JP3164717B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3164717B2
JP3164717B2 JP26837493A JP26837493A JP3164717B2 JP 3164717 B2 JP3164717 B2 JP 3164717B2 JP 26837493 A JP26837493 A JP 26837493A JP 26837493 A JP26837493 A JP 26837493A JP 3164717 B2 JP3164717 B2 JP 3164717B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真を応用した画
像形成装置に関し、特に、低帯電電位、低現像バイアス
電位による画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】C.F.カールソンによる電子写真法の
発明(米国特許第2,297,691号明細書)以来、
この方法を基礎として各種の工夫が提案されている。カ
ールソン方式に代表される電子写真方式は現在広く用い
られており、感光体の均一帯電→選択露光による潜像の
形成→現像剤によるトナー像の形成→転写→定着を基本
プロセスとする。
【0003】従来、現像方式としてはキャリアとトナー
とを用いる2成分現像法、1成分ジャンピング現像法等
の現像方式が主流を占めている。これらの現像方式にお
いては、現像工程において、感光体上に形成された静電
潜像の現像領域にトナー(着色樹脂粉)を付着させ、一
方、非現像領域に付着させないためには、トナー中の磁
性粉の量を調整するか、又は帯電工程で感光体の表面帯
電電位を400V以上とし、露光工程で形成される静電
潜像の高電位部と低電位部との差を400V以上とし、
さらに、現像工程における現像バイアス電界として50
0V/mm以上が必要であり、また、画像のカブリを防
止するために200V/mm以上のカブリ除去電界が必
要であった。
【0004】このため、感光体としては400V以上の
帯電能を有する光導電性材料が要求され、材料選択の上
での制約が大きかった。また、必要な帯電電位が大きい
ため、感光層の膜厚も厚くする必要があり、例えば、ア
モルファスシリコン(a−Si)系感光層の場合は、膜
耐圧が12V/μmであるため、400V以上帯電させ
るためには34μm以上の膜厚が必要となる。また、有
機感光体(OPC)の場合は20μm以上の膜厚が必要
となる。a−Si系感光体の場合は、一般にプラズマグ
ロー放電方式で膜生成を行なっており膜の堆積速度が小
さいため、膜厚に比例して製造コストの上昇を招き、ま
た、膜欠陥の発生割合も増加する。
【0005】一方、OPC系感光体は、感光層の硬度が
低く、使用により約1万枚のプリントで1μmの割合で
膜厚が減少していくため、しだいに帯電能が低下してい
く。そのため、初期膜厚20μmのOPC系感光体で
は、5万枚以下のプリントで帯電不良を生じ、寿命が短
いという問題があった。OPC系感光体層の膜厚を20
μmを超えてより厚く、例えば40μm程度とすること
も考えられるが、塗布法による現在の膜形成技術では、
厚膜化には限界がある。
【0006】さらに感光体を400V以上の高電位に帯
電させるためには、出力の大きな帯電装置と相応の帯電
処理時間が必要となり、装置の大型化と高電力消費を招
いていた。特に、a−Si系感光体は、帯電能が低いた
め、大きな帯電処理領域が必要であった。また、露光工
程においても、400V以上の表面帯電電位をすみやか
に消失させる光量が必要であり、やはり光源の選択上の
制約や露光装置の大型化、高電力消費の原因となる。さ
らに、現像バイアス電圧も高電圧が必要なため事情は同
じであり、装置全体の大型化、高電力消費につながる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低い表面帯
電電位ならびに現像バイアス電位で画像形成が可能な画
像形成装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成装置
は、感光体を均一帯電させる帯電手段と、選択的な光照
射により感光体の帯電電位を選択的に低下せしめて低電
位部と高電位部とよりなる静電潜像を感光体上に形成す
る潜像形成手段と、静電潜像が形成された感光体と、キ
ャリアとトナーとからなる2成分現像剤とを接触せしめ
て、該接触部に現像バイアス電圧を印加しつつ、トナー
を静電潜像に選択的に付着せしめてトナーからなる画像
を感光体上に形成する現像手段と、を備えてなる画像形
装置において、前記潜像形成手段は、高電位部と低電
位部との電位差が300ボルト以下の静電潜像を形成
し、平均粒径25〜40μm比表面積0.03〜2m
2/g、体積固有抵抗が10 1 〜10 5 Ω・cmの導電性
磁性キャリアと、平均粒径20μm以下、体積固有抵抗
が10 14 Ω・cm以上の絶縁性トナーとを含み、体積固
有抵抗が102〜107Ω・cmの範囲にある現像剤を用
い、前記現像手段は、前記低電位部の電位よりも高い現
像バイアス電圧を印加して現像することを特徴とする
【0009】
【実施例】図1は、本発明の画像形成装置の実施例につ
いて示す説明図である。導電性支持体13上に感光層1
5が形成されたドラム状の感光体11の周囲には、帯電
ユニット21、露光ユニット(LED露光光学系4
1)、現像ユニット51、転写ユニット71、定着ユニ
ット81が配設されている。なお、感光体11として
は、ベルト状(シート状)のものを用いてもよい。感光
体としては、a−Si系感光体、OPC系感光体、Se
系感光体など適宜のものを採用でき、また、後述のよう
に帯電工程での表面帯電電位は低くてもよいので、従来
は帯電能が低いため使用不能とされてきた有機系あるい
は無機系の感光体、光導電材料を使用することもでき
る。
【0010】さらに、低表面帯電電位で足りるため感光
層15の膜厚が薄くてもよく、例えばa−Si系感光体
であれば、3〜15μm程度で十分であり、膜堆積時間
の短縮および膜欠陥の発生の改善が可能となり、大幅な
コストダウンにつながる。また、OPC系感光体の場合
は、3.3μm以上の感光層膜厚があれば十分に画像形
成が可能である。よって、例えば膜厚20μmのOPC
系感光体を用いると、それが3.3μmに摩耗減少する
まで画像形成を行なうことができ、摩耗減少速度を1μ
m/10,000枚とすると、150,000枚以上の
プリントが可能となり長寿命化を実現できる。もちろ
ん、OPC系感光体の初期膜厚をより厚く設定すれば、
より長寿命化が可能となる。
【0011】感光体は、まず、帯電ユニット21で暗下
に帯電させられる。帯電ユニット21は、帯電用マグロ
ーラ25を内包し導電性の帯電スリーブ27を有する磁
気ブラシローラ23と、導電性かつ磁性の帯電用粒子2
9と、帯電バイアス電源31とから構成されている。帯
電用粒子29は、帯電スリーブ27を介して帯電バイア
ス電源31から電圧が印加され、感光体11に接触して
感光体11に電荷を注入し帯電させる導電部材であり、
磁気ブラシローラ23に対して磁気的に結合していわゆ
る磁気ブラシを形成し、磁気ブラシローラ23の回転に
伴なって感光体11と接触しながら回転する。
【0012】感光体11の表面帯電電位は、400V未
満、好ましくは350V以下、さらに好ましくは250
V以下とする。本発明の画像形成方法は、表面帯電電位
の低電位化を特徴とするものであり、必要最低表面電位
は、画像形成可能であれば特に問わないが、一般に30
V以上であり、好ましくは50V以上である。なお、本
発明での電位の大きさは絶対値であり、正・負は適宜決
定される。
【0013】図1の実施例では、帯電ユニット11にお
いて磁性導電性粒子を用いる接触帯電装置を用いる場合
を示したが、導電ブラシや導電ローラなどを用いる他の
接触帯電装置や、コロトロンチャージャーやスコロトロ
ンチャージャーを用いるコロナ帯電装置などを使用する
こともできる。必要な帯電量が少なくてすむので、接触
帯電が容易であり、また、接触帯電、コロナ帯電いずれ
の場合でも装置の小型化、低消費電力化が可能となる。
さらに、コロナ帯電を用いた場合でも、オゾンの生成量
は従来と比べて著しく低減する。また、a−Si系感光
体のように帯電能が低い感光体を用いた場合でも、帯電
必要領域(帯電時間)は短くてすみ、装置全体のコンパ
クト化が可能となる。
【0014】表面が均一帯電された感光体11は、つい
でLED露光光学系41により画像露光がなされる。画
像露光により、露光部の表面電位が選択的に低下し、低
電位部と高電位部とからなる静電潜像が形成される。低
電位部と高電位部との電位差は、300V以下でよく、
好ましくは50〜200V以下、さらに好ましくは50
〜150V以下とする。このように、露光により低下せ
しめる電位量が少なくてすむので、露光光量を低くする
ことができ、露光装置の選択の自由度、小型化・省エネ
ルギー化が可能となる。
【0015】なお、図1に示した実施例ではプリンター
としての使用を念頭におき、LED露光光学系61によ
り、将来の画像部に相当する部位の電位を低下させてい
る。LED露光光学系61はLEDチップを記録画素の
数だけ直線状に配列したLEDアレイにセルフォックレ
ンズ等からなる結像光学系を組み合わせたものである
が、LED露光光学系に代えて、回転ミラーとf−θレ
ンズを用いるレーザ露光光学系、あるいは複写機へ応用
する場合はオリジナル原稿から反射光を照射する複写光
学系などを用いることができる。
【0016】静電潜像が形成された感光体11は、つい
で、現像ユニット51により現像される。現像ユニット
51は、現像ローラ53により現像剤91を感光体11
の表面に供給する。現像ローラ53の導電性の現像スリ
ーブ57には、感光体11と現像ローラ53との間に現
像バイアス電圧を印加する現像バイアス電源59が接続
されている。現像ローラ53は、いくつかの磁極(N,
S極)を有する現像マグローラ55を導電性の現像スリ
ーブ57が内包してなる。本実施例では、感光体11お
よび現像ローラ53をそれぞれ矢印PおよびS方向に回
転して(順方向)、現像剤91を感光体11の表面に搬
送、供給している。なお、現像ローラ53は、マグロー
ラ55、現像スリーブ57のいずれ、あるいは双方を回
転させてもよい。
【0017】現像に際しては、現像バイアス電源59か
らバイアス電圧を印加して、現像ローラ53と感光体1
1との間に現像バイアス電界を発生せしめる。この現像
バイアス電圧(現像スリーブ57の電位)は、静電潜像
の低電位部の電位よりも高い電圧とし、好ましくは静電
潜像の低電位部と高電位部との間の電圧とする。現像に
より、現像剤91中のトナーが、感光体の静電潜像に対
して選択的に付着し、感光体11上にトナーからなる画
像が形成される。例えば、感光体11を正帯電させ、画
像露光により画像形成部の電位を低下させて静電潜像を
形成し、正帯電トナーを用いて反転現像法により画像形
成する場合を考えると、現像バイアス電圧と低電位部と
の間の電位差を駆動力として、感光体11の低電位部に
トナーが選択的に移行・付着し、一方、感光体11の高
電位部と現像バイアス電圧の電位差を駆動力として、感
光体11上の高電位部に接触している正帯電トナーが、
ファンデルワールス力などの感光体11との親和力を振
り切って、現像剤91中に回収される。
【0018】後述の図2にも示すように、現像バイアス
電圧の大きさは、帯電電位(潜像の高電位部電位)と露
光後電位(潜像の低電位部電位)との間にある。現像バ
イアス電圧と低電位部電位の電位差、すなわち現像バイ
アス電圧とトナーが付着される部位の感光体電位との電
位差は、150V以下が好ましく、より好ましくは10
0V以下である。また、下限は前述の如く問わないが、
10V以上が好適であり、好ましくは20V以上であ
る。現像バイアス電圧と高電位部電位の電位差、すなわ
ち現像バイアス電圧とトナーが付着されない部位の感光
体電位との電位差は、50V以下が好ましく、より好ま
しくは30V以下である。また、下限は前述の如く問わ
ないが、5V以上が好適であり、好ましくは10V以上
である。
【0019】なお、本実施例では、現像バイアス電圧を
感光体の高電位部より低い電圧に設定しており、この電
位差で高電位部(背景部)のトナーを現像剤91中に回
収しているが、これに限定されず、例えば、現像バイア
ス電圧を感光体の高電位部の電位よりも高く設定しても
よい。この場合は、例えば、トナーとして磁性トナーを
用い、トナーに含有させる磁性粉の量を多くしたり、マ
グローラ55の磁力を強くするなどして、磁気的な力に
より高電位部(背景部)のトナーを現像剤91中に回収
すればよい。
【0020】本発明では現像剤91としては、少なくと
も導電性磁性キャリアとトナーとを含む2成分現像剤が
用いられ、トナーとしては絶縁性磁性トナーが好まし
い。導電性磁性キャリアとしては、平均粒径が25〜4
0μmで、比表面積が0.03〜2m2 /g、好ましく
は0.2〜1.5m2 /gのものが用いられる。また、
キャリアの見掛け密度は1.2〜3g/cm3 が好適で
ある。
【0021】比表面積は、一般に知られている粒度分布
測定器で測定できる。例えばレーザー回折式粒度分布測
定装置((株)堀場製作所、商品名:LA−500)で
ある。かかる装置はレーザー回折法によって測定した粒
度分布を粒子径毎に分割して粒子の含有率を表示し、各
キャリア粒子を球としたときの表面積を計算して分割し
た各粒度の分布毎の合計(a)を求める。そしてキャリ
アの密度(b)を用いて、(a)と(b)から比表面積
を求めることができる。その他の粒度分布測定器として
はCOULTER(商品名(株)日科機)である。
【0022】導電性磁性キャリアは、表面抵抗層を形成
して安定化した鉄粉のように素材自体が導電性と磁性を
兼ね備えた粒子でもよく、また、磁性を有すコア粒子の
表面に導電層を形成して導電性を付与したものでもよ
く、後者のコア粒子としては、次の2つのタイプが代表
的である。
【0023】(1) 磁性材微粒子をバインダー樹脂中
に分散・担持せしめた磁性樹脂粒子コア。 (2) フェライト、マグネタイト等の磁性粉体粒子そ
のものからなる磁性粉体粒子コア。
【0024】一方、粒子コア上の導電性表面層の形成
法、すなわち粒子コアの導電化法としては、以下の
(イ)〜(ハ)がいずれも適用できる。 (イ) 導電性カーボンブラック等の導電性微粒子を磁
性粒子コアの表面に固着させる。この方法は、特に、上
記(1)の磁性樹脂粒子コアに好適である。粒子コアへ
の導電性微粒子の固着は、磁性材微粒子をバインダー樹
脂中に分散させた磁性粒子コアと導電性微粒子とを均一
混合し、粒子コアの表面に導電性微粒子を付着させた
後、機械的・熱的な衝撃力を与え導電性微粒子を磁性粒
子コアの表層中に打ち込むようにして固定することによ
り行なわれる。このような表面改質装置としては、例え
ば、ハイブリダイザー((株)奈良機械製作所製)など
がある。このような導電性磁性キャリアは特開平5−5
3368号公報に記載されている。
【0025】(ロ) 合成樹脂中に導電性微粒子が分散
された導電性樹脂被覆層を、磁性粒子コアの表面に形成
する。この方法は、上記(1)の磁性樹脂粒子コア
(2)の磁性粉体粒子コアの両方に適用でき、具体的に
は以下の〜の方法を採用できる。 樹脂を溶媒等に溶解し、その中に導電性微粒子を分
散させ、これを粒子コア上に塗布し、加熱により溶媒を
揮発、除去して導電性樹脂被覆層を形成する方法。 樹脂を溶媒等に溶解し、その中に導電性微粒子を分
散させ、これを粒子コア上に塗布し、加熱して溶媒を除
去するとともに、樹脂成分の架橋、重合を進め、強固な
導電性樹脂被覆層を形成する方法。 カーボンブラック等の導電性微粒子の存在下に、フ
ェライト粒子等の粒子コアの表面でモノマーを直接重合
せしめ、導電性微粒子を巻き込むようにして導電性樹脂
被覆層を成長、形成する方法。この方法は、例えば特開
平2−187771号公報に、特開昭60−10680
8号公報を引用して記載されている。
【0026】(ハ) CVD法、蒸着法、スパッタリン
グ法等の薄膜形成法により、ITO(Indium−T
io−Oxide)、酸化インジウム、酸化スズ、アル
ミニウム、ニッケル、クロム、金などの導電性薄膜を、
磁性粒子コアの表面に形成する。
【0027】導電性磁性キャリアの磁力は、ある程度以
上に大きいことが必要であり、好ましくは5KOe(エ
ールステッド)の磁場での最大磁化(磁束密度)が50
emu/g以上、より好ましくは50〜200emu/
g、さらに好ましくは60〜180emu/gである。
また、1KOeの磁場での最大磁化は、40emu/g
以上が好適であり、好ましくは40〜90emu/gで
あり、さらに好ましくは45〜70emu/gである。
キャリアの磁力が余り小さくなると、現像時にキャリア
が感光体側に引き寄せられて感光体上に移行してしまう
現像(以下、キャリア引きと呼ぶ)を生じる。
【0028】導電性磁性キャリアは、体積固有抵抗が1
1〜105Ω・cm、より好ましくは102〜104Ω・
cmである。体積固有抵抗が余り大きくなると、現像に
必要なバイアス電位が十分にかからず、一方、小さすぎ
ると、露光により形成された感光体の低電位部を再帯電
させてしまう。なお、導電性磁性キャリアの体積固有抵
抗は、底部に電極を有する内径20mmのテフロン製筒
体にキャリアを1.5g入れ、外径20mmφの電極を
挿入し、上部から1kgの荷重を掛けて測定した時の値
である。
【0029】絶縁性トナーとしては、体積固有抵抗が1
14Ω・cm以上のものが適当であり、好ましくは10
15Ω・cm以上が用いられる。この値は、キャリアの場
合と同様に測定される。絶縁性トナーは、磁性トナーで
も非磁性トナーでもよい。トナーとしては、従来と同様
の構成のものが用いられ、例えば、バインダー樹脂、着
色剤、電荷制御剤、オフセット防止剤などを配合するこ
とができる。また、磁性材を添加して磁性トナーとする
こともでき、現像特性の改善、トナーの機内飛散の防止
に有効である。
【0030】バインダー樹脂としては、スチレン・アク
リル共重合物等のポリスチレン系樹脂に代表されるビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。着色
剤としてはカーボンブラックをはじめ各種の顔料、染料
が;荷電制御剤としては第4級アンモニウム化合物、ニ
グロシン、ニグロシン塩基、クリスタルバイオレット、
トリフェニルメタン化合物等が;オフセット防止剤、定
着向上助剤としては低分子量ポリプロピレン、低分子ポ
リエチレンあるいはその変性物等のオレフィンワック
ス;磁性材としてはマグネタイト、フェライトなどが使
用できる。
【0031】トナーの平均粒径は20μm以下が好まし
く、より好ましくは5〜15μmである。現像剤におけ
るトナー濃度(T/D=トナー/現像剤重量%)は広い
範囲で、例えば5〜30%の範囲で設定できる。現像剤
としての体積固有抵抗値は102〜107Ω・cmであ
り、好ましくは103〜106Ω・cmである。この値
は、キャリアと同様にして測定される。
【0032】本発明で低表面帯電電位、低現像バイアス
電位により画像形成が可能となる理由ついては、以下の
ように考えられており、それを模式図として図2に示し
た。従来の2成分現像システムにおいては、図2(A)
に示すようにキャリアの径が大きく、また、キャリアと
して導電性キャリアを用いる場合でも、現像剤の導電性
の程度は本発明のものよりも大きな抵抗を有するもので
あった。そこで、図2(A)に示すようにいわば現像電
極である現像ローラスリーブから感光体表面までに電位
がほぼ一様に低下する。いま、感光体を正帯電させ、正
帯電トナーを用いて反転現像する場合を想定すると、露
光後電位と現像バイアス電圧との差によって作られるス
リーブ−感光体間の電位の傾き(電界の強さ)が、正帯
電トナーを感光体上に現像させる駆動力となる。また一
方、非露光部の帯電電位と現像バイアス電圧との電位差
によって作られるスリーブ−感光体間の電位の傾きが、
非露光部に接触しているトナーを現像剤中に回収しカブ
リを防止する駆動力となる。従来はキャリアの粒径が大
きく、かつ、キャリアの磁気ブラシの抵抗が大きく、ス
リーブ−感光体間で傾きが一様となるため、帯電電位を
十分高く設定し、かつ露光後電位を十分低く設定しない
と、現像とカブリ防止を行なうのに必要な現像バイアス
電圧を設定できず、また、現像のための電位の傾きを大
きくとる(電界を強くとる)ためにこの現像バイアス電
圧も高い値となる。
【0033】これに対して本願発明のキャリアでは、粒
径が小さく、しかも比表面積が大きいため、感光体とス
リーブがキャリアを介して電気的に結合される接触点が
多く取れ、しかも、キャリアからなる磁気ブラシの導電
性が高いため、感光体の表面の近傍に近接電極を設けた
場合と同じ効果が得られる。また、キャリア比表面積が
大きいことから、現像剤としての導電性を維持しつつ、
多くのトナーを感光体表面に供給することができる。そ
のため、スリーブ−感光体間で電位が一様に低下ないし
は上昇するのではなく、感光体表面近傍の仮想的な近接
電極から感光体面に向けて電位の変化量が大きく立ち上
がり、大きな傾きが得られる。この傾きの大きさがトナ
ーの現像およびカブリ防止の駆動力の大きさと対応する
のであるから、感光体の表面帯電電位を低く設定し、帯
電電位と露光後電位の差を小さく設定しても良好な画像
を形成することが可能となり、必然的に現像バイアス電
位を低く設定することが可能となる。しかも、現像に必
要な大量のトナーが間断なく感光体表面に供給されるの
で、画像濃度の高い画像が得られる。また、近接電極の
形成により、スリーブ−感光体間隔は現像特性に対する
影響が小さくなるので、本発明の画像形成方法によれ
ば、スリーブ−感光体ギャップ(現像ギャップ)の調整
が容易である。
【0034】現像ユニット51により、感光体11上に
トナー93からなる可視画像が形成される。このトナー
93は、転写ユニット73で、転写バイアス電源75に
より負のバイアス電圧が印加された転写ローラ73によ
り、紙95に転写される。69は、紙95を送り出すレ
ジストローラを示す。ついで、転写トナーは、定着ユニ
ット81で定着ローラ83(加熱ローラ)により紙95
に定着される。85は、加圧ローラを示す。転写時に転
写されずに感光体11上に残った残存トナーは、クリー
ニングブレード99で除かれる。以上の説明では主とし
て、感光体11を正帯電させ2成分現像剤を用い反転現
像により画像形成する場合を説明したが、1成分現像剤
等の他の現像剤、正規現像法等の他の現像プロセスを適
用することもできる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、低帯電電位かつ低現像
バイアス電位で良好な画像を形成することができる。そ
のため、帯電、露光、現像の各プロセスでの処理の簡便
化や用いられる装置の小型化、省電力化が可能となり、
また、感光体の簡素化や自由度が増すなどの優れた効果
を有し、画像形成システム全体の改善について著しい波
及効果を有する。
【0036】実験例1 特開平2−187771号公報および特開昭60−10
6808号公報に記載の方法に準拠し、フェライト粒子
の表面に導電性カーボンブラックを含むエチレンガスを
供給し、フェライト粒子の表面で直接、導電性ポリエチ
レン被膜を形成して導電性磁性キャリアを製造した。こ
のキャリアの磁力は、1キロエールステッドの磁場で6
0emu/gであった。レーザー回折粒度分布測定装置
(LA−500(株)堀場製作所製)で平均粒径、比表
面積および見掛け密度を有するキャリアを作成し、キャ
リア抵抗を測定してその結果を表1に示した。ついで、
平均粒径8μmの負帯電性トナーと上記のキャリアとを
T/D=10%となるように混合して現像剤を作成し、
各々の抵抗を測定してその結果を表1に示した。図1に
示した装置を用い、感光体としてOPC系感光体を使用
し、表面電位−140Vに帯電し(粒子帯電法)、画像
露光して露光後電位−30Vの静電潜像を形成し、現像
バイアス−110Vで現像し、画像を評価してその結果
を表1に示した。
【0037】
【表1】表1:評価結果 キャリア特性 現像剤抵抗 画像 総合 平均粒径 比表面積 見掛け密度 抵抗(Ω・cm) (Ω・cm) 評価 結果 20 μm 1 m2/g 2.0g/cm3 1.8×102 8×102 ○ ×*2 25 μm 0.75m2/g 2.0g/cm3 2×102 7×103 ○ ○ 30 μm 0.3 m2/g 2.1g/cm3 2×102 1×104 ○ ○ 32.5μm 0.22m2/g 2.1g/cm3 3×102 2×104 ○ ○ 35 μm 0.15m2/g 2.2g/cm3 2.5×102 3×104 ○ ○ 37.5μm 0.08m2/g 2.3g/cm3 3×102 8×104 ○ ○ 40 μm 0.03m2/g 2.3g/cm3 3.5×102 2×105 △ △ 45 μm 0.02m2/g 2.3g/cm3 3×102 1×106 ×*1 × *1) 画像濃度が低い *2) キャリア引きが発生
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法について示す説明図であ
る。
【図2】本発明の画像形成の原理について示す説明図で
ある。
【符号の説明】
11 感光体 13 導電性支持体 15 感光層 21 帯電ユニット 23 磁気ブラシローラ 25 帯電マグローラ 27 帯電スリーブ 29 帯電用粒子 31 帯電バイアス電源 41 LED露光光学系 51 現像ユニット 53 現像ローラ 55 現像マグローラ 57 現像スリーブ 59 現像バイアス電源 71 転写ユニット 73 転写ローラ 77 転写バイアス電源 81 定着ユニット 83 定着ローラ 85 加圧ローラ 91 現像剤 93 トナー 95 紙 99 クリーニングブレード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−102865(JP,A) 特開 平2−109060(JP,A) 特開 平4−178653(JP,A) 特開 平5−6060(JP,A) 特開 平1−289968(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/08 - 13/095 G03G 15/06 - 15/06 101 G03G 15/08 - 15/095 G03G 9/08 - 9/113

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体を均一帯電させる帯電手段と、
    択的な光照射により感光体の帯電電位を選択的に低下せ
    しめて低電位部と高電位部とよりなる静電潜像を感光体
    上に形成する潜像形成手段と、静電潜像が形成された感
    光体と、キャリアとトナーとからなる2成分現像剤とを
    接触せしめて、該接触部に現像バイアス電圧を印加しつ
    つ、トナーを静電潜像に選択的に付着せしめてトナーか
    らなる画像を感光体上に形成する現像手段と、を備えて
    なる画像形成装置において、前記潜像形成手段は、 高電位部と低電位部との電位差が
    300ボルト以下の静電潜像を形成し、 平均粒径25〜40μm比表面積0.03〜2m2
    、体積固有抵抗が10 1 〜10 5 Ω・cmの導電性磁性
    キャリアと、平均粒径20μm以下、体積固有抵抗が1
    14 Ω・cm以上の絶縁性トナーとを含み、体積固有抵
    抗が102〜107Ω・cmの範囲にある現像剤を用い、前記現像手段は、 前記低電位部の電位よりも高い現像バ
    イアス電圧を印加して現像することを特徴とする画像形
    装置
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