JP2603288B2 - 掃除用流し装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はトイレルーム内等に設けられる掃除用流し装
置に関するものである。

（従来の技術及びその問題点） トイレルーム内に掃除用流し台を含む掃除用流しのブ
ースが画成されることが多く、掃除用流しは建物の床上
に陶製の流し台を据付設置し、床下に排水管を埋設し、
これと流し台の排水口を接続し、床には汚水が飛び跳ね
て滴下したりするのでこの場合には床をモップで払掃し
たりする必要があり、床の汚水集中排水のために床に排
水口を別途設けることが好ましいが、この場合別途穿孔
配管を床に行う必要があって建物床の構造の複雑化、施
工の面倒、煩雑化、コストアップを招く。一方、流し台
やモップから発生した臭気は天井に設けた排臭ファンで
排臭しているが、気流が下から上へ流れ、作業環境上好
ましくない。

本発明は以上に鑑みなされたもので、その目的とする
処は、床排水を行える掃除用流しを簡素な構成で施工容
易化を図りつつ企図し得るようにしたことにある。

（問題点を解決するための手段） 以上の問題点を解決するための手段は、排水口を備え
る床パン部と、該床パンの端部から上方に膨出し、上方
に開放され、四周及び排水口を備える底を有する深凹状
で前記床パンと一体に形成された掃除用流し台部とから
なるユニットと、該ユニットの床パン部、掃除用流し台
部を下から支持し、前記排水口と接続する排水管を収納
支持する支持枠とからなり、ユニットに排臭口を設け、
排臭口を支持枠に収納支持された排気管に接続した。

（上記手段による作用） 上記手段によれば、排水口付床パン、流し台が一体化
し、これの下に配管を備えるので、トイレルーム内に設
置し、配管を他の配管ユニットと接続し、周りを壁パネ
ルや仕切パネルで囲むだけで掃除用流し乃至これを備え
たブースが形成でき、また、ユニットに排臭口を設け、
この排臭口を、支持枠に収納支持された排気管に接続し
たので、ブース内の臭気を上昇させることなく、効率的
に排臭することができる。

（実施例） 次に本発明の好適する一実施例を添付図面を参照しつ
つ詳述する。

第１図は床配管ユニットを含む掃除用流しブースの斜
視図、第２図は第１図２−２線断面図、第３図は第２図
の３−３線拡大断面図、第４図はトイレルームの模式的
平面図である。

第４図において１は建物躯体で、躯体１内の空間1S内
にトイレルーム２が壁パネル2a〜2dにより画成され、ト
イレルーム２内には仕切パネル2e,2f,2g、ドア2h…等に
より大便器ブース2i…が画成され、ブース2i…内には大
便器３…が配設され、該ブース2i…の反対側には小便器
４…が配置されている。

以上のトイレルーム２内の例えば大便器ブースの内の
一方の端のもの2i′の外側に掃除用流しのブース５を設
ける。該ブース５は壁パネル2aの一部2a′、壁パネル2b
の一部２′、前記ブース2i′の仕切パネル2e及びドア６
でトイレルーム２内に画成される。

掃除用流し装置11は第１図、第２図に示す如くで、平
面視矩形をなし、上の床パン、流し台のユニットと、下
の支持枠、配管のユニットからなる。上のユニット25は
第１図中右を前記したドア６による出入り側として前半
部に床パン部12を備える。床パン部12は平面視略正方形
の床部13とこれの周端に起設された囲繞起片14とからな
り、起片14は床部13の端縁から一体に起立して床部13と
一体に、又起片各部は一体に連続して形成されている。
床部13の中央部には排水口15を形成して床面を排水口15
方向に若干傾斜させ、図では排水口15に目皿16を脱着自
在に取り付けた。

以上の床パン部12の後方には隣接して流し台部17を設
ける。流し台部17は上方に開放した深凹状で平面視横長
の方形をなし、床パン部12の後端から前片18が屈曲起立
し、前片18の下部が起片14の後片をなす。前片18を含む
周片19は左右の片19aが床パン部12の左右の起片14a,14a
の外面と連続し、後片19bは掃除用流し装置11の後面を
なし、前片18を含む周片19は上縁18a,19cから内側に屈
曲垂下して底20aを有するボール部20を構成、ボール部2
0の周片20bの左右の片20c,20cの上部には前後方向に長
い開口21が夫々形成され、開口21はボール部20の周片20
bと外側の周片19間の空間22に連通し、空間22は上縁18
a,19cで塞いで下に開放されている。以上のボール部20
の底片20a中央部には排水口23を設け、実施例ではこれ
に目皿24を脱着自在に装着した。

以上の流し台部17、底パン部12は各部全一体にFRPで
成形し、実施例では一体成形したが別体に成形して接着
しても良く、一体はかかる一体的な成形も含むものであ
る。

流し台部17、床パン部12を含む流し台のユニット25の
下には配管ユニット26を配設する。配管ユニット26は前
記床パンに流し台のユニット25を支持する平面視矩形立
方状の支持枠27を備え、支持枠27はアングル材等からな
る平面視矩形の上下の枠27a,27b及び四隅の起枠27c…、
必要に応じて設けられる補強枠等からなる。支持枠27内
には排水管28、排気管29を収納支持せしめ、排水管28は
接続管30、ジョイント31,32を介して床パン部12の排水
口15、流し台17のボール部底の排水口23と接続する。

流し台部17の既述の左右の開口21には正面にギャラリ
開口33a等を設けた排臭ダクト33を空間22内に箱状本体3
3bが臨むように嵌着設置し、ダクト33の下の通孔33cと
配管34を介して既述の排気管29に接続し、配管34は空間
22内を垂下して通気管に接続される。

尚図中、35は壁パネル2b′に設けられ、流し台部17上
に臨むカランで、カラン35は配管ユニット26に設けた給
水管36、或はパネル2b裏側で給水管と接続しても良く、
37,37はモップで、壁パネル2a′に止着した金具38,38で
吊下支持した。

以上においては、モップ37等を流し台部17内で洗浄
し、汚水は排水管28を介して排出され、又床パン部12上
に滴下した汚水は排水口15を介して排水管28に排出さ
れ、排水管28や排気管29等は隣接する配管ユニットに接
続されている。一方、流し台部17内で発生した臭気は排
臭チャンバ33のギャラリ排臭用開口33aから吸引されて
配管34、排気管29により吸引排出され、この場合低位の
開口33aからブース５内の臭気、吊下げたモップ等から
の臭気も吸引排臭され、臭気は上昇することなくブース
の下位内で排臭されることとなり、効果的な排臭がなさ
れる。

（発明の効果） 以上で明らかな如く本発明によれば、流し台と床パン
とを一体化し、床パンには排水口を設け、これを支持枠
を含む配管ユニットで支持するようにしたので、先ず掃
除用流しが配管を含んでユニット化されるので建物の床
の配管の埋装や穿孔が不要となり、全ユニットを運んで
据設し、他の配管ユニットと接続し、壁パネルや仕切パ
ネルを建て込むだけなので施工が大幅に簡易化し、建物
の床の構造も簡素化し、コストダウンが図れること、床
に排水口を備えるので床が水にぬれたり汚れたりするこ
とがなく、洗浄も床を含んで清潔になし得、環境上、衛
生上、建物の保護上も有利であること、排臭機構を付設
し、これを流し台を含むユニットに設けるので排臭は下
位からなされ、従来の如く天井方向に臭気が上昇する如
き事態は防止でき、トイレブース内の排臭を効率的に行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示すもので、第１図は斜視
図、第２図は第１図２−２線断面図、第３図は第２図３
−３線拡大断面図、第４図はトイレルームの平面図であ
る。 尚、図面中、11は掃除用流し装置、12は床パン部、15は
排水口、17は流し台部、23は排水口、28は排水管、29は
排気管、33aは排臭口である。

フロントページの続き (72)発明者 滝崎 深雪 東京都港区虎ノ門１丁目１番28号 東陶 機器株式会社東京支社内 (72)発明者 西村 国男 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番 １号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 実開 昭51−149172（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭53−60649（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】排水口を備える床パン部と、 該床パン部の端部から上方に膨出し、上方に開放され、
   四周及び排水口を備える底を有する深凹状で前記床パン
   部と一体に形成された掃除用流し台部とからなるユニッ
   トと、 該ユニットの床パン部、掃除用流し台部を下から支持
   し、前記排水口と接続された排水管を収納する支持枠と
   からなり、 前記ユニットに排臭口を設け、 該排臭口を、前記支持枠に収納支持された排気管に接続
   した、 ことを特徴とする掃除用流し装置。