JP2610530B2 - ポリイソシアネート,その製造法および用途 - Google Patents

ポリイソシアネート,その製造法および用途

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JP2610530B2 JP1342279A JP34227989A JP2610530B2 JP 2610530 B2 JP2610530 B2 JP 2610530B2 JP 1342279 A JP1342279 A JP 1342279A JP 34227989 A JP34227989 A JP 34227989A JP 2610530 B2 JP2610530 B2 JP 2610530B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、毒性が少なく、他樹脂との相溶性,作業性
および耐候性のすぐれたイソシアヌレート環を有するポ
リイソシアネート,その製造法および用途に関する。上
記ポリイソシアネートは塗料,接着剤,建築材料,成形
材料等の産業分野において極めて有用である。
従来の技術 耐摩耗性等の機械的性質および耐薬品性等のすぐれた
ポリウレタン樹脂の硬化剤のなかで無黄変型ジイソシア
ネートとして知られるアルキレンジイソシアネート,シ
クロアルキレンジイソシアネート,アラルキレンジイソ
シアネートより誘導されるポリイソシアネートは、耐候
性,耐久性がよく、特にイソシアヌレート環を有するポ
リイソシアネートは、イソシアヌレート環の化学的な安
定性が高いため、従来のビユーレット型ないしアダクト
型ポリイソシアネートに比較してとりわけ耐候性,耐久
性のすぐれた硬化剤であることが知られている。
以上の如く、アルキレンジイソシアネート,シクロア
ルキレンジイソシアネート等より誘導されるイソシアヌ
レート型のポリイソシアネートは極めてすぐれた性質を
有し、一層巾広い産業上の用途に利用していくことが望
まれているが、かかるイソシアヌレート型ポリイソシア
ネートはイソシアヌレート環の極性が高いため 1)溶解力は大きいが、毒性が高い極性溶剤の酢酸エチ
ル,トルエン,キシレンなどに溶解して使用することが
必要であり、 2)揮発溶剤による大気汚染の点からハイソリッド化が
叫ばれている昨今、末だ粘度が高く、相当量の溶剤を必
要とし、 3)他樹脂との相溶性の点では、高度の耐候性を要求さ
れる用途で使用されるフッ素樹脂との相溶性が末だ十分
であるとはいえず、作業環境,公害,性能等の面におい
て、実用上大きな支障をきたしていた。
発明が解決しようとする課題 これら従来技術の問題点を解決する方法として、前述
のジイソシアネートをイソシアヌレート化反応に付す際
に炭素数が10〜40のジオールを用いる方法(特開昭61−
72013号公報)、および12−ヒドロキシステアリン酸を
必須の構成成分とするポリエステルポリオールを用いる
方法(特開昭62−209124号公報)により、低極性の貧溶
剤に対する溶解性を改良する方法が提案されているが、
これらの方法においては 1)室温付近では貧溶剤に溶解しているが、5℃以下の
低温域においては溶解せず、白濁し、冬期での使用上、
問題がある。
2)粘度が高いため多量の貧溶剤に溶解しなければなら
ず、ハイソリッド化が困難である。
3)イソシアネート含有率の低いものしか合成できず、
実用に供する場合、その分イソシアネート成分を多く用
いねばならず、経済上不利である。
などの問題点があり、決して満足できる状態ではないの
が現状である。
本発明者らはこれら従来技術の問題点を克服すべく鋭
意検討の結果、ジイソシアネートをイソシアヌレート化
反応に付す際に炭素数が10〜50のモノアルコールを用い
ると貧溶剤に容易に溶解し、しかも5℃以下の低温域で
も白濁せず、粘度が低いのでハイソリッド化が可能であ
り、イソシアネート含有率の高いポリイソシアネートが
得られることを知見し、これらの知見にもとづき本発明
を完成するに至った。
課題を解決するための手段 すなわち、本発明は、 1.アルキレン,シクロアルキレンおよびアラルキレンジ
イソシアネートから選ばれるジイソシアネート化合物
と、炭素数が10〜50のモノアルコールとをイソシアヌレ
ート化触媒の存在下に反応させた後、未反応のジイソシ
アネート化合物を除去してなるイソシアヌレート環を有
するポリイソシアネート。
2.アルキレン,シクロアルキレンおよびアラルキレンジ
イソシアネートから選ばれるジイソシアネート化合物を
イソシアヌレート化触媒の存在下に反応させ、次いで未
反応のジイソシアネート化合物を除去した後、得られた
ポリイソシアネートと炭素数が10〜50のモノアルコール
とを反応させることにより得られるイソシアヌレート環
を有するポリイソシアネート。
3.アルキレン,シクロアルキレンおよびアラルキレンジ
イソシアネートから選ばれるジイソシアネート化合物
と、炭素数が10〜50のモノアルコールとをイソシアヌレ
ート化触媒の存在下に反応させた後、未反応のジイソシ
アネート化合物を除去することを特徴とするイソシアヌ
レート環を有するポリイソシアネートの製造法。および 4.アルキレン,シクロアルキレンおよびアラルキレンジ
イソシアネートから選ばれるジイソシアネート化合物を
イソシアヌレート化触媒の存在下に反応させ、次いで未
反応のジイソシアネート化合物を除去した後、得られた
ポリイソシアネートと炭素数が10〜50のモノアルコール
とを反応させることを特徴とするイソシアヌレート環を
有するポリイソシアネートの製造法に関する。
本発明に用いられるアルキレンジイソシアネートの例
としては、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−もしくは
2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
2,6−ジイソシアネートメチルカプロエート(リジンジ
イソシアネート)等およびそれらの混合物があげられ
る。
また、シクロアルキレンジイソシアネートの例として
は、1,3−または1,4−ジイソシアネートシクロヘキサ
ン、1,3−または1,4−ビス(イソシアネートメチル)−
シクロヘキサン、3−イソシアネートメチル−3,3,5−
トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロン
ジイソシアネート)、ジシクロヘキシルメタン−4,4−
ジイソシアネート、イソプロピリデン−ビス(4−シク
ロヘキシル)イソシアネート等およびそれらの混合物が
あげられる。
また、アラルキレンジイソシアネートの例としては、
1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネート、テトラ
メチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ビス(イソ
シアネートメチル)−ジフェニルメタン等およびそれら
の混合物があげられる。
上記のジイソシアネート化合物のなかで特に1,6−ヘ
キサメチレンジイソシアネート及び1,3−ビス(イソシ
アネートメチル)−シクロヘキサンが好ましい。
本発明に用いられる炭素数が10〜50のモノアルコール
は一級、二級、三級のいずれでもよい。
炭素数が10未満のモノアルコールを用いると貧溶剤に
対する溶解性が悪く、5℃以下の低温域で白濁する。
炭素数が50を超えるとポリイソシアネートのイソシア
ネート含有率が低下するので好ましくない。
本発明で用いられる炭素数が10〜50のモノアルコール
としては、通常、直鎖状及び分岐状のモノアルコールが
あげられる。
直鎖状のモノアルコールとしては、n−デカノール、
n−ウンデカノール、n−ドデカノール(ラウリルアル
コール)、n−トリデカノール、n−テトラデカノー
ル、n−ペンタデカノール、n−ヘプタデカノール、n
−オクタデカノール(ステアリルアルコール)、n−ノ
ナデカノール、エイコサノール、セリルアルコール、メ
リシルアルコールなどがあげられる。
また、分岐状のモノアルコールとしては、5−エチル
−2−ノナノール、トリメチルノニルアルコール、2−
ヘキシルデカノール、3,9−ジエチル−6−トリデカノ
ール、2−イソヘプチルイソウンデカノール、2−オク
チルドデカノール、2−デシルテトラデカノール、2−
セチルステアリルアルコールなどがあげられる。
上記のモノアルコールのなかで特に炭素数が12〜30の
分岐状のモノアルコールが好ましい。
また、本発明で用いられるモノアルコールは、分子内
に1ケのヒドロキシル基を有していればよく、それ以外
の分子構造は耐候性に悪い影響を与えない限り、分子内
にエステル基,エーテル基,シクロヘキサン環,芳香環
などを有していてもよい。
なお、これらのモノアルコールに対し、少量の脂肪族
不飽和アルコール,ジオール,トリオールなどの混入な
いし併用は、本発明のポリイソシアネートの特性が著し
くそこなわれない程度であれば用いることができる。
上記のモノアルコールは、目的とするポリイソシアネ
ートの平均官能基数が2以上になるように使用され、通
常、ジイソシアネート化合物の量に対して約0.1〜30重
量%の範囲、更に好ましくは約0.5〜20重量%用いるの
がよい。
本発明において使用し得るイソシアヌレート化触媒
は、Zwitter ion型のヒドロキシアルキル第4級アンモ
ニウム化合物が適し、その例としては、トリメチル−N
−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム・2−エチルヘ
キサノエート、N,N−ジメチル−N−ヒドロキシエチル
−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム・ヘキサノ
エート、トリエチル−N−2−ヒドロキシプロピルアン
モニウム・ヘキサデカノエート、トリメチル−N−2−
ヒドロキシプロピルアンモニウム・フェニルカーボネー
ト、トリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモニ
ウム・フォーメートなどをあげることができる。しかし
ながら、かかるイソシアヌレート化触媒としては上述の
化合物のみに特に限定されるものではなく、イソシアヌ
レート化に有効な触媒であればいずれでも用いることが
できる。触媒の使用量は、ジイソシアネート化合物に対
して約0.001〜0.1重量%の範囲、好ましくは約0.002〜
0.05重量%の量を用いるのがよい。また、イソシアヌレ
ート化反応を調節するために、たとえば特開昭61−1291
73号公報に記載されているような有機亜リン酸エステル
などを助触媒として使用することが好ましい。
本発明では、ジイソシアネート化合物とモノアルコ
ールとをイソシアヌレート化触媒の存在下に反応させた
後、未反応のジイソシアネート化合物を除去してもよい
し、また、ジイソシアネート化合物だけをイソシアヌ
レート化して未反応のジイソシアネート化合物を除去
し、得られたポリイソシアネートをモノアルコールと反
応させてもよい。
本発明におけるイソシアヌレート化反応は、通常、約
30〜100℃、好ましくは約40〜80℃の温度範囲でおこな
うのがよく、その際の反応の転化率はジイソシアネート
化合物およびモノアルコールの合計仕込量に対して約10
〜50重量%、好ましくは約15〜40重量%の範囲である。
50重量%をこえた転化率では、生成するポリイソシアネ
ートの分子量が高くなりすぎ、溶解性,相溶性,NCO含有
率が低下し、粘度が高くなることがある。
イソシアヌレート化反応を終了した後、たとえばリン
酸,モノクロル酢酸,ドデシルベンゼンスルホン酸,パ
ラトルエンスルホン酸などのイソシアヌレート化反応の
停止剤を反応混合物に添加してイソシアヌレート化触媒
を失効させた後、たとえば薄膜蒸留等に対して未反応の
ジイソシアネート化合物を除去することにより、ポリイ
ソシアネートを得ることができる。
前記の方法におけるイソシアヌレート環を有するポ
リイソシアネートとモノアルコールとの反応は一般的な
ウレタン化反応であり、通常のウレタン化反応と同様、
室温〜100℃付近の温度で無触媒またはスズ系,アミン
系などの触媒の存在下におこなうことができる。
このようにして得られたイソシアヌレート環を有する
ポリイソシアネートは、イソシアネート含有率が約15〜
24重量%、好ましくは約20〜24重量%であり、また、25
℃で約20ポイズ以下、好ましくは約15ポイズ以下の液体
であり、それ自身溶剤で希釈することなく、塗料・接着
剤その他数多くの工業的用途に使用できるとともに、必
要であれば低毒性の各種非極性溶剤に溶解させて使用す
ることも可能である。
これら非極性溶剤としては、脂肪族,ナフテン系炭化
水素系有機溶剤を含むアニリン点約10〜70℃、好ましく
は約12〜65℃の範囲にある低毒性で溶解力の弱い非極性
有機溶剤やターペン油に代表される植物性油などがあげ
られる。
かかる非極性有機溶剤の代表的な例としては、ハウス
(シェル化学製、アニリン点15℃)、スワゾール310
(丸善石油製、アニリン点16℃)、エッソナフタNo.6
(エクソン化学製、アニリン点43℃)、ロウス(シェル
化学製、アニリン点43℃)、エッソナフタNo.5(エクソ
ン製、アニリン点55℃)、ペガゾール3040(モービル石
油製、アニリン点55℃)などの石油炭化水素系有機溶剤
があり、その他、メチルシクロヘキサン(アニリン点40
℃)、エチルシクロヘキサン(アニリン点44℃)、ガム
テレピンN(安原油脂製、アニリン点27℃)等のターペ
ン油類などをあげることができる。
本発明のポリイソシアネートはこれら非極性石油炭化
水素系有機溶剤と任意の割合で混合することができ、約
5〜0℃の低温域でも白濁することがない。
本発明のポリイソシアネートは、主として各種の主剤
ポリオールと組み合わせてたとえば塗料,接着剤,建築
材料,成型材料などとして使用されるが、これら主剤ポ
リオールとして好ましいものは、1分子中に2個以上の
水酸基を有するポリオールであって、例えばアルキドポ
リオール,アクリルポリオール,アクリル化アルキドポ
リオール,ポリエーテルポリオール,ポリエステルポリ
オール,あるいはポリブタジエンオリゴマー,含フッ素
系ポリオール,含Si系ポリオールなどである。非極性溶
剤を希釈溶剤として用いる場合は、それら溶剤に対して
溶解性あるいは或る程度の親和性あるいは分散性を有す
るポリオール、すなわち、油長40%以上を有するアルキ
ドポリオールあるいはパラ−ターシャリーブチル安息香
酸など非極性有機溶剤に対して親和性の高い原料を含む
アルキドポリオール、イソブチルメタクリレート、2−
エチルヘキシルメタクリレートなどの非極性有機溶剤に
対して親和性の高い原料を含むアクリルポリオール、好
ましくはアルキド成分を10%以上含むアクリルポリオー
ルがあげられる。
発明の効果 本発明のポリイソシアネートは粘度が低いため溶剤の
使用量が低減し、また低毒性の非極性溶剤をも用いるこ
とができるため著しく作業環境が改善され、低公害化さ
れると共に、性能面についても著しい改善が可能とな
る。
上述した主剤ポリオールと組み合わせて塗膜とした場
合、耐衝撃,折り曲げなどの物性が従来より改善され、
特にアクリルポリオールに代表される速乾タイプの主剤
を用いた場合に顕著である。さらに、非極性溶剤を希釈
溶剤とした場合、極性溶剤におかされ易い塗膜を形成済
みの材料に塗り重ねたり補修する際、本発明のポリイソ
シアネートと前述の非極性溶剤に親和性の高い主剤ポリ
オールより成る塗料では、極性溶剤を含む塗料を塗布し
た際にみられるリフティング(ちぢみ)を発生せず、平
滑で商品価値の高い良好な塗膜を与える。
また、含フッ素系樹脂,Si系樹脂の硬化剤として使用
した場合においても、極めて相溶性に優れ、白濁などの
問題を生じない。
次に本発明を実施例および比較例により具体的に説明
するが、以下において%とあるのは、特に断りのない限
り、すべて重量%であるものとする。
実施例1 撹拌機,温度計,窒素ガス導入管およびジムロート冷
却管を備えた1のガラス製四つ口フラスコに窒素ガス
雰囲気下、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(以
下、HDIと略す)500gおよび5−エチル−2−ノナノー
ル5gを仕込んで80℃に加温し、2時間保持して均一溶液
とした後50℃に降温した。次にイソシアヌレート化触媒
としてトリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアンモ
ニウム・2−エチルヘキサノエート0.1g、次いでテトラ
フェニルジプロピレングリコールジホスファイト0.25g
を加えた。この混合物を60℃に昇温し、3時間反応を続
行せしめ、触媒の失効剤としてベンゾイルクロライド0.
05gを加えて反応を停止させた。得られた反応液を薄膜
蒸留装置(真空度0.7mmHg,温度150℃)にかけて未反応
のHDIモノマーを除去し淡黄色透明の生成物92.4g(転化
率18.3%)を得た。
得られたポリイソシアネートはガードナー色数が1以
下、25℃におけるカードナー粘度がT〜Uでかつイソシ
アネート含有率が22.6%であった。該ポリイソシアネー
トは非極性溶剤スワゾール310で75%に希釈することが
でき、5℃においても白濁することなく、均一透明液体
であった。また、自動車補修用ウレタン塗料レタンPG−
80(白エナメル;関西ペイント(株)製)主剤と該ポリ
イソシアネートとを用いて二液型ウレタン塗料を調製
(当量配合)し、塗膜性能を調べた結果は第1表の通り
であり、比較例のものと比較してすぐれた可とう性を示
すと共に、良好な塗膜性能を有することがわかった。さ
らに、フッ素樹脂ルミフロンLF−600(不揮発分50%,OH
価31;旭硝子(株)製)と二液型ウレタン塗料にした場
合の相溶性の結果は、第2表に示す。第2表の結果から
溶液,塗膜とも均一透明であり、比較例のものと比較し
てすぐれた相溶性を有することがわかった。
実施例2 アルコールとしてn−デカノールを用いた以外は、実
施例1と同様にして反応をおこない、未反応イソシアネ
ートモノマーを除去した後、淡黄色透明の生成物94.4g
(転化率18.7%)を得た。
得られたポリイソシアネートは、色数が1以下、粘度
がU〜Vでかつイソシアネート含有率が22.7%であっ
た。該ポリイソシアネートは非極性溶剤スワゾール310
で75%に希釈することができた。ウレタンPG−80と組み
合わせた塗膜はすぐれた可とう性を示し(第1表)、ま
たルミフロンLF−600との樹脂ワニスは溶液・塗膜とも
均一透明であり、すぐれた相溶性を有することがわかっ
た(第2表)。
実施例3 アルコールとして分岐高級アルコール 2−ヘキシル
デカノールを用いた以外は実施例1と同様にして反応を
おこない、未反応HDIモノマーを除去した後、淡黄色透
明の生成物96.5g(転化率19.1%)を得た。
得られたポリイソシアネートは、色数が1以下、粘度
がU〜Vでかつイソシアネート含有率が22.5%であっ
た。該ポリイソシアネートは非極性溶剤スワゾール310
はもちろん、より極性の低いターペン油(ガムテレピン
N)にも75%濃度で溶解し、5℃においても白濁するこ
となく均一透明液体であった。当該ポリイソシアネート
をターシャリーブチルメタクリレートを主体とする不揮
発分50.1%、色数1以下、粘度S〜W、酸価3.0、水酸
基価30、溶剤:スワゾール310のアクリルポリオールに
対して、当量配合調製した樹脂ワニスは、第3表に示す
ように良好な硬化型塗膜を形成した。さらに、ルミフロ
ンLF−600との樹脂ワニスは実施例1と同様すぐれた相
溶性を示した(第2表)。
実施例4 撹拌機,温度計,窒素ガス導入管およびジムロート冷
却管を備えた5のガラス製四ッ口フラスコに窒素ガス
雰囲気下、HDI 5000gを仕込み、イソシアヌレート化触
媒としてトリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアン
モニウム・2−エチルヘキサノエート1.0g、次いでテト
ラフェニルジプロピレングリコールジホスファイト2.5g
を加えた。この混合物を60℃に昇温し4時間反応を続行
せしめ、触媒失効剤としてベンゾイルクロライド0.5gを
加えて反応を停止させた。得られた反応液を薄膜蒸留装
置にかけて未反応HDIモノマーを除去し、流動性のある
液状透明物質1025.1g(転化率20.5%)を得た。
得られたポリイソシアネート(P1)は色数1以下、粘
度X〜Yでかつイソシアネート含有率が23.3%であっ
た。
次に、上記ポリイソシアネート(P1)100gおよびn−
デカノール4gを窒素ガス雰囲気下80℃で4時間反応さ
せ、室温で流動性を有する淡黄色透明の生成物を得た。
得られたポリイソシアネートは色数1以下、粘度X〜
Yでかつイソシアネート含有率が21.3%であり、非極性
溶剤スワゾール310で75%に希釈することができた。レ
タンPG−80と組み合わせた塗膜はすぐれた可とう性を示
し(第1表)、またルミフロンLF−600との樹脂ワニス
は溶液・塗膜と均一透明であり、すぐれた相溶性を有す
ることがわかった(第2表)。
実施例5 実施例4で得られたポリイソシアネート(P1)100g及
び分岐高級アルコール 2−オクチルドデカノール5gを
実施例4と同様にして反応させ、室温で流動性を有する
淡黄色透明の生成物を得た。
得られたポリイソシアネートは色数1以下、粘度X〜
Yでかつイソシアネート含有率が21.5%であり、スワゾ
ール310はもちろん、より極性の低いターペン油(ガム
テレピンN)にも75%濃度で溶解し、5℃においても白
濁することなく均一透明液体であった。当該ポリイソシ
アネートと実施例3と同様のアクリルポリオールとを組
み合わせた樹脂ワニスは良好な硬化塗膜を形成する(第
3表)と共に、ルミフロンLF−600との樹脂ワニスは溶
液・塗膜とも均一透明であり、すぐれた相溶性を示した
(第2表)。
実施例6 実施例1で得られたポリイソシアネート50g及び分岐
高級アルコール 2−オクチルドデカノール2gを実施例
4と同様にして反応させ、室温で流動性を有する淡黄色
透明の生成物を得た。
得られたポリイソシアネートは色数1以下、粘度U〜
Vでかつイソシアネート含有率が21.2%であり、スワゾ
ール310はもちろん、より極性の低いターペン油(ガム
テレピンN)にも75%濃度で溶解し、5℃においても白
濁することなく均一透明液体であった。当該ポリイソシ
アネートと実施例3と同様のアクリルポリオールとを組
み合わせた樹脂ワニスは良好な硬化塗膜を形成する(第
3表)と共に、ルミフロンLF−600との樹脂ワニスは溶
液・塗膜とも均一透明であり、すぐれた相溶性を示した
(第2表)。
実施例7 イソシアネートモノマーとしてHDI 350g,1,3−ビス
(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン(H6XDI)1
50gを用いた以外は実施例3と同様にして反応をおこな
い、未反応イソシアネートモノマーを除去した後、淡黄
色透明の生成物95.5g(転化率19.7%)を得た。
得られたポリイソシアネートは色数が1以下、粘度が
Y〜Zでかつイソシアネート含有率が22.0%であり、ス
ワゾール310はもちろんガムテレピンNにも75%濃度で
っ溶解し、5℃においても白濁することなく均一透明液
体であった。実施例3と同様のアクリルポリオールとを
組み合わせた樹脂ワニスは良好な硬化塗膜を形成し、ま
た、ルミフロンLF−600との樹脂ワニスは溶液・塗膜と
も均一透明であり、すぐれた相溶性を示した(第2
表)。
実施例8 イソシアネートモノマーとしてHDI 475g,1,3−キシ
リレンジイソシアネート(XDI)25gを用いた以外は実施
例3と同様にして反応をおこない、未反応イソシアネー
トモノマーを除去した後、淡黄色透明の生成物96.0g
(転化率19.0%)を得た。
得られたポリイソシアネートは色数が1以下、粘度が
X〜Yでかつイソシアネート含有率が22.3%でありスワ
ゾール310、ガムテレピンNに75%濃度として溶解し、
5℃においても白濁することなく均一透明液体であっ
た。実施例3と同様のアクリルポリオールとを組み合わ
せた樹脂ワニスは良好な硬化塗膜を形成し、また、ルミ
フロンLF−600との樹脂ワニスは溶液・塗膜とも均一透
明であり、すぐれた相溶性を示した(第2表)。
比較例1 撹拌機,温度計,窒素ガス導入管およびジムロート冷
却管を備えた1のガラス製四ツ口フラスコに窒素ガス
雰囲気下、HDI 500gを仕込み、イソシアヌレート化触
媒としてトリメチル−N−2−ヒドロキシプロピルアン
モニウム・2−エチルヘキサノエート0.1g、次いでテト
ラフェニルジプロピレングリコールホスファイト0.25g
を加えた。この混合物を60℃に昇温し4時間反応を続行
せしめ、触媒失効剤としてベンゾイルクロライド0.05g
を加えて反応を停止させた。得られた反応液を薄膜蒸留
装置にかけて未反応HDIモノマーを除去し、流動性のあ
る液状透明物質105.0g(転化率21.0%)を得た。
得られたポリイソシアネートは色数1以下、粘度がX
〜Yでかつイソシアネート含有率が22.9%であった。当
該ポリイソシアネートは、スワゾール310,ターペン油に
室温でも75%濃度に溶解せず、白濁し、一晩放置すると
2層に分離した。レタンPG−80主剤との二液型ウレタン
塗料の硬化塗膜性状は第1表の通りであり、実施例に比
較して可とう性が不十分であることがわかった。また、
ルミフロンLF−600とのウレタン塗料は溶液では均一で
あったが、指触乾燥後の塗膜においてはにごりを生じ、
樹脂同士の相溶性が不十分であることを示した(第2
表)。
比較例2 5−エチル−2−ノナノールを1,3−ブタンジオール
に置き換えた以外は、実施例1と同様にして反応をおこ
ない、未反応HDIモノマーを除去した後、淡黄色透明の
生成物101.5g(転化率20.3%)を得た。
得られたポリイソシアネートは色数が1以下、粘度が
X〜Yでかつイソシアネート含有率が22.2%であり、比
較例1と同様非極性溶剤に溶解せず、放置後2層に分離
し、また、レタンPG−80主剤との硬化塗膜の性状、ルミ
フロンLF−600との相溶性も不十分であった。
比較例3 実施例4で得られたポリイソシアネート(P1)100g、
及び12−ヒドロキシステアリルアルコール5gを実施例4
と同様にして反応させ、室温で流動性を有する淡黄色透
明の生成物を得た。
得られたポリイソシアネートは色数1以下、粘度Y〜
Zでかつイソシアネート含有率が21.4%であり、スワゾ
ール310、ターペン油に75%濃度に希釈できず、白濁
し、一晩放置後2層に分離した。
比較例4 実施例4で得られたポリイソシアネート(P1)100g、
及び水添ヒマシ油(12−ヒドロキシステアリル酸のグリ
セリンエステル、水酸基価160)を実施例4とと同様に
して反応させ室温で流動性を有する淡黄色透明の生成物
を得た。
得られたポリイソシアネートは色数1以下、粘度Z〜
Z1でかつイソシアネート含有率が21.6%であり、スワゾ
ール310,ターペン油に75%濃度に希釈できず、白濁し一
晩放置後2層に分離した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−271970(JP,A) 特開 昭53−35799(JP,A) 特開 昭57−47321(JP,A) 特開 昭58−162581(JP,A) 実開 昭62−209124(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキレン,シクロアルキレンおよびアラ
    ルキレンジイソシアネートから選ばれるジイソシアネー
    ト化合物と、炭素数が10〜50のモノアルコールとをイソ
    シアヌレート化触媒の存在下に反応させた後、未反応の
    ジイソシアネート化合物を除去してなるイソシアヌレー
    ト環を有するポリイソシアネート。
  2. 【請求項2】アルキレン,シクロアルキレンおよびアラ
    ルキレンジイソシアネートから選ばれるジイソシアネー
    ト化合物をイソシアヌレート化触媒の存在下に反応さ
    せ、次いで未反応のジイソシアネート化合物を除去した
    後、得られたポリイソシアネートと炭素数が10〜50のモ
    ノアルコールとを反応させることにより得られるイソシ
    アヌレート環を有するポリイソシアネート。
  3. 【請求項3】アルキレン,シクロアルキレンおよびアラ
    ルキレンジイソシアネートから選ばれるジイソシアネー
    ト化合物と、炭素数が10〜50のモノアルコールとをイソ
    シアヌレート化触媒の存在下に反応させた後、未反応の
    ジイソシアネート化合物を除去することを特徴とするイ
    ソシアヌレート環を有するポリイソシアネートの製造
    法。
  4. 【請求項4】アルキレン,シクロアルキレンおよびアラ
    ルキレンジイソシアネートから選ばれるジイソシアネー
    ト化合物をイソシアヌレート化触媒の存在下に反応さ
    せ、次いで未反応のジイソシアネート化合物を除去した
    後、得られたポリイソシアネートと炭素数が10〜50のモ
    ノアルコールとを反応させることを特徴とするイソシア
    ヌレート環を有するポリイソシアネートの製造法。
  5. 【請求項5】請求項1または2記載のポリイソシアネー
    トを含有してなる塗料用組成物。
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