JP4282877B2 - カラー画像処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、CMYの3成分からなる入力色信号に対してK成分を用いた下色除去処理を行なうカラー画像処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、カラープリンタ等の、カラーの画像や文字を印画紙等の媒体上に出力する画像形成装置は、CMY(Cyan Magenta Yellow)の3つの色成分(色信号)もしくはCMYKの4つの色成分(色信号)によって特定の色を表現している。
【0003】
このような画像形成装置において、カラーの色材は一般的に高価であるので、カラー印刷を行なう際においても、なるべくその使用量を低減したいという要求がある。又、CMYの3成分からなるカラー画像にK(黒)版(成分)を追加することによりカラー画像の色再現を調整する手法が知られている。更に、カラー画像を形成する際に、媒体や色材(インク,トナー等)の特性により、指定通りの量の色材が媒体上に乗らない場合がある。
【0004】
さて、CMY3成分の色材を同量ずつ混合することにより、理論的にグレーに近い色を作成することができ、この性質を利用して、CMY3成分のグレー成分を分離してK(黒)成分に置き換えるUCR(Under Color Removal:下色除去)処理を行なうことにより、CMY成分の各色材の使用量を減少させたり、又、そのカラー画像の色再現を調整する手法が知られている。
【0005】
図15は一般的なUCR処理のを説明するための概念図であり、この図15を用いて一般的なUCR処理について説明する。
CMYの3成分からなる入力信号中について、その含有量が最小である色成分(図15中においてはY)の含有量に、一定の割合(UCR率)を乗算してK版の使用量、すなわちUCR量を算出する。
【0006】
そして、この入力色信号を構成するCMYの各色信号から、それぞれこのUCR量と同量の成分を除去するとともに、この入力色信号にこのUCR量(K版追加量)と同量のK版を付加することにより、UCR処理を行なう。
なお、図15はUCR率=100%の場合における下色除去処理について示しており、この図15に示すように、UCR率が100%である場合には、入力信号を構成するCMYの各色信号のうち最小値を示す色信号(図15中ではY)と同量の色信号をUCR量としてK版に置き換える。
【0007】
そして、このようなUCR処理を行なうことにより、カラーインク(CMY)の使用量を低減することができ、経済的にカラー画像を形成することができる。なお、上述のごとくUCR率が100%の場合には、濃度域全体にわたって黒版が入るので3色インク(CMY)と黒インクとのトーンの整合がとり難く、又、明部における黒による地汚れが目立ち易いので、通常はUCR率を低減するスケルトンブラック法が用いられることも多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の一般的なUCR処理手法においては、CMYの各色材の一部をK版によって置き換えることにより、UCR処理の前後においてそのカラー画像の明度が変化したり、又、色の深みが出ない等、色再現性が大幅に劣化するという課題がある。
【0009】
特に、従来のUCR処理手法においては、入力色信号に対して一意的なパラメータ(UCR率)を使用せず一定のパラメータでUCR処理を行なうので、UCR処理後の画像の色再現性を向上させることは困難である。全色に対して整合性のとれたパラメータを決定することは難しく、色再現性を向上させるべく入力色信号に応じたパラメータを決定するには、試行錯誤や熟練を要するという課題もある。
【0010】
そこで、特開平7−87346号公報には、入力色信号を機器の特性に依存しない知覚的に均等な色空間上の色信号に変換し、その彩度信号を用いてUCR率を算出することにより、経験的なパラメータ調整を必要とせずに簡便な演算により正確な色表現を実現したUCR処理手法が開示されている。
しかしながら、この特開平7−87346号公報に開示されている手法においては、その色再現性が、知覚的に均等な色空間に依存するので、実際にデバイスから出力する際に、例えば、黒から1次色(CMYのうち1成分だけで表現することができる色)へのグラデーションや、黒から2次色(赤,緑,青等の、CMYのうち特定の2成分によって表現される色)へのグラデーションを出力する場合に、UCR率が入力色信号に対して一様に変化しないので、滑らかな色再現を行なうことができない場合がある。
【0011】
また、彩度のみに着目してパラメータを決定しているので、例えば、明るさや色味が異なる色についても、彩度が等しい場合には同一のパラメータでUCR処理され、一様にK版が追加されるようになっている。これにより、人肌等の、硬い色再現や濁りを感じるような表現が嫌われる画像部分についても一様にK版が追加されてしまい、ユーザが希望する画質のカラー画像を形成することができないという課題がある。
【0012】
さらに、特開平7−107307号公報には、入力色信号から彩度を算出し、この彩度をパラメータとしてUCR処理を行なうことにより、高彩度領域における色再現性を向上させる手法が開示されているが、この特開平7−107307号公報に開示されている手法においても、彩度のみに注目してパラメータを決定しているので、同様に、画像の明るさや色味の違いに対応することができず、ユーザが希望する画質のカラー画像を形成することができないという課題がある。
【0013】
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、下色除去処理の前後において色の差異が最小となるようなパラメータを用いて下色除去を行なうことにより、ユーザが希望する画質のカラー画像を形成することができるようにした、カラー画像処理方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明のカラー画像処理方法(請求項1)は、入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)と、UCR処理の効果が発生し始める濃度値として予め設定された濃度値SPと、該入力色信号を構成する色成分の値をビット値として表す場合における当該ビット値として取りうる最大値MMとに基づいて、以下に示す式により明度係数Mを求め、
明度係数M={MIN(C,M,Y)−SP}÷(MM−SP)
該入力色信号に基づいて、該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)を前記入力色信号における色成分の最大値MAX(C,M,Y)で除算する以下の式により彩度係数Sを求め、
彩度係数S=MIN(C,M,Y)÷MAX(C,M,Y)
求めた該明度係数Mおよび該彩度係数Sを乗算する以下の式により下色除去率UCRを算出し、
UCR=彩度係数S×明度係数M
前記算出された下色除去率UCRを用いて該入力色信号に下色除去処理を行なうことを特徴としている。
また、本発明のカラー画像処理方法(請求項2)は、入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)と、UCR処理の効果が発生し始める濃度として予め設定された濃度値SPと、該入力色信号を構成する色成分の値をビット値として表す場合における当該ビット値として取りうる最大値MMと、指定された可変な曲率A2とに基づいて、該曲率A2を指数とする冪乗算を行なう以下に示す式により明度係数Mを求め、
明度係数M=[{MIN(C,M,Y)−SP}÷(MM−SP)]A2
該入力色信号に基づいて、該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)を前記入力色信号における色成分の最大値MAX(C,M,Y)で除算した値に対して指定された可変な曲率A1を指数とする冪乗算を行なう以下の式により彩度係数Sを求め、
彩度係数S={MIN(C,M,Y)÷MAX(C,M,Y)}A1
求めた該明度係数Mおよび該彩度係数Sを乗算する以下の式により下色除去率UCRを算出し、
UCR=彩度係数S×明度係数M
前記算出された下色除去率UCRを用いて該入力色信号に下色除去処理を行なうことを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)第1実施形態の説明
図1は本発明の第1実施形態としてのカラー画像処理装置のハードウェア構成を機能構成とともに示すブロック図であり、本第1実施形態のカラー画像処理装置100aは、この図1に示すように、ディスプレイ10,キーボード20,マウス21,CPU30a,RAM40,ROM50,ハードディスク60およびI/Oインターフェース70をそなえたコンピュータシステムとして構成されており、これらの各部はバス90を介して相互に通信可能に接続されている。
【0021】
ディスプレイ10は、後述するCPU30aによる演算結果等を表示させるものであり、I/Oインターフェース70は、フロッピーディスクドライブ(FDD)71やカラープリンタ80等の外部周辺機器との間においてデータをやり取りするためのインターフェースとして機能するものである。又、カラープリンタ80は、印刷用紙等の媒体上にカラー画像を形成するものである。
【0022】
RAM(Random Access Memory)40は、CPU30aが演算を行なう際の作業領域であり、ROM(Read Only Memory)50は本装置を起動するためのBIOS(Basic Input Output System)等が格納されている。
キーボード20およびマウス21は、ユーザが種々の指示や情報を入力するためのものであり、又、これらのキーボード20およびマウス21は、ユーザがこれらを用いて、下色除去対象の入力色空間内における任意の色信号についての色票を指定色票として選択的に指定するものであり、指定色票入力部22として機能するようになっている。
【0023】
CPU30aは、ディスプレイ10,ハードディスク60,I/Oインターフェース70等の動作を制御するものである。又、CPU30aは、ハードディスク60,RAM40,ROM50に格納されている種々のアプリケーションを実行することにより種々の演算を実行することにより、下色除去処理部31,入力色票作成部32,出力色票作成部33およびパラメータ決定部34として機能するようになっている。
【0024】
CPU30aは、CMYの3色からなる色信号について、それらの一部をK(黒)版によって置換することによりCMYKの4色からなる色信号に変換する下色除去(Under Color Removal;以下UCRという場合がある)を行なう下色除去処理部(以下、UCR処理部という場合もある)31として機能するようになっている。
【0025】
なお、本第1実施形態においては、便宜上、色信号におけるC,M,Y,Kの各色成分をそれぞれ8ビットの数値(0〜255)で表わす。
また、本装置100aにおけるUCR処理においては、▲1▼UCR処理前の色信号によって形成される色と、UCR処理後の色信号によって形成される色とを同じ色にすることを目的として行なわれる場合、すなわち、入力色の保存を目的として行なわれる場合(色保存モード)と、▲2▼UCR処理後の色信号によって形成される色を、ユーザが別途、指定する色と同じ色にすることを目的として行なわれる場合(色指定モード)とがある。
【0026】
そして、色保存モードでUCR処理を行なう場合においては、CPU30aは、入力色空間において特定の色信号を選択し、この選択した色信号(以下、選択色信号)についての色票をカラープリンタ(入力色票作成部,出力色票作成部)80を用いて印刷するようになっている。
図2(a)〜(c)はそれぞれ入力色票作成部32およびカラープリンタ80によって作成される色票の例を示す図であり、図2(a)は選択色信号が(0,0,0)である場合の入力色票を示す図、図2(b)は選択色信号が(128,128,128)である場合の入力色票を示す図、図2(c)は選択色信号が(255,255,255)である場合の入力色票を示す図である。
【0027】
すなわち、CPU30aは、カラープリンタ80と協動して、下色除去対象の入力色空間内から色信号を選択色信号として選択し、この選択色信号の色票を入力色票として作成する入力色票作成部32として機能するようになっている。
なお、上述のようにして作成される色票は、入力色空間に対し定線形な分布を有するものであってもよく、又、明度の曲率に比例した分布を有するものであってもよい。
【0028】
なお、上述した説明中や図2中においては、便宜上、色信号を構成するC,M,Yの色成分のうち少なくとも1つが「0」となる色信号組についても表しているが、実際には、色成分に「0」が入った色信号組についてはUCR処理が行なわれることはない。
一方、色保存モードでUCR処理を行なう場合には、先ず、ユーザが特定の色票を、指定色票としてキーボード20やマウス21を用いて指定する。すなわち、本第1実施形態のカラー画像処理装置100aにおいては、キーボード20やマウス21が、下色除去対象の入力色空間内における任意の色信号についての色票を指定色票として選択的に指定可能な指定色票入力部22として機能するようになっている。
【0029】
また、CPU30aは、上述した選択色信号(色指定モード時)や、指定色票についての色信号(以下、指定色信号という場合もある;色保存モード時)について、2以上のパラメータ(UCR率)を用いてそれぞれUCR処理を行なうようになっており、更に、CPU30a(出力色票作成部33)は、これらのUCR処理後の色信号の色票を出力色票としてカラープリンタ80を用いて印刷するようになっている。なお、以下、本第1実施形態においてパラメータという場合にはUCR率をいうものとする。
【0030】
さらに、CPU30aは、これらのUCR処理に用いたパラメータをRAM40やハードディスク60に格納するようになっている。
そして、色保存モード時においては、CPU30aが任意に選択した色信号(選択色信号)について色票(入力色票)を作成する。又、CPU30aは、これらの選択色信号に対してそれぞれ2以上のパラメータでUCR処理を行ない、更に、そのUCR処理後の色信号の色票(出力色票)を作成する。
【0031】
ユーザは、これらの出力色票と入力色票とを比較して、これらの出力色票と入力色票との色の差異が最小となる出力色票を選択する。
また、CPU30a(パラメータ決定部34)は、この比較の結果、入力色票との色の差異が最小となる出力色票についてのパラメータを取得しRAM40やハードディスク60に記憶するようになっている。
【0032】
一方、色指定モード時においては、ユーザは、予め希望する色票(指定色票)を用意しておき、CPU30a(下色除去処理部31)は、この指定色票についての指定色信号を2以上のパラメータによってUCR処理を行なう。
また、CPU30a(出力色票作成部33)は、これらの複数のパラメータによるUCR処理によって形成された各色信号についての色票(出力色票)をそれぞれ作成し、これらの複数の出力色票と指定色票を比較して、複数の出力色票のうち指定色票との色の差異が最小となる出力色票を選択するようになっている。
【0033】
また、CPU30a(パラメータ決定部34)は、これらの比較の結果、指定色票との色の差異が最小となる出力色票についてのパラメータを取得しRAM40やハードディスク60に記憶するようになっている。
すなわち、CPU30a(パラメータ決定部34)は、所定の入力信号に対応する入力色票と、この所定の入力色信号について下色除去処理部31による下色除去処理を行なって得られる色信号に対応する出力色票との色の差異が最小となるパラメータを選択するようになっており、又、CPU30a(下色除去処理部31)は、パラメータ決定部34により選択されたパラメータを用いて、入力色信号にする下色除去処理を行なうようになっているのである。
【0034】
なお、上述した入力色票もしくは指定色票と出力色票の比較については、指定色票と出力色票とをそれぞれ光学的に測定し、その測定結果についてCIE(Commission Internationale d'Eclairage)色差を比較することによって行なってもよく、又、いわゆる2分法として知られる、ユーザの目視による主観評価によって行なっても良い。
【0035】
ここで、2分法によって複数の出力色票と入力色票もしくは指定色票とを比較する手法について説明する。
(i)互いに十分な距離を持った2つのパラメータ(例えば、UCR率=0%,100%)を用いて選択色信号もしくは指定色信号についてUCR処理を行ない、更に、これらのUCR処理後の各色信号についての色票をそれぞれカラープリンタ80を用いて作成する。
【0036】
(ii)作成されたこれらの2つの出力色票をそれぞれ入力色票もしくは指定色票と比較して、入力色票もしくは指定色票との差異が最も少ない方の出力色票を選択する(例えば100%)。
(iii)先ほどUCR処理に用いた2以上のパラメータ(UCR率=0%,100%)の中間的なパラメータ(例えばUCR率=50%)を算出する。
【0037】
(iv)この新たに求めた中間的なパラメータ(50%)を用いて選択色信号もしくは指定色信号に対してUCR処理を行ない、更に、このUCR処理後の色信号についての色票(出力色票)を作成する。
(v)そして、この新たな出力色票と先の出力色票(UCR率=100%)とを比較して、入力色票もしくは指定色票との差異が少ない方の出力色票を選択する。
【0038】
(vi)以下、上記(iii)〜(v)を繰り返し行なうことにより、入力色票もしくは指定色票の色との差異が最小となる出力色票についてのパラメータを決定する。
そして、CPU30a(下色除去処理部31)は、このパラメータ決定部34によって決定されたパラメータを用いて、入力色信号に対するUCR処理を行なうようになっている。
【0039】
このような構成により、本発明の第1実施形態としてのカラー画像処理装置における色保存モードにおける処理を、図3に示すフローチャート(ステップA10〜A70)に従って説明する。
CPU30aは、入力色空間内から適当な色信号を選択色信号として選択して、この色信号の色票(入力色票)を、入力色票作成部32としての機能およびカラープリンタ80を用いて作成する。又、CPU30aは、この色信号に対して2以上のパラメータを用いてUCR処理を行ない、そのUCR処理後の色信号について、出力色票作成部33としての機能およびカラープリンタ80を用いて色票(出力色票)を各パラメータ毎に作成する(ステップA10)。
【0040】
次に、CPU30aは、パラメータの決定方法を確認する(ステップA20)。ユーザはキーボード20やマウス21を用いて、このパラメータの決定方法を指定する。なお、パラメータの決定方法は予め設定しておいてもよい。
ここで、ユーザが、パラメータの決定方法として「CIE色差が最小となるもの」を選択した場合には(ステップA20のルート▲1▼参照)、CPU30aは、パラメータ毎の各出力色票についてそれぞれ光学的に測定し、入力色票とCIE色差が最小となる出力色票を選択する(ステップA30)。
【0041】
また、ユーザが、パラメータの決定方法として「主観評価による色差が最小となるもの(2分法)」を選択した場合には(ステップA20のルート▲2▼参照)、CPU30aは、パラメータ毎の各出力色票と入力色票とを目視によって順次比較して、入力色票との色の色差が最小となる出力色票を選択する(ステップA40)。
【0042】
その後、CPU30aは、上記ステップA30もしくはステップA40において求めた、入力色票と出力色票との色の色差が最小となるパラメータを用いて、入力信号に対してUCR処理を行なう(ステップA50)。
そして、CPU30aは、全ての入力信号に対してUCR処理を行なったか否かを判断し(ステップA60)、全ての入力信号に対して処理が行なわれていない場合には(ステップA60のNOルート参照)、次の画素に移行して(ステップA70)、ステップA50に戻る。又、全ての入力信号に対してUCR処理を完了した場合には(ステップA60のYESルート参照)、CPU30aは、その処理を終了する。
【0043】
次に、本発明の第1実施形態としてのカラー画像処理装置100aにおける色指定モードにおける処理を、図4に示すフローチャート(ステップB10〜B80)に従って説明する。
例えば、CPU30aは、入力色空間内から適当な色信号を選択色信号として複数選択するとともに、これらの選択色信号の色票を作成する。そして、ユーザは、これらの色票の中から希望する色票を指定色票として指定する(ステップB10)。なお、ユーザはCPU30aによって作成された色票中から希望の色票を選択する代わりに、予め用意しておいた色票を指定色票として用いてもよい。
【0044】
そして、CPU30aは、この指定色票に対する色信号(指定色信号)について2以上のパラメータを用いてUCR処理を行ない、これらのUCR処理の結果得られた各色信号の色票を出力色票としてカラープリンタ80から出力して作成する(ステップB20)。
CPU30aはパラメータの決定方法を確認し(ステップB30)、ここで、ユーザはキーボード20やマウス21を用いてパラメータの決定方法を指定する。なお、このパラメータの決定方法は、予め設定しておいてもよい。
【0045】
ユーザが、パラメータの決定方法として「CIE色差が最小となるもの」を選択した場合には(ステップB30のルート▲1▼参照)、CPU30aは、指定色票と、各パラメータ毎に作成された全ての出力色票とをそれぞれ光学的に測定し、指定色票とCIE色差が最小となる出力色票を選択する。(ステップB40)。また、ユーザが、パラメータの決定方法として「主観評価による色差が最小となるもの(2分法)」を選択した場合には(ステップB30のルート▲2▼参照)、CPU30aは、指定色票と、各パラメータ毎に作成された全ての出力色票とを目視によって順次比較して、指定色票との色の色差が最小となる出力色票を選択する(ステップB50)。
【0046】
その後、CPU30aは、上記ステップB40もしくはステップB50において求めた、指定色票と出力色票との色の色差が最小となるパラメータを用いて、入力信号に対してUCR処理を行なう(ステップB60)。
その後、全ての入力信号に対してUCR処理を行なったか否かを判断し(ステップB70)、全ての入力信号に対して処理が行なわれていない場合には(ステップB70のNOルート参照)、次の画素に移行して(ステップB80)、ステップB60に戻る。又、全ての入力信号に対してUCR処理を完了した場合には(ステップB70のYESルート参照)、CPU30aは、その処理を終了する。
【0047】
このように、本発明の第1実施形態としてのカラー画像処理装置100aによれば、パラメータ決定部34により、UCR処理の前後において色の差異が最小となるパラメータを決定し、このパラメータを用いて入力色信号に対してUCR処理を行なうので、不自然な階調飛びや不整合のない、滑らかな色再現が可能なUCR処理を行なうことができ、ユーザが希望する画質の画像が形成される。
【0048】
また、色保存モードにおいては、UCR処理の前後において色の差異を最小限に抑えることができる。
さらに、色指定モードにおいては、ユーザが指定色票を予め指定し、この指定色票について、UCR処理後において色の差異が最小限になるようなパラメータを取得することができるので、K版が付加されたカラー画像を任意に調整することができる。
【0049】
(B)第2実施形態の説明
図5は本発明の第2実施形態としてのカラー画像処理装置のハードウェア構成を機能構成とともに示すブロック図であり、本第2実施形態のカラー画像処理装置100bは、この図5に示すように、前述した図1に示すカラー画像処理装置100aにおけるCPU30aに代えてCPU30bをそなえるとともに、ハードディスク60に代えてハードディスク60bをそなえて構成されている。
【0050】
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
また、本第2実施形態においても、便宜上、色信号におけるC,M,Y,Kの各色成分をそれぞれ8ビットの数値(0〜255)で表わす。
キーボード20およびマウス21は、ユーザが種々の指示や情報を入力するためのものであり、ユーザが下色除去対象の入力色空間内における任意の色信号についての色票を指定色票として選択定に指定可能な指定色票入力部22として機能する他、色信号間隔を指定する色信号間隔指定部23として機能するようになっている。
【0051】
CPU30bは、ディスプレイ10,ハードディスク60およびI/Oインターフェース70の動作を制御するものであり、又、CPU30は、ハードディスク60,RAM40,ROM50に格納されている種々のアプリケーションを実行することにより種々の演算を実行するようになっている。具体的には、CPU30bは、上述した第1実施形態のカラー画像処理装置100aにおけるCPU30aと同様に、下色除去処理部31,入力色票作成部32,出力色票作成部33,パラメータ決定部34として機能する他、補間演算実行部35として機能するようになっている。
【0052】
また、本第2実施形態のカラー画像処理装置100bにおいては、入力色票作成部32(CPU30b)が複数の入力色票を作成する際の色信号の間隔(色信号間隔)を、ユーザがキーボード20もしくはマウス21を用いて設定することができるようになっている。すなわち、キーボード20もしくはマウス21が、色信号間隔を設定する色信号間隔指定部23として機能するようになっているのである。
【0053】
そして、入力色票作成部32は、この色信号間隔指定部23によって指定された色信号間隔おきの複数の色信号を選択色信号として選択し、これらの選択色信号の色票を入力色票として作成するようになっている。
図6は選択色信号の構成(色信号組)の例を示す図であり、例えば、色信号間隔指定部23(キーボード20,マウス21)によって色信号間隔を「32」に設定した場合には、CPU30bは、この図6に示すような、CMYの各色成分の色信号間隔が「32」おきの複数の色信号を選択するようになっている。
【0054】
また、CPU30bによって選択される選択色信号には、上述の色信号間隔おきの色信号のほかに、色信号を構成する各色成分C,M,Yがそれぞれとりうる最大値(本第2実施形態では255)となるような色信号組(例えば、図6中では(C,M,Y)=(0,0,255),(255,255,255)等)も含まれるようになっている。
【0055】
なお、上述した説明中や図6中等においては、便宜上、色信号を構成するC,M,Yの少なくとも1つが「0」となる場合についても示しているが、実際には、下色除去処理部31において、「0」が入った色信号組についてはUCR処理が行なわれることはない。
また、図7および図8は入力色信号の入力レベルと出力明度との関係を示す図であり、図7は入力レベルを等間隔に分割(8等分)するように色信号間隔を32に設定した場合の対応する出力明度について示す図である。すなわち、図7に示す例においては、パラメータ算出のためのデータを入力空間に対して線形な間隔(図7中では32)に設定したものである。
【0056】
そして、上述した色信号間隔指定部23によって色信号間隔を指定する際に、この図7に示すようなパラメータ算出のためのデータを入力空間に対して線形な間隔を設定することにより、色票を高速に決定することができる。又、このような入力色空間に線形なパラメータにより、後述する如く、出力色空間に対する補間が容易であり、これにより、矛盾や不整合の無い滑らかな色再現が可能となる。
【0057】
また、図8は出力明度が等間隔に分割(8等分)されるように色信号間隔を設定した場合について示す図である。すなわち、図8に示す例においては、パラメータ算出のためのデータを入力空間の明度曲率に比例した間隔にする時の入力レベル値を示すものである。
そして、上述した色信号間隔指定部23によって色信号間隔を指定する際に、この図8に示すように色信号間隔を設定することにより、入力信号の明度変化に忠実な変化を持ったパラメータテーブルにより人の明度感覚に適合させることができ、又、後述の如く出力色信号に対して補間を行なう際にそれによって生じる矛盾を小さくすることができ、不整合の無い滑らかな色再現が可能となる。
【0058】
また、本第2実施形態のカラー画像処理装置100bにおいても、第1実施形態のカラー画像処理装置100aと同様に、UCRは色指定(色指定モード)と色保存(色保存モード)の2種類の目的でUCR処理を行なうことができるようになっている。
そして、CPU30b(下色除去処理部31)は、上述した選択色信号(色保存モード時)および指定色信号(色指定モード時)のそれぞれについて、2以上のパラメータ(UCR率)を用いてUCR処理を行ない、又、CPU30b(出力色票作成部33)は、これらのUCR処理後の色信号の色票を出力色票としてカラープリンタ80を用いて印刷するようになっている。
【0059】
さらに、CPU30bは、これらのUCR処理に用いたパラメータを、そのパラメータに対応する色信号に関連づけて保持するパラメータテーブル61(図9参照)に保存するようになっている。なお、このパラメータテーブル61はハードディスク60に格納されるようになっている。
図9はパラメータテーブル61の例を示す図であり、この図9に示すパラメータテーブル61に登録されているパラメータとしては、UCR率のみが用いれられており、特にUCR率=100%の場合について示している。
【0060】
ここで、CPU30b(パラメータ決定部34)によるパラメータテーブルの作成手法を、図10に示すフローチャート(ステップC10〜C120)に従って説明する。
CPU30b(パラメータ決定部34)は、先ず、入力色信号について、予め色指定されたものがあるか否かを判断し(ステップC10)、色指定が行なわれていない場合には(ステップC10のNOルート参照)、次に、色保存を行なう入力色信号について、色信号間隔の選択手法を確認する(ステップC20)。
【0061】
入力空間に対して線形な間隔を色信号間隔として入力信号の処理を行なう場合には(ステップC20の▲1▼ルート参照)、CPU30bは、色信号間隔入力部23(キーボード20,マウス21)によってユーザが入力した色信号間隔や、予め設定されている色信号間隔に基づいて、その色信号間隔おきの複数の色信号(図7参照)を選択色信号として選択する(ステップC40)。
【0062】
また、明度曲率に比例分布するような色信号間隔について入力信号の処理を行なう場合には(ステップC20の▲2▼ルート参照)、CPU30bは、図8に示すような、出力明度を等分布するような複数の色信号を選択色信号として選択し、これらの選択色信号をパラメータテーブル61に格納する(ステップC50)。一方、色指定されている色信号がある場合には(ステップC10のYESルート参照)、CPU30bは、その色指定されている色信号(指定色信号)についての色票(指定色票)を作成するとともに(ステップC30)、その色信号をパラメータテーブル61に格納してステップC20に移行する。
【0063】
そして、CPU30bは、パラメータテーブル61に格納されているこれらの複数の色信号の中から1の色信号を選択して、この色信号の色票(入力色票)をカラープリンタ80を用いて作成する。なお、この際、指定色信号については、新たに色票を作成せずにその指定色票を用いる。
また、CPU30bは、この選択色信号もしくは指定色信号に対して2以上のパラメータを用いてUCR処理を行ない、更に、カラープリンタ80を用いて、それらのUCR処理後の色信号について、色票(出力色票)を各パラメータ毎に作成する(ステップC60)。
【0064】
次に、CPU30bは、パラメータの決定方法を確認する(ステップC70)。ユーザはキーボード20やマウス21を用いて、このパラメータの決定方法を指定する。なお、パラメータの決定方法は予め設定しておいてもよい。
ここで、ユーザが、パラメータの決定方法として「CIE色差が最小となるもの」を選択した場合には(ステップC70のルート▲1▼参照)、CPU30bは、入力色票もしくは指定色票と、各パラメータ毎に作成された全ての出力色票とをそれぞれ光学的に測定し、入力色票もしくは指定色票とCIE色差が最小となる出力色票を選択する(ステップC80)。
【0065】
また、ユーザが、パラメータの決定方法として「主観評価による色差が最小となるもの(2分法)」を選択した場合には(ステップC70のルート▲2▼参照)、CPU30bは、入力色票もしくは指定色票と、各パラメータ毎に作成された全ての出力色票とを目視によって順次比較して、入力色票もしくは指定色票との色の色差が最小となる出力色票を選択する(ステップC90)。
【0066】
その後、CPU30bは、その選択した出力色票について、そのUCR処理に用いたパラメータをそのUCR処理前の色信号と関連付けてパラメータテーブル61に保存する(ステップC100)。
そして、CPU30bは、ステップC40およびC50においてパラメータテーブル61に設定した全ての選択色信号についてパラメータの保存を行なったか否かを確認して(ステップC110)、全ての色信号について行なっていない場合には(ステップC110のNOルート参照)、次の選択色信号に移行した後(ステップC120)、ステップC60に移行する。又、全ての選択色信号についてパラメータの保存を行なった場合には(ステップC110のYESルート参照)、処理を終了する。そして、これらの一連の処理を行なうことにより、パラメータテーブル61が作成されるのである。
【0067】
また、CPU30bは、画像信号(入力色信号)を受信すると、その入力色信号がパラメータテーブル61上に登録されているか否かを判断して、その入力色信号がパラメータテーブル61上に登録されていない場合に、パラメータテーブル61に登録されている他の色信号のパラメータを参照して、この入力色信号に適したパラメータを補完演算によって求めようになっている。なお、パラメータテーブル61の補間演算の手法としては、線形補間法や、多項式近似補間法(例えばスプライン補間等)等を用いるようになっている。
【0068】
すなわち、CPU30bは、パラメータテーブル61に未登録の色信号について、対応するパラメータを算出して補間する補間演算実行部35として機能するようになっている。
このような構成により、本発明の第2実施形態としてのカラー画像処理装置100bにおいてCPU30bが行なう画像処理を、図11に示すフローチャート(ステップD10〜D70)に従って説明する。
【0069】
CPU30bは、画像信号(入力色信号)を受信すると、その入力色信号がパラメータテーブル61上に登録されているか否かを判断し(ステップD10)、登録されていない場合には(ステップD10のNOルート参照)、次に、この入力色信号に適したパラメータを補完演算によって求めるべく、その補間方法を確認する(ステップD20)。なお、パラメータの補間方法については、予め所定の補間方法を設定しておいてもよく、又、ユーザが希望する補間方法をその都度入力するようにしてもよい。
【0070】
補間方法として線形補間法が選択された場合には(ステップD20の▲1▼ルート参照)、CPU30bは、パラメータテーブル61に登録されている色信号およびパラメータを参照して、線形補間法により、その入力色信号に対応するパラメータを算出する(ステップD30)。
また、補間方法として多項式近似補間法が選択された場合には(ステップD20の▲2▼ルート参照)、CPU30bは、パラメータテーブル61に登録されている色信号およびパラメータを参照して、多項式近似補間法により、その入力色信号に対応するパラメータを算出する(ステップD40)。
【0071】
その後、CPU30bは、補間演算によって求めたパラメータを用いて、その入力色信号に対してUCR処理を行なう(ステップD50)。
一方、その入力色信号がパラメータテーブル61に登録されている場合には(ステップD10のYESルート参照)、CPU30bは、パラメータテーブル61からその色信号に対応するパラメータを取得して、そのパラメータを用いてUCR処理を行なう(ステップD50)。
【0072】
その後、CPU30bは、全ての入力色信号に対してUCR処理が行なわれたか否かを確認し(ステップD60)、全ての入力色信号に対してUCR処理が行なわれていない場合には(ステップD60のNOルート参照)、次の画素の入力色信号を受信して(ステップD70)、ステップD10に移行する。又、全ての画素(入力色信号)についてのUCR処理が終了した場合には(ステップD60のYESルート参照)、処理を終了して、変換後の画像を出力する。
【0073】
このように、本発明の第2実施形態としてのカラー画像処理装置100bによれば、上述した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、特定の色信号に対する最適なパラメータをその色信号と関連づけて保持するパラメータテーブル61をそなえ、パラメータ決定部34が、入力色信号に対してUCR処理を行なう際に、このパラメータテーブル61に登録されたパラメータを用いてUCR処理を行なうので、全ての入力色信号についてパラメータを求める必要がなく、パラメータ算出のために要する時間を短縮することができ、UCR処理を高速に行なうことができ、又、そのUCR処理を最適なパラメータを用いて行なうことができる。
【0074】
また、パラメータテーブル61に登録されていない入力色信号については、補間演算実行部35が、パラメータテーブル61に登録されている色信号およびそのパラメータを用いて補間演算によって算出するので、これによってもパラメータ算出のために要する時間を短縮することができ、UCR処理を高速に行なうことができるほか、矛盾や不整合の無い滑らかな色再現が可能である。
【0075】
さらに、補間演算実行部35が線形補間演算法を用いて補間演算を行なうことにより、高速に補間演算を行なうことができるほか、滑らかな色再現のUCR処理を行なうことができ、又、補間演算実行部35が多項式近似演算法を用いて補間演算を行なうことにより、より高精度な補間演算を行なうことができるとともに、滑らかな色再現のUCR処理を行なうことができる。
【0076】
また、パラメータテーブル61を作成する際において、色信号間隔指定部23により、色信号間隔を指定することができるようになっているので、これにより、パラメータテーブル61に登録される色信号およびパラメータの数を調整することができ、又、これにより、補間演算実行部35により補間演算を行なう際に使用するデータ数を調整することができる。
【0077】
すなわち、色信号間隔を狭く設定することにより、補間演算を行なう数が減り誤差も減少するが、パラメータテーブル61の作成時におけるパラメータの計算のための処理が増加する。又、色信号間隔を広く設定することにより、補間演算を行なう数が増大し誤差も増大するが、パラメータテーブル61の作成時におけるパラメータの計算のための処理を減少させることができる。
【0078】
従って、用途や要求精度等に応じて、色信号間隔を種々調整することが望ましい。
(C)第3実施形態の説明
図12は本発明の第3実施形態としてのカラー画像処理装置100cのハードウェア構成を機能構成とともに示すブロック図であり、本第3実施形態のカラー画像処理装置100cは、この図12に示すように、前述した図1に示すカラー画像処理装置100aにおけるCPU30aに代えてCPU30cをそなえて構成されている。
【0079】
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
また、本第3実施形態においても、便宜上、色信号におけるC,M,Y,Kの各色成分をそれぞれ8ビットの数値(0〜255)で表わす。
本第3実施形態のカラー画像処理装置100cにおけるCPU30cは、上述した第1実施形態のカラー画像処理装置100におけるCPU30aと同様に、入力色信号に対してUCR処理を行なうUCR処理部31として機能するようになっている。
【0080】
また、CPU30cは、入力色信号から最大値と最小値とを求め、これらの値から明度係数,彩度係数を求めるようになっており、入力色信号に基づいて明度係数と彩度係数とを求める係数算出部36として機能するようになっている。更に、CPU30cは、係数算出部36によって求めた明度係数および彩度係数を用いて下色除去率を算出する下色除去率算出部37(以下、UCR率算出部37という)としても機能するようになっている。
【0081】
具体的には、CPU30cは、入力色信号における色成分の最大値MAX(C,M,Y)と最小値MIN(C,M,Y)とを求め、この最小値MIN(C,M,Y)を最大値MAX(C,M,Y)で除算した値を彩度係数Sとして算出する。すなわち、彩度係数Sは下記(1)式により算出する。
彩度係数S=MIN(C,M,Y)÷MAX(C,M,Y)・・・(1)
一方、CPU30cは、明度係数Mを、入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)と、UCR処理の効果が発生し始める濃度値SPおよび入力色信号が取りうる最も大きい値MMを用いて、下記(2)式により算出する。なお、UCR処理の効果が発生し始める濃度値SPは予め設定するものであり、又、本第3実施形態においては、色信号におけるC,M,Y,Kの各色成分をそれぞれ8bitで表わすのでMM=255である。
【0082】
明度係数M={MIN(C,M,Y)−SP}÷(MM−SP)・・・(2)
さらに、CPU30cは、UCR率(下色除去率)、彩度係数Sに明度係数Mを乗算することによって算出する。すなわち、UCR率は下記の(3)式によって算出する。
UCR率=彩度係数S×明度係数M …(3)
例えば、入力信号(C,M,Y)=(180,200,240)である場合には、最大値MAX(C,M,Y)=240,最小値MIN(C,M,Y)=180であり、彩度係数Sは以下のごとく算出する。
【0083】
彩度係数S=MIN(C,M,Y)÷MAX(C,M,Y)
=180÷240
=0.75
また、UCR処理の効果が発生し始める濃度値SPを128に設定した場合には、明度係数Mは以下のごとく算出する。
【0084】
明度係数M={MIN(C,M,Y)−SP}÷(MM−SP)
=(180−128)÷(255−128)
=0.4094
また、UCR率は、以下のごとく算出する。
UCR率=彩度係数S×明度係数M
=0.75×0.4094
=0.30705
CPU30c(UCR処理部31)は上述のごとくして求めたUCR率を用いて入力色信号に対するUCR処理を行なうようになっており、下色除去率算出部37によって算出された下色除去率を用いて入力色信号にUCR処理を行なう下色除去処理部31として機能するようになっている。
【0085】
なお、CPU30c(UCR率算出部37)は、UCR率を算出する際に、下記(4)式に示すように、予め指定する最大UCR率(0≦最大UCR率≦1)をパラメータとして加えてもよい。
UCR率=彩度係数×明度係数×最大UCR率 …(4)
ここで、UCR処理部31が、上述の如く算出したUCR率を用いてUCR処理後の色信号(Y′,M′,C′,K)の算出する手法を具体的に説明すると、UCR処理部31は、入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)にUCR率を乗算した値を、各色成分の信号値からそれぞれ減算する。
【0086】
具体的には、以下に示す式によりC′,M′,Y′の各色成分の信号値を算出する。
C′=C−{MIN(C,M,Y)×UCR率}
M′=M−{MIN(C,M,Y)×UCR率}
Y′=Y−{MIN(C,M,Y)×UCR率}
また、この時、K(黒)版の追加量Kは、UCR量がそのまま適用され、下記の如く表わすことができる。
【0087】
K′=MIN(C,M,Y)×UCR率
例えば、上述した例の場合については、以下のようにしてUCR処理後の色信号(C′,M′,Y′,K)を求めることができる。
C′=180−(180×0.30705)=127.7≒125
M′=200−(180×0.30705)=144.7≒145
Y′=240−(180×0.30705)=184.7≒185
K =180×0.30705=55.26≒55
このような構成により、本発明の第3実施形態としてのカラー画像処理装置100cによる、入力画像(入力色信号)に対するUCR処理について、図13に示すフローチャート(ステップE10〜E50)に従って説明する。
【0088】
UCR処理を行なう画像についての入力色信号を受信すると、CPU30cは、その入力色信号における色成分の最大値MAX(C,M,Y)および最小値MIN(C,M,Y)を求め(ステップE10)、これらの最大値MAX(C,M,Y)および最小値MIN(C,M,Y)を用いて、明度係数Mおよび彩度係数Sを算出し、更に、これらの明度係数Mおよび彩度係数Sを用いてUCR率を算出する(ステップE20)。
【0089】
そして、CPU30cは、この算出して求めたUCR率を用いて入力色信号に対してUCR処理(UCR演算)を行ない(ステップE30)、その後、全ての入力色信号に対して、UCR処理を行なったか否かを確認する(ステップE40)。UCR処理を行なっていない入力色信号がある場合には(ステップE40のNOルート参照)、ステップE10に戻る。又、全ての入力色信号に対してUCR処理が終了した場合には(ステップE40のYESルート参照)、処理を終了する。
【0090】
このように、本発明の第3実施形態としてのカラー画像処理装置100cによれば、入力色信号の色成分から求めた彩度係数Sと明度係数Mとを用いてパラメータ(UCR率)を算出するので、UCR処理後の画像において、その出力時に矛盾や不整合が生ずることがなく、又、彩度方向および明度方向のいずれに対しても不自然な濃度飛び等の生じない滑らかな色再現を実現することができ、ユーザが希望する画質の画像が形成されされる。
【0091】
(D)第3実施形態におけるカラー画像処理装置の変形例の説明
本発明の第3実施形態の変形例としてののカラー画像処理装置100dは、図12に示す本発明の第3実施形態としてのカラー画像処理装置100cと同様の構成をそなえている。なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一もしくは略同一の部分を示しているので、その説明は省略する。
【0092】
そして、本第3実施形態の変形例としてのカラー画像処理装置100dにおいては、ユーザがキーボード20やマウス21を用いて、彩度係数Sおよび明度係数Mに対してそれぞれ可変な曲率を指定することができるようになっており、CPU30dは、入力色信号とこの指定された曲率とに基づいて明度係数および彩度係数を算出するようになっている。
【0093】
具体的には、ユーザは、彩度係数Sおよび明度係数Mをそれぞれ、所定の値(A1,A2)を指数としてもつ累乗数として算出することにより、これらの彩度係数Sおよび明度係数Mに特定の曲率を指定するようになっている。
例えば、以下、入力信号(C,M,Y)=(180,200,240)である場合において、彩度係数SにA1=1.5の曲率を指定するとともに、明度係数MにA2=1.8の曲率を指定する場合について説明する。なお、例においては、最大値MAX(C,M,Y)=240,最小値MIN(C,M,Y)=180である。彩度係数Sは入力色信号と指数A1とに基づいて、以下のごとく算出する。
【0094】
彩度係数S={MIN(C,M,Y)÷MAX(C,M,Y)}A1
=(180÷240)1.5
≒0.650
また、UCR処理の効果が発生し始める濃度値SPを128に設定した場合には、明度係数Mは以下の如く、入力色信号と指数A2とに基づいて算出する。
【0095】
明度係数M=[{MIN(C,M,Y)−SP}÷(MM−SP)]A2
={(180−128)÷(255−128)}1.8
≒0.200
また、UCR率は、以下のごとく算出する。
UCR率=彩度係数S×明度係数M
=0.650×0.200
=0.130
CPU30d(UCR処理部31)は上述のごとくして求めたUCR率を用いて入力色信号に対するUCR処理を行なうようになっており、下色除去率算出部37によって算出された下色除去率を用いて入力色信号にUCR処理を行なう下色除去処理部31として機能するようになっている。
【0096】
なお、CPU30d(UCR率算出部37)は、UCR率を算出する際に、上記(4)式に示すように、予め指定する最大UCR率(0≦最大UCR率≦1)をパラメータとして加えてもよい。
ここで、UCR処理部31が、上述の如く算出したUCR率を用いてUCR処理後の色信号(Y′,M′,C′,K)の算出する手法を具体的に説明すると、UCR処理部31は、入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)にUCR率を乗算した値を、各色成分の信号値からそれぞれ減算する。
【0097】
具体的には、以下に示す式によりC′,M′,Y′の各色成分の信号値を算出する。
C′=C−{MIN(C,M,Y)×UCR率}
M′=M−{MIN(C,M,Y)×UCR率}
Y′=Y−{MIN(C,M,Y)×UCR率}
また、この時、K(黒)版の追加量Kは、UCR量がそのまま適用され、下記の如く表わすことができる。
【0098】
K′=MIN(C,M,Y)×UCR率
例えば、上述した例の場合については、以下のようにしてUCR処理後の色信号(C′,M′,Y′,K)を求めることができる。
C′=180−(180×0.130)=156.6≒157
M′=200−(180×0.130)=176.6≒177
Y′=240−(180×0.130)=216.6≒217
K =180×0.130=23.4≒23
このような構成により、本発明の第3実施形態の変形例としてのカラー画像処理装置100dによる、入力画像(入力色信号)に対するUCR処理について、図14に示すフローチャート(ステップF10〜F50)に従って説明する。
【0099】
UCR処理を行なう画像についての入力色信号を受信すると、CPU30dは、ユーザが指定した曲率A1,A2を所得して(ステップF10)、次に、その入力色信号における色成分の最大値MAX(C,M,Y)および最小値MIN(C,M,Y)を求め、これらの最大値MAX(C,M,Y)および最小値MIN(C,M,Y)と、指数A1,A2とを用いて、明度係数Mおよび彩度係数Sを算出し、更に、これらの明度係数Mおよび彩度係数Sを用いてUCR率を算出する(ステップF20)。
【0100】
そして、CPU30dは、この算出して求めたUCR率を用いて入力色信号に対してUCR処理(UCR演算)を行ない(ステップF30)、その後、全ての入力色信号に対して、UCR処理を行なったか否かを確認する(ステップF40)。UCR処理を行なっていない入力色信号がある場合には(ステップF40のNOルート参照)、次の画素に移行して(ステップF50)、ステップF20に戻る。又、全ての入力色信号に対してUCR処理が終了した場合には(ステップF40のYESルート参照)、処理を終了する。
【0101】
このように、本発明の第3実施形態の変形例としてのカラー画像処理装置100dによれば、上述した第3実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、彩度係数Sおよび明度係数Mに対して所定の指数A1,A2を指定することにより、これらの彩度係数Sおよび明度係数Mの値を調整し、滑らかな色再現を保存しながら、UCRの効果の程度を調整することができる。
【0102】
(E)その他
なお、上述した実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述した各実施形態およびその変形例においては、パラメータとしてUCR率のみについて説明しているが、これに限定するものではなく、UCR率以外の値であってもよい。
【0103】
なお、上記第2実施形態中(例えば図7)においては、色信号間隔を32に設定しているが、これに限定するものではなく、任意の間隔に設定してもよく、例えば、16,64,128等の他の値であってもよく、又、同様に、図8中に示す例においては、出力明度が8等分されるような色信号間隔を設定しているが、これに限定するものではなく、任意の間隔に設定してもよい。
【0104】
また、上述した第3実施形態の変形例においては、彩度係数Sおよび明度係数Mに対して設定する可変な曲率として、彩度係数SにA1=1.5,明度係数MにA2=1.8をそれぞれ指定しているが、それに限定するものでなく、A1やA2としてこれらの数値以外の数値を設定してもよく、更に、A1やA2を1/γ(γ>0)として示される関数として設定し、このγ値を種々変更してもよい。
【0105】
さらに、第3実施形態の変形例においては、彩度係数Sに曲率A1を設定するとともに、明度係数に曲率A2を設定しているが、それに限定するものではなく、例えば、彩度係数Sもしくは明度係数Mのいずれか一方のみに曲率を設定してもよい。
また、上述した第1実施形態および第2実施形態においてはパラメータの決定方法として、「CIE色差が最小となるもの」もしくは「主観評価による色差が最小となるもの(2分法)」を用いているが、これに限定するものではなく、例えば、ニュートン法やセカント法等の数学的手法を用いてもよい。
【0106】
なお、本発明の各実施形態が開示されていれば、当業者によって製造することが可能である。
(F)付記
(付記1) 入力色信号に対して下色除去処理を行なう下色除去処理部をそなえてなるカラー画像処理装置であって、
下色除去対象の入力色空間内から色信号を選択色信号として選択し、当該選択色信号の色票を入力色票として作成する入力色票作成部と、
前記選択色信号に対して該下色除去処理部により2以上の異なるパラメータで下色除去処理を行なって得られた色信号の色票を、出力色票として該パラメータ毎に作成する出力色票作成部と、
該パラメータの中から、前記入力色票と前記出力色票との色の差異が最小となるパラメータを選択するパラメータ決定部とをそなえ、
該下色除去処理部が、該パラメータ決定部により選択された該パラメータを用いて該入力色信号に対する下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理装置。
【0107】
(付記2) 入力色信号に対して下色除去処理を行なう下色除去処理部をそなえてなるカラー画像処理装置であって、
下色除去対象の入力色空間内における任意の色信号についての色票を指定色票として選択的に指定可能な指定色票入力部と、
前記指定色票に対応する色信号に対して該下色除去処理部により2以上の異なるパラメータで下色除去処理を行なって得られた色信号の色票を、出力色票として該パラメータ毎に作成する出力色票作成部と、
該パラメータの中から、前記指定色票と前記出力色票との色の差異が最小となるパラメータを選択するパラメータ決定部とをそなえ、
該下色除去処理部が、該パラメータ決定部により選択された該パラメータを用いて該入力色信号に対する下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理装置。
【0108】
(付記3) 色信号間隔を指定する色信号間隔指定部と、
該パラメータ決定部によって選択された該パラメータと、当該パラメータに対応する色信号とを関連付けて保持するパラメータテーブルと、
該パラメータテーブルに未登録の色信号について、対応するパラメータを算出して補間する補間演算実行部とをそなえ、
該入力色票作成部が、該色信号間隔指定部において指定された色信号間隔おきの複数の色信号を該選択色信号として選択するとともに、当該選択信号の色票を該入力色票としてそれぞれ作成し、
該下色除去処理部が、前記パラメータテーブルに登録されたパラメータもしくは該補間演算実行部によって補間されたパラメータのいずれかを利用して下色除去処理を行なうことを特徴とする、付記1記載のカラー画像処理装置。
【0109】
(付記4) 該色信号間隔指定部が、該色信号が入力レベル値において等間隔となるような色信号間隔を指定することを特徴とする、付記3記載のカラー画像処理装置。
(付記5) 該色信号間隔指定部が、該色信号が出力明度において等間隔となるような色信号間隔を指定することを特徴とする、付記3記載のカラー画像処理装置。
【0110】
(付記6) 該補間演算実行部が、前記パラメータテーブルに未登録の色信号についてのパラメータを線形補間法によって算出することを特徴とする、付記3〜付記5のいずれか1項に記載のカラー画像処理装置。
(付記7) 該補間演算実行部が、前記パラメータテーブルに未登録の色信号についてのパラメータを多項式近似補間法によって算出することを特徴とする、付記3記載のカラー画像処理装置。
【0111】
(付記8) 入力色信号に対して下色除去処理を行なう下色除去処理部をそなえてなるカラー画像処理装置であって、
該入力色信号に基づいて明度係数と彩度係数とを求める係数算出部と、
該係数算出部によって求めた該明度係数および該彩度係数を用いて下色除去率を算出する下色除去率算出部とをそなえ、
該下色除去処理部が、該下色除去率算出部によって算出された下色除去率を用いて該入力色信号に下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理装置。
【0112】
(付記9) 該彩度係数および該明度係数に対してそれぞれ可変な曲率を指定する曲率指定部をそなえ、
該係数算出部が、該入力色信号と該曲率とに基づいて該明度係数および該彩度係数を算出することを特徴とする、付記8記載のカラー画像処理装置。
【0113】
(付記10) 入力色信号に対して下色除去処理を行なう下色除去処理部をそなえてなるカラー画像処理装置であって、
所定の入力色信号に対応する入力色票と、該所定の入力色信号について該下色除去処理部による下色除去処理を行なって得られる色信号に対応する出力色票との色の差異が最小となるパラメータを選択するパラメータ決定部をそなえ、
該下色除去処理部が、該パラメータ決定部により選択された該パラメータを用いて該入力色信号に対する下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理装置。
【0114】
(付記11) 入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、
下色除去対象の入力色空間内から色信号を選択色信号として選択し、当該選択色信号の色票を入力色票として作成し、
前記選択色信号に対して、2以上の異なるパラメータでそれぞれ下色除去処理を行ない、
当該下色除去処理後の色信号の色票を出力色票として該パラメータ毎に作成し、
該パラメータの中から、前記入力色票と前記出力色票との色の差異が最小となるパラメータを選択し、
上記選択した該パラメータを用いて該入力色信号に対する下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理方法。
【0115】
(付記12) 入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、
下色除去対象の入力色空間内における任意の色信号についての色票を指定色票として選択的に指定し、
前記指定色票に対応する色信号に対して、2以上の異なる該パラメータで下色除去処理を行ない、
当該下色除去処理後の色信号の色票を出力色票として該パラメータ毎に作成し、
該パラメータの中から、前記指定色票と前記出力色票との色の差異が最小となるパラメータを選択し、
上記選択した該パラメータを用いて該入力色信号に対する下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理方法。
【0116】
(付記13) 色信号間隔を指定し、
前記選択したパラメータと、当該パラメータに対応する色信号とを関連付けてパラメータテーブルに保管し、
前記指定された色信号間隔おきの複数の色信号をそれぞれ該選択色信号として選択するとともに、当該選択色信号の色票を該入力色票としてそれぞれ作成し、前記パラメータテーブルに登録されたパラメータを用いて該入力色信号に対する下色除去処理を行なうとともに、該パラメータテーブルに未登録の色信号については、対応するパラメータを算出して補間し、当該補間したパラメータを用いて入力色信号に対する下色除去処理を行なうことを特徴とする、付記11記載のカラー画像処理方法。
(付記14) 該色信号が入力レベル値において等間隔となるような色信号間隔を指定することを特徴とする、付記13記載のカラー画像処理方法。
【0117】
(付記15) 該色信号が出力明度において等間隔となるような色信号間隔を指定することを特徴とする、付記13記載のカラー画像処理装置。
(付記16) 前記パラメータテーブルに未登録の色信号についてのパラメータを、線形補間法によって算出することを特徴とする、付記13〜付記15のいずれか1項に記載のカラー画像処理方法。
【0118】
(付記17) 前記パラメータテーブルに未登録の色信号についてのパラメータを、多項式近似補間法によって算出することを特徴とする、付記13記載のカラー画像処理方法。
(付記18) 入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、
該入力色信号に基づいて明度係数と彩度係数とを求め、
求めた該明度係数および該彩度係数を用いて下色除去率を算出し、
前記算出された下色除去率を用いて該入力色信号に下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理方法。
【0119】
(付記19) 該彩度係数および該明度係数に対してそれぞれ可変な曲率を指定し、
該入力色信号と該曲率とに基づいて該明度係数および該彩度係数を算出することを特徴とする、付記18記載のカラー画像処理方法。
【0120】
(付記20) 入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、
所定の入力信号に対応する入力色票と、該所定の入力色信号について下色除去処理を行なって得られる色信号に対応する出力色票との色の差異が最小となるようなパラメータを求め、
選択された該パラメータを用いて該入力色信号に対する下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理方法。
【0121】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のカラー画像処理方法によれば、以下の効果ないし利点がある。
(1)入力色票もしくは指定色票と出力色票との色の差異が最小となるパラメータを選択して、このパラメータを用いて入力色信号に対する下色除去処理を行なうので、不自然な階調飛びや不整合のない、滑らかな色再現が可能なUCR処理を行なうことができ、ユーザが希望する画質のカラー画像が形成される。
【0122】
(2)色信号間隔を指定することができるようになっているので、これにより、パラメータテーブルに登録される色信号およびパラメータの数を調整することができ、又、これにより、補間演算を行なう際に使用するデータ数を調整することができる。
(3)パラメータとこのパラメータに対応する色信号とを関連付けて登録するパラメータをそなえることにより、全ての入力色信号についてのパラメータを算出する必要がなく、パラメータ算出のために要する時間を短縮することができ、UCR処理を高速に行なうことができるほか、矛盾や不整合の無い滑らかな色再現が可能である。
【0123】
(4)パラメータテーブルに登録されたパラメータを用いて入力色信号に対する下色除去処理を行なうとともに、パラメータテーブルに未登録の色信号については、対応するパラメータを算出して補間し、この補間したパラメータを用いて入力色信号に対する下色除去を行なうことにより、全ての入力色信号についてのパラメータを算出する必要がなく、パラメータ算出のために要する時間を短縮することができ、UCR処理を高速に行なうことができるほか、矛盾や不整合の無い滑らかな色再現が可能である。
【0124】
(5)色信号が入力レベル値において等間隔となるような色信号間隔を指定することにより、色票を高速に決定することができ、又、出力色空間に対して補間が容易であり、これにより、矛盾や不整合の無い滑らかな色再現が可能となる。
(6)色信号が出力明度において等間隔となるような色信号間隔を指定することにより、入力信号の明度変化に忠実な変化を持ったパラメータテーブルにより人の明度感覚に適合させることができ、又、後述の如く出力色信号に対して補間を行なう際にそれによって生じる矛盾を小さくすることができ、不整合の無い滑らかな色再現が可能となる。
【0125】
(7)線形補間演算法を用いて補間演算を行なうことにより、高速に補間演算を行なうことができるほか、滑らかな色再現のUCR処理を行なうことができる。
(8)多項式近似演算法を用いて補間演算を行なうことにより、より高精度な補間演算を行なうことができるとともに、滑らかな色再現のUCR処理を行なうことができる。
【0126】
(9)入力色信号の色成分から求めた彩度係数と明度係数とを用いてパラメータを算出するので、下色除去処理後の画像において、その出力時に矛盾や不整合が生ずることがなく、又、彩度方向および明度方向のいずれに対しても不自然な濃度飛び等の生じない滑らかな色再現を実現することができる(請求項)。
【0127】
(10)彩度係数および明度係数に対して所定の曲率を指定することにより、これらの彩度係数および明度係数の値を調整し、滑らかな色再現を保存しながら、UCRの効果の程度を調整することができる(請求項2)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのカラー画像処理装置のハードウェア構成を機能構成とともに示すブロック図である。
【図2】(a)〜(c)はそれぞれ入力色票作成部によって作成される色票の例を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態としてのカラー画像処理装置における色保存モードにおける処理説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明の第1実施形態としてのカラー画像処理装置における色指定モードにおける処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態としてのカラー画像処理装置のハードウェア構成を機能構成とともに示すブロック図である。
【図6】選択色信号の構成例を示す図である。
【図7】入力色信号の入力レベルと出力明度との関係を示す図である。
【図8】入力色信号の入力レベルと出力明度との関係を示す図である。
【図9】パラメータテーブルの例を示す図である。
【図10】パラメータ決定部によるパラメータテーブルの作成手法を説明するためのフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態としてのカラー画像処理装置においてCPUが行なう画像処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の第3実施形態としてのカラー画像処理装置のハードウェア構成を機能構成とともに示すブロック図である。
【図13】本発明の第3実施形態としてのカラー画像処理装置による、入力画像(入力色信号)に対するUCR処理について説明するためのフローチャートである。
【図14】本発明の第3実施形態の変形例としてのカラー画像処理装置による、入力画像(入力色信号)に対するUCR処理について説明するためのフローチャートである。
【図15】一般的なUCR処理のを説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 ディスプレイ
20 キーボード
21 マウス
22 指定色票入力部
23 色信号間隔指定部
30a,30b,30c,30d CPU
31 下色除去処理部
32 入力色票作成部
33 出力色票作成部
34 パラメータ決定部
35 補間演算実行部
36 係数算出部
37 下色除去率算出部
40 RAM
50 ROM
60,60a ハードディスク
61 パラメータテーブル
70 I/Oインターフェース
71 FDD
80 カラープリンタ(入力色票作成部,出力色票作成部)
100a,100b,100c,100d カラー画像処理装置

Claims (2)

  1. 入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、
    該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)と、UCR処理の効果が発生し始める濃度として予め設定された濃度値SPと、該入力色信号を構成する色成分の値をビット値として表す場合における当該ビット値として取りうる最大値MMとに基づいて、以下に示す式により明度係数Mを求め、
    明度係数M={MIN(C,M,Y)−SP}÷(MM−SP)
    該入力色信号に基づいて、該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)を前記入力色信号における色成分の最大値MAX(C,M,Y)で除算する以下の式により彩度係数Sを求め、
    彩度係数S=MIN(C,M,Y)÷MAX(C,M,Y)
    求めた該明度係数Mおよび該彩度係数Sを乗算する以下の式により下色除去率UCRを算出し、
    UCR=彩度係数S×明度係数M
    前記算出された下色除去率UCRを用いて該入力色信号に下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理方法。
  2. 入力色信号に対して下色除去処理を行なうカラー画像処理方法であって、
    該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)と、UCR処理の効果が発生し始める濃度として予め設定された濃度値SPと、該入力色信号を構成する色成分の値をビット値として表す場合における当該ビット値として取りうる最大値MMと、指定された可変な曲率A2とに基づいて、該曲率A2を指数とする冪乗算を行なう以下に示す式により明度係数Mを求め、
    明度係数M=[{MIN(C,M,Y)−SP}÷(MM−SP)]A2
    該入力色信号に基づいて、該入力色信号における色成分の最小値MIN(C,M,Y)を前記入力色信号における色成分の最大値MAX(C,M,Y)で除算した値に対して指定された可変な曲率A1を指数とする冪乗算を行なう以下の式により彩度係数Sを求め、
    彩度係数S={MIN(C,M,Y)÷MAX(C,M,Y)}A1
    求めた該明度係数Mおよび該彩度係数Sを乗算する以下の式により下色除去率UCRを算出し、
    UCR=彩度係数S×明度係数M
    前記算出された下色除去率UCRを用いて該入力色信号に下色除去処理を行なうことを特徴とする、カラー画像処理方法。
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