JP3792870B2 - 半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形時のパッケージ内に与える金線流れ、リードピンの変形、ダイパッドシフト等の問題がなく、かつ成形バリの発生の抑制効果に優れた成形性を有する半導体封止用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
トランジスタ,IC,LSI等の半導体素子は、外部環境からの保護および半導体素子のハンドリングを簡易にする観点から、プラスチックパッケージ等により封止され半導体装置化されている。この種のプラスチックパッケージの代表例としては、デュアルインラインパッケージ(DIP)がある。最近では、電子装置の携帯性を向上させるために、パッケージの薄型化、リードピンの微細化を進めた、シンクワッドフラットパッケージ(TQFP)や、シンスモールアウトラインパッケージ(TSOP)等の、パッケージの厚さが1.0〜1.4mm程度の薄型パッケージが主流になりつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような薄型のパッケージについては、成形時での欠陥、すなわち、金線流れ、リードピンの変形、ダイパッドシフト等が発生し易いという問題がある。この発生の原因は、これら薄型パッケージにおいては表面実装工程での耐半田性を防止するために、無機質充填剤(フィラー)含有量の多い樹脂組成物を用いて封止することに起因する。つまり、パッケージの吸湿を抑え、樹脂強度を向上させる目的でフィラーの含有量を極限近くまで多量に充填した樹脂組成物を用いているためである。このような樹脂組成物を用いた場合、流動性が著しく低下し、上記のような成形上の種々の問題を引き起こすこととなる。
【0004】
このような問題を解消するために、フィラーの形状を真球に近い形状にしたり、粒径の大きな粒子のフィラーを主体とすることで樹脂の流動性を向上させることが検討されている。また、高密度充填を可能にするために、Hudsonモデルを応用した粒度設計が用いられている。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、薄型の半導体パッケージの成形において、高充填のフィラーを用いるにもかかわらず、成形時の金線流れ、リードピンの変形、ダイパッドシフトの発生が抑制され、かつ成形バリの発生も抑制された優れた成形性を有する半導体封止用樹脂組成物の提供をその目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を解決するために、本発明の半導体封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂とともに無機質充填剤が含有されてなる半導体封止用樹脂組成物であって、上記無機質充填剤が、下記のシリカ粉末(A)を主成分とするものであるという構成をとる。
(A)下記の(a1)および(a2)からなるシリカ粉末であって、両者の混合割合〔(a1)/(a2)〕が、重量比で(a1)/(a2)=0.1/99.9〜1.0/99.0の範囲に設定されているシリカ粉末。
(a1)平均粒径が0.01〜0.05μmに設定された超微細シリカ粉末。
(a2)真円度0.8以上であり、かつその粒度分布が下記の(1)(3)に示す累積粒度分布に設定されているシリカ粉末(但し、累積粒度分布の合計は100重量%となる)。
(1)粒径5.0μm以下のものが5〜30重量%。
(2)粒径48μm以下のものが50重量%以上。
(3)粒径100μm以上のものが5重量%以下。
【0007】
上記目的を達成するために、この発明者は、半導体装置の封止に用いられるエポキシ樹脂組成物の組成を中心に一連の研究を重ねた。その結果、無機質充填剤として用いられるシリカ粉末として、平均粒径が0.01〜0.05μmの非常に粒径の細かな超微細シリカ粉末〔(a1)〕と、真円度が0.8以上と高く、かつ累積粒度分布が上記特定の範囲に設定された凹凸の小さなシリカ粉末〔(a2)〕とを、上記特定の混合割合(重量比)となるよう混合されたシリカ粉末を用いると、上記凹凸の小さなシリカ粉末〔(a2)〕間に上記粒径の細かな超微細シリカ粉末〔(a1)〕が入り込み、高密度充填された状態となり、高充填のわりに、流動性が良好であって、結果、成形時のパッケージ内での金線流れ、リードピンの変形、ダイパッドシフト等の発生が抑制され、しかも成形バリの発生が効果的に抑制されることを見出し本発明に到達した。
【0008】
そして、本発明において、上記(a2)のシリカ粉末として溶融シリカ粉末を用いるのが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明について詳しく説明する。
【0010】
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂とともに、特定のシリカ粉末を主成分とする無機質充填剤を用いることにより得ることができ、通常、粉末状もしくはこれを打錠したタブレット状になっている。なお、本発明において、特定のシリカ粉末を主成分とする無機質充填剤とは、無機質充填剤が特定のシリカ粉末のみからなる場合も含める趣旨である。
【0011】
上記エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものを用いることが好ましく、例えば、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂,フェノールノボラック型エポキシ樹脂,ビスフェノールA型エポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹脂があげられる。これらは、単独であるいは2種類以上併せて使用される。これらのなかでも、エポキシ当量が100〜300,軟化点が50〜130℃のものが特に好適に用いられる。さらに、本発明に用いられるエポキシ樹脂としては、上記条件に加え、耐湿信頼性という観点から、イオン性不純物および加水分解性イオンの含有量が少ないものほど特に好ましく用いられる。具体的には、遊離のナトリウムイオン濃度および塩素イオン濃度がそれぞれ5ppm以下であり、かつ加水分解性の塩素イオン濃度が600ppm以下のエポキシ樹脂である。
【0012】
記エポキシ樹脂とともにフェノール樹脂が用いられる。上記フェノール樹脂はエポキシ樹脂の硬化剤として作用するものであって、特に限定するものではなく各種フェノール樹脂が用いられる。例えば、フェノールノボラック樹脂があげられ、なかでも、このフェノールノボラック樹脂として、水酸基当量が70〜150、軟化点が50〜110℃のものを用いることが好ましい。
【0013】
上記エポキシ樹脂とフェノール樹脂との配合割合は、上記エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量当たりフェノール樹脂中の水酸基が0.5〜2.0当量となるように設定することが好ましい。より好ましくは、0.8〜1.2当量の範囲である。
【0014】
そして、上記エポキシ樹脂とともに用いられる、特定のシリカ粉末を主成分とする無機質充填剤において、上記特定のシリカ粉末(A)は、下記の(a1)および(a2)からなるシリカ粉末である。
【0015】
(a1)平均粒径が0.01〜0.05μmに設定された超微細シリカ粉末。
(a2)真円度0.8以上であり、かつその粒度分布が下記の(1)(3)に示す累積粒度分布に設定されているシリカ粉末(但し、累積粒度分布の合計は100重量%となる)。
(1)粒径5.0μm以下のものが5〜30重量%。
(2)粒径48μm以下のものが50重量%以上。
(3)粒径100μm以上のものが5重量%以下。
【0016】
上記シリカ粉末(a2)において、真円度が0.8以上であるとは、つぎに説明する真円度の定義において、0.8以上となる、より真円に近いものが用いられるということである。上記真円度は、つぎのようにして算出される。すなわち、真円度の測定対象となる対象物の投影像1〔図1(a)参照〕において、その実面積をαとし、上記投影像1の周囲の長さをPMとした場合、上記投影像1と周囲の長さが同じPMとなる真円の投影像2〔図1(b)参照〕を想定する。そして、上記投影像2の面積α′を算出する。つぎに、上記投影像1の実面積αと投影像2の面積α′の比(α/α′)が真円度を示し、この値(α/α′)は下記の数式(1)により算出される。したがって、真円度が1.0とは、この定義からも明らかなように、真円であるといえる。そして、対象物の周囲に凹凸が多ければ多いほど真円度は1.0よりも順次小さくなる。
【0017】
【数1】
Figure 0003792870
【0018】
また、上記シリカ粉末(a2)の累積粒度分布において、(1)の粒径5.0μm以下のものについて、その粒径の範囲は、0.2μm以上5.0μm以下の範囲が好適である。また、(2)の粒径48μm以下のものが50重量%以上とあるが、より好適には、粒径48μm以下のものが50〜75重量%の範囲である。そして、(3)の粒径100μm以上のものが5重量%以下とあるが、より好適には、粒径100μm以上のものが3重量%以下である。なお、上記に示す累積粒度分布は、例えば、(2)の粒径48μm以下のものが50重量%以上とは、この(2)の累積重量%には、(1)の粒径5.0μm以下のものも含む趣旨である。
【0019】
このように、シリカ粉末として、平均粒径が0.01〜0.05μmの粒径の小さい超微細シリカ粉末〔(a1)〕と、上記真円度が0.8以上の高真円度であり、かつ特定の累積粒度分布を有するシリカ粉末〔(a2)〕を併用するとともに、両者の混合割合を特定範囲に設定したシリカ粉末(A)を用いることにより、上記高真円度である凹凸の小さなシリカ粉末〔(a2)〕間に上記粒径の小さい超微細シリカ粉末〔(a1)〕が入り込み、高密度充填された状態となり、高充填のわりに、流動性が良好であって、結果、成形時のパッケージ内での金線流れ、リードピンの変形、ダイパッドシフト等の発生が抑制され、しかも成形バリの発生が効果的に抑制されることとなる。
【0020】
そして、上記平均粒径が0.01〜0.05μmの粒径の小さいシリカ粉末(a1)と、真円度が0.8以上であり、かつ特定の累積粒度分布を有するシリカ粉末(a2)の両者の混合割合〔(a1)/(a2)〕は、重量比で(a1)/(a2)=0.1/99.9〜1.0/99.0の範囲に設定する必要がある。すなわち、超微細シリカ粉末(a1)が0.1未満〔シリカ粉末(a2)が99.9を超える〕では、成形時のバリが多く発生し、逆に超微細シリカ粉末(a1)が1.0を超える〔シリカ粉末(a2)が99.0未満〕では、樹脂組成物の流動性が低下し、パッケージ内の金線流れ,リードピンの変形,ダイパッドシフト等が発生し易くなるからである。
【0021】
上記特定のシリカ粉末(A)は、例えば、下記の(x)〜(z)に示す累積粒度分布に設定されているシリカ粉末を混合することにより得ることができる。すなわち、下記の(x)〜(z)に示す累積粒度分布に設定されている各シリカ粉末の混合物が、特定のシリカ粉末(A)となる。
(x)真円度が0.8以上であり、平均粒径25〜45μmの範囲のものが69〜95重量%。
(y)真円度が0.8以上であり、平均粒径0.2〜20μmの範囲のものが4〜30重量%。
(z)平均粒径0.01〜0.05μmの範囲のものが0.1〜1重量%。
【0022】
さらに、本発明においては、上記特定のシリカ粉末(A)のみで無機質充填剤成分を構成してもよいし、上記特定のシリカ粉末(A)以外の無機質充填剤を併用してもよい。上記特定のシリカ粉末(A)以外の無機質充填剤としては、アルミナ,窒化アルミニウム,タルク,炭酸カルシウム等があげられる。このように、上記特定のシリカ粉末(A)以外の他の無機質充填剤を併用する場合の他の無機質充填剤の割合は、無機質充填剤成分全体の10重量%以下となるように設定することが好ましい。
【0023】
上記特定のシリカ粉末(A)を主成分とする無機質充填剤の含有量は、エポキシ樹脂組成物全体に対して70〜95重量%の範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは80〜92重量%である。すなわち、無機質充填剤の含有量が少な過ぎると、パッケージの耐半田性が低下する傾向がみられ、逆に多過ぎると流動性が低下し、パッケージ内のワイヤー流れ,ダイパッドシフト,リードピンの変形が多発する傾向がみられるからである。
【0024】
本発明の半導体封止用樹脂組成物においては、上記エポキシ樹脂および特定のシリカ粉末(A)を主成分とする無機質充填剤以外に、必要に応じて、シランカップリング剤,硬化促進剤,離型剤,難燃剤,難燃助剤,カーボンブラック等の着色剤等の各種添加剤が適宜配合される。
【0025】
上記シランカップリング剤は、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等があげられる。
【0026】
上記硬化促進剤は、2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類,三級アミン類,有機リン化合物等があげられる。
【0027】
上記離型剤は、ステアリン酸,パルミチン酸等の長鎖カルボン酸、ステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシウム等の長鎖カルボン酸の金属塩、カルナバワックス,モンタンワックス等のワックス類等があげられる。
【0028】
上記難燃剤は、ノボラック型ブロム化エポキシ樹脂,ビスフェノールA型ブロム化エポキシ樹脂等があげられる。
【0029】
上記難燃助剤は、三酸化アンチモン,五酸化アンチモン等があげられる。
【0030】
本発明の半導体封止用樹脂組成物には、上記添加剤の他に、さらに、耐湿信頼性テストにおける信頼性向上を目的として、ハイドロタルサイト類等のイオントラップ剤等を配合してもよい。
【0031】
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、上記エポキシ樹脂、および、特定のシリカ粉末(A)を主成分とする無機質充填剤、さらに必要に応じて各種の添加剤をそれぞれ適宜の割合で配合し、ミキシングロール機等の混練機により加熱状態で混練して溶融混合する。ついで、これを室温に冷却した後、公知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程により製造することができる。
【0032】
上記特定のシリカ粉末(A)のうち、シリカ粉末(a2)は、例えば、粒度分布、真円度の異なる数種類のフィラーを所望の粒度分布となるよう適宜に混合することにより、前述の真円度および累積粒度分布を備えたシリカ粉末を得ることができる。そして、前記超微細シリカ粉末(a1)と上記シリカ粉末(a2)とを先に述べた特定の割合で混合することにより本発明の特徴的構成である特定のシリカ粉末(A)を得ることができる。
【0033】
上記製造方法により得られる半導体封止用樹脂組成物を用いての半導体素子の封止方法は、特に制限されるものではなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド法により行うことができる。これにより得られた半導体装置は、前記特定のシリカ粉末(A)を主成分とする無機質充填剤を用いた、高配合にもかかわらず優れた成形性を有する樹脂組成物により封止されるため、成形時の金線流れ、リードピンの変形およびダイパッドシフトの発生が抑制され、かつ成形バリの発生も効果的に抑制された信頼性の高い半導体装置が得られる。
【0034】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0035】
まず、エポキシ樹脂組成物の調製に先立って、下記に示す成分を準備した。
【0036】
〔エポキシ樹脂〕
o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量195、軟化点70℃)
【0037】
〔フェノール樹脂〕
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105、軟化点83℃)
【0038】
〔硬化促進剤〕
2−メチルイミダゾール
【0039】
〔無機質充填剤A〜E〕
まず、粒度分布、真円度の異なるフィラーを混合することにより、6種類の溶融シリカ粉末A〜Fを準備した。これら6種類の無機質充填剤(混合溶融シリカ粉末)A〜Fの真円度および粒度分布の結果を下記の表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003792870
【0041】
〔超微細シリカ粉末〕
平均粒径0.04μmのシリカ粉末
【0042】
〔シランカップリング剤〕
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
【0043】
〔離型剤〕
カルナバワックス
【0044】
〔難燃剤〕
ノボラック型ブロム化エポキシ樹脂(エポキシ当量275、軟化点84℃)
【0045】
〔難燃助剤〕
三酸化アンチモン
【0046】
【実施例1〜6、比較例1〜6】
下記の表2〜表3に示す原料を同表に示す割合で配合し、ミキシングロール機を用いて100℃で3分間混練してシート状組成物を得た。そして、このシート状組成物を粉砕し、目的とする粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。
【0047】
【表2】
Figure 0003792870
【0048】
【表3】
Figure 0003792870
【0049】
上記各エポキシ樹脂組成物を用いて、スパイラルフロー値,成形バリ量,ダイパッドシフト発生量,金線流れの発生量,ピン変形量を下記の方法に従って測定した。その結果を後記の表4〜表6に示す。
【0050】
〔スパイラルフロー値〕
EMMI規格に準じた金型を使用し、175℃×70kg/cm2 の条件で測定した。
【0051】
〔成形バリ〕
厚み5μmおよび厚み50μmのそれぞれのスリットを備えた各金型を用い、175℃×70kg/cm2 の成形条件で成形し、エポキシ樹脂組成物の流動長を測定した。
【0052】
〔ダイパッドシフト発生量〕
上記各エポキシ樹脂組成物を用いて、図2に示す形状の、半導体チップ15が搭載された10mm角のダイパッド10を有する144ピン−シンクワッドフラットパッケージ(144p−TQFP:大きさ20mm×20mm×厚み1.4mm)11を成形し、このパッケージ11を切断(一点鎖線で切断面を示す)して、その切断面を観察し、ダイパッドの設計値との差によりダイパッドの変形量を測定した。すなわち、図3(a)に示すように、ダイパッドシフトが発生した状態のパッケージについて、ダイパッド10の四隅の下の樹脂層の厚み(厚みaμm)を測定した。一方、図3(b)に示すように、ダイパッドシフトが発生してない正常な状態のパッケージにおいて、ダイパッド10の四隅の下の樹脂層の厚み(厚みbμm)を測定した。このような測定をダイパッド10の四隅全てで行い、これら測定値と上記正常品との差(a−b)を絶対値で求め、これを平均値で示した。
【0053】
〔金線流れの発生量〕
図4に示すように、上記で用いた10mm角のダイパッド10を有する144p−TQFPフレームに金線ワイヤー(直径25μm×最大長2.5mm)14を張り、これを用い上記エポキシ樹脂組成物により樹脂封止してパッケージを作製した。図4において、15は半導体チップ、16はリードピンである。そして、作製したパッケージをX線解析装置を用いて、金線流れ量を測定した。測定は、各パッケージから10本ずつ金線を選定して測定し、図5に示すように、正面方向からの金線ワイヤー14の流れ量を測定した。そして、金線ワイヤー14の流れ量の最大部分となる値をそのパッケージの金線流れ量の値(dmm)とし、金線流れ率〔(d/L)×100〕を算出した。なお、Lは金線ワイヤー14間の距離(mm)を示す。各エポキシ樹脂組成物について5個のパッケージを測定し、その平均値を金線流れの発生量とした。
【0054】
〔ピン変形量〕
上記144p−TQFPを、図6に示す形状に切断し、その切断面を顕微鏡にて観察することによりリードピン16の変形量を測定した。すなわち、図7に示すように、封止樹脂18内のリードピン16の変形量は、リードピン16の下面の位置と変形したリードピン16先端部の位置の差(xμm)を測定することにより、どれだけリードピンが変形したか評価した。これを各エポキシ樹脂組成物について5個のパッケージを測定し、その平均値をピン変形量とした。
【0055】
【表4】
Figure 0003792870
【0056】
【表5】
Figure 0003792870
【0057】
上記表4〜表5より、実施例品は比較例品と比べてスパイラルフロー値は略同等以上の値を有しており良好な流動性を有していることがわかる。さらに、成形バリの長さも比較例品と比べて非常に小さいことから、パッケージの成形品質においても優れたものであることは明らかである。また、ダイパッドシフトに関しても、比較例品と比べてシフト量が小さく、さらに、金線流れやピン変形量についても同様にこれら値が小さく、良好な成形品質を有していた。
【0058】
さらに詳しくみると、本発明の特徴的構成である累積粒度分布を外れた分布を有する無機質充填剤C,Dを用いた比較例1,2は、実施例品に比べてスパイラルフローは良好であるが、成形バリが充分に止まらず、かつフィラーの平均粒径の大きな比較例1品では、大きなピン変形量が確認された。また、真円度の小さい無機質充填剤を用いた比較例3品では、スパイラルフロー値が小さいことから流動性に劣っていることがわかり、かつダイパッドシフト量,金線流れおよびピン変形量も大きくパッケージ品質に劣っていることは明らかである。さらに、平均粒子径の大きな比較例4品では、流動性に関しては良好な結果が得られているが、大粒径のフィラーがリードピンの隙間で詰まり気味となり、結果、ピン変形やダイパットシフトを発生させたため、パッケージ品質に劣ってしまった。そして、本発明の特徴的構成である超微粒子の無機質充填剤を用いていない比較例5品では、成形バリが充分に止まらず、また、超微粒子を過剰に用いた比較例6品では流動性が低下し、かつダイパッドシフト,金線流れおよびピン変形が発生した結果となってしまった。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明の半導体封止用樹脂組成物は、エポキシ樹脂とともに、前記特定のシリカ粉末(A)を主成分とする無機質充填剤を含むものである。このため、上記特定のシリカ粉末(A)のうち、凹凸の小さなシリカ粉末〔(a2)〕間に粒径の細かな超微細シリカ粉末〔(a1)〕が入り込み、高密度充填された状態となり、無機質充填剤を高充填しても高充填にかかわらず、流動性が良好であって、結果、成形時のパッケージ内での金線流れ、リードピンの変形、ダイパッドシフト等の発生が抑制され、しかも成形バリの発生が効果的に抑制される。
【0060】
このような本発明の半導体封止用樹脂組成物は、半導体装置全般にわたって好適に適用されるが、なかでも、例えば、厚み1.0〜2.0mm程度の薄型の半導体装置の封止材料として最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)および(b)はシリカ粉末の真円度の測定方法を示す説明図である。
【図2】 エポキシ樹脂組成物を用いて成形された144p−TQFPを示す正面図である。
【図3】 ダイパッドシフトの測定方法を示す説明図であり、(a)はダイパッドシフトが発生した状態を示す断面図であり、(b)は正常な状態を示す断面図である。
【図4】 金線流れ量を測定するために用いる144p−TQFPを示す正面図である。
【図5】 金線流れ量の測定方法を示す説明図である。
【図6】 ピン変形量を測定するために用いる所定形状に切断された144p−TQFPを示す断面斜視図である。
【図7】 ピン変形量の測定方法を示す説明図である。

Claims (3)

  1. エポキシ樹脂とともに無機質充填剤が含有されてなる半導体封止用樹脂組成物であって、上記無機質充填剤が、下記のシリカ粉末(A)を主成分とするものであることを特徴とする半導体封止用樹脂組成物。
    (A)下記の(a1)および(a2)からなるシリカ粉末であって、両者の混合割合〔(a1)/(a2)〕が、重量比で(a1)/(a2)=0.1/99.9〜1.0/99.0の範囲に設定されているシリカ粉末。
    (a1)平均粒径が0.01〜0.05μmに設定された超微細シリカ粉末。
    (a2)真円度0.8以上であり、かつその粒度分布が下記の(1)(3)に示す累積粒度分布に設定されているシリカ粉末(但し、累積粒度分布の合計は100重量%となる)。
    (1)粒径5.0μm以下のものが5〜30重量%。
    (2)粒径48μm以下のものが50重量%以上。
    (3)粒径100μm以上のものが5重量%以下。
  2. 上記シリカ粉末(A)が、下記の(x)〜(z)に示す累積粒度分布に設定されているシリカ粉末の混合物である請求項1記載の半導体封止用樹脂組成物。
    (x)真円度が0.8以上であり、平均粒径25〜45μmの範囲のものが69〜95重量%。
    (y)真円度が0.8以上であり、平均粒径0.2〜20μmの範囲のものが4〜30重量%。
    (z)平均粒径0.01〜0.05μmの範囲のものが0.1〜1重量%。
  3. 上記シリカ粉末(a2)が溶融シリカ粉末である請求項1または2記載の半導体封止用樹脂組成物。
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