JPH0765666B2 - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置

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JPH0765666B2
JPH0765666B2 JP61032022A JP3202286A JPH0765666B2 JP H0765666 B2 JPH0765666 B2 JP H0765666B2 JP 61032022 A JP61032022 A JP 61032022A JP 3202286 A JP3202286 A JP 3202286A JP H0765666 B2 JPH0765666 B2 JP H0765666B2
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variable transmission
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、無段変速機の制御装置に関するものである。
(ロ)従来の技術 従来の無段変速機の制御装置としては、例えば特開昭60
−81560号公報に示されるものがある。この無段変速機
の制御装置は、フィードフォワード制御量決定手段と、
フィードバック制御量決定手段と、フィードバック制御
を行うかフィードフォワード制御を行うかを選択する判
断手段と、を有している。フィードバック制御の際に
は、フィードフォワード制御量とフィードバック制御量
とを加算した信号により変速指令が行われ、またフィー
ドフォワード制御の際には、フィードフォワード制御量
により変速指令が行われる。これによりフィードバック
制御とオープンループ制御とを運転条件に応じて切換え
て使用することができるので、変速比の誤差を修正する
ことができ、しかもハンチングを生じない無段変速機の
制御装置とすることができる。
(ハ)発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上記のような従来の無段変速機の制御装
置には、車両走行中に車速センサーが故障した場合に最
大変速比状態が指令され、急激なエンジンブレーキが作
用すると共にエンジンがオーバランする可能性があると
いう問題点がある。すなわち、車速センサーの故障、断
線などによって車速を示す信号が出力されない状態にな
ると、フィードフォワード制御量決定手段は車速0と判
断して最大変速比を指示する。これが車両走行中に発生
すると、急激なエンジンブレーキが作用し、場合によっ
てはエンジンがオーバランする。本発明は、このような
問題点を解決すことを目的としている。
(ニ)問題点を解決するための手段 本発明は、車速センサー故障などの場合に、偏差の積分
値を用いたフィードバック制御を作動させることによっ
てフィードバック量を増大させて、上記問題点を解決す
る。すなわち、本発明は、車速及びエンジン負荷の両方
又はいずれか一方に基づいて変速アクチュエータのフィ
ードフォワード制御位置を決定するフィードフォワード
制御手段と、車速及びエンジン負荷により無段変速機の
入力回転速度又は変速比の目標値を決定する目標値決定
手段と、入力回転速度又は変速比の実際値と目標値との
偏差を演算する偏差演算手段と、偏差演算手段によって
演算された偏差を積分処理する積分手段と、を有する制
御装置に適用されるものであり、車速を示す信号が0で
なくかつ偏差が所定値より大きい場合には、積分手段を
初期状態にリセットし、フィードフォワード制御位置に
偏差に基づくフィードバック制御量を加算して変速アク
チュエータに変速指令信号を出力する第1変速指令手段
と、車速を示す信号が0又は偏差が前記所定値よりも小
さい場合には、フィードフォワード制御位置に偏差及び
積分値に基づくフィードバック制御量を加算して変速ア
クチュエータに変速指令信号を出力する第2変速指令手
段と、を有することを要旨としている。
(ホ)作用 車速センサーが正常な場合には次のような作用が得られ
る。すなわち、偏差が大きい場合には、フィードフォワ
ード制御位置に偏差に応じたフィードバック制御量が加
算され、これにより迅速な変速応答性が得られ、一方偏
差が小さい場合には、フィードフォワード制御位置に偏
差及びその積分値に応じたフィードバック制御量が加算
され、これにより安定した変速制御が行われる。
車速センサーの故障などによって車速を示す信号が0に
なると、上記偏差が小さい場合と同様な制御が行われ
る。この場合、フィードフォワード制御手段は最大変速
比を指示することになる。走行中にこのような事態にな
ると大きな偏差が発生することになる。フィードバック
制御量は、偏差及びその積分値に応じて決定されるた
め、次第に増大していく。このため、フィードフォワー
ド制御位置の変化をフィードバック制御量によって補う
ことができ、急激な変速比の変化を防止することができ
る。
(ヘ)実施例 第2図に、本発明の制御装置により変速が制御される無
段変速機の動力伝達機構を示す。この無段変速機は前進
用クラッチ4又は後退用クラッチ24を締結することによ
り、入力軸2の回転を駆動プーリ6、Vベルト50、従動
プーリ51等を介して出力軸76及び78に伝達することがで
きるこの無段変速機は、入力軸2、前進用クラッチ4、
駆動プーリ6、駆動軸8、オイルポンプ10、駆動ギア1
2、被動ギア14、回転とい16、油だまり18、ピトー管2
0、副軸22、後退用クラッチ24、ギア26、28、30、32及
び34、ピストン室36及び38、固定円すい板40、駆動プー
リシリンダ室42、可動円すい板44、回転とい46、油だま
り47、ピトー管48、Vベルト50、従動プーリ51、従動軸
52、固定円すい板54、従動プーリシリンダ室56、スプリ
ング57、可動円すい板58、ギア60、リングギア62、デフ
ケース64、ピニオンギア66及び68、差動装置70、サイド
ギア72及び74、及び出力軸76及び78、から構成されてい
るが、これらについての詳細な説明は省略する。なお、
説明を省略した部分の構成については、本出願人の出願
に係る特開昭59−75840号公報「油圧式自動クラッチの
制御装置」に記載されている。
第3図に、無段変速機の油圧制御装置を示す。この無段
変速機の油圧制御装置は、オイルポンプ10、ライン圧調
圧弁102、マニアル弁104、変速制御弁106、クラッチ完
全締結制御弁108、変速モータ(ステップモータ)110
(変速アクチュエータ)、変速制御機構112、スロット
ル弁114、スターディング弁116、スタート調整弁118、
最大変速比保持弁120、リバースインヒビター弁122、潤
滑弁124、タンク130等を有しており、これらは互いに図
示のように連結されており、また前進用クラッチ4のピ
ストン室36、後退用クラッチ24のピストン室38、駆動プ
ーリシリンダ室42、従動プーリシリンダ室56、及びピト
ー管20及び48とも接続されている。これらの弁等につい
ての詳細な説明は省略する。なお、説明を省略した部分
については前述の特開昭59−75840号公報に記載されて
いる。
第4図にステップモータ110(変速アクチュエータ)及
びフォースモータ224の差動を制御する変速制御装置300
を示す。変速制御装置300は、入力インターフェース31
1、CPU(中央処理装置)313、基準パルス発生器312、RO
M(リードオンリメモリ)314、RAM(ランダムアクセス
メモリ)315、不揮発メモリ322、及び出力インターフェ
ース316を有しており、これらはアドレスバス319及びデ
ータバス320によって連絡されており、この変速制御装
置300にはエンジン回転速度センサー301、車速センサー
302、スロットル開度センサー303、シフトポジションス
イッチ304、変速基準スイッチ298(変速基準位置センサ
ー)、エンジン冷却水温センサー306、ブレーキセンサ
ー307及びスタート圧検出圧力センサー321からの信号が
入力され、ステップモータ110及びフォースモータ224へ
信号が出力されるが、これらについては詳細な説明を省
略する。なお、説明を省略した部分の構成については、
前述の特開昭59−75840号公報に記載されている。
第5図にフォースモータ制御ルーチン500及び第6図に
完全締結制御ルーチン600を示す。これらについては前
述の特開昭59−75840号と同様であるので詳細な説明を
省略する。
完全締結制御ルーチン600に引き続いて第7〜9図に示
すステップモータ制御ルーチン700が実行される。ま
ず、シフトポジションの読込みを行い(ステップ70
5)、次いでDレンジかどうかを判断し(同707)、Dレ
ンジの場合にはDレンジ目標タービン回転速度TRPMの検
索を行う(同902)。ステップ707でDレンジでない場合
にはLレンジであるかどうかを判断し(同709)、Lレ
ンジの場合にはLレンジ目標タービン回転速度TRPMの検
索を行う(同904)。ステップ902又はステップ904で目
標タービン回転速度TRPMの検索を終えた後は、車速Vsの
読込みを行い(同906)、次いでTRPM及びVsに基づいて
ステップモータ位置θsを算出する(同908)。このθ
sはフィードフォワード制御位置を示す量である。次い
で、実際のタービン回転速度Ntを読込み(同910)、目
標タービン回転速度TRPMと実タービン回転速度Ntとの偏
差eを演算する(同912)。次いで、Vs=0であるかど
うかを判断し(同913)、Vs=0の場合には偏差eの値
をe1に設定し(同915)、後述のステップ924に進み、ま
たVs=0でない場合には、偏差eの絶対値が所定値C
2(例えば、300rpm)よりも小さいかどうかを判断し
(同914)、eの絶対値がC2よりも小さい場合には偏差
eの値をe1に設定し(同916)、後述のステップ924に進
む。また、偏差eの絶対値がC2よりも大きい場合には、
eが0よりも大きいかどうかを判断し(同918)、eが
0よりも大きい場合にはC2の値をe1に設定し、またeの
値が負の場合には−C2をe1に設定し(同922)、ステッ
プ924に進む。ステップ924では上述のようにして得られ
たe1に定数Kpを乗じ、この値をPとする。このPの値が
フィードバック制御量のうちの偏差対応分である。次い
で偏差eの絶対値が所定値C1(例えば、500rpm)よりも
小さいかどうかを判断し(同926)、eの絶対値がC1
りも小さい場合には、e1を積分したものに定数Kiを乗じ
たものをIとする(同928)。また、eの絶対値がC1
りも大きい場合には、Vs=0であるかどうかを判断し
(同927)、さらに、NT=0であるかを判断し(同93
1)、Vs=0かつNT=0の場合には偏差eの値をe1に設
定し(同929)、前述のステップ928に進み、まVs=0で
ない又はVs=0かつNT=0でない場合には、Iを0にす
る。なお、ステップ931は車速センサーが正常な時の車
両停止中に積分器をリセットするものである。すなわ
ち、積分器をリセットする(同930)。ステップ928又は
ステップ930からはステップ932に進み、IとPとを加算
したものをDpiとする。こDpiがフィードバック制御量で
ある。次いで、前述のθsとDpiとを加算し、これを目
標パルス数ND又はNLとする(同934)。なお、NDはDレ
ンジの場合のもの、またNLはLレンジの場合のものであ
る。次いでND又はNLが変速比大側の限界値に相当するパ
ルス数より小さい値である負であるかどうかを判断し
(同936)、ND又はNLが負の場合には積分値加算を停止
し(同938)、次いでDsを0に設定し(同940)、ステッ
プ778に進む。また、ステップ936でND又はNLが0以上の
場合には、ND又はNL無段変速機の変速範囲内の最小であ
る変速比に対応する値である所定値Hiよりも大きいかど
うかを判断し(同942)、ND又はNLがHiよりも小さい場
合にはそのままステップ778に進み、またND又はNLがHi
よりも大きい場合には積分値加算を停止し(同944)、
次いでDsをHiに設定し(同946)、ステップ778に進む。
ステップ778以下及び前述のステップ709でLレンジでな
い場合(すなわち、R,P,Nレンジの場合)の制御につい
ては前述の特開昭59−75840号と同様である。
結局上記のようなルーチンにより次のような制御が行わ
れることになる。まずステップ908でフィードフォワー
ド制御位置が計算される。ステップ924でフィードバッ
ク制御量のうち、偏差対応分Pが計算され、またステッ
プ928で偏差の積分値対応分Iが計算される。ステップ9
32でIとPとを加算することにより、フィードバック制
御量Dpiが算出される。
偏差eの絶対値がC2よりも小さい場合又は車速を示す信
号が0の場合にはその偏差eの値に定数Kpを乗じたもの
がPの値とされる。従って、Pの値は実際の偏差eに比
例して変化する値となる。一方、偏差eの絶対値がC2
りも大きい場合には一定の値C2にKpを乗じたものをPと
する。従って、Pの値は常に一定の値となる。これによ
り大きな偏差を生じた場合にもPの値は所定値以上には
ならないことになる。
また、偏差eの絶対値が所定値C1よりも小さいときに
は、e1の積分値に定数Kiを乗じたものがIとなる。ま
た、偏差eの絶対値が所定値C1よりも大きい場合でかつ
車速を示す信号が0かつ実際タービン回転速度NTが0で
ない場合には実際の偏差eの積分値に定数Kiを乗じたも
のがIとなる。しかし、偏差eの絶対値がC1よりも大き
くかつ車速を示す信号が0でなくかつ実際タービン回転
速度NTが0の場合にはIの値は0にリセットされる。
従って、車速を示す信号が0の倍(例えば、車速センサ
ー301が故障した場合)には、実際の偏差eに比例した
値(P)に実際の偏差eの積分値対応分(I)を加算し
た値がフィードバック制御量(Dpi)となる。このフィ
ードバック制御量をフィードフォワード制御位置(θ
s)に加算したものによりステップモータ110が制御さ
れる。車速が0と判断されるためフィードフォワード制
御位置は最大変速比に対応したもの、例えば0になる。
これに対してフィードバック制御量は実際の偏差が積分
されて加算されていくため、偏差がある限り増大してい
く。従って、フィードフォワード制御位置の減少分がフ
ィードバック制御量によって補われ、ステップモータ11
0に対する指令信号は最大変速比まで減少することはな
く、変速比の急激な変化の発生が防止される。また車速
が0と判断された時は、実際の偏差をそのまま積分する
ので、この防止効果はより強められる。このような事態
が発生した場合のステップモータ110の回転位置(すな
わち、変速比)、エンジン回転速度、θs、P、Iの値
の変化を第10図に示す。これから変速比の変化が緩和さ
れていることが分かる。このことは、第11図に示す従来
例(第7及び8図のステップ913、915、927及び929のな
いもの)と比較することにより更に明確になる。
なお、車速を示す信号が0でない正常な状態では次のよ
うな作用が得られることになる。すなわち、Dpiの値は
偏差eの絶対値がC1及びC2よりも小さい場合には通常ど
おり偏差eに比例した値(P)に偏差の積分値対応分
(I)を加算した値がフィードバック制御量となる。ま
た、C1>C2とした場合には、C2〜C1の間は積分値対応分
だけが変化し、偏差対応分は一定の値になる。また、偏
差eの絶対値がC1よりも大きくなると、Iの値はリセッ
トされると共にその加算が停止される。これにより非常
に大きな偏差を生じた場合であっても必要以上に大きな
目標ステップモータ位置ND又はNLが指令されることはな
く、変速時のオーバーシュートが防止され変速時の回転
速度の変化が円滑になりショックが低減される。
(ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、車速を示す
信号が0になった場合に、偏差の積分値を用いたフィー
ドバック制御を作動させるようにしたので、フィードフ
ォワード制御位置の変化を補うことができ、急激なエン
ジンブレーキの作用やエンジンのオーバランを防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成要素間の関係を示す図、第2図は
Vベルト式無段変速機の断面図、第3図は無段変速機の
制御装置全体を示す図、第4図は変速制御装置を示す
図、第5図はフォースモータ制御ルーチンを示す図、第
6図は完全締結制御ルーチンを示す図、第7〜9図はス
テップモータ制御ルーチンを示す図、第10図は本実施例
の場合の車速センサー故障時における各値の変化を示す
線図、第11図は従来例の車速センサー故障時における各
値の変化を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】変速アクチュエータの動作位置に応じて変
    速比が決定される無段変速機の制御装置であって、車速
    及びエンジン負荷の両方又はいずれか一方に基づいて変
    速アクチュエータのフィードフォワード制御位置を決定
    するフィードフォワード制御手段と、車速及びエンジン
    負荷により無段変速機の入力回転速度又は変速比の目標
    値を決定する目標値決定手段と、入力回転速度又は変速
    比の実際値と目標値との偏差を演算する偏差演算手段
    と、偏差演算手段によって演算された偏差を積分処理す
    る積分手段と、を有する無段変速機の制御装置におい
    て、 車速を示す信号が0でなくかつ偏差が所定値より大きい
    場合には、積分手段を初期状態にリセットし、フィード
    フォワード制御位置に偏差に基づくフィードバック制御
    量を加算して変速アクチュエータに変速指令信号を出力
    する第1変速指令手段と、車速を示す信号が0又は偏差
    が前記所定値よりも小さい場合には、フィードフォワー
    ド制御位置に偏差及び積分値に基づくフィードバック制
    御量を加算して変速アクチュエータに変速指令信号を出
    力する第2変速指令手段と、を有することを特徴とする
    無段変速機の制御装置。
JP61032022A 1986-02-13 1986-02-18 無段変速機の制御装置 Expired - Lifetime JPH0765666B2 (ja)

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US07/013,932 US4853858A (en) 1986-02-13 1987-02-12 Control for continuously variable transmission
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JPS62191239A JPS62191239A (ja) 1987-08-21
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