JP2021070972A - 擁壁構造とその補強構造 - Google Patents

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美晴 松葉
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Abstract

【課題】崩壊を防止できる擁壁構造、及び擁壁構造の補強構造を提供する。【解決手段】複数のブロック11,11・・・を法面と間隔を置いて組積したブロック壁体6と、このブロック壁体6に設けた鉄筋たる縦鉄筋51及び横鉄筋52と、ブロック11,11・・・の間に設けた胴込めコンクリートと、ブロック壁体6と法面との間に設けた砕石とを備えた擁壁構造において、縦鉄筋51及び横鉄筋52をブロック11,11・・・間で縦横格子状に配置したから、ブロック壁体6と、このブロック壁体6に設けた縦横格子状の縦鉄筋51及び横鉄筋52と、胴込めコンクリートにより、強度的に優れた擁壁構造が得られる。また、L字形の単位鉄筋53を用い、下段の単位鉄筋53のループ部57に上段の単位鉄筋53の横筋部55を挿通することによりループ継手構造が得られる。【選択図】図3

Description

本発明は、壁体用部材を組積みした擁壁構造とその補強構造に関する。
従来、この種の擁壁構造において、長方形形状の前面部と、この前面部の背面から後方に延在する控え部とを有するブロックを形成し、前記ブロックを谷積するコンクリートブロック(例えば特許文献1)がある。
また、法面と間隔を置いてブロックを平積みし、背後の法面側にはブロックの積み上げと並行して裏込コンクリートと栗石などの裏込材を設け、前記ブロックに厚さ途中で上下に貫通する縦鉄筋挿通孔を設けた擁壁構築法(例えば特許文献2)がある。
さらに、この種のブロックとは異なるが、所定の高さと幅を備えたプレキャスト版であって、全体を繊維補強コンクリートによって構成し、応力の集中する中央部の断面は厚く、応力の小さい周辺部の断面は薄く形成し、中央の補強材取り付け口から法面にアンカーを打設するプレキャスト版(例えば特許文献3)がある。
一方、既設の擁壁の補修構造として、モルタルなどの充填材を注入ノズルにより石積みの隙間に注入することによって石積みを補強する石積みの補強方法(例えば特許文献4)がある。
特開2002−61208号公報 特開2000−204571号公報 特開2002−371564号公報 特開2012−87579号公報 太田直之、外5名、「間知石による石積壁の地震時変形メカニズムに関する実験的研究」、土木学会論文集F、Vol.62,No.2,213‐225,2006.4
上記特許文献2のように、法面に栗石などの裏込材を設け、この裏込材と間隔を置いてブロックを積み上げてブロック壁体を形成し、ブロックの間に胴込めコンクリートを打設すると共に、前記ブロック壁体と前記裏込材の間に裏込めコンクリートを打設する擁壁構造では、強度が不足すると、図23に示すように、はらみ出し崩壊、滑り出し崩壊を起こす(例えば非特許文献1)。
前記はらみ出し崩壊は、地震などによりコンクリート壁体が中段部を中心に前方に動くことにより発生し、前記滑り出し崩壊は、地震などにより裏込材が沈下し、コンクリート壁体の下段部が前側に滑動することにより発生する。
それらの崩壊を防ぐために、ブロック壁体に鉄筋を設けて補強する方法があるが、上記特許文献2の擁壁構築法では、ブロックに鉄筋挿通孔を設け、鉄筋挿通孔に鉄筋を挿通しながらブロックを組積みするため、施工性が低下するという問題がある。また、特許文献1の構築用コンクリートブロックは谷積みするものであるため、仮にブロック間に配筋しようとしても、その配筋作業が煩雑になる問題がある。
ところで、特許文献3では、プレキャスト版をアンカーで法面側に固定しているが、仮に、ブロック壁体、胴込めコンクリート、裏込めコンクリート及び裏込め材を有する擁壁構造にこのまま適用しようとしても、アンカーの施工が難しく、また、1段ずつブロックを積んで裏込めコンクリートを打設する施工においては、専用の機械を用いないと、施工ができない場合がある。また、プレキャスト版の製造コストとその施工コストを合わせると工事費が高額になるという問題もある。
一方、特許文献4の補修方法では、石積みの間にモルタルなどの充填材を充填することにより擁壁表面側の強度を向上することができるが、擁壁構造の表面だけの補強となるため、上記滑り出し崩壊やはらみ出し崩壊に対して十分な強度が得られにくい面がある。
解決しようとする課題は、崩壊を防止できる擁壁構造とその補強構造を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、複数のブロックを法面と間隔を置いて組積したブロック壁体と、このブロック壁体に設けた鉄筋と、前記ブロックの間に設けた胴込めコンクリートと、前記ブロック壁体と前記法面との間に設けた裏込め材とを備えた擁壁構造において、前記鉄筋を前記ブロック間で縦横格子状に配置したことを特徴とする。
請求項2の発明は、前記ブロックを谷積みし、縦筋部と横筋部を有すると共に前記縦筋部の上部にループ部を有する単位鉄筋を用い、下段の前記単位鉄筋の前記ループ部に上段の前記単位鉄筋の前記横筋部を挿通して鉄筋を前記縦横格子状に配置したことを特徴とする。
請求項3の発明は、前記裏込め材が砕石を含み、保形性を有すると共に籠状体に前記砕石を収納した籠マットを前記法面に沿って積み上げたことを特徴とする。
請求項4の発明は、アンカー部材を挿通する挿通孔を有する前記ブロックを備え、前記アンカー部材を前記ブロックと前記法面に固定したことを特徴とする。
請求項5の発明は、前記アンカー部材は、前記挿通孔に挿通された前側アンカー部材と、前記法面に固定され水平方向に配置した後側アンカー部材と、これら前側アンカー部材と後側アンカー部材とを連結する連結部材とを備えることを特徴とする。
請求項6の発明は、複数の壁体用部材を法面と間隔を置いて組積した壁体と、前記壁体と前記法面との間に設けた裏込め材とを備えた擁壁構造の補強構造において、前記壁体の前面に抑え部材を設けると共に、この抑え部材をアンカー部材により前記法面に固定したことを特徴とする。
請求項7の発明は、前記抑え部材は、前記壁体の前面に形成したコンクリート層と、このコンクリート層に埋設した補強材とを備え、前記抑え部材を前記壁体の下部側に設けたことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、ブロック壁体と、このブロック壁体に設けた縦横格子状の鉄筋と、胴込めコンクリートにより、強度的に優れた擁壁構造が得られる。
請求項2の構成によれば、単位鉄筋により縦横格子状の鉄筋を配置することができると共に、下段のループ部に上段の横筋部を挿通することによりループ筋構造が得られる。
請求項3の構成によれば、保形性を有する籠マットを用いることにより、地震などの際の砕石の沈下を防止できる。
請求項4の構成によれば、アンカー部材によりブロック壁体の崩壊を防止できる。
請求項5の構成によれば、後側アンカー部材と斜めの前側アンカー部材を連結することにより、後側アンカー部材を水平に配置することができ、アンカーの施工が容易となる。
請求項6の構成によれば、アンカー部材により法面に固定した抑え部材により、壁体の前方への移動を規制し、擁壁の崩壊を防止できる。
請求項7の構成によれば、アンカー部材により法面に固定した抑え部材により、壁体の下部側の前方への移動を規制し、滑り出し崩壊を防止でき、しかも、工費を比較的安価に抑えることができる。
本発明の実施例1を示す擁壁構造の断面図である。 同上、擁壁構造の正面説明図である。 同上、擁壁構造の下部側の拡大正面説明図である。 同上、一部を断面にした擁壁構造の下部側の拡大正面説明図である。 同上、第1のブロックの斜視図である。 同上、第1のブロックを示し、図6(A)は正面図、図6(B)は底面図、図6(C)は図6(B)のX−X線矢視図である。 同上、第2のブロックを示し、図7(A)は正面図、図7(B)は底面図である。 同上、第3のブロックを示し、図8(A)は正面図、図8(B)は底面図である。 同上、第4のブロックを示し、図9(A)は正面図、図9(B)は底面図、図9(C)は背面図である。 同上、単位鉄筋の配筋を説明し、図10(A)は正面図、図10(B)は一部を拡大した側面図である。 同上、単位鉄筋の配筋を説明する正面図である。 同上、前向きと後向きの単位鉄筋の斜視図であり、図12(A)は組立前の単位鉄筋、図12(B)は組立後の鉄筋ユニットを示す。 同上、2組の鉄筋ユニットを並べた状態の斜視図である。 同上、下段の鉄筋ユニットに上段の単位鉄筋を連結する作業を示す斜視図である。 同上、第3のブロックの鉄筋挿通孔に横筋部を挿入する作業を説明する斜視図である。 同上、下段の鉄筋ユニットに上段の単位鉄筋を連結する作業を示す斜視図である。 同上、3段目の配筋作業を説明する斜視図である。 同上、アンカー構造の要部の分解側面図であり、図18(A)は連結部材、図18(B)は前側アンカー部材、図18(C)は後側アンカー部材を示す。 同上、アンカー構造の要部の側面図である。 同上、施工工程を示す断面図である。 本発明の実施例2を示す擁壁構造の断面図である。 本発明の実施例3を示す擁壁構造の断面図である。 擁壁構造の崩壊を説明する説明図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
本発明の実施例1を図1〜図20を参照して説明する。擁壁構造1は、地山2などの法面3の前方下部に基礎材4を設けると共に、この基礎材4の上に基礎たる基礎コンクリート5を設け、この基礎コンクリート5の上面5Aに複数のコンクリート製ブロックを組積みである谷積みしてブロック壁体6を形成している。尚、前記上面5Aは、法面3の傾斜方向と直交方向に設けられている。また、この例では前記コンクリート製ブロックが壁体用部材である。
また、ブロック壁体6の後部と法面3との間に間隔を設け、法面3に沿って裏込め層7が設けられ、この裏込め層7と前記ブロック壁体6の後部との間に裏込めコンクリート8を打設する空間9が形成されると共に、隣り合うブロックの間の隙間に胴込めコンクリート10が打設される。尚、この例では、ブロック壁体6の高さは7メートル程度であり、ブロックは人力でも運搬可能である。
ブロック壁体6を構築する前記ブロックについて説明すると、図5及び図6に示すように、主ブロックたる第1のブロック11は、長方形で板状の前面部12と、この前面部12の幅方向中で該前面部12の後面から後方に突出された控え部13と、この控え部13の後部に設けられ、正方形で板状の後面部14を一体に有する。
前記前面部12の周囲には、長辺部たる一側前外辺部15と短辺部たる他側前外辺部16が設けられ、この例では、一側前外辺部15は他側前外辺部16の2倍の長さを有する。また、前記後面部14は、その周囲の一側後外辺部17と他側後外辺部18が同一長さの正方形をなし、正面視で前記一側前外辺部15と一側後外辺部17は同一線上に位置する。
前記控え部13は断面が正方形形状であり、4つの外辺部19,19,19,19が前面部12に対して45度傾けて設けられている。また、前記控え部13の対向する外辺部19,19間の角部20は、前記前面部12の一側前外辺部15の長さ方向中央に位置する。そして、第1のブロック11は、前面部12を約45度左右に傾けると共に、一対の一側前外辺部15,15の一方を上側、他方を下側にして配置され、この状態で控え部13の外辺部19,19,19,19は上下方向及び左右方向をなす。尚、各外辺部15,16,17,18,19は略平面状をなす。
図7に示すように、第2のブロック21は、第1のブロック11に前後方向の挿通孔22を形成したものであり、この挿通孔22は、前記前面部12の中央から控え部13の中央と後面部14の中央に連続して直線状に貫通形成されている。また、前記第2のブロック21の前記前面部12の前面には、後述する前側アンカー部材79の先端を定着する定着用凹部23が前記挿通孔22に連通して形成され、前記定着用凹部23は挿通孔22より径大に形成されている。さらに、前記第2のブロック21の前記後面部14の後面には、後述する後側アンカー部材75のループ部80に係合する係合凹部24が前記挿通孔22に連通して形成され、前記係合凹部24は略半球状をなす。
図8に示すように、第3のブロック31は、前面部12Aが正面視で正方形形状をなし、前記一側前外辺部15と他側前外辺部16の長さが等しい。また、前記控え部13には、前面部12A側に左右方向の鉄筋挿通孔32が形成され、この鉄筋挿通孔32は控え部13の対向する外辺部19,19に直交し、前面部12Aの対向する角部を結ぶ仮想線上に位置する。そして、第3のブロック31はブロック壁体6の左右端部に配置される。
図9に示すように、第4のブロック41は、前面部12Bと後面部14Bが、底面部43と一対の斜面部44,44を有し、正面視で二等辺直角三角形の同一形状をなし、控え部13Bは、二等辺直角三角形の直角以外の角部を切り欠いた形状をなす。そして、第4のブロック41は、ブロック壁体6の最下段において、直角部分を上側にして配置され、図2に示すように、ブロック壁体6の最上段において、直角部分を最下側にして配置される。また、図4などに示すように、前記控え部13Bには、前面部12B側に谷積み状態で縦方向となる鉄筋挿通孔42が形成され、この鉄筋挿通孔42は控え部13Bの中央に縦方向に貫通形成されている。
尚、前記鉄筋挿通孔42は、後述するように鉄筋のループ部57が挿入されるため、前記鉄筋挿通孔32に比べて径大に形成されている。また、前記底面部43の左右幅は、前記控え部13の外辺部19の左右幅の2倍である。さらに、図4及び図9に示すように前記控え部13Bの下面には、前記鉄筋挿通孔42に対応して左右方向の鉄筋収納溝45が形成されている。
前記ブロック壁体6の前記ブロック11,21の控え部13,13の周囲には、縦鉄筋51,51・・・と横鉄筋52,52・・・が縦横格子状に配筋され、この縦横格子状の鉄筋51,52は、複数の単位鉄筋53を組み立ててなる。
図10及び図12などに示すように、前記単位鉄筋53は、縦筋部54と横筋部55との間に湾曲状の屈曲部56を設けて略L型をなし、前記縦筋部54の上端にループ部57を設け、縦筋部54と横筋部55は直交している。尚、図10に示すように、縦筋部54と横筋部55の長さLは等しく、単位鉄筋53は、ループ部57の高さ分だけ、高さ寸法が左右方向の長さ寸法より大きい。
前記ループ部57は縦筋部54の上端を輪状に屈曲し、該ループ部57の先端部57Sが前後方向一側に突出している。即ち、縦筋部54と横筋部55を含む仮想平面に対して、前記先端部57Sが交差方向で略直交して設けられ、また、縦筋部54の長さ方向に対して前記先端部57Sは交差方向である直交して設けられている。
さらに、この例では、先端部57S側が縦筋部54の外周の横筋部55側に接する又は近接するようにループ部57が形成されている。尚、図面では、間隔を開けて近接する例を示している。このように鉄筋は、1本の鉄筋を屈曲して略L字状に形成され、同一形状のものが複数用いられる。また、図10(B)に示すように、ループ部57は、ループ始点57Aからループ終点57Bまでが円の4分の3の形状をなし、前記ループ始点57Aより下の縦筋部54が直線状に形成されると共に、前記ループ終点57Bから前記先端部57Sが直線状に形成されている。
そして、前記単位鉄筋53は、その縦筋部54が上段のブロック11,21の控え部13の左右側面に沿うように配置されると共に、その横筋部55の先端側55Sが下段のブロック11,21の控え部13の上面に沿うように配置される。
次に、前記裏込め層7について説明する。この例では裏込め層7は、前記法面3に沿って複数の籠マット61,61・・・を積層してなり、この籠マット61は、籠状体62内に裏込め材たる砕石63を収納してなる。
図20などに示すように、前記籠状体62は、底網部材65と、蓋網部材66と、前網部材67と、後網部材68と、側網部材69とを備え、保形性を有する。これらの各網部材65,66,67,68,69は、ステンレス鋼材等の耐腐食性を有する金属材料で構成され、方形の枠状部に網体を張設してなる。また、前網部材67と後網部材68は、法面3の傾斜に対応して、底網部材65に対して斜めに形成されている。
次に、ブロック壁体6を法面3に固定するアンカー構造70について説明する。図20などに示すように、法面3に略水平方向の掘削孔71を形成し、この掘削孔71は前側に向かってテーパー状に拡大する形状をなし、その掘削孔71の底部には方形のアンカープレート72が略垂直に設けられている。
前記アンカープレート72は、金属板などからなる板状アンカー部材であって、その後面に金属製の補強プレート73を重ね合わせ、これらプレート72,73に透孔74を穿設し、この透孔74に後側アンカー部材75の後端側が挿通され、この後側アンカー部材75は、鋼棒などからなり、後端に雄螺子部75Rが形成され、この雄螺子部75Rに定着具たるナット76が螺合されている。尚、ナット76は補強プレート73に固定されていてもよい。また、この例では、掘削孔71の深さは1メートル程度である。
そして、アンカープレート72に後側アンカー部材75を連結した後、前記掘削孔71を埋め戻す。
前後方向で略水平な後側アンカー部材75を、前記籠マット61に挿通し、その後側アンカー部材75の後端の前記雄螺子部75Rが前記ナット76に螺合される。尚、前記後側アンカー部材75を、砕石63を詰める前の空の前記籠状体62に挿通した後、この籠状体62に砕石63を充填することが好ましい。また、前記後側アンカー部材75の前端には、前ループ部78を形成し、この前ループ部78は前記係合凹部24に係入する。尚、前ループ部78は前記後側アンカー部材75の前端側を輪状に屈曲形成してなる。また、籠状体62には、後側アンカー部材75の籠状体62の挿通作業に邪魔にならない程度に砕石63を詰めてもよい。即ち、後側アンカー部材75の下方位置まで砕石63を詰めた状態で、後側アンカー部材75を籠状体62に挿通してもよい。
また、前記第2のブロック21の前記挿通孔22には、鋼棒などからなる前側アンカー部材79が挿通され、この前側アンカー部材79は、前記法面3と交差方向に配置され、その前側アンカー部材79の後端が前記後側アンカー部材75の前端に連結される。このため前記前側アンカー部材79の後端には、後ループ部80が形成されている。尚、後ループ部80は前記前側アンカー部材79の後端側を輪状に屈曲形成してなる。
前記後側アンカー部材75と前側アンカー部材79を連結するために連結部材81が用いられる。この連結部材81は鋼棒などを略U字状に屈曲してなり、半円状に湾曲した湾曲部81Aと、この湾曲部81Aの両側に設けられ相互に略平行な直線部81B,81Bとを備える。
そして、前記連結部材81を前記後ループ部80と前ループ部78に挿入することにより、アンカー部材75,79同士が角度を持って連結される。このように後ループ部80と前ループ部78に連結部材81を挿入することにより、後側アンカー部材75と前側アンカー部材79を角度を持って容易に連結することができる。
そして、前記アンカー部材75,79同士を連結した後、前側アンカー部材79の前端を定着具によりブロック21の前面に固定する。その定着具としては、ナット82が例示され、このナット82を螺合する雄螺子部79Rが前記前側アンカー部材79の前端に形成されている。尚、ナット以外でも、雄コーン(図示せず)が前側アンカー部材79の前端に圧着する定着具でもよい。
また、ブロック壁体6の後面と裏込め層7との間に設けた前記空間9に、裏込め材たる前記裏込めコンクリート8が打設される。また、ブロック壁体6の隣り合うブロック11,21,31,41間には、前記単位鉄筋53,53・・・をブロックの各段毎に配筋した後、前記胴込めコンクリート10が打設される。尚、図1に示したように、硬化した前記裏込めコンクリート8は、前記基礎コンクリート5の上面5A上に位置する。
前記擁壁構造1は、該擁壁構造1の背面に溜まった水を排出する排出構造91を備える。具体的には、図20に破線で示すように、複数本の第1排水パイプ92の後端が、前記裏込め層7を挿通して地山2の適宜箇所に配置されており、各第1排水パイプ92の前端がブロック壁体6と裏込め層7の間の集水パイプ93に接続され、この集水パイプ93は法面3の傾斜に合わせて斜設されている。また、前記集水パイプ93の下部側には第2排水パイプ(図示せず)が設けられ、この第2排水パイプの前端は、隣り合う前記ブロック11,21の目地間を挿通して外部に露出している。尚、前記排水パイプ92は前記掘削孔71内に配置される。
次に、前記擁壁構造1の施工例について説明する。ブロック壁体6の1段目は、複数の第4のブロック41と複数の第1のブロック11を用いて構築される。具体的には、第4のブロック41の前面部12Bと後面部14Bの底面部43,43を、図4などに示すように、前記基礎コンクリート5の上面5Aに載置して並べる。尚、図4では、理解を容易にするため、上側を右側に傾けたブロック11は、その外形を太線で表すと共にその控え部13にハッチングを付している。
また、第1のブロック11を正面視で45度右側に斜めに傾け、隣り合う第4のブロック41,41の斜面部44,44上に、第1のブロック11の前面部12の一側前外辺部15と他側前外辺部16を載置する。この場合、第1のブロック11の後部と法面3などとの間にスペーサ(図示せず)を設けて第1のブロック11を法面3の傾斜に合わせ、裏込めコンクリート8を打設するまで保持してもよい。このようにして第1のブロック11,11・・・を横方向に並べると、控え部13,13・・・が等間隔で配置される。尚、ブロック11,21,31,41の間には目地が形成される。
また、図2に示すように、1段目の左端には、前記第3のブロック31が積み上げられる。同様に、ブロック壁体6の左端には、3段目,5段目と奇数段目に第3のブロック31が配置され、ブロック壁体6の右端には、2段目,4段目と偶数段目に第3のブロック31が配置される。尚、ブロック11,21の斜めの向きを左右に変えれば、前記偶数段目と奇数段目が逆になる。
また、1段目のブロック積の際、以下のように前記単位鉄筋53を配筋する。まず、複数の単位鉄筋53を用いた基本の配筋方法について説明すると、図12に示すように、先端部57Sが前向きで、正面視で横筋部55が縦筋部54の右側になる単位鉄筋53の向きを単位鉄筋53の前向き(図12(A)の左側)とし、先端部57Sが後向きで、正面視で横筋部55が縦筋部54の左側となる向きを単位鉄筋53の後向き(図12(A)の右側)として説明する。
尚、図10(A)では、下段が前向きの単位鉄筋53であり、上段が後向きの単位鉄筋53である。
図3などに示すように、前向きと後向きの単位鉄筋53,53の縦筋部54,54によって控え部13を左右から挟むと共に、前向きと後向きの単位鉄筋53,53の横筋部55,55同士が、前記縦筋部54,54の間で重複する重複部55Jを形成すると共に、この重複部55Jの両側から横筋部55,55の先端側55S,55Sが左右に突出し、前向きと後向きの単位鉄筋53,53からなる鉄筋ユニット58が形成される(図12(B))。尚、重複部55Jは、控え部13の左右幅とほぼ等しく、前記先端側55Sは、控え部13の左右幅より僅かに短い。
また、隣り合う鉄筋ユニット58,58の横筋部55,55の先端側55S,55S同士を重複させ、複数の横鉄筋52,52・・・が横方向に並んで前記横鉄筋52が形成される(図14)。このように先端側55S,55S同士を重複させるだけで済み、鉄筋同士を針金などの結束具により結束する必要がない。尚、必要であれば、結束具を用いてもよい。
こうすると、隣り合う第1のブロック11,11の控え部13,13の左右間隔と、控え部13の左右の幅は同一であるが、図13に示すように、鉄筋ユニット58の対をなす縦筋部54,54は、控え部13の外面に沿うため、その間隔Wは、隣り合う鉄筋ユニット58,58の縦筋部54,54の間隔W1より僅かに広くなる。
ブロック壁体6の1段目の施工においては、前向きの単位鉄筋53の縦筋部54のループ部57を第4のブロック41の下側から鉄筋挿通孔42に挿通した後、ブロック41を基礎コンクリート5の上に載置する。また、横筋部55の一部は前記鉄筋収納溝45内に収納される。そして、複数の単位鉄筋53を配筋すると共に、2段目の第1のブロック11を谷積した後、ループ部57が埋まらずに露出するように、裏込めコンクリート8と胴込めコンクリート10を略控え部13の略上面位置まで充填する。
尚、全て同一構成の単位鉄筋53を使用する場合、縦筋部54から先端部57Sの突出寸法は一定であり、施工において、先端部57Sの端部を前面部12の後面に当接するように配置することにより、前面部12に対して、単位鉄筋53が位置決めされ、配筋後に充填する胴込めコンクリート10の鉄筋のかぶり量を略一定にすることができる。
1段目に対して上段である2段目においては、下段の第1のブロック11,11の上部に、これらと傾斜する向きを逆にした第1のブロック11を重ね合わせて左右に並べる。こうすると、下段(1段目)の控え部13,13の間で上方に上段(2段目)の控え部13が配置され、これに合わせて下段の鉄筋ユニット58,58の間で上方に上段の鉄筋ユニット58が配置される。そして、谷積すると。図3などに示すように、控え部13は上段と下段で左右にずらして配置される。
そして、上段のブロック11・・・の重ね合わせ作業と同時に、単位鉄筋53,53を配筋して鉄筋ユニット58を形成する。一例としては、図3で2段目の右端に示すように、後向きの単位鉄筋53(図3で縦筋部54が右から1本目、図14で上段の実線)の横筋部55を、下段の隣り合う鉄筋ユニット58の縦筋部54,54のループ部57,57に左側から挿入し、縦筋部54が控え部13の右側の外辺部19に当接すると共に、屈曲部56がループ部57に当たって縦筋部54が位置決めされる。
一方、図3の2段目の右から2本目の単位鉄筋53(図14で上段の破線)は、その横筋部55を、下段の隣り合う鉄筋ユニット58の縦筋部54,54のループ部57,57に左側から挿入し、縦筋部54が控え部13の左側の外辺部19に当接すると共に、屈曲部56がループ部57に当たって縦筋部54が位置決めされる。また、同様に左隣もブロック11の重ね合わせと単位鉄筋53,53の配筋により鉄筋ユニット58を形成する。尚、図14の上段の単位鉄筋53,53は、その横筋部55,55が下段の共通するループ部57,57に挿通される。
また、図2の2段目の左端においては、前向きの単位鉄筋53の横筋部55を、前記第3のブロック31の鉄筋挿通孔42に挿通する。尚、図15に示すように、ブロック壁体6の3段目の右端の第3のブロック31の鉄筋挿通孔42には、前向きの単位鉄筋53の横筋部55が挿通される。このように鉄筋挿通孔42を設けることにより、ブロック31を積んだ後に単位鉄筋53を配筋することができ、共通の単位鉄筋53の一種を使用して縦鉄筋51と横鉄筋52を組むことができる。
このように単位鉄筋53を配筋すると、ブロック壁体6の左右両端の縦筋部54,54のループ部57,57を除いて下段の全てのループ部57,57・・・に、横筋部55と屈曲部56の2本の鉄筋が挿通され、ループ継手構造が得られる。また、下段の縦筋部54と上段の縦筋部54が、下段の縦筋部54のループ部57により連続し、多段に設けることにより縦方向の前記縦鉄筋51が形成される。
2段目のブロック積と配筋が終わったら、1段目と同様に、ループ部57が埋まらずに露出する程度に、裏込めコンクリート8と胴込めコンクリート10を略控え部13の上面位置まで充填する。
2段目に対して上段である3段目においては、図4に示すように、下段の第1のブロック11,11の上部に、これらと傾斜する向きを逆にした第1のブロック11を重ね合わせて左右に並べていく。この場合、3段目の第1のブロック11は、1段目の第1のブロック11と同じ向きとなる。こうすると、下段の控え部13,13の間で上方に上段の控え部13が配置され、これに合わせて下段の鉄筋ユニット58,58の間で上方に上段の鉄筋ユニット58が配置され(図17)、3段目の控え部13は、1段目の控え部13の上方で左右同一位置となる。このように奇数段の控え部13が上下方向において左右同一位置となり、偶数段の控え部13が上下方向において左右同一位置となる。
このようにブロック11,21を谷積すると共に、法面3に沿って籠マット61を積み上げ、上下の籠マット61,61を連結手段(図示せず)により連結し、上下の籠マット61,61が前後に位置ずれしないように一体化する。また、籠マット61は前記掘削孔71を土砂などの固定用埋め戻し材83により埋め戻した後、その埋め戻した法面3の前面に配置される。
一例として、アンカー構造70を設ける箇所では、法面3に掘削孔71を形成し、図20などに示すように、後側アンカー部材75の下方位置まで籠マット61を積み上げ、この籠マット61の上に籠状体62を配置する。砕石63を投入する前の籠状体62に後側アンカー部材75を挿通し、この後側アンカー部材75の後端を、掘削孔71に配置したアンカープレート72の透孔74に挿通すると共に、雄螺子部75Rにナット76を螺合し、前記アンカープレート72を掘削孔71の底部に配置する。この場合、前方の第2のブロック21の設置位置に合わせて後側アンカー部材75を配置する。尚、アンカープレート72を掘削孔71の底部に配置した後、図20に示すように、掘削孔71をアンカー部材75の下位置Hまで埋め戻すことができる。
後側アンカー部材75の位置決め後、掘削孔71を埋め戻し材83により埋め戻し、後側アンカー部材75を挿通した籠状体62に砕石63を詰め、蓋網部材66を取り付ける。また、後側アンカー部材75の前端に前側アンカー部材79を連結部材81により連結し、その前側アンカー部材79を後側から挿通孔22に挿通しながら第2のブロック21を下段のブロック11,11の上に谷積し、その前側アンカー部材79の先端の雄螺子部79Rにナット82を螺合してアンカー構造70に第2のブロック21を連結する。第2のブロック21を谷積したら、掘削孔71全体を埋め戻すことができる。尚、図1及び図2に示すように、アンカー構造70を設ける第2のブロック21は、擁壁構造1の上中下側の3か所で、左右幅方向の左右端側及び中央の3か所に配置されている。
上述したように、ブロックを略1段積み上げる毎に、裏込めコンクリート8と胴込めコンクリート10を打設してブロックを固定する工法において、アンカー部材を前後で分割し、前側アンカー部材79がブロック21の傾斜に対応して斜めに配置し、後側アンカー部材75が略水平に配置することができるため、後側アンカー部材75が上下の段に跨ることなく、アンカー構造70の施工を容易に行うことができる。
最上段までブロックを積んだら、図1及び図2に示すように、擁壁構造1の天端に天端コンクリート100を設ける。
背景技術で述べたように、擁壁構造の安定性の精査の際、従来はブロック壁体に掛かる応力は検討されていなかったのに対して、本実施例では、擁壁構造1の安定計算に、擁壁構造1の自重による「抵抗モーメント」と、背面土圧による「転倒モーメント」の釣り合いから求められる「合力の作用位置」で、擁壁構造1の安定性を検証する。
そして、安定計算では、擁壁構造1の背面の地盤反力(擁壁構造に垂直な力)を用いて、擁壁構造1全体を単純梁とし、その台形若しくは三角荷重(地盤反力)が負荷された場合の梁の応力を計算し、擁壁構造1が抵抗できるかどうかを判断する。これにより擁壁構造におけるはらみだし崩壊及び滑り出し崩壊のない構造を構築することができる。
この場合、裏込め層を除いた擁壁構造1はコンクリートからなり、裏込め層7はコンクリートとは異なる籠状体62及び砕石63からなり、裏込め層7を除いた擁壁構造1と、裏込め層7と、地山2とは固有振動数が異なるから、地震などにより交番荷重が加わると、振動の周期が異なるため、砕石だけの裏込め層では砕石の落下によるはらみだし崩壊及び滑り出し崩壊が起こり易いが、保形性を有する籠マット61を用いると共に、上下段の籠マット61,61同士が位置ずれしないように連結しているため、上記崩壊を防止できる。
そして、保形性を有する籠マット61を用いることにより、ブロック壁体6と法面3の間で砕石63が沈み込む力の発生を防止できるため、従来の崩壊を防止できる。
また、アンカー構造70によりブロック壁体6が法面3に連結されているため、法面3からブロック壁体6が離れず、はらみだし崩壊及び滑り出し崩壊を防止できる。
さらに、アンカー構造70は、前側アンカー部材79と後側アンカー部材75を分割したから、ブロック11,21を1段積む毎に、裏込めコンクリート8及び胴込めコンクリート10を打設する擁壁の施工において、アンカー専用の機械を用いてコンクリート打設済の下の段に後側アンカー部材75を打ち込む必要がなく、打設前の空間9に水平にして後側アンカー部材75を施工することができる。
また、ブロック壁体6に縦鉄筋51と横鉄筋52を配筋したことにより、ブロック壁体6の梁としての断面性能が向上し、しかも、下段のループ部57,57・・・に、上段の横筋部55が挿通されたループ継手構造により、強い鉄筋構造が得られる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、複数のブロック11,11・・・を法面3と間隔を置いて組積したブロック壁体6と、このブロック壁体6に設けた鉄筋たる縦鉄筋51及び横鉄筋52と、ブロック11,11・・・の間に設けた胴込めコンクリート10と、ブロック壁体6と法面3との間に設けた裏込め材たる砕石63とを備えた擁壁構造1において、縦鉄筋51及び横鉄筋52をブロック11,11・・・間で縦横格子状に配置したから、ブロック壁体6と、このブロック壁体6に設けた縦横格子状の縦鉄筋51及び横鉄筋52と、胴込めコンクリート10により、強度的に優れた擁壁構造1が得られる。
このように本実施例では、請求項2に対応して、ブロック11,11・・・を谷積みし、縦筋部54と横筋部55を有すると共に縦筋部54の上部にループ部57を有する単位鉄筋53を用い、下段の単位鉄筋53のループ部57に上段の単位鉄筋53の横筋部55を挿通して縦鉄筋51及び横鉄筋52を前記縦横格子状に配置したから、単位鉄筋53により縦横格子状の鉄筋を配置することができると共に、下段のループ部57に上段の横筋部55を挿通することによりループ継手構造が得られる。
このように本実施例では、請求項3に対応して、裏込め材が砕石63を含み、保形性を有すると共に籠状体62に砕石63を収納した籠マット61を法面3に沿って積み上げたから、保形性を有する籠マット61を用いることにより、地震などの際の砕石63の沈下を防止できる。
このように本実施例では、請求項4に対応して、アンカー部材たる前側アンカー部材79を挿通する挿通孔22を有するブロック21を備え、前側アンカー部材79をブロック21と法面3に固定したから、アンカー部材によりブロック壁体6の崩壊を防止できる。
このように本実施例では、請求項5に対応して、前記アンカー部材は、挿通孔22に挿通された前側アンカー部材79と、法面3に固定され水平方向に配置した後側アンカー部材75と、これら前側アンカー部材79と後側アンカー部材75とを連結する連結部材81とを備えるから、後側アンカー部材75と斜めの前側アンカー部材79を連結することにより、後側アンカー部材75を水平に配置することができ、アンカーの施工が容易となる。
以下、実施例上の効果として、ブロック11,21は、斜めにした谷積み状態で、控え部13の外辺部19,19,19,19が上下方向及び左右方向をなし、これらを基準として縦鉄筋51と横鉄筋52の配筋が容易となる。また、ブロック11,21の前面部12,12は、一側前外辺部15は他側前外辺部16の2倍の長さを有し、前記控え部13は断面が正方形形状で、前記一側前外辺部15の長さ方向中央に位置すると共に、前記角部20は、前記前面部12の一側前外辺部15の中央に位置するから、ブロック11,21を谷積みすると、控え部13が左右方向等間隔に配置され、配筋作業が容易となる。
さらに、前記第2のブロック21の前記後面部14の後面には、後側アンカー部材75のループ部80に係合する係合凹部24が前記挿通孔22に連通して形成されているから、ループ部78,80の一部を係合凹部24に収納できる。さらに、第3のブロック31及び第4のブロック41には、鉄筋挿通孔32,42が形成されているから、共通する単位鉄筋53を用いて配筋を行うことができ、また、タイプの少ない第1〜第4の4種類のブロック11,21,31,41を谷積みしてブロック壁体6を構築することができる。
また、前記単位鉄筋53は縦筋部54と横筋部55との間に湾曲状の屈曲部56を設け、前記縦筋部54の上端にループ部57を設け、縦筋部54と横筋部55は直交し、一対の単位鉄筋53,53の一方を前向き、他方を後向きにして鉄筋ユニット58を構成することができる。
さらに、第1及び第2のブロック11,21は、前面部12の長さ方向中央で、4つの外辺部19,19,19,19を前面部12に対して45度傾け、控え部13の外辺部19,19間の角部20,20は、前面部12の一側前外辺部15の中央に位置し、また、前面部12の長手方向の長さが幅の2倍で、図5に示すように、第1及び第2のブロック11,21を45度傾けると、傾けた状態で前面部12の左右端部に位置する角部12K,12Kの水平方向の間隔が、左右方向の長さが控え部13の左右の幅Whの3倍となるから、ブロック11,21を谷積みすると、各段において、左右方向に隣り合う控え部13,13が等間隔で、かつ、間隔が控え部13の左右幅で同一高さに並んで配置され、かつ控え部13が上下の段で左右方向に互い違いに配置される。
また、横筋部55の向きの異なる単位鉄筋53,53の縦筋部54,54により控え部13を左右から挟むようにして横筋部55,55同士を重複させると共に、この横筋部55,55の重複部55Jから横筋部55,55の先端側55S,55Sを突出する鉄筋ユニット58を形成し、隣り合う鉄筋ユニット58,58の左右の先端側55S,55Sを重複させて複数の鉄筋ユニット58,58・・・を左右方向に配筋し、下段の複数の鉄筋ユニット58,58・・・に対して、上段の鉄筋ユニット58を左右にずらし、この上段の鉄筋ユニット58の横筋部55,55を下段のループ部57,57に挿通すると共に、鉄筋ユニット58の一方の単位鉄筋53の横筋部55を左右方向一側から、他方の単位鉄筋53の横筋部55を左右方向の他側から下段のループ部57,57に挿通して上段に複数の鉄筋ユニット58,58・・・を左右方向に配筋するから、共通の単位鉄筋53を用いて縦鉄筋51,51・・・及び横鉄筋52,52・・・を簡便に配筋することができ、得られた縦鉄筋51は上下段でループ継手により連結され、強度的に優れたものとなる。
また、横筋部55を、谷積みしたブロック11,21の控え部13の上面となった外辺部19に載置できるから、配筋作業が容易となる。さらに、ループ部57は鉄筋を屈曲して形成したものであるから、単位鉄筋53を安価に製造できる。
また、ブロック11,21,31,41は軽量で、重機を用いても人力を主体として施工でき、或いは重機を用いることなく、人力により施工可能であるから、人の手で谷積みを行うことができ、さらに、運搬も容易である。また、先端部57Sの端部を前面部12の後面に当接するように配置することにより、配筋後に充填する胴込めコンクリート10の鉄筋かぶり量を略一定にすることができる。
図21は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述する。同図は、既設の擁壁構造1Aの補強方法を示す。
擁壁たる既設の擁壁構造1Aの壁体6Aは、壁体用部材である間知ブロック101を谷積みしてなる。尚、間知ブロック101は、組積みするブロックである。また、壁体用部材としては、石や他の積みブロックなどを用いてもよい。前記間知ブロック101は、方形の前面部102を有し、この前面部102の後部に、後方に向かって縮小する控え部103が設けられ、谷積した各間知ブロック101の間に目地104が形成されている。
また、既設の裏込め層7Aは、前記籠マット61を用いることなく、裏込め材である前記砕石63を、前記裏込めコンクリート8と法面3との間に充填してなる。
上記のような既設の擁壁構造1Aを補強するため、この例では擁壁構造1Aの下部側を補強している。また、前記擁壁構造1Aの下部側には、掘削装置(図示せず)により壁体6Aの前面から法面3の内部まで達するアンカー部材用の挿入孔105を掘削し、この挿入孔105の先端は地山2の安定地盤まで達する。そして、前記挿入孔105にアンカー部材106を挿入し、このアンカー部材106の先端側を法面3の地山2に定着し、一方、アンカー部材106の基端側は壁体6Aの前面から前方に突出する。また、前記アンカー部材106は、壁体6Aに略直交して設けられると共に、先端側が基端側より低くなるように斜めに配置されている。
この場合、既設の擁壁構造1Aの下部は地面107の下部に埋設されており、擁壁構造1Aの下部の前方が露出するように前記地面107を開削して掘削孔108を形成し、この掘削孔108内において補強工事を行う。尚、補修工事後は掘削孔108を埋め戻す。
前記アンカー部材106は鉄筋などからなり、前記挿入孔105に挿入されて地山2に固定される。さらに、前記アンカー部材106は、擁壁構造1Aにおいて、上下に間隔を置いて2段(複数段)に設けられると共に、擁壁構造1Aの左右方向に間隔を置いて複数設けられている。そして、上下のアンカー部材106,106は上下段で異なる間知ブロック101,101に挿通されている。
前記壁体6Aの下部の前面に抑え部材111が設けられる。この抑え部材111は補強筋であるメッシュ筋などの補強材112を、前記壁体6Aの下部の前面と間隔を置いて配置している。前記壁体6Aの前面から突出したアンカー部材106の基端に、前記補強材112を連結する。この場合の連結は、固定以外でも、壁体6Aの下部を前側に押し出す力が補強材112に加わった場合、この力をアンカー部材106に伝達できるように連結すればよい。尚、補強材112は金属線材からなる網状のものが好ましい。また、補強材112を、一側方向とこれに交差する他側方向の鉄筋(図示せず)により構成することができるが、予め網状に形成したメッシュ筋を用いることが施工性の面から好ましい。
そして、前記補強材112の前面側と間隔を置いて型枠(図示せず)を配置し、この型枠と前記壁体6Aとの間に現場打ちコンクリートを打設して略一定厚さのコンクリート層113を形成し、これにより補強材112を埋設したコンクリート層113からなる抑え部材111が形成される。また、前記コンクリート層113の下面の一部は前記基礎コンクリート5上に載置される。尚、強度計算にもよるが、抑え部材111を擁壁構造1Aの下部側のみに設けるから、一般的に抑え部材111は擁壁構造1Aの少なくとも2分の1以下、略3分の1以下の高さとなる。
このように抑え部材111を擁壁構造1Aの下部の前面に設けることにより、擁壁構造1Aの下部の前方へのずれを防止することができ、特に、既設の擁壁における滑り出し崩壊の発生を防止することができる。また、抑え部材111を下部にだけ設ければよいため、施工も簡略化できる。
このように本実施例では、請求項6に対応して、複数の壁体用部材たる間知ブロック101を法面3と間隔を置いて組積した壁体6Aと、壁体6Aと法面3との間に設けた裏込め材たる砕石63とを備えた擁壁構造1Aの補強構造において、壁体6Aの前面に抑え部材111を設けると共に、この抑え部材111をアンカー部材106により法面3に固定したから、アンカー部材106により法面3に固定した抑え部材111により、壁体6Aの前方への移動を規制し、擁壁の崩壊を防止できる。
このように本実施例では、請求項7に対応して、抑え部材111は、壁体6Aの前面に形成したコンクリート層113と、このコンクリート層113に埋設した補強材112とを備え、抑え部材111を壁体6Aの下部側に設けたから、アンカー部材106により法面3に固定した抑え部材111により、壁体6Aの下部側の前方への移動を規制し、滑り出し崩壊を防止でき、しかも、工費を比較的安価に抑えることができる。
また、実施例上の効果として、抑え部材111が網体たるメッシュ筋であるから、現場で鉄筋を組む場合に比べて施工性が向上する。さらに、コンクリート層113の上面113Aが地面107と略面一であるから、壁体6Aの前面に段差ができないと共に、コンクリート層113が露出せず、また、間知ブロック101の外観を損ねない。さらに、壁体6Aの前面に抑え部材111を設けると共に、この抑え部材111をアンカー部材106により法面3に固定する補強方法であるから、既設の擁壁構造1Aの崩壊を防止できる有効な補強補法を提供することができる。また、コンクリート層113を現場打ちコンクリートにより形成したから、既設の擁壁構造1Aに合わせて安価に施工することができる。
図22は本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その説明を省略して詳述する。同図は、抑え部材111を既設の擁壁構造1Aの高さ方向の略全長に設けた例を示す。
前記アンカー部材106を擁壁構造1Aの上中下側の3か所に設けると共に、擁壁構造1Aの左右方向に間隔を置いて複数設けている。また、補強材112を擁壁構造1Aの高さ方向の略全長に配置し、その補強材112に複数の前記アンカー部材106を固定し、複数のアンカー部材106の基端側と補強材112をコンクリート層113に埋設する。
このように本実施例では、請求項6に対応して、上記実施例6と同様な作用・効果を奏する。
また、実施例上の効果として、実施例1で示した擁壁の安定計算により、抑え部材111を擁壁構造1Aの下部のみに設ける実施例2の補強方法と、抑え部材111を擁壁構造1Aの略全高さに設ける実施例3の補強方法とを選択することができる。さらに、壁体6Aの前面の略全面にコンクリート層113を設けることにより、既設の間知ブロック101の前面を保護することができる。
尚、本発明は、本実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、実施例では、共通の単位鉄筋を用いたが、横筋部の左右の向きが異なる2種類の単位鉄筋により施工してもよい。また、中詰材は、砕石以外でも栗石などでもよい。また、実施例では、1種類の単位鉄筋を用いて配筋したが、ループ部の向きが前後で異なる2種類の単位鉄筋を配筋して縦鉄筋及び横鉄筋を形成してもよい。さらに、実施例では補強方法として既設の擁壁を補強する例を示したが、新設の擁壁の補強構造としてもよい。また、実施例では、補強材をコンクリート層の厚さ方向略中央に配置したが、補強材を壁体の前面に接触した状態で配置してもよい。さらに、実施例2及び3では、抑え部材のコンクリート層を現場打ちコンクリートにより構築したが、補強材を埋設するコンクリート層に対応するプレキャストコンクリート版を形成し、このプレキャストコンクリート版を前記アンカー部材106に連結して補強するようにしてもよい。また、横筋部を遊挿するループ部のループ始点57Aからループ終点57Bまでの直径(外径)は、例えば前記長さLの3分の1以下、好ましくは4分の1以下程度である。
1,1A 擁壁構造
3 法面
6 ブロック壁体
6A 壁体
8 裏込めコンクリート(裏込め材)
10 胴込めコンクリート
11 第1のブロック(主ブロック)
21 第2のブロック
31 第3のブロック
41 第4のブロック
51 縦鉄筋(鉄筋)
52 横鉄筋(鉄筋)
53 単位鉄筋
54 縦筋部
55 横筋部
57 ループ部
61 籠マット
62 籠状体
63 砕石(裏込め材)
75 後側アンカー部材
79 前側アンカー部材
81 連結部材
101 間知ブロック(壁体用部材)
106 アンカー部材
111 抑え部材
112 補強材
113 コンクリート層

Claims (7)

  1. 複数のブロックを法面と間隔を置いて組積したブロック壁体と、このブロック壁体に設けた鉄筋と、前記ブロックの間に設けた胴込めコンクリートと、前記ブロック壁体と前記法面との間に設けた裏込め材とを備えた擁壁構造において、前記鉄筋を前記ブロック間で縦横格子状に配置したことを特徴とする擁壁構造。
  2. 前記ブロックを谷積みし、縦筋部と横筋部を有すると共に前記縦筋部の上部にループ部を有する単位鉄筋を用い、下段の前記単位鉄筋の前記ループ部に上段の前記単位鉄筋の前記横筋部を挿通して鉄筋を前記縦横格子状に配置したことを特徴とする請求項1記載の擁壁構造。
  3. 前記裏込め材が砕石を含み、保形性を有すると共に籠状体に前記砕石を収納した籠マットを前記法面に沿って積み上げたことを特徴とする請求項1記載の擁壁構造。
  4. アンカー部材を挿通する挿通孔を有する前記ブロックを備え、前記アンカー部材を前記ブロックと前記法面に固定したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の擁壁構造。
  5. 前記アンカー部材は、前記挿通孔に挿通された前側アンカー部材と、前記法面に固定され水平方向に配置した後側アンカー部材と、これら前側アンカー部材と後側アンカー部材とを連結する連結部材とを備えることを特徴とする請求項4記載の擁壁構造。
  6. 複数の壁体用部材を法面と間隔を置いて組積した壁体と、前記壁体と前記法面との間に設けた裏込め材とを備えた擁壁構造の補強構造において、前記壁体の前面に抑え部材を設けると共に、この抑え部材をアンカー部材により前記法面に固定したことを特徴とする擁壁構造の補強構造。
  7. 前記抑え部材は、前記壁体の前面に形成したコンクリート層と、このコンクリート層に埋設した補強材とを備え、前記抑え部材を前記壁体の下部側に設けたことを特徴とする請求項6記載の擁壁構造の補強構造。
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