JP2612784B2 - 自動車用乗員拘束装置 - Google Patents

自動車用乗員拘束装置

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JP2612784B2
JP2612784B2 JP3137016A JP13701691A JP2612784B2 JP 2612784 B2 JP2612784 B2 JP 2612784B2 JP 3137016 A JP3137016 A JP 3137016A JP 13701691 A JP13701691 A JP 13701691A JP 2612784 B2 JP2612784 B2 JP 2612784B2
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airbag
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gas generator
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努 福井
実史 牧野
望 東海林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の衝突時に乗員
を着座位置で拘束する乗員拘束装置に関するもので、特
に、通電されることによって高圧ガスを噴出してシート
ベルトやエアバッグなどの乗員拘束部材を作動させるガ
ス発生器を備え、そのガス発生器やその制御装置等が一
つのユニットとして自動車に組み込まれるようにされて
いる、いわゆるワンパック式の乗員拘束装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車の衝突時に乗員を着座位置で拘束
し、ステアリングホイールやフロントガラス等への二次
衝突を防止する乗員拘束装置としては、エアバッグ装置
やシートベルト装置が広く用いられている。エアバッグ
装置は、自動車の衝突時、衝突センサによりそれを検知
して、折り畳んだ状態で収納されているエアバッグ内に
高圧ガスを導入し、そのエアバッグを急速に膨張展開さ
せることにより、前方に移動しようとする乗員を受け止
めるようにしたものである。そのエアバッグ装置には、
通常、着火されることによって高圧ガスを発生する火薬
等のガス発生剤を封入した、インフレータと呼ばれるガ
ス発生器が用いられている。また、シートベルト装置
は、着座している乗員の前方移動をシートベルトによっ
て規制するようにしたものであるが、その中に、自動車
の衝突時にシートベルトを瞬間的に引き込むプリテンシ
ョナ装置を組み込んだものがある。そのようなシートベ
ルトプリテンショナ装置においても、瞬間的にシートベ
ルトの引き込み力を発生させるために、衝突センサから
の信号により着火されて高圧ガスを発生するガス発生器
が用いられている。通常、そのような乗員拘束装置に用
いられるガス発生器は電気着火式のものとされ、ガス発
生剤に着火するための電気点火装置を備えている。その
点火装置には車載バッテリ等の電源から電力が供給され
るようになっており、その点火装置と電源との間に、衝
突センサによって閉じられる制御スイッチを備えた着火
制御回路が設けられている。
【0003】ところで、例えば運転席用のエアバッグ装
置の場合には、そのエアバッグ装置は一般にステアリン
グホイールに取り付けられる。その場合、ステアリング
ホイールはステアリング系やコンビネーションスイッチ
の点検等のために取り外されることが多いので、そのエ
アバッグ装置もステアリングホイールに対して容易に脱
着されるようにすることが求められる。そこで、そのよ
うなエアバッグ装置の場合には、それをいわゆるワンパ
ック式のものとすることも行われている。ワンパック式
エアバッグ装置は、エアバッグ、ガス発生器、及び制御
装置を一つのユニットとして、それを取付けボルト等に
よってステアリングホイールに組み付けるようにしたも
のである。その制御装置はガス発生器の電気点火装置へ
の通電を制御するもので、衝突センサやその衝突センサ
からの信号により電源と点火装置との間を導通させる制
御スイッチ等を備えている。また、自動車の衝突時には
車載バッテリからエアバッグ装置に至る配線が断線する
ことがあるので、その制御装置には、そのようなときに
もガス発生器の点火装置に電力を供給するためのバック
アップ用電源としてのコンデンサも設けられている。そ
のコンデンサは、主電源であるバッテリから供給される
電力を蓄えるもので、そのバッテリに対して並列に接続
される。したがって、そのエアバッグ装置は、バッテリ
から切り離された状態でも、短時間は作動可能となって
いる。
【0004】一方、このようなエアバッグ装置に用いら
れる衝突センサは、一定値以上の減速度を感知して作動
するものとされている。すなわち、衝撃によって作動す
るものである。そして、ステアリングホイールに取り付
けられているエアバッグ装置は上述のように比較的頻繁
に脱着されるので、そのエアバッグ装置には衝撃が加わ
ることがある。そのような場合、そのエアバッグ装置が
ワンパック式のものとされていると、その衝撃によって
衝突センサが働き、バッテリあるいはコンデンサからガ
ス発生器の点火装置に通電されて、ガス発生器が作動し
てしまう。
【0005】そして、このようにガス発生器から噴出す
る高圧ガスによって作動するエアバッグ装置等の乗員拘
束装置は、一旦作動すると破損してしまい、修復するこ
とができない。そのために、ガス発生器が誤作動する
と、その乗員拘束装置は、高価なものであるにもかかわ
らず破棄せざるを得ないことになる。したがって、上述
のようなワンパック式の乗員拘束装置においては、その
乗員拘束装置がステアリングホイール等から取り外され
た状態にあるときには、衝撃を受けても作動することの
ないようにすることが求められる。
【0006】そこで、本出願人は、そのようなワンパッ
ク式エアバッグ装置の誤作動防止装置として、先に、ガ
ス発生器の電気点火装置を迂回する短絡回路を設け、そ
の短絡回路が開閉スイッチによって開閉されるようにし
たものを提案した(特開昭63−222954号公報参照)。そ
の開閉スイッチは、エアバッグ装置がステアリングホイ
ールから取り外されたときに閉じられるようになってい
る。また、主電源である車載バッテリとの間は、イグニ
ッションスイッチ及びカプラによって遮断されるように
なっている。このような誤作動防止装置によれば、ステ
アリングホイールからエアバッグ装置を取り外すと、自
動的に短絡回路が導通するので、コンデンサが放電す
る。したがって、カプラを切り離せば、以後は衝撃を受
けてもガス発生器が作動する恐れはなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うにコンデンサの放電を行わせる短絡回路を設けた場合
には、主電源であるバッテリとコンデンサとが並列に接
続されている関係上、イグニッションスイッチを切り忘
れていると、短絡回路が導通したとき、その短絡回路に
はバッテリからの電流も流れることになるので、バッテ
リの過放電が防止されるようにするために、その短絡回
路の抵抗を小さくすることができない。したがって、短
絡回路が閉じても、コンデンサが十分に放電するまでに
は時間がかかることになる。そして、短絡回路の抵抗が
大きいために、ガス発生器側にはバッテリ及びコンデン
サからかなりの電流が供給される状態となっているの
で、その間に衝撃が加わると、ガス発生器が作動するこ
ともあり得る。
【0008】したがって、そのような誤作動防止装置で
は、カプラによってバッテリ側から切り離されて始め
て、誤作動が確実に防止される状態となる。そのように
カプラを切り離すためには、エアバッグ装置の取り外し
操作とは別の操作をしなければならない。しかも、その
カプラは、通常、エアバッグ装置の背面側に設けられて
いるので、エアバッグ装置を取り外してからでなければ
切り離すことができない。そのために、エアバッグ装置
の取り外し作業は、衝撃が加わることのないように極め
て注意深く行うことが必要となり、その作業に手間がか
かることになる。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、取り外し操作のみによっ
て確実に誤作動が防止されるようになる脱着作業の容易
な乗員拘束装置を得ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、上述のようにガス発生器及びそのガス
発生器を作動させるコンデンサを含む制御装置が一つの
ユニットとして自動車に装着されるワンパック式の乗員
拘束装置において、その脱着操作によって切り換えられ
る誤作動防止スイッチを設け、取り外し操作によって主
電源及びコンデンサとガス発生器との間が遮断されると
ともに、コンデンサを放電させる放電回路が導通される
ようにしている。その誤作動防止スイッチは、例えば乗
員拘束装置のユニットを車体側に固着する取付けボルト
によって切り換えられるようにすることができる。
【0011】
【作用】このように構成することにより、自動車から乗
員拘束装置のユニットを取り外すために、その取付けボ
ルトをゆるめるなどの取り外し操作をすると、それによ
って誤作動防止スイッチが切り換えられ、主電源及びコ
ンデンサとガス発生器との間が遮断されるので、ガス発
生器の電気点火装置への電力供給が阻止されるようにな
る。したがって、取り外したエアバッグ装置に衝撃が加
わっても、ガス発生器の電気点火装置には通電されるこ
とがなく、その作動が防止される。しかも、そのときに
は放電回路が導通し、コンデンサが放電するので、以後
は、いたずらなどによって誤作動防止スイッチが切り換
えられ、衝撃が加えられたとしても、乗員拘束装置が作
動することはなくなる。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図は本発明による乗員拘束装置の一実施例としての
エアバッグ装置を示すもので、図1はそのエアバッグ装
置の制御回路図であり、図2はそのエアバッグ装置を装
着したステアリングホイールの水平断面図である。ま
た、図3はその要部の拡大断面図である。
【0013】図2から明らかなように、ステアリングホ
イール1は、中央部のステアリングプレート2と、握り
部であるリング状のホイールリム3と、それらステアリ
ングプレート2とホイールリム3との間を連結するスポ
ーク4,4とによって構成されている。そのステアリン
グプレート2は、ステアリングコラム5によって回転自
在に支持されたステアリングシャフト6の後端に、着脱
可能に固着されている。
【0014】ステアリングホイール1の中央部には、乗
員拘束装置であるエアバッグ装置7が装着されている。
このエアバッグ装置7はエアバッグモジュール8と制御
装置9とからなるもので、それらはねじ等によって互い
に固着され、ステアリングホイール1に対して一体的に
着脱されるようになっている。すなわち、そのエアバッ
グ装置7は、一つのユニットとして自動車に組み込まれ
るワンパック式のものとされている。
【0015】エアバッグモジュール8は、ガス発生器で
あるインフレータ10を固定支持するインフレータプレ
ート11と、基端がそのインフレータ10の周囲におい
てインフレータプレート11に気密に固着され、インフ
レータ10から噴出する高圧ガスによって膨張展開され
る乗員拘束部材としてのエアバッグ12と、それらイン
フレータ10及びエアバッグ12を覆うモジュールカバ
ー13とを備えている。エアバッグ12は、そのモジュ
ールカバー13とインフレータプレート11との間に形
成される空間内に折り畳んだ状態で収納されている。モ
ジュールカバー13はその基端がインフレータプレート
11に固着され、エアバッグ12の膨張展開時にはその
先端面が破断するようにされている。インフレータ10
は内部に火薬等の高圧ガス発生剤を封入したもので、そ
のガス発生剤に着火するための電気点火装置14を備え
ている。その点火装置14は、後述するヒータと、その
ヒータの熱によって発火する点火剤とによって構成され
ている。
【0016】一方、制御装置9は、基板15を収容した
ケース16からなっている。その基板15上には衝突セ
ンサ17,17やコンデンサ18等が取り付けられてい
る。そして、その制御装置9とインフレータ10の電気
点火装置14との間が配線コード19によって接続され
ている。また、その制御装置9には、ステアリングコラ
ム5内を通して車体側に導かれる配線コード20がカプ
ラ21を介して接続されている。その配線コード20
は、スリップリングによって車体側と相対回転可能とさ
れている。インフレータプレート11は、ステアリング
ホイール1側、すなわち前方に向かって延びる筒状部1
1aを有している。また、ステアリングプレート2に
も、後方に向かって突出する筒状部2aが設けられてい
る。そして、それらの筒状部2a,11aが互いに嵌合
され、取付けボルト22,23によって締め付け固定さ
れるようになっている。制御装置9は、それらステアリ
ングプレート2とインフレータプレート11とによって
囲まれる空間内に収容されるようになっている。
【0017】図3に示されているように、一方の取付け
ボルト22は、ステアリングプレート2の筒状部2aに
形成されたねじ孔24に螺合するねじ部25と、そのね
じ部25の先端から延出する小径の軸部26とを備えて
いる。その軸部26の長さは、取付けボルト22を最大
限締め付けたとき、その先端が制御装置9のケース16
内に十分突入するだけの長さとされている。一方、その
ケース16の取付けボルト22に対向する部分には、開
口27が設けられている。そして、その開口27に、制
御装置9の基板15上に取り付けられた誤作動防止スイ
ッチ28の操作部材29が位置するようにされている。
その操作部材29は誤作動防止スイッチ28のハウジン
グ30によって進退可能に支持されており、スプリング
31により外方に向けて押圧付勢されている。
【0018】誤作動防止スイッチ28のハウジング30
内には、一対のマイクロスイッチからなるスイッチ本体
32が設けられている。そのスイッチ本体32は、操作
レバー33の回動によって切り換えられるようになって
いる。そして、その操作レバー33は、操作部材29が
内方に向けて後退したとき、その操作部材29に押圧さ
れて図で時計方向に回動するようにされている。また、
操作部材29が前進するときには、内蔵されているリタ
ーンスプリング(図示せず)によって反時計方向に回動
するようにされている。
【0019】図1に示されているように、誤作動防止ス
イッチ28のスイッチ本体32を構成するマイクロスイ
ッチSW1及びSW2は、それぞれ3個の接点A,B,
C及びD,E,Fを有するものとされている。そして、
それらの接点A,B,C間及びD,E,F間が、一対の
スライダ34,34によってそれぞれ接続あるいは遮断
されるようになっている。そのスライダ34,34は、
通常は図に仮想線で示されているように接点A,B間及
びD,E間を接続する位置にあり、操作レバー33が操
作部材29に押圧されて回動したとき、図に実線で示さ
れているように接点B,C間及びE,F間を接続させる
位置に移動するようにされている。
【0020】一方のマイクロスイッチSW1の接点B
は、ダイオード35及びイグニッションスイッチ36を
介して車載バッテリ37に接続されている。また、その
接点Bは、並列に接続されたダイオード38及び抵抗3
9を介して、上述のコンデンサ18にも接続されてい
る。したがって、そのコンデンサ18は、主電源である
バッテリ37に対して並列とされ、そのバッテリ37か
ら抵抗39を通して供給される電流により充電されるよ
うになっている。その抵抗39は抵抗値の大きいものと
されている。接点Aは絶縁されて遮断されている。ま
た、接点Cには着火制御回路40が接続されている。そ
の着火制御回路40は、衝突センサ17,17によって
閉じられる一対の制御スイッチ41,41を直列に接続
したもので、その制御回路40に電気点火装置14のヒ
ータ42が接続されている。こうして、制御スイッチ4
1,41がともに閉じたとき、ヒータ42に通電され、
電気点火装置14が作動して、インフレータ10のガス
発生剤に着火されるようになっている。
【0021】他方のマイクロスイッチSW2の接点D
は、抵抗43を介して接地されている。また、接点Eは
コンデンサ18の正極に接続されている。したがって、
それらの接点D,E間が接続されたときにはコンデンサ
18が放電するようになっている。すなわち、接点Dに
接続された抵抗43からなる回路がコンデンサ18の放
電回路44となっている。その抵抗43は回路44を保
護するためのもので、比較的抵抗値の小さいものとされ
ている。接点Fは絶縁されて遮断されている。
【0022】次に、このように構成されたエアバッグ装
置7の作用について説明する。通常は、エアバッグモジ
ュール8及び制御装置9からなるエアバッグ装置7は、
インフレータプレート11の筒状部11aをステアリン
グプレート2の筒状部2aに嵌合し、取付けボルト2
2,23を締め付けることによって、ステアリングホイ
ール1に固着されている。この状態では、取付けボルト
22は締め付け位置にあるので、その軸部26の先端は
制御装置9のケース16内に突入している。したがっ
て、誤作動防止スイッチ28の操作部材29はその取付
けボルト22によって押し込まれて、最も後退した位置
に保持されている。そして、それによってスイッチ本体
32の操作レバー33が作動側に回動されているので、
マイクロスイッチSW1,SW2のスライダ34,34
は図1の実線位置にある。すなわち、マイクロスイッチ
SW1の接点B,C間及びマイクロスイッチSW2の接
点E,F間が接続されている。また、制御スイッチ4
1,41はともに開いている。
【0023】この状態で、イグニッションスイッチ36
をオンとすると、バッテリ37からダイオード35及び
抵抗39を通してコンデンサ18に電流が流れる。そし
て、そのコンデンサ18にマイクロスイッチSW1を介
して接続されている着火制御回路40は制御スイッチ4
1,41によって遮断されており、マイクロスイッチS
W2側も遮断されている。したがって、そのコンデンサ
18は充電される。
【0024】自動車の走行中、衝突事故が発生すると、
衝突センサ17,17によってそれが検知され、制御ス
イッチ41,41が閉じられる。そして、一対の制御ス
イッチ41,41がともに閉じると、着火制御回路40
が導通するので、バッテリ37からの電流は、ダイオー
ド35、マイクロスイッチSW1、及び着火制御回路4
0を通してヒータ42に流れる。また、コンデンサ18
に蓄えられていた電力も、ダイオード38、マイクロス
イッチSW1、及び着火制御回路40を通してヒータ4
2に供給される。したがって、インフレータ10の電気
点火装置14が作動し、インフレータ10内のガス発生
剤に着火される。その結果、インフレータ10から高圧
ガスが噴出し、その高圧ガスによりエアバッグ12がモ
ジュールカバー13を突き破って急速に膨張展開する。
こうして、そのエアバッグ12により、前方へ移動しよ
うとする運転席の乗員が着座位置で拘束され、ステアリ
ングホイール1やフロントガラスへの二次衝突が防止さ
れる。このように、ヒータ42にはバッテリ37及びコ
ンデンサ18の両方から電力が供給されるので、衝突事
故によって車体前部に配置されるバッテリ37側の配線
が断線したとしても、エアバッグ装置7は確実に作動す
る。すなわち、コンデンサ18はバックアップ用の補助
電源として設けられる。
【0025】ステアリング系の点検等のためにステアリ
ングホイール1を取り外すときには、まず、取付けボル
ト22.23を抜き取り、エアバッグモジュール8をス
テアリングホイール1の軸線に沿って手前側に引き出
す。すると、そのエアバッグモジュール8とともに制御
装置9がステアリングプレート2から引き出される。そ
こで、カプラ21によって車体側から切り離せば、エア
バッグ装置7がステアリングホイール1から完全に取り
外される。その後は通常のようにしてステアリングホイ
ール1を取り外せばよい。
【0026】この間において、一方の取付けボルト22
をゆるめると、その取付けボルト22の後退に伴って、
その先端側の軸部26に押圧されていた誤作動防止スイ
ッチ28の操作部材29が、スプリング31の付勢力に
よって外方に移動する。そして、その操作部材29によ
って作動側に回動されていたスイッチ本体32の操作レ
バー33が、内部のリターンスプリングによって不作動
側に戻される。操作レバー33が不作動側に回動する
と、マイクロスイッチSW1,SW2のスライダ34,
34は図1の仮想線側に移動する。したがって、マイク
ロスイッチSW1の接点Bは遮断され、マイクロスイッ
チSW2の接点D,E間が接続される。
【0027】マイクロスイッチSW1が開くと、バッテ
リ37及びコンデンサ18と着火制御回路40との間が
遮断される。したがって、イグニッションスイッチ36
を切り忘れていたとしても、バッテリ37側からその制
御回路40に電流が流れることはなくなる。また、バッ
クアップ用のコンデンサ18からダイオード38を通し
て流れる電流も遮断される。その結果、制御スイッチ4
1,41がともに閉じたとしても、ヒータ42に電流が
流れることは防止される。こうして、取付けボルト22
を抜き取ったときには、インフレータ10の電気点火装
置14に対する電力供給が阻止されるようになるので、
エアバッグ装置7の取り外し作業中、衝撃が加わって衝
突センサ17,17が作動したとしても、そのエアバッ
グ装置7が作動することはなくなる。したがって、その
取り外し作業が容易化される。そして、その後、カプラ
21を切り離せば、エアバッグ装置7のインフレータ1
0はバッテリ37側から完全に遮断される。
【0028】また、マイクロスイッチSW2の接点D,
E間が接続されると、コンデンサ18と放電回路44と
の間が導通する。したがって、コンデンサ42に蓄えら
れていた電力がその放電回路44を通して放電される。
このとき、その放電回路44に設けられている抵抗43
は小さいものとされているので、その放電は急速に行わ
れる。その場合、イグニッションスイッチ36がオンと
され、カプラ21が接続されていると、バッテリ37か
らの電流も、ダイオード35、抵抗39、及びマイクロ
スイッチSW2を通して放電回路44に流れることにな
るが、その抵抗39は大きいので、バッテリ37の過放
電は防止される。そして、そのようにコンデンサ18が
放電すると、もはやそのコンデンサ18から電力が供給
されることはなくなり、また、エアバッグ装置7の取り
外し後はカプラ21が外されてバッテリ37側から切り
離されているので、いたずらなどによって誤作動防止ス
イッチ28の操作部材29が押され、更に衝撃が加えら
れたとしても、エアバッグ装置7が作動することはなく
なる。
【0029】このようにして、エアバッグ装置7をステ
アリングホイール1から取り外したときには、そのエア
バッグ装置7は作動不能状態となる。したがって、その
後は、エアバッグ装置7をどのように取り扱っても誤作
動する恐れはない。
【0030】取り外したエアバッグ装置7を再びステア
リングホイール1に組み付けるときには、カプラ21を
接続した後、制御装置9が固着されたエアバッグモジュ
ール8をステアリングプレート2に嵌め込み、取付けボ
ルト22,23をそれぞれ締め付ければよい。取付けボ
ルト22を締め付けると、その前進に伴ってその先端の
軸部26が誤作動防止スイッチ28の操作部材29に当
接するので、その操作部材29がスプリング31に抗し
て押し込まれる。そして、その操作部材29によってス
イッチ本体32の操作レバー33が作動側に回動される
ので、マイクロスイッチSW1,SW2のスライダ3
4,34が図1の実線位置に移動し、接点B,C間が接
続されるとともに接点Eが遮断される。したがって、そ
の状態でイグニッションスイッチ36を入れれば、上述
のようにしてコンデンサ18に充電され、エアバッグ装
置7は作動可能状態となる。その場合、バッテリ37か
らの電流が流れる抵抗39は抵抗値の高いものとされて
いるので、コンデンサ18の充電には多少の時間がかか
ることになるが、イグニッションスイッチ36を入れた
後、短時間のうちに、エアバッグ装置7を作動させなけ
ればならないような衝突事故が起こることはないので、
その充電に時間がかかったとしても、何ら問題はない。
【0031】このように、このワンパック式エアバッグ
装置7によれば、ステアリングホイール1に固着するた
めの取付けボルト22の操作によって、そのエアバッグ
装置7が作動可能状態と不能状態とに切り換えられるの
で、そのための特別な部品を用いる必要がなくなり、部
品点数の増加を防止することができる。また、その取付
けボルト22は、エアバッグ装置7の脱着時には必ず操
作されるので、その操作をし忘れることがない。したが
って、取り外されたエアバッグ装置7は必ず作動不能状
態となる。そして、インフレータ10の電気点火装置1
4に対する電力供給が阻止されるので、イグニッション
スイッチ36を切り忘れていたとしても、そのインフレ
ータ10が作動する恐れはない。更に、バックアップ用
のコンデンサ18が放電されるので、取り外したエアバ
ッグ装置7にいたずらをしても、そのエアバッグ装置7
が作動することはない。
【0032】なお、上記実施例においては、取付けボル
ト22の操作によって誤作動防止スイッチ28が切り換
えられるものとしているが、その誤作動防止スイッチ2
8は、例えばエアバッグ装置7の着脱時における軸線方
向移動によって切り換えられるようにすることもでき
る。また、ステアリングホイール1に取り付けられる運
転席用のエアバッグ装置7について説明したが、本発明
はそれに限らず、インストルメントパネルに取り付けら
れる助手席用のエアバッグ装置やシートベルトのプリテ
ンショナ装置など、高圧ガスによって作動される乗員拘
束装置にはいずれにも適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、乗員拘束装置の着脱操作によって切り換えら
れる誤作動防止スイッチを設け、その乗員拘束装置を取
り外すときには、主電源及びバックアップ用コンデンサ
とガス発生器との間が遮断されるようにしているので、
取り外し操作をするだけで、その乗員拘束装置が作動不
能状態となる。したがって、乗員拘束装置の着脱時にお
ける取り扱いに余計な注意を払う必要がなくなり、その
着脱作業が容易となる。また、同時にコンデンサを放電
させるようにしているので、取り外された状態で乗員拘
束装置が作動することは確実に防止することができる。
したがって、その乗員拘束装置の保管・管理や搬送等も
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乗員拘束装置の一実施例としての
エアバッグ装置に用いられている制御回路を示す回路図
である。
【図2】そのエアバッグ装置を装着したステアリングホ
イールの水平断面図である。
【図3】その要部を拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール 7 エアバッグ装置(乗員拘束装置のユニット) 8 エアバッグモジュール 9 制御装置 10 インフレータ(ガス発生器) 12 エアバッグ(乗員拘束部材) 14 電気点火装置 17 衝突センサ 18 コンデンサ 22 取付けボルト 28 誤作動防止スイッチ 37 車載バッテリ(主電源) 40 着火制御回路 41 制御スイッチ 42 ヒータ 44 放電回路 SW1,SW2 マイクロスイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主電源に対して並列に設けられるバック
    アップ用電源としてのコンデンサと、 それら主電源及びコンデンサに着火制御回路を介して接
    続され、その着火制御回路が導通したとき、前記主電源
    あるいはコンデンサから通電されることにより着火し、
    高圧ガスを噴出して乗員拘束部材を作動させるガス発生
    器と、 衝突を検知して前記着火制御回路を導通させる衝突セン
    サと、を備え、 前記コンデンサ、ガス発生器、及び衝突センサが一つの
    ユニットとして自動車に着脱可能に取り付けられる乗員
    拘束装置において;前記ユニットの着脱操作によって切
    り換えられ、そのユニットを取り外すときには前記主電
    源及びコンデンサと前記ガス発生器との間を遮断する誤
    作動防止スイッチと、 その誤作動防止スイッチにより前記主電源及びコンデン
    サと前記ガス発生器との間が遮断されるとき連動して導
    通され、前記コンデンサを放電させる放電回路と、が設
    けられていることを特徴とする、自動車用乗員拘束装
    置。
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