JP2001086360A - 色変換方法および色変換装置 - Google Patents

色変換方法および色変換装置

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JP2001086360A
JP2001086360A JP26277399A JP26277399A JP2001086360A JP 2001086360 A JP2001086360 A JP 2001086360A JP 26277399 A JP26277399 A JP 26277399A JP 26277399 A JP26277399 A JP 26277399A JP 2001086360 A JP2001086360 A JP 2001086360A
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Yoshio Okumura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】入出力装置に依存しない色空間上に表示された
画像データを、CMYKの出力信号に変換する装置にお
いて、計算量を要しない簡便な方法で、かつ、少ないパ
ラメータ設定で木目細かい品質制御が行えるような墨発
生・色変換方法を提示することを課題とする。 【解決手段】上記課題を解決するために、均等色空間上
の3変数入力色信号をカラー出力装置固有のCMYK色
信号に変換する方法において、前記入力色信号から明度
成分に基づいて基準墨量を計算し、一方、前記入力信号
から彩度成分と色相を演算し、得られた彩度成分と色相
を考慮して調整係数βを決定して、前記基準墨量とこの
調整係数βとからK信号を決定し、このKと前記3変数
入力信号からCMY信号を演算して出力装置固有のCM
YK信号を得ることにより課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】入力装置に依存しない均等色
空間上の色情報からCMYK色信号成分で出力物を得る
カラー出力装置に適したCMYK値を得るための色変換
方法および色変換装置に関し、特にKすなわち墨を適切
に発生させるための方法および装置に関する。
【0002】
【従来技術】印刷技術をはじめとする多くの色再現技術
においては、通常シアン(C)、マゼンタ(M)、黄
(Y)、墨(K)の4色が使われる。墨を使うのは、C
MY3色ではインキの発色特性が理想的ではないので、
黒を黒く再現するためと無彩色部分の再現の安定性を図
るためである。また3色だけではコントラストが不足す
るのでこれを補う意味もある。
【0003】CMYの色成分をどれだけKに置き換える
かは一意には決まらないため、Kに置き換える程度は任
意に選ぶことができる。また、CMY成分について、墨
を入れた量に見合う量を差し引くいわゆる下色除去を行
う。Kを入れる度合いを増やすと、グレー部分の再現安
定性が増し、色インキの使用料が少なくて済むので経済
的であるという利点があるが、肌色など中間調部分でざ
らつき感が目立ってくるなどの微妙な品質上の問題が出
てくる場合がある。したがって、再現しようとする元の
色に対してKをどれだけ入れるか、それによって各色成
分からどれだけ下色除去するかを適切に判断しなければ
ならず、色再現技術を難しくしている。
【0004】墨発生・下色除去は従来より製版用カラー
スキャナの色変換処理の重要な技術テーマであり、様々
な開発が行われてきている。その方法の代表的なもの
は、スキャナの入力信号RGBからKを含まないCMY
信号にまず変換して、このCMYからKの発生量を決
め、CMYのカラーバランスを考慮して発生したKに相
当する各CMYの除去量を求めて元の各CMY成分量か
ら差し引いて、最終的なCMYKを求めるというもので
ある。この方法では、Kを含まないCMY信号にまず変
換するというステップがあるため、製版用スキャナなど
色変換処理をハードウエアで実現する場合を除き、一般
には計算時間がかかるという難点がある。
【0005】最近では、カラー画像を処理する場合に、
入出力装置の装置に依存する色空間で表示されたデータ
をCIELab空間(1976CIEL*a*b*)など、CIE(国際照
明委員会)の定めた装置に依存しない色空間に写してか
ら、カラー画像処理を行うカラーマネジメントの考えに
沿ったカラー画像処理ソフトウエアが多く市販され、実
用されるようになってきた。そのようなデータをオフセ
ット校正機やデジタルカラープリンターで出力しようと
すると、CIELab空間で表示されたデータ(信号)を適切
なCMYKデータに変換しなければならない。
【0006】特開平7−87346号はそのような課題
に応えるための方法を述べている。特開平7−8734
6号では、スキャナ読み取り情報を均等色空間上の3変
数色信号に変換し、この3変数信号から彩度成分を計算
し、彩度成分から下色除去率(以下UCR率)を決定
し、最後にこのUCR率と前記3変数色信号からCMY
K出力信号を出力する方法を開示している。
【0007】しかし特開平7−87346号では、彩度
成分のみによってUCR率を決定するため、L*軸の近傍
の無彩色領域においてハイライト部からシャドー部に渡
って一定のUCR率を課すことになり、生成されるK版
に任意に階調性を持たせたりコントラストを上下させる
といった木目細かい制御を行うことができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの従来
技術の問題点を考慮してなされたものであり、入出力装
置に依存しない色空間上に表示された画像データを、C
MYKの出力信号に変換する装置において、計算量を要
しない簡便な方法で、かつ、少ないパラメータ設定で木
目細かい品質制御が行えるような墨発生・色変換方法を
提示する。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の色変換方法は、均等色空間上の3変数入力
色信号から、まずその明度成分に基づいて基準墨量を計
算し、一方、前記入力信号から彩度成分と色相を演算
し、得られた彩度成分と色相に基づいて調整係数βを決
定して、前記基準墨量とこの調整係数βとからK信号を
決定し、このKと前記入力信号からCMY信号を演算し
て出力装置固有のCMYK信号を得ることを要旨とす
る。前記調整係数βは零以上1以下の値であって、前記
基準墨量に調整係数βを乗じてK信号を決定するように
してよい。
【0010】本発明で開示する上記色変換方法は、まず
Kの発生量を決め、このKと入力色信号値から直接他の
CMY出力信号値を算出することができるので、前述し
た、一旦Kを含まないCMY信号値を算出してからKを
決め、その後下色除去計算する方法より、単純であり計
算量は少なくて済む。
【0011】また、Kの発生量は明度成分(CIELabでは
L*)に基づいてその基準量を決めるようにしているの
で、同じ無彩色においてもハイライト部、中間部、シャ
ードー部で、墨に置き換える比率を変えることが可能と
なり、製版用スキャナで得られるK版と同等な階調制御
が可能となる。
【0012】これを行うために、あらかじめ、様々なK
単色の出力信号値に応じた出力装置の出力物の明度値を
もとに、明度−限界墨量特性を求めておき、また、この
限界墨量に対して零以上1以下の墨入れ係数を定める墨
階調特性関数を明度が大きくなるに連れて単調に減少す
るように定めておき、前記基準墨量は、前記入力信号の
明度成分をこの明度−限界墨量特性に与えて、限界墨量
を決定し、さらに、その明度に対応した墨入れ係数値を
前記墨階調特性関数より求め、前記限界墨量にこの墨入
れ係数値を乗じた値を基準墨量として求めるようにして
いる。
【0013】さらに、具体的には、前記墨階調特性関数
は、係数が初めて1より小さい値となる明度Lmin、係数
が初めて零となる明度Lmax、最大墨量Kmax、ガンマγに
より数1で定義される関数で実現できる。実用性のため
には、本発明の色変換方法を実装した色変換装置は、定
数Lmax、Lmin、Kmax、γを任意に設定でき、それらの定
数で定まる関数を計算する手段を備えることが望まし
い。
【0014】さらに、彩度と色相を考慮して前記調整係
数βを定めるために、具体的にはあらかじめ、出力装置
の再現域全体に渡って、色相角Hに対する彩度の最大値C
hmax(H)を求める最大彩度関数を求めておき、前記調整
係数βは、適当に定めた1より小さい正の定数Cmaxと、
当該入力信号の彩度成分Cの色相角Hにおける最大彩度値
Chmax(H)に対する比Cratio=C/ Chmax(H) から、Cmax<C
ratioのときは、β=0、そうでない時は、Cratioで表
した彩度成分が0からCmaxに増加するに連れてβが1か
ら0に単調に減少する関数Fcにより、β=Fc(Crati
o)として定めるようにする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は本発明の方法を用いた色変換装置1
の全体構成を示すブロック図である。2は画像処理シス
テムであり、画像データをCIELabの均等色空間に写像し
たL*a*b*で表示される3変数色信号で扱い、この3変数
色信号を色変換装置1に与えるものとする。3は画像出
力装置であり、色変換装置が計算した出力装置固有のC
MYK信号を受けて画像出力を行う装置である。色変換
装置1は明度信号L*を受けて基準墨量K0を計算する墨量
演算部11、色味の信号a*、b*を受けて彩度Cおよび色
相Hを計算する彩度色相演算部12、彩度C色相Hから
墨量の発生を抑制する調整係数βを計算する調整係数演
算部13、および入力信号L*a*b*と墨量K=β*K0から、
出力装置に与えるべきCMYを計算するCMY演算部1
4およびデータパラメータ入力設定部15から構成され
る。CMY演算部は、CMYK各色について10〜30
の等間隔に定めた値の全ての組み合わせで出力装置3よ
り出力された色片のL*a*b*測色値のテーブルを内蔵して
いる。データパラメータ入力設定部15は、墨量演算部
11と調整係数演算部13に対して、出力装置の色再現
域に関わる計測データと演算に必要な数種のパラメータ
をオペレータより受け付けて記憶領域に設定する。計測
データ、パラメータの意味内容の詳細は後述する。
【0016】図9は本発明による色変換方法の要点をフ
ローチャートの形に示したものである。色変換装置1は
図9の手順を各構成要素において順に行ってゆく。以下
の説明では色変換装置1の構成要素毎にその動作を説明
するが、必要に応じて図9のフローを参照する。尚本実
施形態ではCMYK信号値は、カラー印刷の網点面積率を想
定して0〜100の正数値で表すものとする。信号値100の
場合をベタと表記することがある。
【0017】まず、墨量演算部11の働きを説明する。
墨量演算部11は、さらに限界墨量計算部と墨入れ係数
計算部とに分けられる。限界墨量計算部は、受け付けた
明度L*値からその明度を持つ色が置き換えることができ
る墨量の限界量Kgを明度−限界墨量特性より求める。図
3はこの明度−限界墨量特性の一例を示している。図3
で横軸は入力信号である明度、縦軸は限界墨量を表す。
この特性曲線は、墨単色の適当な間隔の信号値に対し
て、出力装置3から得られる出力物を測色して明度L*値
を求め、それらの関係をプロットして得られる。出力装
置がオフセット校正機の場合であれば、例えばK単色で
5%、10%、20%、・・で印刷したものを測色すれ
ばよい。このK単色網点%値と、測定されたL*値の対は
墨量演算部の記憶領域に保持される。限界墨量計算部
は、与えられたL*値に対しては、前後の測定値を線形補
間など何らかの既知の補間法で適切に補間して限界墨量
Kgを得る。(図9のステップS32)
【0018】次に、墨入れ係数計算部の働きを説明す
る。墨入れ係数計算部は、 与えられたL*値に応じて、
入力色信号が無彩色である場合に墨に置き換えられる量
である基準墨量K0を、墨階調特性関数を参照して決定す
る。(図9のステップS34)
【0019】図4は、この墨階調特性関数を説明するグ
ラフである。横軸は明度、縦軸は墨入れ係数δの値を示
している。この係数は零以上1以下の実数値であり、明
度が0の時は1.0であり、明度が大きくなる(明るくな
る)につれて単調に減少する関数として表すことができ
る。墨入れ係数計算部は、先に求めた限界墨量Kgにこの
墨階調特性関数から得られる係数値δを乗じ、さらに最
大墨量比Kmax/100により圧縮させて、その明度を有する
無彩色に対する墨発生量としての基準墨量を、K0 = (Km
ax/100)*δ*Kgと定める。(図9のステップS36)
【0020】墨階調特性関数は、係数が初めて1より小
さい値となる明度Lmin、係数が初めて零となる明度Lma
x、最大墨量Kmax、ガンマγにより数1で定義される関
数であり、Lmax、Lmin、Kmax、γをデータパラメータ入
力設定部15より適切に設定して実際の特性を定める。
図1のは、これらのパラメータと、前述の明度−限界
墨量特性を設定するためのK単色出力物の測定値を表し
ている。
【0021】Lminの目安としては、出力装置の色信号が
K= Kmax、C=M=Y=0 のときの出力物の明度値をLkmax、
また、CMYKが全て最大信号値の時に得られる4色重ね刷
り出力物の明度値をLcmykmaxとした時に、Lminを、数2
により決定するとよい。
【0022】次に彩度色相演算部12の働きを説明す
る。彩度色相演算部12は、色相信号Hおよび彩度成分
Cを下記の数3により算出する。(図9のステップS4
0)
【数3】
【0023】次に調整係数βを決める調整係数演算部1
3の働きを説明する。調整係数βは、墨量演算部が算出
した基準墨量K0に対して、彩度を考慮して、彩度に応じ
て発生させる墨量を抑制させるよう作用する零以上1以
下の実数値をとる変数である。図6は、調整係数演算部
13が参照する、彩度の程度に応じて調整係数βを決定
する関数Fcを説明するグラフである。横軸は彩度の程度
を表す正規化彩度Cratioである。Cratioは実際の彩度値
Cをその色相H方向で再現できる最大彩度値Chmax(H)で
割った比である。図5には彩度値C、色相角H、Chmax(H)
の関係を図示している。
【0024】関数FcはCratioで表した彩度成分が、0か
らCmaxに増加するに連れてβが1から0に単調に減少す
る任意の関数を用いることができるが、Cmaxを適切に選
定すれば図6のような直線の関数で十分良好な結果が得
られる。
【0025】調整係数演算部13は色相角Hに対する最
大彩度を与える関数Chmax(H)をその記憶領域に保持し
て、入力色信号の彩度CをChmax(H)で除してCratioとし
て正規化する計算をまず行う(図9のステップS4
2)。Chmax(H)は次に述べるように対象とする出力装置
の特性を調べることにより事前に設定する。
【0026】特定の出力装置のCMYの3色の最大信号
値で得られる1次色と2次色のL*a*b*をすべて求めて、
a*b*平面上にプロットし、これらの6個の測定点を直線
で結んだ六角形の外周をその出力装置の再現可能な最大
彩度とみなして実用上差し支えない。図5の点線で描か
れた六角形はその一例である。通常の印刷インキではY
方向は明るいので最大彩度も大きくなる。一方C方向の
最大彩度は小さい。調整係数演算部13は、上記6点の
測定値を事前に記憶領域に保持し、測定点に一致しない
一般の色相角Hに対する最大彩度は前記六角形の外周上
の彩度値を計算して求めている。この計算はa*b*平面上
で前記六角形の一つの辺を表す1次式と色相角Hを表す
原点を通る直線の交点を求めることで計算できる。尚上
記6個所の最大彩度の測定値の入力もデータパラメータ
入力設定部で行う。図1のは、上記最大彩度測定値デ
ータと後述するパラメータCmaxを表している。
【0027】結局調整係数βは、適当に定めた1より小
さい正の定数Cmaxと、当該入力信号の色相角Hにおける
正規化彩度Cratioから、図6の関数Fcにより、Cmax<Cra
tioのときは、β=0、そうでない時は、β= 1 - Crat
io/Chmax、として決定される(図9のステップS4
4)。Cmaxはこれ以上の正規化彩度の場合には墨を発生
させないという意味の定数である。出願人が保有するオ
フセット校正機の場合Cmax=0.6が好適であった。
【0028】墨量演算部で算出した基準墨量K0に調整係
数βを乗じた結果が最終的な墨発生量Kとし得られる
(図9のステップS50)。次にこのKと入力色信号L*a*
b*とからCMY演算部14は適切なCMY値を計算する。
以下CMY演算部の動作を説明する。
【0029】入力色信号をS=(Ls、as、bs)、計算さ
れた墨発生量Kを仮にK=13 とする。CMY演算部の記憶領
域には、画像出力装置の再現特性を求めた測定値テーブ
ルが記録されている。このテーブルは、CMYKをそれ
ぞれ数%刻みで10〜30段階のすべての組み合わせ
(この組合わせを格子点とも呼ぶ)と、そのCMYK値
で出力装置3から得られた色片の測色値の対応を示すも
のであり、図7(A)(B)のようにKのステップ毎に
まとめられている。
【0030】CMY演算部は、まず計算された墨発生量
の測定値テーブルを求める。計算された墨発生量が記録
されているKのどれかのステップの値と一致する場合は
そのテーブルを用いればよい。一般には計算された墨発
生量の値の測定値テーブルを補間計算によって求める。
今K=13なので、K=10のテーブル(図7(A))K=20の
テーブル(図7(B))から、次のような計算でK=13の
テーブル(図X(C))を用意する。以下K=nのときの
同じCMYの組み合わせに対するL*a*b*値をLn、an、bn
と表す。 L13 = L10 +(∂L/∂K)ΔK ただし(∂L/∂K)=(L20-L10)/10、ΔK=3 a13 = a10 +(∂a/∂K)ΔK ただし(∂a/∂K)=(a20-a10)/10、ΔK=3 b13 = b10 +(∂b/∂K)ΔK ただし(∂b/∂K)=(b20-b10)/10、ΔK=3
【0031】次に上で求めた墨発生量の値における測定
値テーブルを利用して、入力色信号S=(Ls、as、bs)
に対するK=13の時のCMYを求める。この補間計算は、次
のように計算できる。入力値Sに最も近い測色値Q'を持
つCMYの組み合わせ(以下格子点)をQcmyとする。Qcmy
に隣接した格子点で、C成分のみ増加した格子点Qcの持
つ色度値とQcmyの色度値Q'の各L*a*b*ごとの差をとっ
て、各々の増分で除すことにより、CMY空間からL*a*b*
空間への写像のQcmy付近における偏微分係数(∂L/∂C,
∂a/∂C,∂b/∂C)が得られる。同様に、M成分のみ増
加した隣の格子点Qm、Y成分のみ増加した隣の格子点Qy
のもつ色度値とQ'との差をとって、各々の増分で除すこ
とにより、Qcmy付近の偏微分係数(∂L/∂M,∂a/∂M,∂
b/∂M)、(∂L/∂Y,∂a/∂Y,∂b/∂Y)、が求められ
る。これによりQcmy付近のCMY空間からL*a*b*空間への
写像の変換行列(∂Lab)/(∂CMY)が、数4として求
められる。
【数4】
【0032】この行列の逆行列を計算すれば、色度値Q'
付近のL*a*b*空間からCMY空間への写像の変換行列(∂C
MY)/(∂Lab)が数5のように求められる。
【数5】
【0033】この変換行列からQ'付近の色度Sに対する
CMY値Scmyは、S−Q'=(ΔL Δa Δb)と上記逆変換行
列(∂CMY)/(∂Lab)から次の数6により求められ
る。
【数6】 数6でScmy、Qcmyはベクトルである。こうして入力色信
号値Sに対する墨発生量Kとそれに対応したCMY値が
求められる(図9のステップS52)。尚、以上の説明
の理解を助けるため図8にS、Q'、Qcmy、Scmy、の関係を
示した。
【0034】尚、本発明の趣旨によればCMY演算部の
実際の計算手順は上記方法に限定されるものではない。
実際ソフトウエアまたはハードウエアにて実装する場合
には、少ない測定データ量で変換精度向上を図り、また
計算量を少なくするための種種工夫が図られる。
【0035】以上本発明の実施形態として色変換装置1
を説明した。色変換装置1の利用に必要な準備・設定作
業を図2のフローチャートに示した。必要な準備作業は
これまでの説明で述べた通りであるが、まとめの意味で
以下に列挙する。まず様々なCMYK値の組み合わせに
よる色片を出力装置3より得て、測色装置により測色す
る(S10)。このデータをKの値毎に測定テーブルと
してCMY演算部に設定する(S12)。いくつかのK
単色の明度値のデータを限界墨量特性として設定する
(S14)。墨階調特性のパラメータを設定する(S1
6)。1・2次色のベタの色片のa*b*値を最大彩度デー
タとして設定する(S18)。最後にCmaxを設定する
(S20)。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、本発明で開示された
方法を採用した色変換装置によれば、入出力装置に依存
しない均等色空間上に表示された画像データを、CMY
Kの出力信号に変換する装置において、明度成分に基づ
いて基準の墨発生量を決定するが、墨発生量をハイライ
トからシャドー部に渡って定める墨階調特性によりきめ
細かく制御可能なので、墨量に依存している部分の質感
を十分出せるような墨版データを得ることが可能であ
る。
【0037】本発明による色変換方法装置においては、
変換パラメータの設定が極めて容易である。これは、必
要な変換パラメータの設定は、明度値に対する墨階調特
性を決めるものが主体なので、印刷インキのカラーバラ
ンスなど、出力装置の色再現特性になじみがない利用者
でも、直感的に設定できるためと、彩度に関しては最大
彩度比で調整係数βを定めるようにしているため指定す
るパラメータがCmaxだけでよいからである。
【0038】また、入力色信号に対して、発生させるべ
き墨量を求めた後、CMYを直接的に計算するので、計
算量が比較的少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による色変換装置の実施形態に係る全体
構成図である。
【図2】色変換装置の必要な準備作業をまとめたチャー
トである。
【図3】明度−限界墨量特性を説明するグラフである。
【図4】墨階調特性関数を説明するグラフである。
【図5】彩度、色相、最大彩度関数の関係を説明するa*
b*平面の色度図である。
【図6】彩度比から調整係数βを定める単調減少関数の
一例を示すグラフである。
【図7】CMY演算部の補間計算を説明する図である。
【図8】CMY演算部の補間計算を説明する図である。
【図9】本発明の色変換方法を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
1 色変換装置 2 画像処理システム 3 画像出力装置 11 墨量演算部 12 彩度色相演算部 13 調整係数演算部 14 CMY演算部 15 データパラメータ入力設定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 BA02 BA11 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CE11 CE16 CE18 DC25 5C077 MP08 NN03 PP15 PP31 PP32 PP33 PP35 PP36 PP38 5C079 HB01 HB03 HB06 HB08 HB12 LA12 LA21 LB02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均等色空間上の3変数入力色信号をカラ
    ー出力装置固有のCMYK色信号に変換する方法であっ
    て、前記入力色信号から明度成分に基づいて基準墨量を
    計算し、一方、前記入力信号から彩度成分と色相を演算
    し、得られた彩度成分と色相に基づいて調整係数βを決
    定して、前記基準墨量とこの調整係数βとからK信号を
    決定し、このKと前記入力信号からCMY信号を演算し
    て出力装置固有のCMYK信号を得ることを特徴とする
    色変換方法。
  2. 【請求項2】 前記調整係数βは零以上1以下の値であ
    って、前記基準墨量に調整係数βを乗じてK信号を決定
    する請求項1に記載の色変換方法。
  3. 【請求項3】 あらかじめ、様々なK単色の出力信号値
    に応じた出力装置の出力物のL*値をもとに、明度−限界
    墨量特性を求めておき、また、この限界墨量に対して零
    以上1以下の墨入れ係数を定める墨階調特性関数を明度
    が大きくなるに連れて単調に減少するように定めてお
    き、前記基準墨量は、前記入力信号の明度成分をこの明
    度−限界墨量特性に与えて、限界墨量を決定し、さら
    に、その明度に対応した墨入れ係数値を前記墨階調特性
    関数より求め、前記限界墨量にこの墨入れ係数値を乗じ
    た値を基準墨量として求める請求項1または2に記載の
    色変換方法。
  4. 【請求項4】 前記墨階調特性関数Tk(L*) は、係数が
    初めて1より小さい値となる明度Lmin、係数が初めて零
    となる明度Lmax、最大墨量Kmax、ガンマγにより次の数
    1で定義される関数であり、Lmax、Lmin、Kmax、γを任
    意に設定して実際の特性を定める請求項3に記載の色変
    換方法。 【数1】
  5. 【請求項5】 出力装置の色信号が K= Kmax、C=M=Y=0
    のときの出力物の明度をLkmax、および、CMYKが全
    て最大信号値の時の4色重ね刷りで得られる出力物の明
    度をLcmykmaxとした時に、上記Lminを下記の数2により
    決定する請求項4に記載の色変換方法。 【数2】
  6. 【請求項6】 あらかじめ、出力装置の再現域全体に渡
    って、色相角Hに対する彩度の最大値Chmaxを求める最大
    彩度関数を求めておき、前記調整係数βは、適当に定め
    た1より小さい正の定数Cmaxと、当該入力信号の彩度成
    分Cの色相角HにおけるChmaxに対する比Cratioから、Cma
    x<Cratioのときは、β=0、そうでない時は、Cratioで
    表した彩度成分が0からCmaxに増加するに連れてβが1
    から0に単調に減少する任意の関数Fcにより、β=Fc
    (Cratio)として定める請求項2乃至請求項6に記載の
    色変換方法。
  7. 【請求項7】 均等色空間上の3変数入力色信号をカラ
    ー出力装置固有のCMYK色信号に変換する装置であっ
    て、前記入力色信号から明度成分に基づいて基準墨量を
    計算する墨量演算部と、前記入力信号から彩度成分と色
    相を演算する彩度色相演算部と、得られた彩度成分と色
    相に基づいて調整係数を決定する墨調整係数演算部と、
    前記基準墨量と決定された調整係数からK信号を決定
    し、このKと前記入力信号からCMY信号を演算するC
    MY演算部と、から構成されることを特徴とする色変換
    装置。
  8. 【請求項8】 前記墨量演算部は、与えられた明度に対
    する限界墨量を出力する限界墨量計算部と、与えられた
    明度において、限界墨量に対して零以上1以下の墨入れ
    係数を定める墨入れ係数計算部と、墨入れ係数計算部が
    参照する墨階調特性関数を、係数が初めて1より小さい
    値となる明度Lmin、係数が初めて零となる明度Lmax、最
    大墨量Kmax、ガンマγの4つのパラメータにより任意に
    設定する墨階調設定手段を含み、与えられた入力色信号
    の明度成分から、まず、限界墨量計算部にて限界墨量を
    求め、さらに、墨入れ計数計算部が、対応した墨入れ係
    数値を前記墨階調特性関数より決定し、前記限界墨量に
    この墨入れ係数値を乗じた値を基準墨量として求める請
    求項7に記載の色変換装置。
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