JPH057344Y2

JPH057344Y2 -

Info

Publication number: JPH057344Y2
Application number: JP6237087U
Authority: JP
Priority date: 1987-04-23
Filing date: 1987-04-23
Publication date: 1993-02-24
Anticipated expiration: 2002-04-23
Also published as: JPS63171474U

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野本考案は、水洗式小便器、特に同便器廻りの床
面上の臭気を便所外に排出することができる水洗
式小便器に関する。

(ロ) 従来の技術従来、排臭装置を備えた水洗式小便器として、
実開昭60−80176号公報に記載されているものが
ある。

これは第４図に示すように小便器本体５０の上
部壁に排臭管５１をボール部５２内と連通するよ
うに配管し、この排臭管５１を壁面５３内または
便所の外部に配置した排気フアン５４に接続した
もので、使用後に検出装置５５により洗浄水をボ
ール部５２内に自動的に供給するとともに、排気
フアン５４を作動してボール部５２内の臭気を排
気する構成である。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点しかし、一般に小便器における臭気は、小便器
本体５０のボール５２内からのみならず、小便器
本体５０廻りの床面からも発生する。これは、小
用時において、便器外の床面上に飛散した小便か
ら発生するものである。

そして、便器本体５０のボール部５２内の小便
は水洗によつて便器使用毎に洗浄されるのに対し
て、床面は定期的にしか洗浄されないことを考え
ると、小便器本体５０のボール部５２内よりも、
むしろ、小便器本体５０廻りの床面からより発生
する臭気のほうが問題となる。

しかるに、従来、かかる小便器廻りの床面から
発生する臭気に対しては、上記した従来技術を含
めて何ら有効な解決手段が図られていなかつた。

本考案は、上記問題点を解決することができる
水洗小便器構造を提供することを目的とする。

(ニ) 問題点を解決するための手段本考案は、小便器本体の下部に形成したトラツ
プの前部及び両側部にそれぞれ前部空洞部と側部
空洞部とを形成するとともに、小便器本体の後部
に背面空洞部を形成し、これら空洞部を順次連通
連結して水洗小便器内に排臭通路を形成し、かつ
小便器本体の下部前壁に前部空洞部と連通する床
上臭気流入孔を設け、さらに背面空洞部の上部
を、排気フアンを具備した排臭管と連通連結した
ことを特徴とする排臭機能を有する水洗式小便器
に係るものである。

(ホ) 作用上記構成を有する水洗式便器による排臭作用
は、以下の如くして行われる。

即ち、排気フアンの駆動とともに、背面空洞
部、側部空洞部及び前部空洞部とから形成される
排臭通路内は負圧状態となり、これによつて、小
便器本体の下部前面に滞留している空気を排臭開
口を通して排臭通路内に吸引でき、その後、排臭
通路及び排臭管を通して外部に排出することがで
きる。しかして、上記滞留空気は、床面上の飛散
小便等から発生した臭気を高濃度で混入している
が、かかる臭気も空気とともに外部に排出するが
でき、便所内を常時清潔に保持することができ、
不潔感を一掃することができる。

(ヘ) 効果以上述べてきた構成により、本考案は、以下の
効果を奏する。

小便器本体廻りの床面上に飛散した小便から
発生する臭気を外部に排出することができ、便
所内を常時清潔な状態に保持することができ
る。

臭気の排出通路を小便器本体内に形成したの
で、排出通路を小便器本体外に設ける必要がな
く、便所内の空間を最大限に有効に利用するこ
とができる。

臭気吸引開口が小便器本体の下部前面に開口
しているので、床面上に発生する臭気を略完全
に捕集した後排出することができ、便所内の悪
臭を効果的に外部に排出することができる。

(ヘ) 実施例以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を詳
説する。

第１図から第３図において、Ａはトラツプを内
蔵する床置式のストール型水洗小便器であり、床
面１０上に側壁１１に沿つて設置されている。

かかる水洗式小便器Ａの基本構成についてまず
説明すると、同小便器Ａは、下部前壁１２、下部
側壁１３，１３及び下部後壁１４によつて床面１
０上に支持された碗上のボール部１５の後部上面
に垂直の案内壁１６を立設し、同案内壁１６の両
側に、前方に向けて伸延する一対の上部側壁１
７，１７を突設することによつて小便器本体１８
を形成するとともに、同小便器本体１８の上部に
給水室１９を一体的に形成し、かつ、同下部側壁
１３，１３間にボール部１５の下方に設けた洗浄
水流出口２０と連通連結する排水トラツプ２１を
配設し、さらに、給水室１９の上部に使用者検出
用センサ２２を内蔵する自動給水装置２３を取付
けることによつて構成している。

本考案は、上記構成を有する水洗小便器Ａ内
に、同小便器本体１８廻りの床面１０上に飛散し
た小便から発生する臭気を外部に排出することが
できる排臭装置を内蔵したことに特徴を有する。

即ち、小便器本体１８の下部において、排水ト
ラツプ２１の前壁２１ａと下部前壁１２との間の
空間及び側壁２１ｂと下部側壁１３，１３との間
の空間には、底板２４が設けられており、同底板
２４上に、相互に連通する前部空洞部２５と側部
空洞部２６とが形成されている。

また、小便器本体１８の後部に設けた案内壁１
６は、第３図に示すように、その両側部１６ａを
前方に対称に湾曲しており、同両側部１６ａの後
方に間隔をあけて空洞形成用後部壁２７を立設し
ており、同後部壁２７は、その内側縁を案内壁１
６の中央部に連結するとともに、その外側縁を小
便器本体１８の上部側壁１７に連結し、さらに、
その下端縁を上記底板２４の後部縁と連結してい
る。

かかる構成によつて、案内壁１６の両側部１６
ａ，１６ａの後部に平面空洞部２８を形成するこ
とができるとともに、同背面空洞部２８を側部空
洞部２６と連通連結することができる。また、か
かる前部空洞部２５、側部空洞部２６及び背面空
洞部２８によつて、水洗小便器内に排臭通路Ｂを
形成することができる。

また、小便器本体１８の下部前壁１２には、臭
気流入孔２９が形成されており、同流入孔２９は
前部空洞部２５の内部と小便器本体１８廻りの床
面１０上の空間とを連通可能にしている。

さらに、小便器本体１８の上部であつて給水室
１９の両側をなす位置には、上部壁３０と内部隔
壁３１及び空洞形成用後部壁２７の上部伸延壁２
７ａとによつて上部空洞部３２が形成されてお
り、同上部空洞部３２は、内部隔壁３１に設けた
臭気連通孔３３を介して背面空洞部２８と連通し
ている。

また、空洞形成用後部壁２７の上部伸延壁２７
ａには臭気排出口３３ａが開口しており、同排出
口３３ａに、中途に排気フアン３４を具備する排
臭管３５の一端が連通しており、同排臭管３５の
他端は、例えば便所外に導出されている。

本考案にかかる水洗小便器Ａは、上記した排臭
装置を有するので、以下に説明する要領で、効果
的に床面上に発生した臭気を外部に排出すること
ができる。

即ち、使用者が小便器本体１８の前に立つと、
使用者検出センサ２２がこれを検出して、排気フ
アン３４を制御する制御回路に入力し、通電によ
つてこの排気フアン３４を駆動する。

この排気フアン３４の駆動とともに、上部空洞
部３２、背面空洞部２８、側部空洞部２６及び前
部空洞部２５とから形成される排臭通路Ｂ内は負
圧状態となり、これによつて、小便器本体１８の
下部前面に滞留している空気を臭気流入孔２９を
通して排臭通路内に吸引でき、その後、排臭通路
及び排臭管３５を通して外部に排出することがで
きる。しかして、上記滞留空気は、床面１０上の
飛散小便等から発生した臭気を高濃度で混入して
おり、そのため、同臭気を空気とともに外部に排
出するができ、便所内を常時清潔に保持すること
ができ、不潔感を一掃することができる。

なお、以上の例では、自動排臭のシステムとし
て説明したが、手動操作によりこれを行うことも
できる。

また、図示の実施例は、ボール部１５内に発生
した臭気を外部に排出する排臭装置も具備する。

即ち、第１図から第３図において、４０は小便
器本体１８の上部側壁の内側に一体的に形成した
排臭ダクトであり、同排臭ダクト４０は、その上
端を上部空洞部３２に上部連通口４１を介して連
通するとともに、その下端開口４２をボール部１
５内の空間内に開口している。

かかる構成によつて、ボール部１５内に発生す
る臭気も、排臭ダクト４０、上部空洞部３２及び
排臭管３５を通して外部に排出することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る排臭機能を有する水洗小
便器の正面図、第２図は第１図−線による断
面図、第３図は一部切欠平面図、第４図は従来の
排臭機能を有する水洗小便器の断面側面図であ
る。図中、Ａ……水洗小便器、Ｂ……排臭通路、１
０……床面、１１……側壁、１２……下部前壁、
１３……下部側壁、１４……下部後壁、１５……
ボール部、１６……案内壁、１６ａ……側部、１
７……上部側壁、１８……小便器本体、１９……
給水室、２０……洗浄水流出口、２１……排水ト
ラツプ、２１ａ……前壁、２１ｂ……側壁、２２
……使用者検出センサー、２３……自動給水装
置、２４……底板、２５……前部空洞部、２６…
…側部空洞部、２７……空洞形成用後部壁、２７
ａ……上部伸延壁、２８……背面空洞部、２９…
…臭気流入孔、３０……上部壁、３１……内部隔
壁、３２……上部空洞部、３３……臭気連通孔、
３３ａ……臭気排出口、３４……排気フアン、３
５……排臭管、４０……排臭ダクト、４１……上
部連通口、４２……下部開口、５０……小便器本
体、５１……排臭管、５２……ボール部、５３…
…壁面、５４……排気フアン、５５……検出装
置。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

小便器本体１８の下部に形成した排水トラツプ
２１の前部及び両側部にそれぞれ前部空洞部２５
と側部空洞部２６とを形成するとともに、小便器
本体１８の後部に背面空洞部２８を形成し、これ
ら空洞部２５，２６，２８を順次連通連結して水
洗小便器１８内に排臭通路を形成し、かつ小便器
本体１８の下部前壁１２に前部空洞部２５と連通
する臭気流入孔２９を設け、さらに背面空洞部２
８の上部を、排気フアン３４を具備した排臭管３
５と連通連結したことを特徴とする排臭機能を有
する水洗式小便器。