JP2649500B2 - 湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置 - Google Patents

湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置

Info

Publication number
JP2649500B2
JP2649500B2 JP6309514A JP30951494A JP2649500B2 JP 2649500 B2 JP2649500 B2 JP 2649500B2 JP 6309514 A JP6309514 A JP 6309514A JP 30951494 A JP30951494 A JP 30951494A JP 2649500 B2 JP2649500 B2 JP 2649500B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
wet
pressure
hydraulic clutch
rotation speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6309514A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08145081A (ja
Inventor
稔 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEO SEISAKUSHO KK
Original Assignee
SEO SEISAKUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SEO SEISAKUSHO KK filed Critical SEO SEISAKUSHO KK
Priority to JP6309514A priority Critical patent/JP2649500B2/ja
Publication of JPH08145081A publication Critical patent/JPH08145081A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2649500B2 publication Critical patent/JP2649500B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、湿式多板油圧クラッチ
の回転速度制御装置に係り、より詳細には、船舶、車両
等に搭載されている発電機、冷凍装置、空調装置等を原
動機によって所要の回転速度で回転する場合に用いられ
る湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、船舶においては、運航経費の削
減、運航時における電力消費量の増加傾向に対応するた
め、従前使用されていたディーゼル発電機に代えて、機
関効率のよい主機関の余剰動力を利用して発電機を駆動
する船舶用発電機駆動装置(通称「軸発」)が用いられ
るようになっている。
【0003】従来、この種の船舶用発電機駆動装置(軸
発)としては、主機関と発電機とを湿式多板油圧クラッ
チを介して接続し、湿式多板油圧クラッチの作動油圧を
変化させることによるスリップ特性を利用して発電機の
回転速度を制御する方式が採用されている。この湿式多
板油圧クラッチを使用して所要の回転速度でもって動力
を伝達するには、インナディスク(クラッチ板)とアウ
タディスク(クラッチ板)とを側面からインナディスク
と一体になって回転する油圧シリンダユニットで押し付
け、両ディスク間に油膜を構成させると共に、両ディス
ク間をスリップ状態に維持する必要があり、そのため油
圧シリンダユニットによる押し付け力、すなわち油圧シ
リンダユニットを作動させる作動油の圧力(作動油圧)
を調整する必要がある。
【0004】この油圧シリンダユニット作動油圧を調整
する方式としては、電磁比例制御弁及び圧力サーボ弁等
の油圧バルブを用いて、湿式多板油圧クラッチの出力側
の回転速度を検出して設定回転速度と比較し、回転速度
差に応じて油圧バルブを制御する方式、或いは湿式多板
油圧クラッチの入出力側の各回転速度を検出してその回
転速度差を求め、この回転速度差に応じて油圧バルブを
制御する方式等が採用されている。
【0005】また、湿式多板油圧クラッチの出力側の回
転体に遠心式バルブを内蔵し、このバルブのエレメント
に作用する遠心力を利用してエレメントを作動させて圧
力を制御する方式もある。この方式では、連続して回転
速度変動を検出して、且つ連続して湿式多板油圧クラッ
チのインナディスクとアウタディスクとを密着状態に設
定する油圧シリンダユニットの圧力を設定することがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
油圧シリンダユニットの作動油圧を調整して回転速度を
制御する装置の場合、次のような問題がある。すなわ
ち、 油圧バルブを用いたフィードバック制御方式では、
回転速度の時間的変化、すなわち加減速度を制御する経
路制御を採用することは困難であり、また類似した位置
制御を連続して行う擬似経路制御も採用することも困難
であって、特に、原動機の回転速度が大きく変動する場
合には回転速度の変化に対する応答性が悪い。 遠心式バルブを用いた制御方式では、遠心式バルブ
のエレメントに対して遠心力以外に接線力が作用してい
るので、この接線力の影響を受けることになり、また回
転速度が変動する時、遠心式バルブのエレメントに対し
ては回転速度以外に加減速度の影響が及ぶことになり、
特に加減速度が大きい場合(短時間の回連速度の変化が
大きい場合)には油圧シリンダユニットに設定する圧力
が実際とは異なることになる。 このように、従来の回転速度制御装置では、短時間
の負荷変動及び回転速度変動に対しては応答性が悪い。
等の問題がある。
【0007】本発明は、上述した問題に対処して創案し
たものであって、その目的とする処は、湿式多板油圧ク
ラッチの出力側の回転速度の制御精度が向上した湿式多
板油圧クラッチの回転速度制御装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】そして、上記目的を達成
するための手段としての本発明の請求項1の湿式多板油
圧クラッチの回転速度制御装置は、第1軸に設定回転速
度で回転する原動機が接続され、第2軸に動力伝達機構
を介して湿式多板油圧クラッチの出力側と接続され、該
第1軸及び第2軸と差動歯車機構を介して接続した第3
軸から該湿式多板油圧クラッチの出力側回転速度と設定
回転速度との回転速度差を出力する差動歯車装置と、該
差動歯車装置の検出結果に応じて前記油圧シリンダユニ
ットに供給する作動油の圧力を制御する作動圧力制御手
段とを設けた構成としている。
【0009】本発明の請求項2の湿式多板油圧クラッチ
の回転速度制御装置は、前記請求項1の湿式多板油圧ク
ラッチの回転速度制御装置において、前記作動圧力制御
手段が、前記差動歯車装置の第3軸の出力を直線運動に
変換する回転/直線変換手段と、該回転/直線変換手段
の変換結果を圧力に変換する圧力変換手段と、該圧力変
換手段の変換結果に応じて前記油圧シリンダユニットに
供給する作動油の圧力を制御する圧力制御手段とからな
る構成としている。さらに、本発明の請求項3の湿式多
板油圧クラッチの回転速度制御装置は、前記請求項2の
湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置において、前
記圧力変換手段の出力側にアキュームレータを接続した
構成としている。さらにまた、本発明の請求項4の湿式
多板油圧クラッチの回転速度制御装置は、前記請求項2
の湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置において、
前記回転/直線変換手段と圧力変換手段との間に緩衝部
材を介装した構成としている。
【0010】本発明の請求項5の湿式多板油圧クラッチ
の回転速度制御装置は、前記請求項1の湿式多板油圧ク
ラッチの回転速度制御装置において、作動圧力制御手段
が前記差動歯車装置の出力を電気信号に変換する電気信
号変換手段と、前記油圧シリンダユニットに供給する作
動油圧の圧力を制御する電磁圧力制御弁と、前記電気信
号変換手段の変換結果に応じて前記電磁圧力制御弁を制
御する制御弁制御手段とを設けた構成としている。ま
た、本発明の請求項6の湿式多板油圧クラッチの回転速
度制御装置は、前記請求項5の湿式多板油圧クラッチの
回転速度制御装置において、電気信号変換手段が前記差
動歯車装置で検出した回転速度差を直線運動に変換する
回転/直線変換手段の変換結果を電気信号に変換する構
成としている。
【0011】本発明の請求項7の湿式多板油圧クラッチ
の回転速度制御装置は、前記湿式多板油圧クラッチの入
力側に油圧ポンプを、出力側に油圧ポンプ・モータをそ
れぞれ接続すると共に、該油圧ポンプの吐出側と油圧ポ
ンプ・モータの吸込み側とを流量制御弁を介して接続し
た構成としている。
【0012】
【作用】本発明の請求項1の湿式多板油圧クラッチの回
転速度制御装置は、設定回転速度で回転する原動機と動
力伝達機構を介して湿式多板油圧クラッチの出力側とに
それぞれ接続された第1軸及び第2軸と差動歯車機構を
介して接続した第3軸から湿式多板油圧クラッチの出力
側回転速度と設定回転速度との回転速度差を出力し、こ
の回転速度差に応じて作動圧力制御手段で油圧シリンダ
ユニットに供給する作動油の圧力を制御することで、湿
式多板油圧クラッチの出力側回転速度及び設定回転速度
との差を連続的に検出して、この検出結果を油圧シリン
ダユニットの作動油圧に変換して、湿式多板油圧クラッ
チの出力側回転速度を設定回転速度に高精度に維持する
ように作用する。
【0013】本発明の請求項2〜4の湿式多板油圧クラ
ッチの回転速度制御装置は、回転/直線変換手段により
差動歯車装置で検出した回転速度差を直線運動に変換し
て、この変換結果を圧力変換手段で圧力に変換した上、
この圧力で圧力制御手段を作動させて油圧シリンダユニ
ットに供給する作動油の圧力を制御することにより、回
転速度差の大きい場合にも作動圧力設定を短時間で行え
るように作用する。圧力変換手段の出力側にアキューム
レータを接続し、あるいは回転/直線変換手段と圧力変
換手段との間に緩衝部材を介装することにより、油圧シ
リンダユニットの急激な圧力変動を防止するように作用
する。
【0014】本発明の請求項5〜6の湿式多板油圧クラ
ッチの回転速度制御装置は、電気信号変換手段によって
差動歯車装置で検出した回転速度差を電気信号に変換
し、この変換結果に応じて制御弁制御手段によって油圧
シリンダユニットに供給する作動油の圧力を制御する電
磁圧力制御弁を制御することにより、作動圧力制御手段
の構成が簡単になるように作用する。電気信号変換手段
が前記差動歯車装置で検出した回転速度差を直線運動に
変換する回転/直線変換手段の変換結果を電気信号に変
換することでも同様に作用する。
【0015】本発明の請求項7の湿式多板油圧クラッチ
の回転速度制御装置は、湿式多板油圧クラッチの入力側
に油圧ポンプを、出力側に油圧ポンプ・モータをそれぞ
れ接続すると共に、該油圧ポンプの吐出側と油圧ポンプ
・モータの吸込み側とを流量制御弁を介して接続し、且
つ、油圧ポンプ・モータの吐出側に流量制御弁を接続し
ているので、湿式多板油圧クラッチの出力側回転速度が
急激に変動した場合にその変動を抑制して、急激な回転
速度変動をゆっくりした回転速度変動にし、回転速度差
に応じて作動油圧を制御する制御系が応答できるように
作用する。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を具体化
した実施例について説明する。ここに、図1〜図5は、
本発明の一実施例を示し、図1は第1実施例の全体ブロ
ック図、図2は図1の作動油圧制御系の詳細構成図、図
3は図1の油圧ポンプ及び油圧ポンプモータ系の詳細回
路図、図4は図2の差動歯車装置の要部断面図、図5は
第2実施例を示す要部油圧回路図、図6は第3実施例を
示す要部構成図である。
【0017】本実施例の湿式多板油圧クラッチの回転速
度制御装置は、船舶の主機関の出力で湿式多板油圧クラ
ッチを介して発電機を駆動する場合に用いる回転速度制
御装置であって、概略すると、主機関である原動機1と
従動機である発電機2との間に湿式多板油圧クラッチ3
が設けられ、この湿式多板油圧クラッチ3の油圧シリン
ダユニット4に作動油供給部5から作動油を供給して、
湿式多板油圧クラッチ3を接続状態にして回転を伝達す
ると共に、設定回転速度で回転する原動機6と湿式多板
油圧クラッチ3の出力側とが接続されてその回転速度差
を検出出力する差動歯車装置7と、この差動歯車装置7
の出力に応じて油圧シリンダユニット4に供給する作動
油の圧力を制御する作動油圧制御部8とを設け、湿式多
板油圧クラッチ3の出力側回転速度と設定回転速度との
差を連続的に検出して油圧シリンダユニット4の作動油
圧を制御して回転速度を制御し、更に湿式多板油圧クラ
ッチ1の入力側に油圧ポンプ9を接続し、出力側に油圧
ポンプ・モータ10を接続して、これら油圧ポンプ9の
吐出側と油圧ポンプ・モータ10の吸込み側とを流量制
御弁11を介して接続し、且つ油圧ポンプ・モータ10
の吐出側に流量制御弁を接続し、急激な回転速度変動を
防止して作動油圧制御系の応答を可能にし、制御精度を
安定向上するように構成している。
【0018】原動機1は軸継手21を介して並行軸型一
段増速機の駆動歯車22の軸23に接続し、この駆動歯
車22に噛み合う従動歯車24の軸25に湿式多板油圧
クラッチ3の入力側を接続し、湿式多板油圧クラッチ3
の出力側を出力軸26に接続して、出力軸26に軸継手
27を介して船用発電機2を接続している。湿式多板油
圧クラッチ3はインナディスク3aとアウタディスク3
bとをインナディスク3aと一体になって回転する油圧
シリンダユニット4のピストン部材4aによって押し付
け、両ディスク3a,3b間に油膜を構成させると共に
両ディスク3a,3b間をスリップ状態に維持すること
で入力側の回転を出力側に伝達する。
【0019】作動油圧供給部5は、図2に示すように電
動機31によって軸継手32を介して回転駆動される油
圧ポンプ33によりオイルタンクユニット34から作動
油を吸込み、配管35を介して従動歯車24の軸25に
設けた圧油供給具36からその軸25内に形成した油路
を通じて油圧シリンダユニット4に作動油を供給するよ
うに構成し、配管35から分岐して圧力制御弁37を設
けている。
【0020】差動歯車装置7は、図2及び図4に示すよ
うに差動歯車機構40を構成する4枚の作動歯車41〜
44の内の歯車41に連結された第1軸45に軸継手4
6を介して設定回転速度で回転する可変速原動機6を接
続し、歯車42に連結された第2軸47に軸継手48を
介して湿式多板油圧クラッチ3の出力側を接続し、第1
軸45と第2軸47との回転速度差に応じて回転する歯
車43,44に歯車49を連結し、この歯車49に歯車
50を噛み合わせて、歯車50に第3軸51を設けてい
る。
【0021】この差動歯車装置7は第1軸45及び第2
軸47の回転方向を軸端から見て同一方向になるように
設定してあり、第1軸45及び第2軸47の回転速度
が同一のときは歯車49は回転せず、第1軸45と第
2軸47との間に回転速度差が生じると、高回転速度の
軸が駆動軸となり、低回転速度の軸が従動軸となって歯
車49は回転速度差の1/2の回転速度で正又は逆のい
ずれかの方向に回転して、この回転が歯車50で減速さ
れて第3軸51が回転するので、第3軸51の回転速度
は設定回転速度と湿式多板油圧クラッチ3の出力側回転
速度との回転速度差又は、回転速度差に比例した回転速
度となる。
【0022】作動油圧制御部8は、図2に示すように差
動歯車装置7の第3軸51の回転を直線運動に変換する
回転/直線変換機構53と、この回転/直線変換機構5
3で変換された直線運動を圧力に変換する油圧シリンダ
ユニット54と、この油圧シリンダユニット54で発生
された圧力に応じて作動油供給部5から供給される作動
油の圧力を制御する圧力制御弁55とからなる。ここで
は、回転/直線変換機構53は第3軸51にクラッチの
74を介して連結したナットとこのナットに噛み合うス
クリューロッドとにて構成され、スクリューロッドの端
部を油圧シリンダユニット54のシリンダ54a内を摺
動するピストンロッド54b接続し、シリンダ54a内
油室を圧力制御弁55のパイロット油室55a内に連通
させて、パイロット圧及びピストン55bでバルブ55
cを開閉制御して油圧シリンダユニット4に供給される
作動油の圧力を制御する。
【0023】また、作動油圧制御部8には油圧シリンダ
ユニット54のシリンダ54aと圧力制御弁55のパイ
ロット油室55aとの間にストップ弁56を介してアキ
ュームレータ57を接続すると共に圧力制御弁58を接
続している。アキュームレータ57は油圧シリンダユニ
ット54の急激な圧力変化を抑制するものである。な
お、原動機6、差動歯車装置7及び作動油圧制御部8の
うちの圧力制御弁55を除いた部分を遠隔制御装置59
として構成している。
【0024】一方、湿式多板油圧クラッチ3の入力側が
連結された従動歯車24の軸25には軸継手60を介し
て油圧ポンプ9を接続し、出力軸26に設けた歯車61
に噛み合う歯車62の軸63には軸継手64を介して油
圧ポンプ・モータ10を接続し、油圧ポンプ9の吐出側
と油圧ポンプ・モータ10の吸込み側とを配管65を介
して接続すると共に、配管65に流量制御弁11を介装
し、この流量制御弁11と油圧ポンプ9との間に電磁方
向切換弁66を設けている。
【0025】また、油圧ポンプ9の吐出側は圧力保障弁
67を介してタンク34に接続し、配管65の流量制御
弁11と油圧ポンプ・モータ10との間は逆止弁68を
介してタンク34に接続し、油圧ポンプ・モータ10の
吐出側には圧力・温度補償付流量制御弁69を接続する
と共に、圧力制御弁70を介してタンク34に接続して
いる。
【0026】本実施例の湿式多板油圧クラッチの回転速
度制御装置の作用について説明すると、先ず、原動機1
を起動することによって並行軸型増速機が運転を開始し
て、駆動歯車22及び従動歯車24を介して湿式多板油
圧クラッチ3の入力側が回転すると共に、従動歯車24
の軸25に連結した油圧ポンプ9が作動して作動油を吐
出するが、電磁方向切換弁66が励磁されていないの
で、圧力保障弁67を介して作動油はタンク34に戻さ
れる。
【0027】次に電磁方向切換弁66を励磁し、油圧ポ
ンプ9が吐出する作動油を油圧ポンプ・モータ10に供
給する。この時の供給流量は、流量制御弁11で設定し
た流量となり、設定流量は湿式多板油圧クラッチ3の出
力側に設定する回転速度に相当する流量とする。油圧ポ
ンプ・モータ10に対しては圧力・温度保障付流量制御
弁69及び配管65による圧力損失が背圧として作用す
るが油圧モータとして作動し、湿式多板油圧クラッチ3
の出力側に設定する回転速度で運転する。湿式多板油圧
クラッチ3の出力側回転速度が設定回転速度で安定した
時点で、作動油供給部5の電動機31を起動し、一定時
間経過後に圧力制御弁37に附属する電磁弁37aを励
磁する。油圧ポンプ33は圧力制御弁55に対して設定
した初期圧力にて作動油を吐出し、該作動油が湿式多板
油圧クラッチ3の油圧シリンダユニット4に供給される
ので、湿式多板油圧クラッチ3は「嵌」の状態になる。
ここで、圧力制御弁55に設定する初期圧はスプリング
55bによって行い、初期圧力は湿式多板油圧クラッチ
3のインナディスク3aとアウタディスク3bとの間を
出来る限り安定状態にする、即ち密着状態にする必要が
ある事から、両ディスク3a、3bが軽く密着する圧力
に設定する。
【0028】この時点で、湿式多板油圧クラッチ3は油
圧ポンプ・モータ10が油圧モータとして作動している
為に油圧ポンプ・モータ10に対しては油圧ブレーキと
して作動する事になる。即ち、油圧ポンプ・モータ10
の出力トルクは作動油供給部5の稼働により徐々に増
し、この時点での出力トルクは湿式多板油圧クラッチ3
の油圧シリンダユニット4に初期圧力が作用した時にブ
レーキとして作動するトルクとなる。
【0029】一方、作動油供給部5の圧力制御弁37に
附属する電磁弁37aを励磁すると同時に遠隔制御装置
59の可変速電動機6を起動する。この時点では、差動
歯車装置7の第3軸51は回転するがクラッチ74が
「脱」の状態にある為、回転/直線変換機構53は作動
しない。差動歯車装置7の第3軸51は設定回転速度と
湿式多板油圧クラッチ3の出力側回転速度との間に差が
生じていると正又は逆方向に回転する。差動歯車装置7
の第3軸51の回転速度が許容回転速度になった時点で
クラッチ74を「嵌」の状態にすると、第3軸51の回
転が回転/直線変換機構53によって直線運動(進退運
動)に変換され、油圧シリンダユニット54のピストン
ロッド54bがシリンダ54aに対して進入又は退出す
る事でシリンダ54a内の圧力が変化し、これによって
圧力制御弁55のパイロット圧が変化するので、油圧ポ
ンプ33から湿式多板油圧クラッチ3の油圧シリンダユ
ニット4に供給する作動圧力が変化する。
【0030】例えば、湿式多板油圧クラッチ3の出力側
回転速度が設定回転速度より低いときには差動歯車装置
7の第3軸51が正方向に回転して、回転/直線変換機
構53を介して油圧シリンダユニット54のピストンロ
ッド54bがシリンダ54aに対して進入することでシ
リンダ54a内の圧力が上昇し、これによって圧力制御
弁55のパイロット圧が高くなって油圧ポンプ33から
湿式多板油圧クラッチ3の油圧シリンダユニット4に供
給される作動油圧が昇圧されるので、湿式多板油圧クラ
ッチ3のスリップが減少して出力側回転速度が高くな
る。
【0031】逆に、湿式多板油圧クラッチ3の出力側回
転速度が設定回転速度より高いときには差動歯車装置7
の第3軸51が逆方向に回転して、回転/直線変換機構
53を介して油圧シリンダユニット54のピストンロッ
ド54bがシリンダ54aに対して退出することでシリ
ンダ54a内の圧力が下降し、これによって圧力制御弁
55のパイロット圧が低くなって油圧ポンプ33から湿
式多板油圧クラッチ3の油圧シリンダユニット4に供給
される作動油圧が降圧されるので、湿式多板油圧クラッ
チ3のスリップが増加して出力側回転速度が低くなる。
【0032】このように湿式多板油圧クラッチ3の油圧
シリンダユニット4、差動歯車装置7、油圧シリンダユ
ニット54、圧力制御弁55を閉ループとする制御、す
なわちフィードバック制御が行われて湿式多板油圧クラ
ッチ3の出力側回転速度が設定回転速度に設定維持され
るように作用する。
【0033】クラッチ74が「嵌」にした時点で、湿式
多板油圧クラッチ3で運転する発電機2に対して負荷が
導入された事になる。発電機2の負荷が事前に設定した
値以上になると油圧ポンプ・モータ10に対して供給し
ていた流量を流量制御弁11を操作する事によって減少
させ、作動状態を油圧モータから油圧ポンプに一時的に
変換する。以降の油圧ポンプ9からの供給流量は流量制
御弁11によって設定した流量となり、この流量に対し
て油圧ポンプ・モータ10の所要流量が少ない時は油圧
ポンプ・モータ10は油圧モータとして作動し、逆に多
い時は油圧ポンプ・モータ10は油圧ポンプとして作動
する。この油圧ポンプ・モータ10の不足流量は逆止弁
68を介して自吸することになる。この様に電磁方向切
換弁66を励磁する事により油圧的にも湿式多板油圧ク
ラッチ3の入力側と出力側は接続された事になる。
【0034】そこで、発電機2に対して負荷を投入する
と、この時点では湿式多板油圧クラッチ3に対して負荷
増となるが、インナディスク3aとアウタディスク3b
との間の密着状態は瞬時に変化できないので、結果とし
て両ディスク3a,3b間のスリップが増加して回転速
度が低下する。それによって、油圧ポンプ・モータ10
の回転速度が低下するために、油圧ポンプ・モータ10
は油圧モータに変換し、湿式多板油圧クラッチ3の出力
側の回転速度を増加するように作用する。それと共に、
差動歯車装置7の第3軸51が回転して、前記のように
圧力制御弁55が油圧シリンダユニット4に対する作動
油圧を上昇させるように作用するので、湿式多板油圧ク
ラッチ3はスリップ減の方向に作動して出力側回転速度
が増速する。この作用は、負荷投入時だけでなく通常運
転時の負荷増加時にも同様である。
【0035】また、発電機2が負荷運転中にその負荷が
瞬時に遮断された場合、湿式多板油圧クラッチ3の両デ
ィスク3a,3b間の密着状態が負荷遮断前の状態にあ
るためスリップ減となり、湿式多板油圧クラッチ3の出
力側回転速度が上昇し、油圧ポンプ・モータ10も増速
し、これにより油圧ポンプ・モータ10は油圧ポンプと
して作動し、かつ流量制御弁69の設定流量を越える流
量は圧力制御弁70の設定圧力で流出するため、湿式多
板油圧クラッチ3の出力側に制動がかかり、回転速度を
低下する方向に作用する。それと共に、差動歯車装置7
の第3軸51が逆方向に回転して、前記のように圧力制
御弁55が油圧シリンダユニット4に対する作動油圧を
降圧させるように作用するので、湿式多板油圧クラッチ
3はスリップ増の方向に作動して出力側回転速度が減速
する。この作用は、負荷遮断時だけでなく通常運転時の
負荷減少時にも同様である。
【0036】なお、負荷変動が小さく、回転速度の変動
範囲が流量制御弁11及び圧力・温度補償付流量制御弁
69の設定範囲内の場合には、油圧ポンプ・モータ10
は無負荷運転となる。
【0037】以上のように本実施例の湿式多板油圧クラ
ッチの回転速度制御装置は、回転速度の時間的変化を制
御するのではなく、単なる回転速度の変化に対してフィ
ードバカク制御をするので、経路制御でなく位置制御で
あるが、差動歯車装置7に内蔵する差動歯車機構40に
湿式多板油圧クラッチ3の出力側回転速度と設定回転速
度とを入力することにより、差動歯車機構40の特性に
よって回転速度差をその1/2の回転速度として連続し
て検出することができ、この検出した回転速度差に応じ
て圧力制御弁55を制御して湿式多板油圧クラッチ3の
油圧シリンダユニット4に供給する作動油圧を連続的に
制御することができるので、経路制御に類似した擬似経
路制御を行うことができ、油圧ポンプ9及び油圧ポンプ
・モータ10等を用いないでも負荷変動による瞬時の回
転速度変動を除いて入力側に発生する回転速度変動に起
因する出力側の回転速度変動に対して応答性が速くなる
ように作用する。
【0038】ここで、湿式多板油圧クラッチ3の出力側
回転速度と設定回転速度との差を差動歯車機構の特性を
利用して検出することにより、非常に高感度の検出が可
能になる。すなわち、発電された電気の周波数の制御目
標は±0.5Hzであり、これを湿式多板油圧クラッチ
3の出力側回転速度で示すと発電機2を1200min-1
で運転しているために±10min-1となるが、この値以
下の回転速度まで検出することができる。そして、この
検出値を使用して直接圧力制御弁55に用いる場合、非
常に高感度になるため、アキュームレータ57によって
感度を若干下げるようにしている。ここで、この感度調
整は、油圧シリンダユニット54の容積とアキュームレ
ータ57のガス封入量及び封入圧力によって行うことが
でき、アキュームレータ57のガス封入容量が小さいほ
ど感度が上昇する。
【0039】ところで、上記のように擬似経路制御を用
いても湿式多板油圧クラッチの構造上瞬時の負荷変動、
回転速度変動に対しては対応が困難である。すなわち、
湿式多板油圧クラッチにおける動力伝達は、インナディ
スクとアウタディスク間の油膜の厚さ、油膜の圧力及び
作動油の特性に依存し、両ディスク間のスリップ量が一
定でも伝達トルクが異なれば異なってくることは明らか
であり、両ディスク間をスリップ状態におくことは最も
不安定な状態におくことになり、伝達トルクの急激な変
動又は瞬間の変動に対して両ディスク間の状態を瞬間に
又は時間的な変化に追随させることは困難であり、結果
として出力側回転速度が変動することになり、この傾向
は軽負荷時における負荷増、又は重負荷時における負荷
減(特に負荷遮断)において顕著となる。
【0040】そこで、湿式多板油圧クラッチ3と並列に
油圧ポンプ9及び油圧ポンプ・モータ10と流量制御弁
11を設けて、負荷増による回転速度低下に対して油圧
ポンプ・モータ10を油圧モータとして作動させること
で回転速度を上昇させ、負荷減による回転速度上昇に対
して油圧ポンプ・モータ10を油圧ポンプとして作動さ
せることで回転速度を下降させるようにしているので、
湿式多板油圧クラッチの出力側回転速度の急変を抑制し
てゆっくりとした回転速度変化になり、擬似経路制御に
よって充分に対応することが可能になる。この効果は、
軽負荷運転時の負荷投入及び負荷運転時の負荷遮断等の
負荷急変に対して著しいものが得られると共に、負荷変
動が小さく、回転速度の変動範囲が流量制御弁11,6
9の設定範囲内の場合には油圧ポンプ・モータ10は無
負荷運転となって湿式多板油圧クラッチ3の負荷として
作用せず、作動油圧制御上に影響を及ぼさない。なお、
油圧ポンプ・モータ10として容積効率の高いピストン
型を使用することによって回転速度の急変に対して著し
く効果が上がる。
【0041】ここで、油圧ポンプ・モータ10を油圧ポ
ンプとして使用するか、油圧モータとして使用するかは
流量制御弁11,69に対する流量設定によって決まる
が、両者の間にはある程度の流量差、即ち流量制御弁1
1に対して流量制御弁69の設定流量を多くしなければ
ならない。また、流量制御弁11,69に対する設定流
量は湿式多板油圧クラッチ3に対する設定回転速度より
若干外れた流量に設定する。また、湿式多板油圧クラッ
チ3の動力伝達容量に対する油圧ポンプ9と油圧ポンプ
・モータ10の組合わせによる動力伝達容量の比は、実
施例では1:0.15としている。また、油圧ポンプ・
モータ10を油圧ポンプとして使用した場合の制動力は
回転速度によって異なるが、最大制動力を湿式多板油圧
クラッチ3の動力伝達容量の40%前後に設定してい
る。この程度の設定でも充分な効果を発揮できる。
【0042】なお、上記実施例におけるアキュームレー
タ57に代えて油圧シリンダユニット54と回転/直線
変換機構53とをスプリング或いはその他の緩衝部材を
介して接続し、差動歯車装置7で検出した回転速度差を
圧力に変換するに際して急激な圧力変化を防止するよう
にすることもできる。ただし、この場合には、圧力制御
弁55のパイロット圧の変化において、カスの圧縮率と
スプリングのスプリング定数との差が生じる。すなわ
ち、回転速度差が大きい場合には僅かであるがパイロッ
ト圧が高くなる傾向が生じるが、実用上は問題がない。
【0043】次に、図5に示す第2実施例は、上記第1
実施例における圧力制御弁55を油圧ポンプ33と油圧
シリンダユニット4とを通じる配管35に介装した例で
あり、その他の構成は第1実施例と同じである。このよ
うにしても、第1実施例と同じ作用効果が得られる。
【0044】また、図6に示す第3実施例は、上記第1
実施例の圧力制御弁55を電気的に遠隔制御できる電磁
制御弁である電磁比例リリーフ弁71に変更し、差動歯
車装置7の第3軸51の回転を直線運動に変換する回転
/直線変換機構53の直線運動を電気信号に変換する電
気信号変換手段である設定器72と、この設定器72の
電気信号に応じて電磁比例リリーフ弁71を制御する制
御弁制御手段であるコントローラ73を設けたものであ
る。
【0045】このようにしても上記実施例と同様の作用
効果が得られる。なお、この場合、電磁比例リリーフ弁
71の電気信号に対する機械的及び流体的な作動遅れに
よって、回転速度差が大きいときには僅かであるが電磁
比例リリーフ弁71による油圧シリンダユニット4の作
動油圧の設定が遅れる傾向にあるが、実用上は問題にな
らない。また、電磁比例リリーフ弁71に代えて、電磁
比例減圧弁、圧力サーボ弁等を用いることもできる。更
に、差動歯車装置7の第3軸51の回転をそのまま電気
信号に変換するようにすることもできる。
【0046】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲内で変
形実施できる構成を含むものである。因みに、上記実施
例では、本発明を船舶用発電機の駆動装置に適用した例
について説明したが、例えば車両の発電機駆動装置、空
調装置、あるいは冷凍・冷蔵装置の駆動装置等に適用す
ることができる。
【0047】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の請求項1の湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置
によれば、設定回転速度で回転する原動機と動力伝達機
構を介して湿式多板油圧クラッチの出力側とにそれぞれ
接続された第1軸及び第2軸と差動歯車機構を介して接
続した第3軸から湿式多板油圧クラッチの出力側回転速
度と設定回転速度との回転速度差を出力し、この回転速
度差に応じて作動圧力制御手段で油圧シリンダユニット
に供給する作動油の圧力を制御するようにしたので、湿
式多板油圧クラッチの出力側回転速度及び設定回転速度
との差を連続的に検出して油圧シリンダユニットの作動
油圧に連続的に制御することができ、湿式多板油圧クラ
ッチの出力側回転速度を設定回転速度に高精度に維持す
ることができるという効果を有する。
【0048】本発明の請求項2の湿式多板油圧クラッチ
の回転速度制御装置によれば、回転/直線変換手段によ
り差動歯車装置で検出した回転速度差を直線運動に変換
して、この変換結果を圧力変換手段で圧力に変換した
上、この圧力で圧力制御手段を作動させて油圧シリンダ
ユニットに供給する作動油の圧力を制御するようにした
ので、回転速度差の大きい場合にも作動圧力設定を短時
間で行えるという効果を有する。
【0049】本発明の請求項3〜4の湿式多板油圧クラ
ッチの回転速度制御装置によれば、請求項2の効果に加
えて、圧力変換手段の出力側にアキュームレータを接続
し、あるいは回転/直線変換手段と圧力変換手段との間
に緩衝部材を介装したので、油圧シリンダユニットの急
激な圧力変動を防止することができるという効果を有す
る。
【0050】本発明の請求項5〜6の湿式多板油圧クラ
ッチの回転制御装置によれば、電気信号変換手段によっ
て差動歯車装置で検出した回転速度差をそのまま、ある
いは回転速度差を直線運動に変換した結果を電気信号に
変換し、この変換結果に応じて制御弁制御手段によって
油圧シリンダユニットに供給する作動油の圧力を制御す
る電磁制御弁を制御するようにしたので、作動圧力制御
手段の構成が簡単になるという効果を有する。
【0051】本発明の請求項7の湿式多板油圧クラッチ
の回転速度制御装置によれば、湿式多板油圧クラッチの
入力側に油圧ポンプを、出力側に油圧ポンプ・モータを
それぞれ接続すると共に、これら油圧ポンプの吐出側と
油圧ポンプ・モータの吸込み側とを流量制御弁を介して
接続したので、湿式多板油圧クラッチの出力側回転速度
が急激に変動した場合にその変動を抑制することが出来
ると共に、これに伴って急激な回転速度変動をゆっくり
した回転速度変動にすることができ、回転速度差に応じ
て作動油圧を制御する制御系が応答できるという効果を
有する。また、始動時に於いては、負荷が軽負荷である
為、湿式多板油圧クラッチによる回転速度の設定は構造
上から非常に不安定である。この時点で、油圧ポンプ・
モータを油圧モータとして作動させる事によって湿式多
板油圧クラッチの出力側の回転速度を設定回転速度に設
定する事がで出来る為、湿式多板油圧クラッチ始動時に
於ける不安定状態を補正することができるという効果を
有する。
【0052】以上のように本発明の湿式多板油圧クラッ
チの回転速度制御装置によれば、湿式多板油圧クラッチ
の出力側回転速度を安定して高精度に制御することがで
きる装置を提供できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の全体ブロック図である。
【図2】図1の作動油圧制御系の詳細構成図である。
【図3】図1の油圧ポンプ及び油圧ポンプモータ系の詳
細回路図である。
【図4】図2の差動歯車装置の要部断面図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す要部油圧回路図であ
る。
【図6】本発明の第3実施例を示す要部構成図である。
【符号の説明】
1・・・原動機(主機関)、2・・・発電機、3・・・
湿式多板油圧クラッチ、4・・・油圧シリンダユニッ
ト、5・・・作動油供給部、6・・・原動機、7・・・
差動歯車装置、8・・・作動油圧制御部、9・・・油圧
ポンプ、10・・・油圧ポンプ・モータ、11・・・流
量制御弁、40・・・差動歯車機構、45・・・第1
軸、48・・・第2軸、51・・・第3軸、53・・・
回転/直線変換機構、54・・・油圧シリンダユニット
(圧力変換手段)、55・・・圧力制御弁(圧力制御手
段)、68・・・逆止弁、69・・・圧力・ 流
量制御弁、71・・・電磁比例リリーフ弁(電磁圧力制
御弁)、72・・・設定器(電気信号変換手段)、73
・・・コントローラ(制御弁制御手段)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式多板油圧クラッチのインナディスク
    とアウタディスクとをインナディスクと一体で回転する
    油圧シリンダユニットで密着させ、且つスリップ状態で
    運転するときの回転速度を制御する湿式多板油圧クラッ
    チの回転速度制御装置において、第1軸に設定回転速度
    で回転する原動機が接続され、第2軸に動力伝達機構を
    介して湿式多板油圧クラッチの出力側と接続され、該第
    1軸及び第2軸と差動歯車機構を介して接続した第3軸
    から該湿式多板油圧クラッチの出力側回転速度と設定回
    転速度との回転速度差を出力する差動歯車装置と、該差
    動歯車装置の出力結果に応じて前記油圧シリンダユニッ
    トに供給する作動油の圧力を制御する作動油圧制御手段
    とを設けたことを特徴とする湿式多板油圧クラッチの回
    転速度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記作動圧力制御手段が、前記差動歯車
    装置の第3軸の出力を直線運動に変換する回転/直線変
    換手段と、該回転/直線変換手段の変換結果を圧力に変
    換する圧力変換手段と、該圧力変換手段の変換結果に応
    じて前記油圧シリンダユニットに供給する作動油の圧力
    を制御する圧力制御手段とからなる請求項1に記載の湿
    式多板油圧クラッチの回転速度制御装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力変換手段の出力側にアキューム
    レータを接続した請求項2に記載の湿式多板油圧クラッ
    チの回転速度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記回転/直線変換手段と圧力変換手段
    との間に緩衝部材を介装した請求項2に記載の湿式多板
    油圧クラッチの回転速度制御装置。
  5. 【請求項5】 作動圧力制御手段が、前記差動歯車装置
    の出力を電気信号に変換する電気信号変換手段と、前記
    油圧シリンダユニットに供給する作動油圧の圧力を制御
    する電磁制御弁と、前記電気信号変換手段の変換結果に
    応じて前記電磁制御弁を制御する制御弁制御手段とを設
    けた請求項1に記載の湿式多板油圧クラッチの回転速度
    制御装置。
  6. 【請求項6】 電気信号変換手段が前記差動歯車装置で
    検出した回転速度差を直線運動に変換する回転/直線変
    換手段の変換結果を電気信号に変換する請求項5に記載
    の湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置。
  7. 【請求項7】 湿式多板油圧クラッチのインナディスク
    とアウタディスクとを油圧シリンダユニットで密着さ
    せ、且つスリップ状態で運転するときの回転速度を制御
    するを湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置におい
    て、前記湿式多板油圧クラッチの入力側に油圧ポンプ
    を、出力側に油圧ポンプ・モータをそれぞれ接続すると
    共に、該油圧ポンプの吐出側と油圧ポンプ・モータの吸
    込み側とを流量制御弁を介して接続し、油圧ポンプ、モ
    ータの吐出側に流量制御弁を接続したことを特徴とする
    湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置。
JP6309514A 1994-11-17 1994-11-17 湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置 Expired - Fee Related JP2649500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6309514A JP2649500B2 (ja) 1994-11-17 1994-11-17 湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6309514A JP2649500B2 (ja) 1994-11-17 1994-11-17 湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08145081A JPH08145081A (ja) 1996-06-04
JP2649500B2 true JP2649500B2 (ja) 1997-09-03

Family

ID=17993922

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6309514A Expired - Fee Related JP2649500B2 (ja) 1994-11-17 1994-11-17 湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2649500B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08145081A (ja) 1996-06-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4468988A (en) Slip control system for a clutch
US4466311A (en) Slip control system for a clutch
JP5265981B2 (ja) 車両駆動列から車両の複数の車輪へトルクを伝達する装置及び少なくとも2つの車両駆動部品へトルクを伝達する方法
CA2408086C (en) Vehicular power transmission
EP0301590B1 (en) A stepless speed reducer
JPH10507251A (ja) 無段変速機の制御装置
JP2005517140A (ja) パワースプリット式自動変速機のギヤ比制御方法並びにパワースプリット式自動変速機
JP2009036373A (ja) 油圧式車両クラッチ機構及び方法
JP2661346B2 (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JP2893757B2 (ja) 変速機の油圧制御装置
JPS63167171A (ja) 油圧式無段変速機
JP2649500B2 (ja) 湿式多板油圧クラッチの回転速度制御装置
JPH0260898B2 (ja)
US4111073A (en) Progressively variable transmission
JPH0626565A (ja) 無段変速機の油圧制御装置
JP4546612B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
EP0159445A2 (en) Vehicle drive system
CN110594386A (zh) 齿泵式无极变速器
US3513727A (en) Transmission controls
JPS642988Y2 (ja)
WO2018178812A1 (en) Servo transmission system
JPS6361508B2 (ja)
JP2005325918A (ja) 流体継手を用いた車両用動力伝達装置
JPH0960596A (ja) スクリュー圧縮機の容量制御装置
CN114458709A (zh) 一种新型零输出的离合机构及其工作方法、变速箱

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees