JP2609002B2 - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP2609002B2
JP2609002B2 JP3092111A JP9211191A JP2609002B2 JP 2609002 B2 JP2609002 B2 JP 2609002B2 JP 3092111 A JP3092111 A JP 3092111A JP 9211191 A JP9211191 A JP 9211191A JP 2609002 B2 JP2609002 B2 JP 2609002B2
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弘隆 土岐
治 涌田
平長 山本
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    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
    • G03G15/6502Supplying of sheet copy material; Cassettes therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H3/00Separating articles from piles
    • B65H3/44Simultaneously, alternately, or selectively separating articles from two or more piles

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば複写機に供され
る給紙装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば複写機には、原稿の画像を転写す
るための用紙を供給する給紙装置が備えられている。こ
のような給紙装置においては、原稿のサイズあるいは拡
大縮小複写等に応じて、複数サイズの用紙を供給し得る
機能が要求されている。この種の従来の給紙装置として
は、例えば図50および図51に示すように、回転可能
な支柱61の回りに箱形の複数の用紙カセット62…が
取り付けられ、支柱61を回転させることにより、各用
紙カセット62を選択的に複写機本体63の給紙口64
に配し得るようにしたものがある。また、他の例として
は、図52および図53に示すように、回転可能な円盤
51上に給紙ガイド52によって、用紙53を収容する
複数の給紙台54…が形成され、円盤51を回転させる
ことによって、各給紙台54から、複写機本体へ用紙5
3を供給するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、給紙装置
は、スペースの有効利用を図るために、例えば複写機の
下に設けられるのが一般的である。従って、このような
給紙装置では、薄型化して数段設けられ、多種類の用紙
を給紙し得るように構成される。これに対し、図50お
よび図51に示した給紙装置では、給紙方向が支柱61
の軸方向と平行になるように用紙カセット62を支柱6
1に取り付ける構造上、複写機の下に設けてスペースの
有効利用を図るというような構造には不向きであり、複
写機に備えた場合に全体として大型化する。
【0004】また、図52および図53に示した給紙装
置では、複写機の下に設ける構造には適用し得るもの
の、円盤51の回転時における必要な平面領域の縮小化
については考慮されておらず、同様に装置が大型化する
という問題点を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の給紙装置は、上
記の課題を解決するために、基体部材に設けられたカセ
ット支持部材に、用紙を収容する用紙カセットが設けら
れ、給紙側に配された上記の用紙カセット内の用紙が給
紙方向へ送り出される給紙装置において、以下の手段を
講じている。
【0006】即ち、上記のカセット支持部材は回転可能
に設けられ、カセット支持部材のほぼ同一平面上には、
複数の用紙カセットがカセット支持部材の回転半径方向
へ移動自在に設けられ、カセット支持部材を回転させる
カセット支持部材回転手段と、各用紙カセットをカセッ
ト支持部材の回転半径方向に駆動するカセット移動手段
と、各用紙カセットが、カセット支持部材の回転時に各
用紙カセットの占める領域が最小となるカセット支持部
材の回転中心寄り位置に移動した後、カセット支持部材
の回転によって給紙側の用紙カセットと非給紙側の用紙
カセットとが切り換わるように、カセット移動手段とカ
セット支持部材回転手段とを制御する制御手段とを備え
ている。
【0007】
【作用】上記の構成によれば、給紙側の用紙カセットと
非給紙側の用紙カセットとが切り換えられる際には、制
御手段の制御により、先ず、各用紙カセットが、カセッ
ト支持部材の回転時に各用紙カセットの占める領域が最
小となるカセット支持部材の回転中心寄り位置に移動す
るように、カセット移動手段が作動する。その後、給紙
側の用紙カセットと非給紙側の用紙カセットとが切り換
わるように、カセット支持部材回転手段が作動する。
【0008】このような動作により、給紙側にある用紙
カセットと非給紙側にある用紙カセットとのサイズおよ
びその縦横の方向に関わらず、各用紙カセットの回転領
域が最小となる状態で、給紙側と非給紙側との用紙カセ
ットの切り換えを行うことができる。従って、装置の小
型化が可能となる。
【0009】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図52に基づ
いて以下に説明する。
【0010】図3に示すように、複写機は、複写機本体
1の下に多段給紙装置2を備えている。この多段給紙装
置2は、最下段から上段に向かって、固定型の給紙カセ
ットユニット3、回転カセット型給紙装置である回転カ
セットユニット4・5、および複写機本体1から排出さ
れた用紙を受ける用紙トレイユニット6を備えている。
これら、各ユニット3〜6は、その両側部、およびこの
部位と対応する多段給紙装置2の外箱部2aの内壁面に
設けられたスライド機構7…によって、正面方向へ引き
出し可能となっている。また、給紙カセットユニット3
および回転カセットユニット4・5に収容されている用
紙は、給紙ローラ8および搬送ローラ9による公知の給
紙方式にて、給紙搬送路10を通じ、複写機本体1へ供
給されるようになっている。多段給紙装置2では、上記
のような構成、および後述する回転カセットユニット4
・5の平面2種回転カセット機構によって、床面積を増
大することなく、複写機本体1への用紙の給紙枚数、あ
るいは縦横送りを含む給紙可能な用紙の種類数の増大を
図っている。
【0011】上記の回転カセットユニット4・5は、図
1および図2に示すように、基体部材であるトレイ10
0を有し、このトレイ100の底壁上の中央部に、カセ
ット支持部材としての大回転板200がトレイ100と
平行、かつ回転可能に設けられている。この大回転板2
00の上には、大回転板200の長手方向の一方側と他
方側とに、大回転板200の長手方向へ直線移動可能に
キャリッジ300が設けられ、各キャリッジ300の上
に、それぞれ、用紙カセット400がトレイ100と平
行、かつ回転可能に設けられている。本実施例におい
て、上記の回転カセットユニット4・5は、用紙カセッ
ト400内の用紙の中心(以下、用紙中心SP と称す
る)と、多段給紙装置2側の給紙部における用紙の搬送
中心線(以下、給紙中心線SLS と称する)とが合致し
た状態で給紙を行うセンタ基準方式を採用している。
【0012】上記の大回転板200は、回転軸201を
中心に回転し、長手方向の両端縁部が、回転軸201を
中心とする円弧状に形成されている。また、用紙を収容
した用紙カセット400等から大回転板200に加わる
垂直荷重は、図11および図15に示すように、トレイ
100の底壁上の支持部材101に取り付けられた複数
の支持ローラ102…と、大回転板200の回転軸20
1に設けられたタイミングベルト230・268用の2
段プーリ204の内部に嵌入されているスラストベアリ
ング103とによって支持されている。上記の支持ロー
ラ102は、図1に示すように、大回転板200の内周
部に45°おきに8個所、大回転板200の外周部に3
0°おきに6個所、合計14個所設けられている。
【0013】大回転板200は、図1に示す、カセット
支持部材回転手段としての180°回転機構210と、
小角度回転機構250とにより駆動されて回転するよう
になっている。180°回転機構210と小角度回転機
構250は、同図に二点鎖線で示す大回転板200の回
転領域EL を避けた位置であって、トレイ100におけ
る給紙側11とは反対側である非給紙側の一方の隅部と
他方の隅部に設けられている。
【0014】180°回転機構210においては、図4
ないし図6に示すように、下支持板211が複数のステ
ー212…によって、トレイ100上にトレイ100と
平行に支持され、上支持板213が下支持板211の上
方に複数のステー214…によって下支持板211と平
行に支持されている。下支持板211と上支持板213
との間には、第1〜第4軸215〜218が設けられ、
上支持板213の上にはDCモータ219が設けられて
いる。上記の第1軸215および第4軸218は、上下
の端部が焼結含油性の軸受220によって回転自在に支
持され、第2軸216および第3軸217は、上下の端
部が上支持板213および下支持板211に固定されて
いる。
【0015】上記の第1軸215の上部には、DCモー
タ219の回転軸に設けられたモータギヤ221と噛み
合うギヤ222が第1軸215に対して回転自在に設け
られ、第1軸215の下部には、ギヤ224がねじ止め
により固定されている。また、第1軸215におけるギ
ヤ222とギヤ224との間には、ギヤ222からギヤ
224への駆動力の伝達を断接するクラッチ223がね
じ止めにより固定されている。第2軸216には上記の
ギヤ224と噛み合う2段ギヤ225が、第3軸217
にはこの2段ギヤ225と噛み合う2段ギヤ226が、
それぞれ、第2および第3軸216・217に対して回
転自在に、Eリング227により位置決めされて設けら
れている。第4軸218には、下支持板211と上支持
板213との間に、2段ギヤ226と噛み合うタイミン
グプーリギヤ228がねじ止めにより固定され、下支持
板211とトレイ100との間に、タイミングプーリ2
29がねじ止めにより固定されている。
【0016】上記のタイミングプーリ229は、タイミ
ングベルト230により、回転軸201に設けられた2
段プーリ204の下段と連結されている。従って、DC
モータ219の動力は、モータギヤ221、ギヤ22
2、クラッチ223、ギヤ224、2段ギヤ225、2
段ギヤ226およびタイミングプーリギヤ228からな
る動力伝達ギヤ群と、タイミングプーリ229と、タイ
ミングベルト230と、2段プーリ204とを介して、
小角度回転機構250における減速比i4 よりも小さい
減速比i3 で、回転軸201に伝達され、これによっ
て、大回転板200が回転するようになっている。
【0017】上記のように180°回転機構210の減
速比i3 を小角度回転機構250の減速比i4 よりも小
さくしているのは、180°回転機構210が、大回転
板200を180°という大きい角度で単に回転させる
ものであること、小角度回転機構250のように、キャ
リッジ駆動機構310およびカセット自転機構410と
の後述のような関連動作を行わず、独立に作動するもの
であることから、小角度回転機構250よりも大回転板
200を高速で回転させて、動作時間の短縮を図るため
である。
【0018】小角度回転機構250においては、図7な
いし図9に示すように、下支持板251が複数のステー
252…によって、トレイ100上にトレイ100と平
行に支持され、上支持板253が下支持板251の上方
に複数のステー254…によって下支持板251と平行
に支持されている。下支持板251と上支持板253と
の間には、第1〜第3軸255〜257が設けられ、下
支持板251の上には、モータ支持部材259によって
パルスモータ258が取り付けられている。上記の第2
軸256および第3軸257は、上部および下部が焼結
含油性の軸受260によって回転自在に支持され、第1
軸255は、上下の端部が上支持板253および下支持
板251に固定されている。
【0019】上記の第1軸255には、パルスモータ2
58の回転軸に設けられたモータギヤ261と噛み合う
2段ギヤ262が、Eリング263にて位置決めされ、
第1軸255に対して回転自在に設けられている。第2
軸256の上部には、上記の2段ギヤ262と噛み合う
ギヤ263が第2軸256に対して回転自在に設けら
れ、第2軸256の下部には、ギヤ264がねじ止めに
より固定されている。また、第2軸256におけるギヤ
263とギヤ264との間には、ギヤ263からギヤ2
64への駆動力の伝達を断接するクラッチ265がねじ
止めにより固定されている。第3軸257には、下支持
板251と上支持板253との間に、ギヤ264と噛み
合うタイミングプーリギヤ266がねじ止めにより固定
され、下支持板251とトレイ100との間に、タイミ
ングプーリ267がねじ止めにより固定されている。
【0020】上記のタイミングプーリ267は、タイミ
ングベルト268により、回転軸201に設けられた2
段プーリ204の上段と連結されている。従って、パル
スモータ258の動力は、モータギヤ261、2段ギヤ
262、ギヤ263、クラッチ265、ギヤ264およ
びタイミングプーリギヤ266からなる動力伝達ギヤ群
と、タイミングプーリ267と、タイミングベルト26
8と、2段プーリ204とを介して、減速比i4 で回転
軸201に伝達され、これによって、大回転板200が
回転するようになっている。
【0021】大回転板200上に設けられた各キャリッ
ジ300は、図1に示すように、大回転板200の幅方
向の両側において、大回転板200と平行に大回転板2
00の長手方向を軸方向として配された2本の摺動支持
軸301・301に支持されて摺動するようになってい
る。各摺動支持軸301は、図10および図11に示す
ように、大回転板200を切り起こして形成された一対
の軸支持部202・202を大回転板200と平行な状
態で貫通し、Eリング302により固定されている。そ
して、キャリッジ300は、その下面側に設けられた軸
受303を介して、上記の摺動支持軸301に摺動自在
に取り付けられている。各キャリッジ300には、図1
に示すように、大回転板200の回転軸201を中心と
する点対称の位置に、カセット移動手段であるキャリッ
ジ駆動機構310と、カセット自転機構410とが設け
られ、キャリッジ300は、キャリッジ駆動機構310
に駆動されて摺動支持軸301上を移動するようになっ
ている。
【0022】キャリッジ駆動機構310においては、キ
ャリッジ300の下面側にパルスモータ311が設けら
れ、キャリッジ300の上面側に固定軸312が設けら
れ、キャリッジ300を上下方向に貫通してプーリ軸3
13が設けられている。上記の固定軸312には、パル
スモータ311の回転軸に設けられたモータギヤ314
と噛み合う2段ギヤ315が、固定軸312に対して回
転自在に設けられている。プーリ軸313は、中央部付
近および上端部が、図12および図13に示すように、
ラジアル軸受317およびラジアル軸受318を介し
て、それぞれ、キャリッジ300およびカセット支持円
板411に支持されている。プーリ軸313における両
ラジアル軸受317・318の間には、上記の2段ギヤ
315と噛み合うプーリギヤ316がねじ止めにより固
定されている。一方、プーリ軸313の下部には、ワイ
ヤプーリ319がねじ止めにより固定されている。従っ
て、パルスモータ311の動力は、モータギヤ314、
2段ギヤ315およびプーリギヤ316からなる動力伝
達ギヤ群を介して、減速比i1 でワイヤプーリ319に
伝達されるようになっている。
【0023】上記のワイヤプーリ319には、ワイヤプ
ーリ319の中央部にねじ止め固定されたワイヤ320
が巻回されている。このワイヤ320の両端部は、図1
0に示すように、ワイヤ320が前記の摺動支持軸30
1に沿って延びるように、軸支持部202の近傍に大回
転板200を切り起こして形成されたワイヤ連結部20
3に、緩み防止用のばね322・322を介して連結さ
れている。以上のような構造により、ワイヤプーリ31
9の回転、即ちパルスモータ311の正転および逆転に
応じて、キャリッジ300が大回転板200の回転軸2
01方向およびその反対方向へ移動するようになってい
る。上記のキャリッジ300の移動に関連して、トレイ
100における非給紙側部位には、図1および図15に
示すように、非給紙側に配されているキャリッジ300
および用紙カセット400がトレイ100から突出し得
るように、切欠き部401が形成されている。
【0024】また、キャリッジ300には、図14およ
び図15にも示すように、カセット自転機構410が設
けられている。このカセット自転機構410において
は、キャリッジ300上に図14に示す3個のスペーサ
412…を介して、用紙カセット400を支持するカセ
ット支持円板411がキャリッジ300と平行に設けら
れている。また、キャリッジ300には、下面側にパル
スモータ413が設けられ、上面側に固定軸414・4
15が設けられ、キャリッジ300を上下方向に貫通し
てカセット回転軸416が設けられている。
【0025】上記の固定軸414には、パルスモータ4
13の回転軸に設けられたモータギヤ417と噛み合う
2段ギヤ418が、固定軸414に対して回転自在に設
けられ、固定軸415には、2段ギヤ418と噛み合う
2段ギヤ419が、固定軸415に対して回転自在に設
けられている。カセット回転軸416は、図17に示す
ように、中央部付近が、ラジアル軸受420を介してカ
セット支持円板411に支持され、下端部が、キャリッ
ジ300の下面に設けられたU形部材421に、焼結含
油性の軸受422を介して支持されている。カセット回
転軸416の上部には、2段ギヤ419と噛み合うカセ
ットギヤ423がねじ止めにより固定されている。従っ
て、パルスモータ413の動力は、モータギヤ417、
2段ギヤ418、2段ギヤ419およびカセットギヤ4
23からなる動力伝達ギヤ群を介して減速比i2 でカセ
ット回転軸416に伝達されるようになっている。
【0026】上記のカセット回転軸416の上端部は、
カセット支持円板411に形成された開口部を通じて、
図16にも示すように、用紙カセット400の下面に複
数のねじ427…によって取り付けられたカセット連結
円板424に挿入されている。このカセット連結円板4
24には係合凹部425が形成され、この係合凹部42
5にカセット回転軸416の上端部に取り付けられた連
結ピン426が嵌合することにより、カセット回転軸4
16が用紙カセット400の中心位置に連結されてい
る。上記のカセット連結円板424とカセット支持円板
411との間には、用紙カセット400を回転自在に支
持するためのスラスト軸受428が配されている。以上
のような構造により、パルスモータ413の正転および
逆転に応じて、用紙カセット400が回転するようにな
っている。
【0027】回転軸201を中心に大回転板200を回
転させる180°回転機構210の動作、大回転板20
0を回転させる小角度回転機構250の動作(以下、θ
軸駆動と称する)、摺動支持軸301・301の方向、
即ち大回転板200の回転半径方向へキャリッジ30
0、即ち用紙カセット400を移動させるキャリッジ駆
動機構310の動作(以下、r軸駆動と称する)、およ
びカセット回転軸416を中心にカセットを回転させる
カセット自転機構410の動作(以下、φ軸駆動と称す
る)は、図18に示す制御手段としてのマイクロコンピ
ュータ(以下、マイコンと称する)20によって制御さ
れるようになっている。即ち、マイコン20は、選択さ
れた用紙を収容している用紙カセット400が、用紙中
心SP を給紙中心線SLsに合致させた状態で、用紙を
給紙可能な給紙位置に配されるように、θ軸駆動とr軸
駆動とφ軸駆動とを同時に制御するようになっている。
このとき、マイコン20は、180°回転機構210の
DCモータ219とクラッチ223、小角度回転機構2
50のパルスモータ258とクラッチ265、キャリッ
ジ駆動機構310のパルスモータ311、およびカセッ
ト自転機構410のパルスモータ413を後述のように
制御する。
【0028】一方、使用する用紙の選択は、操作者によ
るカセット選択キー30の操作に応じて、または図示し
ないセンサによって検出される、複写機本体1の原稿台
に載置された原稿のサイズおよび原稿の縦横の配置状
態、あるいは上記のセンサによる検出信号と拡大縮小複
写の指定等に応じて行われる。本実施例において、回転
カセットユニット4・5の各2個の用紙カセット400
に収容されている用紙をB5判およびA4判の用紙とす
れば、選択し得る用紙は、B5、B5R、A4およびA
4Rとなる。
【0029】上記の構成において、先ず、180°回転
機構210、小角度回転機構250、キャリッジ駆動機
構310およびカセット自転機構410の各動作を個別
に説明する。
【0030】180°回転機構210は、給紙側11の
用紙カセット400と非給紙側の用紙カセット400と
が切り換わるように、大回転板200を、図19に示す
ように、単に180°回転させるものである。このとき
には、DCモータ219の動力が、図4ないし図6に示
す動力伝達ギヤ群、タイミングベルト230および2段
プーリ204を介して、大回転板200の回転軸201
に減速比i3 で増強されて伝達される。大回転板200
が180°回転したときの位置は、図18に示すセンサ
21によって検出され、マイコン20はセンサ21の検
出信号に基づいて、大回転板200が正確な位置に配さ
れるようにDCモータ219を制御する。また、動力伝
達ギヤ群に備えられているクラッチ223は、180°
回転機構210の作動時に、マイコン20の制御によ
り、ONとなってDCモータ219の動力伝達動作を行
い、後述する小角度回転機構250の作動時に、OFF
となってDCモータ219の動力の伝達を遮断する。
【0031】小角度回転機構250によるθ軸駆動で
は、パルスモータ258の動力が、図7ないし図9に示
す動力伝達ギヤ群、タイミングベルト268および2段
プーリ204を介して、大回転板200の回転軸201
に減速比i4 で増強されて伝達される。これにより、大
回転板200が、図20に示すように、小角度回転す
る。この回転は、マイコン20の制御により、給紙側1
1の用紙カセット400に収容されている用紙の用紙中
心SP を、用紙の横送り状態と縦送り状態とに応じて、
給紙中心線SLS と合致させるために行うものである。
動力伝達ギヤ群に備えられているクラッチ265は、小
角度回転機構250の作動時に、ONとなってパルスモ
ータ258の動力伝達動作を行い、180°回転機構2
10の作動時に、OFFとなってパルスモータ258の
動力の伝達を遮断する。
【0032】キャリッジ駆動機構310によるr軸駆動
では、パルスモータ311の動力が、図10および図1
1に示す動力伝達ギヤ群を介して、プーリ軸313に設
けられたワイヤプーリ319に減速比i1 で増強されて
伝達される。キャリッジ駆動機構310は、マイコン2
0に制御されて、給紙側11にあるとき、用紙カセット
400が、切換え位置と、横送り給紙位置と、退行位置
との間で移動するように、キャリッジ300を駆動す
る。
【0033】上記の切換え位置は、両用紙カセット40
0・400がその長辺同士を対向させた状態で、大回転
板200の回転軸201に向かって最も接近する位置で
あり、本実施例においては、両用紙カセット400・4
00の対向辺同士が回転軸201上で当接する位置とし
ている。横送り給紙位置は、給紙側11の用紙カセット
400が、図32に示すように、用紙の横送り状態で、
その給紙方向の先端部を一定のカセット先端設定線Hと
一致させる給紙可能な位置である。退行位置は、給紙側
11の用紙カセット400が、図33に示すように、用
紙の横送り状態と縦送り状態との切り換え時に、その給
紙方向の先端部がカセット先端設定線Hから突出しない
ように退行する位置である。
【0034】上記のような用紙カセット400の切換え
位置、横送り給紙位置および退行位置への移動に伴っ
て、カセット回転軸416は、それぞれ、図21に示
す、カセット回転軸切換え位置PO 、カセット回転軸横
送り位置PH およびカセット回転軸退行位置PR へ移動
する。尚、用紙カセット400の移動は、図22に示す
ようになる。ここで、キャリッジ駆動機構310による
用紙カセット400の移動の説明においては、カセット
回転軸切換え位置PO を基準とし、このカセット回転軸
切換え位置POに対して、大回転板200の回転軸20
1方向、即ちカセット回転軸横送り位置PH 方向を正
(+)方向とし、その反対方向、即ちカセット回転軸退
行位置PR 方向を負(−)方向とする。
【0035】また、キャリッジ駆動機構310は、非給
紙側にあるとき、非給紙側の用紙カセット400が、上
記の切換え位置と、退避位置との間で移動するように、
キャリッジ300を駆動する。上記の退避位置は、非給
紙側の用紙カセット400が、横送り状態と縦送り状態
との切り換えのために回転する給紙側11の用紙カセッ
ト400と干渉しないように、大回転板200の回転軸
201とは反対の方向へトレイ100から突出して、図
33に示すように、その突出方向側の端部を一定の退避
線LB と一致させる位置である。上記のような用紙カセ
ット400の切換え位置および退避位置への移動に伴っ
て、カセット回転軸416は、それぞれ、図38に示す
カセット回転軸切換え位置PO 、および図33に示すカ
セット回転軸退避位置PS へ移動する。
【0036】カセット自転機構410によるφ軸駆動で
は、パルスモータ413の動力が、図14および図15
に示す動力伝達ギヤ群を介して、カセット回転軸416
に減速比i2 で増強されて伝達される。カセット自転機
構410は、マイコン20に制御されて、用紙が横また
は縦の選択された送り方向となるように、用紙カセット
400を回転させると共に、θ軸駆動による大回転板2
00の回転に応じて、用紙の給紙方向の端縁部が給紙方
向と垂直をなすように、用紙カセット400を回転させ
る。また、カセット自転機構410は、180°回転機
構210による大回転板200の回転時、および給紙側
11の用紙カセット400の横送り状態と縦送り状態と
の切り換え時に、非給紙側の用紙カセット400が、そ
の長辺を給紙中心線SLS と垂直にするように制御され
る。
【0037】以上の180°回転機構210による大回
転板200の駆動と、θ軸駆動、r軸駆動およびφ軸駆
動によって、給紙側11の用紙カセット400と非給紙
側の用紙カセット400との切り換え、給紙側11の用
紙カセット400の縦横切り換えが行われる。
【0038】ここで、回転カセットユニット4における
2個の用紙カセット400をカセットNo.1とカセット
No.2とした場合、これらカセットNo.1・No.2の給
紙側11における形態は、下記のように、モデル1〜4
の4種類存在する。
【0039】モデル1−カセットNo.1の横送り形態 モデル2−カセットNo.1の縦送り形態 モデル3−カセットNo.2の横送り形態 モデル4−カセットNo.2の縦送り形態 また、カセットNo.1・No.2が上記の4種類のモデル
から、それぞれ、他の3種類のモデルに移行するときの
動作のパターンは12種類ある。しかしながら、その半
数の6パターンについては、全く逆の動作であるから、
基本的には、図23に示す6パターンとなる。尚、同図
では、実線にて正のパターン、破線にて逆のパターンを
示し、また各モデルにおいて、右側を給紙側11、左側
を非給紙側としている。
【0040】上記の各パターンは、下記の4種類の動作
モード、即ちモード1〜4を組み合わせることによって
構成することができる。
【0041】モード1−給紙側11の用紙カセット40
0の縦送り状態と横送り状態とを切り換える動作 モード2−給紙側11の用紙カセット400と非給紙側
の用紙カセット400とが切り換えられた後、給紙側1
1の用紙カセット400を横送り状態に配置する動作 モード3−給紙側11の用紙カセット400と非給紙側
の用紙カセット400とが切り換えられた後、給紙側1
1の用紙カセット400を縦送り状態に配置する動作 モード4−給紙側11の用紙カセット400と非給紙側
の用紙カセット400とを切り換える動作 また、上記のモード1〜4の逆の動作を行うモードを逆
モード1〜4とすると、モデルを変更する際の上記の動
作パターンは、モード1〜4および逆モード1〜4によ
り、図24のように構成することができる。尚、逆モー
ド1〜4の動作は、対応するモータを逆回転させること
により得ることができる。
【0042】そして、マイコン20は、図23に示した
モデル切り換えパターンと、これに対応する図24に示
したモードとを記憶しており、給紙する用紙として、B
5、B5R、A4、A4Rのうちの何れかが選択された
ときに、そのときに行うべきモデル切り換えパターンに
対応するモードを実行する。これにより、選択された用
紙が、選択された送り方向で給紙位置に配される。ま
た、上記のような、一連の制御動作である4種類のモー
ドによって、180°回転機構210、小角度回転機構
250、キャリッジ駆動機構310およびカセット自転
機構410を制御していることにより、これら各機構に
対する制御の構成が簡素化されている。
【0043】次に、マイコン20の制御によるモード1
〜4の動作を以下に説明する。
【0044】先ず、モデル1からモデル2へ切り換える
場合のモード1の動作について説明する。このとき、給
紙側11にB5判用の用紙カセット400が配され、非
給紙側にA4判用の用紙カセット400が配されている
ものとする。
【0045】モード1においては、動作時間の短縮を図
るため、小角度回転機構250により大回転板200を
回転させるθ軸駆動、およびカセット自転機構410に
より用紙カセット400を回転させるφ軸駆動に対する
図25に示す制御と、キャリッジ駆動機構310により
キャリッジ300を移動させるr軸駆動に対する図26
に示す制御とが同時に行われる。このように、θ軸駆
動、φ軸駆動およびr軸駆動を同時に制御するのは、他
のモード2〜3においても同様である。
【0046】尚、同図におけるθは、図32に示すよう
に、大回転板200の回転軸201の変位量、即ち回転
角度を示している。この回転角度は、大回転板200の
長手方向に延びる大回転板中心線SLL 、即ち両用紙カ
セット400・400のカセット回転軸416・416
と大回転板200の回転軸201とを通る直線が、給紙
中心線SLS と平行な状態から回転した角度を示してい
る。また、上記のθは、反時計回り方向を正(+)、時
計回り方向を負(−)としている。φA ・φは、上
記の大回転板中心線SLに対する用紙カセット40
0の回転角度を示している。この回転角度は、用紙カセ
ット400が横送り状態Aa1 にあるときに給紙中心線
SLsと垂直をなすカセット中心線SLC が、上記の大
回転板中心線SLL と垂直な状態から回転した角度を示
し、同様に、反時計回り方向を正(+)、時計回り方向
を負(−)としている。rA ・rB は、それぞれ、図2
1において示した各カセット回転軸切換え位置PO に対
しての、両キャリッジ300・300の移動による各カ
セット回転軸416の移動量を示している。この移動量
は、前述のように、カセット回転軸切換え位置PO から
回転軸201方向への移動を負(−)、その反対方向へ
の移動を正(+)としている。
【0047】上記のθ軸駆動、r軸駆動およびφ軸駆動
に対する同時制御において、θ軸駆動、r軸駆動および
φ軸駆動は、各減速比i1 、i2およびi4 の設定によ
り、本実施例では、r:φ:θ=2mm:1°:0.5°
の関係を維持しながらの等速度運動により行われる。こ
の動作は、駆動源であるパルスモータ258、パルスモ
ータ311およびパルスモータ413を、本実施例にお
いて、100PPS、7.5°/stepという同一周波
数にて駆動することにより行われている。
【0048】モデル1の状態からモード1の動作が行わ
れた場合、図25および図26の制御によって、図27
に示すように、B5判の用紙を収容した給紙側11のカ
セットAは、実線で示すスタート時a1 の横送りの状態
Aa1 から、経過時間b1 、c1 、d1 に応じて、2点
鎖線で示す状態Ab1 、状態Ac1 を経て、縦送りの状
態Ad1 に変位する。この動作中において、カセットA
の給紙方向の先端部は、一定のカセット先端設定線Hか
らはみ出ることなく、ほぼこのカセット先端設定線Hに
沿って変位する。このカセット先端設定線Hは、カセッ
トAが横送り状態または縦送り状態の給紙位置に配され
ているときのカセットAの給紙方向先端位置と一致す
る。また、カセットAの回転中心であるカセット回転軸
416をカセット回転軸GA 、カセットBのカセット回
転軸416をカセット回転軸GB とすると、カセット回
転軸GA は、カセットAの状態Aa1 〜Ad1 に対応し
て、GA 1 〜GA 1 のように変位する。
【0049】一方、非給紙側のカセットBは、カセット
Aとの干渉を避けるため、実線で示すスタート時a1
横送りの状態Ba1 から、経過時間b1 、c1 、d1
応じて、2点鎖線で示す状態Bb1 、状態Bc1 を経
て、状態Bd1 に変位する。従って、カセット回転軸G
B は、カセットBの状態Ba1 〜Bd1 に対応して、G
B 1 〜GB 1 に変位する。
【0050】上記のカセットAの横送り状態Aa1 のと
きには、図28に示すように、多段給紙装置2の給紙中
心線SLS と、カセットAに片側基準で収容されている
用紙の用紙中心SP とを一致させるため、給紙中心線S
S に対してカセット回転軸GA がオフセットした状態
となっている。これは、カセットAに収容されているB
5判用紙の用紙中心SP が、カセット回転軸GA に対し
てオフセットした状態で収容されていることによる。用
紙中心SP とカセット回転軸GA とがオフセットするの
は、図29に示すように、縦送り状態のカセットA内に
B5判用紙が収容されている場合、図30に示すよう
に、横送り状態のカセットA内にA4判用紙が収容され
ている場合、および図31に示すように、縦送り状態の
カセットA内にA4判用紙が収容が収容されている場合
についても同様であり、それぞれの場合において、カセ
ット回転軸GA が給紙中心線SLS に対してオフセット
した状態に配される。
【0051】従って、給紙側11のカセットAの横送り
状態Aa1 のとき、即ちスタート時のa1 時間において
は、図32に示すように、図28に示した用紙中心SP
を給紙中心線SLS と一致させるため、θ軸駆動によっ
て大回転板200が−θだけ回転した状態となる。ま
た、用紙の給紙側端縁部を給紙中心線SLS と垂直にす
るため、φ軸駆動によってカセット回転軸GA が同図に
示す+φA だけ回転した状態となる。また、カセットA
における給紙方向の先端位置をカセット先端設定線Hと
一致させるため、r軸駆動によってキャリッジ300す
なわちカセット回転軸GA が同図に示す+rA だけ移動
した状態となる。一方、非給紙側のカセットBにおいて
は、カセット回転軸GB が、φA と等しい角度+φB
け回転し、かつ+rBだけ移動した状態となる。
【0052】b1 時間においては、大回転板200が、
θ=0°で回転していない状態、即ち大回転板中心線S
L を給紙中心線SLS と平行にして停止している状態
である。このとき、カセットAにおいては、カセット回
転軸GA が、φ軸駆動によって負方向へ等速回転中であ
り、r軸駆動によってカセットAの給紙方向先端がカセ
ット先端設定線Hからはみ出さないように、先のGA
1 位置に対して負方向へ移動中である。一方、カセット
Bにおいては、c1 時間の状態について示した図33に
示すように、カセット回転軸GB が、φB =0°で回転
していない状態、即ちカセット中心線SLC が大回転板
中心線SLL に対して垂直で停止している状態となり、
かつカセット回転軸GB がカセット回転軸切換え位置P
O から最も正方向へ移動した、本実施例においてはrB
=101mmとなるカセット回転軸退避位置PS にて停
止している状態となる。従って、カセットBは、端部が
トレイ100から退避線LB まで突出し、大回転板20
0の回転軸201から最も離れた退避位置にて、カセッ
ト中心線SLC が給紙中心線SLS と垂直をなす状態で
停止している。
【0053】c1 時間においては、図33に示すよう
に、大回転板200と非給紙側のカセットBとが、b1
時間と全く同じ状態である。給紙側11のカセットAに
おいては、カセット回転軸GA が、φ軸駆動によって負
方向へ等速回転中であり、r軸駆動によってカセット回
転軸退行位置PR へ移動した状態である。尚、同図にお
いて、カセット回転軸GA はφA =−75°回転した状
態にある。
【0054】d1 時間はモード1の動作の終了時であ
る。このときには、図34に示すように、図31に示し
た用紙中心SP を給紙中心線SLS と一致させるため、
θ軸駆動によって大回転板200が同図に示す+θだけ
回転して停止している。カセットAにおいては、用紙の
給紙側端縁部を給紙中心線SLS と垂直にするため、φ
軸駆動によってカセット回転軸GA が、カセット中心線
SLC を給紙中心線SLS と平行にするように、−φA
回転した状態となる。また、カセットAの給紙方向の先
端部をカセット先端設定線Hと一致させるため、r軸駆
動によってカセット回転軸GA が同図に示す+rA だけ
移動した状態となる。一方、非給紙側のカセットBにお
いては、カセット回転軸GB が、−φB だけ回転し、か
つBa1 の状態と等しい移動量である+rB だけ移動し
た状態となる。
【0055】次にモード2の動作について説明する。
【0056】モード2は、前述のように、給紙側11の
用紙カセット400と非給紙側の用紙カセット400と
が切り換えられた後、給紙側11の用紙カセット400
を横送りに配置する動作である。モード2の動作が行わ
れた場合、図35および図36の制御によって、図37
に示すように、カセットA・Bは、実線で示すスタート
時a2 の状態Aa2 ・Ba2 、即ち両カセットA・Bが
最も接近した状態から、経過時間b2 、c2 に応じて、
それぞれ、2点鎖線で示す状態Ab2 ・Bb2 を経て相
互に離間して行き、状態Ac2 ・Bc2 に達し、カセッ
トAは、横送り状態となる。このとき、カセットA・B
のカセット回転軸GA ・GB は、カセットA・Bの状態
Aa2 〜Ac2 、Ba2 〜Bc2 に対応して、それぞ
れ、GA 2 〜GA 2 、GB 2 〜GB 2 ように変
位する。
【0057】モード2の動作のスタート時であるa2
間においては、図38に示すように、大回転板200
が、θ=0°で停止している状態となる。このとき、φ
A =0°かつφB =0°で、カセットA・Bのカセット
中心線SLC は共に、大回転板中心線SLL および給紙
中心線SLS に対して垂直となり、また、rA =0かつ
B =0で、カセットA・Bの両カセット回転軸GA
B がそれぞれのカセット回転軸切換え位置PO にあ
る。
【0058】b2 時間においては、θ軸駆動によって大
回転板200が負方向へ回転中である。このとき、カセ
ットA・Bのカセット中心線SLC は共にまだ、大回転
板中心線SLL に対して垂直である。また、両カセット
回転軸GA ・GB は、r軸駆動によってカセット回転軸
切換え位置PO から、それぞれ、正方向へ移動中であ
る。
【0059】c2 時間はモード2の動作の終了時であ
る。このときには、用紙中心SP を給紙中心線SLS
一致させるため、図39に示すように、θ軸駆動によっ
て大回転板200が同図に示す−θだけ回転して停止し
ている。カセットAにおいては、用紙の給紙側端縁部を
給紙中心線SLS と垂直にするため、φ軸駆動によって
カセット回転軸GA が、カセット中心線SLC を給紙中
心線SLS と垂直にするように、+φA 回転した状態と
なる。また、カセットAの給紙方向の先端部をカセット
先端設定線Hと一致させるため、r軸駆動によってカセ
ット回転軸GA が同図に示す+rA だけ移動した状態と
なる。一方、非給紙側のカセットBにおいては、カセッ
ト回転軸GB が、φA と等しい角度の+φB だけ回転
し、かつrAよりも少ない移動量の+rB だけ移動した
状態となる。
【0060】次にモード3の動作について説明する。
【0061】モード3は、前述のように、給紙側11の
用紙カセット400と非給紙側の用紙カセット400と
が切り換えられた後、給紙側11の用紙カセット400
を用紙の縦送り状態に配置する動作である。モード3の
動作が行われた場合、図40および図41の制御によっ
て、図42に示すように、カセットA・Bは、スタート
時a3 の両カセットA・Bが最も接近した状態Aa3
Ba3 から、経過時間b3 、c3 、d3 に応じて変位
し、最終的に、カセットAが縦送り状態となり、カセッ
トBがカセットAと垂直のBd3 の状態となる。このと
き、カセット回転軸GA ・GB は、それぞれ、GA 3
〜GA 3 、GB 3 〜GB 3 ように変位する。
【0062】モード3の動作のスタート時であるa3
間においては、図43に示すように、前記の図38に示
したモード2におけるa2 時間と同じ状態である。
【0063】b3 時間においては、大回転板200はa
3 と変わらず停止の状態である。このとき、カセットA
においては、カセット回転軸GA が、φ軸駆動によって
負方向へ等速回転中であり、r軸駆動によって、カセッ
トAの給紙方向先端がカセット先端設定線Hからはみ出
さないで回転し得るカセット回転軸退行位置PR に、カ
セット回転軸切換え位置P0 から−rA だけ移動した状
態となる。一方、カセットBにおいては、c3 時間の状
態について示した図44に示すように、カセット回転軸
B が、φB =0°で、即ちカセット中心線SLC が大
回転板中心線SLL と垂直をなして停止している状態と
なり、かつカセット回転軸GB がカセット回転軸退避位
置PS にて停止している状態となる。以後の図44に示
すc3 時間の動作、および図45に示すd3 時間につい
ては、前述のモード1における図33および図34に示
したc1 時間およびd1と同一の動作が行われる。
【0064】尚、以上のモード1ないし3の説明におい
ては、カセットAにB5判の用紙が収容されている場合
の制御量について示しており、カセットAに他のサイズ
の用紙が収容されている場合には、当然、上記の制御量
も変化する。
【0065】モード4の動作は、図46に示すように、
大回転板200を180°回転させることにより給紙側
の用紙カセット400と非給紙側の用紙カセット400
とを切り換える動作である。このときには、両用紙カセ
ット400の長辺同士が対向する状態で、両用紙カセッ
ト400が大回転板200の回転軸201方向に最も接
近する位置、即ち両カセット回転軸416がカセット回
転軸切換え位置PO に配された状態で大回転板200の
回転が行われる。このモード4の動作のみは、上記のθ
軸駆動、φ軸駆動およびr軸駆動に対して独立に行われ
る。
【0066】上記のように、本実施例の回転カセットユ
ニット4・5においては、180°回転機構210に駆
動される大回転板200の回転により、同一平面上に設
けられた2個の用紙カセット400・400の切り換え
が行われ、キャリッジ駆動機構310の駆動により、給
紙方向の先端部をカセット先端設定線Hと一致させるた
めの給紙側11の用紙カセット400の移動が行われる
ようになっている。
【0067】また、回転カセットユニット4・5では、
給紙側11の用紙カセット400と非給紙側の用紙カセ
ット400とを切り換える際に、両用紙カセット400
・400を、大回転板200の回転時に両用紙カセット
400・400の占める領域が最小となる、大回転板2
00の回転中心寄り位置に移動させているので、両用紙
カセット400・400の切り換えに必要な平面領域が
小さくなり、装置の小型化を図ることができる。
【0068】即ち、例えば図47に示すように、給紙側
11の用紙カセット400が回転可能となる、両用紙カ
セット400・400が離間した状態で、これら用紙カ
セット400・400を切り換えのために回転させた場
合には、両用紙カセット400・400の回転領域が大
きくなる。これに対し、本実施例における回転動作であ
る図48に示す状態で、用紙カセット400・400を
回転させた場合には、用紙カセット400・400の回
転領域が小さくてすむ。
【0069】また、給紙側11の用紙カセット400が
縦送り状態に配されており、両用紙カセット400・4
00を、この状態からそのまま寄せて、即ち、図49に
示すように、給紙側11の用紙カセット400の短辺が
非給紙側の用紙カセット400の長辺と対向する状態
で、大回転板200の回転時に両用紙カセット400・
400の占める領域が最小となるように両用紙カセット
400・400を寄せて、大回転板200を回転させる
場合であっても、用紙カセット400・400を寄せな
いで回転させる場合よりも、回転領域を小さくすること
ができる。
【0070】上記のように、本回転カセットユニット4
・5は、両用紙カセット400・400の方向が異なる
場合、および両用紙カセット400・400のサイズが
異なる場合に関わらず、キャリッジ駆動機構310によ
る両用紙カセット400・400の移動によって、常
に、用紙カセット400・400が占める領域が最小と
なる状態で両用紙カセット400・400の切り換えを
行うことができるので、キャリッジ300上に配する用
紙カセット400を適宜サイズの異なるものに変更可能
な給紙装置に対して特に有効である。
【0071】
【発明の効果】本発明の給紙装置は、以上のように、カ
セット支持部材が回転可能に設けられ、カセット支持部
材のほぼ同一平面上には、複数の用紙カセットがカセッ
ト支持部材の回転半径方向へ移動自在に設けられ、カセ
ット支持部材を回転させるカセット支持部材回転手段
と、各用紙カセットをカセット支持部材の回転半径方向
に駆動するカセット移動手段と、各用紙カセットが、カ
セット支持部材の回転時に各用紙カセットの占める領域
が最小となるカセット支持部材の回転中心寄り位置に移
動した後、カセット支持部材の回転によって給紙側の用
紙カセットと非給紙側の用紙カセットとが切り換わるよ
うに、カセット移動手段とカセット支持部材回転手段と
を制御する制御手段とを備えている構成である。
【0072】これにより、給紙側にある用紙カセットと
非給紙側にある用紙カセットとのサイズおよびその縦横
の方向に関わらず、各用紙カセットの回転領域が最小と
なる状態で、給紙側の用紙カセットと非給紙側の用紙カ
セットとの切り換えを行うことができ、装置を小型化す
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す回転カセットユニット
の平面図である。
【図2】図1におけるU方向矢視図である。
【図3】図1に示した回転カセットユニットを備えてい
る多段給紙装置の構造を示す正面図である。
【図4】図5におけるO−O線矢視断面図である。
【図5】図1に示した180°回転機構を拡大して示す
正面図である。
【図6】図5に示した180°回転機構の側面図であ
る。
【図7】図8におけるP−P線矢視断面図である。
【図8】図1に示した小角度回転機構を拡大して示す正
面図である。
【図9】図8に示した小角度回転機構の側面図である。
【図10】図1に示した大回転板の一方側に設けられて
いるキャリッジ駆動機構とカセット自転機構とを拡大し
て示す、図11におけるQ−Q線矢視断面図である。
【図11】図1に示したカセット自転機構の正面図であ
る。
【図12】図10に示したプーリ軸回りの構造を示す平
面図である。
【図13】図12におけるR−R線矢視断面図である。
【図14】図1に示した大回転板の他方側に設けられて
いるキャリッジ駆動機構とカセット自転機構とを拡大し
て示す、図15におけるT−T線矢視断面図である。
【図15】図1に示したカセット自転機構の正面図であ
る。
【図16】図15に示したカセット回転軸回りの構造を
示す平面図である。
【図17】図16におけるS−S線矢視断面図である。
【図18】図1に示した回転カセットユニットにおける
制御系の構成を示すブロック図である。
【図19】図4ないし図6に示した180°回転機構の
動作を示す説明図である。
【図20】図7ないし図9に示した小角度回転機構の動
作を示す説明図である。
【図21】図10および図11に示したキャリッジ駆動
機構の動作を示す概略の平面図である。
【図22】図21に示したキャリッジの移動に伴う用紙
カセットの移動を示した概略の正面図である。
【図23】図4ないし図17に示した180°回転機
構、小角度回転機構、キャリッジ駆動機構およびカセッ
ト自転機構によって行われる用紙カセットのモデル切り
換えパターンを示す説明図である。
【図24】図23に示した各モデル切り換えパターンに
おけるモデル切り換え動作の際に、図18に示したマイ
クロコンピュータの制御動作によって行われるモードを
示す説明図である。
【図25】図24に示したモード1における、大回転板
の回転軸の回転角度(θ)および給紙側と非給紙側との
用紙カセットにおけるカセット回転軸の回転角度
(φA 、φB )と、時間との関係を示すグラフである。
【図26】図24に示したモード1における、給紙側お
よび非給紙側のキャリッジの移動量(rA 、rB )と時
間との関係を示すグラフである。
【図27】図25に示した大回転板の回転軸およびカセ
ット回転軸の回転と、図26に示したキャリッジの移動
とに伴う、a1 ないしd1 時間におけるカセット回転軸
の位置と用紙カセットの位置とを示す説明図である。
【図28】B5判用紙を収容して横送り状態に配された
用紙カセットにおける、給紙中心線SLS と用紙中心S
P とカセット回転軸GA との関係を示す説明図である。
【図29】B5判用紙を収容して縦送り状態に配された
用紙カセットにおける、給紙中心線SLS と用紙中心S
P とカセット回転軸GA との関係を示す説明図である。
【図30】A4判用紙を収容して横送り状態に配された
用紙カセットにおける、給紙中心線SLS と用紙中心S
P とカセット回転軸GA との関係を示す説明図である。
【図31】A4判用紙を収容して縦送り状態に配された
用紙カセットにおける、給紙中心線SLS と用紙中心S
P とカセット回転軸GA との関係を示す説明図である。
【図32】図25および図26に示したモード1におけ
るa1 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図33】図25および図26に示したモード1におけ
るc1 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図34】図25および図26に示したモード1におけ
るd1 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図35】図24に示したモード2における、大回転板
の回転軸の回転角度(θ)および給紙側と非給紙側との
用紙カセットにおけるカセット回転軸の回転角度
(φA 、φB )と、時間との関係を示すグラフである。
【図36】図24に示したモード2における、給紙側お
よび非給紙側のキャリッジの移動量(rA 、rB )と時
間との関係を示すグラフである。
【図37】図35に示した大回転板の回転軸およびカセ
ット回転軸の回転と、図36に示したキャリッジの移動
とに伴う、a2 ないしc2 時間におけるカセット回転軸
の位置と用紙カセットの位置とを示す説明図である。
【図38】図35および図36に示したモード2におけ
るa2 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図39】図35および図36に示したモード2におけ
るc2 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図40】図24に示したモード3における、大回転板
の回転軸の回転角度(θ)および給紙側と非給紙側との
用紙カセットにおけるカセット回転軸の回転角度
(φA 、φB )と、時間との関係を示すグラフである。
【図41】図24に示したモード3における、給紙側お
よび非給紙側のキャリッジの移動量(rA 、rB )と時
間との関係を示すグラフである。
【図42】図40に示した大回転板の回転軸およびカセ
ット回転軸の回転と、図41に示したキャリッジの移動
とに伴う、a3 ないしd3 時間におけるカセット回転軸
の位置と用紙カセットの位置とを示す説明図である。
【図43】図40および図41に示したモード3におけ
るa3 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図44】図40および図41に示したモード3におけ
るc3 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図45】図40および図41に示したモード3におけ
るd3 時間の大回転板とキャリッジと用紙カセットとの
状態を示す説明図である。
【図46】図24に示したモード4における大回転板の
回転動作を示す説明図である。
【図47】図1に示した回転カセットユニットにおい
て、給紙側の用紙カセットが回転可能となる状態に給紙
側および非給紙側の用紙カセットを配した状態で、これ
ら両用紙カセットを切り換えた場合に、両用紙カセット
が占める回転領域を示す説明図である。
【図48】図47に示した状態の両用紙カセットを回転
領域が最小となる状態で最も接近させて切り換えた場合
に、両用紙カセットが占める回転領域を示す説明図であ
る。
【図49】図48に示した状態に対し、一方の用紙カセ
ットの長辺と他方の用紙カセットの短辺とを対向させ
て、両用紙カセットを回転領域が最小となる状態で最も
接近させて切り換えた場合に、両用紙カセットが占める
回転領域を示す説明図である。
【図50】従来の給紙装置を示す概略の斜視図である。
【図51】図50に示した給紙装置における支柱への用
紙カセットの他の取り付け構造を示す概略の斜視図であ
る。
【図52】他の従来の給紙装置を示す概略の平面図であ
る。
【図53】図52に示した給紙装置による給紙状態を示
す概略の正面図である。
【符号の説明】
1 複写機本体 2 多段給紙装置 4 回転カセットユニット 5 回転カセットユニット 11 給紙側 20 マイクロコンピュータ(制御手段) 100 トレイ(基体部材) 200 大回転板(カセット支持部材) 201 回転軸 210 180°回転機構(カセット支持部材回転手
段) 250 小角度回転機構 300 キャリッジ 310 キャリッジ駆動機構(カセット移動手段) 400 用紙カセット 410 カセット自転機構

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体部材に設けられたカセット支持部材
    に、用紙を収容する用紙カセットが設けられ、給紙側に
    配された上記の用紙カセット内の用紙が給紙方向へ送り
    出される給紙装置において、上記のカセット支持部材は
    回転可能に設けられ、カセット支持部材のほぼ同一平面
    上には、複数の用紙カセットがカセット支持部材の回転
    半径方向へ移動自在に設けられ、カセット支持部材を回
    転させるカセット支持部材回転手段と、各用紙カセット
    をカセット支持部材の回転半径方向に駆動するカセット
    移動手段と、各用紙カセットが、カセット支持部材の回
    転時に各用紙カセットの占める領域が最小となるカセッ
    ト支持部材の回転中心寄り位置に移動した後、カセット
    支持部材の回転によって給紙側の用紙カセットと非給紙
    側の用紙カセットとが切り換わるように、カセット移動
    手段とカセット支持部材回転手段とを制御する制御手段
    とを備えていることを特徴とする給紙装置。
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DE69213807T DE69213807T2 (de) 1991-04-23 1992-04-22 Zuführvorrichtung
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