JP2551886Y2 - タイヤ用滑り止め具の外側締付け部材 - Google Patents

タイヤ用滑り止め具の外側締付け部材

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JP2551886Y2
JP2551886Y2 JP3014192U JP3014192U JP2551886Y2 JP 2551886 Y2 JP2551886 Y2 JP 2551886Y2 JP 3014192 U JP3014192 U JP 3014192U JP 3014192 U JP3014192 U JP 3014192U JP 2551886 Y2 JP2551886 Y2 JP 2551886Y2
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outer ring
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tire
ring
slip
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和男 國井
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Okamoto Industries Inc
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、タイヤに巻回して備え
たタイヤ滑り止め具(以下、単に滑り止め具という)の
外側縁に沿って取り付けることにより、滑り止め具の側
縁をタイヤ側面中心方向に向け締付けてタイヤとの密着
を図る外側締付け部材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種の締付け部材は、図6に示す
ようにタイヤ100 に巻回して備えた滑り止め具200 の外
側縁201 …によって形成される径よりも小径状に形成さ
れた外リング300 と、該外リング300 よりも小径状で、
外リング300 の中心で同心円状に位置する核リング400
と、該核リング400 の外面から外リング300 の内面に向
けて放射状に掛け渡してなる腕部500 …とで構成されて
いるもので、夫々の線径太さ(肉厚)は皆同一太さに形
成されていたものであった。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかし、タイヤ100 に
巻回して備えた滑り止め具200 の両端202,202 の連結部
位700 にあたる外リング300 の任意箇所301 は、上記連
結部位700 が走行時の遠心力で外方に引っ張られると、
該連結部位700 方向(外方)に膨みやすいため、滑り止
め具200 のタイヤ100 への密着が充分に図れていたとは
易々難く、滑り止め具200 のずれを招く虞れがあったも
ので、特に両端202,202 を突き合わせると共に、連結金
具800 でもって連結する、いわゆる突き合わせタイプの
滑り止め具200 (図示例)においては上記弊害が生じや
すかった。
【0004】本考案は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、外リングの一部、あるいは外リングの一部と共に該
外リングから中心に向かう所望な腕部を他の部位と比し
て肉厚状に形成して部分的に抗張力を大きくした外側締
付け部材を提供し、走行時の遠心力によって生じる外方
への膨みを防止し、タイヤに巻回して装着する滑り止め
具のずれを解消することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本考案がなした技術的手段は、外リングと該外リング
よりも小径で且つ外リングと同心円状に位置する核リン
グとに複数本の腕部を掛け渡してなるタイヤ滑り止め具
の締付け部材において、上記外リングの円周におけるタ
イヤ滑り止め具の両端連結部位に対応する一部所定長さ
の円弧部分を締付け部材全体における他の部分よりも肉
厚状に形成して該部の抗張力を大きくしたことである。
【0006】また、外リングと該外リングよりも小径で
且つ外リングと同心円状に位置する核リングとに複数本
の腕部を掛け渡してなるタイヤ滑り止め具の締付け部材
において、上記外リングの円周におけるタイヤ滑り止め
具の両端連結部位に対応する一部所定長さの円弧部分と
該円弧部分から中心に向かう腕部のうちの所望な腕部と
を締付け部材全体における他の部分よりも夫々肉厚状に
形成して上記円弧部分及び腕部の抗張力を大きくしたこ
とである
【0007】
【作用】上記技術的手段により、肉厚状に形成した外リ
ングの一部の抗張力が大きくなり、外リングの肉厚状に
形成した部分をタイヤに巻回した滑り止め具の両端連結
部位にあたる外側縁の係止フックに係止して取り付ける
と、上記連結部位の下位に外リングの肉厚部分が位置
し、たとえ連結部位が走行時の遠心力によって外方に引
っ張られたとしても、その連結部位の下位に位置する外
リングの肉厚部分は外方に膨みにくい。
【0008】また、肉厚状に形成した外リングの一部と
共に、該外リングの肉厚部分から中心に向かう所望な腕
部を肉厚状に形成した場合には、外リングの肉厚部分と
共に肉厚状の腕部の夫々の抗張力が大きくなって膨みが
防止される。
【0009】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図に基づいて説明
する。
【0010】本考案外側締付け部材Aは全体を伸縮性を
有するゴム等で形成し、タイヤBに巻回して備えた所望
なタイヤ滑り止め具Cの外側縁4…に沿って取り付け
て、上記滑り止め具Cの外側(外側縁4…)をタイヤB
の側面中心方向に向けて締付けることによってタイヤB
に密着させるものであり、図1及び図2における請求項
1記載の締付け部材Aは、タイヤBに巻回して備えた滑
り止め具Cの外側縁4…によって形成される径よりも小
径状に形成された外リング1と、該外リング1よりも小
径状で、外リング1の中心で同心円状に位置する核リン
グ2と、該核リング2の外面から外リング1の内面に向
けて放射状に複数等間隔に掛け渡してなる腕部3…とで
構成されている。尚、図示例は一例にすぎず限定される
ものでなく、例えば外リング1と核リング2との径の比
率あるいは腕部3の本数等任意に設定可能である。
【0011】上記外リング1は、その円周の一部、例え
ば図示せるように腕部3a,3b間にわたる円周部分1
aのみを、他の円周部分1b及び核リング2、腕部3…
に比して肉厚状(線径が太い)に形成して円周部分1a
(肉厚部分)の抗張力を大きくしたものであり、肉厚部
分1a以外の他の円周部分1bは上記核リング2、腕部
3…と略同一線径としている。また、本実施例では図示
せしめないが、外リング1は上記肉厚部分1aと相対す
る位置の円周部分をも一緒に肉厚状に形成してもよいも
のである。
【0012】尚、図示せる滑り止め具Cは従来周知のネ
ット型の滑り止め具であり、ネット本体cの外側縁4…
に係止フック5…が備えられているものであるが、単に
一例を示したにすぎず他のネット形状であってもよく、
また図示せしめないが、いわゆるラダー型の滑り止め具
であってもよく任意である。
【0013】ここで、上記締付け部材Aの装着方法につ
いて説明すると、まず滑り止め具CをタイヤBの外周に
巻回すると共に、その両端c,c′の端面同士を突き合
わせて連結し、外側縁4…をタイヤBの側面に位置せし
め、そして上記外側縁4…に備えられている係止フック
5…に沿って締付け部材Aの外リング1を所望程度伸長
せしめて係止する。この時、外リング1の肉厚状に形成
して抗張力を大きくした円周部分(肉厚部分)1aは、
滑り止め具Cの両端c,c′の連結部位Dにあたる外側
縁4a,4bの係止フック5a,5bに係止して取り付
け、連結部位D下位に肉厚部分1aを位置させる。従っ
て、走行時の遠心力によって上記連結部位Dが外方に引
っ張られた場合、上記連結部位Dの下位に位置する外リ
ング1の肉厚部分1aが外方に膨みにくく充分に上記引
っ張りに抗することとなる。
【0014】次に、図3は上記外リング1の肉厚部分1
aの内面任意箇所と、中心に位置する核リング2の外面
とにわたって掛け渡されている腕部3cを他の腕部3b
等に比して肉厚状に形成した請求項2記載の締付け部材
Aを示し、抗張力を大きくした外リング1の肉厚部分1
aと肉厚状の腕部3cとで、走行時の遠心力によって生
じる連結部位Dの外方への引っ張りに抗する力をより一
層高めるものとしており、図示例では外リング1の肉厚
部分1aと腕部3cの肉厚を略同一状(同一線径)とし
ているが、これに何等限定されるものでなく適宜変更可
能である。
【0015】尚、他の構成及び装着方法等にあっては、
上記請求項1の締付け部材Aと同様であるため同一箇所
に同一符号を付してその説明は省略する。また、上記外
リング1の場合と同様腕部3にあっても、図示せしめな
いが腕部3cと相対する腕部をも一緒に肉厚状に形成し
てもよいものである。
【0016】また、図4及び図5は本考案の実施例では
ないが、他の形状の締付け部材A’の一例を示したもの
で、上記図1乃至図3に示した締付け部材Aのような核
リング2が無くなり、そして隣接する腕部3a,3c間
…等の夫々の下端同士を接続して形成した平面略台形状
の掛止部6…が中心に向けて夫々形成されて構成され、
所望な締付け治具(図示省略)を上記掛止部6…に掛止
して該掛止部6…を引っ張って中心方向に引き寄せて締
め付けるタイプであり、本例では当該締付け部材A’の
一の掛止部6aにかかる外リング1の円周部分1aを、
他の円周部分1b及び他の掛止部6b…に比して肉厚状
に形成し(図4)、あるいは円周部分1aを含む一の掛
止部6a全体を他の掛止部6b…及び円周部分1bに比
して肉厚状に形成(図5)して抗張力を大きくしてお
り、上記した締付け部材Aと同様の効果を有する。尚、
上記締付け部材Aにて説明した他の構成作用等は本例
あっても適宜変更可能である。また、掛止部6の形状等
もこれに限定されず、例えば図示せしめないが平面三角
形状のものや、先端に締付け治具掛止用の掛止孔を備え
たもの、あるいはその掛止孔が横広楕円形状のもの等任
意である。
【0017】
【考案の効果】本考案は、外リングと該外リングよりも
小径で且つ外リングと同心円状に位置する核リングとに
複数本の腕部を掛け渡してなるタイヤ滑り止め具の締付
け部材において、上記外リングの円周におけるタイヤ滑
り止め具の両端連結部位に対応する一部所定長さの円弧
部分を締付け部材全体における他の部分よりも肉厚状に
形成して該部の抗張力を大きくしたものであるから、タ
イヤに巻回した滑り止め具の外側縁への取付け時におい
て、外リングの肉厚状に形成した部分をタイヤに巻回し
た滑り止め具の両端連結部位にあたる外側縁の係止フッ
クに係止して取り付ければ、上記連結部位の下位に外リ
ングの抗張力の大きい肉厚部分が位置することとなり、
たとえ滑り止め具の連結部位が走行時の遠心力によって
外方に引っ張られたとしても、その連結部位の下位に位
置する肉厚状部分が外方に膨みにくく上記引っ張りに充
分抗することができるため、タイヤに装着した滑り止め
具のずれを生ぜしめる虞れもなくなり、従来の不具合を
解消して雪路等走行時における安全性を向上させること
ができる。
【0018】また、外リングの円周におけるタイヤ滑り
止め具の両端連結部位に対応する一部所定長さの円弧部
分と該円弧部分から中心に向かう腕部のうちの所望な腕
部とを締付け部材全体における他の部分よりも夫々肉厚
状に形成して上記円弧部分及び腕部の抗張力を大きくす
ることによって、より一層外方への膨みが防止され上記
同様の効果が得られる。
【0019】更に、肉厚状に形成して抗張力を大きくし
た部分は、請求項1では締付け部材における外リングの
円周のタイヤ滑り止め具の両端連結部位に対応する一部
の円弧部分のみ、請求項2では締付け部材における外リ
ングの円周のタイヤ滑り止め具の両端連結部位に対応す
一部の円弧部分とそこから中心に向かう腕部のうちの
所望の腕部とであり、外リングを中心方向へ引張る核リ
ングの張力は従来と変わらないため、締付け部材をタイ
ヤ滑り止め具外側縁に取り付ける際の外リングの伸張作
業における労力は従来の締付け部材と同様であって使用
勝手を何ら損なうことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案締付け部材の一実施例を示す正面図。
【図2】 使用状態を示す正面図
【図3】 請求項2記載の締付け部材の一実施例を示す
正面図
【図4】 締付け部材の本考案には含まれない他の例を
示す正面図
【図5】 締付け部材の本考案には含まれない他の例を
示す正面図
【図6】 従来の締付け部材の使用状態を示す正面図。
【符号の説明】
A,A′:外側締付け部材 1:外リング 1a:肉厚部分 3:腕部 3c:肉厚状の腕部 4:外側縁 C:タイヤ滑り止め具

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外リングと該外リングよりも小径で且つ
    外リングと同心円状に位置する核リングとに複数本の腕
    部を掛け渡してなるタイヤ滑り止め具の締付け部材にお
    いて、上記外リングの円周におけるタイヤ滑り止め具の
    両端連結部位に対応する一部所定長さの円弧部分を締付
    け部材全体における他の部分よりも肉厚状に形成して該
    部の抗張力を大きくしたことを特徴とする両端連結式の
    タイヤ滑り止め具の外側締付け部材。
  2. 【請求項2】 外リングと該外リングよりも小径で且つ
    外リングと同心円状に位置する核リングとに複数本の腕
    部を掛け渡してなるタイヤ滑り止め具の締付け部材にお
    いて、上記外リングの円周におけるタイヤ滑り止め具の
    両端連結部位に対応する一部所定長さの円弧部分と該円
    弧部分から中心に向かう腕部のうちの所望な腕部とを締
    付け部材全体における他の部分よりも夫々肉厚状に形成
    して上記円弧部分及び腕部の抗張力を大きくしたことを
    特徴とする両端連結式のタイヤ滑り止め具の外側締付け
    部材。
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