JPH04288085A - 新規セフェム化合物 - Google Patents

新規セフェム化合物

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Publication number
JPH04288085A
JPH04288085A JP34383891A JP34383891A JPH04288085A JP H04288085 A JPH04288085 A JP H04288085A JP 34383891 A JP34383891 A JP 34383891A JP 34383891 A JP34383891 A JP 34383891A JP H04288085 A JPH04288085 A JP H04288085A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ester
acid
compound
carboxy
protected
Prior art date
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Pending
Application number
JP34383891A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Kawabata
浩二 川端
Takeshi Terasawa
武志 寺澤
Hidenori Oki
秀徳 大木
Kazuo Sakane
坂根 和夫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Publication of JPH04288085A publication Critical patent/JPH04288085A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高い抗菌活性を有す
る新規なセフェム化合物に関するものであり、医療の分
野で利用される。
【0002】
【従来の技術】セフェム化合物は数多く知られているが
、この発明の下記一般式(I)で示されるセフェム化合
物は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】抗菌活性を有し、医薬
として有用なセフェム化合物は数多く知られているが、
この発明はさらに優れた医薬品の開発を意図してなされ
たものである。
【0004】
【発明の構成】目的セフェム化合物は新規であり、下記
の一般式(I)で表わすことができる。 [式中、R1はアミノまたは保護されたアミノ、ZはN
またはCH、R2は水素または有機基、R3はカルボキ
シ、保護されたカルボキシまたはCOO−、YはNまた
はN+−R5(式中、R5は低級アルキル)、R4はヒ
ドロキシ(低級)アルキルまたは保護されたヒドロキシ
(低級)アルキルを示す。但し、(i)YがNの場合、
R3はカルボキシまたは保護されたカルボキシを示し、
(ii)YがN+−R5の場合、R3はCOO−を示す
。]
【0005】目的セフェム化合物(I)は以下に示す方
法によって製造することができる。プロセス(1)[式
中、R1、R2、R3、R4、YおよびZはそれぞれ前
記定義の通りである。]
【0006】原料化合物(II)は新規であり、下記に
示す方法によって製造することができる。プロセス(A
【0007】プロセス(B)
【0008】プロセス(C)
【0009】プロセス(D) [式中、R4およびR5はそれぞれ前記定義の通りであ
り、X1は酸残基、 R6はアミノまたは保護されたアミノ、Xは酸残基、を
示す。]
【0010】化合物(I)および(III)については
、これらの化合物にはシン異性体、アンチ異性体および
それらの混合物が含まれることは明らかである。例えば
目的化合物(I)について説明すると、シン異性体とは
下記式: (式中、R1、R2およびZはそれぞれ前と同じ意味)
で示される部分構造を有する一つの幾何異性体を意味し
、アンチ異性体とは下記式: (式中、R1、R2およびZはそれぞれ前と同じ意味)
で示される部分構造を有する別の幾何異性体を意味し、
そのような異性体およびそれらの混合物はすべてこの発
明の範囲内に包含される。この明細書においてはこれら
の幾何異性体およびそれらの混合物の部分構造は便宜上
下記式で示す。 (式中、R1、R2およびZはそれぞれ前と同じ意味)
【0011】目的化合物(I)の医薬として許容される
塩の好適な例としては、慣用の無毒性の塩であって、無
機塩基との塩、たとえばアルカリ金属塩(たとえばナト
リウム塩、カリウム塩など)、アルカリ土類金属(たと
えばカルシウム塩、マグネシウム塩など)、アンモニウ
ム塩;有機塩基との塩、たとえば有機アミン塩(たとえ
ばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタ
ノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘ
キシルアミン塩、N,N′−ジベンジルエチレンジアミ
ン塩など);無機酸との付加塩(たとえば塩酸塩、臭化
水素酸塩、硫酸塩、燐酸塩など);有機カルボン酸また
はスルホン酸付加塩(たとえば蟻酸塩、酢酸塩、トリフ
ルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホ
ン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩
など);塩基性または酸性アミノ酸(たとえばアルギニ
ン、アスパラギン酸、グルタミン酸など)との塩などの
ごとき塩基との塩または酸付加塩を挙げることができる
【0012】この明細書の上記または下記の記載におい
て、本発明がその範囲に包含する種々の定義の好適な例
および実例を次に詳細に説明する。「低級」とは、特記
ない限り、炭素原子1ないし6個、好ましくは1ないし
4個有する基を意味する。「低級アルキル」および「ヒ
ドロキシ(低級)アルキル」および「保護されたヒドロ
キシ(低級)アルキル」における「低級アルキル部分」
の好適な例としては、直鎖または分枝アルキル、たとえ
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、
第三級ブチル、ペンチル、ヘキシルなどが挙げられ、そ
れらの中でもより好ましいものはC1−C4アルキルで
ある。
【0013】「酸残基」の好適な例としては、ハロゲン
(たとえば塩素、臭素、ヨウ素など)などが挙げられる
。「保護されたアミノ」の好適な例としてはアシルアミ
ノまたは好適な置換基を有していてもよいアル(低級)
アルキル(たとえばベンジル、トリチルなど)などの慣
用の保護基で置換されたアミノ基を挙げることができる
。「アシルアミノ」における好適な「アシル部分」とし
ては、カルバモイル、脂肪族アシル基および芳香環また
は複素環を含むアシル基が挙げられる。また、前記アシ
ルの好適な例としては、低級アルカノイル(たとえばホ
ルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチ
リル、バレリル、イソバレリル、オキサリル、スクシニ
ル、ピバロイルなど);低級アルコキシカルボニル(た
とえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロ
ポキシカルボニル、1−シクロプロピルエトキシカルボ
ニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル
、第三級ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニ
ル、ヘキシルオキシカルボニルなど);低級アルカンス
ルホニル(たとえばメシル、エタンスルホニル、プロパ
ンスルホニル、イソプロパンスルホニル、ブタンスルホ
ニルなど);アレーンスルホニル(たとえばベンゼンス
ルホニル、トシルなど);アロイル(たとえばベンゾイ
ル、トルオイル、キシロイル、ナフトイル、フタロイル
、インダンカルボニルなど);アル(低級)アルカノイ
ル(たとえばフェニルアセチル、フェニルプロピオニル
など);アル(低級)アルコキシカルボニル(たとえば
ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニ
ルなど)などを挙げることができる。
【0014】「有機基」の好適な例としては、低級アル
キル(たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、第三級ブチル、ペンチル、ネ
オペンチル、第三級ペンチル、ヘキシルなど)、モノ(
またはジまたはトリ)ハロ(低級)アルキル(たとえば
クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ブ
ロモメチル、クロロエチル、ジクロロエチル、トリクロ
ロエチル、フルオロエチル、トリフルオロエチルなど)
、低級アルケニル(たとえばビニル、1−プロペニル、
アリル、1−メチルアリル、1または2または3−ブテ
ニル、1または2または3または4−ペンテニル、1ま
たは2または3または4または5−ヘキセニルなど)、
低級アルキニル(たとえばエチニル、1−プロピニル、
プロパルギル、1−メチルプロパルギル、1または2ま
たは3−ブチニル、1または2または3または4−ペン
チニル、1または2または3または4または5−ヘキシ
ニルなど)、アリール(たとえば、フェニル、ナフチル
など)、アル(低級)アルキル、たとえばフェニル(低
級)アルキル(たとえばベンジル、フェネチル、フェニ
ルプロピルなど)、低級アルキル部分が先に例示したも
のを挙げることができるカルボキシ(低級)アルキル、
低級アルキル部分が先に例示したものを挙げることがで
き、保護されたカルボキシ部分が次に例示するものを挙
げることができる保護されたカルボキシ(低級)アルキ
ルなどが挙げられる。
【0015】「保護されたカルボキシ」の好適な例とし
ては、エステル化されたカルボキシなどが挙げられる。 また、前記エステル部分の好適な例としては、低級アル
キルエステル(たとえばメチルエステル、エチルエステ
ル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブチル
エステル、イソブチルエステル、第三級ブチルエステル
、ペンチルエステル、第三級ペンチルエステル、ヘキシ
ルエステル、1−シクロプロピルエチルエステルなど)
、低級アルケニルエステル(たとえばビニルエステル、
アリルエステルなど);低級アルキニルエステル(たと
えばエチニルエステル、プロピニルエステルなど);低
級アルコキシアルキルエステル(たとえばメトキシメチ
ルエステル、エトキシメチルエステル、イソプロポキシ
メチルエステル、1−メトキシエチルエステル、1−エ
トキシエチルエステルなど);低級アルキルチオアルキ
ルエステル(たとえばメチルチオメチルエステル、エチ
ルチオメチルエステル、エチルチオエチルエステル、イ
ソプロピルチオメチルエステルなど);モノ(またはジ
またはトリ)ハロ(低級)アルキルエステル(たとえば
2−ヨードエチルエステル、2,2,2−トリクロロエ
チルエステルなど);低級アルカノイルオキシ(低級)
アルキルエステル(たとえばアセトキシメチルエステル
、プロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオキシ
メチルエステル、バレリルオキシメチルエステル、ピバ
ロイルオキシメチルエステル、ヘキサノイルオキシメチ
ルエステル、2−アセトキシエチルエステル、2−プロ
ピオニルオキシエチルエステルなど);低級アルカンス
ルホニル(低級)アルキルエステル(たとえばメシルメ
チルエステル、2−メシルエチルエステルなど);アル
(低級)アルキルエステル、たとえば適当な置換基を1
個以上有していてもよいフェニル(低級)アルキルエス
テル(たとえばベンジルエステル、4−メトキシベンジ
ルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フェネチル
エステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステル
、ビス(メトキシフェニル)メチルエステル、3,4−
ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−t−ブチルベンジルエステルなど);適当な置換
基を1個以上有していてもよいアリールエステル、たと
えば置換または非置換のフェニルエステル(たとえばフ
ェニルエステル、トリルエステル、第三級ブチルフェニ
ルエステル、キシリルエステル、メシチルエステル、ク
メニルエステル、4−クロロフェニルエステル、4−メ
トキシフェニルエステルなど);トリ(低級)アルキル
シリルエステル;低級アルキルチオエステル(たとえば
メチルチオエステル、エチルチオエステルなど)などが
挙げられる。
【0016】「保護されたヒドロキシ(低級)アルキル
」における「保護されたヒドロキシ」の好適な例として
は、アシルオキシ基などが挙げられる。「アシルオキシ
」における「アシル部分」の好適な例としては、先に例
示したものを挙げることができる。
【0017】本発明の目的化合物および原料化合物の製
造法を次に詳細に説明する。 プロセス(1) 化合物(I)またはその塩は、化合物(II)またはそ
のアミノ基における反応性誘導体またはその塩を化合物
(III)またはそのカルボキシ基における反応性誘導
体またはその塩と反応させることによって製造すること
ができる。化合物(II)のアミノ基における反応性誘
導体の好適な例としては、化合物(II)をアルデヒド
、ケトンなどのカルボニル化合物と反応させて形成され
るシッフ塩基型イミノ化合物あるいはそのエナミン型互
変異性体;化合物(II)をビス(トリメチルシリル)
アセトアミド、モノ(トリメチルシリル)アセトアミド
[たとえばN−(トリメチルシリル)アセトアミド]、
ビス(トリメチルシリル)尿素などのシリル化合物と反
応させて形成されるシリル誘導体;化合物(II)を三
塩化燐またはホスゲンと反応させて形成される誘導体な
どが挙げられる。化合物(III)のカルボキシ基にお
ける反応性誘導体の好適な例としては、酸ハライド、酸
無水物、活性アミド、活性エステルなどが挙げられる。 反応性誘導体の好適な例としては、酸塩化物;酸アジド
;置換燐酸(たとえばジアルキル燐酸、フェニル燐酸、
ジフェニル燐酸、ジベンジル燐酸、ハロゲン化燐酸など
)、ジアルキル亜燐酸、亜硫酸、チオ硫酸、硫酸、スル
ホン酸(たとえばメタンスルホン酸など)、脂肪族カル
ボン酸(たとえば酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸
、ピバル酸、吉草酸、イソ吉草酸、2−エチル酪酸、ト
リクロロ酢酸など)または芳香族カルボン酸(たとえば
安息香酸など)などの酸との混合酸無水物;対称酸無水
物;イミダゾール、4−置換イミダゾール、1−ヒドロ
キシ−1H−ベンゾトリアゾール、ジメチルピラゾール
、トリアゾールまたはテトラゾールとの活性アミド;ま
たは活性エステル(たとえばシアノメチルエステル、メ
トキシ ニルエステル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェ
ニルエステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、ト
リクロロフェニルエステル、ペンタクロロフェニルエス
テル、メシルフェニルエステル、フェニルアゾフェニル
エステル、フェニルチオエステル、p−ニトロフェニル
チオエステル、p−クレシルチオエステル、カルボキシ
メチルチオエステル、ピラニルエステル、ピリジルエス
テル、ピペリジルエステル、8−キノリルチオエステル
など)、またはN−ヒドロキシ化合物(たとえばN,N
−ジメチルヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ−2−
(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミド、
N−ヒドロキシフタルイミド、1−ヒドロキシ−1H−
ベンゾトリアゾールなど)とのエステルなどを挙げるこ
とができる。これらの反応性誘導体は、使用する化合物
(III)の種類に応じて適宜選択することができる。 反応は、通常、水、アルコール(たとえばメタノール、
エタノールなど)、アセトン、ジオキサン、アセトニト
リル、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、テ
トラヒドロフラン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ピリジンなどの慣用の溶媒、その他反応に悪
影響を及ぼさない有機溶媒中で行われる。これらの慣用
の溶媒は、水との混合物として使用することもできる。 この反応において、化合物(III)を遊離酸またはそ
の塩の形で用いる場合、反応は慣用の縮合剤、たとえば
N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド;N−シク
ロヘキシル−N′−モルホリノエチルカルボジイミド;
N−シクロヘキシル−N′−(4−ジエチルアミノシク
ロヘキシル)カルボジイミド;N,N′−ジエチルカル
ボジイミド、N,N′−ジイソプロピルカルボジイミド
;N−エチル−N′−(3−ジメチルアミノプロピル)
カルボジイミド;N,N′−カルボニル−ビス(2−メ
チルイミダゾール);ペンタメチレンケテン−N−シク
ロヘキシルイミン;ジフェニルケテン−N−シクロヘキ
シルイミン;エトキシアセチレン;1−アルコキシ−1
−クロロエチレン;トリアルキルホスファイト;ポリ燐
酸エチル;ポリ燐酸イソプロピル;オキシ塩化燐(塩化
ホスホリル);三塩化燐;塩化チオニル;塩化オキサリ
ル;ハロ蟻酸低級アルキル(たとえばクロロ蟻酸エチル
、クロロ蟻酸イソプロピルなど);トリフェニルホスフ
ィン;2−エチル−7−ヒドロキシベンズイソオキサゾ
リウム塩;水酸化2−エチル−5−(m−スルホフェニ
ル)イソオキサゾリウム分子内塩;1−(p−クロロベ
ンゼンスルホニルオキシ)−6−クロロ−1H−ベンゾ
トリアゾール;N,N−ジメチルホルムアミドと塩化チ
オニル、ホスゲン、クロロ蟻酸トリクロロメチル、オキ
シ塩化燐などと反応させて調製されるいわゆるビルスマ
イヤー試薬などの存在下で行うことが好ましい。反応は
、無機または有機塩基、たとえばアルカリ金属重炭酸塩
、トリ(低級)アルキルアミン、ピリジン、N−(低級
)アルキルモルホリン、N,N−ジ(低級)アルキルベ
ンジルアミンなどの存在下で行うこともできる。反応温
度は特に限定されず、通常、冷却ないし加温下で反応は
行われる。
【0018】プロセス(A) 化合物(VI)またはその塩は、化合物(IV)または
その塩を化合物(V)またはその塩と反応させることに
よって製造することができる。この反応は、水、燐酸緩
衝液、アセトン、クロロホルム、アセトニトリル、ニト
ロベンゼン、塩化メチレン、塩化エチレン、ホルムアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、メタノール、エタ
ノール、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメ
チルスルホキシドなどの溶媒、その他反応に悪影響を及
ぼさない有機溶媒中で行うことができる。反応は、アル
カリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属
重炭酸塩などの無機塩基、トリアルキルアミンなどの有
機塩基などの塩基の存在下で行うことが好ましい。反応
温度は特に限定されず、通常、冷却ないし加温下で反応
は行われる。この反応は、ハロゲン化アルカリ金属(た
とえばヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムなど)、チオ
シアン酸アルカリ金属(たとえばチオシアン酸ナトリウ
ム、チオシアン酸カリウム)などの存在下で行うことが
好ましい。
【0019】プロセス(B) 化合物(VIII)またはその塩は、化合物(VI)ま
たはその塩を化合物(VII)と反応させることによっ
て製造することができる。反応は、通常、水、アルコー
ル(たとえばメタノール、エタノール、イソプロピルア
ルコールなど)、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ク
ロロホルム、塩化メチレン、ジメチルアセトアミド、N
,N−ジメチルホルムアミドなどの慣用の溶媒、その他
反応に悪影響を及ぼさない有機溶媒中で行われる。これ
らの溶媒のうち、親水性溶媒は水との混合物として使用
することができる。反応温度は特に限定されず、通常、
冷却ないし加温下で反応は行われる。
【0020】プロセス(C) 化合物(IIa)またはその塩は、化合物(VIa)ま
たはその塩をアミノ保護基の脱離反応に付すことによっ
て製造することができる。この反応は、加水分解、還元
などの慣用的方法で行われる。加水分解は、塩基または
ルイス酸を含む酸の存在下で行うことが好ましい。好適
な塩基としては、アルカリ金属(たとえば、ナトリウム
、カリウムなど)、アルカリ土類金属(たとえばマグネ
シウム、カルシウムなど)、それらの水酸化物または炭
酸塩または重炭酸塩、トリアルキルアミン(たとえばト
リメチルアミン、トリエチルアミンなど)、ピコリン、
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン
、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1
,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エ
ンなどの無機塩基および有機塩基を挙げることができる
。好適な酸としては、有機酸(たとえば蟻酸、酢酸、プ
ロピオン酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)
および無機酸(たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、塩化
水素、臭化水素など)が挙げられる。トリハロ酢酸(た
とえばトリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸など)などの
ルイス酸を用いる脱離は、カチオン捕捉剤(たとえばア
ニソール、フェノールなど)の存在下で行うことが好ま
しい。反応は、通常、水、アルコール(たとえばメタノ
ール、エタノールなど)、塩化メチレン、テトラヒドロ
フランなどの溶媒、それらの混合物、その他反応に悪影
響を及ぼさない溶媒中で行われる。液状の塩基または酸
は溶媒として使用することもできる。反応温度は特に限
定されず、通常、冷却ないし加温下で反応は行われる。 脱離反応に用いる還元方法としては化学還元および接触
還元を挙げることができる。化学還元に使用する好適な
還元剤としては金属(たとえば錫、亜鉛、鉄など)また
は金属化合物(たとえば塩化クロム、酢酸クロムなど)
と有機または無機酸(たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、塩酸
、臭化水素酸など)との組合せを挙げることができる。 接触還元に使用する好適な触媒としては、白金触媒(た
とえば白金板、白金海綿、白金黒、コロイド白金、酸化
白金、白金線など)、パラジウム触媒(たとえばパラジ
ウム海綿、パラジウム黒、酸化パラジウム、パラジウム
炭、コロイドパラジウム、パラジウム硫酸バリウム、パ
ラジウム炭酸バリウムなど)、ニッケル触媒(たとえば
還元ニッケル、酸化ニッケル、ラネーニッケルなど)、
コバルト触媒(たとえば還元コバルト、ラネーコバルト
など)、鉄触媒(たとえば還元鉄、ラネー鉄など)、銅
触媒(たとえば還元銅、ラネー銅、ウルマン銅など)な
どの慣用のものを挙げることができる。還元は通常反応
に悪影響を及ぼさない慣用の溶媒、たとえば水、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、それらの混合物などの溶媒中で行われる。 さらに、化学還元に使用する前記酸が液状の場合、これ
らは溶媒としても使用でき、また、接触還元に使用する
好適な溶媒としては先に述べた溶媒の他、ジエチルエー
テル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどの慣用の溶
媒またはそれらの混合物を挙げることができる。この還
元の反応温度は特に限定されず、通常、冷却ないし加温
下で反応は行われる。 合もまた本発明の範囲に含まれる。
【0021】プロセス(D) 化合物(IIb)またはその塩は化合物(VIIIa)
またはその塩をアミノ保護基およびカルボキシ保護基の
脱離反応に付すことによって製造することができる。こ
の反応は、先のプロセス(C)と同様にして行うことが
できるので、使用する試薬および反応条件(たとえば溶
媒、反応温度など)としては、プロセス(C)で説明し
たものをそのまま挙げることができる。プロセス(A)
〜(D)および(1)における目的化合物および原料化
合物およびそれらの反応性誘導体の好適な塩としては、
化合物(I)で例示したのと同じものを挙げることがで
きる。目的化合物(I)およびその医薬として許容され
る塩は新規であり、かつ高い抗菌活性を有し、グラム陽
性ならびにグラム陰性菌を含む広範囲の病原菌の生育を
阻止し、抗菌剤として有用である。
【0022】本発明の目的化合物(I)およびその医薬
として許容される塩を治療目的に使用する場合、当該化
合物を活性成分として、経口投与、非経口投与ないしは
外用に適した有機または無機の固形または液状の賦形剤
などの医薬として許容される担体と配合した通常の製剤
として投与する。これらの製剤は錠剤、顆粒剤、粉末剤
、カプセル剤などの固形の投与形態であってもよく、あ
るいは溶液、懸濁液、シロップ、乳剤、レモネードなど
の液状の投与形態であってもよい。必要に応じ、上記の
製剤には各種助剤、安定剤、湿潤剤、その他一般に使用
される添加剤、たとえば乳糖、クエン酸、酒石酸、ステ
アリン酸、ステアリン酸マグネシウム、白陶土、蔗糖、
コーンスターチ、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、
落花生油、オリーブ油、カカオバター、エチレングリコ
ールなどを添加することができる。化合物(I)の投与
量は、年令その他の患者の条件、疾病の種類、使用化合
物の種類などによって異なるが、一般に各患者について
1日当り約1mgから約4,000mg、あるいはそれ
以上を投与することができる。病原菌による感染症の治
療には目的化合物(I)を平均一回当り投与量として約
50mg、100mg、250mg、500mg、10
00mgあるいは2000mgを投与することができる
【0023】次に製造例および実施例をあげて本発明を
さらに詳細に説明する。 製造例1 7β−第三級ブトキシカルボニルアミノ−3−クロロメ
チル−3−セフェム−4−カルボン酸ベンズヒドリル(
12g)のN,N−ジメチルホルムアミド(36ml)
溶液にヨウ化ナトリウム(3.49g)と1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−5−アミノピラゾール(7.41g
)を室温で加える。混合物を同温で1時間攪拌後、水と
酢酸エチルの混合物に注ぐ。分離する有機層を水および
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥する。有機溶
媒を減圧留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製して、7β−第三級ブトキシカルボニル
アミノ−3−[1−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾー
ル−5−イル]アミノメチル−3−セフェム−4−カル
ボン酸ベンズヒドリル(7.82g)を得る。
【0024】製造例2 7β−第三級ブトキシカルボニルアミノ−3−[1−(
2−ヒドロキシエチル)ピラゾール−5−イル]アミノ
メチル−3−セフェム−4−カルボン酸ベンズヒドリル
(4.48g)のN,N−ジメチルホルムアミド(9m
l)溶液にヨウ化メチル(4.5ml)を室温で加える
。混合物を15時間攪拌後、イソプロピルエーテル(5
00ml)に注ぐ。得られた析出物を濾取して、7β−
第三級ブトキシカルボニルアミノ−3−[1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−2−メチル−5−ピラゾリオ]アミ
ノメチル−3−セフェム−4−カルボン酸ベンズヒドリ
ルヨウ化物(5.52g)を得る。
【0025】製造例3 (1)  7β−第三級ブトキシカルボニルアミノ−3
−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−5−
ピラゾリオ]アミノメチル−3−セフェム−4−カルボ
ン酸ベンズヒドリルヨウ化物(5.5g)のアニソール
(5.5ml)およびジクロロメタン(16.5ml)
溶液にトリフルオロ酢酸(11ml)を室温で加える。 混合物を同温で2時間攪拌後、イソプロピルエーテルに
注ぐ。得られた析出物を濾取して、7β−アミノ−3−
[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−5−ピ
ラゾリオ]アミノメチル−3−セフェム−4−カルボキ
シラート・二トリフルオロ酢酸塩(3.52g)を得る
。 製造例3−(1)と同様にして下記の化合物を得る。 (2)  7β−アミノ−3−[1−(2−ヒドロキシ
エチル)ピラゾール−5−イル]アミノメチル−3−セ
フェム−4−カルボン酸・二トリフルオロ酢酸塩
【00
26】実施例1 (1)  7β−アミノ−3−[1−(2−ヒドロキシ
エチル)−2−メチル−5−ピラゾリオ]アミノメチル
−3−セフェム−4−カルボキシラート・二トリフルオ
ロ酢酸塩(1.5g)とN−(トリメチルシリル)アセ
トアミド(3.39g)のジクロロメタン(30ml)
溶液に2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾール
−3−イル)−2−(1−カルボキシ−1−メチルエト
キシイミノ)酢酸メタンスルホン酸無水物(シン異性体
)(1.09g)を10℃で加える。混合物を室温で1
時間攪拌後、イソプロピルエーテルに注ぐ。得られる析
出物を濾取する。析出物を水に溶解し、溶液を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液でpH2.5に調整する。溶液を
ダイヤイオンHP−20(商標:三菱化成)を用いるカ
ラムクロマトグラフィーに付し、目的化合物を10%イ
ソプロピルアルコールで溶出し、溶出液を凍結乾燥して
、7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チアジアゾ
ール−3−イル)−2−(1−カルボキシ−1−メチル
エトキシイミノ)アセトアミド]−3−[1−(2−ヒ
ドロキシエチル)−2−メチル−5−ピラゾリオ]アミ
ノメチル−3−セフェム−4−カルボキシラート(シン
異性体)(825.0mg)を得る。 実施例1−(1)と同様にして下記の化合物を得る。 (2)  7β−[2−(5−アミノ−1,2,4−チ
アジアゾール−3−イル)−2−(1−カルボキシ−1
−メチルエトキシイミノ)アセトアミド]−3−[1−
(2−ヒドロキシエチル)ピラゾール−5−イル)アミ
ノメチル−3−セフェム−4−カルボン酸(シン異性体
【0027】実施例2 (1)  7β−アミノ−3−[1−(2−ヒドロキシ
エチル−2−メチル−5−ピラゾリオ]アミノメチル−
3−セフェム−4−カルボキシラート・二トリフルオロ
酢酸塩(1.5g)の水(15ml)およびテトラヒド
ロフラン(30ml)中懸濁液を重炭酸ナトリウム水溶
液でpH6.5に調整する。この混合物に1−[2−(
2−アミノチアゾール−4−イル)−2−メトキシイミ
ノアセチル]ベンゾトリアゾール−3−オキシド(シン
異性体)のN,N−ジメチルホルムアミド溶液(1.5
1g)を室温で加え、混合物を重炭酸ナトリウム水溶液
でpH6.5−7に8時間保持する。混合物を酢酸エチ
ルで洗浄し、3N塩酸でpH3.5に調整する。水層を
酢酸エチルで洗浄し、ダイヤイオンHP−20を用いる
カラムクロマトグラフイーにかける。目的化合物を10
%イソプロピルアルコールで溶出し、溶出液を凍結乾燥
して、7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−イル
)−2−メトキシイミノアセトアミド]−3−[1−(
2−ヒドロキシエチル)−2−メチル−5−ピラゾリオ
]アミノメチル−3−セフェム−4−カルボキシラート
(シン異性体)(310mg)を得る。 実施例2−(1)と同様にして下記の化合物を得る。 (2)  7β−[2−(2−アミノチアゾール−4−
イル)−2−メトキシイミノアセトアミド]−3−[1
−(2−ヒドロキシエチル)ピラゾール−5−イル]ア
ミノメチル−3−セフェム−4−カルボン酸(シン異性
体)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  一般式: [式中、R1はアミノまたは保護されたアミノ、ZはN
    またはCH、R2は水素または有機基、R3はカルボキ
    シ、保護されたカルボキシまたはCOO−、YはNまた
    はN+−R5(式中、R5は低級アルキル)、R4はヒ
    ドロキシ(低級)アルキルまたは保護されたヒドロキシ
    (低級)アルキルを示す。但し、(i)YがNの場合、
    R3はカルボキシまたは保護されたカルボキシを示し、
    (ii)YがN+−R5の場合、R3はCOO−を示す
    。]で示される新規セフェム化合物およびその塩。
  2. 【請求項2】  一般式: [式中、R3はカルボキシ、保護されたカルボキシまた
    はCOO−、YはNまたはN+−R5(式中、R5は低
    級アルキル)、R4はヒドロキシ(低級)アルキルまた
    は保護されたヒドロキシ(低級)アルキルを示す。但し
    、(i)YがNの場合、R3はカルボキシまたは保護さ
    れたカルボキシを示し、(ii)YがN+−R5の場合
    、R3はCOO−を示す。]で示される新規セフェム化
    合物およびその塩。
JP34383891A 1990-10-29 1991-10-25 新規セフェム化合物 Pending JPH04288085A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998045290A1 (fr) * 1997-04-04 1998-10-15 Tokuyama Corporation Derives de 2-aminothiazoleacetamide

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WO1998045290A1 (fr) * 1997-04-04 1998-10-15 Tokuyama Corporation Derives de 2-aminothiazoleacetamide

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