JP4367853B2 - 画像処理装置および色変換方法 - Google Patents
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Description
K=αK×{min(C0,M0,Y0)−β}
C=C0−α×{min(C0,M0,Y0)−β}
M=M0−α×{min(C0,M0,Y0)−β}
Y=Y0−α×{min(C0,M0,Y0)−β}
図15に、C0=M0=Y0のラインでのCMYKを示す。また、βは墨の生成が開始される点を示し、min(C0,M0,Y0)が最大値255の3分の1である85のところから墨生成を開始する設定となっている。一般的にK色材によるドットはCMYに比べて目立つため、墨開始点βをハイライト側に設定すると、出力画像において粒状感が目立ち、ざらついた画像となることがある。よって、ざらつきを防止するため、ハイライト側には墨生成しないように墨開始点を設定する必要がある。
C’=C−αC×{min(C,M,Y)−β}
M’=M−αM×{min(C,M,Y)−β}
Y’=Y−αY×{min(C,M,Y)−β}
これらの発明は、カラーマッチング精度の向上を目的としているが、例えば、特許文献4〜6等の方法では、C0M0Y0信号からCMYK信号への変換において、カラーマッチング精度を考慮する必要がない。C0M0Y0信号を仮想的な中間C0M0Y0信号とし、中間C0M0Y0信号から出力CMYK信号への変換式は、色合わせすることなく決定する。その後で、入力RGB信号と出力CMYK信号とが合うように、RGB信号からC0M0Y0信号への色変換を適切に決定する。このように、仮想的な中間C0M0Y0信号を用いる場合には、C0M0Y0信号からCMYK信号への変換においてカラーマッチング精度を考慮する必要がなく、ある程度の自由度を持って中間C0M0Y0信号から出力CMYK信号への変換を設定することが可能である。しかし、従来、墨生成/下色除去処理を行う処理において、その自由度を有効に生かせるような方法はない。
本発明の目的は、墨生成/下色除去処理において、色変換精度の向上ではなく、色域の有効利用にある。すなわち、本発明の目的は、仮想的な中間CMY信号に墨生成/下色除去処理を行って出力CMYK信号を生成する系において、下色除去処理を工夫することにより、色域の有効利用可能な画像処理装置および色変換方法を提供することにある。
本実施例は、カラープリンタを例として、画像処理内容を説明する。カラープリンタは、PCのアプリケーション等で作成されたRGB信号を受け取り、出力CMYK信号に変換して出力する。本実施例では、図2のような処理フローとなる。まず、色変換手段1により、入力されたRGB信号を中間色信号であるC0M0Y0信号に変換し、次に墨処理手段2により、C0M0Y0信号をCMYK信号に変換する。変換されたCMYK信号は、ガンマ変換手段3、総量規制手段4、中間調処理手段5により順に処理され、最終的にはプリンタエンジンによって紙等の媒体に出力される。ここで、ガンマ変換手段3は、1次元のテーブル変換により、グレイバランス、階調性等を整える。総量規制手段4は、CMYKの色材総量をプリンタエンジンの出力可能な総量以内に収める処理を行う。中間調処理手段5は、多値の階調を持つCMYK値を、プリンタエンジンが再現可能な少ない階調数を用いた面積変調の形式に変換する。以下に、本発明の核を成す色変換手段、墨処理手段について説明する。
K=αK×{min(C0、M0、Y0)−β}
このようにして算出されるK信号の例を図4に示す。ここでは、min(C0、M0、Y0)=85の点から墨信号を生成するようにしている。
(補正量)=(係数A)×C0+(係数B)×M0+(係数C)×Y0+(係数D)
C0、M0、Y0のそれぞれに対する補正量をC_UCR、M_UCR、Y_UCRとすると、それぞれ別の変換テーブルP000〜P111を持ち、合計で3セット持つことになる。具体的な変換テーブルの設定値については後述する。また、ここでは、C0M0Y0空間を一つの立方格子としたが、C0M0Y0空間を複数の立方格子に分割し、各格子点に対応する補正量を保持しても良い。分割数を増やすほど、より細かい制御が可能となるが、その分、変換テーブルのデータ量が増えることになる。
C=C0−C_UCR
M=M0−M_UCR
Y=Y0−Y_UCR
ただし、従来の下色除去処理とは異なり、差し引く補正量は、必ずしも無彩色成分に相当する量とはなっておらず、CMYK4色の色域を有効利用するように補正量が設定されている。
本実施例は、実施例1の墨生成手段が異なり、それに伴い中間色補正手段における補正が異なる。具体的には、補正量算出手段23で用いる変換パラメータが異なることになる。以下、実施例1異なる部分について説明し、実施例1と同様の部分については、説明を省略する。
処理の効率化の工夫として、実施例1、2において、墨生成手段21において生成される墨量が0のとき、中間色補正手段22による補正処理を行わず、スルーするようにしておくことが効果的である。これにより、処理スピードの向上が望める。図8、9、10、13等から分かるように、Kが0の場合、補正量も0となっていることから、このような効率化の工夫かできることが分かる。
実施例1、2、3では、色変換手段1と墨処理手段2を用いた二段階の処理により、RGB信号からCMYK信号への変換を行っているが、二段階の変換処理から得られるRGBとCMYKの対応関係を変換テーブルとして作成し、それを用いてRGB信号からCMYK信号へ直接変換することも可能である。直接変換処理の方法としては、実施例1の色変換手段1に用いる方法と同様であり、変換テーブルを用いた補間演算により行うことができる。ただし、出力信号が4色分となっているところが異なる。この方法により、1段階で色変換が行えるため、処理スピードの向上が可能となる。
前記実施例は全て、CMYK4色で出力する構成であるが、例えば、墨色材として、通常のK色材と、K色材よりも明度の明るいライトブラック(Lk)色材を用いて、CMYKLkの5色で画像出力する構成にも適用可能である。この場合は、墨生成手段21において、Lk信号とK信号を生成すればよい。例えば、前記各実施例に記載の方法で仮のK信号(K0)を作成し、図14のような分解テーブルを用いてLkとK信号に分解する方法で生成可能である。ただしここでは、Lkの明度は、通常のK色材のおおよそ3分の1の暗さとして分解テーブルを設定した。また、CMYKに加えて、ライトシアン色材、ライトマゼンタ色材等も用いる構成にも適用可能である。
2 墨処理手段
3 ガンマ変換手段
4 総量規制手段
5 中間調処理手段
21 墨生成手段
22 中間色補正手段
23 補正量算出手段
24 C補正実行手段
25 M補正実行手段
26 Y補正実行手段
Claims (13)
- 複数の色信号からなるカラー画像データを入力する入力手段と、入力された色信号を、黒信号を含まない複数の中間色信号へと色変換する色変換手段と、前記色変換された墨信号を含まない複数の中間色信号を、墨信号を含む出力色信号へと変換する墨処理手段と、前記墨信号を含む出力色信号からなるカラー画像データを出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記墨処理手段は、前記中間色信号に基づいて墨信号を生成する墨生成手段と、前記中間色信号を補正して墨信号以外の出力色信号を生成する中間色補正手段とからなり、
前記中間色補正手段は、
入力を前記中間色信号とする補正量算出用3次元ルックアップテーブルの値を参照することにより、前記中間色信号の各々への補正量を算出する補正量算出手段と、前記中間色信号の各々に対し、前記補正量に基づく補正を行い、墨信号以外の出力色信号を生成する補正実行手段とからなり、
前記中間色補正手段は、前記複数の中間色信号のうちの最大値を減らさないようにし、前記複数の中間色信号のうちの最小値を減らすように補正を行うことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置であって、前記中間色補正手段は、前記墨生成手段において墨が生成された場合に限り、前記中間色信号を補正することを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1または2に記載の画像処理装置であって、前記墨生成手段は、色領域に応じて墨生成量を異ならせることを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1、2または3に記載の画像処理装置であって、前記墨生成手段は、入力を前記中間色信号とする墨生成用3次元ルックアップテーブルを参照することにより、墨信号を算出することを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1に記載の画像処理装置であって、前記補正量算出手段において、前記補正量算出用3次元ルックアップテーブルは、前記複数の中間色信号からなる色空間全体を一つの格子としたときの格子点の値に対応する補正量を保持していることを特徴とする画像処理装置。
- 請求項1に記載の画像処理装置であって、前記補正実行手段は、前記中間色信号から前記補正量を差し引くことにより補正を行い、前記補正結果がマイナスの値となる場合は、値をゼロとすることを特徴とする画像処理装置。
- 請求項5に記載の画像処理装置であって、前記補正量算出手段において用いる補間演算は、四面体補間であることを特徴とする画像処理装置。
- 入力された色信号を、黒信号を含まない複数の中間色信号へと色変換する色変換ステップと、前記色変換された墨信号を含まない複数の中間色信号を、墨信号を含む出力色信号へと変換する墨処理ステップとからなる色変換方法において、
前記墨処理ステップは、前記中間色信号に基づいて墨信号を生成する墨生成ステップと、前記中間色信号を補正して墨信号以外の出力色信号を生成する中間色補正ステップとからなり、
前記中間色補正ステップは、
入力を前記中間色信号とする補正量算出用3次元ルックアップテーブルの値を参照することにより、前記中間色信号の各々への補正量を算出する補正量算出ステップと、前記中間色信号の各々に対し、前記補正量に基づく補正を行い、墨信号以外の出力色信号を生成する補正実行ステップとからなり、
前記中間色補正ステップは、前記複数の中間色信号のうちの最大値を減らさないようにし、前記複数の中間色信号のうちの最小値を減らすように補正を行うことを特徴とする色変換方法。 - 請求項8に記載の色変換方法であって、前記中間色補正ステップは、前記墨生成ステップにおいて墨が生成された場合に限り、前記中間色信号を補正することを特徴とする色変換方法。
- 請求項8または9に記載の色変換方法であって、前記墨生成ステップは、色領域に応じて墨量を異ならせることを特徴とする色変換方法。
- 請求項8、9または10に記載の色変換方法であって、前記墨生成ステップは、入力を前記中間色信号とする墨生成用3次元ルックアップテーブルを参照することにより、墨信号を算出することを特徴とする色変換方法。
- 複数の色信号からなるカラー画像データを入力する入力手段と、入力された色信号を、3次元ルックアップテーブルの値を参照することにより、墨信号を含む出力色信号へと変換する色変換手段と、前記墨信号を含む出力色信号からなるカラー画像データを出力する出力手段とを備える画像処理装置において、前記3次元ルックアップテーブルは、請求項8乃至11のいずれか1項に記載の色変換方法を用いて求められる、入力色信号と出力色信号との対応関係に基づいて作成されたものであることを特徴とする画像処理装置。
- 入力された色信号を、3次元ルックアップテーブルの値を参照することにより、墨信号を含む出力色信号へと変換する色変換方法において、前記3次元ルックアップテーブルは、請求項8乃至11のいずれか1項に記載の色変換方法を用いて求められる、入力色信号と出力色信号との対応関係に基づいて作成されたものであることを特徴とする色変換方法。
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