JPH05300367A - 色補正方法 - Google Patents

色補正方法

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JPH05300367A
JPH05300367A JP4125427A JP12542792A JPH05300367A JP H05300367 A JPH05300367 A JP H05300367A JP 4125427 A JP4125427 A JP 4125427A JP 12542792 A JP12542792 A JP 12542792A JP H05300367 A JPH05300367 A JP H05300367A
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JP
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color
color correction
coefficient
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image data
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JP4125427A
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English (en)
Inventor
Masao Seki
正生 関
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 非線形性の強いカラー画像出力装置に適した
色補正を行うことができ、しかも、色領域の境界ゾーン
で出力データの連続性を保つことができ、原稿の画像の
ノイズを増幅したり、疑似輪郭が発生することのない高
画質なカラー画像の再現が可能な色補正方法を提供する
ことを目的とする。 【構成】 入力されたカラー画像データが複数の領域に
分割された色空間のいずれの色領域に属するかを判別し
た後、当該入力画像データの属する色領域に基づいて、
少なくとも2種類以上用意された色補正用のマトリクス
係数セットのうち、いずれかの係数セットを選択して第
1次の色補正を行い、次に、入力画像データと当該入力
画像データが属する色領域の境界ゾーンとの色空間にお
ける距離を算出した後、この算出された距離と前記第1
次の色補正において使用された係数セットに応じて色補
正量を調整する調整量を算出し、最後に当該調整量に応
じて第1次色補正の結果を補正する第2次の色補正を行
うように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー複写機等のカ
ラー画像出力装置に使用される色補正方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、上記カラー複写機等のカラー画像
出力装置としては、例えば、次に示すようなものがあ
る。このカラー画像出力装置は、原稿のカラー画像を画
像読取装置によって読み取り、このカラー画像の画像情
報をR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画像データ
に変換する。そして、この画像読取装置によって読み取
られたR(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画像デー
タに基づいて、画像出力装置によってC(シアン)、M
(マゼンタ)、Y(イエロー)の3色の色材によってカ
ラー画像を再現して出力するように構成されている。そ
の際、上記カラー画像出力装置は、使用するC(シア
ン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3色の色材の
色特性や、画像を再現する電子写真プロセス等の画像形
成特性によって、入力されるR(赤)、G(緑)、B
(青)の3色の画像データに対応した画像をそのまま再
現できるわけではなく、画像の再現性に赤色系が強調さ
れるとか青色系が強調されるといった所定の画像出力特
性を有している。
【0003】そのため、上記カラー画像出力装置では、
カラー画像読取装置によって読み取られたR(赤)、G
(緑)、B(青)の3色の画像データを、カラー画像出
力装置の画像出力特性に適合したC(シアン)、M(マ
ゼンタ)、Y(イエロー)の3色の画像データに変換す
るための色補正を施し、カラー画像出力装置の原画像の
再現性を向上させることが行われている。
【0004】ところで、カラー複写機等においては、画
像読取装置によって読み取られた原稿のカラー画像を、
画像出力装置によって再現して直ちに出力するものであ
るため、色補正処理には、高速性が要求され、且つ最近
の事務機器に常に要求されるコスト等の制約が多い。そ
のため、カラー複写機等のカラー画像形成装置では、R
(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画像データからC
(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3色の
画像データへの色補正を、単純な線形マトリクス演算に
よって行うのが普通であった。
【0005】すなわち、上記カラー画像出力装置におい
ては、入力としてのR(赤)、G(緑)、B(青)の3
色の画像データから、次のような式で線形マトリクス演
算を行うことによって、C(シアン)、M(マゼン
タ)、Y(イエロー)の3色の色材に対応した画像デー
タの出力量を求めるようになっている。
【0006】
【数1】
【0007】この方法は、a11・R、a12・R…等の演
算がLUT(Look Up Table)を用いて行
えるので、乗算機を必要とせず、高速処理に向いた優れ
た方法である。
【0008】しかしながら、この方法では、非線形な特
性を持った画像出力装置に対しては十分な色補正が行え
ず、入力画像の色領域によっては大きな補正誤差が生
じ、そのため、画質の劣化を招くという問題点があっ
た。すなわち、カラー画像出力装置が、例えば、図9に
示すように、入力される画像情報に対して出力される画
像情報が非線形の特性を有する場合には、色補正を特性
直線L1に合わせて行うと、特性直線L2の画像領域で
補正誤差が生じ、この補正誤差は、特性直線L1から離
れるにしたがって次第に大きくなり、画質の劣化を生じ
る。また、逆に、色補正を特性直線L2に合わせて行う
と、特性直線L1の画像領域で同様に大きな補正誤差が
生じ、画質の劣化を生じることになり、いずれにしても
入力画像の色領域によって大きな補正誤差が生じ、画質
の劣化を招くという問題点があった。
【0009】そこで、このような問題点を解決するため
には、入力としてのR、G、Bの3色の画像データか
ら、次に示すような式に基づいて、2次の項まで利用し
て色補正する方法も考えられる。
【0010】
【数2】
【0011】しかし、この場合には、RG、GB、B
R、R2 、G2 、B2 のように2次の量を求める必要が
あるため、高価な乗算機を必要とし、コストが大幅にア
ップするとともに、その割りには画像出力装置の非線形
特性を完全に補正するまでには至らず、コストパフォー
マンスの点で問題のある方法といえる。
【0012】これに対して、線形マトリクス演算での色
補正において、図10に示すように、画像読取装置10
0から出力される入力データの色領域を色領域判定回路
101によって判定し、この色領域判定回路101によ
って判定された色領域毎に線形マトリクスの係数を切り
換えて、色補正回路102によって色補正処理を施し、
その結果を画像出力装置103に出力するように構成す
ることも考えられる。また、このような技術に関して、
特開昭63−278470号公報や特開平2−1288
69号公報に示すように、いくつかの提案が既になされ
ている。
【0013】このうち特開昭63−278470号公報
に開示された色変換方法は、カラー原稿を光学的に走査
して画像情報を読み取るカラー画像読取装置において、
前記カラー原稿からの反射光から得られるR(赤),G
(緑)、B(青)の光データをインク用の色データであ
るY(イエロー),M(マゼンタ)、C(シアン)のデ
ータにマトリクス係数を用いて変換する際に、前記R、
G、Bのデータから求まる色空間をN個の領域に分割
し、各領域ごとに設定された近似式より得られるそれぞ
れのマトリクス係数にて当該光データを色データに変換
するように構成したものである。
【0014】また、特開平2−128869号公報に開
示された色変換機能を有する色補正処理方法は、分光濃
度データで形成される色空間を、無彩色軸を中心として
放射状に広がる5以上の平面で分割し、上記平面上にそ
れぞれ有彩色を、上記無彩色軸上に無彩色を配し、上記
平面上の各有彩色及び上記無彩色軸上の無彩色に対応さ
せて、分光濃度及び記録濃度を設定し、上記色空間にお
いて上記平面で分割される各色空間毎に、その空間を分
割する両平面上の上記有彩色と上記無彩色とに対応する
分光濃度及び記録濃度から、色補正処理パラメータが求
められ、入力される記録・再現すべき色の分光濃度デー
タから、この記録・再現すべき色が上記分割された色空
間の何れに属すべき色かを判定し、この判定された色空
間に対応する上記色補正処理パラメータを選択し、この
選択された色補正処理パラメータに基づいて上記分光濃
度データを処理し、シアン、マゼンタ及びイエローの各
トナーの記録濃度データを求め、これらの記録濃度デー
タを変化させることによりり、色補正処理と同時に色相
の多重化処理を行うように構成したものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
の場合には、次のような問題点を有している。すなわ
ち、上記提案に係る色変換方法及び色補正処理方法は、
いずれも線形マトリクス演算での色補正に先立って、入
力データの色領域を判定し、色領域毎に線形マトリクス
の係数を切り換えて処理するものである。そのため、各
色領域においては、画像出力装置の出力特性にあった色
補正が可能であるものの、色領域の境界ゾーンでは、線
形マトリクスの係数が切り換わるため、図11に示すよ
うに、色領域の境界ゾーンを境にして出力データが大幅
に変化してしまい、出力データの連続性を保つことが困
難であるという問題点があった。また、色領域の境界ゾ
ーンの前後で入力画像データがわずかに変化する所謂ノ
イズが原稿の画像に存在すると、この原稿の画像のノイ
ズは、図11に示すように、色領域の境界ゾーンを境に
して異なった特性で補正されるため、原稿の画像のノイ
ズが増幅されて、出力画像の画質が大幅に低下したり、
原稿の画像では濃度が連続的に変化するにも拘わらず、
色領域の境界ゾーンを境にして補正された出力データの
濃度が急激に変化し、いわゆる疑似輪郭が発生するとい
う問題点もあり、実用的な方法とはいえなかった。
【0016】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたもので、その目的とすると
ころは、非線形性の強いカラー画像出力装置に適した色
補正を行うことができ、しかも、色領域の境界ゾーンで
出力データの連続性を保つことができ、原稿の画像のノ
イズを増幅したり、疑似輪郭が発生することのない高画
質なカラー画像の再現が可能な色補正方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述した技術的課題は、
この発明に係る色補正方法では、カラー画像読取装置に
よって読取られたカラー画像データをカラー画像出力装
置の画像出力特性に適合したカラー画像データに色補正
するための色補正方法において、入力されたカラー画像
データが複数の領域に分割された色空間のいずれの色領
域に属するかを判別した後、当該入力画像データの属す
る色領域に基づいて、少なくとも2種類以上用意された
色補正用のマトリクス係数セットのうち、いずれかの係
数セットを選択して第1次の色補正を行い、次に、入力
画像データと当該入力画像データが属する色領域の境界
ゾーンとの色空間における距離を算出した後、この算出
された距離と前記第1次の色補正において使用された係
数セットに応じて色補正量を調整する調整量を算出し、
最後に当該調整量に応じて第1次色補正の結果を補正す
る第2次の色補正を行うように構成されている。
【0018】前記係数切換えゾーンの近傍では、例え
ば、切換えゾーンの両側のどちらの係数を用いても結果
が殆ど等しくなるように調整量が設定される。
【0019】また、前記係数切換えゾーンからの距離が
ある閾値を越えた場合には、例えば、調整量が0になる
ように設定される。
【0020】
【作用】この発明においては、第1次の色補正として従
来と同様に、線形マトリクス演算を利用することができ
るので、LUT等の採用によって安価にハードウエアを
構成できる。また、入力画像データと当該入力画像デー
タが属する色領域の境界ゾーンとの色空間における距離
と、第1次の色補正において使用された係数セットに応
じて色補正量を調整する調整量を算出するため、この調
整量を算出するための式を適宜設定することによって、
係数切換えの境界ゾーンではどちらの係数で処理しても
最終的な出力が等しくなるように調整することができ、
出力画像の連続性を保つことができ、ノイズを増幅する
ことも防止できる。さらに、境界ゾーンから十分離れた
領域では、第1の色補正手段の出力が無調整で最終出力
となるように調整量をセットすることにより、各色領域
に最も合った係数での処理が有効に活かされ、良好な画
質の画像を得ることができる。
【0021】なお、特に、高画質が要求されるシステム
では、第1の色補正として2次以上の高次の項を含んだ
処理を採用することによって、極めて強い非線形性を持
った画像出力装置でも十分良好な色補正を行うことがで
きる。
【0022】
【実施例】以下にこの発明を図示の実施例に基づいて説
明する。
【0023】図1はこの発明に係る色補正方法の一実施
例を実施するための色補正装置を含むカラー画像出力装
置の全体ブロック図である。
【0024】このカラー画像出力装置は、図1に示すよ
うに、大別して、画像入力装置1と、第1の色補正手段
2と、画像出力装置3と、色領域判定手段4と、距離算
出手段5と、調整量算出手段6と、第2の色補正手段7
とから構成されている。
【0025】上記画像入力装置1は、公知のように、原
稿のカラー画像をCCDイメージセンサ等によって読み
取り、原稿のカラー画像を各画素毎にR(赤)、G
(緑)、B(青)の3色の画像データ(濃度データ)に
変換するものである。
【0026】この画像入力装置1によって読み取られた
R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の画像データは、
第1の色補正手段2及び色領域判定手段3に送られる。
第1の色補正手段2は、例えば、グレー領域の色の再現
性を考慮した次の2種類のマトリクス係数のセットを有
する。なお、上記第1の色補正手段2は、3種類以上の
マトリクス係数のセットを備えるようにしても勿論よ
い。また、マトリクス係数は、適宜所定の値に設定され
る。
【0027】
【数3】
【0028】
【数4】
【0029】そして、この第1の色補正手段2は、色領
域判定回路4から出力される係数切換信号Sに応じて2
種類の係数をリアルタイムで切換えながら、線形のマト
リクス演算を行い色補正を実施する。
【0030】次に、色領域判定手段4では、入力される
カラー画像データが複数の領域に分割された色空間のい
ずれの色領域に属するかが判定される。すなわち、この
色領域判定手段4では、図2のSTEP1に示すよう
に、画像入力装置1から入力されるRGBの3色の画像
データが、彩度判定のため、均等知覚色空間の1つであ
る国際照明委員会(CIE)のCIE1976L* *
* 表色系の信号に変換される。そして、このL* *
* 表色系の信号に変換されたL* * * 信号から、
図2のSTEP2に示すように、メトリッククロマC*
(=(a*2+b*21/2 )が求められ、さらにこの求め
られたメトリッククロマC* の値が、図2のSTEP3
に示すように、彩度領域判定用閾値C0 * と比較され
る。つまり、この色領域判定手段4では、彩度に相当す
るメトリッククロマC* の値によって色空間を、図3に
示すように、彩度領域判定用閾値C0 * に対応した球の
内側と外側の2つの色領域に分割し、入力されるカラー
画像データがいずれの色空間に属するかが判定される。
【0031】ここでは、説明の都合上、RGB信号から
* * * 信号への変換を、次の簡略式で求めてい
る。もちろん、他の式を用いて変換してもよい。
【0032】
【数5】
【0033】ここで、具体的な数値例として、画像入力
装置1から入力される画像データ(DR ,DG ,DB
として、(DR ,DG ,DB )=(0.1,0.2,
0.3)を、彩度領域判定用閾値C0 * としてC0 *
30を用いることにする。そうすると、本例では、上式
により(L* ,a* ,b* )=(85.1,9.2,2
2.3)、C* =24.1が得られ、判定条件C* ≦C
0 * を満足するので、係数選択信号Sには、図2のST
EP4に示すように、S=1がセットされる。なお、求
められたメトリッククロマC* がC* >C0 * の場合に
は、係数選択信号Sには、図2のSTEP5に示すよう
に、S=−1がセットされる。そして、係数選択信号が
S=1の場合には、第1の色補正手段2において第1の
係数セットが選択され、係数選択信号がS=−1の場合
には、第2の係数セットが選択される。
【0034】その結果、上記数値例では、第1の色補正
手段2で第1の係数セットが使用され、次の式に示すよ
うに、第1次の色補正が行われる。
【0035】
【数6】
【0036】一方、上記色領域判定手段4で求められた
(L* ,a* ,b* )及び係数選択信号Sは、距離算出
手段5に送られ、この距離算出手段5によって、入力画
像データと当該入力画像データが属する色領域の境界ゾ
ーンとの色空間における距離が算出される。すなわち、
上記距離算出手段5では、図2のSTEP6に示すよう
に、予め定められた関数f(x)により、距離d=S・
f(x)が求められる。ここで、関数f(x)の形は、
後段の調整量算出手段6と対応していれば、どのような
関数でも使用可能であるが、比較的簡易で良好な結果が
得られる例としては、次のようなものが考えられる。
【0037】
【数7】
【0038】ここで、ΔC* max は、色補正を施す距離
dを決定するための定数である。この(7)式を図に示
すと図4のようになる。このΔC* max として例えば、
ΔC* max =10の値が用いられる。この値を上式にこ
れまでの数値例とともに当てはめれば、d=1・{(2
4.1−30)/10}2 =0.35が得られる。
【0039】なお、上式中の2次式の部分をLUTにし
ておくのも、色補正装置のシステムの自由度を高める上
で有効な方法である。
【0040】この距離算出手段5によって得られた距離
dは、(L* ,a* ,b* )と共に調整量算出手段6に
送られる。
【0041】この調整量算出手段6では、図2のSTE
P7に示すように、(L* ,a* ,b* ,d)及び第1
の色補正手段2で使用される2組の補正係数から適正な
調整量(ΔY、ΔM、ΔC)が算出される。この調整量
の算出は、次のようにして行われる。
【0042】以下、調整量ΔY、ΔM、ΔCについて同
様な議論が成立するので、ここでは、調整量ΔCの算出
方法についてのみ詳細に説明し、他の調整量の算出方法
については省略する。
【0043】この調整量ΔCを求めるアルゴリズムは、
距離dが1のところで調整量ΔCが0となり、距離dが
d≒0の領域では、次の式が成り立つようなものであれ
ば、どのようなものでも良い。
【0044】
【数8】
【0045】ここで、aCR,aCG,aCBは、境界ゾーン
上の入力に対してDC が最終的に持つべき値を直接的に
与えるための係数で、第1の係数セットと第2の係数セ
ットの算術平均などが使用可能である。
【0046】この調整量ΔCは、次のようにして図を用
いて説明することができる。すなわち、図5に示すよう
に、メトリッククロマC* の彩度領域判定用閾値C0 *
の前後で、距離dがd≧0のときはDC に係る第1の係
数セットが、距離dがd<0のときはDC に係る第2の
係数セットがそれぞれ使用される。このまま色補正を行
った場合には、境界ゾーンの彩度領域判定用閾値C0 *
上で補正値が不連続となる。そのため、この境界ゾーン
の彩度領域判定用閾値C0 * 上及びその近傍では、第1
の色補正手段2の補正結果に調整量ΔCを施すことによ
って、補正直線を滑らかに連続的に接続し、連続した補
正結果が得られるようになっている。なお、境界ゾーン
の彩度領域判定用閾値C0 * 上では、例えば、補正係数
として第1の係数セットと第2の係数セットの算術平均
が使用される。
【0047】いま、DC の調整量ΔCを求める式として
次の式を用いる。
【0048】
【数9】
【0049】この式は、上述したように、距離dが1の
ところで調整量ΔCが0となり、距離dがd≒0の領域
では(8)式が成り立つという条件を満足する。
【0050】ここで、DR0,DG0,DB0は、画像データ
が彩度領域判定用閾値C0 * においてとる値を示してお
り、これらの値DR0,DG0,DB0に調整量算出係数Δa
R ,ΔaG ,ΔaB をそれぞれ掛けることによって、調
整量ΔCが求まる。
【0051】なお、この調整量ΔCを求める式は、上述
した距離dが1のところで調整量ΔCが0となり、距離
dがd≒0の領域では(8)式が成り立つという条件を
満足するものであれば、他の式を用いても勿論よい。
【0052】このようにして調整量ΔCを求めるアルゴ
リズムの一例としては、次のようなものが挙げられる。
【0053】まず、L* ,a* ,b* を極座標変換す
ることによりL* ,C* ,H* を求める。ここで、H*
はhue angleと呼ばれる色相を表す量であり、
次の式を満足する。
【0054】
【数10】
【0055】次に、(DR ,DG ,DB )→(L*
* ,b* )→(L* ,C* ,H*)の変換を逆にたど
ることにより、最終的にL* ,C0 * ,H* となるよう
な彩度領域判定用閾値C0 * におけるDR0,DG0,DB0
の値を求める。
【0056】また、調整量算出係数ΔaR ,ΔaG
ΔaB は、次の式により求める。
【0057】
【数11】
【0058】ここで、aRS,aGS,aBSは、距離dがd
≧0のときはDC に係る第1の係数セットを、距離dが
d<0のときはDC に係る第2の係数セットを表す。す
なわち、距離dの正負は、(7)式から明らかなよう
に、係数選択信号Sの符号によって決まる。そして、こ
の係数選択信号Sは、入力されるカラー画像データのメ
トリッククロマC* が彩度領域判定用閾値C0 * 以下の
場合に正となり、彩度領域判定用閾値C0 * より大きい
場合には負となる。したがって、aRS,aGS,aBSとし
て、距離dがd≧0のときは、第1の色補正手段2で使
用されるものと同じ第1の係数セットの係数が使用さ
れ、距離dがd<0のときは、第1の色補正手段2で使
用されるものと同じ第2の係数セットの係数が使用され
る。
【0059】また、aCR,aCG,aCBは、上述したよう
に、境界ゾーン上の入力に対してDC が最終的に持つべ
き値を直接的に与えるための係数で、通常は第1の係数
セットと第2の係数セットの算術平均が使用される。
【0060】次に、DC の調整量ΔCを求める演算を
実際の数値例を用いて説明する。この調整量ΔCは、上
述した(9)式によって求められる。
【0061】いま、前述の数値例を用いて、(L* ,a
* ,b* )=(85.1,9.2,22.3)、d=
0.35として数値での説明を継続すると、このL*
* ,b* の値から(10)式を用いてL* ,C* ,H
* を求めると、(L* ,C* ,H* )=(85.1,2
4.1,1.18)となる。ここで、メトリッククロマ
* の値として、境界ゾーンに対応した値を示す彩度領
域判定用閾値C0 * を用いると、L* ,C0 * ,H
* は、(L* ,C0 * ,H* )=(85.1,30,
1.18)となる。そこで、この(L* ,C0 *
* )=(85.1,30,1.18)が得られるよう
な(DR0,DG0,DB0)の値は、(5)式から明らかな
ように、次に示すような変換を逆にたどって求められ
る。
【0062】
【数12】
【0063】ここで、aCR,aCG,aCBとして2組の係
数の算術平均を採用すると、aCR,aCG,aCBは、
(3)式及び(4)式から求められるように、(aCR
CG,aCB)=(1.2,−0.2,0.15)とな
る。よって、調整量算出係数ΔaR,ΔaG ,Δa
B は、これらの値を(11)に代入して次のように求め
られる。
【0064】
【数13】
【0065】したがって、最終的に調整量ΔCは、
(9)式に(12)式及び(13)式で求められた値を
代入して次のように求められる。なお、dは、0.35
>0である。
【0066】
【数14】
【0067】調整量ΔM及びΔYについても全く同様の
計算を行うと、結局調整量ΔC、ΔM、ΔYとして次の
値が求まる。
【0068】
【数15】
【0069】最後に、第2の色補正手段7では、上記調
整量算出手段6によって求められた調整量ΔC、ΔM、
ΔYに応じて第1次色補正の結果を補正する第2次の色
補正が行われる。この第2の色補正手段7では、次のよ
うに、第1次の色補正の結果DC ,DM ,DY に調整量
ΔC、ΔM、ΔYを加算することによって、第2次の色
補正が行われ、一連の色補正が完了する。
【0070】
【数16】
【0071】この第2の色補正手段7から出力される色
補正後の画像データD’C ,D’M,D’Y は、画像出
力装置3に送られ、この画像出力装置3では、色補正後
の画像データD’C ,D’M ,D’Y に基づいて、公知
の電子写真プロセス等によってカラー画像の出力が行わ
れる。
【0072】このように、この発明に係る色補正方法の
一実施例においては、第1次の色補正として従来と同様
に、線形マトリクス演算を利用することができるので、
LUT等の採用によって安価にハードウエアを構成でき
る。また、入力画像データと当該入力画像データが属す
る色領域の境界ゾーンとの色空間における距離と、第1
次の色補正において使用された係数セットに応じて色補
正量を調整する調整量を算出するため、この調整量を算
出するための式を適宜設定することによって、係数切換
えの境界ゾーンではどちらの係数で処理しても最終的な
出力が等しくなるように調整することができ、出力画像
の連続性を保つことができ、ノイズを増幅することも防
止できる。さらに、境界ゾーンから十分離れた領域で
は、第1の色補正手段の出力が無調整で最終出力となる
ように調整量をセットすることにより、各色領域に最も
合った係数での処理が有効に活かされ、良好な画質の画
像を得ることができる。
【0073】なお、前記実施例では、色領域判定回路4
において、色空間におけるメトリッククロマC* を基準
として色空間を2つの領域に分割して、入力画像データ
がいずれの色領域に属するかを判定した場合について説
明した。しかし、これに限定されるわけではなく、色空
間におけるメトリッククロマC* を基準として色空間を
3つ以上の領域に分割して、入力画像データがいずれの
色領域に属するかを判定しても勿論よい。
【0074】また、色空間を分割する特性値としては、
色空間におけるメトリッククロマC* に限定されるもの
ではなく、任意の特性値を使う事ができ、例えば無彩色
における明度に対応したL* を基準として、色空間を複
数の領域に分割しても良い。その際、図6に示すよう
に、明度に対応した2つの値L* 1 ,L* 2 を基準とし
て、色空間を3つの領域に分割するようにしても良い。
【0075】さらに、色空間を分割する特性値として
は、1つの基準値に限るものではなく、国際照明委員会
(CIE)のCIE1976L* * * 表色系の
* ,b*信号の2つの値を採用し、図7に示すよう
に、色空間を例えば6つの色領域に分割するようにして
も良い。なお、色空間を分割する特性値としては、3つ
の基準値を使用しても良い。
【0076】また、色空間を分割する特性値として、色
空間におけるメトリッククロマC*等の一種類の値を採
用した場合でも、このメトリッククロマC* の閾値が色
空間の全てにおいて一定である必要はなく、例えば、図
8に示すように、メトリッククロマC* の閾値が色空間
において楕円形状に設定されたものであっても勿論よ
い。
【0077】
【発明の効果】この発明は、以上の構成及び作用よりな
るもので、簡単なハードウエア構成で、非線形性の強い
カラー画像出力装置に適した色補正を行うことができ、
しかも、色領域の境界ゾーンで出力データの連続性を保
つことができ、原稿の画像のノイズを増幅したり、疑似
輪郭が発生することのない高画質のカラー画像の再現が
可能な色補正方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明に係る色補正方法の一実施例
を実施するための色補正装置を示すブロック図である。
【図2】 図2は色補正方法を示すフローチャートであ
る。
【図3】 図3は色空間を示すグラフである。
【図4】 図4は距離dとメトリッククロマCとの関係
を示すグラフである。
【図5】 図5はメトリッククロマCと補正後のデータ
との関係を示すグラフである。
【図6】 図6は色空間を分割する基準を示すグラフで
ある。
【図7】 図7は色空間を分割する他の基準を示すグラ
フである。
【図8】 図8は色空間を分割するさらに他の基準を示
すグラフである。
【図9】 図9は従来の色補正特性を示すグラフであ
る。
【図10】 図10は従来の色補正装置を示すブロック
図である。
【図11】 図11は入力データと出力データとの関係
を示すグラフである。
【符号の説明】
1 画像入力装置、2 第1の色補正手段、3 画像出
力装置、4 色領域判定手段、5 距離算出手段、6
調整量算出手段、7 第2の色補正手段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カラー画像読取装置によって読取られた
    カラー画像データをカラー画像出力装置の画像出力特性
    に適合したカラー画像データに色補正するための色補正
    方法において、入力されたカラー画像データが複数の領
    域に分割された色空間のいずれの色領域に属するかを判
    別した後、当該入力画像データの属する色領域に基づい
    て、少なくとも2種類以上用意された色補正用のマトリ
    クス係数セットのうち、いずれかの係数セットを選択し
    て第1次の色補正を行い、次に、入力画像データと当該
    入力画像データが属する色領域の境界ゾーンとの色空間
    における距離を算出した後、この算出された距離と前記
    第1次の色補正において使用された係数セットに応じて
    色補正量を調整する調整量を算出し、最後に当該調整量
    に応じて第1次色補正の結果を補正する第2次の色補正
    を行うことを特徴とする色補正方法。
  2. 【請求項2】 前記係数切換えゾーンの近傍ではどちら
    の係数を用いても結果が殆ど等しくなるように調整量が
    設定されていることを特徴とする請求項第1項記載の色
    補正方法。
  3. 【請求項3】 前記係数切換えゾーンからの距離がある
    閾値を越えると調整量が0になることを特徴とする請求
    項第1項又は第2項記載の色補正方法。
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