JP2622761B2 - 湿式摩擦クラッチの起動制御方法 - Google Patents

湿式摩擦クラッチの起動制御方法

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JP2622761B2 JP1317310A JP31731089A JP2622761B2 JP 2622761 B2 JP2622761 B2 JP 2622761B2 JP 1317310 A JP1317310 A JP 1317310A JP 31731089 A JP31731089 A JP 31731089A JP 2622761 B2 JP2622761 B2 JP 2622761B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はスクリューコンプレッサーのように慣性質量
が小さくても大きな起動トルクを必要とする被動機を、
発電機のような定速駆動を必要とする被動機などを駆動
している内燃機関より、湿式摩擦クラッチを介して同時
に駆動するように構成した駆動系において、スクリュー
コンプレッサー起動時の大きな負荷トルクによって内燃
機関が回転変動を受けないように、又、スクリューコン
プレッサーのロータに衝撃を与えないように、一定の比
率で回転速度を滑らかに上昇させる湿式摩擦クラッチの
起動制御方法に関するものである。
(発明が解決しようとする問題点) 定速回転で運転される内燃機関などの原動機から湿式
摩擦クラッチを介して被動機を起動する場合は、一般に
クラッチの嵌合ショックを防止するためにクラッチ作動
油圧を供給する油圧回路に昇圧弁や、比例電磁弁を設け
て、クラッチ作動油圧を緩やかに上昇させる制御がなさ
れているが、スクリューコンプレッサーのように慣性質
量が小さくても起動時のロータのからみ合い抵抗や、吐
出側と吸込側との流体の圧力差などによって大きな起動
トルクを必要とし、且つ、回転し始めると急激に負荷ト
ルクが減少し、その後徐々に増加するような起動負荷特
性の場合は、従来の様にクラッチ作動油圧を単に緩やか
に上昇させる制御では、被動機の起動必要トルクに相当
するクラッチ作動油圧まで昇圧すると回転を始め、その
後、負荷トルクは減少するにもかかわらず、クラッチ作
動油圧は上昇を続け、クラッチ出力トルクが増加するた
め、出力回転速度が一気に増大する結果、スクリューコ
ンプレッサーで圧縮される流体の流量が急激に変動し
て、この流体によって操作されるプラントの制御がみだ
れたり、又、コンプレッサーのロータに固形物などの異
物がかみ込まれて、それが回転の抵抗となって、後述す
る如くスクリューコンプレッサーを可変速駆動するため
にスクリューコンプレッサーの入力側に接続させて設け
た遊星歯車式無段変速機の誤動歯車を駆動する油圧ポン
プ・モータに過負荷がかかり、その油圧系統に損傷を与
えることもある。又、スクリューコンプレッサーを駆動
する内燃機関に大きな変動負荷トルクを与えることか
ら、同時に駆動している発電機に許容範囲を越える回転
変動を与えることもある。
(問題を解決するための手段) 本発明は上記の欠点を解決する手段として、まず起動
ショックを防止するために、スクリューコンプレッサー
の起動に際して、湿式摩擦クラッチのクラッチ作動油圧
をほぼ一定の比率で徐々に昇圧していき、クラッチ板が
スリップ状態から嵌合しようとして、出力軸が回転しは
じめるやいなや、その出力回転を検出した信号にもとづ
いて、直ちに、油圧を下げて出力回転速度を急上昇させ
ずほぼ零に近い回転数から、出力回転速度がクラッチ板
を完全に結合して最高出力回転速度になるまで、一定の
比率で回転速度が増加するようにクラッチ作動油圧を制
御する方法と、次に、起動後の過負荷を防止するため
に、出力軸が回転しはじめた後の出力回転速度に対し
て、クラッチ作動油圧に、それに比例させて増加する一
定の制限値を設け、各出力回転速度のもとでこの制限値
を越えないように制御する方法を開発した。
(作用) 上記した本発明の制御方法によるクラッチ作動油圧の
変化について第2,3図を参照して説明する。
まず、第2図は起動ショック防止の場合について、経
過時間に対する設定信号S、比例電磁弁操作電流I、ク
ラッチ作動油圧P及びクラッチ出力回転速度Rとの関係
を図示したもので、経過時間Oが起動を指令した点で、
この点から一定の比率で徐々に増加する設定信号Sが、
操作電流として比例電磁弁21のソレノイド29に出力さ
れ、油圧源からの圧油が比例電磁弁を経て、クラッチピ
ストンのシリンダーに圧油が充填されるまでは0であっ
た油圧(0〜t0)を、充填後はほぼ一定の比率で漸次増
加してP1になって(t0〜t1)、クラッチが嵌合して出力
軸が回転しはじめると、これまで継続して増加してきた
操作信号(0〜S1)を瞬時に断つとともに、あらかじめ
起動指令時から、初期設定信号S1がPID調節器からのフ
ィードバック信号と比較及び調節された初期設定信号そ
のものに相当するPID調節器を経て出力されている低い
値の操作信号に切換えて出力し、同時に、上記の初期設
定信号を、0から一定の比率で漸次増加する設定信号
に、そして、6ィードバック信号を回転速度検出信号に
それぞれ切換えて、比較器を経て比較し、その偏差信号
をPID調節器で調節した徐々に増加する操作信号に移行
して出力するように制御される。このようにしてこの操
作信号を増幅した操作電流は初期値i′1から増加して
いく。一方、このような制御によりクラッチ作動油圧も
p1からp′1まで下降した後、徐々に上昇しはじめt2
至り、操作電流がi2にそして油圧がp2となり、クラッチ
が嵌合すると、出力回転速度検出信号が一定になること
から操作電流はi2からi3に急増し、クラッチ作動油圧を
p2から最大圧力のp3に上げて、クラッチを確実に結合す
ることによって起動操作を終了する。このように起動時
のクラッチ作動油圧を制御することによってクラッチの
起動がなめらかになされ、クラッチの嵌合ショックが防
止される。
次に、第4図は過負荷防止の場合について、起動時の
増加するクラッチ出力回転速度に対する操作電流を、正
規の負荷時をA、最大許容負荷時をB及び過負荷時をC
でそれぞれ図示したもので、負荷が正常のときは出力回
転速度に対する操作電流は線分Aのように変化するが、
過負荷になったときは、例えば線分Cのように回転速度
に対する電流値の変化が大きくなる。このような急激な
変化に対して制限を設けたのが最大許容負荷の線分B
で、線分Cのように、線分Bを越えて操作電流が増加す
るときは、この線分Bの最大許容操作電流に切換えて出
力するように制御することによって起動時の過負荷が防
止される。
(実施例) 第1図は本発明の制御方法を適用した一実施例を示し
たもので、1が発電機2を常時駆動している内燃機関3
に、発電機2を介して入力軸4を接続された湿式摩擦ク
ラッチである。このクラッチ1の出力軸5に無段変速機
6を介してスクリューコンプレッサー7の駆動軸8を接
続した構成になっている。従って、スクリューコンプレ
ッサー7の起動及び停止は、湿式摩擦クラッチ1を嵌合
又は離脱することによってなされる。
クラッチ1の出力軸5とスクリューコンプレッサー7
の駆動軸8との間に設けた無段変速機6はスクリューコ
ンプレッサー7に、発電機2を駆動するために、例えば
1,500rpmの一定回転速度で運転する内燃機関から、4,00
0〜6,000rpm位の間で必要に応じた任意の回転速度を得
るための遊星歯車装置9及びキャリア64より歯車を介し
て接続される固定容量油圧ポンプ・モータ71とクラッチ
1の出力軸5に歯車を介して接続される可変容量油圧ポ
ンプ・モータ72からなる静油圧駆動回路10から構成され
ている。
湿式摩擦クラッチ1は入力軸4と一体のハブ11の外周
部及び出力軸5と一体のクラッチキャリヤ12の内周部
に、それぞれ入力側クラッチ板13及び出力側クラッチ板
14を軸方向摺動自在に、交互に配列して、スプライン係
合し、クラッチキャリア12に軸方向摺動自在に嵌挿した
クラッチピストン15とバッキングプレート16との間で、
クラッチ板13及び14を押圧して嵌合することによって、
入力軸4と出力軸5とを結合して、内燃機関3の回転を
無段変速機6を介してスクリューコンプレッサー7に伝
達するように作動する。湿式摩擦クラッチ1の嵌合及び
離脱は、油圧ポンプ17によって、油溜18から油路19によ
り、途中、調圧弁20で一定の圧力に調整し、比例電磁弁
21を経てクラッチピストン15に供給されるクラッチ作動
油圧によってなされ、この比例電磁弁21は、クラッチ1
に対する嵌合及び離脱の指令信号にともなって、コント
ローラ22から出力される操作電流23によって、一定の比
率で漸次増加及び減少するクラッチ出力回転速度が得ら
れるようにクラッチ作動油圧を制御する。
このような操作電流23を比例電磁弁21に出力するコン
トローラ22は、例えば、第3図にブロック図で示したよ
うな電子制御回路で構成されている。
コントローラ22は、クラッチ1の出力軸5に設けた出
力回転速度検出器25からの回転速度検出信号26、クラッ
チ嵌指令信号27及びクラッチ脱指令信号28を入力して、
比例電磁弁21のソレノイド29に操作電流30を出力するも
ので、一定の比率で漸次増加又は減少する設定信号を直
接出力する機構と、この設定信号と回転速度検出信号と
を、又は一定値の設定信号とフィードバック信号とを比
較、調節及び増幅する機構からなっている。
第3図において、まずクラッチ1を嵌合するときは、
コントローラ22のANDゲート31がクラッチ嵌指令信号27
を受けてUP/DOWNカウンタ32にup指令信号33を出力し、
これを受けたUP/DOWNカウンタ32から一定の比率で漸次
増加するディジタル信号34がD/A変換器35を経て、同様
に一定の比率で漸次増加するアナログ信号36として(第
2図の0〜S1)、まだ出力軸5が回転していない状態の
検出信号を受けて、ディジタルスイッチ(以下スイッチ
と称する)37が開き、スイッチ38が閉じられたもとで、
直接、増幅器39を経てソレノイド29に一定の比率で漸次
増加する操作電流が出力される(第2図の0〜i1)。
これと同時に、上記の如く回転検出信号を受けてスイ
ッチ40が閉じられることから、初期出力設定器41から一
定の低い初期出力設定信号42(S′1)が比較器43に与
えられ、スイッチ44が、同様にして、閉じられているこ
とから、PID調節器45からの調節信号46が比較器にフィ
ードバックされるので、PID調節器からの出力信号46
は、初期出力設定信号と同じ値になり、この信号46は閉
じられたスイッチ47を経て、まだ開かれている次段のス
イッチ48まで出力した状態で維持されている。
上記した如く漸次増加する操作電流により、t0〜t1
間で0からp1まで増加するクラッチ作動油圧を受けて、
クラッチ1がt1でスリップ状態から嵌合して出力軸5を
回転しはじめようとすると、出力回転速度検出器25から
の回転検出信号26を受けて、スイッチ38が開かれ、スイ
ッチ48が閉じられることから、これまで出力されていた
一定の比率で漸次増加する信号36に切替わってこれまで
出力体制にあった初期出力設定信号49が増幅器39を経て
一定の低い操作電流(i′1)として出力される。その
結果、クラッチ作動油圧がp1からp′1まですみやかに
下降して、出力軸の急激な回転の増加が防止される。
この初期出力設定信号の出力と同時に、UP/DOWNカウ
ンタ32が出力回転検出信号によってリセットされ、再び
始めからUP信号33を受けて、UP/DOWNカウンタ32からD/A
変換器35を経て一定の比率で漸次増加するアナログ信号
36を、回転検出信号によりスイッチ38が開かれ、スイッ
チ37が閉じられ、更に、スイッチ40が開かれることか
ら、初期出力設定信号42と切換わって、回転速度検出信
号26がF/V変換器50から閉じられたスイッチ51を経て与
えられる電圧信号に変換された回転速度検出信号52とと
もに入力して比較され、その偏差信号53を調節器45に与
える。
この信号53を受けたPID調節器45は、これまで出力し
ていた初期出力設定信号から、上記の偏差信号を調節し
た操作信号に徐々に移行していく。
タイマで決められた所定の時間をかけて一定の比率で
漸次増加する上記の設定信号36(t1〜t3の間で0〜S3
で増加する)により、操作電流30はt1〜t2の間でi′1
からi2に昇圧し、これにともなって出力回転速度もt1
ら直線的に増加して0からr2となる。そして、t2でクラ
ッチが嵌合すると、入出力回転速度が一致して出力回転
速度の増加が止まることから、操作信号30が更に増加を
続ける設定信号によりi2から最大出力i3に急増し、これ
につれてクラッチ作動油圧もp2から最大圧力p3にすみや
かに昇圧してクラッチの嵌合を完全にする。クラッチの
嵌合後、適当な時間を経過してからタイマからの設定時
間にもとづいてUP/DOWNカウンタ32へのUP信号が停止し
て設定信号36は一定のS3に維持される。
次いで、嵌合したクラッチ1を脱にするときは、クラ
ッチ脱指令信号28をANDゲート31に入力することによ
り、UP/DOWNカウンタ32にDOWN信号33が与えられ、D/A変
換器35を経て、一定の比率で漸次減少する信号36とし
て、回転速度検出信号52とともに比較器43に与えられて
比較され、その偏差信号53を調整、増幅した減少する操
作電流30を出力して、作動油圧が下降してP2に達すると
クラッチがスリップしはじめ、出力回転速度が一定の比
率で漸次減少し、クラッチ作動油圧がp′1以下になっ
て完全に脱されるとUP/DOWNカウンタ32がリセットされ
てクラッチ脱操作が終了する。
これまでは、起動時の負荷の変動については考慮しな
いで述べてきたが、スクリューコンプレッサーの吸込側
と吐出側の流体圧力差が大きくなるなどしてスクリュー
コンプレッサーに過負荷が生ずるようなときは、その抵
抗により回転速度の増加がにぶり、検出される回転速度
と、一定の比率で漸次増加する操作信号が与えるべき回
転速度との差が大きくなり、その結果、作動油圧の立上
りが急になり、クラッチの出力トルクが急増して、内燃
機関などの原動機側に過負荷が加わり、同時に駆動して
いる発電機などに回転変動を与えることになる。
このような過負荷の発生を防止するために、第4図に
示す如く、検出された出力回転速度に対応する最大許容
操作信号を設定し、調節器からの操作信号を、同じ出力
回転速度のもとで与えられる上記の最大許容操作信号と
比較して、それを越えるとき最大許容操作信号に切換わ
って出力するように制御する。
このような過負荷防止制御を実施する制御装置の一例
を第3図について説明する。即ちクラッチ1が嵌指令を
受けて、作動油圧が漸次増加して出力軸5が回転しはじ
めると、その検出信号によりスイッチ47が開かれ、スイ
ッチ54が閉じられて、PID調節器45からの信号46は最小
値選択器55に、出力回転速度検出信号52が、最大許容出
力設定器56を経て当られる最大許容出力信号57とともに
入力されて、比較され、どちらか最小値が操作信号58と
して増幅器39を経て操作信号30としてソレノイド29に供
給されるように制御する。
このように制御を継続して、最大許容操作信号が、ク
ラッチが嵌合後に達する最大操作電流に近似するか、又
は達するまでに上昇したならば、仮にクラッチ1が嵌合
していなくても、上記の制御を解除してもクラッチ1は
なめらかに嵌合するから、このような解除条件を、クラ
ッチが嵌合する出力回転速度N1以下の任意の出力回転速
度に対して与えることができ、出力回転速度検出信号
が、上記の如くに与えた出力回転速度の設定信号に達し
たならば、スイッチ48を閉じて、スイッチ54を開くよう
に作動して上記のような制御を解除する。
第4図は、上記の制御について、クラッチ出力回転速
度に対する操作電流の変化を図示したものである。
まず、線分Aは正規の負荷に対する操作電流の変化を
示すもので、操作電流は、回転が始めると瞬時にi1から
i′1に急減し、それ以後、出力回転速度に比例してほ
ぼ直線的に増加し、クラッチが嵌合する回転速度N1でi2
となり、このN1の出力回転速度のもとで最高操作電流i3
まですみやかに上昇する。
次に、線分Bは最大許容負荷に対する操作電流の変化
を示すもので、最大許容操作電流の大きさは、出力回転
速度が0のとき、i′1以上のi0に、制御を解除するN1
より小さい適当な出力回転速度N0を決め、このN0で、操
作電流が最大値のi3になるか、又は、i3に近似するよう
にして決定した2点を結ぶ直線として与えられる。第4
図では、出力回転速度N0で最大操作電流i3になる例で示
されている。そしてN0以後はi3のもとでクラッチはスリ
ップしながらN1に至り完全に嵌合することになる。
更に、線分Cは過負荷に対する操作電流の変化を示す
もので、出力回転速度の増加に対する操作電流の増加が
急激で、出力回転速度N′0に達すると、クラッチが嵌
合するのに程遠いにもかかわらず、操作電流は最大値の
i3になる。このように線分Bを越える過負荷がかかる
と、先に記載したように制御して、最大許容負荷を示す
線分Bに切換わって、解除点N0まで制御される。
スクリューコンプレッサー7を駆動するクラッチ1を
起動又は停止するときの、クラッチ出力軸5の出力回転
速度を一定の比率で漸次増加又は減少する制御方法と過
負荷のときの起動制御方法について述べたが、起動後の
スクリューコンプレッサーが増速されたもとでの変速制
御は、1例として、第1図に示す如く、クラッチ1の出
力軸5に接続した遊星歯車装置9からなる無段変速機6
によってなされる。
この遊星歯車装置9のリングギア59を入力軸60と、サ
ンギア61を出力軸62とそれぞれ一体に設け、遊星ギア63
が差動ギアとして作用する構成になっている。従って、
遊星ギア63の公転を固定するときは、リングギア59とサ
ンギア61のギア比に相当する増速比が得られる。
この遊星ギア63のキャリア64と一体のギア65とかみ合
うギア66の回転軸67と、入力軸60と一体のギア68とかみ
合うギア69の回転軸70とに、それぞれ固定容量油圧ポン
プ・モータ71および可変容量油圧ポンプ・モータ72の軸
を接続し、油圧ポンプ・モータ71及び72の吐出口及び吸
込口を油路管73及び74で相互に接続し、キャリア64の回
転速度及び回転方向の制御を、可変容量油圧ポンプ・モ
ータ72に設けた傾斜板の角度を変えることによってなさ
れる。即ち、出力軸の回転速度は、傾斜板の角度を0に
してキャリア64の回転を固定するときは、リングギア59
とサンギア61のギア比で与えられ、この傾斜板の角度を
0から一方に傾けてキャリア64の回転方向を入力軸60に
対して逆にすると、出力軸62の回転速度が増加しはじ
め、又、0から他方に傾けていくと、上記の回転方向が
同じになって回転速度が減少しはじめる。このように制
御することによって、スクリューコンプレッサーは、通
常、4,000〜6,000rpmの間で可変速駆動される。
(発明の効果) スクリューコンプレッサーのように慣性質量が小さい
にもかかわらず大きな起動トルクを必要とし、且つ回転
し始めると急激に負荷トルクが減少し、その後漸次増加
するような起動負荷特性をもつ被動機を、発電機などを
定速駆動している内燃機関のような原動機で湿式摩擦ク
ラッチを介して接続し、スクリューコンプレッサーの起
動及び停止に応じて湿式摩擦クラッチを嵌脱するときの
クラッチ作動油圧を起動に際しては、クラッチの嵌指令
にともない、作動油圧を制御する比例電磁弁への操作電
流を、まず一定の比率で漸次増加することによって、作
動油圧がクラッチのピストン室に充満後、漸次昇圧して
いき、クラッチが嵌合して出力軸が回転しはじめるやい
なや、操作電流をすみやかに減少し、作動油圧を下げて
クラッチにスリップを与え、次いで出力回転速度と、一
定の比率で漸次増加する設定信号とを比較、調節した操
作電流を与えてクラッチの出力回転速度を一定の比率で
上昇する本発明の制御方式により、スクリューコンプレ
ッサーの起動がなめらかになり、スクリューコンプレッ
サーにより移送される流体の流量変化がゆるやかにな
り、システムの起動、停止時におけるバルブ開閉操作が
容易になるとともに、内燃機関に過負荷がかからないの
で回転が一定し、同時に駆動している発電機に回転変動
を与えないという効果がある。
又、クラッチの出力軸が回転しはじめた後の操作電流
について、出力回転速度に対応させて最大許容操作電流
を設定し、上記の操作電流が:この最大許容操作電流を
越えるときは、操作電流を最大許容操作電流に切換えて
出力する本発明の制御方式により、スクリューコンプレ
ッサーから内燃機関への過負荷がなくなり、過負荷にと
もなる回転変動が防止されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の制御方法が適用される湿式摩擦クラッ
チを有するスクリューコンプレッサー駆動系の簡単な構
成を、第2図は経過時間に対する設定信号、操作電流m
A、作動油圧kg/cm2及び出力回転速度rpmの関係を、第3
図は本発明の制御を実施するための電子回路を、そし
て、第4図は出力回転速度と操作電流の関係を図示した
ものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】起動負荷トルクが大きくしかも慣性質量の
    小さい被動機を、一定の出力回転速度で運転している原
    動機に、湿式摩擦クラッチを介して接続し、被動機を駆
    動するために湿式摩擦クラッチを嵌合するに際して、ま
    ず湿式摩擦クラッチのクラッチ作動油圧を調整する比例
    電磁弁の操作電流を一定の比率で漸次増加するように制
    御し、クラッチ板が嵌合してクラッチ出力軸が回転を始
    めるや否や、急激に低下する負荷トルクに見合ったクラ
    ッチ出力トルクとなる様、クラッチ作動油圧を与える操
    作電流を瞬時に下げて、被動機の急激な回転上昇を防
    ぎ、次いで、クラッチ出力回転速度がクラッチ板を直結
    した最高出力回転速度を得るまで、一定の比率で漸次増
    加するように操作電流を制御することを特徴とする湿式
    摩擦クラッチの起動制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の湿式摩擦クラッチの起動制
    御方法において、クラッチ出力回転速度を一定の比率で
    漸次増加するように制御される操作電流に関して、クラ
    ッチ出力回転速度に対応させた最大許容操作電流を設定
    して、被動機の負荷が増加して操作電流が、検出された
    出力回転速度に対する最大許容操作電流を越えて増加し
    ようとするときは、操作電流を、この最大許容操作電流
    におさえて比例電磁弁に出力することを特徴とする湿式
    摩擦クラッチの起動制御方法。
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