JP2610840B2 - プロピレン共重合体の製造法 - Google Patents

プロピレン共重合体の製造法

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JP2610840B2
JP2610840B2 JP61246592A JP24659286A JP2610840B2 JP 2610840 B2 JP2610840 B2 JP 2610840B2 JP 61246592 A JP61246592 A JP 61246592A JP 24659286 A JP24659286 A JP 24659286A JP 2610840 B2 JP2610840 B2 JP 2610840B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、プロピレン共重合体の製造方法に関するも
のである。更に詳しくは、本発明は特定の触媒の存在
下、プロピレンまたはプロピレン/エチレン混合物を少
くとも2つの工程で重合を行い、プロピレン共重合体、
特にプロピレンブロツク共重合体を製造する方法に関す
るものである。
本発明の方法によれば高剛性かつ高衝撃強度で流動性
の良いプロピレン共重合体を、高活性でしかも低結晶性
成分の副生を抑えて製造することができる。
先行技術 剛性、耐熱性に優れた特性を有する結晶性ポリプロピ
レンの耐衝撃強度、特に低温に於ける耐衝撃強度を改良
する方法として、プロピレンとエチレンまたはその他の
オレフインを段階的に重合させて、ブロツク共重合体を
生成させる方法はすでに公知である(特公昭43-11230
号、同44-16668号、同44-20621号、同49-24593号、同49
-30264号、特開昭48-25781号、同50-115296号、同53-35
789号、同54-110072号各公報等)。
しかしながら、プロピレンとエチレンを2段もしくは
多段で重合した場合、耐衝撃性が改良される反面、共重
合部分を含む為に低結晶性の重合体が大量に副生し、ま
た生成する重合体粒子が粘着性を帯びる為に重合体粒子
の付着等による運転トラブルの原因となるなどの工業的
な問題を内包している。そこで副生する低結晶性成分を
減少させる多くの試みがなされてきた。
一方、オレフイン立体規則性触媒として三塩化チタン
型触媒はよく知られているが、これは活性が低い為に脱
触工程が必要である。
無脱触が可能なまでに活性を向上させる為に、固体触
媒成分にマグネシウム化合物を導入する手法は周知であ
る。またさらに、これらの副生低結晶性成分を抑制する
為に、電子供与体を固体触媒成分や重合添加剤として用
いる手法も周知である(特開昭47-9842号、同50-126590
号、同51-57789号各公報等)。
そして、これらの触媒系を用いて、プロピレンブロツ
ク共重合体を製造する手法について提案がなされている
(特開昭52-98045号、同53-88049号各公報等)。しか
し、これらの方法では、まだ副生する低結晶性成分が多
く、実用上満足のいくものではない。
さらに、これを改良する為に、重合添加剤として、Si
−O−CもしくはSi−O−N結合を有する有機ケイ素化
合物を用いる方法、また更に第4添加剤を用いる方法が
提案されている(特開昭58-83016号、同61-69823号各公
報等)。しかしながら、この手法では、エチレン/プロ
ピレン共重合体であるゴム部分もしくはポリエチレン部
分の分子量が小さい為、次の問題点がある。
(1)生成するゴムが重合体から抽出され易く、これが
副生低結晶性成分となり、生成重合体にべたつきがあ
り、重合体が凝集、固着等を起こし、運転トラブルとな
る。
(2)低温耐衝撃性が向上しない。
(3)ポリマー全体のMFRを保つには、必然的に結晶性
ポリプロピレン部分の分子量を大きくしなければなら
ず、この為にスパイラルフロー即ち金型内でのポリマー
の流動性が悪化する。
発明の要旨 本発明は、下記触媒の存在下に下記工程を実施するこ
とを特徴とするプロピレン共重合体の製造法を提供する
ものである。
触媒 下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を組合
せた触媒、 成分(A) 成分(i):四価のチタン、マグネシウムおよびハロ
ゲンを必須成分として含有する固体成分、および、 成分(ii):一般式R1R2 3-nSi(OR3)n(但し、R1
分岐鎖状炭化水素残基を、R2はR1と同一かもしくは異な
る炭化水素残基を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦
3の数をそれぞれ示す)で表わされるケイ素化合物、 を接触させて得られる固体触媒成分、 成分(B) 有機アルミニウム化合物、 成分(C) 一般式M(OR4)xR5yXz(但し、MはB、Al、C、S
i、P、TiおよびZrからなる群から選ばれる元素を、R4
およびR5は同一又は相異る炭素数1〜20の炭化水素残基
を、Xはハロゲン原子をそれぞれ示し、xは1より大き
くM元素の原子価以下の数でかつx+y+zはM元素の
原子価に等しい)で表わされるアルコキシ化合物、 工程 下記工程(1)および工程(2)よりなり、全エチレ
ン含量が3〜40重量%であるプロピレン共重合体を製造
する工程、 工程(1) プロピレン単独かエチレン含量5重量%以下のプロピ
レン/エチレン混合物を、一段もしくは多段に重合させ
て全重合量の60〜95重量%に相当する量の重合体を形成
させる工程、 工程(2) エチレン含量20〜100重量%に相当するプロピレン/
エチレン混合物を、一段もしくは多段に重合させる工
程。
発明の効果 本発明の方法によれば、高活性でしかも低結晶性成分
の副生を抑制して、プロピレン/エチレン共重合部分及
び/又はポリエチレン部分の分子量が増大した、即ち高
剛性でかつ高衝撃強度のプロピレン共重合体、殊にプロ
ピレン/エチレンブロツク共重合体が製造できる。
また、得られる共重合体パウダーにべたつきがなくな
るので共重合体パウダーの凝集、固着等による運転トラ
ブルも解消される。
そして、本発明の方法においては用いる触媒の活性持
続性が優れるので、長時間運転、特に多段重合を行う際
の後半での触媒活性低下がなく運転し易くなる。
更に、得られる共重合体中の結晶性ポリプロピレン部
分の分子量を低下させることができるので、製品重合体
の流動性(例えばスパイラルフローなど)が向上する。
また本発明においては触媒系が簡素であるので、目的と
する製品性能の制御も容易となる。
発明の具体的説明 触媒 本発明の方法に用いる触媒は、下記成分(A)、成分
(B)および成分(C)を組合せたものである。
成分(A) 本発明に用いられる触媒の成分(A)は、下記成分
(i)と成分(ii)を接触させて得られる固体触媒成分
である。
成分(i):四価のチタン、マグネシウムおよびハロ
ゲンを必須成分として含有する固体成分。
成分(ii):一般式R1R2 3-nSi(OR3)n(但し、R1
分岐鎖状炭化水素残基を、R2はR1と同一かもしくは異な
る炭化水素残基を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦
3の数をそれぞれ示す)で表わされるケイ素化合物。
成分(i)に用いられるチタン、マグネシウムおよび
ハロゲンを必須成分として含有する固体成分は公知の固
体成分である。例えば、特開昭53-45688号、同54-3894
号、同54-31092号、同54-39483号、同54-94591号、同54
-118484号、同54-131589号、同55-75411号、同55-90510
号、同55-90511号、同55-127405号、同55-147507号、同
55-155003号、同56-18609号、同56-70005号、同56-7200
1号、同56-86905号、同56-90807号、同56-155206号、同
57-3803号、同57-34103号、同57-92007号、同57-121003
号、同58-5309号、同58-5310号、同58-5311号、同58-87
06号、同58-27732号、同58-32604号、同58-32605号、同
58-67703号、同58-117206号、同58-127708号、同58-183
708号、同58-183709号、同59-149905号、同59-149906号
各公報等に記載のものが使用される。
本発明において使用される触媒のマグネシウム源とな
るマグネシウム化合物としては、マグネシウムハライ
ド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウ
ハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキルマ
グネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、
マグネシウムのカルボン酸塩等があげられる。
また、チタン源となるチタン化合物は、一般式Ti(OR
64-nXn(ここでR6は炭化水素残基であり、好ましくは
炭素数1〜10程度のものであり、Xはハロゲンを示し、
nは0≦n≦4の数を示す。)で表わされる化合物があ
げられる。具体例としては、TiCl4、TiBr4、Ti(OC
2H5)Cl、Ti(OC2H52Cl2、Ti(OC2H53Cl、Ti(O−
nC3H7)Cl3、Ti(O−nC4H9)Cl3、Ti(O−nC4H92Cl
2、Ti(OC2H5)Br3、Ti(OC2H5)(OC4H92Cl、Ti(O
−nC4H93Cl、Ti(O−C6H5)Cl、Ti(O−iC4H92Cl
2、Ti(OC5H11)Cl3、Ti(OC6H13)Cl3、Ti(OC
2H5、Ti(O−nC3H7、Ti(O−nC4H9、Ti
(O−iC4H9、Ti(O−nC6H13、Ti(O−nC3H
17、Ti〔OCH2CH(C2H5)C4H9等がある。これら
の中でも特にTiCl4が好ましい。
またTiX′(ここでX′はハロゲンを示す)に後述
する電子供与体を反応させた分子化合物を用いることも
できる。具体例としては、TiCl4・CH3COC2H5、TiCl4・C
H3CO2C2H5、TiCl4・C6H5NO2、TiCl4・CH3COCl、TiCl4
C6H5COCl、TiCl4・C6H5CO2C2H5、TiCl4・ClCOC2H5、TiC
l4・C4H4O等があげられる。
ハロゲン源としては、上述のマグネシウム及び/又は
チタンのハロゲン化合物から供給されるのが普通である
が、アルミニウムのハロゲン化物やケイ素のハロゲン化
物、リンのハロゲン化物といつた公知のハロゲン化剤か
ら供給することもできる。
触媒成分中に含まれるハロゲンはフツ素、塩素、臭
素、ヨウ素又はこれらの混合物であつてもよく、特に塩
素が好ましい。
本発明に用いる固体成分は、上記必須成分の他にSiCl
4、CH3SiCl3、メチルハイドロジエンポリシロキサン等
のケイ素化合物、Al(OisoC3H8、AlCl3、AlBr3、Al
(OC2H5、Al(OCH32Cl等のアルミニウム化合物及
びB(OCH3、B(OC2H5、B(OC6H5等のホ
ウ素化合物等の他成分の使用も可能であり、これらがケ
イ素、アルミニウム及びホウ素等の成分として固体成分
中に残存してもよい。
更に、この固体成分を製造する場合に電子供与体を内
部ドナーとして使用して製造することもできる。
この固体成分の製造に利用できる電子供与体(内部ド
ナー)としては、アルコール類、フエノール類、ケトン
類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸又は無機酸類
のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類の
如き含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリ
ル、イソシアネートの如き含窒素電子供与体などを例示
することができる。
より具体的には、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、ド
デカノール、オクタデシルアルコール、ベンジルアルコ
ール、フエニルエチルアルコール、クミルアルコール、
イソプロピルベンジルアルコールなどの炭素数1ないし
18のアルコール類;フエノール、クレゾール、キシレノ
ール、エチルフエノール、プロピルフエノール、クミル
フエノール、ノニルフエノール、ナフトールなどのアル
キル基を有してよい炭素数6ないし25のフエノール類;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、アセトフエノン、ベンゾフエノンなどの炭素数3な
いし15のケトン類;アセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒド、オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トル
アルデヒド、ナフトアルデヒドなどの炭素類2ないし15
のアルデヒド類;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、酢酸オクチル、酢酸シ
クロヘキシル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、吉草
酸エチル、ステアリン酸エチル、クロル酢酸メチル、ジ
クロル酢酸エチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸エ
チル、シクロヘキサンカルボン酸エチル、安息香酸メチ
ル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチ
ル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息
香酸フエニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、
トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸
エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安
息香酸エチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジヘプチル、γ−ブチロラクトン、α−バレロ
ラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチレンなどの炭
素数2ないし20の有機酸エステル類;ホウ酸トリエチ
ル、ホウ酸トリフエニルなどのホウ酸エステル;亜リン
酸トリエチル、亜リン酸トリオクチルなどの亜リン酸エ
ステル;リン酸トリブチル、リン酸トリフエニル、フエ
ニルリン酸ジエチルなどのリン酸エステル;ケイ酸エチ
ル、ケイ酸ブチル、フエニルトリエトキシシランなどの
ケイ酸エステルの如き無機酸エステル類;アセチルクロ
リド、ベンゾイルクロリド、トルイル酸クロリド、アニ
ス酸クロリド、塩化フタロイル、イソ塩化フタロイルな
どの炭素数2ないし15の酸ハライド類;メチルエーテ
ル、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエ
ーテル、アルミエーテル、テトラヒドロフラン、アニソ
ール、ジフエニルエーテルなどの炭素数2ないし20のエ
ーテル類;酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸ア
ミドなどの酢アミド類;メチルアミン、エチルアミン、
ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、トリ
ベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリン、テト
ラメチルエチレンジアミンなどのアミン類;アセトニト
リル、ベンゾニトリル、トルニトリルなどのニトリル
類;などを挙げることができる。これら電子供与体は、
2種以上用いることができる。
この固体成分の構成成分の量比は、Ti/Mg原子比が1
×10-2〜1の範囲内にあり、ハロゲン/Mg原子比が0.5〜
4の範囲内にあり、場合によつて含有される電子供与体
/Mgモル比が1以下の範囲にあることが好ましい。
ケイ素、アルミニウムおよびホウ素化合物が含有され
る場合には、これらの化合物は上記マグネシウム化合物
の使用量に対してモル比で1×10-3〜100の範囲内、好
ましくは1×10-2〜1の範囲内である。
上記本発明の方法に用いられる固体成分は公知の方法
で製造できるが、中でも以下の製造法が好ましい。
(イ)活性化させたハロゲン化マグネシウムと電子供与
体及びチタン化合物とを、同時もしくは漸次に、共粉砕
もしくは液状状態で接触させて製造する方法。これに、
さらにハロゲン化剤を接触させても良い。
(ロ)均一状態にあるマグネシウム化合物に電子供与体
の存在もしくは不存在下に、ハロゲン化剤、還元剤等を
作用させることによつて得られた折出物に、必要に応じ
て電子供与体と、チタン化合物を接触させて触媒を製造
する方法。
(ハ)グリニヤール試薬等の有機マグネシウム化合物を
ハロゲン化剤、還元剤等と作用させた後、これに電子供
与体とチタン化合物とを接触させて触媒を製造する方
法。
(ニ)アルコキシマグネシウム化合物にハロゲン化剤及
び/またはチタン化合物を電子供与体の存在もしくは不
存在下に接触させて触媒を製造する方法。
本発明に用いる触媒成分(i)は、上述の様にして得
られた固体成分をそのまま用いることもできるし、この
固体成分を有機アルミニウム化合物の存在下にオレフイ
ン類と接触させた予備重合した成分として用いることも
できる。また、この成分(i)が予備重合したものであ
る場合には、成分(ii)は、予備重合した後に接触させ
るが好ましい。
成分(i)が予備重合したものである場合、この成分
(i)を製造するためのオレフイン類の予備重合条件と
しては特には制限はないが、一般的には次の条件が好ま
しい。重合温度としては、0〜80℃、好ましくは10〜60
℃である。重合量としては固体成分1グラムあたり0.00
1〜50グラムのオレフイン類を重合することが好まし
く、さらに好ましくは0.1〜10グラムのオレフイン類を
重合することが好ましい。
予備重合時の有機アルミニウム成分としては一般的に
知られているものが使用できる。
具体例としては、Al(C2H5、Al(isoC4H9、A
l(C5H13、Al(C8H17、Al(C10H21、Al(C
2H52Cl、Al(isoC4H92Cl、Al(C2H52H、Al(isoC
4H92H、Al(C2H5(OC2H5)等があげられる。
これらの中で好ましくは、Al(C2H5、Al(isoC4H
9である。またトリアルキルアルミニウムとアルキ
ルアルミニウムハライドの併用、トリアルキルアルミニ
ウムとアルキルアルミニウムハライドとアルキルアルミ
ニウムエトキシドの併用等も有効である。
具体例を示すと、Al(C2H5とAl(C2H52Clの併
用、Al(isoC4H9とAl(isoC4H92Clの併用、Al(C
2H5とAl(C2H51.5Cl1.5の併用、Al(C2H5とA
l(C2H52ClとAl(C2H5(OC2H5)の併用等があげ
られる。
予備重合時の有機アルミニウム成分の使用量は、固体
成分(A)の中のTi成分に対してAl/Ti(モル比)で1
〜20、好ましくは2〜10である。また予備重合時にこれ
らの他にアルコール、エステル、ケトン等の公知の電子
供与体を添加することもできる。
予備重合時使用するオレフイン類としては、エチレ
ン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−ペンテン−1等があげられる。また予備重合時水素
を共存させることも可能である。
かくして四価のチタン、マグネシウムおよびハロゲン
を必須成分として含有する固体成分を有機アルミニウム
化合物の存在下にオレフイン類と接触させた予備重合し
た成分(i)が得られる。
本発明の方法に使用する触媒の成分(A)を製造する
為に上記成分(i)と接触させる成分(ii)は、一般
式、 R1R2 3-nSi(OR3)n (但し、R1は分岐鎖状炭化水素残基を、R2はR1と同一か
もしくは異なる炭化水素残基を、R3は炭化水素残基を、
nは1≦n≦3の数をそれぞれ示す)で表わされるケイ
素化合物である。
ここで、R1はケイ素原子に隣接する炭素原子から分岐
しているものが好ましい。その場合の分岐基は、アルキ
ル基、シクロアルキル基またはアリール基(たとえば、
フエニル基またはメチル置換フエニル基)であることが
好ましい。さらに好ましいR1は、ケイ素原子に隣接する
炭素原子、すなわちα−位炭素原子、が2級または3級
の炭素原子であるものである。
とりわけ、ケイ素原子に結合している炭素原子が3級
のものが好ましい。R1の炭素数は通常3〜20、好ましく
は4〜10、である。R2は炭素数1〜20、好ましくは1〜
10、の分岐あるいは直鎖状の脂肪族炭化水素基であるこ
とがふつうである。R3は脂肪族炭化水素基、好ましくは
炭素数1〜4の鎖状脂肪族炭化水素基、であることがふ
つうである。
以下に成分(ii)のケイ素化合物の具体例を示す。
(CH33C−Si(OCH3、(CH33C−Si(OC2H5 (C2H53C−Si(OC2H5 等。
上述の成分(i)(予備重合したものまたは予備重合
してないもののどちらか)と成分(ii)の接触条件は、
本発明の効果が認められるかぎり任意のものでありうる
が、一般的には、次の条件が好ましい。接触温度として
は、−50〜200℃程度、好ましくは、0〜100℃である。
接触方法としては、回転ボールミル、振動ミル、ジエ
ツトミル、媒体撹拌粉砕機などによる機械的な方法、不
活性希釈剤の存在下に、撹拌により接触させる方法など
があげられる。このとき使用する不活性希釈剤として
は、脂肪族または芳香族の炭化水素およびハロ炭化水
素、ポリシロキサン等があげられる。
成分(i)の予備重合の有無によらず成分(i)と成
分(ii)の量比は、成分(i)を構成するチタン成分に
対する成分(ii)のケイ素の原子比(ケイ素/チタン)
で0.01〜100の範囲内でよく、好ましくは0.1〜10の範囲
内である。
成分(B) 成分(B)は有機アルミニウム化合物である。具体例
としては、R7 3-nAlXnまたは、R8 3-mAl(OR9)m(ここ
でR7及びR8は同一または異つてもよい炭素数1〜20程度
の炭化水素残基または水素原子、R9は炭化水素残基、X
はハロゲン、nおよびmはそれぞれ0≦n≦3、0<m
<3の数である。)で表わされるものがある。具体的に
は、(イ)トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシルア
ルミニウム、などのトリアルキルアルミニウム、(ロ)
ジエチルアルミニウムモノクロライド、ジイソブチルア
ルミニウムモノクロライド、エチルアルミニウムセスキ
クロライド、エチルアルミニウムジクロライド、などの
アルキルアルミニウムハライド、(ハ)ジエチルアルミ
ニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライド、(ニ)ジエチルアルミニウムエトキシド、ジエ
チルアルミニウムフエノキシドなどのアルミニウムアル
コキシドなどがあげられる。
これら(イ)〜(ハ)の有機アルミニウム化合物に他
の有機金属化合物、たとえばR10 3-aAl(OR11)a(ここ
で1≦a≦3、R10およびR11は、同一または異なつても
よい炭素数1〜20程度の炭化水素残基である。)で表わ
されるアルキルアルミニウムアルコキシドを併用するこ
ともできる。たとえば、トリエチルアルミニウムとジエ
チルアルミニウムエトキシドの併用、ジエチルアルミニ
ウムモノクロライドとジエチルアルミニウムエトキシド
との併用、エチルアルミニウムジクロライドとエチルア
ルミニウムジエトキシドとの併用、トリエチルアルミニ
ウムとジエチルアルミニウムエトキシドとジエチルアル
ミニウムクロライドとの併用があげられる。
成分(B)の使用量は、重量比で成分(B)/成分
(A)が0.1〜1000、好ましくは1〜100の範囲である。
成分(C) 本発明に用いられる触媒成分(C)は、一般式M(OR
4)xR5yXzで表わされる化合物である。
ここで、MはB、Al、C、Si、P、TiおよびZrから選
ばれる元素を表わし、R4およびR5は同一でも異種でもよ
い炭素数1〜20程度の炭化水素残基を示し、Xはハロゲ
ン原子をそれぞれ示す。また、xは1より大きくMの原
子価以下の数でかつx+y+zはMの原子価に等しい。
具体的には以下の化合物を例示できる。ホウ酸トリメ
チル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリプロピル、ホウ酸
トリフエニル等のホウ酸エステル類;ジエチルアルミニ
ウムメトキサイド、ジエチルアルミニウムエトキサイ
ド、ジエチルアルミニウムブトキサイド、ジエチルアル
ミニウムフエノキサイド、ジイソブチルアルミニウムエ
トキサイド、エチルアルミニウムジエトキサイド、アル
ミニウムトリエトキサイド、アルミニウムトリイソプロ
ポキサイド、アルミニウムトリsecブトキサイド、アル
ミニウムトリフエノキサイド等のアルミニウムアルコキ
サイド類;ジエチルエーテル、ジイソブチルエーテル、
ジイソアミルエーテル、ジフエニルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジメチルジメトキシメタン、ジエチルジメ
トキシメチタ、ジフエニルジメトキシメタン、フエニル
メチルジメトキシメタン、tブチルジメトキシメタン、
ジフエニルジエトキシメタン、ジメチルジフエノキシメ
タン、オルト酢酸メチル、オルトプロピオン酸メチル、
オルト安息香酸メチル、オルト安息香酸エチル、オルト
安息香酸ブチル等のエーテル、ケタール、オルトカルボ
ン酸エステル類;テトラメチルシリケート、テトラエチ
ルシリケート、テトラブチルシリケート、テトラフエニ
ルシリケート、メチルトリメトキシシラン、メチルトリ
エトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、オクチル
トリエトキシシラン、フエニルトリメトキシシラン、フ
エニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフエニルジメトキ
シシラン、ジフエニルジエトキシシラン、フエニルメチ
ルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラ
ン、フエニルtブチルジメトキシシラン、ノルボルニル
メチルジメトキシシラン、フエニルノルボルニルジメト
キシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリフエニル
エトキシシラン、クロルトリメトキシシラン等のケイ酸
エステル類;亜リン酸トリメチル、亜リン酸トリブチ
ル、亜リン酸トリオクチル、亜リン酸トリドデシル、亜
リン酸トリオレイル、ジメチルメチルホスフアイト、ジ
エチルメチルホスフアイト、ジエチルフエニルホスフア
イト、エチルジメチルホスフアイト、メチルジエチルホ
スフアイト、メチルジフエニルホスフアイト等の亜リン
酸エステル類;テトラエトキシチタン、テトライソプロ
ポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラ2エチル
ヘキソキシチタン、トリブトキシクロルチタン、ジブチ
ルジクロルチタン等のチタンアルコキサイド類;テトラ
エトキシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、
テトラオクトキシジルコニウム、トリブトキシクロルジ
ルコニウム、ジブチルジクロルジルコニウム等のジルコ
ニウムアルコキサイド類;等を例示することができる。
成分(C)の使用量は、成分(B)に含まれるアルミ
ニウム原子とのモル比で0.01〜5の範囲内にあることが
好ましい。
また、成分(C)は本発明のプロピレン共重合の工程
(1)の初めから用いても良いが、実質的に工程(2)
が行なわれる工程(1)の終り、又は工程(2)の初め
又は途中に添加することが好ましい。
(重合) 前記触媒の存在下に行なう本発明の方法における重合
工程は、少なくとも工程(1)および工程(2)の二段
階よりなり、工程(1)および工程(2)はこの順序で
実施することが工業的に有利である。
工程(1):工程(1)はプロピレン単独かエチレン
含量5重量%以下、好ましくは0.5重量%以下のプロピ
レン/エチレン混合物を前記触媒が存在する重合系に供
給して、一段もしくは多段に、全重合量の60〜95重量%
に相当する量の重合体を形成させる工程である。
工程(1)で、プロピレン/エチレン混合物中のエチ
レン含量が上記の値を越えると、最終共重合体の嵩密度
が低下し、低結晶性重合体の副生量が大巾に増加する。
また、重合割合が上記範囲未満でも、同様な現象を生ず
る。
一方、重合割合が、上記範囲を越すと、低結晶性重合
体の副生量は減少するが、ブロツク共重合体の目的であ
る耐衝撃強度が低下するので好ましくない。
工程(1)での重合温度は、30〜90℃、好ましくは50
〜80℃である。重合圧力は1〜40kg/cm2程度である。
工程(1)で最終重合体の流動性が好ましい結果を与
えるよう、分子量調節剤を使用することが好ましい。好
ましい分子量調節剤としては水素を挙げることができ
る。
工程(2):工程(2)は工程(1)に続いて、さら
にエチレン含量20〜100重量%のプロピレン/エチレン
混合物を導入して、一段もしくは多段に、全重合体量の
5〜40重量%に相当する量の重合体を形成させる工程で
ある。
工程(2)の重合割合が上記範囲未満では耐衝撃性が
悪く、また上記範囲を越すと低結晶性重合体の副生量が
大巾に増加し、かつ重合溶剤粘度が上昇して運転上の問
題も生ずる。
工程(2)では、他のコモノマーを共存させても良
い。具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン等のα−オレフインを例示できる。
工程(2)では重合温度は30〜90℃、好ましくは50〜
80℃である。重合圧力は1〜40kg/cm2程度である。
工程(1)から工程(2)に移る際に、プロピレンガ
スまたはプロピレン/エチレン混合ガスと水素ガスをパ
ージして次の工程に移ることが好ましい。
工程(2)で分子量調節剤は目的に応じて用いても良
い。すなわち、最終重合体の耐衝撃性を重視する場合に
は実質的に分子量調節剤の不存在下で行なうことが好ま
しいが、一方、透明性、光沢、白化等を重視する場合に
は分子量調節剤の存在下に行なうことが好ましい。
重合方式:本発明による共重合体の製造は、回分式、
連続式、半回分式のいづれの方法によつても実施可能で
ある。またこの際にヘプタン等の不活性炭化水素溶剤中
で重合する方法、使用する単量体自身を媒質として重合
する方法、媒質を使用せずにガス状の単量体で重合する
方法、さらにこれらを組み合わせて重合する方法を採用
できる。
実験例 実施例A-1 〔成分(A)の製造〕 充分に窒素置換した1のフラスコに脱水および脱酸
素したn−ヘプタン200ミリリツトルを導入し、次いでM
gCl2を0.4モル、Ti(O−nC4H9を0.8モル導入し、9
5℃で2時間反応させた後、反応終了後、40℃に降温
し、次いでメチルヒドロポリシロキサン(20センチスト
ークス)48ミリリツトルを導入し、その温度で3時間反
応させた。反応終了後、反応生成物をn−ヘプタンで洗
浄した。かくして得られた反応生成物を以下「中間体−
1」と呼ぶ。
次いで充分に窒素置換したフラスコに、前記同様に精
製したn−ヘプタンを50ミリリツトル導入し、上記生成
物をMg原子換算で0.24モル導入した。次いで、SiCl40.4
モルを30℃で30分間にフラスコに添加し、70℃で3時間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄した。
さらに、ホウ酸トリエチル0.02モルをn−ヘプタン25
ミリリツトルで希釈したものを、70℃で30分間にフラス
コに添加し、さらに30分間反応させた。反応終了後、n
−ヘプタンで洗浄した。
さらに、フタル酸クロライド0.016モルをn−ヘプタ
ン25ミリリツトルで希釈したものを、70℃で30分間にフ
ラスコに添加し、さらに1時間反応させた。反応終了
後、n−ヘプタンで洗浄した。
最後に、SiCl40.24モルを添加し、95℃で6時間反応
させ、反応生成物はn−ヘプタンで洗浄した。この様に
して得られた固体成分のTi担持率は、1.87重量パーセン
トであつた。
充分に窒素置換したフラスコに、脱水および脱酸素し
たn−ヘプタン25ミリリツトルを導入し、これに上記で
得た固体成分を5グラム、t−ブチルメチルジメトキシ
シランをSi/Ti=4.5となるように導入し、50℃で90分間
反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで洗浄し、触媒
成分(A)を得た。
〔プロピレンの共重合〕
内容積1.5リツトルの撹拌式オートクレーブ内をプロ
ピレンで充分に置換した後、充分に脱水および脱酸素し
たn−ヘプタンを500ミリリツトル導入し、さらに上記
触媒成分(A)を25ミリグラム、トリエチルアルミニウ
ム(触媒成分(B))125ミリグラムをプロピレン雰囲
気下に導入した。
第1段重合は、水素を220ミリリツトル導入した後、
温度を75℃にして、プロピレンを0.932グラム/分の定
速で導入した。
3時間後、プロピレンの導入を停止し、重合を75℃で
継続した。圧力が2kg/cm2ゲージとなつた時点でサンプ
ルを1/10採取し、気相部を0.2kg/cm2ゲージとなる迄パ
ージした。
第2段重合は、テトラブトキシジルコニウム(成分
(C))75.6ミリグラムを添加した後、プロピレンを0.
0546グラム/分、エチレンを0.218グラム/分それぞれ
定速で、60℃で1.5時間導入した。
重合終了後、気相部をパージし、スラリーを濾過、乾
燥して155.3グラムのポリマーを得た。一方、瀘液を乾
燥することにより、副生低結晶性重合体2.21グラムを得
た。生成ポリマーのMFRは、2.19g/10分であり、嵩密度
(B.D)は0.457g/ccであつた。
また、中間サンプルを乾燥することにより得られたポ
リマーのMFRは、5.40g/10分であつた。
実施例2、比較例1 実施例1の固体触媒成分の製造において、分岐炭化水
素置換ケイ素化合物をt−ブチルメチルジメトキシシラ
ンから、それぞれノルボルニルメチルジメトキシシラ
ン、ジフエニルジメトキシシランに変えたこと以外は、
実施例1と同様に固体触媒成分の製造およびプロピレン
の共重合を行なつた。
結果を表−1に示す。
実施例3〜5 実施例1のプロピレンの共重合時に、成分(C)のテ
トラブトキシジルコニウムを、表−1に示すアルコキシ
化合物に変えたこと以外は、実施例1と同様に固体触媒
成分の製造およびプロピレンの共重合を行なつた。
結果を表−1に示す。
実施例6 〔触媒成分(A)の製造〕 実施例1と全く同様にして、中間体−1を製造した。
次いで、充分に窒素置換したフラスコに、充分に脱水
および脱酸素したn−ヘプタンを25ミリリツトル導入
し、中間体−1をMg原子換算で0.24モル導入した。次い
で、SiCl40.4モルを30℃で30分間にフラスコに添加し、
90℃で3時間反応させた。反応生成物はn−ヘプタンで
洗浄した。
さらにフタル酸クロライド0.016モルをn−ヘプタン2
5ミリリツトルで希釈したものを、70℃で30分間にフラ
スコに添加し、さらに1時間反応させ、反応生成物をn
−ヘプタンで洗浄した。
最後に、五塩化リン5.0グラムを添加し、95℃にて6
時間反応させた。反応生成物は再度n−ヘプタンで充分
洗浄した。
この様にして得られた固体成分のTi担持率は、1.52重
量パーセントであつた。
撹拌および温度制御装置を有する内容積1.5リツトル
のステンレス鋼製撹拌槽に、充分に脱水および脱酸素し
たn−ヘプタンを500ミリリツトル、トリエチルアルミ
ニウム4.2グラム、上記で得た固体成分を20グラム導入
した。槽内の温度を20℃にして、プロピレンを0.67グラ
ム/分の定速で30分間導入した。得られた生成物はn−
ヘプタンで充分洗浄した。この生成物は固体触媒1グラ
ム当たり、0.86グラムのポリプロピレンを含んでいた。
充分に窒素置換したフラスコに、充分に脱水および脱
酸素したn−ヘプタンを50ミリリツトル導入し、上記で
得たポリプロピレンを含む固体触媒を固体触媒換算5グ
ラム導入し、t−ブチルメチルジメトキシシランを、Si
/Ti=3となるように添加し、50℃で90分間反応させ
た。反応終了後、反応生成物をn−ヘプタンで洗浄して
触媒成分(A)を得た。
〔プロピレンの共重合〕
実施例1と同じ装置を用い、上記で得た触媒成分
(A)を15ミリグラム用いたこと以外は実施例1と同様
にプロピレンの共重合を行なつた。
結果を表−2に示す。
実施例7〜9 実施例6のプロピレンの共重合時に、成分(C)のテ
トラブトキシジルコニウムを表−2に示すアルコキシ化
合物に変えたこと以外は実施例6と同様に固体触媒成分
の製造およびプロピレンの共重合を行なつた。
結果を表−2に示す。
実施例10 〔触媒成分(A)の製造〕 実施例1と全く同様にして、中間体−1を製造した。
次いで、充分に窒素置換したフラスコに、充分に脱水
および脱酸素したn−ヘプタンを100ミリリツトル導入
し、中間体−1をMg原子換算で0.24モル導入した。次い
で、SiCl40.48モルを20℃で30分間にフラスコに導入
し、50℃で3時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタ
ンで洗浄した。
この様にして得られた固体成分のTi担持率は、4.60重
量パーセントであつた。
実施例6で用いた固体触媒の予備重合装置を用い、充
分に脱水および脱酸素したn−ヘプタンを500ミリリツ
トル、トリイソブチルアルミニウム3.8グラム、上記で
得た固体成分を20グラム導入した。槽内の温度を15℃に
して、プロピレンを2.0グラム/分の定速で30分間導入
した。得られた生成物はn−ヘプタンで充分洗浄した。
この生成物は固体触媒1グラム当たり、2.67グラムのポ
リプロピレンを含んでいた。
充分に窒素置換したフラスコに、充分に脱水および脱
酸素したn−ヘプタンを50ミリリツトル導入し、上記で
得たポリプロピレンを含む固体触媒を固体触媒換算5グ
ラム導入し、t−ブチルメチルジメトキシシランを、Si
/Ti=3となるように添加し、50℃で90分間反応させ
た。反応終了後、反応生成物をn−ヘプタンで洗浄し
て、触媒成分(A)を得た。
〔プロピレンの共重合〕
実施例1と同じ装置を用い、充分に脱水および脱酸素
したn−ヘプタンを500ミリリツトル導入し、さらに上
記触媒成分(A)を15ミリグラム、トリエチルアルミニ
ウム(触媒成分(B))125ミリグラム、トリブトキシ
ジルコニウムクロライド(触媒成分(C))68.2ミリグ
ラムをプロピレン雰囲気下に添加した。
第1段重合は、水素220ミリリツトル導入した後、温
度を70℃にして、プロピレンを0.932グラム/分の定速
で導入した。
3時間後、プロピレンの導入を停止し、重合を70℃で
継続した。圧力が2kg/cm2ゲージとなつた時点で、中間
サンプルとして全体の1/10サンプリングした。さらに気
相部を0.2kg/cm2ゲージまでパージした。
第2段重合は、エチレンを0.273グラム/分の定速で6
0℃で1.5時間導入した。
重合終了後、気相部をパージし、スラリーを過、乾
燥して、158.3グラムのポリマーを得た〔触媒活性は、1
2300g−ポリマー/g−固体成分(A)(但し、予備重合
したポリマーを除いた残り)〕。一方、液を乾燥する
ことにより、副生低結晶性重合体1.58グラムを得た。生
成ポリマーのMFRは2.43g/10分であり、嵩密度(BD)は
0.490g/ccであつた。また、中間サンプルを乾燥するこ
とにより得られたポリマーのMFRは、9.80g/10分であ
り、推定二段のMFRは2.8×10-4g/10分であつた。
上記実験例において、推定二段のMFRは次式より求め
た。
ここでAは生成ポリマー量、a1は1段でフイードモノ
マーから、温度及び圧力から求められるモノマーの溶剤
への溶解量及び気相ガス量を差し引いて推定した一段生
成ポリマー量、a2は同様に推定した二段生成ポリマー
量、MFR-Aは生成ポリマーのMFR、MFR-1は一段中間サン
プルのMFRをそれぞれ示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、チーグラー触媒に関する本発明の技術内容の
理解を助けるためのものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特公 平8−26094(JP,B2) 特公 平8−26095(JP,B2) 特許2521676(JP,C1)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記触媒の存在下に下記工程を実施するこ
    とを特徴とするプロピレン共重合体の製造法。 触媒 下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を組合せ
    た触媒、 成分(A) 成分(i):四価のチタン、マグネシウムおよびハロゲ
    ンを必須成分として含有する固体成分、および、 成分(ii):一般式R1R2 3-nSi(OR3)n(但し、R1は分
    岐鎖状炭化水素残基を、R2はR1と同一かもしくは異なる
    炭化水素残基を、R3は炭化水素残基を、nは1≦n≦3
    の数をそれぞれ示す)で表されるケイ素化合物、を接触
    させて得られる固体触媒成分、 成分(B) 有機アルミニウム化合物、 成分(C) 一般式M(OR4)xR5yXz(但し、MはB、Al、C、Si、
    P、TiおよびZrからなる群から選ばれる元素を、R4およ
    びR5は同一又は相異なる炭素数1〜20の炭化水素残基
    を、Xはハロゲン原子をそれぞれ示し、xは1より大き
    くM元素の原子価以下の数でかつx+y+zはM元素の
    原子価に等しい)で表されるアルコキシ化合物、 工程 下記工程(1)および工程(2)からなり、全エチレン
    含量が3〜40重量%であるプロピレン共重合体を製造す
    る工程、 工程(1) プロピレン単独かエチレン含量5重量%以下のプロピレ
    ン/エチレン混合物を、一段もしくは多段に重合させて
    全重合量の60〜95重量%に相当する量の重合体を形成さ
    せる工程、 工程(2) エチレン含量20〜100重量%に相当するプロピレン/エ
    チレン混合物を、一段もしくは多段に重合させる工程。
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