JP2612411B2 - 補強土留め擁壁 - Google Patents

補強土留め擁壁

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JP2612411B2
JP2612411B2 JP5233389A JP23338993A JP2612411B2 JP 2612411 B2 JP2612411 B2 JP 2612411B2 JP 5233389 A JP5233389 A JP 5233389A JP 23338993 A JP23338993 A JP 23338993A JP 2612411 B2 JP2612411 B2 JP 2612411B2
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俊介 島田
健二 栢原
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強化土エンジニヤリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数枚の擁壁パネル
をその背部に盛られた盛り土内にアンカー部材によって
固定しながら積み重ねることにより構築される補強土留
め擁壁に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図15
は、従来の補強土留め擁壁の一例を示し、図において、
符号1は擁壁の地盤面下に造成され布基礎の上に積み重
ねられ、擁壁面を構成する擁壁パネル、2はこの擁壁パ
ネル1の背部に盛られた盛り土、そして、符号3は各擁
壁パネル1に連結され、かつ盛り土2内に奥深く挿入さ
れ、各擁壁パネル1を盛り土2内に固定するアンカーボ
ルトである。
【0003】従来の補強土留め擁壁は、以上のように構
成されているが、この種の補強土留め擁壁は、擁壁パネ
ル1とアンカーボルト3との連結部の緩み、あるいは土
圧によるアンカーボルト3の弾性変形などにより、さら
には、盛り土を転圧する際の土圧や盛り土の高さが増す
ことによる土圧の増大により、擁壁全体が変形したり、
オーバーハングしたり、あるいは、前面に押し出された
りするなどの課題があった。
【0004】この発明は、以上の課題を解決するために
なされたもので、擁壁全体の変形やオーバーハング、擁
壁パネルとアンカー部材との連結部の緩みなどを防止
し、かつ簡単な構造で施工性に優れ、作業性の向上を可
能した補強土留め擁壁を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明に係る補強土留
め擁壁は、擁壁パネルの背部に横方向又は上下方向に連
続する補強部を設け、この補強部の上下両端部に互いに
対向する細溝部と、この細溝部の外側と内側に位置して
この細溝部に連続する凹部とスリットを設け、前記細溝
部に双方の細溝部に跨がって連結プレートを嵌着し、こ
の連結プレートおよび前記スリットに前記アンカー部材
の基端側端部を貫通させるとともに、前記凹部内に突出
させ、かつ前記アンカー部材の基端側端部に形成された
雄ねじ部に前記凹部に内包される連結ナットを螺合し、
この連結ナットを適宜締め付けて前記擁壁パネルを前後
に移動できるように構成されている。
【0006】この発明に補強土留め擁壁は、擁壁パネル
の裏側に前記アンカー部材の基端側部を連結する連結部
を設け、この連結部はこの連結部と前記擁壁パネルとの
間に空間部を有するように前記盛り土側に膨出する断面
略溝状又はU字状に形成し、この連結部に上下方向に細
長い貫通孔を設け、この貫通孔に前記アンカー部材の基
端側端部を貫通させるとともに、その先端部に形成され
た雄ねじ部を前記空間部に突出させ、かつ前記雄ねじ部
に前記空間部に内包される連結ナットを螺合し、この連
結ナットを締め付けて前記擁壁パネルを前後に移動でき
るように構成されている。
【0007】
【実施例】実施例1. 図1および2は、この発明に係る補強土留め擁壁の一実
施例を示し、図において、符号4は地山裾部の地盤面下
に現場打ちコンクリートによって造成された布基礎、5
はこの布基礎4の上に積み重ねられ、擁壁面を構成する
擁壁パネル、6はこの擁壁パネル5の背部に盛られた盛
り土、7は盛り土6内の奥深くに挿入され、各擁壁パネ
ル5を盛り土6の先端部に固定するアンカーボルト、8
と9はこのアンカーボルト7の基端側部を各擁壁パネル
5に連結する連結プレートと連結ナット、そして、符号
10と11はアンカーボルト7を盛り土6の奥深くに抜けな
いように固定するアンカープレートとアンカーナットで
ある。
【0008】擁壁パネル5はプレキャストコンクリート
板から横方向に細長い矩形板状に形成され、かつその上
下縁端部に盛り土6側に膨出する断面略台形状の補強部
12,12 が擁壁パネル5の横方向に連続して形成されてい
る。
【0009】上側の補強部12の長手方向の両端部には、
真上に開口する所定深さの細溝部13,13 が形成され、こ
の細溝部13,13 の近くに連結穴14,14 が形成されてい
る。
【0010】同様に、下側の補強部12の長手方向の両端
部には、真下に開口する所定深さの細溝部13,13 が形成
され、この細溝部13,13 の近くに連結穴14,14 が形成さ
れている。
【0011】また、上下補強部12の上下端部には細溝部
13の外側に位置して所定深さの凹部15が細溝部13に連続
して形成され、また細溝部13の内側に位置してスリット
16が細溝部13に連続して形成されている。
【0012】このように成形された擁壁パネル5は、布
基礎4の上に上下左右に突き合わせながら積み重ねら
れ、かつ上下擁壁パネル5,5 の細溝部13,13 および連結
穴14,14 が互いに上下に連続するように突き合わせられ
ている。そして、上下細溝部13,13 には連結プレート8
が双方の細溝部13,13 に跨がって嵌着され、上下連結穴
14,14 には連結棒17が双方の連結穴14,14 に跨がって挿
入されている。
【0013】連結プレート8は矩形板状に形成され、そ
の略中央部にはスリット16に対応してアンカーボルト7
の基端側端部が貫通可能な貫通孔8aが形成されている。
【0014】アンカーボルト7には鉄筋などが使用さ
れ、その基端側端部には雄ねじ部7aが形成され、この雄
ねじ部7aは擁壁パネル5のスリット16および連結プレー
ト8の貫通孔8aを貫通し、さらに凹部15内に突出してい
る。そして、この雄ねじ部7aの貫通部分に凹部15に内包
される連結ナット9が螺合され、この連結ナット9を適
宜締め付けることにより各擁壁パネル5の傾きや出具合
を適宜調整できるようになっている。
【0015】アンカープレート10の略中央部には貫通孔
(図省略)が形成され、この貫通孔にアンカーボルト7
の先端部が貫通され、かつこの貫通部分の雄ねじ部7bに
アンカーナット11が螺合されている。
【0016】次に、この発明に係る補強土留め擁壁の施
工方法を順を追って説明する(図3〜図6参照)。
【0017】 最初に、地盤中に布基礎4を造成し
(図3(a) 参照)、この布基礎4の盛り土6側の地盤面
上に複数本のアンカーボルト7を水平に設置する(図3
(b) 参照)。
【0018】また、布基礎4の上端部に、この上に設置
される擁壁パネル5の細溝部13に対応して形成された細
溝部4aに連結プレート8の下側半分を嵌着し、また連結
穴14に対応して形成された連結穴4bに連結棒17の下側半
分を挿入する(図1参照)。さらに、連結プレート8に
アンカーボルト7の基端側端部を連結し、アンカーボル
ト7の先端部にアンカープレート11を取り付ける。
【0019】 次に、布基礎4の上に第一段目の擁壁
パネルとして、複数枚の擁壁パネル5を建て付ける(図
3(c) 参照)。
【0020】各擁壁パネル5の下端部は、布基礎4の細
溝部4aに嵌着された連結プレート8の上側部分を細溝部
13に嵌着し、かつ布基礎4の連結穴4bに挿入された連結
棒17の上側部分を連結穴14に挿入する。
【0021】 次に、この第一段目の擁壁パネル5の
背部に第一層として盛り土6を充分に転圧しながら盛っ
て、この盛り土6内にアンカーボルト7およびアンカー
プレート11を埋設する。この場合、盛り土6は擁壁パネ
ル5のほぼ上端面まで盛り、また盛り土6の擁壁パネル
5側部分には、崩れないよにう法面を付ける(図3(c)
参照)。
【0022】 次に、盛り土6の上に第二段目のアン
カーボルトとして、複数本のアンカーボルト7を設置
し、また擁壁パネル5上端部の細溝部13に連結プレート
8を嵌着し、連結穴14に連結棒17を挿入する(図3(c)
参照)。
【0023】さらに、連結プレート8にアンカーボルト
7の基端側端部を連結し、アンカーボルト7の先端部に
アンカープレート11をそれぞれ取り付ける。
【0024】そして、アンカーボルト7の基端側端部の
雄ねじ部7aに螺合された連結ナット9を適宜締め付けて
擁壁パネル5の傾きや出具合などを適宜調整する。
【0025】 次に、第一層の盛り土6の上に第二層
の盛り土6を充分に転圧しながら、盛ってアンカーボル
ト7およびアンカープレート11を盛り土6の中に埋設す
る(図4参照)。同時に第一段目の擁壁パネル5のすぐ
後側部分にも残りの盛り土を充填する。
【0026】この場合、盛り土6の擁壁パネル側部分に
は前記と同様に崩れないように法面を作る。
【0027】 次に、第一段目の擁壁パネル5の上
に、第二段目として擁壁パネル5を積み重ねる。
【0028】各擁壁パネル5の下端部は、第一段目の擁
壁パネル5と同様にして第一段目の擁壁パネル5と連結
する。
【0029】 次に、この第二段目の擁壁パネル5の
すぐ背部に残りの盛り土6を充分に転圧しながら盛り、
盛り土6は擁壁パネル5のほぼ上端面まで充分に転圧し
ながら盛る(図5参照)。
【0030】以下,同様にして、第三段目、第四段目、
…の順に擁壁パネル5を、アンカーボルト7で固定しな
がら、かつ擁壁パネル5の背部に盛り土6を盛りながら
必要高さまで積み重ねて補強土留め擁壁の全体を構築す
る(図6参照)。
【0031】実施例2. 図7〜図9は、この発明に係る補強土留め擁壁の他の実
施例を示し、図において、実施例1と同一部分には同一
符号を付す。符号18は布基礎4の上に積み重ねられ、擁
壁面を構成する擁壁パネル、19は盛り土6内の奥深くに
埋設され、各擁壁パネル18を固定するアンカー体、20と
21はこのアンカー体19の基端側部を擁壁パネル18に連結
する連結プレートと連結ナット、そして、符号22はアン
カー体19を盛り土6の奥深くに抜けないように固定する
アンカープレートである。
【0032】擁壁パネル18はプレキャストコンクリート
板から横方向に細長い矩形板状に形成され、かつその上
下両端部に盛り土6側に膨出する断面略台形状の補強部
10,10が擁壁パネル17の横方向に連続して形成されてい
る。
【0033】上側の補強部12の上端部には、真上に開口
する所定深さの細溝部23が擁壁パネル18の長手方向に連
続して形成され、またこの補強部10の長手方向の両端部
には細溝部23の近くに位置して真上に開口する連結穴14
が形成されている。
【0034】同様に、下側の補強部10の下端部には真下
に開口する所定深さの細溝部23が擁壁パネル18の長手方
向に連続して形成され、またこの補強部12の長手方向の
両端部には細溝部23の近くに位置して真下に開口する連
結穴14が形成されている。
【0035】また、上下補強部12の上端部および下端部
には、細溝部23の外側に位置して複数個の凹部15が擁壁
パネル18の長手方向に所定間隔おきに形成され、また細
溝部23の内側に位置して複数個のスリット16が擁壁パネ
ル18の長手方向に所定間隔おきに形成されている。凹部
15は細溝部23と連続して形成され、スリット16は細溝部
23より内側に貫通して形成されている。
【0036】このように成形された擁壁パネル18は、布
基礎4の上に上下左右に突き合わせながら積み重ねら
れ、上下擁壁パネル18,18 の細溝部23,23 および連結穴
14,14は互いに上下に連続するように突き合わせられて
いる。
【0037】また、上下細溝部23,23 には連結プレート
20が嵌着され、上下連結穴14,14 には連結棒17が挿入さ
れている。
【0038】連結プレート20は細長い帯状に形成され、
上下擁壁パネル18,18 の上下細溝部23,23 に双方に跨が
って嵌着されている。また、連結プレート20にはスリッ
ト16に対応してアンカー体19のアンカーボルト19a の基
端側部が貫通可能な貫通孔20a が連結プレート20の長手
方向に所定間隔おきに形成されている。
【0039】アンカー体19は各擁壁パネル18から地山側
に延在された複数本のアンカーボルト19a と、このアン
カーボルト19a,19a 間に架け渡された複数本のタイボル
ト19b より格子状に構成されている。尚、アンカーボル
ト19a およびタイボルト19bには鉄筋などが使用され、
かつアンカーボルト19a とタイボルト19b は溶接によっ
て一体的に組み立てられている。
【0040】また、アンカーボルト19a の基端側部には
雄ねじ部19c が形成され、この雄ねじ部19c は擁壁パネ
ル18のスリット16および連結プレート20の貫通孔20a を
貫通し、凹部15内に突出している。そして、この雄ねじ
部19c の貫通部分に連結ナット21が螺合されている。
【0041】なお、この連結ナット21の締め付けに際
し、この連結ナット21を適当に締め付けることにより各
擁壁パネル18の傾きや出具合を適宜調整できるようにな
っている。
【0042】アンカープレート22は連結プレート20と同
様に細長い帯状に形成され、その略中央部には複数個の
貫通孔(図省略)がアンカープレート22の長手方向に所
定間隔おきに形成され、この貫通孔にアンカーボルト19
b の先端部が貫通され、かつその貫通部分の雄ねじ部19
c にアンカーナット11が螺合されている。
【0043】この実施例によれば、複数本のアンカーボ
ルト19a が複数本のタイボルト19bによって一体的に連
結され、アンカー体19の一部として一体的に組み立てら
れているので、各擁壁パネル18を盛り土5内に強固に固
定でき、またアンカー体19は格子状に組み立てられてい
るので、盛り土6の沈下、移動などを防止することがで
き、さらに複数本のアンカーボルト19a を一度に設置す
ることができるので、作業性の向上も図れる。
【0044】実施例3. 図10および図11は、この発明に係る補強土留め擁壁の他
の実施例を示し、図において、実施例1と同一部分には
同一符号を付す。符号24は布基礎4の上に積み重ねら
れ、擁壁面を構成する擁壁パネルである。
【0045】擁壁パネル24は、プレキャストコンクリー
ト板から横方向に細長い矩形板状に形成され、かつその
左右両端部の内側部に断面矩形状の補強部25,25 が擁壁
パネル24の上下方向に連続して形成されている。
【0046】この補強部25の上端部には真上に開口する
所定深さの細溝部13,13 が形成され、この細溝部13,13
の近くに連結穴14,14 が形成されている。同様に、補強
部25の下端部には、真下に開口する所定深さの細溝部1
3,13 が形成され、この細溝部13,13 の近くに連結穴14,
14 が形成されている。
【0047】また、擁壁パネル24の上下両端部には、細
溝部13の外側に位置して矩形状の凹部15が形成され、ま
た補強部25の上下両端部には、細溝部13の内側に位置し
てスリット16が形成されている。
【0048】凹部15は細溝部13に連続して形成され、ス
リット16は細溝部13より地山側に貫通して形成されてい
る。
【0049】このように成形された擁壁パネル24は、実
施例1に示す擁壁パネル4と同様にアンカーボルト7で
盛り土6の奥深くに固定しながら、かつ擁壁パネル24の
裏側に盛り土6を盛りながら積み重ねられている。
【0050】この実施例によれば、擁壁パネル24の裏側
に上下方向に連続する断面略矩形状の補強部25が形成さ
れているので、土圧に対する抵抗力のきわめて大きい補
強土留め擁壁を構築することがてきる。
【0051】実施例4. 図12は、この発明に係る補強土留め擁壁の他の実施例を
示し、図において、実施例1と同一部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。
【0052】符号26は布基礎4の上に所定間隔おきに設
置された柱状の補強部、27はこの補強部26,26 間に設置
された擁壁パネルである。柱状の補強部26と擁壁パネル
27は別途に形成され、現地への搬入がし易いようになっ
ている。
【0053】実施例5. 図13および図14は、この発明に係る請求項第2項記載の
補強土留め擁壁の一実施例を示し、図において、実施例
1と同一部分には同一符号を付す。
【0054】符号28は布基礎4の上に所定間隔おきに建
て付けられた擁壁パネル、29はこの擁壁パネル28の背部
に突設され、アンカーボルト7の基端側部を連結する連
結部である。
【0055】連結部29は擁壁パネル28の背部に盛られる
盛り土側に膨出する断面略矩形の溝状(図13参照)又は
U字状(図14参照) に形成され、連結部29と擁壁パネル
28との間に所定の空間部29b を有している。
【0056】また、連結部29は擁壁パネル28と一体的に
若しくは別途に形成され、別途に形成されている場合に
は、複数本の取付ボルト30によって擁壁パネル28の内側
に取り付けられている。さらに、連結部29のほぼ中央部
にはアンカーボルト7の基端側端部を挿通するための貫
通孔29a が形成され、この貫通孔29a にアンカーボルト
7の基端側端部が挿通され、かつその端部に形成された
雄ねじ部が空間部29bに突出され、さらにこの雄ねじ部
に空間部29b に内包される連結ナット31が螺合されてい
る。そして、この連結ナット31を適宜締め付けることに
より擁壁パネル28の傾きや出具合を適宜調整できるよう
になっている。
【0057】
【発明の効果】この発明に係る請求項第1項記載の補強
土留め擁壁は、以上説明した構成からなり、擁壁パネル
の背部に横方向又は上下方向に連続する補強部をそれぞ
れ設け、この補強部の上下両端部に互いに対向する細溝
部と、この細溝部の外側と内側に位置してこの細溝部に
連続する凹部とスリットをそれぞれ設け、前記細溝部に
双方の細溝部に跨がって連結プレートを嵌着し、この連
結プレートと前記スリットに前記アンカー部材の基端側
端部を貫通させるとともに前記凹部内に突出させ、かつ
前記アンカー部材の基端側端部の雄ねじ部に前記凹部に
内包される連結ナットを螺合し、この連結ナットを適宜
締め付けて前記擁壁パネルを前後に移動できるように構
成されている。
【0058】特に、擁壁パネルの背部に横方向又は上下
方向に連続する補強部が形成され、この補強部がアンカ
ー部材によって両端を支持された単純水平ばり又は単純
鉛直ばりとして擁壁パネルに作用する盛り土の土圧に抵
抗するので、強度的にきわめて安定した補強土留め擁壁
とすることができる。
【0059】また、連結プレートに貫通させたアンカー
部材の基端側端部は、擁壁パネルの表側に露出させるの
ではなく、凹部内に突出させ、かつこのアンカー部材の
基端側端部の雄ねじ部に前記凹部に内包される連結ナッ
トを螺合してあるので、アンカー部材の基端側端部およ
び連結ナットが擁壁パネルの表側に露出することがな
い。したがって、連結ナットなどの錆付きによって擁壁
パネルの表面が汚れるなどして外観を損なう心配がな
く、またこのような問題に備えて、連結ナットおよびア
ンカー部材の基端側端部をモルタルなどで埋め込むなど
の余計な手を施す必要もない。
【0060】また、この発明に係る請求項第1項および
第2項記載の補強土留め擁壁は、ともにアンカー部材の
基端側端部に螺合された連結ナットを適宜締め付けて擁
壁パネルとアンカー部材との連結部の緩みや擁壁パネル
間の相対変位を簡単に解消でき、したがって、擁壁全体
のオーバーハングや変形等も簡単に解消できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁の
分解斜視図である。
【図2】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁の
一部縦断面図である。
【図3】(a),(b),(c) は補強土留め擁壁の施工方法を示
す工程図である。
【図4】補強土留め擁壁の施工方法を示す工程図であ
る。
【図5】補強土留め擁壁の施工方法を示す工程図であ
る。
【図6】補強土留め擁壁の全体を示す縦断面図である。
【図7】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁の
分解斜視図である。
【図8】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁の
平面図である。
【図9】アンカー体の平面図である。
【図10】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁
の分解斜視図である。
【図11】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁
の一部縦断面図である。
【図12】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁
の分解斜視図である。
【図13】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁
の一部縦断面図である。
【図14】擁壁パネルの設置状態を示す補強土留め擁壁
の分解斜視図である。
【図15】従来の補強土留め擁壁の一例を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
1…擁壁パネル、2…盛り土、3…アンカーボルト、4
…布基礎、5…擁壁パネル、6…盛り土、7…アンカー
ボルト、8…連結プレート、9…連結ナット、10…アン
カープレート、11…アンカーナット、12…補強部、13…
細溝部、14…連結穴、15…凹部、16…スリット、17…連
結棒、18…擁壁パネル、19…アンカー体、20…連結プレ
ート、21…連結ナット、22…アンカープレート、23…細
溝部、24…擁壁パネル、25…補強部、26…補強部、27,2
8 …擁壁パネル、29…連結部、29b …空間部、30…取付
ボルト、31…連結ナット。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚の擁壁パネルを、この擁壁パネル
    の背部に盛り土を充填しながら、かつこの盛り土にアン
    カー部材で固定しながら積み重ねてなる補強土留め擁壁
    において、前記擁壁パネルの背部に横方向又は上下方向
    に連続する補強部をそれぞれ設け、この補強部の上下両
    端部に互いに対向する細溝部と、この細溝部の外側と内
    側に位置してこの細溝部に連続する凹部とスリットをそ
    れぞれ設け、前記細溝部に双方の細溝部に跨がって連結
    プレートを嵌着し、この連結プレートおよび前記スリッ
    トに前記アンカー部材の基端側端部を貫通させるととも
    に前記凹部内に突出させ、かつ前記アンカー部材の基端
    側端部の雄ねじ部に前記凹部に内包される連結ナットを
    螺合し、この連結ナットを締め付けて前記擁壁パネルを
    前後に移動できるようにしてあることを特徴とする補強
    土留め擁壁。
  2. 【請求項2】 複数枚の擁壁パネルを、この擁壁パネル
    の背部に盛り土を充填しながら、かつこの盛り土にアン
    カー部材で固定しながら積み重ねてなる補強土留め擁壁
    において、前記擁壁パネルの背部に前記アンカー部材の
    基端側部を連結する連結部を設け、この連結部はこの連
    結部と前記擁壁パネルとの間に空間部を有するように前
    記盛り土側に膨出する断面略溝状又はU字状に形成し、
    この連結部に上下方向に細長い貫通孔を設け、この貫通
    孔に前記アンカー部材の基端側端部を貫通させるととも
    に、その先端部に形成された雄ねじ部を前記空間部に突
    出させ、かつ前記雄ねじ部に前記空間部に内包される連
    結ナットを螺合し、この連結ナットを締め付けて前記擁
    壁パネルを前後に移動できるようにしてあることを特徴
    とする補強土留め擁壁。
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