JPH08183789A - 新規なセフェム化合物の製造法 - Google Patents

新規なセフェム化合物の製造法

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JPH08183789A
JPH08183789A JP7228078A JP22807895A JPH08183789A JP H08183789 A JPH08183789 A JP H08183789A JP 7228078 A JP7228078 A JP 7228078A JP 22807895 A JP22807895 A JP 22807895A JP H08183789 A JPH08183789 A JP H08183789A
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salt
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ester
acid
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Application number
JP7228078A
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English (en)
Inventor
Koji Kawabata
浩二 川端
Takeshi Terasawa
武志 寺澤
Ayako Oki
綾子 大木
Fumiyuki Shirai
文幸 白井
Hirobumi Yamamoto
博文 山本
Ryoichi Kawakami
良一 川上
Keiichi Koga
敬一 古賀
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Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • C07D501/14Compounds having a nitrogen atom directly attached in position 7
    • C07D501/16Compounds having a nitrogen atom directly attached in position 7 with a double bond between positions 2 and 3
    • C07D501/207-Acylaminocephalosporanic or substituted 7-acylaminocephalosporanic acids in which the acyl radicals are derived from carboxylic acids
    • C07D501/247-Acylaminocephalosporanic or substituted 7-acylaminocephalosporanic acids in which the acyl radicals are derived from carboxylic acids with hydrocarbon radicals, substituted by hetero atoms or hetero rings, attached in position 3
    • C07D501/36Methylene radicals, substituted by sulfur atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】 一般式(I)で示される化合物またはそ
の塩の製造法。 (式中、R1 は水素原子またはイミノ保護基、R2 はカ
ルボキシまたは保護されたカルボキシ、R3 は水素原子
またはヒドロキシ保護基、およびR4 は水素原子または
アミノ保護基をそれぞれ意味する) 【効果】 一般式(I)で表わされるセファロスポリン
類を短い工程で収率よく製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明は新規なセフェム化合物もしくは
その塩の製造法ならびに、その新規な中間体もしくはそ
の塩の製造法に関するものである。さらに詳細には、一
般式(I):
【化21】 (式中、R1 は水素原子またはイミノ保護基、R2 はカ
ルボキシまたは保護されたカルボキシ、R3 は水素原子
またはヒドロキシ保護基、およびR4 は水素原子または
アミノ保護基をそれぞれ意味する)で示される化合物ま
たはその塩の製造法ならびにその製造に使用される新規
な中間体である一般式(II):
【化22】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ前と同じ意味、R5
は水素原子またはアミノ保護基を意味する)で示される
化合物またはその塩およびその製造法に関するものであ
る。
【0002】化合物(Ia):
【化23】 で示される7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミ
ド]−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−
3−セフェム−4−カルボン酸もしくはその塩は極めて
強い抗菌力を示すセファロスポリン系抗生物質であり、
その強い抗菌力と動物での高い尿中排泄率から経口用セ
ファロスポリンとして期待されている化合物である。し
かし、化合物(Ia)を含む一般式(I)で表される各
種セファロスポリン類を収率良く工業的に合成する方法
は知られていない。
【0003】本発明者らは、鋭意研究の結果、一般式
(I)で表わされるセファロスポリン類を短い工程で収
率良く製造する方法の開発に成功し、本発明をなすに至
った。本発明によれば、次の工程により化合物(Ia)
を含む一般式(I)で表わされるセファロスポリン類を
製造することができる。
【0004】
【化24】
【化25】 (式中、R1 は水素原子またはイミノ保護基、R2 はカ
ルボキシまたは保護されたカルボキシ、R3 は水素原子
またはヒドロキシ保護基、R4 は水素原子またはアミノ
保護基、およびYはハロゲン原子をそれぞれ意味する) また、一般式(II)および(IIa)で表わされる化
合物およびその塩は新規化合物であり、次の方法により
製造することができる。
【0005】
【化26】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ前と同じ意味、R5
は水素原子またはアミノ保護基、EとZのうち、一方は
酸残基であり他の一方はメルカプトまたは活性化された
メルカプト基を意味する。)
【0006】この明細書の記載において、この発明の範
囲内に包含される種々の定義の好適な例および説明を以
下詳細に説明する。「低級」という語は、特に指示がな
ければ、炭素原子1ないし6個を意味するものとする。
好ましい「低級アルキル基」としては、メタル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、第三級ブチル、
ペンチル、ヘキシル等のような直鎖状もしくは分岐鎖状
のものを意味し、その好ましい例としてはC1 −C4
ルキルが挙げられ、その最も好ましい例としてはメチ
ル、エチル、またはプロピルが挙げられる。好ましい
「アミノ保護基」としては、下記に定義されたアシル
基、適当な置換基で置換されていてもよい有機シリル基
(例えば、モノ−、ジ−、トリ(低級)アルキルシリル
等)、適当な置換基で置換されていてもよいアル(低
級)アルキル(例えば、ベンジル、トリチル、p−ニト
ロベンジル等)等の、容易に脱離する慣用のアミノ保護
基が挙げられる。好ましい「アシル」としては、カルバ
モイル、脂肪族アシル基および芳香族あるいは複素環を
含有するアシル基が挙げられる。脂肪族アシルとして
は、アルカノイル(例えば、ホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバ
レリル、オキサリル、サクシニル、ピバロイル、等);
低級アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、第3級ブ
トキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシ
ルオキシカルボニル、等);低級アルカンスルホニル
(例えば、メシル、エタンスルホニル、プロパンスルホ
ニル、イソプロパンスルホニル、ブタンスルホニル等)
等の飽和または不飽和、非環式または環式のものが挙げ
られる。芳香族または複素環を含むアシル基はアレンス
ルホニル(例えば、ベンゼンスルホニル、トシル、
等);アロイル(例えば、ベンゾイル、トルオイル、キ
シロイル、ナフトイル、フタロイル、インダンカルボニ
ル、等);アル(低級)アルカノイル(例えば、フェニ
ルアセチル、フェニルプロピオニル、等);アル(低
級)アルコキシカルボニル(例えば、ベンジルオキシカ
ルボニル、フェネチルオキシカルボニル、等)等が挙げ
られる。上で述べたアシル基は、例えば、ハロゲン(例
えば、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素)、上で定義した低
級アルキル、等の適当な置換基を有していてもよい。
【0007】好ましい「イミノ保護基」としては、上記
の「アミノ保護基」で例示したものと同じような保護基
がピラゾール環の1位の窒素原子に置換したものが挙げ
られる。好適な「保護されたカルボキシ」は、エステル
化されたカルボキシであり、そのエステルの好適な例と
しては、低級アルキルエステル(例えば、メチルエステ
ル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピル
エステル、ブチルエステル、イソブチルエステル、t−
ブチルエステル、ペンチルエステル、t−ペンチルエス
テル、ヘキシルエステル、等);低級アルケニルエステ
ル(例えば、ビニルエステル、アリルエステル、等);
低級アルキニルエステル(例えば、エチニルエステル、
プロピニルエステル、等);低級アルコキシアルキルエ
ステル(例えば、メトキシメチルエステル、エトキシメ
チルエステル、イソプロポキシメチルエステル、1−メ
トキシエチルエステル、1−エトキシエチルエステル、
等);低級アルキルチオアルキルエステル(例えば、メ
チルチオメチルエステル、エチルチオメチルエステル、
エチルチオエチルエステル、イソプロピルチオメチルエ
ステル、等);モノ(またはジまたはトリ)ハロ(低
級)アルキルエステル(例えば、2−ヨードエチルエス
テル、2,2,2−トリクロロエチルエステル、等);
低級アルカノイルオキシ(低級)アルキルエステル(例
えば、アセトキシメチルエステル、プロピオニルオキシ
メチルエステル、ブチリルオキシメチルエステル、バレ
リルオキシメチルエステル、ピバロイルオキシメチルエ
ステル、ヘキサノイルオキシメチルエステル、1−アセ
トキシエチルエステル、2−アセトキシエチルエステ
ル、1−プロピオニルオキシエチルエステル、等);シ
クロ(低級)アルキルカルボニルオキシ(低級)アルキ
ルエステル(例えば、1−(シクロヘキシルカルボニル
オキシ)エチルエステル、等);(低級)アルコキシカ
ルボルオキシ(低級)アルキルエステル(例えば、メト
キシカルボニルオキシメチルエステル、プロポキシカル
ボニルオキシメチルエステル、1−(または2−)(メ
トキシカルボニルオキシ)エチルエステル、1−(また
は2−)(エトキシカルボニルオキシ)エチルエステ
ル、1−(または2−)(プロポキシカルボニルオキ
シ)エチルエステル、1−(または2−)(イソプロポ
キシカルボニルオキシ)エチルエステル、等);シクロ
(低級)アルキルオキシカルボニルオキシ(低級)アル
キルエステル(例えば、1−(シクロヘキシルオキシカ
ルボニルオキシ)エチルエステル、等);低級アルカン
スルホニル(低級)アルキルエステル(例えば、メシル
メチルエステル、2−メシルエチルエステル、等);ア
ル(低級)アルキルエステル、例えば適当な置換基1個
以上を有していてもよいフェニル(低級)アルキルエス
テル(例えば、ベンジルエステル、4−メトキシベンジ
ルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フェネチル
エステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステ
ル、ビス(メトキシフェニル)メチルエステル、3,4
−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロキシ−3,
5−ジ−t−ブチルベンジルエステル、等);非置換ま
たは適当な置換基1個以上を有していてもよいアリール
エステル(例えば、フェニルエステル、トリルエステ
ル、t−ブチルフェニルエステル、キシリルエステル、
メシチルエステル、クメニルエステル、4−クロロフェ
ニルエステル、4−メトキシフェニルエステル、等);
トリ(低級)アルキルシリルエステル;低級アルキルチ
オエステル(例えば、メチルチオエステル、エチルチオ
エステル、等)等が挙げられる。
【0008】好ましい「ヒドロキシ保護基」としては、
上記のようなアシル、シクロ(低級)アルケニル、(好
適なシクロ(低級)アルケニルの例としては、シクロペ
ンテニル、シクロヘキシニル等のシクロ(C3 −C8
アルケニルである)、1またはそれ以上の置換基を有し
ていてもよいフェニル(低級)アルキル(例えば、ベン
ジル、4−メトキシベンジル、トリチル、等)、置換さ
れたシリル(例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジ
メチルシリル、等)、テトラヒドロピラニルのような容
易に脱離できる慣用のものが挙げられる。好ましい「ア
リール基」としては、例えばフェニル、ナフチル等の基
が挙げられる。「ハロゲン原子」としては、塩素、臭
素、ヨウ素、フッ素が挙げられる。好ましい「酸残基」
としては、ハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ
素、等)、アシル部分は前記で示したものを持つアシル
オキシ等を挙げることができる。さらに好適なアシルオ
キシは、スルホニルオキシ(例えば、メタンスルホニル
オキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、トシルオキシ、
等)、低級アルカノイルオキシ(例えば、アセチルオキ
シ、プロピオニルオキシ、等)等が挙げられる。好まし
い「活性化されたメルカプト基」としては、メルカプト
基がアシルによって置換されたものが挙げられ、好適な
「アシル部分」としては、脂肪族アシル基、芳香族また
は複素環を含むアシル基が挙げられる。そして、そのア
シルの好適な例としては、低級アルカノイル(例えば、
ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブ
チリル、バレリル、イソバレリル、オキサリル、スクシ
ニル、ピバロイル、等);アロイル(例えば、ベンゾイ
ル、トルオイル、キシロイル、ナフトイル、フタロイ
ル、インダンカルボニル、等);アル(低級)アルカノ
イル(例えば、フェニルアセチル、フェニルプロピオニ
ル、等);アル(低級)アルコキシカルボニル(例え
ば、ベンジロキシカルボニル、フェネチルオキシカルボ
ニル、等)等が挙げられる。上で述べたアシル部分は、
例えばハロゲン(例えば、塩素、臭素、ヨウ素またはフ
ッ素)、上記で定義した低級アルキル、等の適当な置換
基を有していてもよい。
【0009】この明細書に記載された各種の化合物の塩
としては、特に言及しない限り、当業者が化学常識に基
いて選択し、使用し得る塩であれば特に限定されない
が、例えば、塩基との塩または酸付加塩が含まれ、例え
ば無機塩基塩[アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム
塩、カリウム塩、等)、アルカリ土類金属塩(例えば、
カルシウム塩、マグネシウム塩、等)のような金属塩、
アンモニウム塩、等]、有機塩基塩[例えば、トリメチ
ルアミン塩、トリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリ
ン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジ
ルエチレンジアミン塩、等]、有機酸塩[例えば、ギ酸
塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石
酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、ト
ルエンスルホン酸塩、等]、無機酸塩[例えば、塩酸
塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、等]、アミノ酸
との塩[例えば、アルギニン塩、アスパラギン酸塩、グ
ルタミン酸塩、等]等が含まれる。本発明の製造方法を
以下に詳細に説明する。
【0010】製造法1 化合物(I)またはその塩は、化合物(IIa)または
そのアミノ基における反応性誘導体またはその塩を化合
物(III)またはそのカルボキシ基の反応性誘導体ま
たはその塩と反応させることにより製造することができ
る。化合物(IIa)のアミノ基における好適な反応性
誘導体としては、化合物(IIa)とアルデヒド、ケト
ン等のようなカルボニル化合物との反応によって生成す
るシッフ塩基型のイミノまたはエナミン型互変異性体;
化合物(IIa)とビス(トリメチルシリル)アセトア
ミド、モノ(トリメチルシリル)アセトアミド[例え
ば、N−(トリメチルシリル)アセトアミド]、ビス
(トリメチルシリル)尿素等のシリル化合物との反応に
よって生成するシリル誘導体;化合物(IIa)と三塩
化燐またはホスゲン等との反応によって生成する誘導体
等が挙げられる。化合物(III)のカルボキシ基にお
ける好適な反応性誘導体としては、酸ハロゲン化物、酸
無水物、活性化アミド、活性化エステル等が挙げられ
る。その好適な反応性誘導体の例としては、酸塩化物;
酸アジド;置換されたリン酸[例えば、ジアルキルりん
酸、フェニルりん酸、ジフェニルりん酸、ジベンジルり
ん酸、ハロゲン化りん酸、等]、ジアルキル亜りん酸、
亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、スルホン酸[例えばメタンス
ルホン酸、等]、脂肪族カルボン酸[例えば、酢酸、プ
ロピオン酸、ブチル酸、イソブチル酸、ピバリン酸、ペ
ンタン酸、イソペンタン酸、2−エチルブチル酸または
トリクロロ酢酸等]または芳香族カルボン酸[例えば、
安息香酸、等]のような酸との混合酸無水物;対称酸無
水物;イミダゾール、4−置換イミダゾール、1H−ベ
ンゾトリアゾール、ジメチルピラゾール、トリアゾール
またはテトラゾールとの活性化アミド;または活性化エ
ステル[例えば、シアノメチルエステル、メトキシメチ
ルエステル、ジメチルイミノメチル[(CH32+
CH−]エステル、ビニルエステル、プロパルギルエス
テル、p−ニトロフェニルエステル、2,4−ジニトロ
フェニルエステル、トリクロロフェニルエステル、ペン
タクロロフェニルエステル、メシルフェニルエステル、
フェニルアゾフェニルエステル、フェニルチオエステ
ル、p−ニトロフェニルチオエステル、p−クレジルチ
オエステル、カルボキシメチルチオエステル、ピラニル
エステル、ピリジルエステル、ピペリジルエステル、8
−キノリルチオエステル、等]、もしくはN−ヒドロキ
シ化合物[例えばN,N−ジメチルヒドロキシルアミ
ン、1−ヒドロキシ−2−(1H)−ピリドン、N−ヒ
ドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミ
ド、1−ヒドロキシ−1H−ベンゾトリアゾール、等]
とのエステル等が挙げられる。これらの反応性誘導体
は、使用する化合物(III)の種類によって、これら
の中から適宜選択することができる。
【0011】反応は、通常、水、アルコール[例えば、
メタノール、エタノール、等]、アセトン、ジオキサ
ン、アセトニトリル、クロロホルム、塩化メチレン、塩
化エチレン、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N
−ジメチルホルムアミド、ピリジンのような慣用の溶媒
または反応に悪影響を及ぼさないその他のあらゆる有機
溶媒中で行われる。これらの慣用の溶媒は水と混合して
もよい。この反応において、化合物(III)を遊離酸
またはその塩の形でこの反応に使用する場合、反応を、
N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド;N−シク
ロヘキシル−N’−モルホリノエチルカルボジイミド;
N−シクロヘキシル−N’−(4−ジエチルアミノシク
ロヘキシル)カルボジイミド;N,N’−ジエチルカル
ボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミ
ド;N−エチル−N’−(3−ジメチルアミノプロピ
ル)カルボジイミド;N,N’−カルボニルビス−(2
−メチルイミダゾール);ペンタメチレンケテン−N−
シクロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N−シクロ
ヘキシルイミン;エトキシアセチレン;1−アルコキシ
−1−クロロエチレン;亜りん酸トリアルキル;ポリリ
ン酸エチル;ポリリン酸イソプロピル;オキシ塩化リン
(塩化ホスホリル);三塩化リン;塩化チオニル;塩化
オキサリル;[例えば、クロロギ酸エチル、クロロギ酸
イソプロピル、等];トリフェニルホスフィン;2−エ
チル−7−ヒドロキシベンズイソオキサゾリウム塩;2
−エチル−5−(m−スルホフェニル)イソオキサゾリ
ウムヒドロキシド分子内塩;1−(p−クロロベンゼン
スルホニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾトリア
ゾール;N,N−ジメチルホルムアミドと塩化チオニ
ル、ホスゲン、クロロギ酸トリクロロメチル、オキシ塩
化リン等との反応によって調整したいわゆるビルスマイ
ヤー試薬、等のような慣用の縮合剤の存在下に行うこと
が望ましい。
【0012】この反応は、また、アルカリ金属炭酸水素
塩、トリ(低級)アルキルアミン(例えば、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、等)、ピリジ
ン、N−(低級)アルキルモルホリン、N,N−ジ(低
級)アルキルベンジルアミン等のような無機または有機
塩基の存在下に行うことができる。反応温度は得に限定
されず、通常、冷却下ないし加温下で行われる。この反
応において、R3 がホルミルアセチルなどのような低級
アルカノイル基であり、反応溶液中にメタノール、エタ
ノール等の低級アルコールを含んでいる酸性または塩基
性溶液である場合は反応の途中で低級アルカノイル基が
はずれてR3 が水素原子である化合物(I)が製造でき
る。特に、化合物(IIa)において、R1 が水素原子
であり、R2 がカルボキシ基であり、化合物(III)
において、R3 が低級アルカノイル基であり、R4 が水
素原子である両化合物と反応させると、この反応で直接
化合物(Ia)またはその塩が製造できる。従って、化
合物(Ia)またはその塩を製造する場合には特にワン
ポット反応で目的化合物を得ることができるので有利で
ある。
【0013】このようにして得られた化合物(I)のR
1 、R2 、R3 およびR4 の全てもしくは一部に保護基
が置換した化合物(I)が得られる場合には、所望によ
り化合物(I)またはその塩と単離後もしくは単離する
ことなく続いて保護基の脱離反応に付すことができる。
保護基の脱離反応、保護基の種類に応じて適宜選択する
ことができるが、例えば加水分解や還元等の慣用の方法
で行うことができる。
【0014】(i)加水分解:加水分解は、好ましくは
塩基、またはルイス酸を含む酸の存在下で行われる。好
適な塩基としては、アルカリ金属水酸化物[例えば、水
酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、等]、金属アル
コキシド[例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメ
トキシド、等]、炭酸金属塩、炭酸水素金属塩、トリア
ルキルアミン[例えば、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、等]、ピコリン、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]−ノン−5−エン、1,4−ジアザビシ
クロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデカ−7−エン、等が含まれる。好
適な酸としては、有機酸[例えば、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、等]、無
機酸[例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化水素、臭
化水素、塩化アンモニウム、等]が含まれる。トリハロ
酢酸[例えば、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、
等]等のようなルイス酸を使用した脱離反応は、カチオ
ンを捕獲する試薬[例えば、アニソール、フェノール、
等]の存在下で実施するのが好ましい。反応は、通常、
水、アルコール[例えば、メタノール、エタノール、
等]、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、またはこれ
らの混合物のような溶媒または反応に悪影響を及ぼさな
いその他のあらゆる有機溶媒中で行われる。液体の塩基
または酸もまた、溶媒として用いることができる。反応
温度は特に限定されず、通常、冷却下ないし加温下で行
われる。
【0015】(ii)還元反応:還元反応は、化学的還
元および触媒的還元を含む慣用の方法で行われる。化学
的還元において用いられる好適な還元剤は、金属(例え
ば、スズ、亜鉛、鉄、等)または金属化合物(例えば、
塩化クロミウム、酢酸クロミウム、等)の組み合わせお
よび有機または無機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオ
ン酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、塩
酸、臭化水素酸、等)が挙げられる。触媒的還元におい
て用いられる好適な触媒は、白金触媒(例えば、白金
板、白金スポンジ、黒色白金、コロイド状白金、酸化白
金、白金線、等)、パラジウム触媒(例えば、パラジウ
ムスポンジ、黒色パラジウム、酸化パラジウム、炭素上
のパラジウム、コロイド状パラジウム、硫酸バリウム上
のパラジウム、炭酸バリウム上のパラジウム、等)、ニ
ッケル触媒(還元ニッケル、酸化ニッケル、レニーニッ
ケル、等)、コバルト触媒(還元コバルト、レニーコバ
ルト、等)、鉄触媒(還元鉄、レニー鉄、等)、銅触媒
(還元銅、レニー銅、ウルマン銅、等)等の慣用の触媒
が挙げられる。還元は、通常、水、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド、またはそれらの混
合物のような反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒中で
行われる。さらに、化学的還元において用いられる上記
の酸を用いるときは液体で用いられ、またこれらは溶媒
としても用いられる。この還元の反応温度は特に限定さ
れず、通常、冷却下ないし加温下で行われる。化合物
(I)またはその塩は、上記製造法1の代わりに、下記
の製造法2においても製造することができる。この製造
法2は、特に目的化合物(I)のR1 、R3 およびR4
がそれぞれ水素原子でR2 がカルボキシである化合物
(Ia)を製造するために有用である。
【0016】製造法2 (ステップ1)化合物(V)またはその塩は、化合物
(IIa)もしくはそのアミノ基における反応性誘導体
またはその塩に、化合物(IV)もしくはそのカルボキ
シ基における反応性誘導体またはその塩を反応させるこ
とにより製造できる。化合物(IIa)のアミノ基にお
ける反応性誘導体としては慣用の誘導体例えば、化合物
(II)と、トリメチルシリルアセトアミド、ビス(ト
リメチルシリル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリ
ル)アセトアミド、ビス(トリメチルシリル)尿素等の
ようなシリル化合物との反応によって生成するシリル誘
導体が挙げられる。また化合物(IV)のカルボキシ基
における反応性誘導体としては、酸塩化物、酸臭化物等
のような酸ハロゲン化物が挙げられ、これらの酸ハロゲ
ン化物は酸とハロゲンとの反応によって製造できる。化
合物(IIa)および化合物(V)の塩としては、化合
物(I)における塩の例示がそのまま挙げられ、化合物
(IV)の塩としては、化合物(I)における塩基との
塩の例示がそのまま挙げられる。この反応は通常、水、
アセトン、ジオキサン、アセトニトリル、クロロホル
ム、ベンゼン、塩化メチレン、塩化エチレン、テトラヒ
ドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ピリジン、ヘキサメチルホスホルムアミド等のこの
反応に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒中またはそれらの
混合物中で行われる。
【0017】(ステップ2)化合物(VI)またはその
塩は、化合物(V)またはその塩にニトロソ化剤を反応
させることにより製造できる。ニトロソ化剤としては、
亜硝酸およびその誘導体、例えば塩化ニトロシル、臭化
ニトロシル等のニトロシルハロゲン化物、例えば亜硝酸
ナトリウム、亜硝酸カリウム等の亜硝酸アルカリ金属、
例えば亜硝酸ブチル、亜硝酸ペンチル、亜硝酸イソアミ
ル等の亜硝酸アルキル等が挙げられる。ニトロソ化剤と
して亜硝酸の塩、例えばそのアルカリ金属塩を使用する
場合、例えば塩酸、ギ酸、酢酸等の無機又は有機酸の存
在下で行うことが好ましい。化合物(VI)の塩として
は、化合物(I)における塩の例示がそのまま挙げられ
る。この反応は通常、水、酢酸、ベンゼン、メタノー
ル、テトラヒドロフラン、塩化メチレン等のこの反応に
悪影響を及ぼさない慣用の溶媒またはそれらの混合物中
で行われる。反応温度は特に限定されないが、通常冷却
下ないし常温で行われる。この反応により化合物(V
I)またはその塩におけるR3 が水素原子である化合物
が得られた場合は、所望により、式:R3 a−Hal(式
中、R3 aはヒドロキシ保護基であり、HClはハロゲン
原子を意味する)で示される化合物と反応させて、R3
を水素原子以外の化合物に変えてもよい。
【0018】(ステップ3)化合物(I)または塩は、
化合物(VI)またはその塩に、化合物(VII)で表
わされるチオ尿素誘導体を反応させることにより製造で
きる。化合物(VII)の塩としては、化合物(I)に
おいて例示した塩のうち、酸との塩などが挙げられる。
この反応は通常、酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホ
ルム、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジ
オキサン、水、酢酸、ギ酸等のこの反応に悪影響を及ぼ
さない慣用の溶媒またはそれらの混合物中で行われる。
反応温度は特に限定されないが、通常冷却下ないし加温
下で行われる。このようにして得られた化合物(I)の
1 、R2 、R3 およびR4 の全てもしくは一部に保護
基が置換した化合物(I)が得られる場合には、所望に
より化合物(I)またはその塩を単離後もしくは単離す
ることなく続いて保護基の脱離反応に付すことができ
る。この保護基の脱離反応は、製造法1に記載した方法
と同様にして行うことができる。一般式(II)および
(IIa)で示される化合物およびその塩は新規化合物
であり、一般式(I)で示される化合物またはその塩の
製造においてキーとなる重要な中間体である。化合物
(II)またはその塩は、化合物(VIII)またはそ
の塩を化合物(IX)またはその塩と反応させることに
より製造することができる。この反応は、好ましくは塩
基、例えばアルカリ金属水酸化物、炭酸アルカリ金属
塩、炭酸水素アルカリ金属塩、アルカリ金属アルコキシ
ド(例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキ
シド、等)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピ
リジン、等の有機または無機塩基の存在下に行われる。
反応温度は特に限定されず、通常、冷却下、室温ないし
加温下で行われる。化合物(II)および(VIII)
の塩としては、化合物(I)で例示した塩と同じものが
挙げられ、化合物(IX)の塩としては、酸との塩を挙
げることができる。このようにして得られた化合物(I
I)のR5 がアミノ保護基である化合物は、所望によ
り、単離後もしくは単離することなく、例えば、酸もし
くは塩基を使用した加水分解により保護基を脱離させて
化合物(IIa)またはその塩に導くことができる。加
水分解の条件等は製造法1に記載したものと同様にして
行うことができる。
【0019】また、一般式(Ib)で表わされる化合物
およびその塩は新規化合物であり、次の方法により製造
することができる。
【化27】 (式中、COOR6 はエステル化されたカルボキシを意
味する) 好ましい「エステル化されたカルボキシ」は、前に「保
護されたカルボキシ」で例示したものと同じものが挙げ
られる。本反応で用いられる好適なエステル化剤は、
式:HO−R6 (式中、R6 はエステル化されたカルボ
キシのエステル残基を意味する)で示されるアルコール
またはその反応性均等物(例えば、ハライド、スルホネ
ート、スルフェード、ジアゾ化合物、等)もしくはその
塩、等の、慣用のエステル化剤が含まれる。この反応
は、通常、塩基の存在下で行われる。好適な塩基として
は、例えば製造例1に記載したような、アルカリ金属水
酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アルカリ金属炭酸
水素塩などの無機塩基やトリ(低級)アルキルアミンな
どの慣用の有機塩基が挙げられる。この反応は慣用の有
機溶媒中で、冷却、室温または加温下に行うことができ
る。
【0020】次に、本発明の製造法により製造される目
的化合物(I)の有用性を示すために、この発明の代表
的化合物のMIC(最小発育阻止濃度)についての試験
結果を以下に示す。 (A)最小発育阻止濃度 試験法:試験管内抗菌活性を下記寒天平板倍数希釈法に
より測定した。各試験菌株をトリプトケース−ソイ−ブ
ロス中一夜培養してその1白金耳(生菌数108 個/m
l)を、各濃度段階の代表的試験化合物を含むハートイ
ンフージョン寒天(HI−寒天)に接種し、37℃、2
0時間インキュベートした後、最小発育阻止濃度(MI
C)をμg/mlで表した。 試験化合物:7β−[2−(2−アミノチアゾール−4
−イル)−2−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトア
ミド]−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]
−3−セフェム−4−カルボン酸 試験結果
【表1】
【0021】(B)尿中排泄 試験法JCLのSD系雄性ラット(6−7週齢)を用い
た。試験化合物は、0.5% メチルセルロース溶液に懸濁した。ラットは20mg/
kgの投与の前に一晩絶食させた。経口投与後、0ない
し6時間および6ないし24時間内の尿を集めた尿検体
を、試験生物としてBacillus subtili
s ATCC 6633を、試験培地としてクエン酸ナ
トリウム寒天培地(0.8%クエン酸ナトリウム、0.
5%ポリペプトン、0.3%ビーフエクストラクトおよ
び1.0%寒天)用いたディスク−プレート拡散法によ
り測定した。 試験化合物 7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸 試験結果
【表2】 製造例、実施例で用いられる略語は以下の意味である。 THF:テトラヒドロフラン IPE:ジイソプロピルエーテル DMF:N,N−ジメチルホルムアミド HP−20:多孔性樹脂の商標 FAB-MASS:高速原子衝撃質量分析法
【0022】
【実施例】以下、製造例ならびに実施例により、本発明
をさらに詳細に説明する。 製造例1 カリウム第三級ブトキシド(383g)のDMF(3.
5リッター)溶液に氷冷下、4−(メトキシカルボニ
ル)ピラゾール(360g)を徐々に加える。20分間
撹拌後、反応液を20℃以下に保ちながら反応液にトリ
チルクロリド(794g)を徐々に加える。反応液を水
と酢酸エチルの混合液(水:14リッター/酢酸エチ
ル:28リッター)に注ぐ。有機層を分取した後、水
(7リッター)で2回および20%食塩水(7リッタ
ー)でそれぞれ洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。
溶媒を減圧下で留去し、4−メトキシカルボニル−1−
(トリチル)ピラゾール(1021g)を得た。
【0023】製造例2 4−メトキシカルボニル−1−(トリチル)ピラゾール
(600g)のTHF(3.5リッター)溶液を、水素
化リチウムアルミニウム(61.8g)のTHF(2.
0リッター)懸濁液に氷冷下に少しづつ加えた後、1時
間撹拌する。水(62ml)を加えた後、15%水酸化
ナトリウム水溶液(62ml)と水(186ml)を加
えた後、濾過し沈澱をクロロホルム−メタノール混液
(10/1、2リッター)で洗浄し、濾液を減圧下に濃
縮した。析出する粉末を塩化メチレン(6リッター)に
溶解し溶液を10%食塩水(1リッター)で洗浄した。
有機層を分取し硫酸マグネシウム(400g)を用いて
乾燥後、溶媒を留去、析出する粉末を集めIPE(2リ
ッター)でねり洗を2回行い、得られた粉末を一夜風乾
し4−ヒドロキシメチル−1−(トリチル)ピラゾール
(412g)を得た。
【0024】製造例3 5−ヒドロキシメチル−4−メチル−1,2,3−チア
ジアゾール(6.27g,48.16mmol)の塩化
メチレン(50ml)溶液に、−30℃、窒素雰囲気下
で、トリエチルアミン(10ml,72.6mmol)
とメタンスルホニルクロリド(4.1ml,53mmo
l)を順次加える。30分撹拌後、PHを8.5−9.
0に維持しながら、反応液を水と塩化メチレンの混合液
に注ぐ。有機層を分取した後、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液、希塩酸、食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。溶媒を減圧下で留去して、5−メタンス
ルホニルオキシメチル−4−メチル−1,2,3−チア
ジアゾール(9.8g)を得た。 NMR (CDCl3,δ) : 2.76 (3H,s), 3.06 (3H,s), 5.51 (2
H,s)
【0025】製造例4 製造例3と同様にして下記化合物を得た。 1−トリチル−4−(メタンスルホニルオキシメチル)
ピラゾール NMR (CDCl3,δ) : 2.92 (3H,s), 4.46 (2H,s), 7.05-7.
50 (5H,m), 7.42 (1H,s), 7.65 (1H,s)
【0026】製造例5 窒素雰囲気下、0℃で、チオ安息香酸(6.64ml,
56.5mmol)をカリウム第三級ブトキシド(6.
07g,54.1mmol)のDMF(80ml)溶液
に撹拌下で加える。10分間撹拌後、この溶液に5−メ
タンスルホニルオキシメチル−4−メチル−1,2,3
−チアジアゾール(9.8g,47mmol)のDMF
(30ml)溶液を徐々に加える。反応液を80℃で2
時間撹拌後、希炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチル
の混合液に加える。有機層を分取した後、食塩水で洗
浄、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を減圧下で留去
し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
(溶出液:n−ヘキサン/酢酸エチルの9/1から8/
2混液)に付し、5−ベンゾイルチオメチル−4−メチ
ル−1,2,3−チアジアゾール(7.51g)を得
た。 NMR (CDCl3,δ) : 2.73 (3H,s), 4.47 (2H,s), 7.42-7.
65 (3H,m), 7.90-7.97(2H,m)
【0027】製造例6 製造例5と同様にして下記化合物を得た。 4−ベンゾイルチオメチル−1−(トリチル)ピラゾー
ル NMR (CDCl3,δ) : 4.15 (2H,s), 7.05-7.65 (20H,m),
7.90-8.00 (2H,m)
【0028】製造例7 窒素雰囲気下、50℃でナトリウムシアニド(540m
g)を4−クロロメチル−1−トリチルピラゾール
(3.58g)のジメチルスルホキシド(30ml)溶
液に加える。1時間撹拌後、反応液を水に注ぐ。有機層
を分取し、水、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾
燥する。溶媒を減圧下で留去して、4−シアノメチル−
1−トリチルピラゾール(3.41g)を得た。 NMR (CDCl3,δ) : 3.55 (2H,s), 7.08-7.43 (16H,m),
7.61 (1H,s)
【0029】製造例8 20%水酸化ナトリウム水溶液(15ml)を4−シア
ノメチル−1−トリチルピラゾール(1.74g)のエ
タノール(5ml)溶液に加え、8時間加熱還流する。
反応液を水で薄め、酢酸エチルで洗浄する。水層を6N
塩酸でPHを1.0に調整後、酢酸エチルで抽出する。
有機層を分取し、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで
乾燥する。溶媒を減圧下で留去して、2−(1−トリチ
ルピラゾール−4−イル)酢酸(1.5g)を得た。 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.42 (2H,s), 7.00-7.38 (16H,m),
7.53 (1H,s)
【0030】製造例9 窒素雰囲気下、氷冷下で4−メトキシカルボニルピラゾ
ール(12.6g)を水素化アルミニウムリチウム
(7.59g)のTHF(150ml)溶液に少しずつ
添加する。室温で8時間撹拌後、反応液に水(8m
l)、15%水酸化ナトリウム水溶液(8ml)および
水(24ml)を順次加えて反応を止める。不溶物除
き、濾液を減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシメチルピ
ラゾール(6.1g)を得た。 NMR (DMSO-d6,δ) : 4.37 (2H,s), 7.49 (2H,s)
【0031】製造例10 窒素雰囲気下、室温で、チオニルクロリド(1.7m
l)を4−ヒドロキシメチルピラゾール(1.0g)の
クロロホルム(25ml)懸濁液に加える。30分間撹
拌後、溶媒を減圧下で留去する。残渣をエーテルで洗浄
し、減圧下で乾燥して、4−クロロメチルピラゾール塩
酸塩(1.29g)を得た。 NMR (DMSO-d6,δ) : 4.74 (2H,s), 7.96 (2H,s)
【0032】実施例1(1) 懸濁液Aの調製:4−クロロメチル−1−トリチルピラ
ゾール(198.3g)をアセトン(3.0リットル)
に懸濁し、50℃に加熱して溶解させる。室温で沃化ナ
トリウム(165.6g)を加え、1時間同温で撹拌す
る。反応液を水(3.0リットル)と酢酸エチル(3.
0リットル)の混合液に注ぎ、有機層を分取し、硫酸マ
グネシウムで乾燥する。溶媒を減圧下で留去して得られ
た残渣をDMF(400ml)に懸濁する。 懸濁液Bの調製:窒素雰囲気下、室温で70%ナトリウ
ムヒドロスルフィド(36.1g)をDMF(600m
l)に懸濁した後、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(107ml)を加え、懸濁液Bとした。ジフェニル
メチル 7β−ホルムアミド−3−メタンスルホニルオ
キシ−3−セフェム−4−カルボキシラート(200
g)のDMF(1.6リットル)溶液を−2℃に冷却
後、この溶液に、懸濁液Bを0℃以下で40分かけて滴
下する。同温で1時間撹拌後、懸濁液Aを0℃以下で滴
下する。さらに同温で30分撹拌後、反応液を水(7.
0リットル)と酢酸エチル(7.0リットル)の混合液
に注ぐ。水層を3Nの塩酸でPHを6.5に調整後、有
機層を分取する。有機層を水(4リットル)で水洗し、
5℃で14時間放置後、生成する残渣を濾取する。残渣
を酢酸エチル(1.5リットル)で洗浄して、ジフェニ
ルメチル 7β−ホルムアミド−3−[(1−トリチル
ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−
4−カルボキシラート(242g)を粉末として得た。 IR (KBr) : 1772, 1732, 1693, 1660, 1375 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.81 (2H,s), 4.05 (2H,s), 5.12
(1H,d,J=4.6Hz), 5.74(1H,dd,J=4.6Hz, J=8.7Hz), 6.84
(1H,s), 7.00-7.56 (27H,m), 8.19(1H,s), 9.12 (1H,
d,J=8.7Hz) FAB-Mass : 748 (M+)
【0033】実施例1(2) ジフェニルメチル 7β−ホルムアミド−3−[(1−
トリチルピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セ
フェム−4−カルボキシラート(121.7g)のメタ
ノール(1.46リットル)懸濁液に、濃塩酸(94.
8ml)を25℃以下で加える。反応液を室温でさらに
3時間撹拌後、濃塩酸(4ml)を加える。同温でさら
に1時間撹拌した後、不溶物を10℃以下で取り除く。
濾液を水(4リットル)と酢酸エチル(4.5リット
ル)の混合液に注ぐ。水層を30%の水酸化ナトリウム
水溶液でPHを4.0に調整後、2Nの水酸化カリウム
水溶液でPH6.9に調整する。有機層を分取し、食塩
水(4リットル)で洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥す
る。溶媒を減圧下で留去して700mlに濃縮し、イソ
プロピルエーテル(100ml)を10℃以下で徐々に
加える。同温でさらに12時間放置後、生成する残渣を
濾取し減圧下で乾燥して、ジフェニルメチル 7β−ア
ミノ−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−
3−セフェム−4−カルボキシラート(62.4g)を
粉末として得た。 IR (KBr) : 1743, 1697, 1369, 1213 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.34 (2H,s), 3.84 (2H,s), 4.01
(2H,s), 4.79 (1H,s),5.02 (1H,d,J=4.9Hz), 6.82 (1H,
s), 7.24-7.59 (12H,m), 12.76 (1H,s) FAB-Mass : 479 (M++1) Elemental Analysis Calcd. for C24H22N4O3S2:C 60.2
3, H 4.63, N 11.71 Found : C 60.33, H 4.88, N 11.63
【0034】実施例2(1) 実施例1(1)と同様にして下記化合物を得た。 ジフェニルメチル 7β−フェニルアセトアミド−3−
[(1−トリチルピラゾール−4−イル)メチルチオ]
−3−セフェム−4−カルボキシラート IR (KBr) : 1781, 1685, 1533, 1496 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.51 and 3.61 (2H,ABq,J=18Hz),
3.81 (2H,br s), 4.01(2H,br s), 5.07 (1H,d,J=5Hz),
5.65 (1H,dd,J=5Hz, 7Hz), 6.84 (1H,s), 7.00-7.60 (3
2H,m), 9.16 (1H,d,J=7Hz)
【0035】実施例2(2) ピリジン(1.3ml)を−10℃で、五塩化リン
(3.37g)の塩化メチレン(47.6ml)に加え
た後、反応液を−15から−5℃で30分間撹拌する。
この液に、−10℃で、ジフェニルメチル 7β−フェ
ニルアセトアミド−3−[(1−トリチルピラゾール−
4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボキ
シラート(6.8g)を加えた後、氷冷下で1時間撹拌
する。この液に、メタノール(5.2ml)を−20℃
で加え、さらに氷冷下で1時間撹拌する。水(40m
l)を氷冷下で加え、さらに30分同温で撹拌する。水
層を分離し、塩化メチレン層を1Nの塩酸(30ml)
で再抽出する。水層と塩酸抽出液とを合わせ、酢酸エチ
ル(50ml)を加える。水層を30%の水酸化ナトリ
ウム水溶液でPH3.5に調整する。有機層を分取し、
食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を
減圧下で留去する。残渣をIPE(50ml)で粉末化
して濾取し、IPE(20ml)で洗浄後、五酸化リン
で乾燥して、ジフェニルメチル 7β−アミノ−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボキシラート(2.1g)を粉末として得
た。物性値から、この化合物は実施例1(2)で得られ
たものと同一であった。
【0036】実施例3(1) 窒素雰囲気下、ナトリウムヒドロスルフィド(440m
g)とジイソプロピルエチルアミン(1.3ml)のD
MF(10ml)混合液に、ジフェニルメチル7β−ホ
ルムアミド−3−メタンスルホニルオキシ−3−セフェ
ム−4−カルボキシラート(2.44g)のDMF(1
5ml)溶液を、ドライアイス−四塩化炭素冷却下に加
える。同温で30分撹拌後、4−クロロメチルピラゾー
ル塩酸塩(918mg)とジイソプロピルエチルアミン
(1.04ml)を順次加える。反応液をさらに1時間
撹拌後、水と酢酸エチルの混合液に注ぐ。有機層を分取
し、希塩酸と食塩水で順次洗浄後、硫酸マグネシウムで
乾燥する。溶媒を減圧下で留去して、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィ(溶出液:塩化メチレン/アセ
トンの混液)に付し、ジフェニルメチル 7β−ホルム
アミド−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]
−3−セフェム−4−カルボキシラート(2.96g)
を得た。 IR (KBr) : 3303.5, 1791.5, 1760.7, 1672.0, 1535.1
cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.88 (2H,s), 4.05, 4.09 (2H,AB
q,J=13.2Hz), 5.19(1H,d,J=4.6Hz), 5.74 (1H,dd,J=9.0
Hz, 4.6Hz), 6.84 (1H,s), 7.20-7.80 (12H,m), 8.18
(1H,s), 9.12 (1H,d,J=9.4Hz), 12.78 (1H,s)
【0037】実施例3(2) ジフェニルメチル 7β−ホルムアミド−3−[(ピラ
ゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−
カルボキシラートを、実施例1(2)と同様に処理し
て、ジフェニルメチル 7β−アミノ−3−[(ピラゾ
ール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カ
ルボキシラートから得られた。物性値から、この化合物
は実施例1(2)で得られたものと同一であった。
【0038】実施例4(1) 実施例3(1)と同様にして下記化合物を得た。 ジフェニルメチル 7β−フェニルアセトアミド−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボキシラート IR (KBr) : 1772, 1716, 1648, 1558, 1496 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.51 and 3.60 (2H,ABq,J=18Hz),
3.88 (2H,br s), 4.03and 4.10 (2H,ABq,J=18Hz), 5.15
(1H,d,J=5Hz), 5.65 (1H,dd,J=5Hz,7Hz), 6.84 (1H,
s), 7.10-7.65 (17H,m), 9.18 (1H,d,J=7Hz)
【0039】実施例4(2) ジフェニルメチル 7β−フェニルアセトアミド−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボキシラートを実施例2(2)と同様に処
理して、ジフェニルメチル 7β−アミノ−3−[(ピ
ラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4
−カルボキシラートを得た。物性値から、この化合物は
実施例1(2)で得られたものと同一であった。
【0040】実施例5(1) 窒素雰囲気下、ジフェニルメチル 7β−アミノ−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボキシラート(30.2g)のTHF(8
00ml)溶液に、室温で1,3−ビス(トリメチルシ
リル)ウレア(25.8g)を加える。反応液を35℃
に温めて溶解後、0℃以下に冷却する。この溶液に、2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−
(アセトキシイミノ)アセチルクロリド一塩酸塩(1
7.93g)のアセトニトリル懸濁液を0℃以下で滴下
する。同温で10分撹拌後、反応液を酢酸エチル(1.
2リットル)と氷水(1.5リットル)の混液に注ぐ。
水層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でPH6.5と
し、有機層を分取し、食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム
で乾燥する。減圧下で500mlになるまで濃縮し、I
PE(1.5リットル)に注ぐ。生成する残渣を濾取
し、減圧下に乾燥して、ジフェニルメチル 7β−[2
−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−
(アセトキシイミノ)アセトアミド]−3−[(ピラゾ
ール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カ
ルボキシラート(41.3g)を粉末として得た。 IR (KBr) : 1772, 1684, 1616, 1533, 1375, 1219 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 2.17 (3H,s), 3.83-4.07 (4H,m),
5.26 (1H,d,J=4.6Hz),5.82 (1H,dd,J=4.6Hz, 8.2Hz),
6.83 (1H,s), 7.13 (1H,s), 7.23-7.52(14H,m), 9.90
(1H,d,J=8.2Hz), 12.75 (1H,s) FAB-Mass : 690 (M++1)
【0041】実施例5(2) ジフェニルメチル 7β−[2−(2−アミノチアゾー
ル−4−イル)−2−(Z)−(アセトキシイミノ)ア
セトアミド]−3−[(ピラゾール−4−イル)メチル
チオ]−3−セフェム−4−カルボキシラート(41.
3g)を室温でメタノール(420ml)に懸濁し、こ
の溶液に濃塩酸(24.9ml)を15℃以下で加え
る。室温で30分間撹拌後、濃塩酸(6.7ml)を同
温で加える。さらに室温で2時間撹拌後、反応液を酢酸
エチル(1.2リットル)とPH6.86バッファー
(1.5リットル)の混合物中に注ぐ。30%の水酸化
ナトリウム水溶液でPHを5.0に調整した後、2N水
酸化カリウム水溶液でPHを6.0に調製する。有機層
を分取し、THF(0.5リットル)を加え、食塩水
(1.0リットル)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
する。減圧下で500mlになるまで溶媒を留去し、そ
れにIPE(500ml)と酢酸エチル(700ml)
を加える。生成する粉末を濾取し、減圧下に乾燥して、
ジフェニルメチル7β−[2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセ
トアミド]−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチ
オ]−3−セフェム−4−カルボキシラート(33.6
g)を粉末として得た。 IR (KBr) : 1772, 1684, 1616, 1533 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.78-4.07 (4H,m), 5.22 (1H,d,J=
4.6Hz), 5.79 (1H,dd,J=4.6Hz, 8.4Hz), 6.84 (1H,s),
7.14 (1H,s), 7.24-7.53 (14H,m), 9.50(1H,d,J=8.4H
z), 11.32 (1H,s) FAB-Mass : 648 (M++1)
【0042】実施例5(3) 窒素雰囲気下、ジフェニルメチル 7β−[2−(2−
アミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−(ヒドロ
キシイミノ)アセトアミド]−3−[(ピラゾール−4
−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボキシ
ラート(33.5g)を塩化メチレン(100ml)と
アニソール(35ml)に懸濁する。この溶液に5℃以
下でトリフルオロ酢酸(80ml)を40分で滴下す
る。同温で25分間撹拌後、反応液をジイソプロピルエ
ーテル(1.8リットル)に注ぐ。生成する粉末を濾取
し、減圧下に乾燥する。この粉末をPH6.86バッフ
ァー(550ml)に入れ、2Nの水酸化カリウムでP
Hを6.9に調製後、15℃で不溶物が溶けるまで撹拌
する。この溶液をHP−20(700ml)のカラムク
ロマトグラフィにかける。カラムを水(1.4リット
ル)で洗浄後、25%のイソプロピルアルコール水溶液
で溶出する。目的物を含む溶出液を集め、3N塩酸でP
H3.5に調整する。30℃で2時間撹拌後、生成する
沈殿物を濾取し、水(50ml)で2回洗浄する。残渣
を水(150ml)に懸濁し、1N塩酸でPH2.0に
調整する。室温で1時間撹拌後、生成する沈殿物を濾取
し、水(20ml)で洗浄する。残渣を再度、水(15
0ml)に懸濁し、1N塩酸でPH2.0に調整する。
室温で1時間撹拌後、2Nの水酸化カリウムでPH2.
8に調整する。同温で30分撹拌後、残渣を濾取し、水
(20ml)で洗浄し、減圧下に乾燥して、3.75分
子の水を含有する7β−[2−(2−アミノチアゾール
−4−イル)−2−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセ
トアミド]−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチ
オ]−3−セフェム−4−カルボン酸(9.7g)を結
晶として得た。 IR (KBr) : 1763, 1647, 1603, 1541 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.69, 3.74 (2H,ABq,J=14.2Hz),
3.99, 4.06 (2H,ABq,J=13.4Hz), 5.15 (1H,d,J=4.6Hz),
5.69 (1H,dd,J=4.6Hz, 8.2Hz), 6.71(1H,s), 7.30 (2
H,s), 7.56 (2H,s), 9.48 (1H,d,J=8.2Hz), 11.41(1H,
s) FAB-Mass : 481 (M+) Elemental Analysis Calcd. for C16H22.5N7O8.75S3:C
35.00, H 4.13, N 17.86, S 17.52 Found : C 34.71, H 3.84, N 17.79, S 17.30
【0043】得られた結晶は粉末X線回折により、下表
に示した位置にピークを示した。
【表3】
【0044】実施例5(4) 7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸(300mg)のN,N−ジメチル
アセトアミド(6ml)溶液に、氷冷下で炭酸カリウム
(81.8mg)を加える。室温で30分撹拌後、シク
ロヘキシル 1−ヨードエチル カーボナート(37
1.47mg)を氷冷下で加える。同温で30分撹拌
後、水と酢酸エチルの混液に注ぎ、1N塩酸でPH5に
調整する。有機層を分取し、水、食塩水で洗浄、硫酸マ
グネシウムで乾燥する。減圧下で溶媒を留去して、1−
(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル 7
β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボキシラート(15.8mg)を得た。 IR (KBr) : 1772.3, 1751.0, 1670.1 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.18-1.96 (13H,m), 3.85 (2H,br
s), 4.05 and 4.15(2H,ABq,J=13.1Hz), 4.45-4.58 (1H,
m), 5.16-5.19 (1H,m), 5.67-5.76(1H,m), 6.69 (1H,
s), 6.69-6.80 (1H,m), 7.16 (2H,br s), 7.57 (2H,br
s), 9.44-9.49 (1H,m), 11.33 (1H,s)
【0045】実施例5(5) 7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸(283mg)を水(100ml)
と1N塩酸(1.25ml)に懸濁し、40℃で10分
間撹拌した後、凍結乾燥して、7β−[2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−(ヒドロキシ
イミノ)アセトアミド]−3−[(ピラゾール−4−イ
ル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボン酸二塩
酸塩(281.8mg)を得た。 IR (KBr) : 3124.1, 1764.5, 1668.1, 1631.5, 1540.8
cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.72, 3.82 (2H,ABq,J=16.86Hz),
4.00, 4.10 (2H,ABq,J=13.58Hz), 5.19 (1H,d,J=4.50H
z), 5.66 (1H,dd,J=7.76Hz, 4.54Hz),6.91 (1H,s), 7.7
0 (2H,br s), 9.75 (1H,d,J=7.78Hz), 12.45 (1H,s) Elemental Analysis Calcd, for C16H15N7O5S3・2HCl:1
2.78% Found:11.27%
【0046】実施例5(6) 7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸(4.65g)を室温で水(27.
9ml)に懸濁した後、1N塩酸(19.3ml)を加
える。40℃で5分間撹拌した後、同温で1N塩酸
(1.6ml)、水(4.0ml)、エタノール(9.
0ml)を加える。40℃で3分間、室温で3時間撹拌
する。生成する結晶を濾取し、水(10ml)で2回洗
浄し、減圧下に乾燥して、7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−(Z)−(ヒドロキシイミ
ノ)アセトアミド]−3−[(ピラゾール−4−イル)
メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボン酸の0.5
塩酸塩の3水和物(2.4g)を得た。 IR (KBr) : 1770, 1734, 1670, 1541 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.71, 3.82 (2H,ABq,J=17.0Hz),
3.99, 4.07 (2H,ABq,J=13.4Hz), 5.16 (1H,d,J=4.6Hz),
5.68 (1H,dd,J=4.6Hz, 8.0Hz), 6.80(1H,s), 7.56 (2
H,s), 9.59 (1H,d,J=8.0Hz), 11.82 (1H,s) Elemental Analysis Calcd. for C16H21.5C10.5N7O8S3:
C 34.70, H 3.91, N 17.70, Cl 3.20, S 17.37 Found : C 34.85, H 3.70, N 17.97, Cl 3.09, S 17.26
【0047】実施例5(7) 1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エチル
7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−
2−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3
−[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフ
ェム−4−カルボキシラート(166mg)の酢酸エチ
ル(5ml)とTHF(5ml)溶液に、氷冷下で、酢
酸エチル(0.127ml)中の4N塩酸を加える。混
合物を同温で10分間撹拌した後、生成する沈殿を濾取
して、1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)
エチル 7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−2−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミ
ド]−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−
3−セフェム−4−カルボキシラート二塩酸塩(164
mg)を得た。 IR (KBr) : 1780.0, 1735.6, 1668.1 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 1.12-1.91 (13H,m), 3.73-3.96 (2
H,m), 4.07 and 4.17(2H,ABq,J=13.4Hz), 4.55 (1H,m),
5.19-5.23 (1H,m), 5.65-5.76 (1H,m), 6.72-6.79 (1
H,m), 6.91 (1H,s), 6.92 (1H,s), 7.61 (2H,s),9.72-
9.75 (1H,m), 12.37 (1H,s)
【0048】実施例6 7β−アミノ−3−[(ピラゾール−4−イル)メチル
チオ]−3−セフェム−4−カルボン酸(10g)の塩
化メチレン(100ml)懸濁液に窒素雰囲気下室温で
N−トリメチルシリルアセタミド(42.1g)を加え
る。反応混合物を45℃で30分間還流して溶解したの
ち0℃以下に冷却する。この反応混合物に2−(2−ア
ミノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−(アセトキ
シイミノ)アセチルクロリド1塩酸塩(20.4g)懸
濁液を0℃以下で1時間かけて滴加する。同温で一夜撹
拌を続ける。この混合物をメチルアルコール(100m
l)に0℃で注ぎ、液量が80mlになるまで25℃以
下で蒸発させる。これに濃塩酸(16.7g)を35℃
以下で加える。反応混合物を室温で2時間撹拌後、水
(400ml)を同温で加える。12.5%アンモニア
でpHを3.5に調整する。得られた残渣を濾過し、水
(50ml)洗する。この残渣を5〜15℃で水(15
0ml)に懸濁し、12.5%アンモニアでpH6.5
〜8.5に調整したのち、15℃で2.5時間撹拌す
る。この溶液をHP−20を用いるカラムクロマトグラ
フィーにかける。目的物を含む画分(550ml)を集
めて1N塩酸でpH6〜6.5に調整する。アセトン
(235ml)を室温で添加後、反応混合物のpHを1
N塩酸で3.5に調整する。室温で一夜撹拌する。得ら
れた残渣を遠心フィルターで集め、水(50ml)およ
びアセトン(50ml)で順次洗浄後、減圧乾燥して、
7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセタミド]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸(11.1g)をアセトンと水を含
む結晶として得た。 IR (KBr) : 1763, 1647, 1603, 1541 cm-1
【0049】実施例7(1) 溶液A:ジフェニルメチル 7β−アミノ−3−[(ピ
ラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4
−カルボキシレート(9.6g)のTHF(250m
l)懸濁液に窒素雰囲気下室温で1,3−ビス(トリメ
チルシリル)尿素(12.9g)を加え、35℃で50
分間撹拌する。 溶液B:塩素(1.84g)のテトラクロロメタン(1
3ml)の溶液とジケテン(2.1ml)のジクロロメ
タン(52ml)溶液に−30℃で滴加し、混合物を同
温で30分間撹拌する。 溶液Bを−24℃で溶液Aに滴加する。混合物を同温で
3時間撹拌したのち、10%炭酸カリウム水溶液でpH
を4.5に調整しながら水−酢酸エチルに注ぐ。有機層
を分離し、水および食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウム
で乾燥する。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルで精製
(溶離溶媒:アセトン−ジクロロメタン)し、ジフェニ
ルメチル 7β−(4−クロロ−3−オキソブチリルア
ミノ)−3−[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]
−3−セフェム−4−カルボキシラート(7.11g)
を得た。 IR (KBr) : 3315.0, 1789.6, 1751.0, 1691.3, 1542.8
cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.60 (2H,s), 3.87 (2H,s), 4.06
(2H,d,J=3.32Hz),4.60 (2H,s), 5.18 (1H,d,J=4.60Hz),
5.68 (1H,dd,J=8.20Hz, 4.60Hz),6.84 (1H,s), 7.20-
7.75 (12H,m), 9.15 (1H,d,J=8.20Hz), 12.77(1H,s)
【0050】実施例7(2) 亜硝酸ナトリウム(414mg)水(0.8ml)溶液
を−24℃でジフェニルメチル 7β−(4−クロロ−
3−オキソブチリルアミノ)−3−[(ピラゾール−4
−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボキシ
ラート(1.79g)のジクロロメタン(18ml)−
酢酸(6ml)溶液に加える。混合物を同温で1時間撹
拌したのち、アセト酢酸メチル(0.32ml)を加え
る。混合物を室温まで加温して水−ジクロロメタン混合
物中に注ぐ。有機層を分離し、水および食塩水で洗浄
後、硫酸マグネシウムで乾燥する。溶媒を留去し、残留
物をシリカゲルで精製(溶離溶媒:アセトン−ジクロロ
メタン)して、7β−[4−クロロ−2−(Z)−ヒド
ロキシイミノ−3−オキソブチリルアミノ]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボキシラート(1.03g)を得た。 IR (KBr) : 3330.5, 1780.0, 1704.8, 1673.9, 1537.0
cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.89 (2H,s), 4.04, 4.06 (2H,AB
q,J=13.18Hz),4.85 (2H,s), 5.22 (1H,d,J=4.72Hz), 5.
83 (1H,dd,J=8.56Hz, 4.70Hz),6.83 (1H,s), 7.20-7.60
(12H,m), 9.39 (1H,d,J=8.54Hz), 12.76 (1H,s), 13.1
7 (1H,s)
【0051】実施例7(3) トリフルオロ酢酸(1.6ml)をジフェニルメチル
7β−[4−クロロ−2−(Z)−ヒドロキシイミノ−
3−オキソブチルアミノ]−3−[(ピラゾール−4−
イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボキシラ
ート(830mg)のアニソール(0.8ml)−ジク
ロロメタン(2.4ml)溶液に窒素雰囲気下氷冷しな
がら加える。混合物を1時間撹拌後、IPEに加える。
得られた残渣を濾取し、減圧下に乾燥する。残渣を酢酸
ナトリウム(100mg)水(10ml)溶液に溶か
し、これにチオウレア(100mg)を加える。混合物
を室温で2時間撹拌したのち、水−酢酸エチルに注ぐ。
水層を分離して減圧濃縮し、HP−20を用いるカラム
クロマトグラフィー(水−メタノール)にかける。濃縮
後、得られた残渣を濾取して、7β−[2−(2−アミ
ノチアゾール−4−イル)−2−(Z)−ヒドロキシイ
ミノアセトアミド]−3−[(ピラゾール−4−イル)
メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボン酸(85.
6mg)を無晶形として得た。 IR (KBr) : 3301.5, 1764.5, 1662.3, 1535.1 cm-1
【0052】実施例8(1) 70%硫化水素ナトリウム(1.12g)およびN,N
−ジイソプロピルエチルアミン(2.83ml)のDM
F(40ml)溶液をジフェニルメチル 7β−アミノ
−3−メタンスルホニルオキシ−3−セフェム−4−カ
ルボキシラート(5.0g)のDMF(60ml)溶液
に窒素雰囲気下−20℃で加える。1時間撹拌したの
ち、この混合物に1−トリチル−4−クロロメチルピラ
ゾール(5.45g)を同温で加える。混合物を1時間
撹拌し、次いで水−酢酸エチルに注ぐ。得られた残渣を
濾取し、酢酸エチルおよびIPEで洗浄後、減圧下に乾
燥して、7β−アミノ−3−[(1−トリチルピラゾー
ル−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カル
ボキシラート(4.42g)を得た。 IR (KBr) : 3419.2, 1772.3, 1731.8, 1689.3, 1600.6
cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.75 (2H,s), 3.96 (2H,s), 4.70-
4.80 (1H,m), 4.90(1H,d,J=4.90Hz), 6.81 (1H,s), 7.0
0-7.60 (27H,m)
【0053】実施例8(2) 実施例7(1)と同様にして、ジフェニルメチル 7β
−アミノ−3−[(1−トリチルピラゾール−4−イ
ル)メチルチオ]−3−セフェム−4−カルボキシラー
ト(7.21g)からジフェニルメチル 7β−(4−
クロロ−3−オキソブチリルアミノ)−3−[(1−ト
リチルピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフ
ェム−4−カルボキシラート(6.10g)を得た。 IR (KBr) : 3324.7, 1789.6, 1687.4, 1533.1 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.59 (2H,s), 3.81 (2H,s), 4.04
(2H,s), 4.61(2H,s), 5.10 (1H,d,J=4.60Hz), 5.67 (1
H,dd,J=8.10Hz, 4.60Hz),6.84 (1H,s), 6.90-7.56 (27
H,m), 9.15 (1H,d,J=8.20Hz)
【0054】実施例8(3) 亜硝酸ナトリウム(1.0g)水(2.0ml)溶液を
ジフェニルメチル 7β−(4−クロロ−3−オキソブ
チリルアミノ)−3−[(1−トリチルピラゾール−4
−イル)メチルチオ)−3−セフェム−4−カルボキシ
ラート(6.10g)のジクロロメタン(54ml)−
酢酸(18ml)溶液に−20℃で加える。30分間撹
拌を続けたのち、この混合物にアセト酢酸メチル(0.
8ml)を同温で加える。混合物を室温まで加温し、次
いで水とジクロロメタンの混合物中に注ぐ。有機層を分
離し、水および食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾
燥する。溶媒を留去し、粗成物をベンゼンから再結晶し
て、7β−[4−クロロ−2−(Z)−ヒドロキシイミ
ノ−3−オキソブチリルアミノ]−3−[(1−トリチ
ルピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム
−4−カルボキシラート(2.71g)を得る。 IR (KBr) : 3399.9, 1789.6, 1706.7, 1544.7 cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.39 (2H,s), 3.82 (2H,s), 4.02
(2H,s), 4.85 (2H,s),5.14 (1H,d,J=4.70Hz), 5.86 (1
H,dd,J=8.46Hz, 4.66Hz), 6.84 (1H,s),6.98-7.60 (27
H,m), 9.39 (1H,d,J=8.48Hz), 13.18 (1H,s)
【0055】実施例8(4) チオウレア(190.0mg)をジフェニルメチル 7
β−[4−クロロ−2−(Z)−ヒドロキシイミノ−3
−オキソブチリルアミノ]−3−[(1−トリチルピラ
ゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェム−4−
カルボキシラート(2.17g)のN,N−ジメチルア
セタミド(8.0ml)溶液に室温で加える。混合物を
8時間撹拌したのち、チオウレア(38.0g)を更に
加える。この混合物を更に16時間撹拌後、水と酢酸エ
チルの混合物中に注ぐ。次いで飽和炭酸水素ナトリウム
でpH8.0に調整する。有機層を分離し、水(3回)
および食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥する。
溶媒を留去し、残留物をジクロロメタンとイソプロピル
エーテルの混合物で再結晶して、ジフェニルメチル7β
−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−
(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3−
[(1−トリチルピラゾール−4−イル)メチルチオ]
−3−セフェム−4−カルボキシラート(2.0g)を
得た。 IR (KBr) : 3455.8, 1783.8, 1679.7, 1610.3, 1531.2
cm-1 NMR (DMSO-d6,δ) : 3.78 (2H,s), 4.04 (2H,s), 5.15
(1H,d,J=4.56Hz),5.77 (1H,dd,J=8.34Hz, 4.60Hz), 6.7
1 (1H,s), 6.83 (1H,s), 6.95-7.55(29H,m), 9.50 (1H,
d,J=8.30Hz), 11.33 (1H,s)
【0056】実施例8(5) トリフルオロ酢酸(4.0ml)をジフェニルメチル
7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−(ヒドロキシイミノ)アセトアミド]−3−
[(1−トリチルピラゾール−4−イル)メチルチオ]
−3−セフェム−4−カルボキシラート(2.0g)の
ジクロロメタン(6.0ml)−アニソール(2.0m
l)懸濁液に氷冷下に滴加する。混合物を30分間撹拌
したのち、IPEに注ぐ。得られた残渣を濾取し、減圧
下で30分間乾燥する。残渣をpH6.8緩衝液と酢酸
の混合物に溶解する。水層を分離し、減圧濃縮し、HP
−20を用いるカラムクロマトグラフィー(溶離溶媒:
水−イソプロピルアルコール)にかける。目的化合物を
含む画分を集めて濃縮する。得られた残渣を濾取して、
7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2
−(Z)−ヒドロキシイミノ)アセタミド]−3−
[(ピラゾール−4−イル)メチルチオ]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸(598.2mg)のイソプロピル
アルコールと水を含む結晶を得た。物理的データからこ
の目的化合物は実施例7(3)の目的化合物と同じであ
ることが分った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川上 良一 豊中市西泉丘2−744−1 A−307 (72)発明者 古賀 敬一 大津市大石東町769−160

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはイミノ保護基、R2 はカ
    ルボキシまたは保護されたカルボキシ、R3 は水素原子
    またはヒドロキシ保護基、およびR4 は水素原子または
    アミノ保護基をそれぞれ意味する)で示される化合物ま
    たはその塩の製造法であって、(1)一般式: 【化2】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ前と同じ意味)で示
    される化合物もしくはアミノ基におけるその反応性誘導
    体またはその塩を、一般式: 【化3】 (式中、R3 およびR4 はそれぞれ前と同じ意味)で示
    される化合物もしくはカルボキシ基における反応性誘導
    体またはその塩と反応させて、一般式: 【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ前と同
    じ意味)で示される化合物またはその塩を得、次いで所
    望により得られた化合物を保護基の脱離反応に付して、
    一般式: 【化5】 で示される化合物またはその塩を得るか、または(2)
    一般式: 【化6】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ前と同じ意
    味、およびYはハロゲン原子を意味する)で示される化
    合物またはその塩を、一般式: 【化7】 (式中、R4 は前と同じ意味)で示される化合物または
    その塩を反応させて、一般式: 【化8】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ前と同
    じ意味)で示される化合物またはその塩を得、次いで所
    望により得られた化合物を保護基の脱離反応に付して、
    一般式: 【化9】 で示される化合物またはその塩を得るか、または、
    (3)一般式: 【化10】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ前と同じ意味)で示
    される化合物もしくはそのアミノ基におけるその反応性
    誘導体またはその塩を、 一般式: Y−CH2COCH2COOH (式中、Yは前と同じ意味)で示される化合物もしくは
    そのカルボキシ基における反応性誘導体またはその塩と
    反応させて、一般式: 【化11】 (式中、R1 、R2 およびYはそれぞれ前と同じ意味)
    で示される化合物又はその塩を得、次いでこれをニトロ
    ソ化剤と反応させることにより、一般式: 【化12】 (式中、R1 、R2 、R3 およびYはそれぞれ前と同じ
    意味)で示される化合物またはその塩を得、ついでこれ
    を、一般式: 【化13】 (式中、R4 は前と同じ意味)で示される化合物または
    その塩と反応させて、一般式: 【化14】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ前と同
    じ意味)で示される化合物またはその塩を得、次いで所
    望により得られた化合物を保護基の脱離反応に付して、
    一般式: 【化15】 で示される化合物またはその塩を得ることを特徴とする
    セフェム化合物の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式: 【化16】 で示される化合物をまたはその塩を 【化17】 で示される化合物またはその塩と反応させて(式中、R
    1 は水素原子またはイミノ保護基、R2 はカルボキシま
    たは保護されたカルボキシ、R5 は水素原子またはアミ
    ノ保護基、EとZのうち一方は酸残基であり他の1方は
    メルカプトまたは活性化されたメルカプト基を意味す
    る) 一般式: 【化18】 (式中、R1 、R2 およびR5 はそれぞれ前と同じ意
    味)で示される化合物またはその塩を得、次いで所望に
    より、得られた化合物をアミノ保護基の脱離反応に付し
    て、一般式: 【化19】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ前と同じ意味)で示
    されるセフェム化合物またはその塩の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式: 【化20】 (式中、R1 は水素原子またはイミノ保護基、R2 はカ
    ルボキシまたは保護されたカルボキシ、およびR5 は水
    素原子またはアミノ保護基をそれぞれ意味する)で示さ
    れる化合物またはその塩。
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