JP2622110B2 - 半導体装置 - Google Patents
半導体装置Info
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- semiconductor device
- sphericity
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- resin composition
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- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
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- H01L23/28—Encapsulations, e.g. encapsulating layers, coatings, e.g. for protection
- H01L23/29—Encapsulations, e.g. encapsulating layers, coatings, e.g. for protection characterised by the material, e.g. carbon
- H01L23/293—Organic, e.g. plastic
- H01L23/295—Organic, e.g. plastic containing a filler
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- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/0001—Technical content checked by a classifier
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、被覆樹脂にボイド(空隙)およびウエル
ドライン(筋)等が生じていない半導体装置に関するも
のである。
ドライン(筋)等が生じていない半導体装置に関するも
のである。
トランジスタ番号TO−126,TO−220,TO−3Pのようなパ
ワートランジスタは、素子本体とともに放熱板を備えて
いるが、最近では、トランスファーモールド成形に際
し、上記放熱板の裏面までもエポキシ樹脂組成物を用い
て被覆するフルパック方式が採用されるようになってき
ている。
ワートランジスタは、素子本体とともに放熱板を備えて
いるが、最近では、トランスファーモールド成形に際
し、上記放熱板の裏面までもエポキシ樹脂組成物を用い
て被覆するフルパック方式が採用されるようになってき
ている。
このようにフルパック方式を採用(トランスファーモ
ールド)する場合には、パワートランジスタにおける放
熱板の裏面のモールド樹脂の厚みをできるだけ薄くする
ことが放熱特性の向上の観点から好ましい。しかしなが
ら、このように薄くすると、放熱板の裏面のモールド樹
脂にボイドおよびウエルドラインが発生するという問題
を生じている。すなわち、上記パワートランジスタのフ
ルパック方式におけるトランスファモールド成形は、第
2図に示すように、リードフレーム1付放熱板2を備え
たパワートランジスタ本体3をキャビティ4内に位置決
めし、ゲート5からモールド用エポキシ樹脂組成物6を
圧入し樹脂封止することが行われている。この場合、ゲ
ート5から圧入されるエポキシ樹脂組成物6は、放熱板
2の表面側(パワートランジスタ本体3の存在する側)
では空隙が広いため円滑に流れる。しかしながら、放熱
板2の裏面側では空隙が狭い(通常0.4〜0.5mm)ため円
滑に流れない。すなわち、放熱板2の表面側の樹脂組成
物6の流れと、裏面側の樹脂組成物6の流れの速度が一
致せず、放熱板2の裏面側の流れが遅くなるためこの部
分に図示のように空気層7が残り、これがボイドおよび
ウエルドラインの原因となる。このようなボイドおよび
ウエルドラインが存在する半導体装置は性能および外観
の点でも問題があるため、不良品にランク付けされる。
ールド)する場合には、パワートランジスタにおける放
熱板の裏面のモールド樹脂の厚みをできるだけ薄くする
ことが放熱特性の向上の観点から好ましい。しかしなが
ら、このように薄くすると、放熱板の裏面のモールド樹
脂にボイドおよびウエルドラインが発生するという問題
を生じている。すなわち、上記パワートランジスタのフ
ルパック方式におけるトランスファモールド成形は、第
2図に示すように、リードフレーム1付放熱板2を備え
たパワートランジスタ本体3をキャビティ4内に位置決
めし、ゲート5からモールド用エポキシ樹脂組成物6を
圧入し樹脂封止することが行われている。この場合、ゲ
ート5から圧入されるエポキシ樹脂組成物6は、放熱板
2の表面側(パワートランジスタ本体3の存在する側)
では空隙が広いため円滑に流れる。しかしながら、放熱
板2の裏面側では空隙が狭い(通常0.4〜0.5mm)ため円
滑に流れない。すなわち、放熱板2の表面側の樹脂組成
物6の流れと、裏面側の樹脂組成物6の流れの速度が一
致せず、放熱板2の裏面側の流れが遅くなるためこの部
分に図示のように空気層7が残り、これがボイドおよび
ウエルドラインの原因となる。このようなボイドおよび
ウエルドラインが存在する半導体装置は性能および外観
の点でも問題があるため、不良品にランク付けされる。
この発明は、このような事情に鑑みなされたもので、
被覆樹脂にボイドやウエルドライン等のない半導体装置
の提供をその目的とする。
被覆樹脂にボイドやウエルドライン等のない半導体装置
の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の半導体装置
は、無機質充填剤を含むエポキシ樹脂組成物によって半
導体素子を被覆モールドしてなる半導体装置であって、
上記半導体素子が放熱板を有するパワートランジスタで
あり、かつ上記無機質充填剤が、ワーデルの球形度で0.
5〜1.0の球形度を有する粒状の無機質充填剤を10〜100
重量%含むという構成をとる。
は、無機質充填剤を含むエポキシ樹脂組成物によって半
導体素子を被覆モールドしてなる半導体装置であって、
上記半導体素子が放熱板を有するパワートランジスタで
あり、かつ上記無機質充填剤が、ワーデルの球形度で0.
5〜1.0の球形度を有する粒状の無機質充填剤を10〜100
重量%含むという構成をとる。
すなわち、本発明者らは、放熱板を有するパワートラ
ンジスタを用いた半導体装置において、上記ウエルドラ
インやボイドの発生を防止するための一連の研究を重ね
た。その過程で、無機質充填剤の粒子形状によってトラ
ンスファーモールド成形の際にエポキシ樹脂組成物の流
れ姓が変化することに着目し、これを中心に研究を重ね
た結果、無機質充填剤としてワーデルの球形度で0.5〜
1.0の球形度を有する粒状のものを使用し、これを無機
質充填剤の10〜100重量%(以下「%」と略す)使用す
ると、ウエルドラインやボイドが生じなくなることを見
いだしこの発明に到達した。この結果、放熱板を有する
パワートランジスタを用いた半導体装置であって、放熱
性,信頼性,外観に優れた半導体装置の提供が可能とな
る。
ンジスタを用いた半導体装置において、上記ウエルドラ
インやボイドの発生を防止するための一連の研究を重ね
た。その過程で、無機質充填剤の粒子形状によってトラ
ンスファーモールド成形の際にエポキシ樹脂組成物の流
れ姓が変化することに着目し、これを中心に研究を重ね
た結果、無機質充填剤としてワーデルの球形度で0.5〜
1.0の球形度を有する粒状のものを使用し、これを無機
質充填剤の10〜100重量%(以下「%」と略す)使用す
ると、ウエルドラインやボイドが生じなくなることを見
いだしこの発明に到達した。この結果、放熱板を有する
パワートランジスタを用いた半導体装置であって、放熱
性,信頼性,外観に優れた半導体装置の提供が可能とな
る。
この発明の半導体装置は、ワーデルの球形度で0.5〜
1.0の球形度を有する粒状の無機質充填剤を無機質充填
剤全体の10〜100%含むエポキシ樹脂組成物を用い、こ
れで放熱板を有するパワートランジスタを被覆モールド
することにより得られる。
1.0の球形度を有する粒状の無機質充填剤を無機質充填
剤全体の10〜100%含むエポキシ樹脂組成物を用い、こ
れで放熱板を有するパワートランジスタを被覆モールド
することにより得られる。
上記ワーデルの球形度で0.5〜1.0の球形度を有する粒
状の無機質充填剤としては、上記球形度のシリカ粉末,
アルミナ粉末等があげられる。特に、パワートランジス
タのような放熱量の大きなものに使用するときには、無
定形シリカよりも放熱性の高い結晶性シリカ粉末を使用
することが好ましい。アルミナ粉末も放熱性に優れてい
るため好適に使用できる。
状の無機質充填剤としては、上記球形度のシリカ粉末,
アルミナ粉末等があげられる。特に、パワートランジス
タのような放熱量の大きなものに使用するときには、無
定形シリカよりも放熱性の高い結晶性シリカ粉末を使用
することが好ましい。アルミナ粉末も放熱性に優れてい
るため好適に使用できる。
なお、上記ワーデルの球形度(化学工業便覧,丸善株
式会社発行参照)とは、粒子の球形度を、(粒子の投影
面積に等しい円の直径)/(粒子の投影像に外接する最
小円の直径)で測る指数で、この指数が1.0に近いほど
直球体に近い粒子であることを意味する。
式会社発行参照)とは、粒子の球形度を、(粒子の投影
面積に等しい円の直径)/(粒子の投影像に外接する最
小円の直径)で測る指数で、この指数が1.0に近いほど
直球体に近い粒子であることを意味する。
上記ワーデルの球形度が0.5未満になると無機質充填
剤が異形状(角ばった状態)になって樹脂の流れを阻害
するようになる。したがって、無機質充填剤はワーデル
の球形度で0.5〜1.0の球形度を有することが必要であ
る。そしてこのようなワーデルの球形度で0.5〜1.0の球
形度を有する粒状の無機質充填剤を、無機質充填剤全体
の10〜100%使用することにより、所期の効果が得られ
るようになる。すなわち、上記の球形度を有する粒状の
無機質充填剤の使用量が10%未満になると、エポキシ樹
脂組成物のトランスファー成形時における流れ性の向上
効果が充分ではなくなり、上記の効果が得られなくなる
からである。
剤が異形状(角ばった状態)になって樹脂の流れを阻害
するようになる。したがって、無機質充填剤はワーデル
の球形度で0.5〜1.0の球形度を有することが必要であ
る。そしてこのようなワーデルの球形度で0.5〜1.0の球
形度を有する粒状の無機質充填剤を、無機質充填剤全体
の10〜100%使用することにより、所期の効果が得られ
るようになる。すなわち、上記の球形度を有する粒状の
無機質充填剤の使用量が10%未満になると、エポキシ樹
脂組成物のトランスファー成形時における流れ性の向上
効果が充分ではなくなり、上記の効果が得られなくなる
からである。
上記のようなワーデルの球形度で0.5〜1.0の球形度を
有する粒状の無機質充填剤を上記の量だけ含有する無機
質充填剤は、エポキシ樹脂組成物の全体中に50〜85%に
なるように配合することが好ましい。すなわち、無機質
充填剤全体の配合量が50%未満になるとエポキシ樹脂組
成物にチキソトロピー物性を付与しにくく、したがっ
て、成形作業性に支障を生じると同時に応力歪みが大き
くなり、封止樹脂に悪影響を生じるようになるからであ
る。逆に、上記無機質充填剤全体の配合量が85%を越え
ると、トランスファーモールド成形等の成形作業におい
て、エポキシ樹脂組成物の未充填部分が生じ、やはり問
題を生じる傾向がみられるからである。このような上記
球形度の粒状無機質充填剤を上記の量だけ含有する無機
質充填剤は、全てのものの粒径が150μm以下であるこ
とが好ましく、より好ましいのは平均粒径が16μm程度
のものである。すなわち、粒径が150μmを越えるとエ
ポキシ樹脂組成物の未充填部分を生じ、成形作業性に問
題が生じると同時に不良品の発生率が高くなる傾向がみ
られるからである。
有する粒状の無機質充填剤を上記の量だけ含有する無機
質充填剤は、エポキシ樹脂組成物の全体中に50〜85%に
なるように配合することが好ましい。すなわち、無機質
充填剤全体の配合量が50%未満になるとエポキシ樹脂組
成物にチキソトロピー物性を付与しにくく、したがっ
て、成形作業性に支障を生じると同時に応力歪みが大き
くなり、封止樹脂に悪影響を生じるようになるからであ
る。逆に、上記無機質充填剤全体の配合量が85%を越え
ると、トランスファーモールド成形等の成形作業におい
て、エポキシ樹脂組成物の未充填部分が生じ、やはり問
題を生じる傾向がみられるからである。このような上記
球形度の粒状無機質充填剤を上記の量だけ含有する無機
質充填剤は、全てのものの粒径が150μm以下であるこ
とが好ましく、より好ましいのは平均粒径が16μm程度
のものである。すなわち、粒径が150μmを越えるとエ
ポキシ樹脂組成物の未充填部分を生じ、成形作業性に問
題が生じると同時に不良品の発生率が高くなる傾向がみ
られるからである。
上記のような無機質充填剤とともに使用されるエポキ
シ樹脂は特に限定するものではなく、クレゾールノボラ
ック型,フェノールノボラック型やビスフェノールA型
等、従来から半導体装置の封止樹脂として用いられてい
る各種のエポキシ樹脂が使用される。これらの樹脂のな
かでも融点が室温を越えており、室温下では固定状もし
くは高粘度の溶液状を呈するものを用いることが好結果
をもたらす。フェノールノボラック型エポキシ樹脂とし
ては、通常エポキシ当量160〜250,軟化点50〜130℃のも
のが用いられ、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂と
しては、エポキシ当量180〜210,軟化点60〜110℃のもの
が一般に用いられる。
シ樹脂は特に限定するものではなく、クレゾールノボラ
ック型,フェノールノボラック型やビスフェノールA型
等、従来から半導体装置の封止樹脂として用いられてい
る各種のエポキシ樹脂が使用される。これらの樹脂のな
かでも融点が室温を越えており、室温下では固定状もし
くは高粘度の溶液状を呈するものを用いることが好結果
をもたらす。フェノールノボラック型エポキシ樹脂とし
ては、通常エポキシ当量160〜250,軟化点50〜130℃のも
のが用いられ、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂と
しては、エポキシ当量180〜210,軟化点60〜110℃のもの
が一般に用いられる。
上記エポキシ樹脂の硬化剤としては、1分子中に2個
以上の水酸基を有するフェノールノボラック,クレゾー
ルノボラックが好適に用いられる。これらノボラック樹
脂は、軟化点が50〜110℃,水酸基当量が70〜150のもの
を用いることが好ましい。特に、上記ノボラック樹脂の
なかでもフェノールノボラックを用いることが好結果を
もたらす。
以上の水酸基を有するフェノールノボラック,クレゾー
ルノボラックが好適に用いられる。これらノボラック樹
脂は、軟化点が50〜110℃,水酸基当量が70〜150のもの
を用いることが好ましい。特に、上記ノボラック樹脂の
なかでもフェノールノボラックを用いることが好結果を
もたらす。
なお、この発明で用いるエポキシ樹脂組成物には、上
記のエポキシ樹脂,硬化剤および上記無定形シリカ粉末
に加え、通常、内部離型剤,硬化促進剤およびその他の
添加剤が適宜配合される。
記のエポキシ樹脂,硬化剤および上記無定形シリカ粉末
に加え、通常、内部離型剤,硬化促進剤およびその他の
添加剤が適宜配合される。
上記内部離型剤としては、ステアリン酸,バルミチン
酸等の長鎖カルボン酸、ステアリン酸亜鉛,ステアリン
酸カルシウム等の長鎖カルボン酸の金属塩、カルナバワ
ックス,モンタンワックス等のワックス類があげられ
る。硬化促進剤としては、各種イミダゾール類や三級ア
ミン類、フェノール類、有機金属化合物あるいは三フッ
化ホウ素化合物があげられる。また、その他の添加剤と
して、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン,γ−クリシドキシプロピルトリメト
キシシラン等のシランカップリング剤からなる充填剤の
表面処理剤や、酸化アンチモン,ハロゲン化合物,リン
化合物等の難燃化剤、各種顔料等があげられる。
酸等の長鎖カルボン酸、ステアリン酸亜鉛,ステアリン
酸カルシウム等の長鎖カルボン酸の金属塩、カルナバワ
ックス,モンタンワックス等のワックス類があげられ
る。硬化促進剤としては、各種イミダゾール類や三級ア
ミン類、フェノール類、有機金属化合物あるいは三フッ
化ホウ素化合物があげられる。また、その他の添加剤と
して、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リメトキシシラン,γ−クリシドキシプロピルトリメト
キシシラン等のシランカップリング剤からなる充填剤の
表面処理剤や、酸化アンチモン,ハロゲン化合物,リン
化合物等の難燃化剤、各種顔料等があげられる。
この発明に用いるエポキシ樹脂組成物は、例えばつぎ
のようにして製造することができる。すなわち、エポキ
シ樹脂,エポキシ樹脂硬化剤,無機質充填剤およびその
他の添加剤を適宜配合し混合する。このようにして得ら
れた混合物をミキシングロール機等の混練機に掛け、加
熱状態で混練して溶融混合し、これを冷却したのち、公
知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという
一連の工程を経由させることにより得ることができる。
のようにして製造することができる。すなわち、エポキ
シ樹脂,エポキシ樹脂硬化剤,無機質充填剤およびその
他の添加剤を適宜配合し混合する。このようにして得ら
れた混合物をミキシングロール機等の混練機に掛け、加
熱状態で混練して溶融混合し、これを冷却したのち、公
知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという
一連の工程を経由させることにより得ることができる。
このようなエポキシ樹脂組成物を用いての、放熱板付
きのパワートランジスタの封止は、第1図(a)ないし
(c)に示すようにして行うことができる。すなわち、
第1図(a)に示すように、キャビティ4内に位置決め
された、リードフレーム1,放熱板2を備えたパワートラ
ンジスタ本体3に対して、ゲート5からエポキシ樹脂組
成物6を圧入する。この場合、上記エポキシ樹脂組成物
6は、前記球形度の無機質充填剤の作用によって流れ性
が向上しており、放熱板2の表面側のみならず裏面側に
ついても円滑に流れる。したがって、第1図(b)に示
すように、放熱板2の表面側および裏面側ともほぼ同じ
速度で樹脂組成物6が流れ、その結果、第1図(c)に
示すように、放熱板2の表面側の空間部分および裏面側
の空間部分がほぼ同時に樹脂組成物6によって充填され
るようになる。したがって、従来のように、樹脂組成物
6の流れの不均一に起因するボイドやウエルドライン等
が生じなくなり、良好な封止樹脂層を有する半導体装置
が得られるようになる。
きのパワートランジスタの封止は、第1図(a)ないし
(c)に示すようにして行うことができる。すなわち、
第1図(a)に示すように、キャビティ4内に位置決め
された、リードフレーム1,放熱板2を備えたパワートラ
ンジスタ本体3に対して、ゲート5からエポキシ樹脂組
成物6を圧入する。この場合、上記エポキシ樹脂組成物
6は、前記球形度の無機質充填剤の作用によって流れ性
が向上しており、放熱板2の表面側のみならず裏面側に
ついても円滑に流れる。したがって、第1図(b)に示
すように、放熱板2の表面側および裏面側ともほぼ同じ
速度で樹脂組成物6が流れ、その結果、第1図(c)に
示すように、放熱板2の表面側の空間部分および裏面側
の空間部分がほぼ同時に樹脂組成物6によって充填され
るようになる。したがって、従来のように、樹脂組成物
6の流れの不均一に起因するボイドやウエルドライン等
が生じなくなり、良好な封止樹脂層を有する半導体装置
が得られるようになる。
このようにして得られた半導体装置は、ボイドやウエ
ルドライン等が生じていないため、性能的に難点がな
く、また外観も良好である。
ルドライン等が生じていないため、性能的に難点がな
く、また外観も良好である。
以上のように、この発明の半導体装置は、無機質充填
剤としてワーデルの球形度で0.5〜1.0の球形度を有する
粒状の無機質充填剤を無機質充填剤全体の10〜100%含
有するエポキシ樹脂組成物により、放熱板を備えたパワ
ートランジスタを被覆モールドしたものである。このた
め、上記放熱板を備えたパワートランジスタの被覆モー
ルド工程において問題となっていた、エポキシ樹脂組成
物の流れ性の問題が解決されることから、放熱板を備え
たパワートランジスタが、ウエルドラインやボイドを伴
わずに被覆モールドされるようになる。この結果、本発
明の半導体装置は、上記ウエルドライン等に起因する性
能の低下や外観の劣化を生じていず良好な特性を備える
ようになり、放熱性も優れたものとなる。
剤としてワーデルの球形度で0.5〜1.0の球形度を有する
粒状の無機質充填剤を無機質充填剤全体の10〜100%含
有するエポキシ樹脂組成物により、放熱板を備えたパワ
ートランジスタを被覆モールドしたものである。このた
め、上記放熱板を備えたパワートランジスタの被覆モー
ルド工程において問題となっていた、エポキシ樹脂組成
物の流れ性の問題が解決されることから、放熱板を備え
たパワートランジスタが、ウエルドラインやボイドを伴
わずに被覆モールドされるようになる。この結果、本発
明の半導体装置は、上記ウエルドライン等に起因する性
能の低下や外観の劣化を生じていず良好な特性を備える
ようになり、放熱性も優れたものとなる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
〔実施例1〕 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量
210,軟化点80℃)100重量部(以下「部」と略す),フ
ェノールノボラック(軟化点78℃)50部,2−メチルイミ
ダゾール0.3部,球状のシリカ粉末(ワーデルの球形度
0.7,平均粒径16μm)350部,シランカップリング剤
(A−186,日本ユニカー社製)1.8部,カルナバワック
ス6.0部およびカーボンブラック2.0部を80〜90℃の熱ロ
ールに掛けて混練し、冷却粉砕してエポキシ樹脂組成物
を得た。
210,軟化点80℃)100重量部(以下「部」と略す),フ
ェノールノボラック(軟化点78℃)50部,2−メチルイミ
ダゾール0.3部,球状のシリカ粉末(ワーデルの球形度
0.7,平均粒径16μm)350部,シランカップリング剤
(A−186,日本ユニカー社製)1.8部,カルナバワック
ス6.0部およびカーボンブラック2.0部を80〜90℃の熱ロ
ールに掛けて混練し、冷却粉砕してエポキシ樹脂組成物
を得た。
他方、トランジスタ番号TO−126のパワートランジス
タを準備し、これをトランスファーモールド成形の金型
内にセットしたのち、上記エポキシ樹脂組成物を、175
×3分,注入時間20秒,注入圧力70kg/cm2の条件でトラ
ンスファー成形(フルパック方式)して目的とする半導
体装置を製造した。
タを準備し、これをトランスファーモールド成形の金型
内にセットしたのち、上記エポキシ樹脂組成物を、175
×3分,注入時間20秒,注入圧力70kg/cm2の条件でトラ
ンスファー成形(フルパック方式)して目的とする半導
体装置を製造した。
〔実施例2〕 無機質充填剤として、球状のシリカ粉末(ワーデルの
球形度0.7,平均粒径16μm)700部使用した。それ以外
は実施例1と同様にして半導体装置を得た。
球形度0.7,平均粒径16μm)700部使用した。それ以外
は実施例1と同様にして半導体装置を得た。
〔実施例3〕 無機質充填剤として、球状のシリカ粉末(ワーデルの
球形度0.7,平均粒径16μm)を15%含むシリカ粉末を70
0部使用した。それ以外は実施例1と同様にして半導体
装置を得た。
球形度0.7,平均粒径16μm)を15%含むシリカ粉末を70
0部使用した。それ以外は実施例1と同様にして半導体
装置を得た。
〔比較例1〕 無機質充填剤として、球状のシリカ粉末に代えて、ワ
ーデルの球形度0.4,平均粒径16μmのシリカ粉末を350
部使用した。それ以外は実施例1と同様にして半導体装
置を得た。
ーデルの球形度0.4,平均粒径16μmのシリカ粉末を350
部使用した。それ以外は実施例1と同様にして半導体装
置を得た。
〔比較例2〕 無機質充填剤の使用量を700部に増量した。それ以外
は比較例1と同様にして半導体装置を得た。
は比較例1と同様にして半導体装置を得た。
〔比較例3〕 球状のシリカ粉末(ワーデルの球形度0.7,平均粒径16
μm)を5%含むシリカ粉末(ワーデルの球形度0.4,平
均粒径12μm)を700部使用した。それ以外は実施例1
と同様にして半導体装置を得た。
μm)を5%含むシリカ粉末(ワーデルの球形度0.4,平
均粒径12μm)を700部使用した。それ以外は実施例1
と同様にして半導体装置を得た。
以上の実施例および比較例で得られた半導体装置につ
いて、放熱板裏面のボイドおよびウエルドラインの発生
状態を調べた。その結果を第1表に示した。
いて、放熱板裏面のボイドおよびウエルドラインの発生
状態を調べた。その結果を第1表に示した。
なお、第1表の数値は試験個数100を選び、ボイド,
ウエルドラインの発生しているものを不良とし、この不
良発生数を測定した値である。
ウエルドラインの発生しているものを不良とし、この不
良発生数を測定した値である。
上記の表から明らかなように、ワーデルの球形度を0.
5〜1.0の球形度を有するシリカ粉末を所定量使用した実
施例品では、放熱板裏面のボイド,ウエルドラインが皆
無かもしくは極めて少なく、したがって、良好な性能を
有する半導体装置が得られていることわかる。
5〜1.0の球形度を有するシリカ粉末を所定量使用した実
施例品では、放熱板裏面のボイド,ウエルドラインが皆
無かもしくは極めて少なく、したがって、良好な性能を
有する半導体装置が得られていることわかる。
第1図(a),(b),(c)はこの発明にかかる半導
体装置の製造説明図、第2図は従来例の製造説明図であ
る。 1……リードフレーム、2……放熱板、3……パワート
ランジスタ本体、4……キャビティ、5……ゲート、6
……エポキシ樹脂組成物
体装置の製造説明図、第2図は従来例の製造説明図であ
る。 1……リードフレーム、2……放熱板、3……パワート
ランジスタ本体、4……キャビティ、5……ゲート、6
……エポキシ樹脂組成物
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/22 C08K 3/22
Claims (6)
- 【請求項1】無機質充填剤を含むエポキシ樹脂組成物に
よって半導体素子を被覆モールドしてなる半導体装置で
あって、上記半導体素子が放熱板を有するパワートラン
ジスタであり、かつ上記無機質充填剤が、ワーデルの球
形度で0.5〜1.0の球形度を有する粒状の無機質充填剤を
10〜100重量%含むことを特徴とする半導体装置。 - 【請求項2】無機質充填剤が、結晶性シリカ粉末および
アルミナ粉末の少なくとも一方である特許請求の範囲第
1項記載覆の半導体装置。 - 【請求項3】無機質充填剤の含有割合が、エポキシ樹脂
組成物全体に対し、50〜85重量%の範囲に設定されてい
る特許請求の範囲第1項または第2項に記載の半導体装
置。 - 【請求項4】無機質充填剤の粒径が150μm以下である
特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか一項に記載の
半導体装置。 - 【請求項5】エポキシ樹脂組成物が、硬化剤としてノボ
ラック樹脂を含有する特許請求の範囲第1項〜第4項の
いずれか一項に記載の半導体装置。 - 【請求項6】上記無機質充填剤が、ワーデルの球形度で
0.7〜1.0の球形度を有する特許請求の範囲第1項〜第5
項のいずれか一項に記載の半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61159225A JP2622110B2 (ja) | 1986-07-07 | 1986-07-07 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61159225A JP2622110B2 (ja) | 1986-07-07 | 1986-07-07 | 半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6315449A JPS6315449A (ja) | 1988-01-22 |
JP2622110B2 true JP2622110B2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=15689071
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61159225A Expired - Lifetime JP2622110B2 (ja) | 1986-07-07 | 1986-07-07 | 半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2622110B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111153631A (zh) * | 2020-02-25 | 2020-05-15 | 长兴电子材料(昆山)有限公司 | 一种高导热高可靠性环氧树脂组合物及其应用 |
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---|---|---|---|---|
JP2930303B2 (ja) * | 1988-06-17 | 1999-08-03 | 松下電工株式会社 | エポキシ樹脂組成物 |
JP2918328B2 (ja) * | 1990-11-26 | 1999-07-12 | 株式会社デンソー | 樹脂の選定方法及びこの選定方法により選定された樹脂を有する樹脂封止型半導体装置 |
JP2927081B2 (ja) * | 1991-10-30 | 1999-07-28 | 株式会社デンソー | 樹脂封止型半導体装置 |
JP2643714B2 (ja) * | 1992-02-07 | 1997-08-20 | 信越化学工業株式会社 | 液状エポキシ樹脂組成物及び硬化物 |
EP0742261B1 (en) * | 1995-04-10 | 2000-08-02 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Semiconductor encapsulating epoxy resin compositions suitable for semiconductor encapsulation, their manufacture and use, semiconductor devices encapsulated therewith |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS5610947A (en) * | 1979-07-10 | 1981-02-03 | Toshiba Corp | Semiconductor sealing resin composition |
JPS58145613A (ja) * | 1982-02-15 | 1983-08-30 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 溶融シリカ球状体、その製造法およびその装置 |
JPS58138740A (ja) * | 1982-02-15 | 1983-08-17 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 樹脂組成物 |
JPS594630A (ja) * | 1982-06-30 | 1984-01-11 | Matsushita Electric Works Ltd | 樹脂組成物 |
JPS5837939A (ja) * | 1982-07-24 | 1983-03-05 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 半導体装置 |
JPS6094455A (ja) * | 1983-10-27 | 1985-05-27 | Matsushita Electric Works Ltd | 封止用熱硬化性樹脂成形材料及びこれを用いて成形された電子部品 |
JPS60206824A (ja) * | 1984-03-30 | 1985-10-18 | Toshiba Corp | 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 |
JPS6164754A (ja) * | 1984-09-05 | 1986-04-03 | Nippon Steel Corp | 無機充填樹脂組成物の製造方法 |
-
1986
- 1986-07-07 JP JP61159225A patent/JP2622110B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111153631A (zh) * | 2020-02-25 | 2020-05-15 | 长兴电子材料(昆山)有限公司 | 一种高导热高可靠性环氧树脂组合物及其应用 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6315449A (ja) | 1988-01-22 |
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