JP2611356B2 - 重合性組成物の製造方法 - Google Patents

重合性組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)発明の目的 [産業上の利用分野] 本発明は、親水性及び親油性のいずれの系においても
高い溶解性を示すポリオールポリアクリレート又は/及
びポリオールポリメタクリレート(本明細書において
は、ポリオールポリ(メタ)アクリレートと表す)から
なる重合性組成物の製造方法に関する。
本発明の製造方法により得られる生成物は、紫外線、
電子線等の照射により、又はラジカル重合開始剤の存在
下における加熱等の手段により硬化可能であって、従来
のアクリル酸エステル又は/及びメタクリル酸エステル
(本明細書においては、(メタ)アクリル酸エステルと
表す)に比較して卓越した相溶性を有するため、イン
キ、コーテイング剤又は成型材料として各種の産業分野
において利用できるものである。
[従来の技術] 一般に、紫外線、電子線等の照射により硬化可能な硬
化性樹脂は、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー
及び光重合開始剤からなる主要部分の他、各種添加剤及
び溶剤の各種成分を混合して用いられる。上記各種成分
のうち、ポリオールポリ(メタ)アクリレートは、紫外
線、電子線等の照射により、又はラジカル重合開始剤の
存在下における加熱等の手段により硬化可能なビヒクル
或は反応性希釈剤として用いられ、これら重合性モノマ
ーには以下の性質を持つことが望まれる。
1)低粘度で、作業性が良いこと。
2)樹脂、オリゴマー及び溶剤等に対して高相溶性であ
ること。
3)反応性が高く、短時間に硬化すること。
4)低臭気かつ低皮膚刺激性であること。
しかしながら、従来のポリオールポリ(メタ)アクリ
レートでは上記の特性を十分に満足させることができ
ず、一般に低粘度、高相溶性のものは、低反応性、高皮
膚刺激性である場合が多く、逆に高反応性、低臭気かつ
低皮膚刺激性のものは高粘度、低相溶性である場合が多
い。
相溶性を改善するための技術として、ポリオールとカ
ルボン酸とのエステル化反応において、カルボン酸とし
て炭素数14から22の脂肪族とアクリル酸又は/及びメタ
クリル酸(本明細書においては、(メタ)アクリル酸と
表す)を用いる方法があり(特開昭59−82344号公
報)、これにより無極性溶剤に対する相溶性が大幅に改
善された。しかし、上記の方法により得られた組成物
は、極性溶剤に対する相溶性が極めて低く、又エステル
化反応におけるカルボキシル基と水酸基の配合比(COOH
基/OH基比)が常に1未満であるため、得られる組成物
は著しく粘度が高いものとなり、作業性の面からも好ま
しくない。又、相溶性を改善することができる他の技術
として、ジペンタエリスリトールと炭素数2から6の飽
和一塩基酸および(メタ)アクリル酸とを反応させる方
法もあるが(特公昭62−6699号)、この方法では飽和一
塩基酸の炭素数が少ないためか、無極性溶剤に対する溶
解性は低く、充分相溶性が改善されているとは言えな
い。
[本発明が解決しようとする課題] 本発明は、紫外線及び電子線等の照射又は加熱等の手
段により硬化可能なポリオールポリ(メタ)アクリレー
トに望まれる上記特性のうち、特に高相溶性、低粘度及
び高反応性を兼ね備えた組成物の製造方法について検討
することを課題とする。
(ロ)発明の構成 [課題を解決するための手段] 本発明者等は鋭意検討した結果、ポリオールポリ(メ
タ)アクリレート等を得るためのポリオール及び(メ
タ)アクリル酸とのエステル化反応において、カルボン
酸の一部にある種の飽和一塩基カルボン酸を用い、さら
にカルボン酸基と水酸基との割合および飽和一塩基カル
ボン酸と水酸基との割合を特定範囲に制御することによ
り上記問題点を大幅に改善し得ることを見いだし本発明
を完成するに至った。
即ち、本発明は、一分子中にN(但しNは3以上の整
数)個のアルコール性水酸基を有する多価アルコール
を、その1モル当り、(メタ)アクリル酸Aモル及び炭
素数8から22の飽和一塩基カルボン酸Bモルとエステル
化反応させることを特徴とする重合性組成物の製造方法
に関するものである。
但し、上記A及びBはそれぞれ下記の範囲内にある数
値とする。
N≦A+B≦2N 0.2≦B≦N/3 以下に本発明で用いる成分、反応割合、エステル化方
法及び特性の評価方法について説明する。
<成分> 本発明において使用するポリオールは1分子中に3個
以上のアルコール性水酸基を有するものであり、その具
体例としては例えば、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリス
=2−ヒドロキシエチル=イソシアヌレート、グリセリ
ン=ポリエチレングリコール=エーテル、ペンタエリス
リトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリス
リトール、トリペンタエリスリトール等が挙げられ、こ
れらをそれぞれ単独又は混合して使用することができ
る。
本発明において使用する飽和一塩基カルボン酸として
は、炭素数が8から22までのものであり、その具体例と
しては例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸
等が挙げられ、これらを単独又は混合して使用できる。
炭素数が7以下であると、無極性溶剤に対する相溶性を
低下させ、逆に炭素数が23以上では極性溶剤への相溶性
を低下させ、さらに一分子当りの(メタ)アクリロイル
基(アクリロイル基又は/及びメタクリロイル基を表
す。以下同じ。)の重量割合を低下させるため、反応性
を低下させるという問題が生ずる。
<反応割合> 本発明において高相溶性、低粘度及び高反応性を兼ね
備えたポリオールポリ(メタ)アクリレートからなる重
合性組成物を得るためには各原料の反応割合を次の範囲
内にしなければならない。即ち、1分子中にN(但しN
は3以上の整数)個のアルコール性水酸基を有するポリ
オール1モルに対して(メタ)アクリル酸のモル数を
A、炭素数8から22ののモル数をBとすると、 N≦A+B≦2N 0.2≦B≦N/3 を満たす範囲、好ましくは 1.1N≦A+B≦1.3N 0.2≦B≦N/6 を満たす範囲である。A+BがN未満であると、未反応
の水酸基が残存するため生成物の相溶性、粘度特性を低
下させ、逆にA+Bが2Nより大きい場合は経済的に不利
となるという問題が生じる。又、Bが0.2より小さい或
はN/3より大きい場合は、各々無極性或は極性系での相
溶性を低下させるという問題が生じる。
なお、上記原料の仕込み方法は一括、分割或は逐次の
何れの方法であっても良いが、カルボン酸を分割して仕
込む場合、1段目におけるカルボン酸の仕込量はポリオ
ール1モルに対して N≦A+B を満足することが好ましい。
又、融点の高い飽和一塩基カルボン酸を先に溶解して
おくこともできる。
<エステル化反応> 本発明は、ポリオールとカルボン酸の脱水エステル化
反応によってポリオールポリ(メタ)アクリレートから
なる重合性組成物を得るものであり、エステル化反応を
行うには例えば次の方法が好ましい。即ち、撹拌機、温
度計、空気吹き込み管及び水分離器を備えた反応器に、
ポリオール、飽和一塩基カルボン酸及び(メタ)アクリ
ル酸、さらに通常好ましくは脱水共沸剤を兼ねた反応溶
媒及びエステル化触媒を仕込み、加熱下において反応さ
せ生成する水を反応溶媒との共沸混合物として系外に除
去する。
エステル化触媒としては、硫酸、塩酸、p−トルエン
スルホン酸、メタンスルホン酸及びリン酸等の酸触媒を
用いることができる。
脱水共沸剤を兼ねた反応溶媒としては、60〜130℃の
沸点を有し、水と分離可能なものであれば良く、例えば
n−ヘキサン、n−ヘプタンのような脂肪族炭化水素、
ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素、シクロヘ
キサンのような脂環式炭化水素等を用いることができ
る。
エステル化反応を行う際、重合防止剤を用いることが
好ましく、重合防止剤としてはハイドロキノン、ハイド
ロキノンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、フェノチ
アジン、銅塩等を用いることができる。又反応液中に空
気を吹き込むことを併用しても良い。
エステル化反応における加熱温度としては、重合防止
及び製品品質の上から70〜130℃程度が望ましく、常
圧、減圧又は加圧下のいずれでも反応を行うことができ
る。
反応終点は副生する水の量で検知すればく、反応を終
了した反応液をアルカリ水溶液及び水で洗浄したのち水
層を分離除去し、減圧下で溶剤を留去して目的とする生
成物を得る。
[実施例及び比較例] 以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を更に詳細
に説明する。なお、各例における特性の評価方法は、下
記の通りである。
<特性の評価> 相溶性:以下の簡便法により溶剤溶解性として評価され
る。即ち、試料5.00gをトルエン2.00gに溶解させた二つ
の試料溶液を用意し、一方には極性溶剤としてアセトニ
トリルを、他方には無極性溶剤としてケロシンを、それ
ぞれ試料溶液が白濁するまで滴下し、白濁点を終点とす
る。この滴定の測定精度は0.1mlである。本発明におい
ては、上記簡便法による滴定量がアセトニトリルで10ml
以上、ケロシンで10ml以上であることを高相溶性の判定
基準とした。
粘度:東京計器株式会社製ED型粘度計を用いて、25℃或
は50℃における粘度を測定した。
酸価:アルカリとしてN/100のアルコール性水酸化カリ
ウム溶液を、また指示薬としてB.T.Bを用いた滴定法に
より、1gの試料を中和するのに要したアルカリ量を測定
した。
反応性:試料に光重合開始剤としてダロクール(Darocu
r)#1173〔メルク(MERCK)社製〕を2%添加したもの
を、ラボラトリー.コーティングロッドを用いて約6μ
mの厚さに板上に塗布した。80W/cmの高圧水銀灯(オゾ
ン集光型1灯、ウシオ電機株式会社製)の垂直下10cmに
20m/minで移動するベルト(JISG3141SPCC−DB t#144処
理冷間圧延鋼)上に、上記の塗布板を取り付けて、紫外
線照射域を通過させることにより紫外線を照射し、表面
のタッキネスがなくなるまでの照射回数を測定した。
実施例1 撹拌機、温度計、空気吹き込み管及び水分離器を備え
た反応器にトリメチロールプロパン134g(1モル)、カ
プリン酸68.8g(0.4モル)、ベヘン酸34g(0.1モル)、
アクリル酸201.6g(2.8モル)、p−トルエンスルホン
酸9g、トルエン298g及びハイドロキノン0.45gを仕込
み、、空気を30ml/分の割合で吹き込みながら攪拌、加
熱した。内温が103℃になると反応により生成した水が
トルエンとの共沸混合物として留出し始めた。共沸混合
物を冷却し、トルエン層と水層に分離しトルエン層を反
応器へもどし水層は系外へ抜き去った。留出開始から6
時間経過した時点で反応を終了し、このとき内温は115
℃になり水は56ml留出していた。反応終了後、冷却した
反応液を10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄し、さらに
水で洗浄した。その後、ハイドロキノンモノメチルエー
テルを加え、80℃で減圧蒸留によりトルエンを除去して
反応生成物350gを得た。
反応生成物について、溶媒及び内部標準としてCDCl3
を用い、周波数を25MHzに設定した条件で13C・NMRによ
る分析を行った結果、165.62ppm、173.36ppm及び64.06p
pmの周波数位置に吸収を示すピークが他の吸収ピークと
共に現れた。一方、特定の分子構造中の炭素に固有なピ
ークとして、171.64ppm〔アクリル酸のカルボニル炭
素〕、180.60ppm〔飽和一塩基カルボン酸(ノナン酸)
のカルボニル炭素〕、59.93ppm〔多価アルコール(ポリ
エチレングリコール)の水酸基からα位の炭素〕の周波
数位置に吸収を示すピークが知られていることから、上
記反応の前後において特定の分子構造中の炭素に固有な
ピークは、いずれもエステル化反応に特有なシフトを示
しており、アクリル酸、飽和一塩基カルボン酸及び多価
アルコールが反応したポリオールポリアクリレートが生
成したことがわかる。
また、得られた生成物は下記の性質を有していた。
酸価 3.7mgKOH/g 粘度(25℃) 75cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量)13.2ml (ケロシン滴定量) 30.ml以上 反応性 20回以上 実施例2 実施例1と同様の反応器にトリス=2−ヒドロキシエ
チル=イソシアヌレート261g(1モル)、ラウリン酸80
g(0.4モル)、ミリスチン酸22.8g(0.1モル)、アクリ
ル酸180g(2.5モル)、p−トルエンスルホン酸11.5g、
トルエン576g及びハイドロキノン1.15gを仕込み、空気
を30ml/分の割合で吹き込みながら攪拌、加熱した。内
温が105℃になると反応により生成した水がトルエンと
の共沸混合物として留出し始めた。共沸混合物を冷却
し、トルエン層と水層に分離しトルエン層を反応器へも
どし水層は系外へ抜き去った。反応が進むにつれて内温
は上昇し3時間後には111℃になより水が46ml留出し
た。続いてアクリル酸21.6g(0.3モル)を仕込み反応を
更に継続した。留出開始から5時間経過した時点で反応
を終了したが、内温は114℃になり水は54.8ml留出して
いた。その後実施例1と同様の操作を行い反応生成物43
8gを得た。
反応生成物について、溶媒及び内部標準としてCDCl3
を用い、周波数を25MHzに設定した条件で13C・NMRによ
る分析を行った結果、吸収ピークの中に165.86ppm、17
3.60ppm、及び61.08ppmの周波数位置に吸収を示すピー
クが他のピークと共に現れた。
一方、特定の分子構造中の炭素に固有なピークとし
て、171.64ppm〔アクリル酸のカルボニル炭素〕、180.6
0ppm〔飽和一塩基カルボン酸(ノナン酸)のカルボニル
炭素〕、59.93ppm〔多価アルコール(ポリエチレングリ
コール)の水酸基からα位の炭素〕の周波数位置に吸収
を示すピークが知られていることから、上記反応の前後
において特定の分子構造中の炭素に固有なピークは、い
ずれもエステル化反応に特有なシフトを示しており、ア
クリル酸、飽和一塩基カルボン酸及び多価アルコールが
反応したポリオールポリアクリレートが生成したことが
わかる。
また、得られた生成物は下記の性質を有していた。
酸価 3.4mgKOH/g 粘度(25℃) 3100cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 30ml以上 (ケロシン滴定量) 10.5ml 反応性 6回 実施例3 ペンタエリスリトール136g(1.0モル)、ステアリン
酸312.4g(1.1モル)、アクリル酸266.3g(3.7モル)、
p−トルエンスルホン酸34g、トルエン400g及びハイド
ロキノン1.1gを用いる他は実施例1と同様に反応を行
い、反応生成物546gを得た。
反応生成物のゲルパーミュエーションクロマトグラフ
ィ(以下GPCと略す)測定結果を第1図に示した。図中
の横軸は、ポリスチレンの分子量で換算した分子量を表
し、図中のA、B、C、D及びE各記号の横に示した数
字は、各記号とその頂点位置が対応するピークの分子量
を表す。GPCの測定条件は以下の通りである。
装置:東ソーHLC−802UR カラム:TSK H−8 キャリア:THF 流量:1.0ml/min 圧力:45kgf/cm2 温度:OVEN40℃ CELL40℃ また、反応生成物は下記の性質を有していた。
酸価 14mgKOH/g 粘度(50℃) 51cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 11ml (ケロシン滴定量) 30ml以上 反応性 10回 実施例4 ジペンタエリスリトール254.3g(1.0モル)、パルミ
チン酸256g(1.0モル)、アクリル酸435.6g(6.05モ
ル)、96%硫酸16g、トルエン645g及びハイドロキノン
1.6gを用いる他は実施例1と同様に反応を行い、反応生
成物659gを得た。
反応生成物について、溶媒及び内部標準としてCDCl3
を用い、周波数を25MHzに設定した条件で13C・NMRによ
る分析を行った結果、165.32ppm、173.05ppm及び62.66p
pmの周波数位置に吸収を示すピークが他のピークと共に
現れた。
一方、特定の分子構造中の炭素に固有なピークとし
て、171.64ppm〔アクリル酸のカルボニル炭素〕、180.6
0ppm〔飽和一塩基カルボン酸(ノナン酸)のカルボニル
炭素〕、59.93ppm〔多価アルコール(ポリエチレングリ
コール)の水酸基からα位の炭素〕の周波数位置に吸収
を示すピークが知られていることから、上記反応の前後
において特定の分子構造中の炭素に固有なピークは、い
ずれもエステル化反応に特有なシフトを示しており、ア
クリル酸、飽和一塩基カルボン酸及び多価アルコールが
反応したポリオールポリアクリレートが生成したことが
わかる。
また、得られた生成物は下記の性質を有していた。
酸価 13.5mgKOH/g 粘度(25℃) 4200cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 18ml (ケロシン滴定量) 14ml 反応性 6回 実施例5 ジペンタエリスリトール254.3g(1.0モル)、ラウリ
ン酸150g(0.75モル)、ステアリン酸71g(0.25モ
ル)、アクリル酸446.4g(6.2モル)、96%硫酸16g、ト
ルエン645g及びハイドロキノン1.6gを用いる他は実施例
1と同様に反応を行い、反応生成物693gを得た。
反応生成物のGPC測定を、実施例3と同様の方法によ
り行い、測定結果を第2図に示した。
また、反応生成物は下記の性質を有していた。
酸価 16mgKOH/g 粘度(25℃) 2100cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 30ml以上 (ケロシン滴定量) 12ml 反応性 7回 比較例1 トリメチロールプロパン134g(1.0モル)、ベヘン酸4
25g(1.25モル)、アクリル酸147.6g(2.05モル)、p
−トルエンスルホン酸14g、トルエン477g及びハイドロ
キノン0.7gを用いる他は実施例1と同様に反応を行い、
反応生成物550gを得た。このものは下記の性質を有して
いた。
酸価 4.2mgKOH/g 粘度(50℃) 46cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 0.5ml (ケロシン滴定量) 30ml以上 比較例2 トリス=2−ヒドロキシエチル=イソシアヌレート26
1g(1.0モル)、ミリスチン酸22.8g(0.1モル)及びア
クリル酸216g(3.0モル)を用いる以外は、実施例2と
同様に反応を行い、反応生成物420gを得た。このものは
下記の性質を有していた。
酸価 1.2mgKOH/g 粘度 常温固体で測定せず 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 30ml以上 (ケロシン滴定量) 2.1ml 比較例3 アクリル酸165.6g(2.3モル)を用いる他は実施例3
と同様に反応を行い、反応生成物480gを得た。このもの
は下記の性質を有していた。
酸価 6.5mgKOH/g 粘度(50℃) 190cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 1.9ml (ケロシン滴定量) 30ml以上 比較例4 ジペンタエリスリトール254.3g(1.0モル)、パルミ
チン酸640g(2.5モル)及びアクリル酸360g(5.0モル)
を用いる以外は、実施例4と同様に反応を行い反応生成
物719gを得た。このものは下記の性質を有していた。
酸価 11.0mgKOH/g 粘度 常温固体で測定せず 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 1.0ml (ケロシン滴定量) 13ml 比較例5 アクリル酸316.8g(4.4モル)を用いる他は実施例5
と同様に反応を行い、反応生成物580gを得た。このもの
は下記の性質を有していた。
酸価 7.7mgKOH/g 粘度(25℃) 16000cps 溶剤溶解性 (アセトニトリル滴定量) 5ml (ケロシン滴定量) 20ml さらに比較例として、汎用のポリオールポリアクリレ
ートについて、粘度、溶剤溶解性及び反応性を表1に示
した。尚、表1において、アロニックスM−305はペン
タエリスリトールトリアクリレートであり、同M−405
はジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペン
タエリスリトールヘキサアクリレートの混合物であり、
同M−8060は多価アルコールと多価カルボン酸のエステ
ルにアクリル酸をさらにエステル化したものであり、NK
エステルA−400はポリエチレングリコールジアクリレ
ートであり、及びファンクルFA−731Aはトリス(2−ア
クリロイルオキシ)イソシアヌレートである。
上記の様に、実施例において得られたポリオールポリ
(メタ)アクリレートは、従来のものに比較して特に相
溶性及び粘度において優れており、反応性においても従
来の要求を充分満足するレベルであることがわかる。
(ハ)発明の効果 本発明の製造方法により、従来の重合性モノマーに比
較して相溶性、粘度及び反応性のいずれの特性において
も優れるポリオールポリ(メタ)アクリレートを得るこ
とができる。
得られた生成物は作業性が良く、短時間に硬化させる
ことができるという特長を有する上、極性の制限を受け
ることなく各種の樹脂、オリゴマー及び溶媒と相溶性を
有するため、加熱又は紫外線等の照射により硬化する硬
化性樹脂を用いるインキ、コーティング剤及び塗料等の
特性を広範囲に制御できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例3において得られた反応生成物のGPC
測定曲線、第2図は、実施例5において得られた反応生
成物のGPC測定曲線である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一分子中にN(但しNは3以上の整数)個
    のアルコール性水酸基を有する多価アルコールを、その
    1モル当り、(メタ)アクリル酸Aモル及び炭素数8か
    ら22の飽和一塩基カルボン酸Bモルとエステル化反応さ
    せることを特徴とする重合性組成物の製造方法。 但し、上記A及びBはそれぞれ下記の範囲内にある数値
    とする。 N≦A+B≦2N 0.2≦B≦N/3
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JPH0236149A (ja) 1990-02-06

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