JPS61227819A - 脱臭を兼ねる曝気方法及びその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はし尿処理場の脱臭方法にかかる。

従来の脱臭方法は悪臭発生個所、投入槽、貯槽。

し渣分離機、し渣輸送機、汚泥貯留室２機械室等より悪
臭ガスを吸引し、焼却法、触媒法、オゾン酸化法、活性
炭吸着法、薬品洗浄法等で脱臭しているが、いずれも運
転経費が高い欠点がある。

運転経費が最も安い薬品洗浄法でも吸引動力費。

洗浄薬品の消費等に年間５００万円、１，０００万円等
の巨額の運転経費の支出が余儀なくされている。

本発明はこの運転経費を１７．０以下等と大幅に激減す
る脱臭方法にかかる。し尿処理には好気性曝気法、嫌気
性消化法、化学法があるが、いずれも活性汚泥による曝
気法を使用している。

ブロアーで空気を吸引し、曝気槽底に曝気して原水に酸
素を吸収させ、この酸素を微生物が摂取して原水中の人
体排泄物が溶解した有機物、無機物からくるＢＯＤ　、
ＣＯＤ成分を分解処理している。

従来、各種の悪臭成分を下水、し尿又は有機性廃水等の
活性汚泥と曝気槽等で接触させて生物的に酸化脱臭する
方法は行なわれている。

曝気は曝気槽底に圧縮空気泡を吹込む工程であるが、曝
気層の深浅により若干の差異があるが吹込んだ気泡が表
面より逸散する迄の時間は数秒間であり、この短時間で
吹込んだ悪臭成分を完全除去しなければ、曝気槽表面よ
り未除去の悪臭成分が放出される。

曝気による悪臭成分の除去は、第一工程が硫化水素、ア
ンモニア、メルカプタン等の悪臭成分が曝気槽内の水に
溶解することであり、第二工程が溶解した悪臭成分が微
生物に吸着し分解される事である。

微生物により数秒間の短時間で悪臭成分を吸着するには
曝気槽の汚泥濃度即ちＭＬＳＳ　（Ｍｉｘｅｄ　Ｌｉｑ
ｕｏｒＳ　ａｓｐｅｎｄｅｄ　Ｓｏｌ　ｉｄｓ　）濃度
を高濃度に保つこととその活性汚泥が充分曝気されて活
性化されていることが必要である。

発明者は高効率の生物脱臭を達成するために、返送汚泥
を新たに設けた再曝気槽で含臭空気を曝気することによ
り活性化すること、再曝気槽内に中空筒を設けて同槽内
の活性汚泥濃度を更に高めること、再曝気槽を深層式に
し、従って長い中空筒の底部に含臭空気を曝気し水圧に
よる臭気成分の溶解力を高めると共に臭気成分と活性汚
泥液との接触時間を長くすること、に着想した。

この高ＭＬＳＳ濃度による曝気は発明者が先に出願した
昭和６０年５月−）−７日付出願の「汚水の曝気処理方
法及びその装置」が適用できる。

第１図の深層再曝気槽（１）内に上下端開放の中空筒（
２）を設け、中空筒下方の加圧空気管（３）につながる
ノズル等の曝気器（４）より曝気すれば気泡が中空筒内
を上昇し、気泡の上昇に伴ない中空筒内の活性汚泥混合
液（以後液という）も上昇して上端より溢流する。

中空筒内の液の上昇により槽底に沈澱している活性汚泥
泥漿が同伴して上昇する。

中空筒よシ溢流した活性汚泥は中空筒外では曝気しない
ので曝気気泡の上昇による沈澱妨害がなく、かつ溢流水
の下降によシ沈澱が促進されて深層再曝気槽底に高ＭＬ
ＳＳ（Ｍｉｘｅｄ　Ｌｉｑｕｏｒ　５ａｓｐｅｎｄｅｄ
Ｓｏｌｉｄ）状態に集積する。

集積されたこの高濃度活性汚泥は再びエアーリフト効果
によって中空筒内にもどシ同筒内を上昇する。

さらに本発明では中空筒内のみでの曝気であるから中空
筒内で起る乱流や気泡の細分化によって液中への酸素溶
解効率が高められ中空筒内の液の溶存酸素が増加する・ 以上の総合効果により曝気器より吹込んだ含臭空気の臭
気成分は中空筒内の液に吸収された後、高い酸素溶解液
の存在下で高濃度の活性汚泥に吸着、吸収され、更に分
解される。

第２図は深層再曝気槽（１）内に沈澱槽（５）を設け、
中空筒上端より溢流した汚泥を沈澱槽で効率よく沈澱さ
せ濃厚な沈澱汚泥泥漿を中空筒に供給するフローシート
である。本フローシート図は１例であシ、中空筒の設置
部を中央にして、外周部を沈澱槽にすることも出来る。

又、曝気器中空筒内の中間部に備えることも出来る。

−５〜 上記の方法で含臭空気の脱臭試験を行ない下記の結果を
得た〇 注）、（）内は除去率（％）を示す。

上記の実験例の如（ＭＬＳＳが高いほど脱臭率が上昇す
る。

現在運転されているし尿処理場にこの高濃度ＭＬＳＳに
よる含臭空気の脱臭を組合せたフローシートの一例を示
す。

既存の曝気槽は水深が約３ｍと浅いものが多く新鮮な空
気を曝気しても曝気した気泡の槽内滞留時間が短く、槽
の上端より僅かながら悪臭が出るので上端を被覆して発
散ガスを脱臭装置に導き、脱臭している例が多い。

既設の曝気は第３図の（６）と多数個併動された曝気槽
の底部のノズル等の曝気器（７）よりプロワ（８）より
吸引した新鮮空気を曝気して原水送入管（１４）より送
られる原水を曝気処理している。

曝気処理水はシックナー（１０）に入り含有汚泥を沈澱
させ、処理水は処理水排出管（１１）よ如放流し沈澱汚
泥は返送汚泥管（１２）より曝気槽に返送し一部は余剰
汚泥排出管（１３）より排出している。

従来の曝気槽は槽深３ｍ等と浅く曝気気泡、の槽内での
滞留時間が短く、かつ槽内のＭＬＳＳ濃度が低いので汚
泥による悪臭分解能力が弱く作業室等の稀薄な悪臭はほ
ぼ脱臭出来るがし尿膜入槽、貯留槽等の濃厚悪臭は脱臭
出来ない。

第３図に示す如＜　１０ｍ、２０ｍ、ａｏｍ等と長い中
空筒（２）を内蔵する深層再曝気槽（９）を増設し、こ
こへシックナー（１０）で沈澱した活性汚泥を送入し、
前述した如く濃厚悪臭を含む空気を中空筒底の曝気器よ
り曝気し同筒内での液への高い酸素溶解効率を保ちなが
ら高濃度の活性汚泥と臭気成分を反応させると脱臭を兼
ねる曝気が出来る。

再曝気後の汚泥は曝気槽（６）に送入する。

第３図の中空筒のある深層再曝気槽（９）を第４図に示
す如き中空筒（２）と沈澱槽（１５）を兼備した深層再
曝気槽（９）に変更すれば中空筒（２）上端より溢流し
た汚泥は沈澱槽（１５）内で順調に沈澱し、沈澱した濃
厚汚泥が中空筒内を上昇してより効率のよい曝気兼脱臭
が得られる。

深層再曝気槽による曝気は脱臭の他に曝気効果があるか
ら曝気槽での曝気時間を短縮することが出来、同曝気槽
での処理汚水量の増加が出来る。

上述の脱臭により従来の脱臭装置即ち悪臭ガスを吸引す
るプロワとダクト、洗滌塔、洗滌薬液槽。

薬液ポンプ□、電気計装設備工事等の設備費の内曝気プ
負ワに導かれるダクト以外の一切の設備が省略され、又
薬液費、電力費２人件費の一切が省略され、年間５００
万円、１ｏｏｏ万円等の運転経費が零になる優れた利点
がある。その他沈澱汚泥の酸化効率の良い再曝気を行う
ため余剰汚泥の発生量が少なくなシ、又その汚泥の脱水
性が良くなる等の付帯効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は中空筒による深層再曝気槽、第２図は中空筒に
よる深層再曝気槽内に沈澱槽を設けた場合、第３図、第
４図は曝気兼脱臭法のフローシートを示す。 １・・・中空筒深層再曝気槽　　９・・・深層再曝気槽
２．５．中空筒　　　　　１ｏ・・・シックナー３・・
・空気管　　　　　　１１・・・処理水排出管４・・・
曝気器　　　　　　■２・・・返送汚泥管５・・・沈澱
槽　　　　　　１３・・・余剰汚泥６・・・既存の曝気
槽　　　１４・・・原水送入管７・・・既存の曝気器　
　　１５・・・沈澱槽８・・・プロワ 出願人　　ミウラエンジニャリングインターナショナル
株式会社取締役社長　　三　浦　　　貢

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）活性汚泥処理に於てシックナーよりの返送汚泥を
   深層再曝気槽に移し、再曝気槽中の複数個の長い中空筒
   の底部の曝気器より含臭空気を噴射し高濃度の活性汚泥
   と臭気成分とを反応させることを特長とする脱臭を兼ね
   る曝気方法。
2. （２）特許請求範囲（１）を実施するに於て、内部に複
   数個の長い中空筒、中空筒底部に含臭空気の曝気器、シ
   ックナーよりの返送汚泥流入管、及び曝気槽への返送汚
   泥流出管を備えたことを特長とする脱臭を兼ねる深層再
   曝気槽の構造。
3. （３）前記深層再曝気槽がその内部に更に沈澱槽を備え
   たことを特長とする脱臭を兼ねる深層再曝気槽の構造。