JP3317784B2 - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
半導体封止用エポキシ樹脂組成物Info
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Description
半導体封止用エポキシ樹脂組成物に関するものである。
は、エポキシ樹脂組成物のトランスファー成形による方
法が低コスト、大量生産に適していることから採用さ
れ、信頼性の点でもエポキシ樹脂や硬化剤であるフェノ
ール樹脂の改良により特性の向上が図られてきた。しか
し、近年の電子機器の小型化、軽量化、高性能化の市場
動向において、半導体の高集積化も年々進み、また半導
体パッケージの表面実装化が促進されるなかで、半導体
封止材料への要求が益々厳しいものとなってきている。
このため、従来の封止材料では解決できない問題点もで
てきている。一番目の問題として、パッケージの薄型化
に伴い、パッケージ中に占める半導体封止材料の厚みが
一段と薄くなってきたことであり、例えば1mm厚のT
SOPの場合など、チップ上面に形成される封止材料の
硬化物の厚みは0.2〜0.3mm程度となる。このた
めに、硬化物中にピンホールやボイド(空洞)が存在す
ると耐湿信頼性、電気絶縁性が著しく低下してしまう。
タブレット変形や流動樹脂の乱流による成形時のエアー
の巻き込み、あるいはタブレット中に含まれる水分が原
因として考えられてきた(特開昭63−237910号
公報、特開昭64−61028号公報、特開平1−12
9424号公報等)。しかし、エアーの巻き込み防止や
タブレット吸湿の防止等の従来手法では確かにピンホー
ル・ボイドを低減できる効果があるが、皆無とはなら
ず、特に薄型パッケージ(0.2mm以下)で問題とな
るピンホール・ボイドを発生させないための更なる改良
が望まれている。二番目の問題として、半導体パッケー
ジの表面実装の採用によりパッケージが半田浸漬、ある
いはリフロー工程で急激に200℃以上の高温にさらさ
れ、このためにパッケージが割れるという現象が生じて
きている。この半田耐熱性の向上策として、無機質充填
材の配合量の増量による強度の向上、線膨張係数の低下
が挙げられる。しかしながら、無機質充填材を多く取り
込むためには、用いるエポキシ樹脂及びフェノール樹脂
硬化剤の軟化点及び溶融粘度を下げなければならない。
このために、エポキシ樹脂組成物の保存性が短縮すると
いう弊害が生じてきている。これを防ぐために硬化促進
剤の添加量を減少させることが試みられているが、これ
を行うことにより硬化性が低下し、バリの増加、離型性
等が低下するという現象が生じる。
時のピンホール・ボイドの発生原因及び硬化性、保存性
の相関につき種々の検討を行った結果、これらは示差走
査熱量計でのエポキシ樹脂組成物の発熱開始温度及び硬
化時の発熱ピーク温度と相関関係があることが明らかに
なった。この硬化時の発熱ピーク温度をコントロールす
ることでピンホール・ボイド、硬化性、保存性を制御す
ることが可能なことを見い出した。即ち、本発明はピン
ホール・ボイドが少なく、硬化性、保存性共に両立した
半導体封止用エポキシ樹脂組成物を提供するものであ
る。
フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤としてアミン系化合
物、無機質充填材及びシランカップリング剤を必須成分
とするエポキシ樹脂組成物が、示差走査熱量計での発熱
開始温度が130℃以上で、かつ発熱ピーク温度が15
0〜180℃の特性を有し、全組成物中に占める硬化促
進剤の添加量は、0.1〜0.5重量%である半導体封
止用エポキシ樹脂組成物である。
用いられるエポキシ樹脂は、ビフェノール型エポキシ樹
脂である。フェノール樹脂硬化剤は、上記エポキシ樹脂
と硬化反応を行い架橋構造を形成することができるフェ
ノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマ
ー全般を指し、その分子量、分子構造等には特に限定さ
れない。例えばフェノールノボラック樹脂、パラキシリ
レン変性フェノール樹脂等のフェノールアラルキル樹
脂、テルペン変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエ
ン変性フェノール樹脂、ビスフェノールA、トリフェノ
ールメタン等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらのフェノール樹脂硬化剤は単独もしく
は併用しても差し支えない。
フェノール樹脂硬化剤との架橋反応の触媒となるもの
で、アミン系化合物であり、例えば1,8−ジアザビシ
クロウンデセン等が挙げられる。無機質充填材として
は、溶融シリカ粉末、結晶シリカ粉末、アルミナ、窒化
珪素等が挙げられる。これら無機質充填材の配合量は成
形性と信頼性とのバランスから全エポキシ樹脂組成物中
に70〜90重量%含有することが好ましい。特に充填
材量の多い配合では、球状の溶融シリカを用いるのが好
ましい。シランカップリング剤としては、例えばγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられ
るが、これらに限定するものでなく、またこれらは単独
もしくは併用しても差し支えない。
樹脂、フェノール樹脂硬化剤、硬化促進剤、無機質充填
材及びシランカップリング剤を必須成分とするが、これ
以外にも必要に応じて臭素化エポキシ樹脂、三酸化アン
チモン等の難燃剤、カーボンブラックに代表される着色
剤、天然ワックス及び合成ワックス等の離型剤、シリコ
ーンオイル、シリコーンゴム、合成ゴム等の低応力添加
剤を適宜配合しても差し支えない。成形材料化するに際
しては、加熱ニーダや熱ロールにより全組成物を加熱混
練し、続いて冷却、粉砕することにより目的とする半導
体封止用エポキシ樹脂組成物が得られる。
成物の硬化時の示差走査熱量計での発熱ピーク開始温度
が130℃以上であり、かつ発熱ピーク温度が150℃
〜180℃であることである。発熱開始温度が130℃
未満、発熱ピーク温度が150℃未満だと下記の問題点
が生じる。 ゲル化が速すぎるために、成形時に巻き込んだエア
ー及びエポキシ樹脂組成物中に含まれる揮発性有機物が
成形時に気化・揮発し、充分に放出される前に硬化する
ため、キャビティー内に残留し、ピンホール・ボイドと
なり耐湿信頼性、電気絶縁性が著しく低下してしまう。 流動性が低下し充填不良が生じる。 反応性が活発なため保存性が低下する。 又、発熱ピーク温度が180℃を越えるとゲル化が遅く
なり下記の問題点が生じる。 粘度が低いため、成形時に空気を巻き込み易くなり
ピンホール・ボイドが増加する。 硬化不良となりバリ、離型性等に問題が生じる。 成形時間が長くなる。 従って、発熱曲線を制御することによりピンホール・ボ
イドを減少させ、なおかつ硬化性、保存性が両立した材
料を作成することができる。本発明での発熱開始温度、
発熱ピーク温度とは、示差走査熱量計(セイコー電子工
業(株)製)を用い、試料10mg前後を精秤し、昇温速
度10℃/分で測定したものである。本発明でいう発熱
開始温度は、硬化前の吸熱状態でのカーブの最下点での
接線と発熱ピークの立ち上がり側の接線との交点であ
る。図1に発熱開始温度、発熱ピーク温度を示す。
加量及び種類により容易に達成することができる。添加
量が多いと発熱ピークは低温域にシフトし硬化性が増大
する。添加量が少ないと発熱ピークは高温域にシフトし
硬化性が低下する。本発明で示差走査熱量計での発熱開
始温度が130℃以上、発熱ピーク温度が150〜18
0℃を達成するためには、全組成物中に占める硬化促進
剤の添加量は、例えば、1,8−ジアザビシクロウンデ
センでは0.1〜0.5重量%とすることが望ましい。
ー、熱ロールで混練し冷却粉砕し成形材料とした。
トランスファー成形機にて175℃、75kg/c
m2、120秒の条件で80pQFPパッケージ(パッ
ケージサイズは14×20mm、厚み1.5mm、チッ
プサイズ9×9mm)を成形し、型開き後10秒後のバ
コール硬度(No935)を測定し硬化性の目安とし
た。その後175℃で8時間、後硬化を行った。発熱開
始温度、発熱ピーク温度は、示差走査熱量計(セイコー
電子(株)製)を用い、試料10mg前後を精秤し、昇温
速度10℃/分で測定した。この成形品パッケージ(1
0個)を超音波探傷装置を用いて観察し、0.1mmφ
以上の内部ボイドの数を内部ボイド数(個数/パッケー
ジ)で表した。又、得られたエポキシ樹脂組成物を25
℃の恒温槽に7日間放置し、スパイラルフローの残存率
を測定し保存性の目安とした。 実施例2,3、比較例1,2 表1の配合割合で実施例1と同様にして成形材料を作成
した。実施例1と同様にバコール硬度、内部ボイド数、
保存性を評価した。
樹脂組成物の硬化性、保存性を制御でき、その硬化物中
のピンホール・ボイドも軽減することができる。
ク温度の例を示すグラフ。
Claims (2)
- 【請求項1】 ビフェノール型エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂硬化剤、硬化促進剤としてアミン系化合物、無機
質充填材及びシランカップリング剤を必須成分とするエ
ポキシ樹脂組成物が、示差走査熱量計での発熱開始温度
が130℃以上で、かつ発熱ピーク温度が150〜18
0℃の特性を有し、全組成物中に占める硬化促進剤の添
加量は、0.1〜0.5重量%であることを特徴とする
半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 アミン系化合物が1,8−ジアザビシク
ロウンデセンである請求項1記載の半導体封止用エポキ
シ樹脂組成物。
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