JP2609075B2 - タイヤ滑止め具の外側締付け具 - Google Patents

タイヤ滑止め具の外側締付け具

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JP2609075B2
JP2609075B2 JP6325991A JP32599194A JP2609075B2 JP 2609075 B2 JP2609075 B2 JP 2609075B2 JP 6325991 A JP6325991 A JP 6325991A JP 32599194 A JP32599194 A JP 32599194A JP 2609075 B2 JP2609075 B2 JP 2609075B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タイヤ滑止め具の外側
締付け具に関する。
【0002】
【従来の技術】タイヤ滑止め具の外側締付け手段として
は、タイヤ滑止め具をタイヤに巻回した時のそのタイヤ
滑止め具の外側縁によって形成される径よりも小径状に
形成した複数のゴムバンド(例えばゴムリング2本,ア
タッチメント1本)を、夫々の弾性に抗して引き伸ばし
て滑止め具本体の外側縁に沿って備えてあるフック(通
常12〜16個)に係止し、夫々のゴムリングの弾性に
よってタイヤ滑止め具の外側縁をタイヤ側面の中心に向
けて締付ける方法が現在一般に採られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記締付け手
段としての複数のゴムリングは、タイヤ滑止め具の外側
縁をその複数のゴムリングのみで締付けるに必要な強い
弾性を有しているものであったため、それらゴムリング
を弾性に抗して一本ずつ引き伸ばして多数のフックに係
止する作業がかなりの労力を要し、かつ面倒であった
(具体的には12〜16個のフックに対してゴムリング
を3本係止するため、約36〜48回のフック掛け作業
が必要であった)。
【0004】そこで、上記労力軽減を図るべく本願出願
人は種々改良を重ね、例えば図4に示すような外側締付
け具(ゴムリング)100 を提案し、所望な締付け治具20
0 との組合わせからなる外側締付け手段を先に出願した
が、さらに改良点を残していたものであった。
【0005】すなわち、この図4に示す締付け具100
は、タイヤ滑止め具300 をタイヤ500に巻回した時のそ
のタイヤ滑止め具300 の外側縁301 によって形成される
径と略同径に形成された外リング101 と、その外リング
101 の内側任意箇所から中心方向に向けて形成した所望
数の係止腕102 …とで構成されており、上記外リング10
1 を外側縁301 に沿って備えてあるフック400 …に係止
し、そして締付け治具200 をリング中心に位置させると
共に、夫々の係止部201 …に各係止腕102 …を引き伸ば
して係止するもので、上記複数のゴムリングの係止作業
の場合に比して係止作業が楽ではあったが、フック400
…の係止する位置が係止腕102 の近くであったり、ある
いは離れた位置であったりと適当であったため、フック
400 …の係止位置(例えば図4(b) に示す,,位
置)により夫々のフック400 …の引張られ方が違い、フ
ック400 …毎に掛かる締付け力にばらつきが生じる虞れ
があり、タイヤ滑止め具300 のタイヤ500 への密着力に
差が生じることがあった。
【0006】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、フックへの係止時には労力を要せず、かつ締付け具
による締付け時にはタイヤ滑止め具の外側縁全体をタイ
ヤ側面の中心に向けて均等に引張ることが可能なタイヤ
滑止め具の外側締付け具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の外側締付け具は、基部と、該基部頂面から複
数本一体的に突設される係止腕部とで構成され、上記基
部はタイヤ側面円形状と同心円状の円弧状に基部本体を
形成すると共に、該基部本体の円弧方向に沿って芯材を
埋設し、且つその芯材両端を基部本体両端に位置せしめ
ると共に、該芯材両端を含む基部本体両端には、隣り合
わせる基部の両端同士を所定の連結部材を介して連結す
るための連結孔を開穿してなり、一方、上記夫々の係止
腕部には、フックを介してタイヤ滑止め具外側縁に係止
するためのフック係止孔が設けられていることを特徴と
する。
【0008】
【作用】本発明の外側締付け具は、次のようにしてタイ
ヤ滑止め具に装着される。まず、外側締付け具を所定数
用意し、夫々の外側締付け具を、タイヤに巻回する前若
しくは巻回後のタイヤ滑止め具の外側縁に取り付ける。
該取り付けは、夫々の外側締付け具の各係止腕部のフッ
ク係止孔を、タイヤ滑止め具の各フックに係止する作業
になるが、各外側締付け具をタイヤ側面の中心方向へ引
張る力が作用する前であることから、何等労力を要せず
行うことができる。次に、前記のようにして滑止め具外
側縁に取り付けた夫々の外側締付け具の、隣り合わせる
外側締付け具の端部連結孔同士を所定の連結部材を介し
て順次連結する。該連結も、タイヤ滑止め具をタイヤに
巻回する前若しくは巻回後のどちらの状態で行っても良
いが、巻回前の状態にあっては所定の複数箇所を残して
連結し、滑止め具をタイヤに巻回した後、前記残りの複
数箇所の連結を行うようにする。そうして、全ての外側
締付け具同士が連結された状態で、夫々の外側締付け具
の基部によって円が構成され、且つタイヤ滑止め具の外
側縁をタイヤ側面の中心方向へ均等に引張る力が働い
て、タイヤ滑止め具の外側締付けが行われる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る外側締付け具の一実施例
を図1〜図3に基づいて説明する。本実施例の外側締付
け具A,A’は円弧状の基部1の頂面1aに所定数の係
止腕部6を一体に突設して構成され、図3に示す如く、
後述する連結部材10,10’を介して所定数連結され
て、タイヤ滑止め具Bの外側縁b1をタイヤ側面の中心
P方向に向けて締付け保持するものである。
【0010】基部1は、ゴムあるいは樹脂等でタイヤC
の側面円形状と同心状の円を構成可能な所定長さ,厚さ
の円弧形状に形成した基部本体、詳しくは、タイヤリム
部(ホイールの外周縁)c1のやや内側に沿う円を構成
可能な所望長さの円弧状体に形成した基部本体を備え
る。本実施例ではその円周の1/4程度の円弧状に形成
した基部本体2(図1に示す)と、さらにその1/2
(すなわち1/8)程度の円弧状に形成した基部本体
2’(図3中に示す)とが用意され、それら基部本体
2,2’内に芯材3を埋設してなる。
【0011】尚、図示は省略するが、基部本体2,2’
及び芯材3には、その長さ方向に沿って小径状の丸孔が
適宜複数箇所(通常2〜4箇所)に形成される。この丸
孔は、芯材3を基部本体2,2’と一体成型する際に、
芯材3に予め設けられている丸孔を金型内の保持ピンに
て所望位置に保持せしめた結果形成されるもので、芯材
3と基部本体2,2’とにわたって連通している。
【0012】また、基部本体2,2’の円弧形状は任意
であり、前述の如く、タイヤリム部(ホイールの外周
縁)c1のやや内側に沿う円を構成可能な所望長さの円
弧状体であれば、本実施例に示す1/4円弧状や1/8
円弧状のものに限らず、1/2円弧状、1/3円弧状、
1/5円弧状、1/6円弧状等、適宜変更可能である。
【0013】芯材3は、基部本体2,2’の円弧方向内
部に埋設(内蔵)するもので、例えば厚さ1mm以上の
金属板で基部本体2,2’の円弧形状と同形状の円弧形
状に形成され、連結部材10,10’により隣り合わせ
る基部1,1同士を連結した際及び走行時等の基部1の
変形を防止するために、基部本体2,2’の両端2a,
2a間にわたる長さを必要とする。尚、芯材3は所定の
剛性,強度があれば上記厚さに限定されず、また合成樹
脂製であっても良く任意である。
【0014】芯材3の両端3a,3aを含む基部本体
2,2’の両端2a,2aには、隣り合わせる基部1,
1同士を連結部材10,10’を介して連結するための
連結孔4,5を貫通開穿する。一方の端部に開穿する連
結孔4は図示するような丸孔形状のもので、該連結孔4
には連結部材10,10’の一端固定部10aがかしめ
変形等の固定手段により固定される。他方の端部に開穿
する連結孔5は図示するような長孔形状のもので、該連
結孔5には連結部材10,10’の他端折曲部10bが
挿入,掛止されるようになる(図3参照)。
【0015】係止腕部6は、ゴム,樹脂等で形成される
所望長さ,厚さの短杆部6aの先端部分に平面視略小判
形の拡大頭部6bを一体形成すると共に、その拡大頭部
6bのほぼ中心部分に略長孔形状のフック係止孔6cを
設けた構成からなり、一つの外側締付け具Aにおいて基
部1の頂面1aから所定数、本実施例では上述した基部
本体2を有する基部1(1/4円弧状の外側締付け具
A)においては4本、基部本体2’を有する基部1(1
/8円弧状の外側締付け具A)においては2本ずつ、基
部1と一体的に設けられる。
【0016】またこの係止腕部6は、図3に示すように
所定数の外側締付け具A,A’を連結して構成される円
の中心(言い換えれば、タイヤ側面の中心)Pからタイ
ヤ周面c2に向けて放射線状に伸びる夫々の延長線L
(図3中に仮想線で示す)上に設けられるように基部1
の頂面1aから延設されており、また隣接する係止腕部
6,6間はタイヤ滑止め具Bの外側縁b1…のフックb
2…間隔にほぼ比例した間隔とすることが要件とされ、
これにより、タイヤCに巻回したタイヤ滑止め具Bの外
側縁b1をタイヤ側面の中心P方向に向けて均等に引張
ることができるようになる。
【0017】尚、一つの基部1に設けられる係止腕部6
の数は、基部1の円弧状長さにも関係するが、上記4本
又は2本に限らず、3本又は5本以上でも良く任意であ
り、その本数は限定されない。
【0018】また係止腕部6は、従来のゴムバンド3本
掛け(ゴムリング2本,アタッチメント1本)で締付け
たときに各フックb2…に掛かる締付け力と同等の締付
け力を持たせるように調整するのが好ましく、具体的に
は、前述した短杆部6aと拡大頭部6cの夫々の幅方向
(図1において左右方向)の断面積が、短杆部6aに比
して拡大頭部6cが大きくなるようにし、さらに、各締
付け具A同士を連結して円を構成することで生じる締付
け力によって短杆部6aが25%程度伸びるようにする
ことが好ましい。
【0019】フック係止孔6cは、その孔形状を任意形
状とするが、本実施例のような略長孔形状、すなわち、
フックb2の差込み側の立上げ片b2’高さよりも長尺
状の縦長孔状に形成すれば、フックb2に対し係止孔6
cを正面から真直ぐに差し込み、そしてそのまま下げる
だけでフックb2に係止できるためフック掛け作業が容
易となり使用勝手がよい。
【0020】連結部材10,10’は隣り合わせる外側
締付け具A,A又はA,A’又はA’,A’同士を連結
すると共に、全ての外側締付け具A,A’が連結された
状態で隣り合わせる締付け具同士を相互に引き寄せ、結
果として夫々の締付け具の基部1をタイヤ側面の中心P
方向へ均等に引張る力を生じせしめるもので、所定長さ
のフック形状を呈し、且つ一端を上記連結孔4に対して
かしめ変形等により連結固定する固定部10aとし、他
端を上記連結孔5に対して係脱可能に挿入,掛止可能な
鉤状に折曲した折曲部10bとしてなる。尚、連結部材
10’は図3に示す如く、前述の基部本体2’を有する
外側締付け具(1/8円弧状の外側締付け具)A’,
A’同士の連結に用いるためのもので、連結部材10に
比べ短尺とする。これら連結部材10,10’は、固定
部10aを連結孔4に連結固定するをもって、外側締付
け具A,A’に予め装備される。
【0021】ここで、本実施例に示す外側締付け具の使
用の一例について簡単に説明する。まず、タイヤCの大
きさやタイヤ滑止め具Bの形状(外側縁b1に固定した
フックb2の数や夫々の位置等)に合わせて、所定数の
外側締付け具を用意する。本実施例では図3に示すよう
に、1/4円弧状の外側締付け具Aを3個、1/8円弧
状の外側締付け具A’を2個用意する。
【0022】これら締付け具A,A’は、タイヤCに巻
回する前、若しくは巻回後のタイヤ滑止め具Bの外側縁
b1に取り付けるが、作業性を考慮すれば巻回前のタイ
ヤ滑止め具Bに予め取り付けた方が好ましい。該取り付
けは、上記2個の1/8円弧状締付け具A’を滑止め具
Bの両端連結部分b3に対応せしめ、残る3個の1/4
円弧状締付け具Aを同中間部分b4に対応せしめ、これ
ら締付け具A,A’における各係止腕部6のフック係止
孔6cを、タイヤ滑止め具外側縁b1の各フックb2に
係止するをもって行う。前記各係止腕部6のフックb2
に対する係止は、夫々の締付け具A,A’を中心P方向
へ引張る力が作用する前であり、何等労力を要せずに作
業することができる。
【0023】尚、フックb2の差込み側の立上げ片b
2’を、フック係止孔6cに挿入した後かしめ変形等の
周知な固定手段によって該係止孔6aに対して強固に固
着させれば、タイヤ滑止め具外側縁b1に対する各締付
け具A,A’の取り付けがより確実なものとなる。
【0024】次に、前述のようにしてタイヤ滑止め具B
の外側縁b1に沿って取り付けた各外側締付け具A,
A’の隣り合わせるもの同士を連結する。該連結は、滑
止め具BをタイヤCに巻回する前若しくは巻回後のどち
らの状態で行っても良いが、タイヤ滑止め具Bをタイヤ
側面の中心P方向へ引張る力がその外側縁b1の長さ方
向にわたって均等に働くようにするには、巻回後の状態
において、後述するように順次連結することが好まし
い。すなわち、外側縁b1に沿って各外側締付け具A,
A’を備えたタイヤ滑止め具BをタイヤCに巻回装着す
れば、各外側締付け具A,A’における夫々の基部1が
タイヤ側面の中心P側に向き、且つ夫々の基部1がタイ
ヤリム部c1のやや内側に沿って並ぶようになり、夫々
の円弧状基部1、すなわち合計5個の円弧状基部1によ
ってタイヤCの側面円形状と同心状で、且つタイヤリム
部c1のやや内側に位置する円が構成される。
【0025】この状態で、まず隣り合わせる1/8円弧
状締付け具A’,A’同士を、一方(図3においては右
側)の締付け具A’に予め装備された連結部材10’を
用いて連結する。これにより、1/8円弧状締付け具
A’,A’を連結してなる1/4円弧状締付け具が構成
される。
【0026】次に、該1/4円弧状締付け具と、残る3
個の1/4円弧状締付け具Aの、隣り合わせるもの同士
の連結を行うが、この連結は、滑止め具Bをタイヤ側面
の中心P方向へ引張る力がその外側縁b1の長さ方向に
わたって均等に働くよう、ほぼ対称に位置する連結部分
を順次連結していくようにする。
【0027】該連結順の一例を図3を参照して説明すれ
ば、まず図中に示す連結、すなわち、前記右側の締付
け具A’とこれに隣り合う1/4円弧状締付け具Aとを
連結し、次に、タイヤ側面の中心(外側締付け具A,
A’を連結して構成される円の中心)Pを基準としてこ
の連結部分とほぼ対称に位置する連結部分にて隣り
合う1/4円弧状締付け具A,A同士を連結し、さらに
その後、該連結部分に隣り合う連結部分にて1/4
円弧状締付け具A,A同士を連結し、最後に、中心Pを
基準としてこの連結部分とほぼ対称に位置する連結部
分にて締付け具A’とAとを連結する。尚、上記説明
ではまず隣り合わせる1/8円弧状締付け具A’,A’
同士を連結し、その後上記〜の連結を順次行うもの
としたが、本発明はこれに限定されず、要は滑止め具B
を中心P方向へ引張る力が均等に働くよう配慮すれば良
く、連結順序は任意である。
【0028】このようにして相互に連結された各外側締
付け具A,A’の夫々の円弧状基部1,1…によって、
タイヤCの側面円形状と同心状で、且つタイヤリム部c
1のやや内側に位置する円が構成され、且つ夫々の円弧
状基部1がタイヤ側面の中心P方向へ均等に引張られ
る。夫々の円弧状基部1には中心Pに向かって係止腕部
6が設けられているので、それら係止腕部6,6…によ
って各フックb2,b2…が中心Pに向けて均等に引張
られる。
【0029】よって、滑止め具外側縁b1はタイヤ側面
の中心Pに向けて均等に締付けられ、フックb2毎にか
かる締付け力にばらつきが生じることなく、タイヤ滑止
め具BをタイヤCの周面c2に密着させて装着すること
ができる。しかも、各締付け具A,A’の滑止め具外側
縁b1への取り付けは、前述の如く締付け具A,A’を
中心P方向へ引張る力が作用する前であり、何等労力を
要せずに行うことができる。
【0030】尚、本実施例では上述の如く、係止腕部6
を3本備えた1/4円弧状締付け具Aを3個と、係止腕
部6を2本備えた1/8円弧状締付け具A’を2個使用
しているが、基部1に対する係止腕部6を設ける数、基
部本体2,2’の円弧形状、外側締付け具の数等はこれ
に限定されるものではなく、タイヤcの大きさや滑止め
具Bの形状、フックb2の数等によって適宜に変更され
るものである。
【0031】例えば、図3に示すフックb2が13個あ
る滑止め具Bにおいて、係止腕部6を5本備えたタイプ
の外側締付け具(不図示)を1個と、係止腕部6を2本
備えた上述の外側締付け具A’を4個を組み合わせた
り、係止腕部6を5本備えたタイプな外側締付け具を1
個と、係止腕部6を4本備えたタイプの外側締付け具
A’を2個を組み合わせる等各種変更が考えられ、フッ
クb2の数に対応せしめて組み合わせは種々自由であ
る。
【0032】尚、その組み合わせにおいて、上記実施例
の如く、滑止め具Bの両端連結部分b3,b3に対応す
る部分は左右に分割されたタイプを用いるようにすれ
ば、各外側締付け具を、タイヤCに巻回する前の滑止め
具Bへ取り付けることができ、その分だけ作業が楽にな
る。すなわち、上述した実施例においても、2個の1/
8円弧状締付け具A’を用いることに代えて1個の1/
4円弧状締付け具を用いることは可能であるが、この場
合該1/4円弧状締付け具の取り付けは、滑止め具Bを
タイヤCに巻回して両端連結部分b3,b3を連結した
後でなければ行えず、巻回前の滑止め具Bへの取り付け
に比べ作業が面倒になる。
【0033】また、連結部材も上記実施例のものに限定
されず、夫々の外側締付け具を連結し且つタイヤ側面の
中心Pに向けて均等に締付け保持できる構造であればよ
く、この技術分野において従来周知なものを任意に選択
して用いることが可能であるが、上記実施例の連結部材
10,10’を用いた場合は簡単な構造体により確実な
効果を得られる利点がある。
【0034】尚、本発明において、隣り合わせる円弧状
締付け具の連結が所定数以上になる、例えば上記実施例
中の連結部分以降の連結の如く3個以上の円弧状締付
け具を連結する際には、夫々の締付け具A,A’を中心
P方向へ引張るための力が作用し、上述した連結部材1
0,10’を用いた場合所定の治具を用いて連結作業を
行う必要が生じるが、該連結部材10,10’に代えて
この種技術分野において周知な連結部材を用いること
で、連結作業をより容易ならしめることが可能である。
このような連結部材としては、実公平5−16001号
公報に記載されたデッドポイントを越えると両端部分を
中心方向に引張る力が生じる所謂カーメイト方式の締付
け治具や、実公平5−17284号公報、実公平5−1
5121号公報、実公平4−45922号公報等に記載
されている各種の締付け連結具をあげることができる。
【0035】また本発明において、外側締付け具をタイ
ヤ滑止め具に取り付ける手順は上記実施例中に記載した
ものに限定されず、各外側締付け具をタイヤに巻回後の
滑止め具に取り付けるようにしたり、或いはタイヤに巻
回前の滑止め具に各外側締付け具を取り付けると共に隣
り合わせる外側締付け具同士を予め連結するようにして
も良く、任意である。すなわち、タイヤ滑止め具に対す
る外側締付け具の取り付けは、滑止め具をタイヤに巻回
する前と後の双方の状態において可能であり、作業効率
を考えれば、巻回前の滑止め具に外側締付け具を予め取
り付けることが好ましい。また、タイヤ滑止め具に取り
付けた外側締付け具同士の連結も、滑止め具をタイヤに
巻回する前と後の双方の状態において可能であるが、作
業を容易ならしめるためには、滑止め具をタイヤに巻回
する前の状態において、予め隣り合わせる外側締付け具
同士を連結しておくことが好ましい。但しこの場合、全
ての締付け具同士を連結してしまうと滑止め具のタイヤ
への巻回ができなくなり、或いは所定の一か所のみを残
して締付け具同士を連結してしまうと滑止め具のタイヤ
への巻回が困難になるため、滑止め具のタイヤへの巻回
が容易に行える程度に、所定の複数箇所を残して隣り合
わせる外側締付け具同士を予め連結しておくことが良
い。例えば前述した実施例で説明すれば、夫々の締付け
具A,A’を滑止め具Bに取り付けた後、上記連結部分
及びの連結を予め行っておき、滑止め具Bをタイヤ
Cに巻回した後、残る連結部分の連結を順次行うように
する。尚、上記したように、滑止め具に外側締付け具を
予め取り付けたり、所定の複数箇所を残して隣り合わせ
る外側締付け具同士を予め連結しておくことは、工場出
荷前、製品購入後のどちらの時点でも可能であるが、製
品購入後の作業を容易ならしめ商品価値を向上させる点
から、工場出荷の時点でタイヤ巻回前の滑止め具に予め
外側締付け具を取り付け且つ所定の複数箇所を残して隣
り合わせる外側締付け具同士を予め連結しておくことが
好ましい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の外側締付け
具は、基部と、該基部頂面から複数本一体的に突設され
る係止腕部とで構成し、上記基部は、タイヤ側面円形状
と同心円状の円弧状に基部本体を形成すると共に該基部
本体の円弧方向に沿って芯材を埋設し、且つその芯材両
端を基部本体両端に位置せしめ、該芯材両端を含む基部
本体両端には、隣り合わせる基部の両端同士を連結する
ための連結孔を開穿してなり、一方、上記係止腕部は、
夫々にフック係止孔を設けた新規な構成としたため、各
係止腕部のフック係止孔を介してタイヤ滑止め具の各フ
ックに係止するとき、各外側締付け具をタイヤ側面の中
心方向へ引張る力が作用する前であることから、何等労
力を要せずに作業することができ、そして、隣り合わせ
る基部の端部連結孔同士を所定の連結部材を介して連結
するをもって、タイヤ滑止め具の外側縁をタイヤ側面の
中心方向へ均等に引張る力が働いて、タイヤ滑止め具の
外側締付けを行うようになる。
【0037】従って、タイヤ滑止め具外側縁への取り付
けを極めて簡便に行うことができることから使用勝手に
優れ、しかもタイヤ側面中心部分に締付け用治具等を用
いる必要がないのでホイール等を傷つける心配もなく、
さらに使用時には滑止め具外側縁をタイヤ側面中心に向
けて均等に引張って滑止め具を確実にタイヤ周面に密着
させることができるので信頼性にも優れた外側締付け具
の提供を可能とする。
【0038】また、工場出荷の時点でタイヤ滑止め具外
側縁に予め外側締付け具を取り付けておき、且つ所定の
複数箇所を残して隣り合わせる外側締付け具同士を予め
連結しておけば、製品購入後はタイヤ滑止め具をタイヤ
に巻回した後、前記残された所定複数箇所の外側締付け
具同士の連結を行えば、前述の如く滑止め具を確実にタ
イヤ周面に密着させることができるので、製品購入後の
作業を容易ならしめて商品価値のさらなる向上を図るこ
とができる等、多くの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外側締付け具の一実施例を示す正
面図。
【図2】図1の(X)−(X)線に沿う拡大断面図。
【図3】使用状態を示す正面図。
【図4】従来の外側締付け具の一例及びその使用状態を
示す正面図。
【符号の説明】
A:外側締付け具 1:基部 1a:基部頂面 2,2’:基部本体 2a,2a:基部本体の両端 3:芯材 3a,3a:芯材の両端 4,5:連結孔 6:係止腕部 6c:フック係止孔 10,10’:連結部材 B:タイヤ滑止め具 b1:タイヤ滑止め具の外側縁 b2:フック C:タイヤ P:所定数の外側締付け具で構成される円の中心(タイ
ヤ側面の中心) L:中心Pからタイヤ周面に向けて放射線状に伸びる延
長線
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−197214(JP,A) 特開 平2−48205(JP,A) 特開 平2−114009(JP,A) 実開 昭63−101203(JP,U) 実開 昭61−183205(JP,U) 実開 昭60−87809(JP,U) 特公 昭50−18645(JP,B2) 実公 昭37−11319(JP,Y1) 実公 平4−23685(JP,Y2) 実公 昭53−53204(JP,Y2) 実公 平5−9923(JP,Y2) 実公 平2−7051(JP,Y2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基部と、該基部頂面から複数本一体的に
    突設される係止腕部とで構成され、上記基部はタイヤ側
    面円形状と同心円状の円弧状に基部本体を形成すると共
    に、該基部本体の円弧方向に沿って芯材を埋設し、且つ
    その芯材両端を基部本体両端に位置せしめると共に、該
    芯材両端を含む基部本体両端には、隣り合わせる基部の
    両端同士を所定の連結部材を介して連結するための連結
    孔を開穿してなり、一方、上記夫々の係止腕部には、フ
    ックを介してタイヤ滑止め具外側縁に係止するためのフ
    ック係止孔が設けられていることを特徴とするタイヤ滑
    止め具の外側締付け具。
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