JP2623805B2 - コーティング用組成物 - Google Patents

コーティング用組成物

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JP2623805B2 JP63332316A JP33231688A JP2623805B2 JP 2623805 B2 JP2623805 B2 JP 2623805B2 JP 63332316 A JP63332316 A JP 63332316A JP 33231688 A JP33231688 A JP 33231688A JP 2623805 B2 JP2623805 B2 JP 2623805B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/28Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with organic material

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は表面硬度、透明性、染色性、耐摩耗性、耐擦
傷性、接着性、耐候密着性、耐熱性、帯電防止性、易加
工性、耐汚染性などに優れたコーティング用組成物に関
するものであり、とくに光学用素子、たとえば、眼鏡用
レンズ、カメラ用レンズなどの光学用レンズ、さらには
窓ガラス用シート、CRT用の前面板として使用されるフ
ィルター、CRT用ブラウン管などに好適に利用されるも
のである。
[従来の技術] 従来よりプラスチック成形品は軽量、易加工性、耐衝
撃性などの長所を活かして多量に使用されているが反
面、硬度不十分で傷がつきやすく、溶剤に侵されやす
い、手垢、指紋などによる汚れが目立ちやすく、また汚
れが除かれにくいという欠点があった。
プラスチックの表面硬度向上技術としては特公昭51−
24368号公報において、ケイ素化合物およびその加水分
解物を用いてなる組成物が示されている。
しかしながら、かかる技術においては、通常被膜の屈
折率が1.50近辺であり、近年益々レンズの高屈折率化が
検討されている中、例えば、屈折率が1.61のプラスチッ
ク基材に適用した場合には、基材と被膜との屈折率の差
に起因する、干渉縞と呼ばれる縞模様が、明確に発生す
るという問題がある。
かかる問題点を解消するために、被膜自身の屈折率を
向上させたコーティング用組成物として、特公昭61−54
331号公報に五酸化アンチモンゾルを用いた技術が開示
されている。
しかしながら、特公昭61−54331号公報の技術におい
ては、表面硬度が不充分となり、さらに苛酷な条件下に
おける使用にも耐えるような高い表面硬度を有する被膜
が待望されている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、かかる従来技術の欠点を解消しようとする
ものであり、高屈折率を有するレンズに適用した場合に
おいても、外観が良好であり、かつ、充分な表面硬度を
有するコーティング用組成物を提供することを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は下記の構成を有
する。
「下記(A)、(B)および(C)成分を主成分として
なることを特徴とするコーティング用組成物。
(A)平均粒子径が5〜100mμの五酸化アンチモンゾ
ル。
(B)平均粒子径が5〜100mμであり、かつ粒子表面が
シリカで被覆されてなる五酸化アンチモンゾル。
(C)下記一般式(I)で表される有機ケイ素化合物お
よび/またはその加水分解物。
Ra1Rb2SiX4-a-b (I) (ここで、R1は炭素数4〜14のエポキシ基を有する有機
基、R2は炭素数1〜14の炭化水素基、またはハロゲン
基、メルカプト基、シアノ基、(メタ)アクリロキシ
基、アミノ基から選ばれる置換基を有する炭化水素基、
Xは加水分解性基、aおよびbは0、1または2であ
り、a+bは1または2である。)」 本発明(A)成分の平均粒子径が5〜100mμの五酸化
アンチモンゾルとは、微粒子を水または有機溶媒、さら
にはこれらの混合溶媒に分散させたコロイド溶液であ
り、周知の方法で製造されるものである。また、本発明
の目的には、適当なアルカリ、とくに有機アミンなどを
添加して安定化したものがとくに有用である。
本発明の(B)成分とは、平均粒子径が5〜100mμの
五酸化アンチモンゾルであって、かつ粒子表面がシリカ
で被覆されてなるものであり、一般には結晶成長法によ
って製造されるものである。ここで、シリカは、五酸化
アンチモン100重量部に対して、1〜25重量部で五酸化
アンチモンの粒子表面を被覆させて安定化させたものが
好ましく使用され、とくに3〜15重量部が好ましい。
本発明における(A)成分および(B)成分である五
酸化アンチモンゾルの平均粒子径が5mμ未満の場合に
は、粒子自身の製造が困難であり、また安定性が悪く、
高い濃度のゾルとして使用できない。また、100mμを越
える場合にはゾルが沈降したり、被膜が白化するなどの
問題が発生する。
本発明において、(A)と(B)成分の好ましい添加
比は、(A)成分/(B)成分=1.5〜5.7(重量比)で
あり、(A)成分が重量比で5.7を越えた場合には、硬
度低下といった問題を生じる傾向にある。また、(A)
成分が重量比で1.5未満の場合には、耐候密着性、透明
性、接着性が低下する傾向にある。とくに外観と表面硬
度のバランスが良好な範囲としては、(A)成分/
(B)成分が2.2〜4.5(重量比)の組成が好ましい。
本発明の(C)成分である下記一般式(I)で表され
る有機ケイ素化合物とは次のようなものである。
一般式 Ra1Rb2SiX4-a-b (I) (式中R1は炭素数4〜14のエポキシ基を有する有機基、
R2は炭素数1〜14の炭化水素基、またはハロゲン基、メ
ルカプト基、シアノ基、(メタ)アクリロキシ基、アミ
ノ基を置換基として有する炭化水素基、Xは加水分解性
基、aおよびbは0、1または2であり、a+bは1ま
たは2である。) aまたはbが2である場合、それぞれR1およびR2は同
種であっても、異種であってもよい。
かかる、化合物の具体的な代表例としては、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチル
トリメトキシエトキシシラン、メチルトリアセトキシシ
ラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキ
シシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルト
リメトキシエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリアセト
キシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、
γ−クロロプロピルトルエトキシシラン、γ−クロロプ
ロピルトリプロポキシシラン、3,3,3−トリフロロプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−(β−グリシドキシエトキシ)プロピ
ルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、γ−
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシエト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、β−シアノエチルトリエトキシシラン
などトリアルコキシまたはトリアシルオキシシラン類お
よびジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメト
キシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチ
ルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルフェニジメ
トキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、ジ
メチルジアセトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロ
ピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシ
ラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジ
エトキシシランなどジアルコキシシランまたはジアシル
オキシシラン類などが挙げられる。これら有機ケイ素化
合物は単独または2種以上組合せて添加混合することに
よっても使用可能である。中でも、とくに染色性付与、
可とう性向上の観点からはエポキシ基含有有機ケイ素化
合物が好ましい。
さらに単独では用いられないが上記のシラン化合物と
併用できるものとして各種のテトラアルコキシシラン類
もしくはその加水分解物がある。テトラアルコキシシラ
ン類の例としてはメチルシリケート、エチルシリケー
ト、n−プロピルシリケート、イソプロピルシリケー
ト、n−ブチルシリケート、sec−ブチルシリケートお
よびt−ブチルシリケートなどが挙げられる。これら有
機ケイ素化合物はそのまま添加混合することによっても
使用可能であるが、反応速度を速め、硬度温度の低下な
どを目的として、あらかじめ加水分解し、加水分解物と
して使用することも好ましい。
これら有機ケイ素化合物の加水分解物は純水または塩
酸などの酸性水溶液を添加、撹拌することにより製造さ
れる。また、加水分解に際してはアルコール、アルコキ
シアルコール、有機酸などが生成してくるので無溶媒で
加水分解することも可能である。また、加水分解物をよ
り一層、均一に行う目的で、あらかじめ、アルコールな
どで希釈した後、加水分解することも可能である。ま
た、目的に応じて無溶媒で加水分解した後、生成するア
ルコール、アルコキシアルコールおよび、水などを加熱
および/または、減圧下に適当量除去して使用すること
も可能である。その後に、適当量の溶媒を添加すること
により実質的に、溶媒置換することも可能である。
本発明のコーティング用組成物の硬化にあたっては組
成物のみを加熱および/または乾燥(キュア)すること
によっても達しうるが、硬化促進、低温硬化などを可能
とする目的で各種の硬化剤が併用可能である。硬化剤と
しては各種エポキシ樹脂硬化剤あるいは各種有機ケイ素
樹脂硬化剤などが使用される。これら硬化剤の具体的な
例としては各種の有機酸およびそれらの酸無水物、窒素
含有有機化合物、各種金属錯化合物、あるいは金属アル
コキシド、さらにはアルカリ金属の有機カルボン酸塩、
炭酸塩、などの各種塩があげられる。これらの硬化剤は
2種以上混合して使用することも可能である。これら硬
化剤の中でも、本発明の目的には塗料の安定性、コーテ
ィング後の被膜の着色の有無などの点から、特に下記に
示すアルミニウムキレート化合物が有用である。ここで
いうアルミニウムキレート化合物とは、一般式AlXnY3-n
で示されるアルミニウムキレート化合物である。[ただ
し式中XはOL(Lは低級アルキル基)、Yは一般式M1CO
CH2COM2(M1、M2はいずれも低級アルキル基)で示され
る化合物に由来する配位子および一般式M3COCH2COOM
4(M3、M4はいずれも低級アルキル基)で示される化合
物に由来する配位子から選ばれる少なくとも1つであ
り、nは0、1または2である。]中でも、組成物への
溶解性、安定性、硬化触媒としての効果などの観点から
とくに好ましいのはアルミニウムアセチルアセトネー
ト、アルミニウムビスエチルアセトアセテートモノアセ
チルアセトネート、アルミニウム−ジ−n−ブトキシド
−モノエチルアセトアセテート、アルミニウム−ジ−イ
ソープロポキシド−モノメチルアセトアセテートなどで
ある。これらは2種以上を混合して使用することも可能
である。
前記(C)成分は(A)成分と(B)成分の合計量10
0重量部に対して20〜300重量部であることが好ましい。
すなわち、20重量部未満の場合には被膜にクラックが発
生するなどの問題を生じやすい。また、300重量部を越
えると屈折率が低下する傾向にあり、高屈折率基材に適
用した際に干渉縞が発生しやすくなるなどの問題を生じ
易い。
本発明のコーティング用組成物には、上記必須成分の
他に種々の化合物を添加することにより、種々の性能を
付与することが可能である。例えば、塗布時におけるフ
ローを向上させ、被膜の平滑性を向上させて、塗膜表面
の摩耗係数を低下させる目的で各種の界面活性剤を使用
することも可能であり、とくにジメチルシロキサンとア
ルキレンオキシドとのブロックまたはグラフト共重合
体、さらにはフッ素系界面活性剤あるいはシリコーン系
の界面活性剤などをレベリング剤として添加することが
有効である。また染顔料や充てん剤を分散させたり、有
機ポリマ、エポキシ樹脂などを混合あるいは溶解させて
塗膜を着色させたり、塗膜性、基材との密着性、耐候
性、物性向上などコーティング剤としての実用性を改善
させることも容易に可能である。本発明組成物を適用す
る被コーティング物の例としては、ポリメチルメタクリ
レート(PMMA)およびこれらの共重合体、アクリロニト
リル−スチレンの共重合体、ポリカーボネート、セルロ
ースアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフ
タレート、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、CR
−39(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート重
合体)、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、などのプラスチ
ック成形品、フィルム、あるいは無機ガラス、金属物品
などが挙げられる。とくにコーティングによる干渉縞発
生を防止するという点から屈折率が1.54〜1.67の範囲の
基材に好ましく適用される。
塗布手段としてはディップ方式、刷毛塗り、ロール塗
り、スプレー塗装、流し塗り、スピン塗装法などの通常
に行われる、塗装方法が容易に使用可能である。また本
組成物を鋳型に塗布した後、基材原料を注型重合する方
法あるいは、本組成物を塗布したプラスチック基材を鋳
型と密着させて加熱硬化を完結させる方法などをとるこ
とも容易に可能である。
本発明のコーティング用組成物の硬化は主として加熱
処理することによって行われるが、加熱温度は従来の熱
硬化性樹脂組成物の場合よりもかなり広範囲で使用で
き、50〜250℃で十分に良好な結果が得られる。
以上のようにして得られる、本発明のコーティング用
組成物を用いた塗膜あるいは成形品は透明で硬度とくに
耐スクラッチ性が優れ、スチールウールなどの硬い材料
で強く摩擦してもほとんど傷がつかない。そのため、プ
ラスチック成形品の問題であった使用中における引掻き
傷による外観低下を起こすことがないので商品価値の高
い物品の製造に応用が可能である。さらに、屈折率の差
に起因する、干渉縞による問題がなく、外観上極めて良
好である。
[実施例] 本発明をさらに明瞭にするため次に実施例を掲げる
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1)H−GPSの調製 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以
下、GPSと略する)の加水分解物(以下、H−GPSと略す
る)を以下のようにして調製した。GPSを113.0g秤量
し、容器に仕込んだ。液温を10℃以下に保ち、マグネチ
ックスターラーで撹拌しながら、0.05N塩酸水溶液25.9g
を30分間で徐々に滴下した。滴下終了後は、直ちに冷却
を中止し、10分間撹拌を続けた後、加水分解物(H−GP
S)を得た。
(2)塗料の調製 (1)で得たH−GPSにメタノール224gとシリコーン
系界面活性剤0.8gを添加して、約20分間撹拌した。この
溶液に(B)成分である平均粒子径が約30mμで表面が6
wt%のシリカで被覆されたメタノール分散五酸化アンチ
モンゾル(30%濃度)を66.7gを添加、撹拌した後、
(A)成分である平均粒子径が約56mμの水分散五酸化
アンチモンゾル(48%濃度)125gを徐々に添加、撹拌し
た。さらに、アルミニウムアセチルアセトネートを8.0g
添加、撹拌して、十分に溶解させて、塗料とした。
(3)コーティング物品の作製および評価 屈折率1.61のウレタン系熱硬化性樹脂からなる高屈折
率プラスチックレンズを基材とした。該基材を酸素ガス
プラズマにて前処理したのち、被コーティング物として
供した。この被コーティングプラスチックレンズに前記
(2)で調整した塗料で用いてディップ法(引上げ速度
10cm/分)で塗布し、93℃で10分間加熱キュアを行い、
さらに、110℃で4時間加熱キュアを実施してコーティ
ング物品を得た。物品の性能評価は、以下に示す方法で
行った。また、評価結果は第1表に示す。
(イ)耐摩擦(硬度)試験:塗膜表面をスチールウール
#0000で、1.5kg荷重を掛け、5回往復擦過した後、傷
のつき具合いで判定を次のようにした。
A……強く摩擦してもほとんど傷が付かない。
B……摩擦すると傷が付く。
(ロ)外観 肉眼目視で観察し、透明度、塗布縞の有無、ヘーズ
(濁度)を調べた。なお、ヘーズは、スライドスター
(キャビン工業(株)製のcolor.CABIN−III)を用いて
調べた。
(ハ)接着性 塗膜表面にカミソリ刃でゴバン目(100マス)を入れ
て、セロハン粘着テープ(商品名“セロテープ”ニチバ
ン(株))を強く貼り付け、90度方向に急速にはがし、
塗膜ハクリの有無を調べた。
(ニ)耐候密着性 コーティング物品を8週間屋外に出した後、(ハ)と
同様にして接着性を評価した。判定は、次のようにし
た。
○……塗膜のハクリがない。
×……塗膜ハクリが発生した。
(ホ)染色性 キャリアー(3〜4%)を含有した水溶液1中に、
赤色1.60g、黄色1.095g、青色2.50gを添加した染浴を用
い93℃で10分間浸漬した後、染色濃度を全光線透過率
(%)で表した。なお、透過率の低いのは、高濃度染色
になることを示している。
実施例2 (1)H−GPS/H−GMSの調製 γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GP
S)とγ−グリシドキシプロピロメチルジエトキシシラ
ン(GMSと以下略する)の共加水分解物(H−GPS/H−GM
S)を以下のようにして調製した。
GPSを79gとGMSを34.2g各々、秤量し、撹拌下で10℃に
調節した。0.05N塩酸水溶液を23g秤量し、10℃で撹拌し
ながら30分間で徐々に滴下した。滴下終了後さらに約10
分間撹拌を継続し、共加水分解物を得た。
(2)塗料の調製 (1)で調製した共加水分解物にメタノールを224gと
シリコーン系界面活性剤を0.8g添加し、均一になるまで
常温で撹拌した後、(B)成分である平均粒子径が約30
mμであり、表面がシリカ被覆されたメタノール分散五
酸化アンチモンゾル(30%濃度)を66.7g添加し、さら
に、(A)成分である平均粒子径が約56mμの水分散五
酸化アンチモンゾル(48%濃度)を徐々に125g添加し
て、十分に撹拌を行った後、アルミニウムアセチルアセ
トネートを8g添加、撹拌し、各々、塗料とした。
コーティングおよび評価は、すべて、実施例1と同様
に行い、結果を第1表に示す。
比較例1 実施例2において、メタノールの添加量を249gに変更
し、(B)を添加せず、さらに、(A)成分の添加量を
166gに変更した以外は、実施例2と同様にして、コーテ
ィング組成物を得た。
コーティングおよび評価は、実施例1と同様に行っ
た。結果を第1表に示す。
比較例2 実施例2において、メタノールの添加量を149gに変更
し、(B)の添加量を266.7gに変更し、さらに、(A)
成分を添加しない以外は、実施例2と同様にして、コー
ティング組成物を得た。
コーティングおよび評価は、実施例1と同様に行っ
た。結果を第1表に示す。
実施例3〜5 (1)H−GPS/H−GMSの調製 GPS/GMSの添加比率を、実施例3においては、60/40
(重量比)、実施例4および5においては50/50(重量
比)として、共加水分解物の調製を実施例2と同様に行
い、共加水分解物を各々、得た。
(2)塗料の調製 (1)で調製した共加水分解物にメタノールを(実施
例3および4は、224g、実施例5は、199.2g)とシリコ
ーン系界面活性剤を0.8g添加し、均一になるまで撹拌し
た後、(B)成分である平均粒子径が約30mμであり、
表面シリカ被覆されたメタノール分散五酸化アンチモン
ゾル(30%濃度)を添加(実施例3および4は66.7g、
実施例5は133.4g)し、さらに、(A)成分である平均
粒子径が約56mμの水分散五酸化アンチモンゾル(48%
濃度)を徐々に添加(実施例3および4は125g、実施例
5は83.4g)して、十分に撹拌した後、アルミニウムア
セチルアセトネートを8g添加、撹拌し、各々、塗料とし
た。
コーティングおよび評価は実施例1と同様に行い、結
果を第1表に示す。
比較例3 (1)実施例1と同様に調製し、GPSの加水分解物
(H−GPS)を得た。
(2)塗料の調製 (1)で調製したH−GPSにおいて、(A)成分、
(B)成分である五酸化アンチモンゾルを無添加の塗料
として以外は、実施例1と同様に行い塗料とした。
コーティングおよび評価は、実施例1と同様に行い、
結果を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明によって得られるコーティング用組成物により
得られる塗膜は、優れた表面硬度を有し、かつ、干渉縞
による外観上の問題がなく、さらに以下のような効果が
ある。
(1)染料による高濃度染色が可能である。
(2)プラスチックなどの有機材料や金属材料、ガラス
およびセラミックなどの無機材料の基体との接着力が優
れている。
(3)高屈折率であり、透明性に優れている。
(4)表面の滑り特性が良好である摩擦係数が低い。
(5)帯電防止性が優れ、汚れ防止効果がある。
(6)伸びが大きく、基材がゆがんでも塗膜表面の亀裂
発生の危険が著しく小さい。
(7)難燃性に優れている。
(8)硬化時の収縮が小さく特に薄いフィルムに塗布す
るとき、カールなどのトラブルが少ない。
(9)繊維状のような極細い物も塗布が可能である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(A)、(B)および(C)成分を主
    成分としてなることを特徴とするコーティング用組成
    物。 (A)平均粒子径が5〜100mμの五酸化アンチモンゾ
    ル。 (B)平均粒子径が5〜100mμであり、かつ粒子表面が
    シリカで被覆されてなる五酸化アンチモンゾル。 (C)下記一般式(I)で表される有機ケイ素化合物お
    よび/またはその加水分解物。 Ra1Rb2SiX4-a-b (I) (ここで、R1は炭素数4〜14のエポキシ基を有する有機
    基、R2は炭素数1〜14の炭化水素基、またはハロゲン
    基、メルカプト基、シアノ基、(メタ)アクリロキシ
    基、アミノ基から選ばれる置換基を有する炭化水素基、
    Xは加水分解性基、aおよびbは0、1または2であ
    り、a+bは1または2である。)
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