JP2609090B2 - オートバイ用アンダーブラケツト - Google Patents

オートバイ用アンダーブラケツト

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JP2609090B2
JP2609090B2 JP61126576A JP12657686A JP2609090B2 JP 2609090 B2 JP2609090 B2 JP 2609090B2 JP 61126576 A JP61126576 A JP 61126576A JP 12657686 A JP12657686 A JP 12657686A JP 2609090 B2 JP2609090 B2 JP 2609090B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はオードバイ用アンダーブラケットに関する
ものであり、アンダーブラケットのチューブ支持部を締
付ねじで締付けてこれにフロントフォークのチューブを
嵌合固定するについて、フロントフォークのチューブに
対する締付けを確実にすることができるものである。
(従来の技術) ステアリングシャフトSの下端に固定したアンダーブ
ラケットIのチューブ支持部にフロントフォークFのチ
ューブの上端を嵌合させ、締付ねじで締付けてチューブ
支持部の径を縮小させてフロントフォークのチューブT
をチューブ支持部に嵌合固定するものは従来公知であ
る。
この従来のアンダーブラケットは第3図〜第6図に示
すように、アンダーブラケット10はフロントフェンダ取
付部18が前面に突設されているステアリングシャフト支
持部11と、これから斜め前方にV字状に水平に延びる左
右のアーム12、12とからなり、各アームの先端にフロン
トフォークのチューブTを嵌合させるチューブ支持部13
を有するもので、フロントフェンダ取付部18はフロント
フェンダを取付ける都合上ステアリングシャフト支持部
11の前面から前方に突出されている。そして上記チュー
ブ支持部13の内側に、車両の前後方向に対して直角な前
面(チューブ支持部13、13の内径中心を結ぶ線と平行な
平面)を有する締付部14が設けられていて、チューブ支
持部13の内面に達するすり割り16がこの締付部14に設け
られている。
フロントフォークのチューブTをチューブ支持部13に
嵌合させ、締付ねじ17を締付けると、すり割り16がある
ためにチューブ支持部13の内径が縮小されてフロントフ
ォークのチューブTがチューブ支持部13に固定される。
ところで、上記すり割り16は、カッタ(丸カッタ)C
を両アーム12、12の間に位置させ、これをチューブ支持
部13に対して相対的に横方向、すなわち矢印X方向に移
動させ、次いで上方、すなわち矢印Y方向に移動させる
ことによって形成されるのである(第2図参照)。従来
のアンダーブラケットにおいてはアーム12の上面が水平
であり、このためにフロントフェンダ取付部18と締付部
14とがほぼ同じレベル(上下方向において同高さ)にあ
るために、カッタCがフロントフェンダ取付部18の前面
と干渉するので、締付部14の前面と平行な平面に沿って
カッタCを矢印X方向に移動させて締付部にすり割り16
の切削加工を施すことはできない。この干渉を避けるた
めに、カッタCの矢印X方向への移動面を締付部14の前
面に対して斜めにして、締付部14の前面に対して斜めの
すり割り16を形成しているのが現状である。したがっ
て、従来のアンダーブラケットのすり割り16は締付部14
の前面に対して斜めになっている(第5図参照)。
以上が従来のアンダーブラケットの構造であるが、こ
のものを締付ねじ17によって締付けたとき、フロントフ
ォークのチューブTが確実、かつ強固に固定されないと
いう問題がある。その理由はフロントフォークのチュー
ブTに対してチューブ支持部の内面が片当たりして、フ
ロントフォークのチューブTの外周全面が均一に締付け
られないことである。そして締付部14の前面に対して直
角な締付ねじ17のためのねじ孔がすり割り16に対して斜
めになっているために、締付ねじによる締付力によって
締付部にチューブ支持部をその半径方向内方に押す分力
が作用し、これによってチューブ支持部が鎖線13aで示
すように変形することが上記の不具合を生じる原因であ
ることを解明することができた。
この歪はわずかなものであるが、フロントフォークの
チューブTおよびチューブ支持部13は堅い金属であるの
で、このわずかな歪が大きな片当たりの原因になってい
るのである。
(本発明が解決しょうとする課題) 本発明は上記不具合を解消することをその目的とし、
そのために締付部14の前面と平行なすり割りを切削加工
できるように、アンダーブラケットの構造を工夫するこ
とをその課題とするものである。
(課題解決のために講じた手段) 上記課題解決のために講じた手段は次の要素(イ)〜
(ハ)によって構成されるものである。
(イ)アンダーブラケットのアームを斜め下方に傾斜さ
せてチューブ支持部の上面をステアリングシャフト支持
部の上面よりも下方に位置させたこと、 (ロ)締付部の位置をチューブ支持部に対して下げて、
該締付部の上面をフロントフェンダ取付部の下面よりも
下方に位置させたこと、 (ハ)上記締付部のすり割りをチューブ支持部の内側に
突設した締付部の上記前面と平行に、かつチューブ支持
部の内径中心よりも車体前後方向前方に設けたこと。
(作用) アンダーブラケットのアームを斜め下方に傾斜させて
チューブ支持部の上面をステアリングシャフト支持部の
上面よりも下方に位置させ、締付部の位置をチューブ支
持部に対して下げて締付部の上面をフロントフェンダ取
付部の下面よりも下方に位置させたことによって、カッ
タCを締付部の前面と平行にした状態でその先端をフロ
ントフェンダ取付部の下面よりも下方を通過させながら
横方向すなわち矢印X方向(第1図、第2図参照)に移
動させてカッタCを締付部に接近させることにより、締
付部にその前面と平行なすり割りを形成することができ
る。上記締付部のすり割りをチューブ支持部の内径中心
よりも車体前後方向前方に設けたことによって上記カッ
タCの位置がフロントフェンダ取付部よりも前方にある
から、X方向に十分移動して締付部をすり割り加工した
カッタCがフロントフェンダ取付部と干渉することな
く、そのまま上方(矢印Y方向)に移動させてチューブ
支持部の残りの部分(締付部よりの上方の単純円筒部)
にすり割り加工を施すことができる。
したがって、カッタがフロントフェンダ取付部と干渉
することなく、カッタCをX方向に移動させその後Y方
向へ移動させることによって、チューブ取付部に内方に
突設した締付部およびチューブ取付部全体(下端から上
端まで)に当該締付部の前面と平行なすり割りを容易に
切削加工することができる。
アンダーブラケットのアームを斜め下方に傾斜させて
チューブ支持部の上面をステアリングシャフト支持部の
上面よりも下方に位置させることと、締付部の位置をチ
ューブ支持部に対して下げて、締付部の上面をフロント
フェンダ取付部の下面よりも下方に位置させることによ
って、チューブ支持部をフロントフェンダ取部に対し下
方に位置させる程度を可及的に小さくし、かつ締付部の
位置をチューブ支持部に対して下げる程度を可及的に小
さくすることができ、このためにチューブ支持部のフロ
ントフェンダ取付部に対する高さをすり割りの切削加工
に支障のない範囲内に収めることができ、また締付部の
チューブ支持部に対する上下方向位置をチューブ支持部
の締付けに支障のない範囲内に収めることができる。
(実 施 例) この実施例のアンダーブラケット20の基本的な構造は
前記の従来技術と差異はないが、その左右のアーム22が
ステアリングシャフト支持部21の上面(水平面)に対し
て角度αをもって斜め下方に傾斜しており、これによっ
てチューブ支持部23の上面がステアリングシャフト支持
部21の上面よりも下げられており、さらに締付部24の上
面24aがフロントフェンダ取付部28の下面28aよりも下方
に位置する程度に締付部24がチューブ支持部23に対して
下がった位置に設けられている。また、上記締付部24の
すり割り26をチューブ支持部23の内径中心よりも車体前
後方向前方に設けており、これによってすり割り26がフ
ロントフェンダ取付部28に対して可及的に前方の位置に
設けられる。したがって、カッタCを左右のチューブ支
持部23、23の間に位置させ、締付部24の前面(車両の前
後方向に対して直角な面)と平行にした状態で、カッタ
Cをアンダーブラケットに対して横方向、すなわち矢印
X方向に移動させることによって締付部24にその前面と
平行なすり割り26を形成することができる。なお、すり
割り加工においては、カッタは移動せず、これに対して
アンダーブラケット(ワーク)を矢印X方向と反対方向
に移動させることもできる。
上記のアームの傾斜角度αの大きさは、アンダーブラ
ケットのサイズ、アームの長さによって一様ではないの
で、アンダーブラケットの外観、フロントフェンダとチ
ューブ支持部の位置関係の都合等を勘案して適宜選択す
ればよいが、締付部24のチューブ支持部に対する上下方
向位置をチューブ取付部全長に亘っての締付けに支障の
ない程度に下げればよいように上記傾斜角度αを選択す
ることが肝要である。
(発明の効果) チューブ支持部に内方に突設した締付部にすり割りを
設けてこれを締付けて、該チューブ支持部にフロントフ
ォークを固定する従来技術(第3図〜第5図に示すも
の)について前記課題を解決したものは公知ではない。
したがって、前記の新規な課題を解決して上記従来技術
の前記問題を解消したことが本発明特有の効果である。
すなわち、アンダーブラケットから内側に突設されて
いる締付部24に、その前面と平行なすり割り26を、カッ
タCがフトンロフェンダ取付部と干渉することなく容易
に切削加工することができ、したがって、当該締付部24
の前面に対して直角な締付ねじ27による締付力によって
チューブ支持部が局部的に半径方向内方に歪むことな
く、フロントフォークの全周をほぼ均一な締付力で確実
に締付けることができる。
また、締付部をチューブ支持部の内側に突設した前記
従来のものは、この締付部がチューブ支持部から左右方
向外側に突出しておらず、また締付ボルトがチューブ支
持部から左右方向外側に露出しないので、締付部がチュ
ーブ支持部から左右方向外側に突出したものに比して著
しく外観が優れているとともに、オートバイの転倒時
等、締付部が障害物に激突して破損し、運転不能になる
ことを防止できる効果を有するものである。本発明は締
付部をチューブ支持部の内側に突設したもののこの利点
を損なうことなく、このものの前記の問題を解消し、上
記のとおり作用・効果を生じることができたものであ
る。
さらに、上記締付部のすり割りをチューブ支持部の内
径中心より車体前後方向前方に設けたことによって、フ
ロントフェンダ取付部28を一層前方に出せる(ステアリ
ングシャフト支持部と左右のチューブ支持部との間のV
字状角度がより緩やかになる)ので、アンダーブラケッ
ト20のステアリングシャフト支持部21の前側部分の強度
を高めることができ、また、フロントフェンダの取り外
し、組み付け作業性がよい。このことは本発明の大きな
利点である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例の平面図、第2図は第1図の正
面図、第3図はアンダーブラケットの斜視図、第4図は
第3図の正面図、第5図は第3図の一部平面図、第6図
はアンダーブラケットの取付け状態を示す側面図であ
る。 10、20……アンダーブラケット、 11、21……ステアリングシャフト支持部、 12、22……アーム 13、23……チューブ支持部、 14、24……締付部、 16、26……すり割り、 17、27……締付ねじ、 18、28……フロントフェンダ取付部 24a……締付部24の上面 28a……フロントフェンダ取付部28の下面 T……フロントフォークのチューブ S……ステアリングシャフト。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フロントフェンダ取付部が前面に突設され
    ているステアリングシャフト支持部と、当該ステアリン
    グシャフト支持部から斜め前方にV字状に延びる左右の
    アームとからなり、各アームの先端にフロントフォーク
    のチューブを嵌合させるチューブ支持部を有し、チュー
    ブ支持部の内側に突設した締付部の、左右のチューブ支
    持部の内径中心を結ぶ線と平行な前面に直角に螺合した
    締付ねじによってフロントフォークのチューブを締付け
    て、該チューブ支持部にフロントフォークのチューブを
    嵌合固定するオードバイのアンダーブラケットにおい
    て、 アンダーブラケットのアームを斜め下方に傾斜させてチ
    ューブ支持部の上面をステアリングシャフト支持部の上
    面よりも下方に位置させ、 締付部の位置をチューブ支持部に対して下げて、該締付
    部の上面をフロントフェンダ取付部の下面よりも下方に
    位置させ、 上記締付部のすり割りをチューブ支持部の内側に突設し
    た締付部の上記前面と平行に、かつチューブ支持部の内
    径中心よりも車体前後方向前方に設けたオートバイ用ア
    ンダーブラケット。
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JPS59193793U (ja) * 1983-05-16 1984-12-22 スズキ株式会社 オ−トバイのフロントホ−ク
JPS6072789U (ja) * 1983-10-27 1985-05-22 本田技研工業株式会社 自動二輪車用フロントフオ−ク

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