JP2598128B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2598128B2 JP1109526A JP10952689A JP2598128B2 JP 2598128 B2 JP2598128 B2 JP 2598128B2 JP 1109526 A JP1109526 A JP 1109526A JP 10952689 A JP10952689 A JP 10952689A JP 2598128 B2 JP2598128 B2 JP 2598128B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複写機やプリンターなど電子写真法を利用し
た画像形成装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、画像形成装置は感光ドラムの周囲に1次帯電、
露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置して構
成されている。感光ドラムの材料としては無機・有機の
諸物質があるが、近年汎用の画像形成装置には低コスト
・無公害の有機光半導体(OPC)が多用されている。感
光ドラムには暗中で1次体電が一様に行われた後、再生
すべき画像情報に応じて露光が行われ、静電潜像が形成
される。次いで、現像工程において荷電微粒子(トナ
ー)が付与され、潜像が顕像化される。この顕像は、転
写工程にて第2の画像担持体である用紙等に写しとら
れ、感光ドラムから離れた位置にある定着工程におい
て、用紙上にトナーが永久定着される。転写を終えた感
光ドラムの表面に残留するトナーはクリーニング工程に
て、清掃されて感光ドラムは次の画像形成に繰返し供さ
れる。
従来のトナー体積平均粒径12μm前後のものに比べ、
粒径を小さくした磁性トナーを使用し、これにより、細
線の再現性等を向上するもので、物理的にはトナーの荷
電量(トリボ)が高くなり、画像の安定性に寄与するこ
とが考えられる。
〔発明が解決しようとしている課題〕
しかしながら、上記従来例では粒径の小さなトナー粒
子が、比較的高目の自己保有トリボに起因する鏡映力に
よって感光ドラム表面に強く吸着して、クリーニング工
程においても感光ドラム表面から払拭されず、感光ドラ
ム上にフイルム状のトナー層が形成されその部分の感光
性を著しく劣化させ、いわゆるクリーニング不良現象を
生じることがあった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、一成分系磁性トナーを用いるに際し、その
トナーのバインダー成分の主成分としてスチレン−アク
リル樹脂またはポリエステル樹脂を使用し、と感光ドラ
ムであるOPCの少くとも表層を形成するバインダーの主
成分としてポリカーボネート樹脂を使用して異なる材質
とすることにより、クリーニング不良が発生しないよう
にしたものである。
すなわち、本発明者等の数多くの実験より、上述した
クリーニング不良は粒径が小さく、トリボが高いトナー
に特有のものであり、従来の体積平均粒径12μm前後の
トナーにおいては観察されなかつた現象であることが確
認された。これは、高いトリボの為に転写後の残留トナ
ーが感光ドラム表面から容易に離脱せず、更に小径のト
ナーが多く存するが故にクリーニング不良になり易く、
トリボが高くなる低湿環境になる程、又連続プリントモ
ードでトリボがより高まるほどにクリーニング不良を惹
起し易いものと判断された。処が、数多くの実験の中
で、同じテストを行つてもクリーニング不良を生じない
ものが見出され、その要因分析を行つた処、トナーのバ
インダーとドラムのバインダーが同材質である場合に、
クリーニング不良が生じていることが判つた。この理由
は、十分には明らかではないが、ドラム表面の残留トナ
ーがゴムブレードで擦られる際に微視的に相当量の発熱
を生じることにより高温化したドラム表層のバインダー
とトナーのバインダーとが同材質である場合には親和し
易く、高トリボ・小粒径が相俟ってクリーニング不良現
象を惹起するものと考えられる。本発明は、この親和し
易い同質のバインダー材料を、異なるバインダー材料の
組合せとすることにより、一成分系磁性絶縁性トナーの
粒度分布が、 (i)粒径5μm以下の磁性トナー粒子が17〜60個数%
含有され、 (ii)粒径6.35〜10.08μmの磁性トナー粒子が5〜50
個数%含有され、 (iii)体積平均粒径が6〜9μmであり、 (iv)粒径12.70μm以上磁性トナー粒子が2体積%以
下含有され、 (v)粒径5μm以下の磁性トナー粒子群が下記式 N/V=−0.05N+k [式中、Nは5μm以下の磁性トナー粒子の個数%を示
し、Vは5μm以下の磁性トナー粒子の体積%を示し、
kは4.6〜6.7の正数を示す。] を満足する小粒径トナーであり、小粒径な該一成分系絶
縁性磁性トナーのトリボが高くても、特に低湿下でのク
リーニング不良が発生しないように出来ることを見出し
たものである。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上述の問題点を解消した画像形成装
置を提供することにある。
本発明の目的は環境安定性に優れた画像形成装置を提
供することにある。
本発明の目的は、耐久性に優れた画像形成装置を提供
することにある。
本発明の目的は、感光ドラム表面へのトナーフイルミ
ングが抑制された画像形成装置を提供することにある。
〔発明の概要〕
具体的には、本発明の目的は、第1の画像担持体であ
る感光体上に1次帯電を行い、露光及び現像を行ってト
ナー画像を形成した後、第2の画像担持体に顕像を転写
し、感光体上の残留トナーをクリーニングして、感光体
を繰返し使用する画像形成装置において、現像剤が一成
分系絶縁性磁性トナーであり、その粒度分布が、 (i)粒径5μm以下の磁性トナー粒子が17〜60個数%
含有され、 (ii)粒径6.35〜10.08μmの磁性トナー粒子が5〜50
個数%含有され、 (iii)体積平均粒径が6〜9μmであり、 (iv)粒径12.70μm以上の磁性トナー粒子が2体積%
以下含有され、 (v)粒径5μm以下の磁性トナー粒子群が下記式 N/V=−0.05N+k [式中、Nは5μm以下の磁性トナー粒子の個数%を示
し、Vは5μm以下の磁性トナー粒子の体積%を示し、
kは4.6〜6.7の正数を示す。] を満足し、感光体が有機半導体を含有する有機光導電体
であって、該トナーのバインダー成分の主成分がスチレ
ンアクリル樹脂またはポリエステル樹脂であり、該感光
体の少なくとも表面を形成する層のバインダー成分の主
成分がポリカーボネート樹脂であることを特徴とする画
像形成装置を提供することにある。
〔発明の具体的説明〕
本発明を、対照実験及び実施例を参照しながら説明す
る。
〔対照実験例1〕 感光ドラムとして機能分離型のOPCを用、その表面層
のバインダーはアクリル−スチレン共重合体で構成し
た。ドラム直径は30mmとし、プロセススピード100mm/se
cで駆動し、1次帯電−650Vを付与したのち、レーザー
光で3.0μJ/cm2の露光を行い、明部電位−150V、暗部電
位−650Vの潜像が得られるようにした。一成分磁性トナ
ーとしてマイナスに帯電したネガトナーを用いて、現像
した。その粒度分布は、以下のとおりであつた。
(i)5μm以下:35.4個数% (ii)6.35〜10.08μm:36.9個数% (iii)12.70μm以上:0.5体積% (iv)体積平均粒径:6.5μm (v)N/V=3.5 したがって、Nが35.4であり、N/Vが3.5であるから前
記式中のkの値(すなわち、k=N/V+0.05N)は3.5+
0.05×35.4=3.5+1.77=5.27である。このトナーのバ
インダーはアクリル−スチレン共重合体であつた。
クリーニングブレードはウレタンゴムを成形して2.0m
m厚の板状にしたものを感光ドラムの回転方向とカウン
ター方向に当接し、当接自由長5mmで線圧20gr/cmで押し
当てた。
転写材としてA4サイズの普通紙をタテ送りにしたもの
を用い、画像比率5%の印字を行つて連続モード、間欠
モードにおいて、10000枚プリントしたところ各環境で
以下のようにクリーニング不良が発生した。
〔第1実施例〕 トナー分級品の材料を以下の構成とした。
これを混合、混練、粗粉砕、微粉砕、分級の工程に投
入し以下の粒度分布のトナー分級品を得た。
(i)5μm以下:35.4個数% (ii)6.35〜10.08μm:36.9個数% (iii)16μm以上:0.5体積% (iv)体積平均粒径6.5μm (v)N/V=3.5 したがって、Nが35.4であり、N/Vが3.5であるから前
記式中のkの値(すなわち、k=N/V+0.05N)は3.5+
0.05×35.4=3.5+1.77=5.27である。この分級品100重
量部にジメチルシリコンオイル処理したシリカを1.2重
量部加えて混合して、ネガ極性に帯電する一成分系絶縁
性磁性トナーを得た。
感光ドラムとしては機能分離型OPCを用い、その材料
を以下とした。
その他の条件は、対照実験例1に記したのと同様にし
た。
すなわち第1A,B,C図に、その実験装置の概略を示す。
第1A図は画像形成装置の縦断面図であって、感光ドラム
1は矢印方向に回転しており、1次帯電器2により一様
に帯電され、レーザー光3により露光され潜像が形成さ
れる。現像器4は、非磁性のステンレスパイプ16上に導
電性コーテイング層17を設けたスリーブ5上に、弾性ブ
レード7によつてトナー9を薄層に塗布するように構成
されており、スリーブ5内部には現像を行う際の地カブ
リを防止すべく固定マグネツトが配設されており、マグ
ネツトの他の極は、回転するスリーブ上のトナー9の搬
送が良好に行えるように作用する。本発明の主要構成部
分の一方であるトナー9は現像ハウジング8の中に収納
されている。現像器4により可視化された潜像は、トナ
ー顕像となりドラム1から転写帯電器10を作用下で転写
用紙11に転写される。ドラム1の表面に残留した微量の
トナーはクリーニング装置12により清掃される。クリー
ニング装置12は、ウレタンゴム等の弾性体より成るクリ
ーニングブレード13がドラム1の表面とカウンター方向
に当接され、掻き落とされたトナーを受ける弾性フイル
ムより成るすくいシート14が配され、掻きとられたトナ
ーはクリーナハウジング15内に収容されるように構成さ
れる。
第1B図は現像スリーブ5上に薄層に塗布されたトナー
9の状態を表わす説明図である。現像スリーブ5はステ
ンレス製パイプ16の上にカーボン粒子を分散させた導電
性ペイント等を塗布して形成した表面が凸凹状の導電コ
ーテイング層17を有しており、高い自己保有電荷(トリ
ボ)を有する本発明に係るトナー9のスリーブ5表面へ
の鏡映力による吸着を緩和して、良好な現像性能を実現
するものである。
第1C図は感光ドラム1上にトナー9が付着し、トナー
顕像を形成した状態を表わす説明図である。感光ドラム
1はアルミニウムより成る基板18の上に電荷発生層19及
び電荷移送層20を形成して成るもので、本発明の主要構
成部分の他方である電荷移送層20の材質が問題となる。
このような装置構成において、本実施例冒頭に述べた
トナー9と感光ドラム1を用いて、3つの環境条件下で
連続及び間欠モードのプリントテストを行つたところ、
いずれの場合にも10000枚のプリントにおいてクリーニ
ング不良は発生せず良好なプリントを得ることが出来
た。因に、トナーのトリボは各環境での測定値として以
下を示した。(現像スリーブ上のトナー薄層を吸引した
際に流れる電流値と吸引されたトナー量より算定された
値)。
このトリボ値自体は現像剤と現像システムにより決ま
るものでトナーの粒径と同様に対照実験例と同じ値を示
したものであるが、トナーのバインダー成分(スチレ
ン、アクリル酸ブチル及びジビニルベンゼン)とドラム
の表層のバインダー成分(ビスフエノールA型ポリカー
ボネート樹脂)が異なる材質であるためにクリーニング
不良は発生しないことが判る。
〔第2実施例〕 トナー分級品の材料を以下の構成とした。
これを混合、混練、粗粉砕、微粉砕、分級の工程に投
入し、以下の粒度分布のトナー分級品を得た。
(i)5μm以下:40個数% (ii)6.35〜10.08μm:12個数% (iii)16μm以上:0.5体積% (iv)体積平均粒径:7.0μm (v)N/V=3.9 したがって、Nが40であり、N/Vが3.9であるから、前
記式中のkの値(すなわち、k=N/V+0.05N)は3.9+
0.05×40=3.9+2.0=5.9である。
この分級品100重量部に負帯電性の疎水性シリカ微粉
末0.6重量部を加え、混合して1成分磁性現像剤を得
た。
感光体ドラムとしては機能分離型OPCを用い、その材
料を以下とした。
これらの材料を用いて、第2図に示す画像形成装置を
使用した。第1実施例と異なり、21は転写ローラーであ
り芯金22に高圧電源23よりバイアスを印加することによ
り、転写材11へのトナーの転写を行つているローラー転
写方式は、実施例1に示すコロナ転写方式に比べ、低電
界の転写が可能であり転写時における文字回りのトビチ
リが減少すること、また転写材搬送時の画像ブレを防止
できるなどの利点がある。プロセススピードは50mm/sec
とし、他のプロセス条件は第1実施例と同じにして3環
境(室温15℃,相対湿度10%;室温23℃,相対湿度60
%;室温35℃,相対湿度80%)で、連続モード間欠モー
ドにて各々10000枚のプリントを行つた処、いずれにお
いてもクリーニング不良現象は発生せず、良好な画像を
得られた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、前記粒度分布及び式の条件を満
足している粒径の小さな一成分系絶縁性磁性トナーの結
着樹脂の材質と感光ドラム表層の材質を異なるようにす
ることで、クリーニング不良が発生しないように出来る
ことが判つた。
【図面の簡単な説明】
第1A図は本発明を実施した画像形成装置の縦断面図を示
し、 第1B図は現像スリーブ上のトナー塗布状態を示す説明図
であり、 第1C図は感光ドラム上のトナー付着状態を示す説明図で
あり、第2図は本発明の他の実施例を示す図である。 1……感光ドラム 5……現像スリーブ 9……1成分系絶縁性磁性トナー 13……クリーニングブレード 17……導電性コート層 19……電荷発生層 20……電荷移送層 21……転写ローラー 23……高圧電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷川 浩人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 吉原 淑之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 弓納持 貴康 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 今井 栄一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−186876(JP,A) 特開 昭58−129437(JP,A) 特開 昭51−3244(JP,A) 特開 昭54−72054(JP,A) 特開 昭60−26352(JP,A) 特開 昭63−38947(JP,A) 特開 昭63−73271(JP,A) 特開 昭63−208861(JP,A) 特開 昭58−187951(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の画像担持体である感光体上に1次帯
    電を行い、露光及び現像を行ってトナー画像を形成した
    後、第2の画像担持体に顕像を転写し、感光体上の残留
    トナーをクリーニングして、感光体を繰返し使用する画
    像形成装置において、 現像剤が一成分系磁性絶縁性トナーであり、その粒度分
    布が、 (i)粒径5μm以下の磁性トナー粒子が17〜60個数%
    含有され、 (ii)粒径6.35〜10.08μmの磁性トナー粒子が5〜50
    個数%含有され、 (iii)体積平均粒径が6〜9μmであり、 (iv)粒径12.70μm以上磁性トナー粒子が2体積%以
    下含有され、 (v)粒径5μm以下の磁性トナー粒子群が下記式 N/V=−0.05N+k [式中、Nは5μm以下の磁性トナー粒子の個数%を示
    し、Vは5μm以下の磁性トナー粒子の体積%を示し、
    kは4.6〜6.7の正数を示す。] を満足し、感光体が有機半導体を含有する有機光導電体
    であって、該トナーのバインダー成分の主成分がスチレ
    ン−アクリル樹脂またはポリエステル樹脂であり、該感
    光体の少なくとも表面を形成する層のバインダー成分の
    主成分がポリカーボネート樹脂であることを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】ポリカーボネート樹脂がビスフェノールA
    型ポリカーボネート樹脂である請求項1に記載の画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】ポリカーボネート樹脂がビスフェノールZ
    型ポリカーボネート樹脂である請求項1に記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】第2の画像担持体へのトナー画像の転写が
    ローラ転写方式によっておこなわれる請求項1乃至3の
    いずれかに記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】一成分系絶縁性磁性トナーには、シリコー
    ンオイルで処理されたシリカが外添混合されている請求
    項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】一成分系絶縁性磁性トナーは、マイナスの
    摩擦電荷を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の画
    像形成装置。
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