JP2598144Y2 - イオン生成水用水栓 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は厨房や化粧室等のキャビ
ネット内に設置されるイオン水生成器を通して生成され
るアルカリイオン水、酸性水、浄化等の専用水栓に関
し、更に詳しくはイオン水生成器に対する水道管からの
取水を遮断する元止機構を有すると共に、イオン水生成
器により生成されるアルカリイオン水、酸性水及び浄水
を選択的に１個の吐水管から吐水するようにしたダイヤ
ル式スイッチを備えたイオン水用の元止水栓に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、アルカリイオン水が胃腸関係の内
蔵疾患に有効であるとして、様々な型式のイオン水生成
器が市販されている。同イオン水生成器の製造販売は、
前述のごとく人体に影響を与えるものであるため医療用
具として厚生省の認可を必要とする。イオン水は水道水
を電気分解することにより得られ、アルカリイオン水と
酸性水との両イオン水が同時に生成される。

【０００３】そのイオン水生成機構を簡単に説明する
と、水道管からの原水がイオン水生成器に送られると、
原水には食品添加用のカルシウム化合物が添加され、浄
水部を通って浄化された後に電解槽内に送られる。浄化
された水に溶解しているイオンが同電解槽内で電気分解
され、陰極側にカルシウムやマグネシウム等のプラスイ
オンが集まると共に、陽極側には硫酸イオンや塩素イオ
ン等のマイナスイオンが集まり、透過分離膜を介してア
ルカリイオン水と酸性水とを分離状態で生成する。こう
して生成されたアルカリイオン水と酸性水とは、それぞ
れの出口を通って外部へと送り出される。また、前記浄
水部に別途配管して生成器外に導出しておけば、同生成
器から浄水を単独に取水することもできる。

【０００４】一般的には、上記イオン水生成器は独立し
て市販されており、これを専用アダプターを介して通常
の水道蛇口につなぎ、適当な場所に設置して使用され
る。これに対して、最近はキャビネット内にイオン水生
成器を設置すると共に、同キャビネットに付設されたシ
ンク部にイオン水専用の水栓を設け、前記イオン水生成
器のイオン水出口と前記水栓とを給水パイプで接続し、
同水栓からイオン水を取り出せるようにしている。

【０００５】前記イオン水生成器が独立して市販される
ものは、一般的に前記イオン水専用水栓がイオン水生成
器のアルカリイオン水出口と接続され、同水栓の吐水管
からアルカリイオン水だけを吐出するようにして、一方
に生成される酸性水はそのまま排水されるか、或いは酸
性水を別途取り出すためにオプションにより前記吐水管
とは別の配管がなされる。この場合、当然にオプション
費用が加算され、コスト高になる。

【０００６】また、最近ではシステムキッチンの一環と
して、厨房キャビネットの内部にイオン水生成器を設置
すると共に、そのシンク部に生成水専用の水栓をイオン
生成器とは別に設け、アルカリイオン水、酸性水の給水
を電磁切替弁等により切り替え、両イオン水が同吐水管
から選択的に吐出されるように構成し、用途に応じて２
種類のイオン水を同水栓の吐水管を共用して選択的に利
用可能にしたものがある。前記電磁切替弁の操作には、
水栓の一部表面に設けたタッチボタン式の切替スイッチ
が使用され、同スイッチを選択的に押すことにより電磁
切替弁が作動して、アルカリイオン水、酸性水の各水路
のうち所望の水路が選択される。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】しかるに、上述のイオ
ン水生成器と専用水栓とを別個に設けたものでは、水栓
本体にアルカリイオン水通路と酸性水通路との２本の水
通路が形成されているに過ぎず、水道水は水道の取水管
から元止栓を介して直接イオン水生成器に接続している
ものである。従って、元止操作はその都度キャビネット
の扉を開けて行わなければならず操作の煩雑さが拭い切
れないばかりでなく、上記水栓構造では浄水の取水が不
可能である。

【０００８】更に、上記切替スイッチは水栓本体に取り
付けられているため、防水構造が採用されていることは
当然であるが、タッチボタン式であるため表面に弾性膜
等を配して防水対策に格別の工夫がなされるが、使用頻
度の多さと材質の劣化などにより同弾性膜等が破損しや
すく、その破損により防水機能が失われ電子機器から構
成される装置全体の破損につながりかねず、機械的スイ
ッチに比して構造が複雑で且つ寿命が短いという課題が
ある。

【０００９】本考案はかかる課題を一挙に解決するもの
であり、その主たる目的は水栓に元止機能をもたせて元
止操作を容易にすることにあり、第２の目的は生成水の
切替スイッチを操作がしやすくすると共に長期の使用に
耐えられるものとすることにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】これらの課題を同時に解
決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下の構成を採用する
ことが最も合理的であることを知った。即ち、本考案の
要旨は厨房や化粧室等の水栓取付部下方のキャビネット
内に収納設置されたイオン水生成器により水道水から浄
水やイオン水等を生成し、同イオン水等を配管を介して
前記水栓の吐水管から選択的に取り出すようにしたイオ
ン生成水用水栓であって、水道水の給水口及び排水口を
有し、同給排水口同士を内部で連結した水道水通路、前
記イオン水生成器により生成されるアルカリイオン水、
酸性水、浄水の生成水共通取水口と生成水出口との間を
連絡する少なくとも１本の生成水通路、及びリード線引
込通路がそれぞれ形成されてなる生成水用水栓本体と、
前記水栓本体の生成水出口に取り付けられる少なくとも
１個の吐水管と、前記水道水通路の途中に配され、同通
路を開閉する開閉弁を有する開閉操作部と、前記水栓本
体のリード線引込口に設置され、一端をスイッチ端子に
接続したリード線が前記リード線引込通路に挿通されて
なるダイヤル式切替スイッチとを備えている。

【００１１】そして、本考案の変形例としては前記イオ
ン水生成器のアルカリイオン水、酸性水及び浄水の各出
口に接続する生成水通路を２本形成するとともに、各生
成水通路に連通する吐水管を２個取り付けている。

【００１２】

【作用】いま、例えばアルカリイオン水を吐水管から取
り出すときには、まずダイヤル式切替スイッチのダイヤ
ルをアルカリイオン水吐水位置まで回動させると、同位
置に接続するリード線を介して信号がイオン水生成器の
制御部に送られ、各種の電磁開閉弁が作動し、同時に電
磁切替弁がアルカリイオン水の供給口に切り替えられ
る。次いで、開閉操作部のハンドルを回動させて開閉弁
を操作し、水栓本体の水道水給排水路を開閉する。

【００１３】各電磁弁が作動すると共に前記開閉弁が開
くと、水道管からの原水が配管を介して水栓本体の給水
口から水道水給排水路を通り、上記イオン水生成器の水
道水取水口に送り込まれる。水道水がイオン水生成器に
送られると、浄水部を通ってカルキ臭や様々な異物が除
去され浄化された後に電解槽の内部に送られる。

【００１４】同電解槽内では水に溶解しているイオンが
電気分解され、陰極側にカルシウムやマグネシウム等の
プラスイオンが集まると共に、陽極側には硫酸イオンや
塩素イオン等のマイナスイオンが集まり、透過分離膜を
介してアルカリイオン水と酸性水とを分離状態で生成す
る。こうして生成されたアルカリイオン水と酸性水と
は、それぞれの専用供給口を通り、電磁切替弁を介して
アルカリイオン水は生成水共通取水口を通って吐水管か
ら吐出され、酸性水は排水管から排出される。

【００１５】酸性水又は浄水を取り出したいときは、上
記ダイヤル式切替スイッチをそれぞれの位置まで回動さ
せ、上記各電磁弁を作動して、所望の生成水を吐水管か
ら吐出させる。前記ダイヤル式スイッチは機械的なスイ
ッチであるため、防水対策がしやすく修理や保全も簡単
であるため、既述した押しボタン式の電子式スイッチの
ように装置全体を破損させる懸念がない。

【００１６】また、水栓本体に上記水道水給排水路及び
生成水通路の他に、新たに第２生成水通路を形成すると
共に、上記吐水管に加えて新たに第２吐水管を設置し、
イオン生成器のアルカリイオン水と酸性水の専用供給口
を電磁切替弁を介してそれぞれ前記生成水通路と連結さ
せ、同時に２個の吐水管と２本の生成水通路とをそれぞ
れ連通させ、更に他の部分に適当な加工を施す場合は、
２本の吐水管から両イオン水を同時に吐出させることが
可能となり、またダイヤル式切替スイッチを操作するこ
とにより２本の吐水管から吐出するイオン水を切り替え
ることもでき、更には両吐水管の何れから浄水を取水す
ることもできるようになる。

【００１７】

【実施例】以下、本考案の実施例を図に基づいて詳述す
る。図１〜図４は本考案の第１実施例を示す水栓１の構
造を示しており、これらの図において符号２は水栓本
体、３は吐水管、５は水道水通路の開閉操作部、６はダ
イヤル式切替スイッチである。

【００１８】即ち、本考案は図５に示すごとく厨房や化
粧室等の水栓取付部下方のキャビネット１０内に収納設
置されたイオン水生成器１１により水道水から浄水やイ
オン水等の生成水を生成し、同イオン水等を配管１２を
介して前記水栓１の吐水管３から選択的に取り出すよう
にしたイオン生成水用水栓に関し、同イオン生成水用水
栓は、水道水の給水口２ａ及び排水口２ｂを有し、同給
排水口２ａ，２ｂ同士を内部で連結した水道水給排水路
２ｃ，２ｄを形成すると共に、前記イオン水生成器１１
により生成されるアルカリイオン水、酸性水、浄水の生
成水共通取水口２ｅと生成水出口２ｇとの間を連絡する
１本の生成水通路２ｉを形成し、更にリード線引込通路
２ｈを形成した水栓本体２と、前記水栓本体２の各生成
水出口２ｇに共通して取り付けられる１個の吐水管３
と、前記水道水給排水路２ｃ，２ｄの途中に配され、同
通路２ｃ，２ｄを開閉する開閉弁５ａを有する開閉操作
部５と、前記イオン水生成器１１の図示せぬ制御部に一
端が接続され、他端をスイッチ端子に接続したリード線
６ａが前記リード線引込通路２ｈに挿通された状態で前
記水栓本体２に設置されてなるダイヤル式切替スイッチ
６とを備えている。

【００１９】図示例における水栓本体２は本考案におい
て最も簡単な構成例を示しており、水栓本体２は図１〜
図４に示すごとく内部に４本の通路を有している。これ
らの通路のうち符号２ｃ，２ｄは水道水給排水路を示
し、符号２ｉは生成水通路、符号２ｈはリード線引込通
路をそれぞれ示している。そして、前記水道水給排水路
２ｃ，２ｄは、その上端部同士が連結される一方、その
各下端部が開口して水道水の給排水口２ａ，２ｂをそれ
ぞれ構成し、水道管からの原水が配管１２を介して前記
給水口２ａから供給されると共に、同排水口２ｂから上
記イオン水生成器１１の水道水取水口１１ｄに送り込ま
れるようにされている。

【００２０】一方、前記生成水通路２ｉの下端は開口し
て生成水共通取水口２ｅを構成し、同生成水共通取水口
２ｅは配管１２によりイオン水生成器１１の各イオン水
給水口１１ａ，１１ｂ及び浄水排出口１１ｈに図示せぬ
電磁切替弁を介して接続されている。そして、前記生成
水通路２ｉの上端は水栓本体２の上面中央部に形成され
た生成水出口２ｇと連通している。前記リード線引込通
路２ｈの上端は盲孔状とされ、図３に示すごとく同通路
２ｈの上端部は側方に直角に曲がりリード線引込口２ｊ
が開口している。また、水栓本体２の前記生成水出口２
ｇには上記吐水管３がパッキングを介して水密状態で取
り付けられている。

【００２１】上記水道水給排水路２ｃ，２ｄの上端連結
部には同連結部を開閉する開閉操作部５の取付開口部２
ｋが形成されており、同開口部２ｋには開閉操作部５の
開閉弁５ａが密嵌されている。開閉弁５ａの操作は同開
閉弁５ａに取り付けられた操作ハンドル５ｂによりなさ
れる。即ち、操作ハンドル５ｂを回動させると開閉弁５
ａの弁体が進退して、前記水道水給排水路２ｃ，２ｄの
上端連結部を開閉する。従って、同開閉弁５ａは水道水
の元止機能を有するものであるため、元止栓を別途設け
る必要がないばかりでなく水道水の取水及び止水のため
の煩雑な操作が不要となる。

【００２２】更に、前記水栓本体２のリード線引込口２
ｊには、本考案の特徴部の一つであるダイヤル式切替ス
イッチ６の取付部２ｓが設けられている。該ダイヤル式
切替スイッチ６の取付部２ｓは、図１及び図３に示すご
とく水栓本体２の前記リード線引込口２ｊの側方から直
角に突出する円筒形状をなしており、その突端に支持円
盤６ｂがネジ止めされる。同支持円盤６ｂの裏面にはロ
ータリースイッチ６ｃが固着されており、同スイッチ６
ｃの回動軸６ｄが前記支持円盤６ｂの中心を貫通して外
部に突出している。回動軸６ｄの先端部は角柱状に形成
され、同角柱状先端部にキャップ状ダイヤル７の中心嵌
着部７ａが密嵌される。同ダイヤル７はキャップ状をな
し、その内部中心に前記回動軸６ｄの先端部が嵌着する
角孔が形成された嵌着部７ａを有している。従って、前
記ダイヤル７を回動させることによりロータリースイッ
チ６ｃの接点が切り替えられる。

【００２３】ロータリースイッチ６ｃの接点には、複数
本のリード線６ａの一端が接続されており、同リード線
６ａは上記リード線引込通路口２ｊ及びリード線引込通
路２ｈに挿通され、その他端は水栓本体２の下端から引
き出されて、キャビネット１０の内部に設置されたイオ
ン水生成器１１の図示せぬ制御部に接続される。

【００２４】前記イオン水生成器１１は原理的に既述し
た従来のイオン水生成器と同一機構を備えている。従っ
て、ここではその主要な回路構成を図５に示す一例に基
づいて簡単に説明するに止める。

【００２５】同図において、一点鎖線で示す部分がイオ
ン水生成器１１の主要部を示しており、本考案の水栓１
の内部を通して排出される水道水は配管１２を介してイ
オン水生成器１１の水道水取水口１１ｃに送り込まれ
る。イオン水生成器１１に入った水道水は必要ならば食
品添加用のカルシウムが添加されたのち、例えば抗菌活
性炭と中空糸膜を備えた浄水部１１ｄでカルキ臭、有機
物、赤錆、微粒子、細菌等が除去され、次いで電解槽１
１ｅにより各種のイオンに電気分解されて透過分離膜を
介してアルカリイオン水と酸性水を生成する。また本実
施例によれば、前記浄水部１１ｄと電解槽１１ｅとの間
には電磁開閉弁１１ｆが設けられると共に、浄水部１１
ｄの排水口１１ｈに電磁開閉弁１１ｇを介して独自に配
管１２が取り付けられる。

【００２６】そして本考案では、例えばアルカリイオン
水の給水口１１ａと酸性水の給水口１１ｂに、それぞれ
配管１２が取り付けられ、前記浄水部１１ｄの配管と共
に一ヶ所で合流されて１本の配管１２とし、その合流点
に電磁切替弁１１ｉが設けられる。合流して１本とされ
た配管１２は上記水栓本体２の生成水共通取水口２ｅに
接続され、上記ダイヤル式切替スイッチ６の各リード線
６ａの出力端が接続された図示せぬ制御部からは予め決
められたシーケンスに基づく信号が前記各電磁弁１１
ｆ，１１ｇ，１１ｉに送られるようにされている。

【００２７】以上の構成において、例えばアルカリイオ
ン水を吐水管３から取り出すときには、まずダイヤル式
切替スイッチ６のダイヤル７をＡＬ位置（アルカリイオ
ン水吐水位置）まで回動させると、同位置にあるリード
線６ａを介して信号がイオン水生成器１１の図示せぬ制
御部に送られ、電磁開閉弁１１ｆが開くと共に電磁開閉
弁１１ｇが閉じ、同時に電磁切替弁１１ｉがアルカリイ
オン水の供給口１１ａに切り替えられる。次いで、操作
ハンドル５ｂを回動させて開閉弁５ａ操作し、前記水道
水給排水路２ｃ，２ｄの上端連結部を開閉する。

【００２８】各電磁弁１１ｆ，１１ｇ，１１ｉが作動す
ると共に前記開閉弁５ａが開くと、水道管からの原水が
配管１２を介して水栓本体２の給水口２ａから水道水給
排水路２ｃ，２ｄを通って上記イオン水生成器１１の水
道水取水口１１ｃに送り込まれる。水道水がイオン水生
成器１１に送られると、先ず原水に食品添加用のカルシ
ウム化合物が添加され、浄水部１１ｄを通ってカルキ臭
や様々な異物が除去され浄化された後に電解槽１１ｅの
内部に送られる。

【００２９】同電解槽１１ｅ内では水に溶解しているイ
オンが電気分解され、陰極側にカルシウムやマグネシウ
ム等のプラスイオンが集まると共に、陽極側には硫酸イ
オンや塩素イオン等のマイナスイオンが集まり、透過分
離膜を介してアルカリイオン水と酸性水とを分離状態で
生成する。こうして生成されたアルカリイオン水と酸性
水とは、それぞれの専用供給口１１ａ，１１ｂを通り、
電磁切替弁１１ｉを介してアルカリイオン水は生成水共
通取水口２ｅを通って吐水管３から吐出され、酸性水は
図示せぬ排水管から排出される。

【００３０】酸性水又は浄水を取り出したいときは、上
記ダイヤル式切替スイッチ６をそれぞれの位置まで回動
させ、上記各電磁弁１１ｆ，１１ｇ，１１ｉを作動し
て、所望の生成水を吐水管３から吐出させる。前記ダイ
ヤル式スイッチは機械的なスイッチであるため、防水対
策がしやすく修理や保全も簡単であるため、既述した押
しボタン式の電子式スイッチのように装置全体を破損さ
せる懸念がない。

【００３１】図６は本考案の第２実施例を示しており、
同実施例によれば水栓本体２に上記水道水給排水路２
ｃ，２ｄ及び生成水通路２ｉ（図２参照）の他に、新た
に第２生成水通路を形成すると共に、上記吐水管３に加
えて新たに第２吐水管３′を設置し、イオン水生成器１
１のアルカリイオン水と酸性水の専用供給口１１ａ，１
１ｂを電磁切替弁１１ｉを介してそれぞれ前記生成水通
路と連結させ、同時に２個の吐水管３，３′と２本の生
成水通路とをそれぞれ連通させている。

【００３２】更に他の部分に適当な加工を施すことによ
り、第２実施例では２本の吐水管３，３′から両イオン
水を同時に吐出させることも可能であり、またダイヤル
式切替スイッチ６を操作することにより２本の吐水管
３，３′から吐出するイオン水を切り替えることがで
き、更には両吐水管３，３′の何れから浄水を取水する
こともできる。

【００３３】なお、説明を簡単にするため上述のイオン
水生成器１１では主要な構成部分を挙げるに止めたが、
通常は上記構成以外にも、例えば電解槽１１ｅにおける
電極の自動洗浄機構、ｐＨ調節機構などの付帯設備が備
えられている。また、上記実施例におけるダイヤル式切
替スイッチ６は、所望の生成水切替位置に回動させたと
き、同切替位置に停まったままの状態におかれる。従っ
て、例えばダイヤル位置が酸性水吐水位置にあることを
確認しないまま吐水管３から取水され、飲用水に供され
る事態も考えられる。そこで、本考案では所望の生成水
が取水されるたびに、前記ダイヤル式切替スイッチ６が
自動的に浄水吐水位置或いはアルカリイオン水吐水位置
に復帰する機構を装備させるようにすることも可能であ
る。

【００３４】

【考案の効果】以上の説明から明らかなごとく、本考案
によればキャビネット上のシンクなどに設置されたイオ
ン水用水栓に、アルカリイオン水用、酸性水及び浄水用
の生成水通路を形成すると共に、前記生成水通路とは別
に水道水の給排水路を連結状態に形成し、前記生成水通
路に連通する吐水管を取り付け、また前記水道水の給排
水通路の途中に同給排水路を操作ハンドルにより開閉す
る開閉弁を設け、前記生成水通路を前記キャビネット内
に収納設置されたイオン水生成器のイオン水供給口と浄
水排出口に連結すると共に、前記水道水排水口とイオン
水生成器の取水口とを連結しているため、極めてコンパ
クトなものとなるばかりでなく、施工も極めて簡単なも
のとなる。

【００３５】しかも、本考案では上述のごとく水栓に水
道水の給排水路を形成すると共に、その途中に操作ハン
ドルにより開閉する開閉弁を設け、同開閉弁に元止め機
能をもたせているため、水道水の取水及び止水が本考案
の水栓の操作ハンドルを操作するだけで行えるようにな
り、元止めのための煩雑な操作の必要がない。更に、本
考案によればダイヤル式切替スイッチの操作により所望
の生成水を取り出すことが可能となるばかりでなく、前
記切替えスイッチとしてダイヤル式の機械的スイッチを
採用しているため、構造が簡単で且つ修理や保全が容易
となり、装置全体を破損させることなく極めて耐久性に
富むものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示すイオン水用水栓の正
面から見た断面図である。

【図２】同イオン水用水栓を側方から見た断面図であ
る。

【図３】図１のＡ−Ａ線における矢視断面図である。

【図４】同Ｂ−Ｂ線における矢視断面図である。

【図５】本考案のイオン水用水栓の設置例を示すイオン
水生成装置の概略構成図である。

【図６】本考案の第２実施例であるイオン水用水栓の設
置説明図である。

【符号の説明】

１ 水栓 ２ 水栓本体 ２ａ （水道水の）給水口 ２ｂ （水道水の）排水口 ２ｃ 水道水給水路 ２ｄ 水道水排水路 ２ｅ 生成水取水口 ２ｇ，２ｇ′ 生成水出口 ２ｈ リード線引込通路 ２ｉ 生成水通路 ２ｊ リード線引込口 ２ｋ 取付開口部 ２ｓ （ダイヤル式切替スイッチの）取付部 ３，３′ 吐出管 ５ （水道水通路の）開閉操作部 ５ａ 開閉弁 ５ｂ 操作ハンドル ６ ダイヤル式切替スイッチ ６ａ リード線 ６ｂ 支持円盤 ６ｃ ロータリースイッチ ６ｄ 回動軸 ７ ダイヤル １０ キャビネット １１ イオン水生成器 １１ａ アルカリイオン水給水口 １１ｂ 酸性水給水口 １１ｃ 水道水取水口 １１ｄ 浄水部 １１ｅ 電解槽 １１ｆ，１１ｇ 電磁開閉弁 １１ｈ 浄水排出口 １１ｉ 電磁切替弁 １２ 配管

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 厨房や化粧室等の水栓取付部下方のキャ
   ビネット内に収納設置されたイオン水生成器により水道
   水から浄水やイオン水等を生成し、同イオン水等を配管
   を介して前記水栓の吐水管から選択的に取り出すように
   したイオン生成水用水栓であって、 水道水の給水口及び排水口を有し、同給排水口同士を内
   部で連結した水道水通路、前記イオン水生成器により生
   成されるアルカリイオン水、酸性水、浄水の生成水共通
   取水口と生成水出口との間を連絡する少なくとも１本の
   生成水通路、及びリード線引込通路がそれぞれ形成され
   てなる水栓本体と、 前記水栓本体の生成水出口に取り付けられる少なくとも
   １個の吐水管と、 前記水道水通路の途中に配され、同通路を開閉する開閉
   弁を有する開閉操作部と、 前記水栓本体のリード線引込口に設置され、一端をスイ
   ッチ端子に接続したリード線が前記リード線引込通路に
   挿通されてなるダイヤル式切替スイッチと、 を備えてなることを特徴とするイオン生成水用水栓。
2. 【請求項２】 前記イオン水生成器のアルカリイオン
   水、酸性水及び浄水の各出口に接続する生成水通路を２
   本形成するとともに、各生成水通路に連通する吐水管を
   ２個取り付けてなる請求項１記載のイオン生成水用水
   栓。