JP2600878B2 - 7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―ヒドロキシイミノアセトアミド]―3―セフェム化合物の製造法 - Google Patents

7―[2―(2―アミノチアゾール―4―イル)―2―ヒドロキシイミノアセトアミド]―3―セフェム化合物の製造法

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JP2600878B2 JP63330966A JP33096688A JP2600878B2 JP 2600878 B2 JP2600878 B2 JP 2600878B2 JP 63330966 A JP63330966 A JP 63330966A JP 33096688 A JP33096688 A JP 33096688A JP 2600878 B2 JP2600878 B2 JP 2600878B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • C07D501/14Compounds having a nitrogen atom directly attached in position 7
    • C07D501/16Compounds having a nitrogen atom directly attached in position 7 with a double bond between positions 2 and 3
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は7−[2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−セ
フェム化合物またはその塩の新規製造法に関する。
さらに詳しくはこの発明は、下記一般式で示される7
−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒ
ドロキシイミノアセトアミド]−3−セフェム化合物ま
たはその塩の、対応する7−アミノ−3−セフェム化合
物またはその塩および2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−アシルオキシイミノアセチルハロゲン化
物またはその塩からの高収率での新規製造法に関する。
(式中、R1は有機基、 R2はカルボキシ基または保護されたカルボキシ基を意味
する)。
すなわち、この発明の目的は7−[2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノアセト
アミド]−3−セフェム化合物(I)またはその塩の新
規工業的製造法を提供することである。
従来、7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−セフ
ェム化合物(I)は、例えば下記の方法により製造され
ていた。
方法1 方法2 (式中、R1およびR2はそれぞれ前と同じ意味であり、 Raはエチル基のようなカルボキシ保護基、 Rbはクロロアセチル基のようなアミノ保護基、 R4はヒドロキシ保護基、 XおよびYはそれぞれハロゲンを意味する)。
しかしながら、方法1に関しては、二つの余分な工
程、すなわち、アミノ保護基の導入およびアミノ保護基
の脱離が必要であり、従って目的セフェム化合物の総収
率がそれ程高くない。
方法2に関しては、高価なセフェム化合物を初期工程
で使用しなければならず、従って最終化合物を得るのに
非常な高コストとなり、さらにこの方法ではオキシム部
分におけるアンチ異性体も生成するので、さらに追加し
てアンチ異性体の分離工程も必要となる。
この発明の発明者等は7−[2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノアセトアミ
ド]−3−セフェム化合物の工業的製造のための種々の
方法を鋭意研究し、その結果として2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−アシルオキシイミノアセチ
ルハロゲン化合物またはその酸付加塩を安定な形で分離
し、この発明の新規製造法を完成することに成功した。
この発明の製造法は、式: (式中、R1およびR2はそれぞれ前と同じ意味)で示され
る7−アミノ−3−セフェム化合物またはアミノ基にお
けるその反応性誘導体またはその塩を、式: (式中、R3はアシル基であり、Xは前と同じ意味) で示される2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−アシルオキシイミノアセチルハロゲン化物またはそ
の塩と反応させ、次いで生成する化合物をR3のアシル基
の脱離反応に付して、式: (式中、R1およびR2はそれぞれ前と同じ意味)で示され
る7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ヒドロキシイミノアセトアミド)−3−セフェム化合
物を得ることを特徴とする。
原料化合物(II)および目的化合物(I)の好適な塩
としてはセファロスポリンおよびペニシリンの分野で使
用される常用の塩が挙げられ、無機塩基との塩、その例
として、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ
金属塩、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアル
カリ土類金属塩、アンモニウム塩;有機塩基との塩、そ
の例として、例えばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、
ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミ
ン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N′−ジベンジル
エチレンジアミン塩等の有機アミン塩等;例えば塩酸
塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸付加塩;
例えばギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン
酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホ
ン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等の有機カルボン酸
付加塩または有機スルホン酸付加塩等のような塩基との
塩または酸付加塩が挙げられ、原料化合物(III)の好
適な塩としては上記で例示したような酸付加塩が挙げら
れる。
この発明の製造法は下記反応式によって示される。
(式中、R1、R2およびR3はそれぞれ前と同じ意味)。
原料化合物2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−アシルオキシイミノアセチルハロゲン化物(II
I)には新規化合物が含まれており、これらは下記反応
式で示す方法によって製造することができる。
(式中、R3およびXはそれぞれ前と同じ意味)。
この発明の製造法によって得られる7−[2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノ
アセトアミド]−3−セフェム化合物(I)は強い抗菌
作用を発揮して、グラム陽性菌およびグラム陰性菌を含
む広汎な病原菌の生育を阻止し、抗菌薬として有用であ
る。
この明細書の上記記載におけるR1、R2およびR3の定義
の好適な例および説明を以下詳細に述べる。
この明細書で使用する「低級」とは、特に指示がなけ
れば、炭素原子1個ないし6個、好ましくは1個ないし
4個を有する基を意味するものとする。
好適な「アシル基」としては、脂肪族アシル基、なら
びに芳香族環または複素環を含むアシル基が挙げられ
る。それらのアシル基の好適な例としては、例えばホル
ミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリ
ル、バレリル、イソバレリル、オキサリル、スクシニ
ル、ピバロイル等の低級アルカノイル基; 例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プ
ロポキシカルボニル、1−シクロプロピルエトキシカル
ボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニ
ル、第三級ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボ
ニル、ヘキシルオキシカルボニル等の低級アルコキシカ
ルボニル基; 例えばメシル、エタンスルホニル、プロパンスルホニ
ル、1−メチルエタンスルホニル、ブタンスルホニル等
の低級アルカンスルホニル基; 例えばベンゼンスルホニル、トシル等のアレーンスル
ホニル基; 例えばベンゾイル、トルオイル、キシロイル、ナフト
イル、フタロイル、インダンカルボニル等のアロイル
基; 例えばフェニルアセチル、フェニルプロピオニル等の
アル(低級)アルカノイル基; 例えばベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシ
カルボニル等のアル(低級)アルコキシカルボニル基等
が挙げられる。
上記アシル部分は塩素、臭素、フッ素および沃素のよ
うなハロゲン等のような適当な置換基少なくとも1個を
有していてもよい。
好適な「保護されたカルボキシ基」としては、ペニシ
リンまたはセファロスポリン化合物においてそれらの3
位または4位に常用されるエステル化されたカルボキシ
基が挙げられる。
「エステル化されたカルボキシ基」の好適な「エステ
ル部分」としては、例えばメチルエステル、エチルエス
テル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチ
ルエステル、イソブチルエステル、第三級ブチルエステ
ル、ペンチルエステル、第三級ペンチルエステル、ヘキ
シルエステル等の低級アルキルエステル、例えばビニル
エステル、アリルエステル等の低級アルケニルエステ
ル、例えばエチニルエステル、プロピニルエステル等の
低級アルキニルエステル、例えばメトキシメチルエステ
ル、エトキシメチルエステル、イソプロポキシメチルエ
ステル、1−メトキシエチルエステル、1−エトキシエ
チルエステル等の低級アルコキシ(低級)アルキルエス
テル、例えばメチルチオメチルエステル、エチルチオメ
チルエステル、エチルチオエチルエステル、イソプロピ
ルチオメチルエステル等の低級アルキルチオ(低級)ア
ルキルエステル、例えば2−ヨウドエチルエステル、2,
2,2−トリクロロエチルエステル等のモノ(またはジま
たはトリ)ハロ(低級)アルキルエステル、例えばアセ
トキシメチルエステル、プロピオニルオキシメチルエス
テル、ブチリルオキシメチルエステル、イソブチリルオ
キシメチルエステル、バレリルオキシメチルエステル、
ピバロイルオキシメチルエステル、ヘキサノイルオキシ
メチルエステル、2−アセトキシエチルエステル、2−
プロピオニルオキシエチルエステル、1−アセトキシプ
ロピルエステル等の低級アルカノイルオキシ(低級)ア
ルキルエステル、例えばメチルメシルエステル、2−メ
シルエチルエステル等の低級アルカンスルホニル(低
級)アルキルエステル、例えばベンジルエステル、4−
メトキシベンジルエステル、4−ニトロベンジルエステ
ル、フェネチルエステル、ベンズヒドリルエステル、ト
リチルエステル、ビス(メトキシフェニル)メチルエス
テル、3,4−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロ
キシ−3,5−ジ第三級ブチルベンジルエステル等の適当
な置換基1個以上を有していてもよいモノ(またはジま
たはトリ)フェニル(低級)アルキルエステルのような
置換基1個以上を有していてもよいアル(低級)アルキ
ルエステル、例えばフェニルエステル、トリルエステ
ル、第三級ブチルフェニルエステル、キシリルエステ
ル、メシチルエステル、クメニルエステル、サリチルエ
ステル等の適当な置換基1個以上を有していてもよいア
リールエステル、例えばフタリジルエステル等の複素環
エステル、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリ
ル、イソプロピルジメチルシリル、第三級ブチルジメチ
ルシリル、ジイソプロピルメチルシリル等のトリ(低
級)アルキルシリルのようなトリ置換シリル、例えばト
リフェニル等のトリアリールシリル、例えばトリベンジ
ルシリル等のトリアル(低級)アルキルシリル等が挙げ
られる。
好適な「有機基」としてはセファロスポリン化合物の
三位に常用される基が挙げられ、脂肪族基、芳香族基お
よび複素環基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチ
ル、ネオペンチル、第三級ペンチル、ヘキシル等の低級
アルキル基; 例えばビニル、1−プロペニル、アリル、1−メチル
アリル、1または2または3−ブテニル、1または2ま
たは3または4−ペンテニル、1または2または3また
は4または5−ヘキセニル等の低級アルケニル基; 例えばフェニル、トリル、キシリル、クメニル、ナフ
チル等のアリール基; 例えばフリルチオメチル、チアゾリルチオメチル、チ
アジアゾリルチオメチル、テトラゾリルチオメチル等の
複素環チオメチル基; 例えば1−メチルピロリジニオメチル、1−エチルピ
ロリジニオメチル、1−メチル−2−ヒドロキシメチル
ピロリジニオメチル、1−メチル−2−カルバモイルオ
キシメチルピロリジニオメチル等のような1−低級アル
キルピロリジニオメチル等の第四級窒素原子を有する複
素環メチル基がその例として挙げられる。
好適な「ハロゲン」としては塩素、臭素、沃素等が挙
げられる。
R1、R2、およびR3の好ましい実施態様は下記のとおり
である。
R1は例えばビニル等の低級アルケニル基;または複素
環チオメチル基、好ましくは例えば1,2,4−チアジアゾ
リル等のイオウ原子1個および窒素原子1個ないし2個
を含む5員芳香族複素環基; R2はカルボキシ基またはエステル化されたカルボキシ
基、好ましくはトリ(低級)アルキルシリルオキシカル
ボニル基、好ましくは例えばトリメチルシリルオキシカ
ルボニル等のトリ(C1−C4)アルキルシリルオキシカル
ボニル基; R3は低級アルカノイル基、好ましくは例えばアセチル
等のC1−C4アルカノイル基である。
この発明の目的化合物(I)の製造法を以下詳細に説
明する。
製造法1 化合物(IV)またはその塩は、化合物(II)またはア
ミノ基におけるその反応性誘導体またはその塩を、2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)アシルオキシイミ
ノアセチルハロゲン化物(III)またはその塩と反応さ
せることにより製造することができる。
化合物(II)のアミノ基における好適な反応性誘導体
としては、化合物(II)とビス(トリメチルシリル)ア
セトアミド、モノ(トリメチルシリル)アセトアミド等
のようなシリル化合物との反応によって生成するシリル
誘導体が挙げられる。
化合物(IV)の好適な塩としては、化合物(I)につ
いて例示したような塩が挙げられる。
反応は通常、水、アセトン、ジオキサン、アセトニト
リル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テ
トラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルム
アミド、ピリジンのような常用の溶媒中で行われるが、
反応に悪影響を及ぼさない溶媒であればその他のいかな
る有機溶媒中でも反応を行うことができる。これらの常
用の溶媒は水との混合物として使用してもよい。
反応はアルカリ金属炭酸水素塩、トリ(低級)アルキ
ルアミン、ピリジン、N−(低級)アルキルモルホリ
ン、N,N−ジ(低級)アルキルベンジルアミン等のよう
な無機塩基または有機塩基を存在させて行ってもよい
し、存在させずに行ってもよい。
反応温度は特に限定されないが、通常は冷却下または
常温で反応が行われる。
この反応において、R2のカルボキシ保護基が反応中ま
たはこの製造法の後処理中に脱離される場合も、その範
囲内に包含される。
この反応に使用される化合物(III)またはその塩は
この発明の発明者等によって初めて安定な形で単離さ
れ、それによって反応は高収率で進行し、副生成物の回
収工程が不必要となるので非常い便利になり、反応物の
量を最良の条件で容易に管理することができる。
製造法2 化合物(I)またはその塩は、化合物(IV)またはそ
の塩をR3のアシル基の脱離反応に付すことにより製造す
ることができる。
この脱離反応は化合物(IV)を脱離することなく、製
造法1と同じ反応媒質中で行うのが好ましい。
この脱離反応は加水分解;還元等のような常法に従っ
て行われる。
加水分解としては酸または塩基等を使用する方法が挙
げられる。これらの方法は脱離すべきアシル基の種類に
よって選択すればよい。
好適な酸としては例えばギ酸、トリフルオロ酢酸、ベ
ンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸等の
有機酸または無機酸が挙げられる。さらに上記酸の代わ
りに三フッ化ホウ素エチルエーテル等のルイス酸もこの
反応に使われる。反応に適した酸は脱離すべきアシル基
の種類によって選択することができる。脱離反応を酸に
よって行う場合には、反応を溶媒の存在下または存在さ
せずに行うことができる。好適な溶媒としては例えばメ
タノール等のアルコールのような有機溶媒が挙げられ
る。
好適な塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化マ
グネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水
酸化物、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアル
カリ金属炭酸塩、例えば炭酸マグネシウム、炭酸カルシ
ウム等のアルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素
塩、例えば酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のアルカリ
金属酢酸塩、例えば燐酸マグネシウム、燐酸カルシウム
等のアルカリ土類金属燐酸塩、例えば燐酸水素二ナトリ
ウム、燐酸水素二カリウム等のアルカリ金属燐酸水素塩
等のような無機塩基がその例ととして挙げられる。塩基
を使用する加水分解はしばしば水または親水性有機溶媒
またはそれらの混合物中で行われる。
還元法としては例えば水素化ホウ素ナトリウム等の水
素化ホウ素アルカリ金属による還元、常用の触媒を使用
する接触還元等がその例として挙げられる。
反応温度は特に限定されないが、通常は冷却下ないし
加温下に反応が行われる。
この脱離反応においては、R2のカルボキシ保護基が反
応中またはこの製造法の後処理工程中に脱離する場合も
その範囲内に包含される。
この発明の製造法は抗菌性7−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノアセトア
イド]−3−セフェム化合物(I)特に3−ビニル−3
−セフェム化合物の高収率による工業的製造法として非
常に有用である。
出発物質の2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
−2−アシルオキシイミノアセチルハロゲン化物(II
I)またはその塩の製造法を以下に説明する。
出発化合物(III)またはその塩は化合物(IIIa)を
ハロゲン化剤と反応させて製造することができる。
化合物(III)の好適な塩は塩基との塩であり、化合
物(IIIa)の好適な塩は化合物(I)について例示した
ような塩基との塩または酸付加塩が挙げられる。
化合物(IIIa)は後述の製造法で記された方法または
常用の方法によって製造することができる。
この反応で使用される好適なハロゲン化剤は五塩化
燐、オキシ塩化燐、塩化チオニル、ホスゲン等のカルボ
ン酸を酸ハロゲン化物に変換できる常用のものが挙げら
れる。
反応は通常、塩化メチレン、クロロホルム等のような
常用の溶媒中で行われるが、反応に悪影響を及ぼさない
溶媒であればその他のいかなる溶媒中でも反応を行うこ
とができる。
反応温度は特に限定されないが、通常は冷却下または
常温で反応が行われる。
化合物(III)の塩酸塩のような酸付加塩は安定な結
晶形で単離されることができ、特に本発明の反応には好
ましい。
以下この発明を製造例および実施例に従って説明す
る。
製造例1 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒド
ロキシイミノ酢酸エチル(シン異性体)(172g)のエタ
ノール(1.6l)中懸濁液に、1N水酸化ナトリウム水溶液
(840ml)を攪拌下48℃で30分間かけて滴下する。滴下
終了後、さらに同温で1.5時間攪拌を続ける。反応混合
物を5℃に冷却し、5℃で1時間攪拌後、沈殿を濾取し
てエタノールで洗浄し、五酸化燐で真空乾燥して、2−
(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシ
イミノ酢酸ナトリウム・二水化物(シン異性体)(156.
7g)を得る。
mp:130−131℃(分解) IR(ヌシ゛ョ-ル):3520,3300,1600,1530cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):6.97(2H,br s),7.33(1H,s) この化合物(20g)を水(30ml)から再結晶して純物
質(12.6g)を得る。
mp:133−134℃(分解) 元素分析 C5H4N3O3SNa・2H2Oとして、 計算値:C 24.49,H 3.27,N 17.14,S 13.06,Na 9.39,H2O
14.69 実測値:C 24.65,H 3.31,N 17.38,S 13.31,Na 9.67,H2O
14.75 製造例2 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒド
ロキシイミノ酢酸ナトリウム・二水化物(シン異性体)
(20.9g)の水(150m)溶液に、無水酢酸(23.5g)を23
−25℃で50分間かけて加える。添加中、10%炭酸カリウ
ムを加えて反応混合をpH6.0−6.3に保つ。攪拌を20分間
続けた後、6N塩酸を加えて反応混合物を酸性にしてpH3
とする。生成する沈殿を濾取してエタノールおよびジイ
ソプロピルエーテルで順次洗浄し、次いで五酸化燐で真
空乾燥して、水1.1分子を含む2−(2−アミノチアゾ
ール−4−イル)−2−アセトキシイミノ酢酸(シン異
性体)(17.6g)を得る。
mp:138−140℃(分解) IR(ヌシ゛ョ-ル):3400,3100,1760,1630cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.20(3H,s),7.25(1H,s) 製造例3 五酸化燐(25.0g)を塩化メチレン(250ml)溶液に、
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−アセト
キシイミノ酢酸(シン異性体)(12.5g)を−20℃で攪
拌下少量ずつ加える。−10〜−15℃で75分間攪拌を続け
る。反応混合物にジイソプロピルエーテル(250ml)を
0℃未満の温度で15分間かけて滴下する。生成する沈殿
を濾取してジイソプロピルエーテルで洗浄し、次いで五
酸化燐で真空乾燥して、2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−アセトキシイミノアセチルクロリド・
塩酸塩(シン異性体)(13.3g)を得る。
mp:128−130℃(分解) IR(ヌシ゛ョ-ル):3300,1800,1780,1640,1590cm-1 製造例4 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒド
ロキシイミノ酢酸ナトリウム・二水化物(シン異性体)
(49.0g)のN,N−ジメチルホルムアミド(240ml)溶液
に、無水酢酸(40.8g)を攪拌下25℃で30分間かけて滴
下する。さらに30分間攪拌を続け、次いで酢酸エチル
(240ml)を反応混合物に加える。5℃で1時間攪拌
後、結晶を濾取して、2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−アセトキシイミノ酢酸ナトリウム・N,N
−ジメチルホルムアミド(シン異性体)(58.84g)を得
る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3300,3100,1765,1660,1620,1550cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.25(3H,s),2.87(3H,s),3.02
(3H,s),7.18(1H,s),7.93(1H,s) 製造例5 2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−アセ
トキシイミノ酢酸ナトリウム・N,N−ジメチルホルムア
ミド(シン異性体)(58.8g)の水(1050ml)溶液に活
性炭(5.9g)を攪拌下室温で加える。10分間攪拌後、混
合物を濾過する。濾液を6N塩酸でpH2.5に調整して5−1
0℃で3時間攪拌する。沈殿を濾取して、2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−アセトキシミノ酢酸
・二水化物(シン異性体)(44.5g)を得る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3450,3100,1750,1600cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.17(3H,s),7.20(1H,s) 元素分解 C7H7N3O4S・2H2Oとして、 計算値:C 31.70,H 4.15,N 15.85,S 12.08,H2O 13.58 実測値:C 31.86,H 3.82,N 16.06,S 12.26,H2O 13.39 実施例1 7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボ
ン酸(4.52g)およびビス(トリメチルシリル)アセト
アミド(8ml)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、
2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−アセト
キシイミノアセチルクロリド・塩酸塩(シン異性体)
(6.8g)を攪拌下0℃で少量ずつ加える。0−5℃で1
時間攪拌を続ける。反応混合物を冷水(250ml)中に注
ぎ、次いで生成する沈殿を濾取して冷水で洗浄し、五酸
化燐で真空乾燥して、7−[2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−アセトキシイミノアセトアイド]
−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸(シン異
性体)(7.44g)(収率:85.1%)を得る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3250,1770,1750,1705,1650,1590,1540cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.33(3H,s),3.60,3.87(2H,AB
q,J=18Hz),5.23(1H,d,J=5Hz),5.32(1H,d,J=10H
z),5.60(1H,d,J=17Hz),5.82(1H,dd,J=8Hz,J=5H
z),6.92(1H,dd,J=10Hz,J=17Hz),7.17(1H,s),9.9
7(1H,d,J=8Hz) 実施例2 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−アセトキシイミノアセトアミド]−3−ビニル−3−
セフェム−4−カルボン酸(シン異性体)(1.3g)およ
び塩化アンモニウム(481.5mg)の水(21ml)とメタノ
ール(15ml)との混合物中懸濁液に、10%炭酸カリウム
水溶液を攪拌下室温で、反応混合物がpH8.0になるまで
滴下する。10%炭酸カリウム水溶液を加えてpH8.0に保
ちながら、同温で1.5時間攪拌を続ける。1N塩酸を加え
て反応混合物をpH5.0に調整した後、メタノールを減圧
下に留去する。残る水溶液を1N塩酸でpH2.5に調整し、
次いで5−10℃で30分間攪拌する。生成する沈殿を濾取
して冷水で洗浄し、次いで五酸化燐で真空乾燥して、7
−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒ
ドロキシイミノアセトアミド]−3−ビニル−3−セフ
ェム−4−カルボン酸(シン異性体)(830mg)(収率:
70.0%)を得る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3300,1780,1660,1605,1540cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):3.53,3.80(2H,ABq,J=18Hz),5.
17(1H,d,J=5Hz),5.28(1H,d,J=10Hz),5.57(1H,d,
J=17Hz),5.75(1H,dd,J=8Hz,J=5Hz),6.65(1H,
s),6.90(1H,dd,J=17Hz,J=10Hz),7.07(2H,br s),
9.42(1H,d,J=8Hz),11.25(1H,br s) 実施例3 7−アミノ−3−(1,2,4−チアジアゾール−5−イ
ル)チオメチル−3−セフェム−4−カルボン酸(990m
g)およびモノトリメチルシリルアセトアミド(3.0g)
のテトラヒドロフラン(15ml)溶液に、2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−アセトキシイミノアセ
チルクロリド・塩酸塩(シン異性体)(937.2mg)を攪
拌下5℃で少量ずつ加える。0−5℃で1時間攪拌を続
ける。反応混合物を酢酸エチル(30ml)と冷水(30ml)
との混合物中に注ぐ。有機層を分取して塩化ナトリウム
飽和水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して溶媒
を減圧下に留去する。残渣をジイソプロピルエーテルで
粉砕して、7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−アセトキシイミノアセトアミド]−3−(1,
2,4−チアジアゾール−5−イル)チオメチル−3−セ
フェム−4−カルボン酸(シン異性体)(1.45g)(収
率:89.3%)を得る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3300,1770,1660,1610,1530cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):3.57,3.77(2H,ABq,J=18Hz),4.
30,4.60(2H,ABq,J=14Hz),5.17(1H,d,J=5Hz),5.82
(1H,dd,J=8Hz,J=5Hz),7.04(1H,s),7.30(2H,br
s),8.70(1H,s),9.90(1H,d,J=8Hz) 実施例4 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−アセトキシイミノアセトアミド]−3−(1,2,4−チ
アジアゾール−5−イル)チオメチル−3−セフェム−
4−カルボン酸(シン異性体)(1.08g)および塩化ア
ンモニウム(321mg)の水(15ml)とメタノール(10m
l)との混合物中懸濁液に、10%炭酸カリウム水溶液を
攪拌下室温で、反応混合物がpH8.0になるまで滴下す
る。10%炭酸カリウム水溶液を加えてpH8.0に保ちなが
ら、同温で1.5時間攪拌を続ける。1N塩酸を加えて反応
混合物をpH6.0に調整した後、混合物からメタノールを
留去する。残る水溶液を1N塩酸を加えてpH2.5に調整
し、5−10℃で30分間攪拌する。生成する沈殿を濾取し
て冷水で洗浄し、次いで五酸化燐で真空乾燥して、7−
[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒド
ロキシイミノアセトアミド]−3−(1,2,4−チジアゾ
ール−5−イル)チオメチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸(シン異性体)(805mg)(収率:80.6%)を得
る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3200,3080,1760,1690,1650,1605,1550cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):3.73,3.57(2H,Bq,J=18Hz),4.3
0,4.60(2H,ABq,J=14Hz),5.15(1H,d,J=5Hz),5.78
(1H,dd,J=8Hz,J=5Hz),6.65(1H,s),7.07(1H,br
s),8.70(1H,s),9.40(1H,d,J=5Hz),11.25(1H,s) 実施例5 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−アセトキシイミノアセトアミド]−3−ビニル−3−
セフェム−4−カルボン酸(シン異性体)(1.0g)のメ
タノール(20ml)中懸濁液に濃塩酸(0.9ml)を加え
る。混合物を室温で1.5時間攪拌する。反応溶液に水(2
0ml)を加える。水溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶
液でpH3.0に調整し、濾過して少量の不溶物を除去し、
減圧下にメタノールを留去する。残渣に塩化ナトリウム
飽和水溶液(30ml)を加え、次いで室温で30分間攪拌す
る。生成する結晶を濾取し、水洗して、7−[2−(2
−アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミ
ノアセトアミド]−3−ビニル−3−セフェム−4−カ
ルボン酸(シン異性体)(692mg)(収率:76.5%)を得
る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3300,1780,1660,1605,1540cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):3.53,3.80(2H,ABq,J=18Hz),5.
17(1H,d,J=5Hz),5.28(1H,d,J=10Hz),5.57(1H,d,
J=17Hz),5.75(1H,dd,J=8Hz,J=5Hz),6.65(1H,
s),6.90(1H,dd,J=17Hz,J=10Hz),7.07(2H,br s),
9.42(1H,d,J=8Hz),11.25(1H,br s) 実施例6 7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボ
ン酸ベンズヒドリル・塩酸塩(2.14g)およびビス(ト
リメチルシリル)尿素(2.04g)のテトラヒドロフラン
(25ml)溶液に、2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−アセトキシイミノアセチルクロリド・塩酸塩
(シン異性体)(1.7g)を攪拌下0−5℃で加える。0
−5℃で30分間攪拌を続ける。反応混合物に酢酸エチル
(50ml)および水(25ml)を加える。生成する沈殿を濾
取して、7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−アセトキシイミノアセトアミド]−3−ビニ
ル−3−セフェム−4−カルボン酸ベンズヒドリル・塩
酸塩・酢酸エチル(シン異性体)(3.26g)(収率:89.6
%)を得る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):1780,1760,1705,1690,1680,1630,1580,153
0cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):2.20(3H,s),3.67,3.87(2H,AB
q,J=18Hz),5.27(1H,d,J=5Hz),5.30(1H,d,J=10H
z),5.65(1H,d,J=17Hz),5.88(1H,d,J=8Hz,J=5H
z),6.75(1H,dd,J=17Hz,J=10Hz),6.92(1H,s),7.1
7(1H,s),7.33(10H,s),9.97(1H,d,J=8Hz) 実施例7 7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボ
ン酸ベンズヒドリル・塩酸塩(純度:94.5%)(2.27g)
および酢酸エチル(65ml)のテトラヒドロフラン(25m
l)中懸濁液に炭酸水素ナトリウム(1.68g)含有水(25
ml)を攪拌下5℃で加える。混合物を5℃で5分間攪拌
する。この混合物に2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−アセトキシミノアセチルクロリド・塩酸塩
(シン異性体)(2.13g)を攪拌下10分間かけて滴下し
て加える。残渣に炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2m
l)を加えた後、5℃で15分間撹拌する。沈殿物を濾過
し、有機層を分散して1N塩酸(25ml)を5℃で15分間攪
拌しながら加える。生成する沈殿を濾取して酢酸エチル
で洗浄して、7−[2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−アセトキシイミノアセトアミド]−3−ビ
ニル−3−セフェム−4−カルボン酸ベンズヒドリル・
塩酸塩・酢酸チエル(シン異性体)(3.58g)(収率:9
8.4%)を得る。
IR(ヌシ゛ョ-ル:1780,1760,1705,1690,1680,1630,1580,1530c
m-1 実施例8 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−アセトキシイミノアセトアミド]−3−ビニル−3−
セフェム−4−カルボン酸ベンズヒドリル・塩酸塩・酢
酸エチル(シン異性体)(300mg)のメタノール(3ml)
懸濁液に三フッ化ホウ素エチルエーテル(350mg)を室
温で加える。混合物を同温で1時間攪拌する。混合物に
イソプロピルエーテルを加え、沈殿物を濾取し、イソプ
ロピルエーテルで洗浄し、乾燥して、7−[2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノ
アセトアミド]−3−ビニル−3−セフェム−4−カル
ボン酸ベンズヒドリル・塩酸塩(シン異性体)(220m
g)(収率:89.4%)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):3.61,3.92(2H,ABq,J=13Hz),5.
28(1H,d,J=5Hz),5.29(1H,d,J=10Hz),5.64(1H,d,
J=17Hz),5.87(1H,dd,J=5Hz,8Hz),6.75(1H,dd,J=
10Hz,17Hz),6.87(1H,s),6.93(1H,s),7.35(13H,
m),9.70(1H,d,J=8Hz),12.30(1H,ブロード) 下記化合物は上記化合物から常法により製造される。
7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−ビニル−3−
セフェム−4−カルボン酸(シン異性体)。
実施例9 7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボ
ン酸ベンズヒドリル・塩酸塩(2.27g)の塩化メチレン
(12.5ml)およびギ酸(230mg)混合物中溶液に三フッ
化ホウ素エチルエーテル(1.42g)を20℃で攪拌しなが
ら加える。20〜30℃で1時間攪拌後、反応混合物にテト
ラヒドロフラン(12.5ml)を滴下して加え、さらにビス
(トリメチルシリル)ウレア(3.58g)を10分間攪拌し
ながら加える。混合物に2−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−2−アセトキシイミノアセチルクロリド・
塩酸塩(シン異性体)(1.56g)を5℃で1時間攪拌し
ながら加える。反応混合物に塩化ナトリウム飽和水溶液
(25ml)を加えた後、5℃で10分間攪拌する。生成する
沈殿を濾取して塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄し、乾
燥して、7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−アセトキシイミノアセトアミド]−3−ビニ
ル−3−セフェム−4−カルボン酸・塩酸塩(シン異性
体)(3.53g)(収率:91.9%)を得る。
NMR(DMSO−d6,δ):2.22(3H,s),3,59,3.90(2H,AB
q,J=13Hz),5.24(1H,d,J=5Hz),5.32(1H,d,J=11H
z),5.59(1H,d,J=17Hz),5.80(1H,dd,J=5Hz,8Hz),
6.92(1H,dd,J=11Hz,17Hz),7.14(1H,s),9.94(1H,
d,J=8Hz) 実施例10 7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−アセトキシイミノアセトアミド]−3−ビニル−3−
セフェム−4−カルボン酸・塩酸塩(シン異性体)(5.
30g)のメタノール(10ml)中懸濁液に濃硫酸(980mg)
およびメタノール(5ml)混合物を滴下して加える。混
合物を23〜24℃で30分間攪拌した後、5℃にまで冷却す
る。反応混合物を冷炭酸水素ナトリウム(2.52g)の水
(50ml)および酢酸エチル(30ml)混合物中に注ぐ。水
溶液を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(3.5ml)でpH5.0
に調整し、濾過して少量の不溶物を除去し、減圧下にメ
タノールおよび酢酸エチルを留去する。生成する沈殿物
を濾取し、冷水で洗浄して、7−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−ヒドロキシイミノアセトア
ミド]−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸
(シン異性体)(3.40g)(収率:93.1%)を得る。
IR(ヌシ゛ョ-ル):3300,1780,1660,1605,1540cm-1

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: (式中、R1は有機基、 R2はカルボキシ基または保護されたカルボキシ基を意味
    する) で示される7−アミノ−3−セフェム化合物またはアミ
    ノ基におけるその反応性誘導体またはその塩を、式: (式中、R3はアシル基、 Xはハロゲンを意味する) で示される化合物またはその塩と反応させ、次いで生成
    する化合物をR3のアシル基の脱離反応に付すことを特徴
    とする式: (式中、R1およびR2は前と同じ意味) で示される7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ
    ル)−2−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−セフ
    ェム化合物またはその塩の製造法。
  2. 【請求項2】式: (式中、R2はカルボキシ基または保護されたカルボキシ
    基、 R3はアシル基を意味する) で示される3−セフェム化合物またはその塩を、R3のア
    シル基の脱離反応に付すことを特徴とする式: (式中、R2は前と同じ意味) で示される7−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ
    ル)−2−ヒドロキシイミノアセトアミド]−3−セフ
    ェム化合物またはその塩の製造法。
  3. 【請求項3】式: (式中、R2はカルボキシ基または保護されたカルボキシ
    基、 R3はアシル基を意味する) で示される化合物またはその塩。
  4. 【請求項4】式: (式中、R3はアシル基、 Xはハロゲンを意味する) で示される化合物またはその塩。
  5. 【請求項5】2−(2−アミノチアゾール−4−イル)
    −2−アセトキシイミノアセチルクロリド・塩酸塩(シ
    ン異性体)である特許請求の範囲第4項に記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】式: (式中、R3はアシル基を意味する) で示される化合物またはその塩を、ハロゲン化剤と反応
    させることを特徴とする、 式: (式中、R3は前と同じ意味であり、 Xはハロゲンを意味する) で示される化合物またはその塩の製造法。
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