JP2621789B2 - 色変換方法、色変換装置および色変換テーブル作成装置 - Google Patents
色変換方法、色変換装置および色変換テーブル作成装置Info
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Description
タ間等の異なるカラー出力装置間において色再現を実現
する色変換方法および色変換装置に関し、R(赤)G
(緑)B(青)三原色光で再現される色をC(シアン)
M(マジェンタ)Y(イエロ)K(ブラック)の4色イ
ンクで再現する場合における色変換方法および色変換装
置に関する。
クを用い3色インクの使用量を減らして、色再現を行う
ことをUCR(Under Color Remova
l=下色除去)と呼び、以下のような効果があるとされ
ている。
の制御を簡単にする。
再現性が向上し、シャドー部を再現出来る。
ンクで置き換える。 以上の利点から、カラー印刷では、Kインクを加えた4
色インクの色再現が一般に行われているが、このCMY
Kによる色再現において、冗長性のあるKインク量を如
何に決定するかが問題となる。つまり、3色インクの場
合では原稿(原画像)の色とマッチする組み合わせは、
一組であったが、CMYKの4色インクでは、その組み
合わせは一意に決まらない。さらに、Kインク量を変え
て出力すると、出力画像の質感はそのときのKインク量
により微妙に変化するため、Kインク量を柔軟に設定出
来る手法が望ましい。
現法としては、UCRとUCAが一般的である。UCR
はCMYインクの重なり分をKインクに置き換えて、色
インクの使用量を抑える手法である(参考文献・中村,
田宗『墨加刷の理論と実際』,電子写真学誌,第29
巻,第3号,1990)。図6(a)は、Kインクを1
とした時、そのKインク量に対してUCR50%、図6
(b)は、UCR100%とした場合の状態を表してい
る。
当するインク量をCYMの各インク量から減じる。この
UCR処理を式で表すと以下のようになる。
での任意の実数値をとることが出来るが、高い比率でU
CRを施すと、Kインクの多い部分では彩度低下を引き
起こしてしまう。そのため、低い割合でUCRを施すこ
とによって彩度低下を防いでおり、これを低率UCRと
呼ぶことがある。実際には30〜40%のUCRが一般
的である。
Rを施した後、再び色インクを増加させる手法をUCA
(下色追加=Under Color Additio
n)という。このUCAは、一度減じた色インクを再び
追加させるのは、一見不合理であるが、Kインクによる
彩度低下を防ぐための、実体験に基づいて考えられた概
念であり、どの程度の色インクを追加させるかといった
明確な理論は現在確立されていない。
Kへの変換、つまり、先にCMYのインク量を決定し、
後にKインク量を決める場合のUCRおよびUCAにつ
いて説明した。これに反して、複製すべき原画像の3原
色濃度Dr、Dg、Dbは、Kインクの有無にかかわら
ず保存されるべきであるという考え方から、先にKイン
ク量を決定してからカラーマスキング法によってCMY
の色インク量を求める手法が考えられる(参考文献:田
島『カラーマスキング(I),(II)』,画像電子学
誌,vol.18,No.1,Feb.,1989およ
びVol.18,No.2,Apr.,1989)。
が実線で示されたある対象物について三刺激値kr、k
g、kbで等色される場合には、c、m、yで示される
理想色素により吸収されればよい。ここで、Kインクが
全波長帯域に渡って理想的にほぼ一定の吸収率を有する
ならば、図7(a)の吸収パターンは図7(b)のよう
に、色インクの一部をKインクに置き換えて再現するこ
とが出来る(UCR技術)。図7(b)から分かるよう
に、Kインク量はC、M、Yの内、最も吸収の少ないイ
ンク(図7(b)ではC)の量まで任意の量を設定する
ことが出来る。これを、線形一次マスキングの式で表す
と
下の式(3)が成立するが、カラーマスキングの場合に
は、K=Kmax のとき、aijの値によっては左辺のUC
R後の主濃度が負になることがあるために、Kmax を式
(4)で制限する。
任意の実数値を定められるが、従来よく用いられるスケ
ルトンブラック法によれば、ブラック発生閾値Tk を設
定し、
のみをブラックで置き換えることが出来る。式(5)に
おいて、Tk =∞とすれば、常にK=0となり、CMY
の3色インクにより印刷される。また、Tk =0とした
ときは、Kインクと他の2色の組み合わせで印刷される
achromatic printingとなる。
等しい3つの色インク量の重なった部分の吸収量が、同
じインク量のKインクの吸収分に等しいという仮定に基
づいているが、実際には、この仮定は成立しない。従っ
て、UCRでは色再現性の保証は得られない。また、K
インクの吸収分と等価である色インク量の組み合わせを
得ることは困難である。
法としてCIE(国際照明委員会)で定められたL* a
* b* を用いたフレキシブルUCRがある(参考文献:
喜多,小勝,『L* a* b* を用いたフレキシブルUC
R−第1報−』,第9回色彩工学コンファレンス論文
集,1992)。図8は、この手法における基本処理過
程を示したものである。まず、L* a* b* 信号から最
大墨量(Ac.K)を決定し、彩度C* の関数fにより
墨量調整係数βを設定し、Kインク量は、式(6)で決
定される。
Y量を求める。ここで、墨量調整係数βは、図9の関数
で得られる。彩度信号(C* )に対して、2点P1 、P
2 を与え、以下の条件で係数βを設定する。
る。
(β1 −β2 )/(C1 * −C2 *)×(C* −
C1 * )+β1 とする。
β0 のスケルトンブラックを表し、β1 =β2 =1の時
は、フルブラックを表す。さらに、β1 ≠β2 とした時
は、新規なUCRを表現する。
CMYKの色票データを記録系で出力し、測色して得た
CMYKとL* a* b* の対応群を、高次多項式で推定
するブラックボックス型色再現モデル利用する。このモ
デル化を利用することにより、T(L* a* b* )は係
数行列Aと補正関数F(C,M,Y,K)を用いて式
(7)のように表される。
は、式(7)の4変数の高次連立方程式を解く必要があ
る。
りである。
式(7)のC、M、Yのいずれか一色を0として3組の
解{C,M,K}、{C,Y,K}、{M,Y,K}を
得る。そして、3組のうち全てが正となる場合のKの値
を最大墨量(Ac.K)とする。
P2 を設定する。そして、C* と係数βの設定条件から
調整係数βを求めて、式(6)によりK量を求める。
て、K量を固定し、式(7)を解いてCMY量を得る。
対応するCMYKに対して、先にK量を決定してから、
式(7)の非線形連立方程式をCMYについて求める。
される色を、CMYKの4色インクで再現する場合、従
来行われてきたUCRは、RGB→CMYK変換を行う
ために等しいインク量のCMYインク量が重なった部分
の吸収量が、同一インク量のKインクの吸収量に等しい
という仮定を立てた。しかし、この仮定は一般に成り立
たないため、忠実な色再現を実現することは困難であ
る。この問題を解決するためには、CMYKにおける色
再現域を測定し、実測データを尊重した色変換を行わな
ければならない。
Kの色票データをプリンタで出力し、これらを測色して
得たCMYKとL* a* b* の対応群から、これらの対
応関数を表す高次方程式を推定するブラックボックス型
色再現モデルを用いる。従って、実測データを用いた方
法であり、十分多くの色票を測色して得た方程式を用い
た場合、プリンタで出力可能な色については、満足な解
が得られる。しかし、一般に、ディスプレイの色再現域
は、プリンタの色再現域よりも大きいため、ディスプレ
イ表示色の中にプリンタでは出力出来ない色が多数含ま
れており、プリンタでは出力できないディスプレイ色の
場合、上記の方程式では良好な色再現結果が得られると
いう保証は得られない。従って、実測された色再現域の
データを用いても、適切な色変換方法(モデル)を用い
なければ、良い色再現を実現することは出来ない。
カラー画像表示装置および記録装置の色再現域の実測デ
ータを尊重したRGB→CMYK変換を実現することで
ある。ディスプレイとCMYKの4色インクで出力でき
る記録系の色再現域が与えられている場合、この実測色
再現域から、直接的に色変換を行う方法を用いることに
より、ディスプレイ表示系の色に対し、自然な色再現が
行われるような実測データに基づいたKインク量および
そのときのCMYインク量を求める装置を提供すること
である。
CMYKインクで色を再現する場合において、CMYK
インクによる色再現域を、複数の異なるKインク量に対
して残りのCMYインク量を制御して得た複数色のカラ
ーサンプルを測色して獲得し、前記CMYKによる色再
現域をKごとに独立な色再現域として記憶させておき、
ある三刺激値で表される色が与えられたとき、前記Kご
とに独立な色再現域の全てを探索し、前記三刺激値で表
される色に対応する一組以上のCMYKインク量を得て
記憶させておき、前記三刺激値で表される色に対応する
CMYKインク量を、記憶された前記一組以上のCMY
Kインク量から、あらかじめ設定されたKインク量調整
係数に従って2組以下を選択し、2組選択された場合の
み前記Kインク量調整係数を内分比の値とする内挿計算
を行い、前記三刺激値で表される色に対応する一組のC
MYKインク量を計算することを特徴とする。
はカラー画像表示装置の色再現域を規定した元色再現域
テーブルと、CMYK4色インクによる記録装置の色再
現域を、複数の異なるKインク量に対し残りのCMYイ
ンク量を制御して得た複数色のカラーサンプルを測色し
て獲得した目的色再現域テーブルが与えられており、前
記目的色再現域テーブルをKインク量ごとに独立な色再
現域テーブルに分割するKインク量別分割手段と、前記
Kインク量別分割手段により得たKインク量別目的色再
現域テーブルと、前記カラー画像表示装置と前記記録装
置間の色再現域の相違を吸収する色再現域変換処理にお
いて、変換パラメータを変化させながら前記元色再現域
テーブルに記述された元代表色信号に対して施し、変換
色信号を出力する色再現域変換手段と、前記変換色信号
に対応するインク量を決定するとき、前記Kインク量別
目的色再現域テーブルを探索する順次を制御する探索制
御手段と、前記探索制御手段によって決められた順序に
従って前記Kインク量別目的色再現域テーブルを探索
し、前記変換色信号に対応する一組のCMYKインク量
を求める対応色決定手段と、前記色再現域変換手段にお
ける変換パラメータの最適値を求める最適色再現域変換
選択手段と、前記元代表色と最適変換パラメータで得た
前記変換色信号に対応する一組のCMYKインク量を記
述した対応インク量テーブルと、入力色信号に対応する
CMYKインク量を前記対応インク量テーブルを参照し
て計算する色信号変換手段を備えることを特徴とする。
の色変換装置における元色再現域テーブルと目的色再現
域テーブルが与えられ、請求項2記載の色変換装置にお
けるKインク量別分割手段とKインク量別目的色再現域
テーブルと色再現域変換手段を備え、前記色再現域変換
手段から出力される変換色信号に対応する一組以上のC
MYKインク量を前記Kインク量別目的色再現域テーブ
ルを全て探索して求める全対応色決定手段と、前記色再
現域変換手段における変換パラメータの最適値を求める
最適色再現域変換選択手段と、最適変換パラメータで得
た前記変換色信号に対応する一組以上のCMYKインク
量を格納する全対応インク量格納メモリを備え、入力色
と前記入力色に対応するCMYKインク量のK量を調節
するKインク量調整係数が与えられたとき、前記入力色
に対応するCMYKインク量を前記Kインク量調整係数
に従って、前記対応インク量格納メモリから1組あるい
は2組選択する候補選択手段と、前記候補選択手段で、
前記入力色に対応するCMYKインク量が2個選択され
た場合、前記Kインク量調整係数を内分比として補間計
算を行いCMYKインク量を計算する補間計算手段を備
えることを特徴とする。
請求項2記載の色変換装置における元色再現域テーブル
と目的色再現域テーブルが与えられ、請求項2記載の色
変換装置におけるKインク量別分割手段とKインク量別
目的色再現域テーブルと色再現域変換手段を備え、請求
項3記載の色変換装置における全対応色決定手段と、最
適色再現域変換選択手段と、対応インク量格納メモリを
備え、前記元色再現域テーブルの代表色信号に対応する
CMYKインク量のK量を調節するKインク量調整係数
を発生させるKインク量調整係数発生手段と、前記元代
表色信号に対応するCMYKインク量を前記Kインク量
調整係数に従って、該当するCMYKインク量を前記対
応インク量格納メモリから1組あるいは2組選択する候
補選択手段と、前記候補選択手段で、前記元代表色信号
に対応するCMYKインク量が2組選択された場合、前
記Kインク量調整係数を内分比として補間計算を行いC
MYKインク量を計算する補間計算手段を備えることを
特徴とする。
は、請求項2記載の色変換装置における元色再現域テー
ブルと、目的色再現域テーブルが与えられ、さらに入力
カラー画像データが与えられたとき、前記入力カラー画
像中から複数の色を選択する代表色選択手段と、前記代
表色選択手段により得られた代表色に対応するCMYK
インク量をKインク量調整係数を与えて決定する請求項
2記載あるいは請求項3記載の色変換装置と、色変換テ
ーブルを作成する変換テーブル作成手段を備え入力画像
毎に適した色変換テーブルを得ることを特徴とする。
は、請求項5の色変換テーブル作成装置の代表色選択手
段において、入力カラー画像データの色分布を得て、前
記色分布のうち、多く分布する色から順に代表色として
選択することにより、前記入力カラー画像データに適し
た色変換テーブルを得ることを特徴とする。
あるいは請求項5あるいは請求項6記載の色変換テーブ
ル作成装置において複数の異なるKインク量調整係数を
与えて作成した複数の色変換テーブルと新たなKインク
量調整係数が与えられたとき、前記新たなKインク量調
整係数に従って、前記複数の色変換テーブルから、1個
あるいは2個の色変換テーブルを選択するテーブル選択
手段と、前記テーブル選択手段において2個の色変換テ
ーブルが選択された時、前記新たなKインク量調整係数
に従って、選択された色変換テーブルに記載された元代
表色に対応するCMYKインク量から、前記Kインク量
調整係数を内分比として補間計算を行い1組のCMYK
インク量を計算して、前記新たなKインク調整係数の色
変換テーブルを作成する変換テーブル作成手段と、入力
色信号が与えられたとき、前記変換テーブル作成手段で
作成した色変換テーブルを参照し、前記入力色信号に対
応するCMYKインク量を計算する色信号変換手段を備
えることを特徴とする。
示系はRGBの3色蛍光体によるディスプレイ、カラー
画像記録系はCMYK4色インクによるプリンタの場合
について説明する。
現域をCIEで定められているXYZ表色系で記述した
色再現域テーブルが与えられているものとする。ここ
で、ディスプレイ色再現域テーブルは、RGBを制御し
て再現されるディスプレイ色に対応するXYZ値を記述
したもので、プリンタ色再現域テーブルは、CMYKの
インク量を制御して出力された複数の色票を測色して得
られたものである。ディスプレイ色再現域テーブルを図
10(a)に、プリンタ色再現域テーブルを図10
(b)に示した。
ンタの色再現域よりも大きい。ディスプレイの色再現域
とプリンタの色再現域の相違を吸収する方法として、色
再現域変換をディスプレイの色再現域に対して施す。こ
の色再現域変換の方法は、特願平5−127640号明
細書に記載された自動色再現域変換方法を利用すること
が出来るが、他の手法も利用できる。自動色再現域変換
方法により、ディスプレイとCMY三色インクによるプ
リンタ間の色再現変換処理において、色差が最小となる
変換パラメータを自動的算出し、ディスプレイ代表色に
対応するCMYインク量を求めることが出来る。しか
し、特願平5−127640号明細書に記載された手法
は、CMY3色インクによるプリンタの色再現域に対応
しており、これをCMYK4色インクによるプリンタの
色再現域に対応させる方法、すなわち、請求項1記載の
第一の発明における色変換方法は、以下の通りである。
ンタ色再現域テーブルを、Kインク量を基準として、C
MYインクで構成された色再現域テーブルに分割し、そ
れぞれ独立なものとして扱う。つまり、Kインクレベル
をp段階設定して得られたプリンタ色再現域テーブルか
らは、Kインク量の異なるp個のプリンタ色再現域テー
ブルを得ることができる。このp個のプリンタ色再現域
テーブルを、上記の自動色再現域変換方法におけるプリ
ンタ色再現域の探索処理の探索対象として入力する。色
再現域変換処理を施されたディスプレイ代表色に対し、
その色が存在するプリンタ色再現域をKインク量の異な
るp個のプリンタ色再現域を一つ一つ独立に探索処理し
て調べる。そして、該当するKインク量のプリンタ色再
現域を求め、Kインク量とその色再現域におけるCMY
インク量を計算する。こうして、ディスプレイ代表色に
対応する一組以上の最適なCMYKインク量を得ること
が出来る。
満たすためには、ディスプレイ代表色が2つ以上のKイ
ンク量の異なるプリンタ色再現域が重なる領域部に含ま
れる状態である。図12に示されるようにRGB空間中
のディスプレイ代表色Aが、2つのKインク量の異なる
プリンタ色再現域の重なり領域に存在する場合について
考察する。ただし、ディスプレイ代表色Aに対応する最
適CMYK値が上記自動色再現域変換方法により得られ
ており、Kインク量がb>aとする。
リンタ色再現域は、K=bのときとK=aのときの2つ
のプリンタ色再現域である。K=aとK=bは、いずれ
もディスプレイ代表色Aに対応するKインク量として成
立する。また、K=aのときのプリンタ色再現域におけ
るディスプレイ代表色Aに対応するCMY値をCa、M
a、Yaとし、K=bの場合のCMY値をCb、Mb、
Ybとすると、理論的に(Ca、Ma、Ya、a)によ
る再現色Aaと、(Cb、Mb、Yb、b)による再現
色Abは近似的に同じ色として成立する。
Kインク量を決定するために、プリンタ色再現域の全探
索によって得られた(C、M、Y、K)=(Ca、M
a、Ya、a)および(Cb、Mb、Yb、b)を利用
し、新たにKインク量調整係数adkを設定して以下の
ように計算する。
dk≦1の実数である。
のように3つのKインク量の異なるプリンタ色再現域が
重なりあう部分に存在する場合には、Kインク量調整係
数adkについて場合分けを行い、隣り合うプリンタG
amutから得られたCMYK値を基にして補間計算に
より求める。ここで、3つのKインク量をa<b<cと
し、a、b、cのKインク量は、均等色空間L* a* b
* で均等間隔で分布するように選択されているものとす
る。
なるプリンタGamutの重なり部に存在する場合に
も、同様にadkについて場合分けを行い、padkを
計算してCMYK値を算出する。
換テーブルの選択方法および新たなKインク量調整係数
に対応する色変換テーブルの作成方法について説明す
る。ここでKインク調整係数にss、tt、uuを利用
してあらかじめ作成された3つの色変換テーブルが与え
られているものとする。ここで、ss、tt、uuは、
1≧ss>tt>uu≧0を満たす実数とする。新たな
Kインク量調整係数Xを与えたとき、Xに対応する色変
換テーブルをあらかじめ与えられた3つの色変換テーブ
ルから計算する際、以下のように場合分けを行う。
テーブルを1個選択し、Xの色変換テーブルとする。X
=tt或はX=uuのときも同様である。
現域テーブルと、ttの色再現域テーブルを選択し、代
表色信号に対応するssの色変換テーブルにおけるCM
YKインク量を(Css,Mss,Yss,Kss)と
し、ttの色変換テーブルにおけるCMYKインク量を
(Ctt,Mtt,Ytt,Ktt)とする。新たなK
インク量調整係数Xに対応するCMYKインク量(C
x,Mx,Yx,Kx)は、以下のようにして計算し、
Xの色変換テーブルに格納する。
現域テーブルと、uuの色再現域テーブルを選択し、代
表色信号に対応するttの色変換テーブルにおけるCM
YKインク量を(Ctt,Mtt,Ytt,Ktt)と
し、uuの色変換テーブルにおけるCMYKインク量を
(Cuu,Muu,Yuu,Kuu)とする。新たなK
インク量調整係数Aに対応するCMYKインク量(C
x,Mx,Yx,Kx)は、以下のように計算し、Xの
色変換テーブルに格納する。
ブロックで示した図1を参照して説明すると、本発明の
色変換装置200には、カラー画像表示装置の第1の色
再現域テーブル20およびCMYK4色インクによる記
録装置の第2の色再現域テーブル21が与えられる。第
1の色再現域テーブル20から得られる全ての元代表色
信号100に対し、色再現域変換手段1は、色再現域変
換における変換パラメータを変化させて色信号変換を施
し、各変換パラメータにおける変換色信号101を出力
する。Kインク量別色再現域変換手段2は、第2の色再
現域テーブルから得られるCMYKインクにより構成さ
れた記録装置の色再現域データをKインク量ごとに分割
し、Kインク量別目的色再現域テーブル22に格納す
る。対応色決定手段3は、変換色信号101に対応する
1組のCMYKインク量102を従来の手法を利用して
得るために、Kインク量別目的色再現域テーブル22を
探索制御手段4で指定された探索順序にしたがって探索
する。最適色再現域変換選択手段5は、元代表色信号1
00と変換パラメータの各値における変換色信号101
に対応するCMYKインク量102との色差の総和が最
小となる最適変換パラメータを選択し、そのときの元代
表色信号100とそれに対応する1組のCMYK量10
2を対応インク量格納メモリ40に格納する。色信号変
換手段55は、入力色信号103に対応するCMYKイ
ンク量を対応インク量格納メモリ40を参照し、補間計
算等を利用して計算し、CMYKインク量104を出力
する。
ブロックで示した図2を参照して説明すると、本発明の
色変換装置201には、カラー画像表示装置の第1の色
再現域テーブル20およびCMYK4色インクによる記
録装置の第2の色再現域テーブル21が与えられる。第
1の色再現域テーブル20から得られる全ての元代表色
信号100に対し、色再現域変換手段1は、色再現域変
換における変換パラメータを変化させて色信号変換を施
し、各変換パラメータにおける変換色信号101を出力
する。Kインク量別色再現域変換手段2は、第2の色再
現域テーブルから得られるCMYKインクにより構成さ
れた記録装置の色再現域データをKインク量ごとに分割
し、Kインク量別目的色再現域テーブル22に格納す
る。全対応色決定手段7は、変換色信号101に対応す
る全CMYKインク量105をKインク量別目的色再現
域テーブル22から従来の手法を利用して探索する。最
適色再現域変換選択手段5は、元代表色信号100と変
換パラメータの各値における変換色信号101に対応す
る全CMYKインク量105との色差の総和が最小とな
る最適変換パラメータを選択し、そのときの元代表色信
号100とそれに対応する1組以上の全CMYKインク
量105を全対応インク量格納メモリ41に格納する。
候補選択手段8は、カラー画像表示装置の任意の入力色
信号103に対応する1組あるいは2組のCMYKイン
ク量候補106をKインク量調整係数107に従って、
全対応インク量格納メモリ41から導き出す。補間計算
手段9は、入力色信号103のCMYKインク量候補1
06が2組の場合、式(9)、式(10)に従って補間
計算を行いCMYKインク量104を出力し、入力色信
号103のCMYKインク量候補106が1組の場合は
補間計算せず、CMYKインク量候補106をCMYK
インク量104として出力する。
テーブル作成装置をブロック図で表した図3を参照して
説明すると、本発明の色変換テーブル作成装置202に
は、カラー画像表示装置の第1の色再現域テーブル20
およびCMYK4色インクによる記録装置の第2の色再
現域テーブル21が与えられる。第1の色再現域テーブ
ル20から得られる全ての元代表色信号100に対し、
色再現域変換手段1は、色再現域変換における変換パラ
メータを変化させて色信号変換を施し、各変換パラメー
タにおける変換色信号101を出力する。Kインク量別
色再現域変換手段2は、第2の色再現域テーブルから得
られるCMYKインクにより構成された記録装置の色再
現域データをKインク量ごとに分割し、Kインク量別目
的色再現域テーブル22に格納する。全対応色決定手段
7は、変換色信号101に対応する全CMYKインク量
105をKインク量別目的色再現域テーブル22から従
来の手法を利用して探索する。最適色再現域変換選択手
段5は、元代表色信号100と変換パラメータの各値に
おける変換色信号101に対応する全CMYKインク量
105との色差の総和が最小となる最適変換パラメータ
を選択し、そのときの元代表色信号100とそれに対応
する1組以上の全CMYKインク量105を全対応イン
ク量格納メモリ41に格納する。候補選択手段8は、全
ての元代表色信号100に対応する1組あるいは2組の
CMYKインク量候補106をKインク量調整係数発生
手段10で発生させたKインク量調整係数107に従っ
て、対応インク量格納メモリ41から導きだし、補間計
算手段9は、元代表色信号100に対応するCMYKイ
ンク量候補106が2組の場合、式(9)、式(10)
に従って補間計算を行いCMYKインク量を計算し、元
代表色信号100に対応するCMYKインク量候補10
6が1組の場合は補間計算せず、CMYKインク量候補
106をCMYKインク量として、RGB→CMYK変
換テーブル50に格納する。
テーブル作成装置をブロック図で表した図4を参照して
説明すると、本発明の色変換テーブル作成装置202に
は、入力カラー画像データ60、カラー画像表示装置の
第1の色再現域テーブル20およびCMYK4色インク
による記録装置の第2の色再現域テーブル21、そして
Kインク量調整係数107が与えられる。代表色選択手
段11は、入力カラー画像データ60の色分布のヒスト
グラムを得て、代表的な色をヒストグラムの多い順に複
数選択し、代表色信号108として出力する。色変換装
置201は、カラー画像表示装置とCMYK4色インク
による記録装置との間の最適色再現域変換を求め、各代
表色信号108に対し最適色再現域変換を施し、対応す
るCMYKインク量をKインク量調整係数107と式
(9)、式(10)に従って計算し、対応インク量10
9を出力する。変換テーブル作成手段12は、代表色信
号108とその色に対応する対応インク量109から入
力カラー画像にあったRGB→CMYK変換テーブル5
0を作成し、出力する。
装置をブロック図で表した図5を参照して説明すると、
本発明の色変換装置204には、既に、上記の色変換テ
ーブル作成装置202あるいは色変換テーブル作成装置
203において異なるKインク調整係数を用いて作成さ
れた複数の色変換テーブル51と、新たなKインク量調
整係数107が与えられる。テーブル選択手段13で
は、Kインク量調整係数107に従って、1個あるいは
2個の色変換テーブルを異なるKインク調整係数で作成
された色変換テーブル51から選択し、変換テーブル作
成手段14は、テーブル選択手段13で選択された色変
換テーブルを元に、Kインク量調整係数107に対応す
る新色変換テーブル52を式(11)あるいは式(1
2)を用いて作成する。色信号変換手段6は、入力色信
号103に対応するCMYKインク量を新色変換テーブ
ル52を参照し、補間計算等を利用して計算し、CMY
Kインク量104を出力する。
原画像あるいはカラー画像表示装置とCMYKインクに
よる記録装置の実際の色再現域がテーブルとして与えら
れている場合、その実測データに基づいて、前記カラー
画像表示装置の任意の色に対応するCMYKインク量を
直接的に決定できる。さらに、前記任意の色に対応する
CMYKインク量を決定する際、Kインク量調整係数に
より、Kインク量を柔軟に選択でき、各Kインク量にお
けるCMYインク量を計算できる。柔軟にKインク量を
決定できることの効果は、画像の質感を微妙に調整でき
ることにある。
る。
る。
ック図である。
ック図である。
る。
としたときの状態を示した説明図である。 (b)従来のUCR方法においてUCR100%とした
ときの状態を示した説明図である。
状態を示した説明図である。 (b)従来のカラーマスキング法におけるUCRの状態
を示した説明図である。
Rを示すブロック図である。
Rにおける墨量調整係数βを決定するためのグラフを示
した図である。
た説明図である。 (b)プリンタ色再現域テーブルを示した説明図であ
る。
割を示した説明図である。
異なるプリンタ色再現域の重なり部に存在する状態を示
した説明図である。
異なるプリンタ色再現域の重なり部に存在する状態を示
した説明図である。
Claims (7)
- 【請求項1】CMYKインクで色を再現する場合におい
て、CMYKインクによる色再現域を、複数の異なるK
インク量に対して残りのCMYインク量を制御して得た
複数色のカラーサンプルを測色して獲得し、前記CMY
Kによる色再現域をKごとに独立な色再現域として記憶
させておき、ある三刺激値で表される色が与えられたと
き、前記Kごとに独立な色再現域の全てを探索し、前記
三刺激値で表される色に対応する一組以上のCMYKイ
ンク量を得て記憶させておき、前記三刺激値で表される
色に対応するCMYKインク量を、記憶された前記一組
以上のCMYKインク量から、あらかじめ設定されたK
インク量調整係数に従って2組以下を選択し、2組選択
された場合のみ前記Kインク量調整係数を内分比の値と
する内挿計算を行い、前記三刺激値で表される色に対応
する一組のCMYKインク量を計算することを特徴とす
る色変換方法。 - 【請求項2】原画像あるいはカラー画像表示装置の色再
現域を規定した元色再現域テーブルと、CMYK4色イ
ンクによる記録装置の色再現域を、複数の異なるKイン
ク量に対し残りのCMYインク量を制御して得た複数色
のカラーサンプルを測色して獲得した目的色再現域テー
ブルが与えられており、前記目的色再現域テーブルをK
インク量ごとに独立な色再現域テーブルに分割するKイ
ンク量別分割手段と、前記Kインク量別分割手段により
得たKインク量別目的色再現域テーブルと、前記カラー
画像表示装置と前記記録装置間の色再現域の相違を吸収
する色再現域変換処理において、変換パラメータを変化
させながら前記元色再現域テーブルに記述された元代表
色信号に対して施し、変換色信号を出力する色再現域変
換手段と、前記変換色信号に対応するインク量を決定す
るとき、前記Kインク量別目的色再現域テーブルを探索
する順次を制御する探索制御手段と、前記探索制御手段
によって決められた順序に従って前記Kインク量別目的
色再現域テーブルを探索し、前記変換色信号に対応する
一組のCMYKインク量を求める対応色決定手段と、前
記色再現域変換手段における変換パラメータの最適値を
求める最適色再現域変換選択手段と、前記元代表色と最
適変換パラメータで得た前記変換色信号に対応する一組
のCMYKインク量を記述した対応インク量テーブル
と、入力色信号に対応するCMYKインク量を前記対応
インク量テーブルを参照して計算する色信号変換手段を
備えることを特徴とする色変換装置。 - 【請求項3】請求項2記載の色変換装置における元色再
現域テーブルと目的色再現域テーブルが与えられ、請求
項2記載の色変換装置におけるKインク量別分割手段と
Kインク量別目的色再現域テーブルと色再現域変換手段
を備え、前記色再現域変換手段から出力される変換色信
号に対応する一組以上のCMYKインク量を前記Kイン
ク量別目的色再現域テーブルを全て探索して求める全対
応色決定手段と、前記色再現域変換手段における変換パ
ラメータの最適値を求める最適色再現域変換選択手段
と、最適変換パラメータで得た前記変換色信号に対応す
る一組以上のCMYKインク量を格納する全対応インク
量格納メモリを備え、入力色と前記入力色に対応するC
MYKインク量のK量を調節するKインク量調整係数が
与えられたとき、前記入力色に対応するCMYKインク
量を前記Kインク量調整係数に従って、前記対応インク
量格納メモリから1組あるいは2組選択する候補選択手
段と、前記候補選択手段で、前記入力色に対応するCM
YKインク量が2個選択された場合、前記Kインク量調
整係数を内分比として補間計算を行いCMYKインク量
を計算する補間計算手段を備えることを特徴とする色変
換装置。 - 【請求項4】請求項2記載の色変換装置における元色再
現域テーブルと目的色再現域テーブルが与えられ、請求
項2記載の色変換装置におけるKインク量別分割手段と
Kインク量別目的色再現域テーブルと色再現域変換手段
を備え、請求項3記載の色変換装置における全対応色決
定手段と、最適色再現域変換選択手段と、対応インク量
格納メモリを備え、前記元色再現域テーブルの代表色信
号に対応するCMYKインク量のK量を調節するKイン
ク量調整係数を発生させるKインク量調整係数発生手段
と、前記元代表色信号に対応するCMYKインク量を前
記Kインク量調整係数に従って、該当するCMYKイン
ク量を前記対応インク量格納メモリから1組あるいは2
組選択する候補選択手段と、前記候補選択手段で、前記
元代表色信号に対応するCMYKインク量が2組選択さ
れた場合、前記Kインク量調整係数を内分比として補間
計算を行いCMYKインク量を計算する補間計算手段を
備えることを特徴とする色変換テーブル作成装置。 - 【請求項5】請求項2記載の色変換装置における元色再
現域テーブルと、目的色再現域テーブルが与えられ、さ
らに入力カラー画像データが与えられたとき、前記入力
カラー画像中から複数の色を選択する代表色選択手段
と、前記代表色選択手段により得られた代表色に対応す
るCMYKインク量をKインク量調整係数を与えて決定
する請求項2記載あるいは請求項3記載の色変換装置
と、色変換テーブルを作成する変換テーブル作成手段を
備え入力画像毎に適した色変換テーブルを得ることを特
徴とする色変換テーブル作成装置。 - 【請求項6】請求項5の色変換テーブル作成装置の代表
色選択手段において、入力カラー画像データの色分布を
得て、前記色分布のうち、多く分布する色から順に代表
色として選択することにより、前記入力カラー画像デー
タに適した色変換テーブルを得ることを特徴とする色変
換テーブル作成装置。 - 【請求項7】請求項4あるいは請求項5あるいは請求項
6記載の色変換テーブル作成装置において複数の異なる
Kインク量調整係数を与えて作成した複数の色変換テー
ブルと新たなKインク量調整係数が与えられたとき、前
記新たなKインク量調整係数に従って、前記複数の色変
換テーブルから、1個あるいは2個の色変換テーブルを
選択するテーブル選択手段と、前記テーブル選択手段に
おいて2個の色変換テーブルが選択された時、前記新た
なKインク量調整係数に従って、選択された色変換テー
ブルに記載された元代表色に対応するCMYKインク量
から、前記Kインク量調整係数を内分比として補間計算
を行い1組のCMYKインク量を計算して、前記新たな
Kインク調整係数の色変換テーブルを作成する変換テー
ブル作成手段と、入力色信号が与えられたとき、前記変
換テーブル作成手段で作成した色変換テーブルを参照
し、前記入力色信号に対応するCMYKインク量を計算
する色信号変換手段を備えることを特徴とする色変換装
置。
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