JP2512861Y2 - エアバッグ装置の誤作動防止構造 - Google Patents

エアバッグ装置の誤作動防止構造

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JP2512861Y2
JP2512861Y2 JP12026090U JP12026090U JP2512861Y2 JP 2512861 Y2 JP2512861 Y2 JP 2512861Y2 JP 12026090 U JP12026090 U JP 12026090U JP 12026090 U JP12026090 U JP 12026090U JP 2512861 Y2 JP2512861 Y2 JP 2512861Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、自動車のステアリングホイールに装着され
る乗員保護用エアバッグ装置に関するもので、特に、衝
突センサや着火用電源回路等をもステアリングホイール
に組み込むようにしたいわゆるワンパック式エアバッグ
装置において、そのエアバッグ装置がステアリングホイ
ールから取り外されているときに作動することのないよ
うにするための誤作動防止構造に関するものである。
【従来の技術】
自動車の衝突時に運転者のステアリングホイールやフ
ロントガラス等への二次衝突を防止する乗員保護装置の
一つとして、エアバッグ装置が知られている。そのエア
バッグ装置は、自動車の衝突時、衝突センサによりそれ
を検知してインフレータを作動させ、そのインフレータ
から噴出する高圧ガスを、ステアリングホイール内に折
り畳んだ状態で収納されているエアバッグ内に導入する
ことにより、そのエアバッグを急速に膨張展開させて、
前方に移動しようとする運転者を受け止めるようにした
ものである。通常、そのインフレータは、着火されるこ
とによって高圧ガスを発生する火薬等のガス発生剤を封
入したものとされ、そのガス発生剤に着火するための電
気点火装置を備えている。その電気点火装置には車載バ
ッテリ等の電源から電力が供給されるようになってお
り、その点火装置と電源との間に、衝突センサによって
閉じられる制御スイッチが設けられている。 このようにステアリングホイールに取り付けられる電
気着火式エアバッグ装置の場合、その装備が容易になさ
れるようにするために、それをいわゆるワンパック式エ
アバッグ装置とすることも行われている。その場合に
は、エアバッグ、インフレータ、及び制御ユニットがス
テアリングホイール内に組み込まれる。その制御ユニッ
トはインフレータの電気点火装置への通電を制御するも
ので、衝突センサやその衝突センサからの信号により電
源と電気点火装置との間を導通させる制御スイッチ等を
備えている。また、自動車の衝突時には車載バッテリか
らエアバッグ装置に至る配線が断線することがあるの
で、その制御ユニットには、そのようなときにもインフ
レータの電気点火装置に電力を供給するためのコンデン
サ等からなる着火用電源回路が設けられている。したが
って、そのエアバッグ装置は、主電源であるバッテリか
ら切り離された状態でも、短時間は作動可能となってい
る。 ところで、このようなエアバッグ装置に用いられる衝
突センサは、一定値以上の減速度を感知して作動するも
のとされている。すなわち、衝撃によって作動するもの
である。 一方、ステアリングホイールは、ステアリング系やコ
ンビネーションスイッチの点検等のために取り外される
ことが多い。ステアリングホイールにエアバッグ装置が
取り付けられている場合には、そのようにステアリング
ホイールを取り外すとき、まず、エアバッグ装置がステ
アリングホイールから取り外される。したがって、その
エアバッグ装置は比較的頻繁に脱着される。そのため
に、そのエアバッグ装置には衝撃が加わることがある。
そのような場合、上述のようにエアバッグ装置がワンパ
ック式とされていると、その衝撃が衝突センサによって
検知され、着火用電源回路からインフレータの電気点火
装置に通電されて、インフレータが作動することにな
る。 したがって、そのようなワンパック式エアバッグ装置
においては、そのエアバッグ装置がステアリングホイー
ルから取り外された状態にあるときには、衝撃を受けて
も作動することのないようにすることが求められる。 そこで、本出願人は、そのような誤作動防止装置とし
て、先に、インフレータの電気点火装置を迂回する短絡
回路を設け、その短絡回路が開閉スイッチによって開閉
されるようにしたものを提案した(特開昭63-222954号
公報参照)。その開閉スイッチは、エアバッグ装置が取
り外されたときにそのエアバッグ装置から離れるねじあ
るいはピンによって閉じられるようになっている。
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、そのように開閉スイッチ作動用のねじ
あるいはピンを特別に用いるものでは、部品点数がそれ
だけ増加するという問題がある。また、その開閉スイッ
チはねじあるいはピンに接触する位置に設けなければな
らないので、そのレイアウトが限られ、設計の自由度が
低下するという問題もある。 本考案は、このような実情に鑑みてなされたものであ
って、その目的は、ステアリングホイールに装着される
ワンパック式エアバッグ装置において、部品点数の増加
を伴うことなく、ステアリングホイールからの取り外し
操作のみによってエアバッグ装置が作動不能とされるコ
ンパクトで安価なエアバッグ装置の誤作動防止構造を得
ることである。
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本考案では、エアバッグ
装置が取付けねじによってステアリングホイールに着脱
可能に固着されることに着目し、その取付けねじの先端
に、その取付けねじの進退に伴って進退するマグネット
を設けるとともに、そのマグネットが対向する位置に、
取付けねじが締め付けられてそのマグネットが近付いた
ときには着火用電源回路から前記インフレータの電気点
火装置への電力供給を許容するように作動し、、取付け
ねじがゆるめられてマグネットが離れたときには着火用
電源回路からインフレータの電気点火装置への電力供給
を阻止するように作動する暴発防止スイッチを設けるよ
うにしている。
【作用】
このように構成することにより、ステアリングホイー
ルからエアバッグ装置を取り外すために取付けねじをゆ
るめると、その先端に設けられたマグネットが暴発防止
スイッチから離れるので、その暴発防止スイッチが開閉
動作し、着火用電源回路からインフレータの電気点火装
置への電力供給が阻止されるようになる。したがって、
取り外したエアバッグ装置に衝撃が加わっても、インフ
レータの電気点火装置には通電されることがなく、その
作動が防止される。 また、エアバッグ装置をステアリングホイールに装着
して取付けねじを締め付けると、マグネットが暴発防止
スイッチに接近することによりそのスイッチが無効とな
るので、エアバッグ装置は作動可能状態となる。 このように、エアバッグ装置をステアリングホイール
に固着する取付けねじの操作のみによってエアバッグ装
置が作動可能状態と作動不能状態とに切り換えられるよ
うになるので、そのために特別な操作をする必要がなく
なり、また、そのための特別な部品も不要となる。そし
て、マグネットにより暴発防止スイッチが作動されるの
で、それらを接触させる必要がない。したがって、その
レイアウトの自由度が増大する。
【実施例】
以下、図面を用いて本考案の実施例を説明する。 図中、第1〜4図は本考案によるエアバッグ装置の誤
作動防止構造の一実施例を示すもので、第1図はそのエ
アバッグ装置を装着したステアリングホイールの水平断
面図であり、第2図はその要部の拡大断面図、第3図は
その側面図である。また、第4図はそのエアバッグ装置
の制御回路図である。 第1図から明らかなように、ステアリングホイール1
は、中央部のステアリングプレート2と、握り部である
リング状のホイールリム3と、これらステアリングプレ
ート2とホイールリム3との間を連結するスポーク4,4
とによって構成されている。そのステアリングプレート
2は、ステアリングコラム5によって回転自在に支持さ
れたステアリングシャフト6の後端に、着脱可能に固着
されている。 このステアリングホイール1の中央部には、エアバッ
グ装置7が装着されている。このエアバッグ装置7はエ
アバッグモジュール8と制御ユニット9とからなるもの
で、これらはステアリングホイール1に対して一体的に
着脱されるようになっている。 エアバッグモジュール8は、インフレータ10を固定支
持するインフレータプレート11と、基端がそのインフレ
ータ10の周囲においてインフレータプレート11に気密に
固着され、インフレータ10から噴出する高圧ガスによっ
て膨張展開されるエアバッグ12と、それらインフレータ
10及びエアバッグ12を覆うモジュールカバー13とを備え
ている。エアバッグ12は、そのモジュールカバー13とイ
ンフレータプレート11との間に形成される空間内に折り
畳んだ状態で収納されている。モジュールカバー13はそ
の基端がインフレータプレート11に固着され、エアバッ
グ12の膨張展開時にはその先端面が破断するようにされ
ている。 インフレータ10は内部に火薬等の高圧ガス発生剤を封
入したもので、そのガス発生剤に着火するための電気点
火装置14を備えている。その点火装置14は、後述するヒ
ータと、そのヒータの熱によって発火する点火剤とによ
って構成されている。 制御ユニット9は、ケース15内に収容された基板16か
らなるもので、その基板16上には衝突センサ17,17や着
火用電源回路部品18,18等が取り付けられている。その
電源回路部品18とインフレータ10の電気点火装置14との
間は配線コード19によって接続されている。また、その
電源回路部品18には、ステアリングコラム5内を通して
車体側に導かれる配線コード20が接続されている。その
配線コード20は、図示されていないカプラによって車体
側と切り離し可能とされている。また、スリップリング
によって車体側と相対回転可能とされている。 インフレータプレート11は、ステアリングホイール1
側、すなわち前方に向かって延びる筒状部11aを有して
いる。一方、ステアリングプレート2にも、後方に向か
って突出する筒状部2aが設けられている。そして、それ
らの筒状部2a,11aが互いに嵌合され、取付けねじ21,22
によって締め付け固定されるようになっている。 第2図に示されているように、一方の取付けねじ21
は、フランジ23aを備えた頭部23と、その頭部23から連
なる小径軸部24と、その軸部24に隣接するねじ部25と、
そのねじ部25から更に内方に延びる軸部26とを有するも
ので、そのねじ部25の長さは比較的短いものとされてい
る。一方、ステアリングプレート2の筒状部2aには、そ
の取付けねじ21が挿通されるねじ挿通孔27が設けられて
いる。そのねじ挿通孔27には取付けねじ21のねじ部25と
螺合するねじ孔28が形成されており、そのねじ孔25の外
側に、取付けねじ21のねじ部25を収容し得るだけの長さ
の大径孔29が設けられている。 取付けねじ21の先端には、マグネットホルダ30が取り
付けられている。そのマグネットホルダ30は、取付けね
じ21の先端に締め付けられるナット31により、その取付
けねじ21に対して相対回転は可能であるが、その軸線方
向の相対移動は不能となるようにして支持されている。
そして、そのマグネットホルダ30には外方に向かって延
びる係合突起32が設けられ、その係合突起32がステアリ
ングプレート2に形成された係合孔33に挿入されて係合
することにより、取付けねじ21の回転時に、それに伴っ
てマグネットホルダ30が回転することのないようにされ
ている。また、そのマグネットホルダ30とステアリング
プレート2の内面との間には、マグネットホルダ30を内
方に向けて押圧付勢するスプリング34が設けられてい
る。 こうして、取付けねじ21は、スプリング34により常に
内方に向けて突出するように付勢され、そのねじ部25を
ねじ孔28から離脱させたときにも、第2図に示されてい
るようにそれらの端部が互いに当接することにより、ス
テアリングプレート2の外周面上には取付けねじ25の小
径軸部24が位置するようにされている。 一方、その取付けねじ21によってステアリングプレー
ト2に締め付けられるインフレータプレート11の筒状部
11aには、第3図に示されているように、その端縁から
連なる切り込み35が設けられている。その切り込み35の
幅は、取付けねじ21の小径軸部24が通過し得るだけの大
きさとされている。そして、その切り込み35の終端部
に、大径の孔部36が設けられている。こうして、取付け
ねじ21を締め付けることにより、その頭部23のフランジ
23aとステアリングプレート2との間にインフレータプ
レート11が挟み付けられて固定されるようになってい
る。 第2図から明らかなように、マグネットホルダ30の内
面には、可動マグネット37が取り付けられている。その
マグネット37は、取付けねじ21を最大限締め付けたと
き、制御ユニット9のケース15に近接して対向するよう
にされている。一方、そのケース15の可動マグネット37
が対向する部分には、開口38が設けられている。そし
て、その開口38に、制御ユニット9の基板16上に取り付
けられた暴発防止スイッチ39が位置するようにされてい
る。その暴発防止スイッチ39は、常開型のリードスイッ
チ40と固定マグネット41とからなるもので、そのリード
スイッチ40が可動マグネット37と固定マグネット41との
間に位置するようにされている。固定マグネット41は可
動マグネット37とは反対の極で互いに対向するようにさ
れている。こうして、可動マグネット37を暴発防止スイ
ッチ39に近付けたときには、それらのマグネット37,41
の磁力が互いに打ち消されてリードスイッチ40が開き、
可動マグネット37を遠ざけたときには、固定マグネット
41の磁力によってリードスイッチ40が閉じられるように
なっている。 第4図に示されているように、エアバッグ装置7の制
御回路は、車載バッテリB及びイグニッションスイッチ
Igからなる主電源回路Emと、その主電源回路Emに並列に
接続される着火用電源回路Esと、それら主電源回路Em及
び着火用電源回路Esに直列に接続されるインフレータ作
動回路Cとを備えている。そのうち、主電源回路Emは車
体側に設けられている。そして、着火用電源回路Esとイ
ンフレータ作動回路Cとがエアバッグ装置7の制御ユニ
ット9内に配置されている。 着火用電源回路Esは、補助電源としてのコンデンサ42
に、そのコンデンサ42への充電時に電流が流れる抵抗43
とコンデンサ42の放電時に電流が流れるダイオード44と
を接続することによって構成されている。また、インフ
レータ作動回路Cは、衝突センサ17,17によって閉じら
れる一対の制御スイッチ45,45間に電気点火装置14のヒ
ータ46を直列に接続したもので、その制御スイッチ45,4
5がともに閉じたとき、ヒータ46に通電され、電気点火
装置14が作動して、インフレータ10のガス発生剤に着火
されるようになっている。上述の暴発防止スイッチ39
は、ヒータ46を迂回する短絡回路47に設けられ、リード
スイッチ40が閉じたとき、その短絡回路47が導通するよ
うにされている。 次に、このように構成されたエアバッグ装置7の誤作
動防止構造の作用について説明する。 通常は、エアバッグ装置7のエアバッグモジュール8
は、インフレータプレート11の筒状部11aをステアリン
グプレート2の筒状部2aに嵌合し、取付けねじ21,22を
締め付けることによって、ステアリングホイール1に固
着されている。そして、制御ユニット9は、ステアリン
グプレート2とインフレータプレート11との間の空間内
に収容され、ステアリングホイール1に対して固定され
ている。 この状態では、取付けねじ21は締め付け位置にあるの
で、その先端に設けられた可動マグネット37は暴発防止
スイッチ39に近接して対向している。したがって、可動
マグネット37と固定マグネット41とがその磁力を互いに
打ち消し合い、リードスイッチ40は開状態で保持されて
いる。すなわち、ヒータ46を迂回する短絡回路47は遮断
されている。 また、制御スイッチ45,45もともに開いている。 この状態で、イグニッションスイッチIgをオンとする
と、バッテリBから着火用電源回路Esに電流が流れ、そ
の電源回路Esのコンデンサ42に充電される。 自動車の走行中、衝突事故が発生すると、衝突センサ
17,17によってそれが検知され、制御スイッチ45,45が閉
じられる。そして、このときには、上述のように短絡回
路47がリードスイッチ40により遮断されているので、制
御スイッチ45,45がともに閉じると、着火用電源回路Es
からの電力はヒータ46に供給され、インフレータ10の電
気点火装置14が作動する。その結果、インフレータ10内
のガス発生剤が着火され、そのインフレータ10から高圧
ガスが噴出する。そして、その高圧ガスによりエアバッ
グ12がモジュールカバー13を突き破って急速に膨張展開
し、前方へ移動しようとする運転者を拘束する。こうし
て、運転者のステアリングホイール1やフロントガラス
への二次衝突が防止される。 ステアリング系の点検等のためにステアリングホイー
ル1を取り外すときには、まず、一方の取付けねじ22を
抜き取るとともに、他方の取付けねじ21をゆるめる。取
付けねじ21をゆるめてそのねじ部25をステアリングプレ
ート2のねじ挿通孔27のねじ孔28から離脱させると、前
述のようにその取付けねじ21の小径軸部24がステアリン
グプレート2の筒状部2a外周面上、すなわちインフレー
タプレート11の筒状部11a上に位置することになる。そ
こで、エアバッグモジュール8をステアリングホイール
1の軸線に沿って手前側に引き出せば、取付けねじ21の
小径軸部24がインフレータプレート11の切り込み35を通
過し、エアバッグモジュール8が抜き取られる。そし
て、それとともに制御ユニット9もステアリングプレー
ト2から引き出される。こうして、エアバッグ装置7が
ステアリングホイール1から取り外される。その後は通
常のようにしてステアリングホイール1を取り外せばよ
い。 このように取付けねじ21をゆるめると、その取付けね
じ21の後退に伴ってその先端に設けられた可動マグネッ
ト37も後退する。したがって、第2図に示されているよ
うに、その可動マグネット37は暴発防止スイッチ39から
離れる。その結果、暴発防止スイッチ39のリードスイッ
チ40には固定マグネット41の磁力のみが作用するように
なり、そのリードスイッチ40が閉じられる。 リードスイッチ40が閉じると、電気点火装置14のヒー
タ46を迂回する短絡回路47が導通する。したがって、制
御スイッチ45,45がともに閉じたときにも、着火用電源
回路Esのコンデンサ42に蓄えられていた電力はその短絡
回路47を通して放電されることになり、抵抗の大きいヒ
ータ46に電流が流れることはなくなる。イグニッション
スイッチIgを切り忘れていてバッテリBとインフレータ
作動回路Cとがつながっているときにも、同様にそのバ
ッテリBからヒータ46に電流が流れることは防止され
る。 このようにして、エアバッグ装置7をステアリングホ
イール1から取り外したときにはインフレータ10の電気
点火装置14に対する電力供給が阻止されるようになるの
で、取り外したエアバッグ装置7に衝撃が加わり、衝突
センサ17,17によって制御スイッチ45,45がともに閉じら
れたとしても、そのエアバッグ装置7が誤作動すること
はなくなる。すなわち、そのエアバッグ装置7は作動不
能状態となる。 取り外したエアバッグ装置7を再びステアリングホイ
ール1に取り付けるときには、制御ユニット9及びエア
バッグモジュール8をステアリングプレート2に嵌め込
み、取付けねじ21,22をそれぞれ締め付ければよい。取
付けねじ21を締め付けると、その前進に伴ってその先端
の可動マグネット37が暴発防止スイッチ39に接近するの
で、リードスイッチ40がオフ状態となり、エアバッグ装
置7は作動可能状態に切り換えられる。 このように、このエアバッグ装置7の誤作動防止構造
によれば、エアバッグ装置7をステアリングホイール1
に固着するための取付けねじ21の操作によってエアバッ
グ装置7が作動可能状態と不能状態とに切り換えられる
ようになるので、そのための特別な部品を用いる必要が
なくなり、部品点数の増加を防止することができる。ま
た、その取付けねじ21は、エアバッグ装置7の着脱時に
は必ず操作されるので、その操作をし忘れることがな
い。したがって、取り外されたエアバッグ装置7は必ず
作動不能状態となる。そして、インフレータ10の電気点
火装置14に対する電力供給が阻止されるので、主電源回
路Emに接続されていても、そのインフレータ10が作動す
る恐れはない。更に、暴発防止スイッチ39はマグネット
37によって作動されるので、その間を接触させる必要は
ない。したがって、その加工誤差や組み付け誤差が許容
されるようになり、そのレイアウトの自由度も増す。 第5図は、第4図の制御回路の変形例を示す回路図で
ある。 この実施例の場合には、暴発防止スイッチ39のリード
スイッチ40は、主電源回路Em及び着火用電源回路Esとイ
ンフレータ作動回路Cとの間に直列に接続されている。
その暴発防止スイッチ39には固定マグネットは設けられ
ていない。そして、そのリードスイッチ40も常開型のも
のとされている。したがって、可動マグネット37を近付
けたときにはその磁力によって閉じ、可動マグネット37
を遠ざけたときには開かれるようになっている。その可
動マグネット37及び暴発防止スイッチ39は上記実施例と
同様に配置されている。 制御回路をこのように構成した場合にも、ステアリン
グホイール1からエアバッグ装置7を取り外すために取
付けねじ21をゆるめると、その取付けねじ21の後退に伴
って可動マグネット37が暴発防止スイッチ39から離れる
ので、リードスイッチ40がオフとなる。したがって、主
電源回路Emあるいは着火用電源回路Esから電気点火装置
14のヒータ46への通電が阻止されることになり、エアバ
ッグ装置7は作動不能状態となってその誤作動が防止さ
れる。 また、エアバッグ装置7をステアリングホイール1に
装着して取付けねじ21を締め付けると、可動マグネット
37がリードスイッチ40に近接して対向することにより、
そのリードスイッチ40が閉じられる。したがって、エア
バッグ装置7は作動可能状態となり、衝突センサ17,17
によって衝突が検知され制御スイッチ45,45が閉じられ
たときには、ヒータ46に通電されることによってインフ
レータ10の電気点火装置14が作動する。 このように、この実施例の場合にも、上記実施例と同
様の作用効果を得ることができる。 なお、上記実施例においては、暴発防止スイッチ39と
してリードスイッチ40からなるものを用いるようにして
いるが、その暴発防止スイッチ39は可動マグネット37の
進退に応じて開閉動作するものであればよく、例えばホ
ール素子等を用いることもできる。 また、エアバッグモジュール8と制御ユニット9とが
別体とされている例について説明したが、それらが一体
に形成されていてもよいことは明らかであろう。
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、エ
アバッグ装置をステアリングホイールに固着するための
取付けねじにマグネットを設け、そのマグネットの進退
に伴う暴発防止スイッチの開閉動作により、エアバッグ
装置を作動可能状態と作動不能状態とに切り換えるよう
にしているので、エアバッグ装置の取り外し操作をする
だけで、そのエアバッグ装置が作動不能状態となる。し
たがって、ステアリングホイールから取り外された状態
でエアバッグ装置が作動することは、確実に防止するこ
とができる。その結果、エアバッグ装置の着脱時におけ
る取り扱いに余計な注意を払う必要がなくなり、その着
脱操作が容易になされるようになる。 また、エアバッグ装置の取付けねじを利用するように
しているので、特別な部品を用いる必要がなく、部品点
数の増加を防止することができる。 更に、マグネットにより暴発防止スイッチが作動され
るようにしているので、その間を非接触とすることがで
き、そのレイアウト等の設計の自由度を増大させること
ができる。しかも、マグネットを用いることにより、構
造が簡単となるので、安価でコンパクトに構成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案によるエアバッグ装置の誤作動防止構
造の一実施例を示すもので、そのエアバッグ装置を装着
したステアリングホイールの水平断面図、 第2図は、その要部を拡大して示す断面図、 第3図は、第2図の矢印III方向から見た部分側面図、 第4図は、そのエアバッグ装置の制御回路を示す回路
図、 第5図は、その制御回路の変形例を示す回路図である。 1……ステアリングホイール 2……ステアリングプレート 7……エアバッグ装置 10……インフレータ 11……インフレータプレート 12……エアバッグ、14……電気点火装置 17……衝突センサ、21……取付けねじ 30……マグネットホルダ 37……可動マグネット 39……暴発防止スイッチ 40……リードスイッチ 41……固定マグネット 45……制御スイッチ、46……ヒータ 47……短絡回路 C……インフレータ作動回路 Em……主電源回路 Es……着火用電源回路

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】エアバッグと、電気点火装置に通電される
    ことにより作動し、高圧ガスを噴出して前記エアバッグ
    を急速に膨張展開させるインフレータと、そのインフレ
    ータの前記電気点火装置に電力を供給し得る着火用電源
    回路と、衝突を検知してその着火用電源回路と前記イン
    フレータの電気点火装置との間を導通させる衝突センサ
    と、を備え、 取付けねじによりステアリングホイールに着脱可能に固
    着されるエアバッグ装置において; 前記取付けねじの先端に、その取付けねじの進退に伴っ
    て進退するマグネットを設けるとともに、 そのマグネットが対向する位置には、前記取付けねじが
    締め付けられてそのマグネットが近付いたときに前記着
    火用電源回路から前記インフレータの電気点火装置への
    電力供給を許容し、かつ前記取付けねじがゆるめられて
    前記マグネットが離れたときに前記着火用電源回路から
    前記インフレータの電気点火装置への電力供給を阻止す
    るように作動する暴発防止スイッチを設けたことを特徴
    とする、 エアバッグ装置の誤作動防止構造。
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