耐熱衝撃性が低下し、2×10-6/℃未満では低膨
張ガラス粉末が高価になりいずれも好ましくない。かか
る低膨張ガラス粉末としては、特に限定されるものでは
ないが、コスト面から魔法ビン等の屑であるホウケイ酸
ガラス粉末が好ましい。
【0010】低膨張セラミック骨材は19%未満では熱
膨張率が低下する60%超では焼結性が低下し強度が
なくなる。低膨張セラミック骨材の熱膨張係数は2〜7
×10-6/℃の範囲が好ましい。7×10-7/℃超では
耐熱衝撃性が悪くなって好ましくなく、2×10-7/℃
未満の熱膨張係数を有するセラミック骨材は一般的でな
く高価であるため好ましくない。かかる低膨張セラミッ
ク骨材としては、ムライト、シャモット、コーディエラ
イト、タイル屑、磁器屑が例示される。
【0011】マイクロシリカは1%未満では成形時の流
動性が低下し20%超では焼結性が低下する。
【0012】上記混合物にこれら無機成分の外にメチル
セルロース、パルプ等を微量添加することにより、中間
成形体の保形性を向上させることができる。
【0013】中間成形体に複数本平行に挿入される細長
形状の金属体は補強材であって、強度の向上、破損した
際の破片の落下防止として作用する。金属体の形状は、
棒状、線状、帯状等、端面の径または辺に対し充分に長
いものが使用される。
【0014】棒状、線状の金属体については、太さ0.
5〜1.5mmφのものが好ましい。1.5mmφ超で
は金属体の挿入されている部位の表面が他の部位に比べ
て突出し表面性状が低下するので好ましくない。0.5
mmφ未満では焼成中に酸化され強度が低下するので好
ましくない。端面が円形でない場合は、端面に内在する
最大円の径で表し、この径が上記範囲内にあるものが好
ましい。
【0015】帯状のように厚さに対し巾が2倍以上ある
金属体については、厚さ0.5〜1.5mmで、巾は厚
さの5倍以下が好ましい。巾が厚さの5倍超では、焼成
によりクラックを生じたり破損を生じるので好ましくな
い。
【0016】金属体の材質は、焼成により金属体の表層
が酸化しかつ強度を有するものであればよい。かかる表
層の厚さは、10〜100μmの範囲が好ましい。この
表層の厚さが薄過ぎると焼成によりクラックを発生しや
すく、厚過ぎると補強材としての強度が低下するのでい
ずれも好ましくない。具体的には軟鋼、ステンレス鋼が
例示される。なかでも屋外で使用する可能性を考慮する
材質としてはステンレス鋼が好ましい。
【0017】複数本の金属体は、中間成形体の厚さ方向
のほぼ中央に挿入される。中間成形体の巾方向には、複
数本の金属体が所定の間隔で相互に平行になるように挿
入される。この間隔は、狭過ぎると成形性が低下し、広
過ぎると耐熱衝撃性が低下するので、いずれも好ましく
ない。好ましい間隔は10〜50mmの範囲であり、1
0〜25mmの範囲が特に好ましい。
【0018】中間成形体は、上記比率で各成分を調合
し、これに適量の水を添加して混合し、混合体をプレス
成形、押出成形等により板状に成形して得る。水の添加
量は限定されるものではないが15〜25%の範囲が適
当である。
【0019】この際、混合体中に金属体を挿入して中間
形成体を得てもよく、また混合体のみで予備成形し、金
属体を予備成形したもので挟み、これをプレスして一体
化し中間成形体を得てもよい。
【0020】かくして得られた中間成形体を通常110
℃で3〜24時間程度乾燥器中で乾燥した後、900〜
1000℃に1〜3時間保持して焼成することにより、
低膨張セラミックス成形板が得られる。
【0021】
【作用】本発明において熱膨張率が違う材料を補強
して利用できることは定量的には明らかではないが、定
性的には以下のように説明できる。
【0022】セラミックス原料の乾燥および焼成におけ
る寸法変化に関し、金属体が同一方向に配向しているた
めにマトリックスは補強材である金属体に関係なく寸法
変化することができる。また焼成を酸化雰囲気で行
い、金属表面に酸化物被膜を形成させることが好まし
。このことにより、セラミックスと金属の間に適度な
空隙を発生させることができる。
【0023】特に、軟鋼、ステンレス鋼等においては、
金属イオンの拡散による酸化反応が進むために、好まし
い空隙が得られる。この空隙と、凸凹を持つ酸化物被膜
の組み合せにより、熱衝撃等が発生した場合、この酸化
物がkeying効果を発生させ、破片の欠落を防止
、補強効果を得ることができる。
【0024】
【実施例】表1に示した調合(メチルセルロースおよび
水は外掛け)の混合体を押出成形して約10mm厚の中
間成形体を得た。この中間成形体には、押出成形時に複
数本の0.5mmφのステンレス鋼線(SUS304)
を、板厚の中央部に、板巾方向には25mm間隔で相互
に平行に挿入した。次いでこの中間成形体を900℃で
1時間保持して焼成し、低膨張セラミックス成形板を得
た。
【0025】
【表1】
【0026】この成形板を観察した結果クラックは全く
見出されなかった。更にこの成形板を220mm×22
0mmに切断し、750℃に加熱した電気炉の扉を開
け、そこに20分間保持し熱衝撃を加えた。この熱衝撃
によりクラックは発生しなかった。なお、得られた成形
板の焼成収縮率、吸水率、熱膨張係数の測定結果も表1
に併記した。
【0027】一方、ステンレス線の代りに厚さ1mmで
中間成形体とほぼ同一の面積のパンチングメタルを使用
し、このパンチングメタルを中間成形体の厚さ方向中央
部に1枚挿入し、中間成形体を製造し焼成した結果、焼
成により破損した。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、強度に優れ耐熱衝撃性
に優れた低膨張セラミックス成形板が製造される。この
成形板は特に外装材として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/00 - 35/22 C04B 35/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機成分として低膨張ガラス粉末30〜8
    0重量%、低膨張セラミック骨材19〜60重量%、マ
    イクロシリカ1〜20重量%を含有する混合物を所定形
    状に成形して中間成形体を得、中間成形体を焼成して低
    膨張セラミックス成形板を製造する方法であって、中間
    成形体に細長形状の金属体を複数本平行に挿入してなる
    低膨張セラミックス成形板の製造方法。
  2. 【請求項2】中間成形体を酸化性雰囲気で焼成する請求
    項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】金属体が軟鋼またはステンレス鋼からなる
    請求項1または2に記載の製造方法。
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