JPH09274374A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

Info

Publication number
JPH09274374A
JPH09274374A JP8522796A JP8522796A JPH09274374A JP H09274374 A JPH09274374 A JP H09274374A JP 8522796 A JP8522796 A JP 8522796A JP 8522796 A JP8522796 A JP 8522796A JP H09274374 A JPH09274374 A JP H09274374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
developer
coat layer
resin
resin beads
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8522796A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Ota
茂雄 太田
Kenji Nakatogawa
健司 中戸川
Hiroshi Takayama
拓 高山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP8522796A priority Critical patent/JPH09274374A/ja
Publication of JPH09274374A publication Critical patent/JPH09274374A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像ゴーストの発生を回避し、長期間の繰り
返し使用によっても、現像剤および外添剤の固着等のフ
ィルミングによる画像濃度の低下がなく、良好な画像を
形成することが可能な現像装置を提供する。 【解決手段】 本発明の現像装置3は、円筒状支持体4
aの外周面を被覆するコート層4bに現像剤6を担持し
て、像保持体1上に形成された静電潜像2が現像される
現像領域Aに現像剤6を搬送する現像剤担持体4を備え
ている。上記コート層4bは導電性微粒子および微粒状
の樹脂ビーズを含有する導電性樹脂層からなる。樹脂ビ
ーズとしては、弗素樹脂ビーズまたは平均粒子径が2.
0〜7.0μmの範囲にあるアクリル樹脂ビーズが用い
られる。これらの樹脂ビーズは、コート層4bの構成成
分である結着樹脂に対して1〜30重量%含有される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機,
プリンター,ファクシミリ,これらの複合OA機器等の
画像形成装置における現像装置に関する。詳しくは、電
子写真感光体、静電記録誘電体等の像保持体上に形成さ
れた静電潜像を可視化するための現像剤担持体表面が導
電性樹脂層からなる現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用した画像形成装置に
おいて、像保持体に形成された静電潜像を現像する方法
として、使用する現像剤の種類等に応じて各種の方法が
従来から知られている。それらのうち、現像剤担持体上
に担持された現像剤を感光体に接触させてまたは非接触
的に感光体へ飛翔させて現像する方法があり、現像剤を
搬送する現像剤担持体の表面についても種々の樹脂層が
提案されている。例えば、特開昭63−311367号
公報には、階調性および細線・網点階調再現性を向上さ
せるために、体積固有抵抗率(1×106 〜1×1013
Ωcm)と厚さとが所定の関係にある外層を設けた現像剤
担持体が開示されている。特開平4−166864号公
報には、現像装置の立ち上がり時における現像剤のブロ
ードな電荷量分布による初期画像濃度の低下を防止する
ために、表面に結着樹脂,カーボンブラック,グラファ
イトおよび正帯電性樹脂粒子を含有した複合材料の薄層
を形成し、現像剤として負極帯電性磁性トナーを使用す
る現像剤担持体が開示されている。また、特開平4−2
46676号公報には、同一画像パターンを繰り返しプ
リントした場合、用紙の送り方向に沿って用紙の一部の
濃度が薄くなるというフェーディング現象を防止するた
めに、樹脂およびグラファイトを含有した被膜層を研磨
加工して、その凹凸の平均間隔Smおよび中心線平均粗
さRaを特定の範囲に限定した現像剤担持体が開示され
ている。そして、特開平6−242672号公報には、
かさつきがなく高い解像度の画像の形成,高い濃度安定
性,ゴースト発生の防止,トナー粒径大型化の抑制等を
目的として、表面に結着樹脂,カーボンブラックおよび
結晶性グラファイトを含有する樹脂膜を設けた現像剤担
持体が開示されている。
【0003】しかしながら、従来の現像剤担持体はいず
れも下記のような問題点がある。すなわち、特開昭63
−311367号公報に記載の現像剤担持体では、一般
に外層の抵抗が高い。そのため、現像の際に現像剤が感
光体に移行した外層部分に電荷が残留して、この部分で
の電荷量が他の部分より多くなり、新たに担持された現
像剤が外層に強く吸着されて感光体へ移行し難くなる。
その結果、新たに現像されたトナー像のうち先に現像さ
れたトナー像に相当する部分の濃度が薄くなる、いわゆ
る現像ゴーストが生じて画質が低下する。特開平4−1
66864号公報に記載の現像剤担持体では、薄層に含
有される正帯電性樹脂粒子の平均粒径が0.1〜1.0μ
mと非常に微細であり、現像剤や外添剤に対する潤滑作
用を期待することができない。そのため、長期間の使用
により画像濃度が低下しやすく、またフィルミングが発
生しやすい。特開平4−246676号公報に記載の現
像剤担持体では、研磨加工することで被膜層表面が平滑
になる。そのため、現像剤の搬送量が減少し、長期間の
繰り返し使用により画像濃度が低下してしまう。さら
に、被膜層表面にリークサイトが形成され難く現像剤の
チャージアップを引き起こして、現像ゴーストが発生し
やすくなる。特開平6−242672号公報に記載の現
像剤担持体では、30万枚のプリントによる削れがなく
樹脂膜の耐久性が良好である。その反面、現像剤および
外添剤が樹脂膜表面に付着してフィルミングが発生しや
すく、その場合画像濃度が低下する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、表面に樹
脂層を被覆した従来の現像剤担持体では、摩擦帯電によ
り付与される現像剤の電荷量の過不足や樹脂層の潤滑作
用が不充分であることによって、現像ゴーストやフィル
ミングが発生するという問題点があった。そこで、本発
明は、上述の問題点を解決しようとするものであって、
現像剤担持体表面に形成された樹脂層が適切な電気抵抗
および表面状態を有することにより、現像ゴーストの発
生を回避し、しかも、長期間の繰り返し使用によって
も、現像剤および外添剤の固着等のフィルミングに基づ
く画像濃度の低下がなく、良好な画像を形成することが
可能な現像装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、表面が導
電性樹脂層からなる現像剤担持体を備えた現像装置にお
いて、画質の向上を目指して鋭意研究・検討を重ねてき
たところ、特定の樹脂ビーズを導電性樹脂層に分散させ
ることによって、上記目的が達成されることを見い出し
て、本発明をなし得たものである。すなわち、本発明の
現像装置は、円筒状支持体の外周面を被覆するコート層
に現像剤を担持して、像保持体上に形成された静電潜像
が現像される現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持体
を備え、上記コート層は導電性微粒子と微粒状の弗素樹
脂ビーズまたは平均粒子径が2.0〜7.0μmの範囲に
あるアクリル樹脂ビーズとを含有する導電性樹脂層から
なり、コート層を構成する結着樹脂に対する上記樹脂ビ
ーズの含有量が1〜30重量%であることを特徴とす
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
なお、本発明の要素には、本発明の理解を容易にするた
めに、後述の実施例の要素と対応する符号を括弧内に付
記するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
本発明の現像装置(3)における現像剤担持体(4)は、円
筒状支持体(4a)の外周面に現像剤(6)を担持するコー
ト層(4b)が被覆されている。コート層(4b)は、結着
樹脂中に少なくとも導電性微粒子と非導電性の樹脂ビー
ズが分散した導電性樹脂層からなる。支持体(4a)とし
ては、例えばアルミニウム,ステンレス鋼等の非磁性で
導電性の円筒部材が用いられる。上記コート層(4b)を
構成する結着樹脂としては、フェノール樹脂,メラミン
樹脂,尿素樹脂,アルキド樹脂,エポキシ樹脂,ポリア
ミド,ポリイミド,ポリエステル,ポリウレタン,ポリ
カーボネート,ポリフェニレンオキサイド,ポリエーテ
ルスルホン,スチレン系樹脂,フッ素系樹脂,アクリル
系樹脂,シリコーン樹脂等が用いられる。特に、フェノ
ール樹脂,ポリアミド,ポリエステル,ポリウレタン,
ポリカーボネート,ポリフェニレンオキサイド,ポリエ
ーテルスルホン,スチレン系樹脂のような機械的強度に
優れている樹脂、あるいはフッ素系樹脂,シリコーン樹
脂のような離型性に優れている樹脂が好ましく用いられ
る。
【0007】コート層に分散する導電性微粒子として
は、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム,
ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金、酸化錫,
酸化インジウム,酸化チタン,Sn2O−In23 固溶
体等の各種導電性金属酸化物などが挙げられる。中で
も、現像剤の過剰帯電を防止する作用のあるカーボンブ
ラックや、コート層に表面潤滑性および表面粗さを付与
する作用のあるグラファイトが好ましく用いられる。カ
ーボンブラックをコート層中に含有させる場合は、結着
樹脂に対して10〜40重量%含有させることがより好
ましい。カーボンブラックの含有量が10重量%未満で
あると、コート層の体積固有抵抗率が適正値より高くな
りすぎる。そのため、現像剤の過剰帯電電荷を逃すこと
ができなくなり、形成される画像に現像ゴーストが発生
する。一方、含有量が40重量%を越えると、コート層
を形成する際の造膜性が損なわれるだけでなく、現像剤
の帯電量が不足して画像濃度の低下に繋がる。その好ま
しい含有量は15〜30重量%である。また、グラファ
イトをコート層中に含有させる場合は、結着樹脂に対す
る含有量を70重量%以下とするることが好ましい。な
お、この含有量が70重量%を越えると、コート層の表
面粗さが大きくなりすぎて現像剤の搬送量が多くなり、
充分な摩擦帯電量が得られなくなる。
【0008】前記樹脂ビーズとしては、微粒状の弗素樹
脂ビーズおよびアクリル樹脂ビーズの少なくともいずれ
か一方が用いられる。これらの樹脂ビーズは、コート層
の表面潤滑性および表面粗さを改善する作用があり、グ
ラファイトと併用した場合は相乗効果を奏する。弗素樹
脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTF
E),ポリフッ化ビニル,ポリフッ化ビニリデン,ポリ
ヘキサフルオロプロピレン(PHFP),ポリクロロト
リフルオロエチレン(PCTFE),PFA(TFE−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体:パーフ
ルオロアルコキシ樹脂),FEP(TFE−HFP共重
合体),エチレン−TFE共重合体,エチレン−CTF
E共重合体等が挙げられる。これらの樹脂のうち、材料
の入手のしやすさからPTFEが好ましく用いられる。
【0009】アクリル樹脂としては、アクリル系モノマ
ーに属するアクリル酸,メタクリル酸またはその誘導体
が重合したホモポリマーや、アクリル系モノマーに共重
合可能なモノマーを重合したコポリマーが用いられる。
アクリル系モノマーとしては、アクリル酸,メタクリル
酸の他に、これらのメチル,エチル,n−プロピル,i
−プロピル,n−ブチル,i−ブチル,t−ブチル,n
−ヘキシル,オクチル,2−エチルヘキシル,ラウリ
ル,ステアリル,2−ヒドロキシエチル,2−ヒドロキ
シプロピル等のエステル誘導体、アクリルアミド,メタ
クリルアミド,N−メチロールアクリルアミド等のアミ
ド誘導体などが挙げられる。また、アクリル酸またはメ
タクリル酸と、エチレングリコール,プロピレングリコ
ール,ブチレングリコール,ヘキシレングリコール,繰
り返し単位が2以上のポリエチレングリコール,同ポリ
プロピレングリコール等とのジエステル、グリセリン,
トリメチロールプロパン等とのジまたはトリエステルを
用いることもできる。共重合可能なモノマーとしては、
コポリマーの成分を異にする上記アクリル系モノマー,
塩化ビニル,塩化ビニリデン,酢酸ビニル,エチルビニ
ルエーテル,スチレン,ビニルトルエン,アクリロニト
リル,メタクリロニトリル等が挙げられる。これらのモ
ノマーとの重合体は、ブロック共重合体でもあるいはグ
ラフト共重合体のいずれであってもよく、3元共重合体
であってもよい。また、側鎖に水酸基が置換したアクリ
ル系モノマーの場合は、ポリイソシアネート化合物を架
橋剤として使用することもできる。
【0010】ビーズの平均粒子径は、弗素樹脂ビーズで
は2.0〜20.0μmの範囲にあることが好ましく、
3.0〜15.0μmの範囲がより好ましい。また、アク
リル樹脂ビーズでは、2.0〜7.0μmの範囲にあるも
のが用いられる。ビーズの平均粒子径が2.0μm未満
になると、後記の表面粗さRaが適正な範囲より小さく
なり、コート層の潤滑作用が低下する。そのため、現像
剤および外添剤が固着しやすくなり、フィルミングが発
生して画像濃度が低下する。一方、各ビーズの平均粒子
径が上限値を超えると、コート層の表面粗さRaが必要
以上に上昇するため、現像剤の搬送量が増え、現像剤の
帯電量が低下してやはり画像濃度が低下する。樹脂ビー
ズの含有量は、結着樹脂に対して1〜30重量%の範囲
にある。含有量が1重量%未満であると、充分な添加効
果を発揮することができない。一方、含有量が30重量
%を超えると、コート層の体積固有抵抗率が必要以上に
高くなり、現像ゴーストが発生するようになる。しか
も、コート層表面から露出するビーズ間の間隔が狭くな
って、コート層の凹部に担持された現像剤粒子が像保持
体へ移行し難くなり、現像剤の帯電不足により画像濃度
が低下する。また、現像剤担持体を長期間にわたって使
用しているうちに、コート層の機械的強度が劣化してし
まう恐れがある。
【0011】コート層の膜厚は、10〜40μmの範囲
にあることが好ましく、特に15〜30μmの範囲がよ
り好ましい。膜厚が10μmより薄いと、円筒状支持体
を充分に覆うことができず、支持体表面が露出してしま
い現像ゴーストが発生したり画像濃度が低下する。一
方、40μmより厚いと、硬化の際に塗布液が円筒状支
持体上から垂れて、均一な膜厚を形成することが困難と
なる。また、コート層の体積固有抵抗率は、2.0×1
-2〜1.0Ωcmの範囲にあることが好ましく、特に3.
0×10-2〜0.80Ωcmの範囲がより好ましい。体積
固有抵抗率が2.0×10-2Ωcm未満であると、現像剤
の帯電量が低くなりすぎてしまい画像濃度が低下する。
一方、体積固有抵抗率が1.0Ωcmを越えると、現像剤
の帯電量が現像ゴーストの発生しやすいレベルまで上が
ってしまう。コート層の前記表面粗さRa(算術平均粗
さ:JIS B 0601)については、0.8〜2.5μ
mの範囲、さらに1.0〜2.2μmの範囲にあることが
好適である。表面粗さRaが0.8μm未満の場合は、
コート層表面が平滑にすぎて現像剤の搬送量が少なく、
画像濃度が低下する。一方、上記Raが2.5μmを越
える場合は、現像剤の搬送量が多くなりすぎて現像剤の
帯電量が低くなり、結果的に画像濃度が低下する。
【0012】前記コート層は次のようにして形成するこ
とができる。まず、結着樹脂,導電性微粒子,樹脂ビー
ズおよび希釈剤(溶剤)等を混合し、更にサンドミル等
で固形分を均一に分散して塗布液を調製する。この際、
希釈剤の混合割合を調節して塗布液の粘度,造膜性を調
節する。次いで、円筒状支持体を回転させながらその表
面に塗布液を噴霧するエアスプレー法等によりコーティ
ングし、130〜250℃で結着樹脂を硬化させる。希
釈剤としては、ヘキサン,ベンゼン,トルエン,キシレ
ン等の炭化水素類、アセトン,メチルエチルケトン,シ
クロヘキサノン等のケトン類、メタノール,エタノー
ル,ブタノール等のアルコール類、ジブチルエーテル,
テトラヒドロフラン,プロピレングリコールモノメチル
エーテル等のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル,酪
酸エチル等のエステル類などが挙げられる。これらの希
釈剤および前記結着樹脂は、単独でもあるいは2種以上
混合して用いてもよい。このようにして形成されたコー
ト層には、導電性微粒子および前記樹脂ビーズが分散し
た状態にあり、コート層表面は少なくとも樹脂ビーズの
一部が露出した微細な凹凸状を呈している。本発明の現
像装置において使用される現像剤は、キャリアを用いな
い磁性一成分または非磁性一成分現像剤であってもよ
く、あるいはキャリアを用いる二成分現像剤であっても
よい。現像剤には、その流動性または帯電性を向上させ
る目的で、シリカ,チタニア等の外添剤を添加すること
ができる。外添剤は疎水化処理等の施したものでもよ
い。外添剤の一次粒子径は5〜50nmの範囲にあるこ
とが好ましい。
【0013】(発明の作用)本発明の現像装置(3)は、
現像剤担持体(4)表面のコート層(4b)中に弗素樹脂ビ
ーズまたはアクリル樹脂ビーズを結着樹脂に対して1〜
30重量%含有させたものである。そのため、コート層
(4b)表面から樹脂ビーズの一部が露出するので、コー
ト層(4b)の表面粗さRaを適切な範囲に確保すること
ができるだけでなく、樹脂ビーズの構成材料として上記
樹脂を選択することによって、コート層(4b)に表面潤
滑性が付与される。また、コート層(4b)中の樹脂ビー
ズの含有量が上記範囲内にあれば、コート層(4b)の体
積固有抵抗率を適切な範囲に調整することが容易であ
る。したがって、本発明の現像装置(3)によれば、静電
潜像(2)を形成した像保持体(1)上の現像領域(A)近傍
に現像剤(6)が搬送される際、現像剤担持体(4)表面の
コート層(4b)上に適切な量の現像剤(6)が付着・担持
される。また、コート層(4b)上に担持された現像剤
(6)が摩擦帯電される時には、現像剤(6)の搬送量およ
び現像剤(6)に付与される帯電量を適切な値に調整する
ことができる。これにより、均一で濃度ムラのない優れ
た画像濃度を有する高画質の画像を形成することが可能
であり、また現像ゴーストが発生するようなことはな
い。しかも、上記担持体(4)を長期間繰り返し使用して
も、現像剤(6)および外添剤が固着してフィルミングが
発生することもない。それ故に、現像剤(6)を長期にわ
たって安定に搬送,帯電させることが可能であり、所定
の画像濃度を長期間維持することが可能になる。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。図1において、像保持体(感光体)1は、負帯電系
の有機感光層を有する光導電性ドラムであって、帯電手
段(図示せず)により一様に帯電させた後、像光を照射
することによって生じる電位差により静電潜像2が形成
される。静電潜像2が形成された時の表面電位は、例え
ば画像部で−600V、画像形成時に白表示部となる背
景部で−120Vである。現像装置3は、上記像保持体
1に対向して配置された現像剤担持体4を備えている。
現像剤担持体4は、外径18mmおよび肉厚0.7mm
の円筒状アルミニウム製支持体4aと、その周面上に形
成されたコート層4bとから構成されている。このコー
ト層4b中には導電性微粒子および樹脂ビーズが分散し
ている。コート層4bは、結着樹脂および希釈剤中に導
電性微粒子および樹脂ビーズを分散させた後記の塗布液
を支持体4a上に塗布することによって形成された膜厚
20μm程度の塗膜からなる。
【0015】現像装置3の容器(ホッパー)5は、現像
剤担持体4上に担持される磁性一成分現像剤6を貯留す
るものであり、担持体4を収容すると共に、像保持体1
に対向して開口する部分で一部露出する担持体4表面と
像保持体1とが近接するように配置されている。容器5
内には、現像剤6を担持体4側に寄せるアジテータ7が
回転自在に配置されている。アジテータ7は現像剤6を
攪拌してこれに帯電電荷を付与する。担持体4は、その
回転により、表面に付着した現像剤6を像保持体1と近
接した現像領域Aに搬送する。現像領域Aにおける担持
体4と像保持体1との最小間隙は、200μm程度とな
るように設定されている。担持体4の内部には、複数の
磁石が周面に沿って配列され、回転しないように固定さ
れたマグネットロール4cが設けられている。複数の磁
石はS極とN極とを周面に沿って配列した磁気パターン
を形成しており、この磁気パターンに従って、現像剤6
を担持体4の表面に吸着することができるようになって
いる。
【0016】現像剤規制部材8は、現像剤担持体4表面
に当接する弾性部材8aとこの弾性部材8aを接着した
板バネ8bとからなり、板バネ8bの他端は支持部材を
介して容器5の上壁に固定支持されている。弾性部材8
aは幅15mm、厚さ1.00mm、ゴム硬度50゜の
シリコーンゴムからなり、板バネ8bは厚さ0.1mm
のステンレス鋼からなる。現像剤担持体4の支持体4a
には、直列に接続した高圧交流電源9および直流電源1
0によってバイアス電圧である直流重畳交流電圧が印加
され、像保持体1の導電性支持体(図示せず)と支持体
4aの間の現像領域Aで交番電界が発生するようになっ
ている。
【0017】本実施例の現像装置の作用は次のようなも
のである。現像装置3を作動させると、容器5内の現像
剤6は、回転する現像剤担持体4表面に微細な凹凸を有
するコート層4b上に付着する。コート層4b上の現像
剤6は、現像剤規制部材8を担持体4表面に付勢する板
バネ8bの押圧力により弾性部材8aで摺擦される。特
に、弗素樹脂ビーズまたはアクリル樹脂ビーズの一部が
導電性のコート層4b表面に露出しているため、担持体
4が適切な表面粗さに調整されている。これにより、静
電潜像2を現像するに充分な現像剤6の層厚を担持体4
上に形成することができると同時に、現像剤6に均一か
つ充分な摩擦帯電電荷を付与することができる。薄層化
された現像剤6は、担持体4の回転に伴って現像領域A
に搬送され、担持体4と像保持体1との間隙に発生する
交番電界内で、帯電された現像剤6粒子が飛翔して往復
運動する。また、この往復運動によって、現像剤6の粒
子同士が衝突し現像剤6全体がクラウド状となる。この
現像剤6のクラウドが、バイアス電圧の直流成分によっ
て、像保持体1の静電潜像2部分に引き寄せられて現像
が終了する。
【0018】実施例1 コート層(4b)の形成法を下記に示す。 結着樹脂 フェノール樹脂 100重量部 導電性微粒子 カーボンブラック 20重量部 グラファイト 50重量部 樹脂ビーズ PTFE樹脂(平均粒子径:3.5μm) 5重量部 希釈剤 プロピレングリコールモノメチルエーテル 100重量部 エタノール 150重量部 上記組成物をサンドミルで分散処理し、得られた塗布液
をアルミニウム製の円筒状支持体(4a)上にスプレーし
て塗布した後、熱風乾燥炉において160℃で30分間
加熱硬化してコート層(4b)を形成した。このコート層
(4b)の体積固有抵抗率は1.12×10-1Ωcmであ
り、表面粗さRaは1.40μmであった。上記支持体
(4a)の内部に前記マグネットロール(4c)を固定し、
このようにして作製された現像剤担持体(4)を図1に示
す現像装置(3)に装着して、本実施例の現像装置(3)と
した。
【0019】以下、PTFE樹脂ビーズの添加量を代え
た以外は、実施例1と同様にして実施例2,3および比
較例1,2の現像装置(3)を作製した。各実施例および
比較例には、上記ビーズの添加量と、コート層(4b)の
体積固有抵抗率および表面粗さRaを示す。 実施例2 PTFE樹脂ビーズの添加量を15重量部とした。形成
されたコート層の体積固有抵抗率は1.01×10-1Ω
cmであり、表面粗さRaは1.43μmであった。 実施例3 PTFE樹脂ビーズの添加量を25重量部とした。形成
されたコート層の体積固有抵抗率は1.34×10-1Ω
cmであり、表面粗さRaは1.53μmであった。
【0020】比較例1 前記組成物中にPTFE樹脂ビーズを添加しなかった
(樹脂ビーズの添加量は0重量部)。形成されたコート
層の体積固有抵抗率は8.4×10-2Ωcmであり、表面
粗さRaは1.41μmであった。 比較例2 PTFE樹脂ビーズの添加量を35重量部とした。形成
されたコート層の体積固有抵抗率は1.02Ωcmであ
り、表面粗さRaは1.71μmであった。
【0021】次に、PTFE樹脂ビーズに代えてアクリ
ル樹脂ビーズを用い、実施例1と同様にして実施例4〜
7および比較例3〜5の現像装置を作製した。下記の各
実施例および比較例には、アクリル樹脂ビーズの平均粒
子径および添加量と、コート層の体積固有抵抗率および
表面粗さRaを示す。 実施例4 平均粒子径6.5μmのアクリル樹脂ビーズの添加量を
5重量部とした。形成されたコート層の体積固有抵抗率
は8.0×10-2Ωcmであり、表面粗さRaは1.40
μmであった。 実施例5 平均粒子径6.5μmのアクリル樹脂ビーズの添加量を
15重量部とした。形成されたコート層の体積固有抵抗
率は9.1×10-2Ωcmであり、表面粗さRaは1.4
9μmであった。 実施例6 平均粒子径6.5μmのアクリル樹脂ビーズの添加量を
25重量部とした。形成されたコート層の体積固有抵抗
率は9.9×10-2Ωcmであり、表面粗さRaは1.5
8μmであった。 実施例7 平均粒子径3.0μmのアクリル樹脂ビーズの添加量を
15重量部とした。形成されたコート層の体積固有抵抗
率は8.5×10-2Ωcmであり、表面粗さRaは1.4
5μmであった。
【0022】比較例3 平均粒子径6.5μmのアクリル樹脂ビーズの添加量を
35重量部とした。形成されたコート層の体積固有抵抗
率は1.05Ωcmであり、表面粗さRaは1.61μm
であった。 比較例4 平均粒子径1.0μmのアクリル樹脂ビーズの添加量を
15重量部とした。形成されたコート層の体積固有抵抗
率は8.4×10-2Ωcmであり、表面粗さRaは0.7
8μmであった。 比較例5 平均粒子径8.0μmのアクリル樹脂ビーズの添加量を
15重量部とした。形成されたコート層の体積固有抵抗
率は9.5×10-2Ωcmであり、表面粗さRaは2.6
0μmであった。
【0023】各実施例および比較例における樹脂ビーズ
の種類,平均粒子径,添加量および形成されたコート層
の膜厚,体積固有抵抗率,表面粗さを下記の表1にまと
めて示す。
【表1】
【0024】(プリントテスト)各実施例および比較例
で作製した現像装置(3)をレーザプリンター(FX41
09改造機:富士ゼロックス社製)に組み込み、シリカ
を外添した平均粒径は7〜9μmの負帯電性磁性一成分
現像剤(6)を現像装置(3)内に充填してプリントテスト
を行った。なお、プリントサンプルにおいて、画像濃度
は濃度計(Model404A:X−Rite社製)で
測定し、現像ゴーストついては目視によって下記の基準
に基づいて評価した。その結果を表2に示す。 現像ゴーストの評価基準 ○ 実用上問題のないレベル × はっきりと画質欠陥が見られる
【0025】
【表2】
【0026】プリントサンプルの画像濃度については、
濃度が1.4以上あれば実用上問題にならないが、一般
に画像濃度が1.4未満となると濃度不足が若干認めら
れ、さらに1.3未満の場合は明瞭に濃度不足が分か
る。しかして、コート層中にPTFE樹脂ビーズまたは
アクリル樹脂ビーズを含有させた各実施例では、2万枚
ないし3万枚後のプリントサンプルでも充分な画像濃度
を示し、現像ゴーストの発生も実用上問題のない結果が
得られた。また、プリントテスト終了後にも、コート層
上に現像剤および外添剤の固着が見られず、フィルミン
グの発生はなかった。一方、コート層中に樹脂ビーズを
添加しなかった比較例1では、プリント枚数の増加と共
にコート層表面に現像剤および外添剤の固着が見られ、
画像濃度の低下に繋がった。また、PTFE樹脂ビーズ
およびアクリル樹脂ビーズを結着樹脂100重量部に対
して35重量部添加した比較例2,3では、それぞれ1
万枚後のプリントサンプルおよび初期から現像ゴースト
による画質欠陥が明瞭に認められた。平均粒子径が1.
0μmのアクリル樹脂ビーズを添加した比較例4では、
ビーズの平均粒子径が小さくコート層の潤滑効果が小さ
い。その結果、プリントテストの途中でフィルミングが
発生して、1万枚後に画像濃度が1.40に低下し、3
万枚後には1.29となった。さらに、平均粒子径が
8.0μmのアクリル樹脂ビーズを添加した比較例5で
は、ビーズの平均粒子径が大きくコート層の表面粗さR
aが2.60μmに上昇した。その結果、現像剤の搬送
量が増え、個々の現像剤の帯電量が相対的に低下して、
初期から画像濃度が低下してしまった。このように、各
実施例の現像装置は、2万枚ないし3万枚以上の連続プ
リントテストにおいても、フィルミングによる画像濃度
がさほど低下せず、また現像ゴーストが発生するような
こともなかった。
【0027】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は、前記実施例に限定されるものではなく、特許請求
の範囲に記載された範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、現像剤担持体上の現像剤を薄層化する現像剤規
制部材に代えて、現像剤担持体表面と微小間隙を有する
強磁性ブレードを配置することができる。また、前記実
施例では、現像剤として磁性一成分現像剤を使用した
が、非磁性一成分現像剤を使用する場合は、例えばマグ
ネットロール(4c)により現像剤規制部材(8)を吸引す
る公知の現像方式を採用することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の現像装置は、現像剤担持体表面
のコート層中に導電性微粒子と共に微粒状の弗素樹脂ビ
ーズまたは平均粒子径が2.0〜7.0μmの範囲にある
アクリル樹脂ビーズを結着樹脂に対して1〜30重量%
を含有させたものである。その結果、コート層は適切な
表面粗さおよび表面潤滑性が得られるため、現像剤に適
正な帯電量を均一に付与することができる。したがっ
て、優れた画像濃度を有し、しかも現像ゴーストの発生
もなく、均一で濃度ムラのない高画質の画像を形成する
ことができる。また、現像剤担持体を繰り返し使用して
も、現像剤および外添剤の固着等のフィルミングを発生
することもなく、所定の画像濃度を長期にわたって維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例として示す現像装置の説明
図である。
【符号の説明】
A…現像領域、1…像保持体、3…現像装置、4…現像
剤担持体、4a…支持体、4b…コート層、6…現像
剤。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状支持体の外周面を被覆するコート
    層に現像剤を担持して、像保持体上に形成された静電潜
    像が現像される現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持
    体を備え、上記コート層が導電性微粒子および微粒状の
    弗素樹脂ビーズを含有する導電性樹脂層からなり、コー
    ト層を構成する結着樹脂に対する上記樹脂ビーズの含有
    量が1〜30重量%であることを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 円筒状支持体の外周面を被覆するコート
    層に現像剤を担持して、像保持体上に形成された静電潜
    像が現像される現像領域に現像剤を搬送する現像剤担持
    体を備え、上記コート層は導電性微粒子および平均粒子
    径が2.0〜7.0μmの範囲にあるアクリル樹脂ビー
    ズを含有する導電性樹脂層からなり、コート層を構成す
    る結着樹脂に対する上記樹脂ビーズの含有量が1〜30
    重量%であることを特徴とする現像装置。
JP8522796A 1996-04-08 1996-04-08 現像装置 Pending JPH09274374A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8522796A JPH09274374A (ja) 1996-04-08 1996-04-08 現像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8522796A JPH09274374A (ja) 1996-04-08 1996-04-08 現像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09274374A true JPH09274374A (ja) 1997-10-21

Family

ID=13852690

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8522796A Pending JPH09274374A (ja) 1996-04-08 1996-04-08 現像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09274374A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011125304A1 (ja) * 2010-04-09 2011-10-13 キヤノン株式会社 現像剤担持体、その製造方法及び現像装置
US20140227011A1 (en) * 2013-02-08 2014-08-14 Samsung Electronics Co., Ltd. Developer roller, and image forming apparatus including the developer roller

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011125304A1 (ja) * 2010-04-09 2011-10-13 キヤノン株式会社 現像剤担持体、その製造方法及び現像装置
JP2011232744A (ja) * 2010-04-09 2011-11-17 Canon Inc 現像剤担持体、その製造方法及び現像装置
CN102834784A (zh) * 2010-04-09 2012-12-19 佳能株式会社 显影剂承载构件、其制造方法和显影设备
US8372570B2 (en) 2010-04-09 2013-02-12 Canon Kabushiki Kaisha Developer carrying member, method for manufacturing same and developing apparatus
US20140227011A1 (en) * 2013-02-08 2014-08-14 Samsung Electronics Co., Ltd. Developer roller, and image forming apparatus including the developer roller
US9244377B2 (en) * 2013-02-08 2016-01-26 Samsung Electronics Co., Ltd. Developer roller, and image forming apparatus including the developer roller

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6714754B2 (en) Developing roller for electrophotography, developing apparatus, apparatus unit and image forming apparatus
JP2001042641A (ja) 現像剤、現像方法、現像装置及びその構成要素、並びに、画像形成装置
JP4980519B2 (ja) 画像形成装置
JPH09274374A (ja) 現像装置
JP2002055516A (ja) 画像形成装置
JP3671579B2 (ja) 現像剤担持体およびそれを用いた現像装置
JP2598128B2 (ja) 画像形成装置
JP2002341633A (ja) 画像形成装置及び画像形成プロセスユニット
JP2001337528A (ja) 現像装置に使用される現像ローラ及びブレード、当該現像ローラ及びブレードを有する現像装置及び画像形成装置
JP3297549B2 (ja) 現像スリーブ及び現像装置
JPH07325475A (ja) 現像装置
JP3167060B2 (ja) 現像装置
JPH096128A (ja) 一成分現像剤担持体および一成分現像装置
JP4208395B2 (ja) 現像装置、装置ユニット及び画像形成装置
JP2990013B2 (ja) 現像剤担持体及びそれを用いた現像装置
US5904777A (en) Magnetic one-component development apparatus
JP2004212642A (ja) 画像形成方法及び装置
JPH08286517A (ja) 現像装置
JP3138406B2 (ja) 現像剤担持体及びこれを用いた現像装置
JP3091031B2 (ja) 現像装置
JPH09197799A (ja) 現像装置
JPH05232793A (ja) 現像装置
JPH0915979A (ja) 現像剤担持体
JP5482538B2 (ja) 画像形成方法
JP2627560B2 (ja) 現像装置