JP2986030B2 - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
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- JP2986030B2 JP2986030B2 JP3320038A JP32003891A JP2986030B2 JP 2986030 B2 JP2986030 B2 JP 2986030B2 JP 3320038 A JP3320038 A JP 3320038A JP 32003891 A JP32003891 A JP 32003891A JP 2986030 B2 JP2986030 B2 JP 2986030B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コロナ帯電を用いず、
かつ帯電と露光、現像をほぼ同時に行なうようにした、
光背面記録方式の画像形成装置に関する。
かつ帯電と露光、現像をほぼ同時に行なうようにした、
光背面記録方式の画像形成装置に関する。
【0002】
【用語法】この明細書において、現像剤と感光体とが逆
方向に回転するとは、両者の接触部での回転方向が逆で
あることを意味する。例えば感光体が時計方向に回転す
る場合、これに接触する現像剤も時計方向に回転し、接
触部での回転方向が逆になるのが逆方向回転である。
方向に回転するとは、両者の接触部での回転方向が逆で
あることを意味する。例えば感光体が時計方向に回転す
る場合、これに接触する現像剤も時計方向に回転し、接
触部での回転方向が逆になるのが逆方向回転である。
【0003】
【従来の技術】電子写真方式の画像形成装置としては、
コロナ放電による感光体の帯電を利用した、いわゆるカ
ールソン法の画像形成装置が広く用いられている。これ
は通常ドラム状の感光体の周囲に、コロナ帯電器、露光
器、現像器、転写器、クリーニング装置、除電器等を配
置し、帯電、露光、現像、転写、定着のプロセスを経
て、記録紙上に画像を形成するものである。カールソン
法では、装置の構成や画像形成プロセスが複雑になり、
コロナ放電用に高電圧電源が必要で、またコロナ放電の
ためオゾンが発生する等の問題があった。
コロナ放電による感光体の帯電を利用した、いわゆるカ
ールソン法の画像形成装置が広く用いられている。これ
は通常ドラム状の感光体の周囲に、コロナ帯電器、露光
器、現像器、転写器、クリーニング装置、除電器等を配
置し、帯電、露光、現像、転写、定着のプロセスを経
て、記録紙上に画像を形成するものである。カールソン
法では、装置の構成や画像形成プロセスが複雑になり、
コロナ放電用に高電圧電源が必要で、またコロナ放電の
ためオゾンが発生する等の問題があった。
【0004】これらの問題を解決するため、特開昭58
−44,445号、同58−153,957号、同62−
280,772号、同61−46,961号等は、コロナ
放電を利用しない光背面記録方式の画像形成装置を提案
している。また鉄谷も同様の提案を行っている(画像電
子学会誌,第16巻第5号,第306〜第312頁,1
987年)。これらの提案による画像形成装置の原理
を、図5に示す。図において、2は感光体で、4は透光
性支持体、6は透光性導電層、8は感光体層である。1
0は露光器、12は現像器で、14は例えば8極のマグ
ネットローラ、16は導電性スリーブ、18は現像剤、
20は現像バイアス供給用の電源、22は転写ローラで
ある。この状態で、現像剤18を介して現像剤18との
接触部で感光体2を帯電させ、感光体2の内部から露光
器10で露光し、直ちに現像剤18を露光部に付着さ
せ、トナー像24を形成させる。形成したトナー像24
は、転写ローラ22を用いて記録用紙26に転写し、残
留トナー28は現像器12の部分で回収する。
−44,445号、同58−153,957号、同62−
280,772号、同61−46,961号等は、コロナ
放電を利用しない光背面記録方式の画像形成装置を提案
している。また鉄谷も同様の提案を行っている(画像電
子学会誌,第16巻第5号,第306〜第312頁,1
987年)。これらの提案による画像形成装置の原理
を、図5に示す。図において、2は感光体で、4は透光
性支持体、6は透光性導電層、8は感光体層である。1
0は露光器、12は現像器で、14は例えば8極のマグ
ネットローラ、16は導電性スリーブ、18は現像剤、
20は現像バイアス供給用の電源、22は転写ローラで
ある。この状態で、現像剤18を介して現像剤18との
接触部で感光体2を帯電させ、感光体2の内部から露光
器10で露光し、直ちに現像剤18を露光部に付着さ
せ、トナー像24を形成させる。形成したトナー像24
は、転写ローラ22を用いて記録用紙26に転写し、残
留トナー28は現像器12の部分で回収する。
【0005】これらの先行技術の中で、感光体2の表面
の現像剤(トナー)18との接触部における、トナー溜
りの形成と画像露光位置について述べているのは、特開
昭62−280,772号,同62−209,470号,同
61−46,961号である。特開昭62−280,77
2号では、現像剤18を感光体2と同じ回転方向に、感
光体2より速い周速で供給して、また、マグネットロー
ラ14の磁極位置の設定により感光体2の上流側に現像
剤溜り30を形成し、露光は感光体2が現像剤18と分
離する所に近い位置で行なう(図6参照)。
の現像剤(トナー)18との接触部における、トナー溜
りの形成と画像露光位置について述べているのは、特開
昭62−280,772号,同62−209,470号,同
61−46,961号である。特開昭62−280,77
2号では、現像剤18を感光体2と同じ回転方向に、感
光体2より速い周速で供給して、また、マグネットロー
ラ14の磁極位置の設定により感光体2の上流側に現像
剤溜り30を形成し、露光は感光体2が現像剤18と分
離する所に近い位置で行なう(図6参照)。
【0006】特開昭62−209,470号では、現像
剤18を感光体2と逆方向に回転させ、感光体2の下流
側に現像剤溜り30を形成し、露光は現像剤溜り30よ
り上流側の現像器12との最近接部位で行なう(図7参
照)。
剤18を感光体2と逆方向に回転させ、感光体2の下流
側に現像剤溜り30を形成し、露光は現像剤溜り30よ
り上流側の現像器12との最近接部位で行なう(図7参
照)。
【0007】発明者は、図7の装置について追試を行っ
たが、高い画像品位を得るのは困難であった。しかしこ
の過程で、現像剤溜り30の利用が画像品位の向上に有
効であることを見出した。発明者は次に図6の装置につ
いて検討したが、現像剤溜り30を安定して得るのが困
難であった。即ち図6の装置では、現像剤18を感光体
2よりも大きな周速で回転させ、両者の接触部に現像剤
18をいわば押し込むようにして、現像剤溜り30を形
成する。しかし現像剤溜り30の形成条件は、両者の回
転速度や感光体2と現像器12とのギャップ、現像剤1
8の高さ(穂高さ)等に依存し、これらの条件が僅かに
変わると、現像剤溜り30の形状が著しく変化し、ある
いは現像剤溜り30が形成されなくなり、現像剤溜り3
0を安定して得るのが困難であった。
たが、高い画像品位を得るのは困難であった。しかしこ
の過程で、現像剤溜り30の利用が画像品位の向上に有
効であることを見出した。発明者は次に図6の装置につ
いて検討したが、現像剤溜り30を安定して得るのが困
難であった。即ち図6の装置では、現像剤18を感光体
2よりも大きな周速で回転させ、両者の接触部に現像剤
18をいわば押し込むようにして、現像剤溜り30を形
成する。しかし現像剤溜り30の形成条件は、両者の回
転速度や感光体2と現像器12とのギャップ、現像剤1
8の高さ(穂高さ)等に依存し、これらの条件が僅かに
変わると、現像剤溜り30の形状が著しく変化し、ある
いは現像剤溜り30が形成されなくなり、現像剤溜り3
0を安定して得るのが困難であった。
【0008】光背面記録方式では、現像剤を通じて感光
体に電荷注入を行って感光体を帯電させる必要があり、
また磁気ブラシを形成する必要があるが、そのための現
像剤として1成分導電性磁性トナーを用いた場合は、コ
ロナ転写方式やバイアス転写方式等の静電転写方式を用
いて普通紙への転写を行うことができず、高抵抗紙の使
用が必要であった。
体に電荷注入を行って感光体を帯電させる必要があり、
また磁気ブラシを形成する必要があるが、そのための現
像剤として1成分導電性磁性トナーを用いた場合は、コ
ロナ転写方式やバイアス転写方式等の静電転写方式を用
いて普通紙への転写を行うことができず、高抵抗紙の使
用が必要であった。
【0009】
【発明の課題】本発明の課題は、光背面記録方式の画像
形成装置の印画品位を向上させることにあり、請求項1
の発明では (1) トナー像の濃度を高めるとともに、残留トナーを
現像手段に回収し、地かぶりのない良好なコントラスト
の画像を得ること、(2) これと同時に以前の帯電の有
無等の履歴による、帯電の不均一さを解消し、繰り返し
画像形成を行う場合にも鮮明な画像を得ること、(3)
感光体上に形成したトナー像を、速やかに現像剤から引
き離し、現像剤との衝突や摩擦によるトナー像の解像力
の低下を防止すること、(4) 簡単な構造で、上記(1)〜
(3)の課題を達成すること、にある。
形成装置の印画品位を向上させることにあり、請求項1
の発明では (1) トナー像の濃度を高めるとともに、残留トナーを
現像手段に回収し、地かぶりのない良好なコントラスト
の画像を得ること、(2) これと同時に以前の帯電の有
無等の履歴による、帯電の不均一さを解消し、繰り返し
画像形成を行う場合にも鮮明な画像を得ること、(3)
感光体上に形成したトナー像を、速やかに現像剤から引
き離し、現像剤との衝突や摩擦によるトナー像の解像力
の低下を防止すること、(4) 簡単な構造で、上記(1)〜
(3)の課題を達成すること、にある。
【0010】また請求項2の発明ではこれに加えて、普
通紙への転写を可能にすることを課題とする。
通紙への転写を可能にすることを課題とする。
【0011】
【発明の構成】本発明の画像形成装置は、透光性支持体
上に透光性導電層を形成し、該透光性導電層上に形成し
た光導電層とからなる感光体と、該感光体の上記光導電
層側に配設されて現像剤を上記感光体表面に接触させる
ための現像手段と、該現像手段と透光性導電層の間に現
像バイアスを印加するための手段と、上記感光体に現像
剤による画像を形成するため上記透光性支持体側から光
を照射する露光手段とを設けた画像形成装置において、
前記感光体を回転させるための手段と、前記現像剤を感
光体と逆方向に回転させるための手段とを設け、感光体
と現像手段との間に現像剤が入り込む側に現像剤の溜り
を形成するとともに、前記露光手段が該現像剤の溜りと
対応する感光体の部位を照射するようになし、かつ該感
光体の部位よりも現像手段と感光体との最近接部位側に
感光体の表面電位を制御するための制御電極を設けたこ
とを特徴とする。
上に透光性導電層を形成し、該透光性導電層上に形成し
た光導電層とからなる感光体と、該感光体の上記光導電
層側に配設されて現像剤を上記感光体表面に接触させる
ための現像手段と、該現像手段と透光性導電層の間に現
像バイアスを印加するための手段と、上記感光体に現像
剤による画像を形成するため上記透光性支持体側から光
を照射する露光手段とを設けた画像形成装置において、
前記感光体を回転させるための手段と、前記現像剤を感
光体と逆方向に回転させるための手段とを設け、感光体
と現像手段との間に現像剤が入り込む側に現像剤の溜り
を形成するとともに、前記露光手段が該現像剤の溜りと
対応する感光体の部位を照射するようになし、かつ該感
光体の部位よりも現像手段と感光体との最近接部位側に
感光体の表面電位を制御するための制御電極を設けたこ
とを特徴とする。
【0012】ここで、該制御電極の電位を現像手段の電
位と独立に設定するための手段を設けるのが好ましい。
位と独立に設定するための手段を設けるのが好ましい。
【0013】好ましくは、前記の現像剤を導電性かつ磁
性のキャリアと絶縁性トナーとの2成分系現像剤とし、
かつ前記の現像バイアス電圧を250V以下とする。
性のキャリアと絶縁性トナーとの2成分系現像剤とし、
かつ前記の現像バイアス電圧を250V以下とする。
【0014】
【発明の作用】本発明では、感光体と現像剤とを逆方向
に回転させる。これは、現像剤溜りを安定して再現性良
く得るためである。感光体と現像剤とを逆方向に回転さ
せると、両者の摩擦により現像手段と感光体との最近接
部位よりも下流側に現像剤溜りが発生する。なお下流側
とは、感光体から見た下流側で、感光体が現像剤から離
れて行く側を意味する。下流側との用語は、以下同じ意
味で用いる。
に回転させる。これは、現像剤溜りを安定して再現性良
く得るためである。感光体と現像剤とを逆方向に回転さ
せると、両者の摩擦により現像手段と感光体との最近接
部位よりも下流側に現像剤溜りが発生する。なお下流側
とは、感光体から見た下流側で、感光体が現像剤から離
れて行く側を意味する。下流側との用語は、以下同じ意
味で用いる。
【0015】このようにして得た現像剤溜りは、現像剤
を感光体と同方向に回転させ、現像剤の周速を感光体の
周速よりも大きくする場合よりも、安定で再現性が高
い。これは周速の差を利用して現像剤を押し込むより
も、逆方向回転での摩擦等により現像剤溜りを得る方が
容易で、再現性が高いためである。
を感光体と同方向に回転させ、現像剤の周速を感光体の
周速よりも大きくする場合よりも、安定で再現性が高
い。これは周速の差を利用して現像剤を押し込むより
も、逆方向回転での摩擦等により現像剤溜りを得る方が
容易で、再現性が高いためである。
【0016】次に本発明では、得られた現像剤溜りの部
分で露光を行う。好ましくは、現像剤溜りの上流側より
も下流側で露光する。このようにすると、(1) 露光前
の感光体と現像剤との接触距離が大きく、均一で十分な
帯電が得られ、この結果均一で十分な濃度のトナー像が
得られ、(2) 露光前の現像剤と感光体との接触距離が
大きいため、残留トナーおよび画像背景部に付着するト
ナーを十分に回収して地かぶりを小さくし、(3) 露光
後に感光体は現像剤から速やかに離れるため、現像剤と
の摩擦等の機械的な力によるトナー像の乱れを小さく
し、(4) 露光位置での現像手段と感光体との距離が大
きいため、現像手段の磁力等によるトナー像の乱れを小
さくできる。
分で露光を行う。好ましくは、現像剤溜りの上流側より
も下流側で露光する。このようにすると、(1) 露光前
の感光体と現像剤との接触距離が大きく、均一で十分な
帯電が得られ、この結果均一で十分な濃度のトナー像が
得られ、(2) 露光前の現像剤と感光体との接触距離が
大きいため、残留トナーおよび画像背景部に付着するト
ナーを十分に回収して地かぶりを小さくし、(3) 露光
後に感光体は現像剤から速やかに離れるため、現像剤と
の摩擦等の機械的な力によるトナー像の乱れを小さく
し、(4) 露光位置での現像手段と感光体との距離が大
きいため、現像手段の磁力等によるトナー像の乱れを小
さくできる。
【0017】ここで(1)の均一な帯電について補足す
る。均一な帯電とは、単に位置的に均一というだけでな
く、前回の露光や現像等の影響を打ち消し、以前の履歴
によらない時間的に均一な帯電との意味を含んでいる。
発明者が図7の装置について見出した問題点の一つは、
1頁の印画に対し感光体2を数回転させると、2回転目
から印画濃度が極端に低下することであった(図4参
照)。これは帯電、露光、現像のプロセスが以前のプロ
セスに依存し、時間的に均一でないことを意味してい
る。これに対して、現像剤の溜りで露光を行うと、時間
的な履歴によらない均一な画像形成を行えることを発明
者は見出した。
る。均一な帯電とは、単に位置的に均一というだけでな
く、前回の露光や現像等の影響を打ち消し、以前の履歴
によらない時間的に均一な帯電との意味を含んでいる。
発明者が図7の装置について見出した問題点の一つは、
1頁の印画に対し感光体2を数回転させると、2回転目
から印画濃度が極端に低下することであった(図4参
照)。これは帯電、露光、現像のプロセスが以前のプロ
セスに依存し、時間的に均一でないことを意味してい
る。これに対して、現像剤の溜りで露光を行うと、時間
的な履歴によらない均一な画像形成を行えることを発明
者は見出した。
【0018】次に、現像手段に制御電極を設け、制御電
極の電位は現像手段の導電性スリーブ等の電位とは独立
して設定できるようにする。また制御電極は露光位置の
上流側で、現像手段と感光体との最近接部位に設ける。
このようにすると、制御電極で感光体の表面電位を均一
に制御し、以前の履歴の影響を更に打ち消すことができ
る。また制御電極の電位により、画像濃度を制御し、地
かぶりを解消することができる。これは制御電極の電位
で、感光体の帯電条件を制御できるからである。
極の電位は現像手段の導電性スリーブ等の電位とは独立
して設定できるようにする。また制御電極は露光位置の
上流側で、現像手段と感光体との最近接部位に設ける。
このようにすると、制御電極で感光体の表面電位を均一
に制御し、以前の履歴の影響を更に打ち消すことができ
る。また制御電極の電位により、画像濃度を制御し、地
かぶりを解消することができる。これは制御電極の電位
で、感光体の帯電条件を制御できるからである。
【0019】導電性かつ磁性のキャリアと絶縁性トナー
とからなる2成分系現像剤を用いると、感光体への良好
かつ均一な帯電及び安定した現像が可能となり、また現
像されたトナーが絶縁性であるため、静電転写により高
い画像濃度で安定して普通紙等の多様な記録紙に良好な
記録画像を得ることができる。
とからなる2成分系現像剤を用いると、感光体への良好
かつ均一な帯電及び安定した現像が可能となり、また現
像されたトナーが絶縁性であるため、静電転写により高
い画像濃度で安定して普通紙等の多様な記録紙に良好な
記録画像を得ることができる。
【0020】この現像剤を用いて光背面記録方式により
画像形成を行う場合、現像バイアス電圧は250V以下
の低バイアスとすることが好ましい。現像バイアス電圧
が高すぎると、トナーだけでなくキャリアまでが現像さ
れ、いわゆるキャリア引き現象が生じ、画像品質が低下
する。これは特にキャリアの粒径が小さい場合に、著し
い。
画像形成を行う場合、現像バイアス電圧は250V以下
の低バイアスとすることが好ましい。現像バイアス電圧
が高すぎると、トナーだけでなくキャリアまでが現像さ
れ、いわゆるキャリア引き現象が生じ、画像品質が低下
する。これは特にキャリアの粒径が小さい場合に、著し
い。
【0021】
【実施例】図1に、実施例の画像形成装置の概要を示
す。図において、2は感光体で、4は透光性支持体、6
は透光性導電層、8は光導電層を用いた感光体層、10
は露光器である。12は現像手段の例の現像器で、14
は例えば8極のマグネットローラ、16は導電性スリー
ブで、18はスリーブ16上に保持した現像剤である。
20は、透光性導電層6とスリーブ16間の現像バイア
スを供給するための電源である。22は転写ローラ、2
4は感光体2の表面に形成されたトナー像、26は記録
紙、28は残留トナーである。32は制御電極でスリー
ブ16とは絶縁し、34は制御電極32の可変電源であ
る。これ以外に、現像剤18の回転手段と感光体2の回
転手段とを設ける。これらの手段自体は周知であり、図
示を省略する。
す。図において、2は感光体で、4は透光性支持体、6
は透光性導電層、8は光導電層を用いた感光体層、10
は露光器である。12は現像手段の例の現像器で、14
は例えば8極のマグネットローラ、16は導電性スリー
ブで、18はスリーブ16上に保持した現像剤である。
20は、透光性導電層6とスリーブ16間の現像バイア
スを供給するための電源である。22は転写ローラ、2
4は感光体2の表面に形成されたトナー像、26は記録
紙、28は残留トナーである。32は制御電極でスリー
ブ16とは絶縁し、34は制御電極32の可変電源であ
る。これ以外に、現像剤18の回転手段と感光体2の回
転手段とを設ける。これらの手段自体は周知であり、図
示を省略する。
【0022】図2に現像剤溜り30を示す。図示しない
回転手段によりマグネットローラ14を図の破線で示し
た矢印のように回転させ、スリーブ16を固定すると、
現像剤18はマグネットローラ14と反対方向に図の実
線で示した矢印のように回転する。また別の方法とし
て、マグネットローラ14を固定し、スリーブ16を回
転させると、現像剤18はスリーブ16と同方向に回転
する。ここで現像剤18を感光体2と逆方向に回転させ
ると、両者の摩擦で現像器12と感光体2の最近接部位
よりも下流側に現像剤溜り30が生じる。現像剤溜り3
0は図の破線で区切った部分である。即ち現像剤18の
本来の高さよりもはみ出した部分が現像剤溜り30であ
る。また制御電極32はスリーブ16上で、感光体2と
の最近接部位に設け、絶縁体36でスリーブ16と絶縁
する。制御電極32は、感光体2や現像剤18に均一な
電界が加わるように、スリーブ16の長さ方向に沿った
帯状とする。
回転手段によりマグネットローラ14を図の破線で示し
た矢印のように回転させ、スリーブ16を固定すると、
現像剤18はマグネットローラ14と反対方向に図の実
線で示した矢印のように回転する。また別の方法とし
て、マグネットローラ14を固定し、スリーブ16を回
転させると、現像剤18はスリーブ16と同方向に回転
する。ここで現像剤18を感光体2と逆方向に回転させ
ると、両者の摩擦で現像器12と感光体2の最近接部位
よりも下流側に現像剤溜り30が生じる。現像剤溜り3
0は図の破線で区切った部分である。即ち現像剤18の
本来の高さよりもはみ出した部分が現像剤溜り30であ
る。また制御電極32はスリーブ16上で、感光体2と
の最近接部位に設け、絶縁体36でスリーブ16と絶縁
する。制御電極32は、感光体2や現像剤18に均一な
電界が加わるように、スリーブ16の長さ方向に沿った
帯状とする。
【0023】透光性支持体4の材料には、ガラス(パイ
レックスガラス、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラス等)、
石英、サファイア等の透明な無機材料や、弗素樹脂、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレート、ビニロン、エポキシ、マイラー
等の透明な有機樹脂等があり、ドラム状、ベルト状、シ
ート状等の形状で用いる。
レックスガラス、ソーダガラス、ホウ珪酸ガラス等)、
石英、サファイア等の透明な無機材料や、弗素樹脂、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレート、ビニロン、エポキシ、マイラー
等の透明な有機樹脂等があり、ドラム状、ベルト状、シ
ート状等の形状で用いる。
【0024】透光性導電層6には、ITO(インジウム
・スズ・酸化物)、酸化錫(SnO2)、酸化鉛、酸化
インジウム、ヨウ化銅等の透光性導電性材料を用いる
が、Al、Ni、Au等の金属を半透光性になる程度に
薄く形成して用いても良い。
・スズ・酸化物)、酸化錫(SnO2)、酸化鉛、酸化
インジウム、ヨウ化銅等の透光性導電性材料を用いる
が、Al、Ni、Au等の金属を半透光性になる程度に
薄く形成して用いても良い。
【0025】これらの透光性導電層6は、真空蒸着法、
活性反応蒸着法、RFスパッタ法、DCスパッタ法、R
Fマグネトロンスパッタ法、DCマグネトロンスパッタ
法、熱CVD法、プラズマCVD法、スプレー法、塗布
法、浸漬法等により形成する。
活性反応蒸着法、RFスパッタ法、DCスパッタ法、R
Fマグネトロンスパッタ法、DCマグネトロンスパッタ
法、熱CVD法、プラズマCVD法、スプレー法、塗布
法、浸漬法等により形成する。
【0026】感光体層8の材料としては、a−Si系、
a−Se系、a−AsSe系、OPC系、CdS系、Z
nO系等の光導電材料を使用できるが、中でもa−Si
系光導電材料が、キャリアの走行性が良く高い光感度を
有すること、高い表面硬度と耐環境性を有し優れた耐久
性を持つこと、人体に無害であること等から望ましい。
a−Se系、a−AsSe系、OPC系、CdS系、Z
nO系等の光導電材料を使用できるが、中でもa−Si
系光導電材料が、キャリアの走行性が良く高い光感度を
有すること、高い表面硬度と耐環境性を有し優れた耐久
性を持つこと、人体に無害であること等から望ましい。
【0027】感光体層8として積層されるa−Si系光
導電層は、キャリア注入阻止層としての中間層や、例え
ば絶縁性あるいは高抵抗の表面層を積層することでより
望ましい特性が得られるが、これらの層は、グロー放電
分解法、スパッタ法、ECR法、蒸着法等により成膜形
成し、その形成に当たってダングリングボンド終端用の
元素、例えば水素(H)やハロゲンを含有させる。また
これら各層には、電気特性その他の物性の調整のため
に、C、O、N、Ge等の元素や、IIIa族元素、Va
族元素等を適宜含有させると良い。
導電層は、キャリア注入阻止層としての中間層や、例え
ば絶縁性あるいは高抵抗の表面層を積層することでより
望ましい特性が得られるが、これらの層は、グロー放電
分解法、スパッタ法、ECR法、蒸着法等により成膜形
成し、その形成に当たってダングリングボンド終端用の
元素、例えば水素(H)やハロゲンを含有させる。また
これら各層には、電気特性その他の物性の調整のため
に、C、O、N、Ge等の元素や、IIIa族元素、Va
族元素等を適宜含有させると良い。
【0028】中間層の厚みは0.01〜10μm、好適
には0.1〜5μmの範囲内が良く、表面層の厚みは0.
05〜5μm、好適には0.1〜3μmの範囲内が良
い。そして感光体層8全体の膜厚は、必要な帯電および
絶縁耐圧の確保や露光された光の吸収や残留電位の抑制
等から0.5〜15μm、好適には1〜10μmの範囲
内が良い。
には0.1〜5μmの範囲内が良く、表面層の厚みは0.
05〜5μm、好適には0.1〜3μmの範囲内が良
い。そして感光体層8全体の膜厚は、必要な帯電および
絶縁耐圧の確保や露光された光の吸収や残留電位の抑制
等から0.5〜15μm、好適には1〜10μmの範囲
内が良い。
【0029】露光器10にはここではLED露光器を用
いたが、レーザや液晶シャッタ、ELヘッド、蛍光ヘッ
ド、プラズマイメージバー等を用いたものでも良い。
いたが、レーザや液晶シャッタ、ELヘッド、蛍光ヘッ
ド、プラズマイメージバー等を用いたものでも良い。
【0030】現像剤18には例えば導電性磁性トナーを
用いるが、これは現像剤18を形成し必要な導電性を有
すれば、1成分の現像剤18でも良い。しかし好ましく
は、導電性かつ磁性のキャリアと絶縁性トナーとからな
る2成分系現像剤を用いる。このような2成分系トナー
を用いると、感光体への良好かつ均一な帯電及び安定し
た現像が可能となり、また現像されたトナーが絶縁性で
あるため、静電転写により高い画像濃度で安定して普通
紙等の多様な記録紙に良好な記録画像を得ることができ
る。
用いるが、これは現像剤18を形成し必要な導電性を有
すれば、1成分の現像剤18でも良い。しかし好ましく
は、導電性かつ磁性のキャリアと絶縁性トナーとからな
る2成分系現像剤を用いる。このような2成分系トナー
を用いると、感光体への良好かつ均一な帯電及び安定し
た現像が可能となり、また現像されたトナーが絶縁性で
あるため、静電転写により高い画像濃度で安定して普通
紙等の多様な記録紙に良好な記録画像を得ることができ
る。
【0031】この現像剤を用いて光背面記録方式により
画像形成を行う場合、現像バイアス電圧は250V以下
の低バイアスとすることが好ましい。現像バイアス電圧
が高すぎると、トナーだけでなくキャリアまでが現像さ
れ、いわゆるキャリア引き現象が生じ、画像品質が低下
する。これは特にキャリアの粒径が小さい場合に、著し
い。このような低バイアス電圧での現像には、光キャリ
ア励起特性が良好でキャリア移動度が高い等の優れた光
感度特性を有するa−Si系感光体が好適である。
画像形成を行う場合、現像バイアス電圧は250V以下
の低バイアスとすることが好ましい。現像バイアス電圧
が高すぎると、トナーだけでなくキャリアまでが現像さ
れ、いわゆるキャリア引き現象が生じ、画像品質が低下
する。これは特にキャリアの粒径が小さい場合に、著し
い。このような低バイアス電圧での現像には、光キャリ
ア励起特性が良好でキャリア移動度が高い等の優れた光
感度特性を有するa−Si系感光体が好適である。
【0032】中でも、バインダー樹脂中に磁性体を分散
した粒子の表面に、導電性層を形成した導電性磁性キャ
リアと、絶縁性トナーとを組み合わせた2成分系現像剤
を用いると、感光体へのバイアス印加による帯電特性や
画像濃度の向上、残留トナーの効果的な回収等の特性に
優れ、極めて良好な記録画像が得られる。
した粒子の表面に、導電性層を形成した導電性磁性キャ
リアと、絶縁性トナーとを組み合わせた2成分系現像剤
を用いると、感光体へのバイアス印加による帯電特性や
画像濃度の向上、残留トナーの効果的な回収等の特性に
優れ、極めて良好な記録画像が得られる。
【0033】現像剤18としては、導電性かつ磁性のキ
ャリアと絶縁性トナーとからなる2成分現像剤を用い、
キャリアにより形成した磁気ブラシにトナーを付着させ
る。トナーが磁性トナーの場合は主として磁力により、
また非磁性トナーの場合には帯電によりキャリアに付着
させる。
ャリアと絶縁性トナーとからなる2成分現像剤を用い、
キャリアにより形成した磁気ブラシにトナーを付着させ
る。トナーが磁性トナーの場合は主として磁力により、
また非磁性トナーの場合には帯電によりキャリアに付着
させる。
【0034】導電性磁性キャリアは、体積固有抵抗が1
05 Ω・cm以下であることが適当であり、好ましくは
104 Ω・cm以下、より好ましくは102 〜104 Ω
・cmである。体積固有抵抗が余り大きくなると、導電
性キャリアとしての特性が損なわれ、光背面露光記録に
おいて感光体への電荷の注入が速やかに行われず、感光
体の帯電が不十分となる。
05 Ω・cm以下であることが適当であり、好ましくは
104 Ω・cm以下、より好ましくは102 〜104 Ω
・cmである。体積固有抵抗が余り大きくなると、導電
性キャリアとしての特性が損なわれ、光背面露光記録に
おいて感光体への電荷の注入が速やかに行われず、感光
体の帯電が不十分となる。
【0035】なおキャリアの体積固有抵抗は、底部に電
極を有する内径20mmのテフロン製筒体にキャリアを
1.5g入れ、外径20mmの電極を挿入し、上部から
1kgの荷重を掛けて測定した時の値である。
極を有する内径20mmのテフロン製筒体にキャリアを
1.5g入れ、外径20mmの電極を挿入し、上部から
1kgの荷重を掛けて測定した時の値である。
【0036】キャリアの磁力は、ある程度以上に大きい
ことが必要であり、好ましくは5KOeの磁場での最大
磁化(磁束密度)が55emu/g以上、より好ましく
は55〜80emu/gである。また、1KOeの磁場
での最大磁化は、40emu/g以上が好適であり、好
ましくは40〜60emu/gである。キャリアの磁力
が余り小さくなると、現像剤の搬送性が劣化し、またキ
ャリアがトナーとともに現像され、いわゆるキャリア引
きを生じる。
ことが必要であり、好ましくは5KOeの磁場での最大
磁化(磁束密度)が55emu/g以上、より好ましく
は55〜80emu/gである。また、1KOeの磁場
での最大磁化は、40emu/g以上が好適であり、好
ましくは40〜60emu/gである。キャリアの磁力
が余り小さくなると、現像剤の搬送性が劣化し、またキ
ャリアがトナーとともに現像され、いわゆるキャリア引
きを生じる。
【0037】キャリアの平均粒度は、5〜100μmが
好適であり、好ましくは10〜50μmである。キャリ
アが余り大きくなると感光体を均一に帯電させることが
困難となる。一方余り小さすぎると、現像スリーブ上の
現像剤の搬送性が悪くなり、また一定の電位を感光体に
付与するのが難しくなる。
好適であり、好ましくは10〜50μmである。キャリ
アが余り大きくなると感光体を均一に帯電させることが
困難となる。一方余り小さすぎると、現像スリーブ上の
現像剤の搬送性が悪くなり、また一定の電位を感光体に
付与するのが難しくなる。
【0038】導電性磁性キャリアとしては、例えば以下
のものを用いることができる。 (1) 磁性体粉体をそのまま、あるいは表面酸化処理、
表面樹脂コーティング等の安定化処理を施して用いる磁
性粉体キャリア。 (2) バインダー樹脂に磁性体を含有せしめた母粒子の
表面に、導電層を形成した表面導電化樹脂キャリア。 (3) 磁性体粉体の表面に導電層を形成した、表面導電
化粉体キャリア。
のものを用いることができる。 (1) 磁性体粉体をそのまま、あるいは表面酸化処理、
表面樹脂コーティング等の安定化処理を施して用いる磁
性粉体キャリア。 (2) バインダー樹脂に磁性体を含有せしめた母粒子の
表面に、導電層を形成した表面導電化樹脂キャリア。 (3) 磁性体粉体の表面に導電層を形成した、表面導電
化粉体キャリア。
【0039】磁性粉体キャリアにおける磁性体として
は、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライ
ト、鉄以外の金属(Mn,Ni,Mg,Cu等)を一種
または二種以上含有するスピネルフェライト、バリウム
フェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表
面が酸化処理または樹脂コート処理された鉄や合金の粒
子を用いることができる。その形状は、粒状、球状、針
状のいずれであってもよい。特に高磁化を要する場合に
は、鉄等の強磁性微粒子を用いることができる。また、
化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸
化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等
のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を
用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量
を適宜選択することにより、所望の磁化を有するキャリ
アを得ることができる。
は、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライ
ト、鉄以外の金属(Mn,Ni,Mg,Cu等)を一種
または二種以上含有するスピネルフェライト、バリウム
フェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表
面が酸化処理または樹脂コート処理された鉄や合金の粒
子を用いることができる。その形状は、粒状、球状、針
状のいずれであってもよい。特に高磁化を要する場合に
は、鉄等の強磁性微粒子を用いることができる。また、
化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸
化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等
のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を
用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量
を適宜選択することにより、所望の磁化を有するキャリ
アを得ることができる。
【0040】図8は表面導電化樹脂キャリアの実施例を
示す模式図であり、磁性体粒子45がバインダー樹脂中
に均一に分散されてなるキャリア母粒子43の表面に、
導電性微粒子47が固定されて導電層を形成し、キャリ
ア41が構成されている。キャリア母粒子43に用いら
れるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代
表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。
示す模式図であり、磁性体粒子45がバインダー樹脂中
に均一に分散されてなるキャリア母粒子43の表面に、
導電性微粒子47が固定されて導電層を形成し、キャリ
ア41が構成されている。キャリア母粒子43に用いら
れるバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代
表されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン
系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。
【0041】磁性体粒子45としては、磁性粉体キャリ
アと同様のものが用いられる。磁性体粒子45はキャリ
ア母粒子43中の70〜90重量%を占める量で添加す
ることが適当である。
アと同様のものが用いられる。磁性体粒子45はキャリ
ア母粒子43中の70〜90重量%を占める量で添加す
ることが適当である。
【0042】導電性微粒子47としては、カーボンブラ
ック、酸化スズ、導電性酸化チタン(酸化チタンに導電
性材料をコーティングしたもの)、炭化ケイ素などが用
いられ、空気中の酸素による酸化によって導電性を失わ
ないものが望ましい。
ック、酸化スズ、導電性酸化チタン(酸化チタンに導電
性材料をコーティングしたもの)、炭化ケイ素などが用
いられ、空気中の酸素による酸化によって導電性を失わ
ないものが望ましい。
【0043】キャリア母粒子43の表面への導電性微粒
子47の固着は、例えばキャリア母粒子43と導電性微
粒子47とを均一混合し、キャリア母粒子43の表面に
導電性微粒子47を付着させた後、機械的・熱的な衝撃
力を与え導電性微粒子47をキャリア母粒子43中に打
ち込むようにして固定することにより行われる。導電性
微粒子47は、キャリア母粒子43中に完全に埋設され
るのではなく、その一部をキャリア母粒子43から突き
出すようにして固定される。
子47の固着は、例えばキャリア母粒子43と導電性微
粒子47とを均一混合し、キャリア母粒子43の表面に
導電性微粒子47を付着させた後、機械的・熱的な衝撃
力を与え導電性微粒子47をキャリア母粒子43中に打
ち込むようにして固定することにより行われる。導電性
微粒子47は、キャリア母粒子43中に完全に埋設され
るのではなく、その一部をキャリア母粒子43から突き
出すようにして固定される。
【0044】このようにキャリア41の表面に導電性微
粒子を固定して導電層を形成することにより、効率的に
キャリア41に高い導電性を付与できる。またキャリア
母粒子43中には導電性微粒子47を配合する必要がな
いので、それだけ多くの磁性体粒子45をキャリア母粒
子43中に配合でき、キャリア41の磁力を大きくする
ことができる。
粒子を固定して導電層を形成することにより、効率的に
キャリア41に高い導電性を付与できる。またキャリア
母粒子43中には導電性微粒子47を配合する必要がな
いので、それだけ多くの磁性体粒子45をキャリア母粒
子43中に配合でき、キャリア41の磁力を大きくする
ことができる。
【0045】図9は、導電化樹脂キャリアの他の実施例
を示す模式図であり、磁性体粒子45がバインダー樹脂
中に均一に分散されてなる図8と同様のキャリア母粒子
43の表面に、導電性薄膜48が形成されて導電層を形
成し、キャリア41が構成されている。
を示す模式図であり、磁性体粒子45がバインダー樹脂
中に均一に分散されてなる図8と同様のキャリア母粒子
43の表面に、導電性薄膜48が形成されて導電層を形
成し、キャリア41が構成されている。
【0046】導電性薄膜48は,ITO(In2O3ーS
nO2)、酸化インジウム、酸化スズ、アルミニウム、
ニッケル、クロム、金などの薄膜を、CVD法、蒸着
法、スパッタリング法等の薄膜形成法により、形成すれ
ばよい。
nO2)、酸化インジウム、酸化スズ、アルミニウム、
ニッケル、クロム、金などの薄膜を、CVD法、蒸着
法、スパッタリング法等の薄膜形成法により、形成すれ
ばよい。
【0047】表面導電化粉体キャリアにおいては、例え
ば以下の方法で表面導電層を形成することができる。 (1) 導電化樹脂キャリアと同様にして導電性薄膜を形
成する。 (2) 磁性体粉体の表面を樹脂コーティングしたのち、
この樹脂コーティング層に対して導電性樹脂キャリアと
同様にして導電性微粒子を固定する。
ば以下の方法で表面導電層を形成することができる。 (1) 導電化樹脂キャリアと同様にして導電性薄膜を形
成する。 (2) 磁性体粉体の表面を樹脂コーティングしたのち、
この樹脂コーティング層に対して導電性樹脂キャリアと
同様にして導電性微粒子を固定する。
【0048】キャリアの真密度は、磁性粉体キャリアの
場合は使用した磁性体によって決まり、表面導電化粉体
キャリアの場合も実質的に同様である。また導電化樹脂
キャリアの真密度は、3.0〜4.5g/cm3の範囲
が好適である。上記のキャリアとトナーとを混合して現
像剤とする。トナーとしては通常の絶縁性トナーが用い
られ、好ましくは体積固有抵抗が1014Ω・cm以上の
ものであり、好ましくは1015Ω・cm以上である。こ
の値は、キャリアの場合と同様に測定される。トナーと
しては、従来と同様の構成のものが用いられ、例えば、
バインダー樹脂、着色剤、電荷制御剤、オフセット防止
剤などを配合することができる。また、磁性体を添加し
て磁性トナーとすることもでき、トナーの機内飛散の防
止に有効である。
場合は使用した磁性体によって決まり、表面導電化粉体
キャリアの場合も実質的に同様である。また導電化樹脂
キャリアの真密度は、3.0〜4.5g/cm3の範囲
が好適である。上記のキャリアとトナーとを混合して現
像剤とする。トナーとしては通常の絶縁性トナーが用い
られ、好ましくは体積固有抵抗が1014Ω・cm以上の
ものであり、好ましくは1015Ω・cm以上である。こ
の値は、キャリアの場合と同様に測定される。トナーと
しては、従来と同様の構成のものが用いられ、例えば、
バインダー樹脂、着色剤、電荷制御剤、オフセット防止
剤などを配合することができる。また、磁性体を添加し
て磁性トナーとすることもでき、トナーの機内飛散の防
止に有効である。
【0049】バインダー樹脂としては、スチレン・アク
リル共重合物等のポリスチレン系樹脂に代表されるビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。
リル共重合物等のポリスチレン系樹脂に代表されるビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。
【0050】着色剤としてはカーボンブラックをはじめ
各種の顔料、染料が、荷電制御剤としては第4級アンモ
ニウム化合物、ニグロシン、ニグロシン塩基、クリスタ
ルパイオレット、トリフェニルメタン化合物等が、オフ
セット防止剤、定着向上助剤としては低分子量ポリプロ
ピレン、低分子ポリエチレンあるいはその変性物等のオ
レフィンワックス、磁性体としてはマグネタイト、フェ
ライトなどが使用できる。
各種の顔料、染料が、荷電制御剤としては第4級アンモ
ニウム化合物、ニグロシン、ニグロシン塩基、クリスタ
ルパイオレット、トリフェニルメタン化合物等が、オフ
セット防止剤、定着向上助剤としては低分子量ポリプロ
ピレン、低分子ポリエチレンあるいはその変性物等のオ
レフィンワックス、磁性体としてはマグネタイト、フェ
ライトなどが使用できる。
【0051】また、図8に示したキャリア41と同様
に、トナー母粒子の表面に帯電性微粒子を固着せしめて
トナーとすることにより、トナーの帯電特性を制御する
こともできる。
に、トナー母粒子の表面に帯電性微粒子を固着せしめて
トナーとすることにより、トナーの帯電特性を制御する
こともできる。
【0052】現像剤としての体積固有抵抗値は106Ω
・cm以下が好適であり、好ましくは105Ω・cm以
下、より好ましくは103〜105Ω・cmである。この
値は、キャリアと同様にして測定される。抵抗が大きく
なりすぎると、感光体の帯電が不十分となる。
・cm以下が好適であり、好ましくは105Ω・cm以
下、より好ましくは103〜105Ω・cmである。この
値は、キャリアと同様にして測定される。抵抗が大きく
なりすぎると、感光体の帯電が不十分となる。
【0053】二成分現像剤としての電気抵抗は、トナー
とキャリアの電気抵抗、トナー濃度、トナーとキャリア
の粒度比、真密度によっても変化する。
とキャリアの電気抵抗、トナー濃度、トナーとキャリア
の粒度比、真密度によっても変化する。
【0054】また表面導電化樹脂キャリアを用いた場合
の現像剤のトナー濃度(トナー/キャリア、すなわちT
/C)は、10重量%以上が好適であり、好ましくは2
0重量%以上、より好ましくは20〜50重量%であ
る。トナー濃度が低すぎると、本発明の画像記録方式に
適用した場合に十分な画像濃度が得られなくなる。一
方、トナー濃度が高すぎると、感光体の帯電が不十分と
なる。なお、本発明の画像形成方法では、トナー濃度T
/Cの広い範囲でほぼ同様な画像濃度が得られるので、
トナー濃度の制御を実質上不要または大幅に簡略化する
ことができる。
の現像剤のトナー濃度(トナー/キャリア、すなわちT
/C)は、10重量%以上が好適であり、好ましくは2
0重量%以上、より好ましくは20〜50重量%であ
る。トナー濃度が低すぎると、本発明の画像記録方式に
適用した場合に十分な画像濃度が得られなくなる。一
方、トナー濃度が高すぎると、感光体の帯電が不十分と
なる。なお、本発明の画像形成方法では、トナー濃度T
/Cの広い範囲でほぼ同様な画像濃度が得られるので、
トナー濃度の制御を実質上不要または大幅に簡略化する
ことができる。
【0055】導電化樹脂キャリアを用いた現像剤では、
キャリアとトナーの平均粒径の比(キャリア)/(トナ
ー)を、1〜5とすることが好適であり、好ましくは1
〜3である。キャリアに比べてトナーが著しく小さくな
ると、一定トナー濃度の場合にトナーによって覆われる
キャリアの表面量が増加し、現像剤のトナー濃度を上げ
ることができず、その結果、本発明の画像形成方法に適
用した場合に条件によっては画像濃度が低下する場合が
ある。なお、トナーの平均粒径は一般に20μm以下が
好ましい。
キャリアとトナーの平均粒径の比(キャリア)/(トナ
ー)を、1〜5とすることが好適であり、好ましくは1
〜3である。キャリアに比べてトナーが著しく小さくな
ると、一定トナー濃度の場合にトナーによって覆われる
キャリアの表面量が増加し、現像剤のトナー濃度を上げ
ることができず、その結果、本発明の画像形成方法に適
用した場合に条件によっては画像濃度が低下する場合が
ある。なお、トナーの平均粒径は一般に20μm以下が
好ましい。
【0056】現像剤18を保持させる現像器12は、導
電性のスリーブ16と、その内部に配置されたマグネッ
トローラ14とから成り、現像剤18の搬送は、マグネ
ットローラ14を固定してスリーブ16を回転しても良
く、またはスリーブ16を固定して内部のマグネットロ
ーラ14を回転しても良い。
電性のスリーブ16と、その内部に配置されたマグネッ
トローラ14とから成り、現像剤18の搬送は、マグネ
ットローラ14を固定してスリーブ16を回転しても良
く、またはスリーブ16を固定して内部のマグネットロ
ーラ14を回転しても良い。
【0057】現像剤18の搬送は感光体2の回転方向と
逆方向に行ない、感光体2が現像剤18と接する下流側
(現像剤18から離れる側)に現像剤溜り30が形成さ
れるようにし、現像剤18の搬送速度や現像剤18の高
さ、スリーブ16と感光体2の表面とのギャップ等は、
感光体2の回転速度や必要とする現像剤溜り30の大き
さに応じて適宜設定する。
逆方向に行ない、感光体2が現像剤18と接する下流側
(現像剤18から離れる側)に現像剤溜り30が形成さ
れるようにし、現像剤18の搬送速度や現像剤18の高
さ、スリーブ16と感光体2の表面とのギャップ等は、
感光体2の回転速度や必要とする現像剤溜り30の大き
さに応じて適宜設定する。
【0058】画像露光を行なう位置は、感光体2の表面
と現像スリーブ16との最近接位置Aではなく、感光体
2との逆方向回転で下流側に形成した現像剤溜り30の
位置Bとする。画像露光の位置は、好ましくは現像剤溜
り30の中でも下流側の後半部とする。現像剤溜り30
の位置で露光を行なう事により、露光までの間に感光体
2の帯電が十分に行なわれ、帯電前の感光体2の電位の
履歴の影響が抑えられると共に、感光体2の表面の残留
トナー28や画像背景部のトナーの回収が十分に行なわ
れる。更に、感光体2が十分に帯電されてから露光を行
なって電荷を消失させるために、現像剤18と感光体2
との電気的引力が強く、良好なトナー像24が形成され
る。そして、トナー像24の形成後は感光体2が現像剤
溜り30から速やかに離れるため、感光体2の表面のト
ナー像24が現像剤18の衝突や摩擦等のような機械的
な力により乱されることがなく、良好な解像度のトナー
像24が得られる。
と現像スリーブ16との最近接位置Aではなく、感光体
2との逆方向回転で下流側に形成した現像剤溜り30の
位置Bとする。画像露光の位置は、好ましくは現像剤溜
り30の中でも下流側の後半部とする。現像剤溜り30
の位置で露光を行なう事により、露光までの間に感光体
2の帯電が十分に行なわれ、帯電前の感光体2の電位の
履歴の影響が抑えられると共に、感光体2の表面の残留
トナー28や画像背景部のトナーの回収が十分に行なわ
れる。更に、感光体2が十分に帯電されてから露光を行
なって電荷を消失させるために、現像剤18と感光体2
との電気的引力が強く、良好なトナー像24が形成され
る。そして、トナー像24の形成後は感光体2が現像剤
溜り30から速やかに離れるため、感光体2の表面のト
ナー像24が現像剤18の衝突や摩擦等のような機械的
な力により乱されることがなく、良好な解像度のトナー
像24が得られる。
【0059】現像剤溜り30の位置では、感光体2の表
面と現像スリーブ16とが最も近接する位置Aよりも、
感光体2の表面とマグネットローラ14との距離が大き
くなる。このため、現像剤18をマグネットローラ14
の側に吸引する磁力は弱く、感光体2の表面に形成され
たトナー像24の一部が磁力によって現像器12の側に
回収されて画像濃度が低下したり、磁力により乱されて
解像度が低下したりすることを防止できる。
面と現像スリーブ16とが最も近接する位置Aよりも、
感光体2の表面とマグネットローラ14との距離が大き
くなる。このため、現像剤18をマグネットローラ14
の側に吸引する磁力は弱く、感光体2の表面に形成され
たトナー像24の一部が磁力によって現像器12の側に
回収されて画像濃度が低下したり、磁力により乱されて
解像度が低下したりすることを防止できる。
【0060】更に帯状の制御電極32を設け、その電位
を電源34により自由に調整する。例えば制御電極32
を接地し、透光性導電層6と共通電位にする。制御電極
32を設けると、感光体2の表面電荷を現像剤18を介
して中和し、あるいは感光体2の表面の電位を揃え、以
前のプロセスでの帯電や露光の有無等による感光体2の
履歴の影響を打ち消すことができる。この結果、繰り返
し使用時、例えば1枚の画像を得るために、感光体2を
数回転させる場合等に、安定した現像状態と記録画像と
が得られる。ここで制御電極32の電位を調整すると、
画像濃度や地かぶり等に対する最適画像形成条件を調整
して得ることができる。
を電源34により自由に調整する。例えば制御電極32
を接地し、透光性導電層6と共通電位にする。制御電極
32を設けると、感光体2の表面電荷を現像剤18を介
して中和し、あるいは感光体2の表面の電位を揃え、以
前のプロセスでの帯電や露光の有無等による感光体2の
履歴の影響を打ち消すことができる。この結果、繰り返
し使用時、例えば1枚の画像を得るために、感光体2を
数回転させる場合等に、安定した現像状態と記録画像と
が得られる。ここで制御電極32の電位を調整すると、
画像濃度や地かぶり等に対する最適画像形成条件を調整
して得ることができる。
【0061】感光体2の表面に形成されたトナー像24
は次いで記録紙26に転写され、定着されて記録画像と
なり、転写されずに感光体2の表面に残った残留トナー
28は、次の画像形成プロセスにおいて現像器12に回
収されて再利用される。
は次いで記録紙26に転写され、定着されて記録画像と
なり、転写されずに感光体2の表面に残った残留トナー
28は、次の画像形成プロセスにおいて現像器12に回
収されて再利用される。
【0062】
【試験例】透明な円筒状のガラス基体を透光性支持体4
とし、この表面に透光性導電層6としてITO層を活性
反応蒸着で100nm厚に形成した。次いで容量結合型
グロー放電分解装置を用いて、表1の条件でIIIa族元
素含有のa−Si注入阻止層とa−Si光導電層8、a
−SiC表面層とを積層し、感光体2を作製した。
とし、この表面に透光性導電層6としてITO層を活性
反応蒸着で100nm厚に形成した。次いで容量結合型
グロー放電分解装置を用いて、表1の条件でIIIa族元
素含有のa−Si注入阻止層とa−Si光導電層8、a
−SiC表面層とを積層し、感光体2を作製した。
【0063】
【表1】
【0064】この感光体2を図1の光背面記録方式の画
像形成装置に装着し、以下の条件で画像形成を行った。
感光体2と現像スリーブ16間のギャップを0.3mm,
現像剤18の高さを0.4mm,帯状の制御電極32の幅
を3mmとし、現像剤18には1成分導電性磁性トナー
(抵抗率108Ω・cm)を用い、スリーブ16の電位
を+60V,制御電極32の電位を0Vとした。用いた
露光器10のLED波長を660nmとし、現像剤18
を感光体2と逆方向に回転させて現像剤溜り30の後半
部で露光した。この条件で感光体2にトナー像24を形
成し、転写ローラ22で記録紙26に転写し、続いて熱
定着して画像を評価した(試験例1)。画像濃度が高く、
地かぶりが低く、解像度が良好で、繰り返し使用に対す
る安定性の良好な画像が得られた。また制御電極32を
取り外し、同様の試験を行った(試験例2)。この場合に
も、画像濃度が高く、地かぶりが低く、解像度が良好な
画像が得られた。
像形成装置に装着し、以下の条件で画像形成を行った。
感光体2と現像スリーブ16間のギャップを0.3mm,
現像剤18の高さを0.4mm,帯状の制御電極32の幅
を3mmとし、現像剤18には1成分導電性磁性トナー
(抵抗率108Ω・cm)を用い、スリーブ16の電位
を+60V,制御電極32の電位を0Vとした。用いた
露光器10のLED波長を660nmとし、現像剤18
を感光体2と逆方向に回転させて現像剤溜り30の後半
部で露光した。この条件で感光体2にトナー像24を形
成し、転写ローラ22で記録紙26に転写し、続いて熱
定着して画像を評価した(試験例1)。画像濃度が高く、
地かぶりが低く、解像度が良好で、繰り返し使用に対す
る安定性の良好な画像が得られた。また制御電極32を
取り外し、同様の試験を行った(試験例2)。この場合に
も、画像濃度が高く、地かぶりが低く、解像度が良好な
画像が得られた。
【0065】次にスリーブバイアスを+90V,制御電
極32のバイアスも+90Vにして同様の試験を行った
ところ、バックのかぶり(地かぶり)が生じた(試験例
3)。これに対して制御電極32のバイアスを+20V
にしたところ、バックのかぶりが解消し、画像濃度、繰
り返し安定性の良好な画像が得られた(試験例4)。ま
た制御電極32のバイアスを0V(GND)としても、
同様の良好な画像が得られ(試験例5)、制御電極のバ
イアスで現像状態を制御できることを確認できた。
極32のバイアスも+90Vにして同様の試験を行った
ところ、バックのかぶり(地かぶり)が生じた(試験例
3)。これに対して制御電極32のバイアスを+20V
にしたところ、バックのかぶりが解消し、画像濃度、繰
り返し安定性の良好な画像が得られた(試験例4)。ま
た制御電極32のバイアスを0V(GND)としても、
同様の良好な画像が得られ(試験例5)、制御電極のバ
イアスで現像状態を制御できることを確認できた。
【0066】比較例として、試験例1の条件で、露光器
10での露光を図2のAの位置で行ったところ、感光体
2に十分な静電潜像が形成されないため、画像濃度が低
く、また現像剤溜り30での機械的な力や現像器12の
磁力のために、解像度が低下した画像が生じた(比較例
1)。この画像は、1枚の画像を得るために感光体2を
数回転させる、繰り返し使用に対する安定性に乏しかっ
た。ここで制御電極のバイアスを0Vから+100V程
度まで変えながら画像形成を行ったが、画像濃度は向上
したものの解像度は向上せず、また感光体2を繰り返し
使用すると、画像濃度が次第に低下した(比較例2)。
更に制御電極32を取り外した試験例2と同じ条件で、
図2のAの位置で露光したところ、画像濃度の低く、解
像度の低下した画像が得られた(比較例3)。
10での露光を図2のAの位置で行ったところ、感光体
2に十分な静電潜像が形成されないため、画像濃度が低
く、また現像剤溜り30での機械的な力や現像器12の
磁力のために、解像度が低下した画像が生じた(比較例
1)。この画像は、1枚の画像を得るために感光体2を
数回転させる、繰り返し使用に対する安定性に乏しかっ
た。ここで制御電極のバイアスを0Vから+100V程
度まで変えながら画像形成を行ったが、画像濃度は向上
したものの解像度は向上せず、また感光体2を繰り返し
使用すると、画像濃度が次第に低下した(比較例2)。
更に制御電極32を取り外した試験例2と同じ条件で、
図2のAの位置で露光したところ、画像濃度の低く、解
像度の低下した画像が得られた(比較例3)。
【0067】図3に試験例1での印画結果を、図4に比
較例1での印画結果を示す。これらは記録紙26への出
力画像の原寸大写真である。図4の途中で画像濃度が低
下している部分からが、感光体2の2回転目からの画像
である。また図4では、上部の画像濃度の高い1回転目
の画像でも、地かぶりが見られ、解像度が低下し文字が
露光パターンより太く印画されている。これに対して図
3の記録画像は露光パターンを高い解像度で再現したも
のである。
較例1での印画結果を示す。これらは記録紙26への出
力画像の原寸大写真である。図4の途中で画像濃度が低
下している部分からが、感光体2の2回転目からの画像
である。また図4では、上部の画像濃度の高い1回転目
の画像でも、地かぶりが見られ、解像度が低下し文字が
露光パターンより太く印画されている。これに対して図
3の記録画像は露光パターンを高い解像度で再現したも
のである。
【0068】
【試験例2】外径30mmの透明ガラス基体上にITO
透光性導電層を設け、試験例1の感光体と同様にして、
表2の条件により、感光体を作成した。
透光性導電層を設け、試験例1の感光体と同様にして、
表2の条件により、感光体を作成した。
【0069】
【表2】
【0070】この感光体を用い、以下の条件で現像剤1
8を調製し、図1,図2の装置を用いて画像形成を行っ
た。導電性かつ磁性のキャリアは、以下のようにして調
製した。スチレン/アクリル酸n−ブチル共重合体(共
重合比80/20)25重量部とマグネタイト75重量
部とを混練し、ジェットミルで粉砕し、分級して平均粒
径2〜3μmのキャリア母粒子を得た。キャリア母粒子
100重量部に対し、2重量部の導電性カーボンブラッ
ク(平均粒径20〜30nm)をヘンシェルミキサーで
混合し、キャリア母粒子の表面に付着させた。次いで表
面処理装置(ハイブリタイザー,奈良機械製作所製)を
用い、メカノケミカルにカーボンブラック粒子を母粒子
表面に均一に付着させた。この導電性かつ磁性のキャリ
アの性状は、体積固有抵抗が2×105Ω・cmで、最
大磁化(5KOeで測定)が60emu/gであった。
8を調製し、図1,図2の装置を用いて画像形成を行っ
た。導電性かつ磁性のキャリアは、以下のようにして調
製した。スチレン/アクリル酸n−ブチル共重合体(共
重合比80/20)25重量部とマグネタイト75重量
部とを混練し、ジェットミルで粉砕し、分級して平均粒
径2〜3μmのキャリア母粒子を得た。キャリア母粒子
100重量部に対し、2重量部の導電性カーボンブラッ
ク(平均粒径20〜30nm)をヘンシェルミキサーで
混合し、キャリア母粒子の表面に付着させた。次いで表
面処理装置(ハイブリタイザー,奈良機械製作所製)を
用い、メカノケミカルにカーボンブラック粒子を母粒子
表面に均一に付着させた。この導電性かつ磁性のキャリ
アの性状は、体積固有抵抗が2×105Ω・cmで、最
大磁化(5KOeで測定)が60emu/gであった。
【0071】スチレン/アクリル酸n−ブチル共重合体
(共重合比80/20)73重量部と、マグネタイト1
5重量部と、カーボンブラック5重量部と、ポリプロピ
レンワックス5重量部、荷電制御剤2重量部を混練し、
ジェットミルで粉砕し、分級して平均粒径7μmの絶縁
性トナーを得た。上記のキャリア70重量部とトナー3
0重量部を、均一混合して現像剤18とした。現像剤1
8の体積固有抵抗は3×105Ω、現像剤溜り30で測
定したダイナミックな抵抗は5×105Ωであった。
(共重合比80/20)73重量部と、マグネタイト1
5重量部と、カーボンブラック5重量部と、ポリプロピ
レンワックス5重量部、荷電制御剤2重量部を混練し、
ジェットミルで粉砕し、分級して平均粒径7μmの絶縁
性トナーを得た。上記のキャリア70重量部とトナー3
0重量部を、均一混合して現像剤18とした。現像剤1
8の体積固有抵抗は3×105Ω、現像剤溜り30で測
定したダイナミックな抵抗は5×105Ωであった。
【0072】図1,図2に示した装置で画像形成を行っ
た。現像バイアス電源20の電圧は+50V、転写バイ
アス電圧は−200Vとし、転写ローラ22を用いて市
販の普通紙に転写した。周囲の環境条件は、25℃50
%RHで、画像濃度1.3〜1.4の画像を安定し、繰
り返し再現して得ることに成功した。このことから明か
なように、導電性かつ磁性のキャリアに、絶縁性のトナ
ーを混合して2成分系現像剤18とし、250V以下で
現像すれば、普通紙に転写することができ良好な画像が
得られる。
た。現像バイアス電源20の電圧は+50V、転写バイ
アス電圧は−200Vとし、転写ローラ22を用いて市
販の普通紙に転写した。周囲の環境条件は、25℃50
%RHで、画像濃度1.3〜1.4の画像を安定し、繰
り返し再現して得ることに成功した。このことから明か
なように、導電性かつ磁性のキャリアに、絶縁性のトナ
ーを混合して2成分系現像剤18とし、250V以下で
現像すれば、普通紙に転写することができ良好な画像が
得られる。
【0073】
【発明の効果】本発明では、高品質の画像を形成でき
る。即ち本発明では、 (1) 現像剤の溜りを、感光体の回転方向において現像
器との下流側に形成することにより、感光体への帯電が
十分に行なわれて画像露光により十分な濃度のトナー像
が形成され、また地かぶりの原因となる残留トナーを十
分に現像器に回収することができるため、地かぶりのな
い良好なコントラストの画像が得られる。また感光体へ
の帯電を均一に行うことにより、以前の露光の有無等の
履歴による帯電の不均一さを解消し、繰り返し画像形成
を行う場合にも鮮明な画像が得られる。 (2) 現像剤の溜りの部分で画像露光を行なうことによ
り、画像露光後の感光体表面は速やかに現像剤と離れる
ため、感光体上に形成されたトナー像が現像剤との衝突
や摩擦等の現像剤からの攪乱で乱されることがなく、解
像力の良好な画像が得られる。 (3) 現像剤の溜りの部分で露光を行うことにより、露
光部と現像器との間隔を大きくし、現像器の磁力等によ
る画像の乱れを防止できる。 (4) 感光体の下流側の現像剤の溜りは、感光体と現像
剤供給の回転方向を逆にすることにより、簡単に形成す
ることができ、複雑な構造の現像器や調整手段を必要と
せずに良好な画像が得られる。
る。即ち本発明では、 (1) 現像剤の溜りを、感光体の回転方向において現像
器との下流側に形成することにより、感光体への帯電が
十分に行なわれて画像露光により十分な濃度のトナー像
が形成され、また地かぶりの原因となる残留トナーを十
分に現像器に回収することができるため、地かぶりのな
い良好なコントラストの画像が得られる。また感光体へ
の帯電を均一に行うことにより、以前の露光の有無等の
履歴による帯電の不均一さを解消し、繰り返し画像形成
を行う場合にも鮮明な画像が得られる。 (2) 現像剤の溜りの部分で画像露光を行なうことによ
り、画像露光後の感光体表面は速やかに現像剤と離れる
ため、感光体上に形成されたトナー像が現像剤との衝突
や摩擦等の現像剤からの攪乱で乱されることがなく、解
像力の良好な画像が得られる。 (3) 現像剤の溜りの部分で露光を行うことにより、露
光部と現像器との間隔を大きくし、現像器の磁力等によ
る画像の乱れを防止できる。 (4) 感光体の下流側の現像剤の溜りは、感光体と現像
剤供給の回転方向を逆にすることにより、簡単に形成す
ることができ、複雑な構造の現像器や調整手段を必要と
せずに良好な画像が得られる。
【0074】更に、制御電極を設けて、制御電極により
感光体の電位を露光前に均一化して以前の履歴の影響を
更に小さくし、かつ画像濃度の制御や地かぶりの防止を
行う事ができる。
感光体の電位を露光前に均一化して以前の履歴の影響を
更に小さくし、かつ画像濃度の制御や地かぶりの防止を
行う事ができる。
【0075】また現像剤に導電性かつ磁性のキャリアと
絶縁性トナーの2成分系現像剤を用いる場合には、普通
紙等の多様な用紙への転写ができる。
絶縁性トナーの2成分系現像剤を用いる場合には、普通
紙等の多様な用紙への転写ができる。
【図1】 実施例の画像形成装置の構成図
【図2】 実施例の要部構成図
【図3】 実施例で得られた記録画像の粒子構造を示す
原寸大写真
原寸大写真
【図4】 従来例で得られた記録画像の粒子構造を示す
原寸大写真
原寸大写真
【図5】 本発明の原理を示す構成図
【図6】 従来例の構成図
【図7】 従来例の構成図
【図8】 実施例で用いた導電性かつ磁性のキャリア構
造を表す図
造を表す図
【図9】 実施例で用いた他の導電性かつ磁性のキャリ
ア構造を表す図
ア構造を表す図
2 感光体 4 透光性支持体 6 透光性導電層 8 感光体層 10 露光器 12 現像器 18 現像剤 20 現像バイアス電源 22 転写ローラ 30 現像剤溜り 41 導電性かつ磁性のキャリア 43 母粒子 45 磁性体粒子 47 導電性微粒子 48 導電性薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−209470(JP,A) 特開 昭62−280772(JP,A) 特開 昭60−22145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 15/05
Claims (2)
- 【請求項1】 透光性支持体上に透光性導電層を形成
し、該透光性導電層上に形成した光導電層とからなる感
光体と、該感光体の上記光導電層側に配設されて現像剤
を上記感光体表面に接触させるための現像手段と、該現
像手段と透光性導電層の間に現像バイアスを印加するた
めの手段と、上記感光体に現像剤による画像を形成する
ため上記透光性支持体側から光を照射する露光手段とを
設けた画像形成装置において、 前記感光体を回転させるための手段と、前記現像剤を感
光体と逆方向に回転させるための手段とを設け、感光体
と現像手段との間に現像剤が入り込む側に現像剤の溜り
を形成するとともに、前記露光手段が該現像剤の溜りと
対応する感光体の部位を照射するようになし、かつ該感
光体の部位よりも現像手段と感光体との最近接部位側に
感光体の表面電位を制御するための制御電極を設けたこ
とを特徴とする、画像形成装置。 - 【請求項2】 前記の現像剤を導電性かつ磁性のキャリ
アと絶縁性トナーとの2成分系現像剤とし、かつ前記の
現像バイアス電圧を250V以下としたことを特徴とす
る、請求項1に記載の画像形成装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32643190 | 1990-11-27 | ||
JP2-326431 | 1990-11-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05241398A JPH05241398A (ja) | 1993-09-21 |
JP2986030B2 true JP2986030B2 (ja) | 1999-12-06 |
Family
ID=18187727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3320038A Expired - Fee Related JP2986030B2 (ja) | 1990-11-27 | 1991-11-06 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2986030B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-06 JP JP3320038A patent/JP2986030B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05241398A (ja) | 1993-09-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |