JPH056060A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JPH056060A
JPH056060A JP28087191A JP28087191A JPH056060A JP H056060 A JPH056060 A JP H056060A JP 28087191 A JP28087191 A JP 28087191A JP 28087191 A JP28087191 A JP 28087191A JP H056060 A JPH056060 A JP H056060A
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carrier
photoreceptor
toner
developer
layer
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Application number
JP28087191A
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English (en)
Inventor
Takao Kawamura
孝夫 河村
Yasuo Nishiguchi
泰夫 西口
Yoshio Ozawa
義夫 小沢
Hiroshi Ito
浩 伊藤
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アモルファスシリコン系の感光層27を有す
る感光体21と現像手段31との間に、導電性かつ磁性
のキャリアとトナーとからなる現像剤71を供給して現
像剤溜り73を形成する。感光体21の透光性導電層2
5と現像手段31との間に250V以下の現像バイアス
電圧を印加しつつ、感光体21の背面側から画像信号露
光して同時現像し、感光体21上にトナー像を形成す
る。 【効果】 背面露光方式により、感光体の均一帯電およ
び安定な現像が可能となり、高い画像濃度で安定して画
像を形成することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンター、デジタル
式複写機、ファクシミリ、複写機などに利用される、電
子写真方式を応用した画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カールソン方式に代表される電子写真方
式は現在広く用いられており、感光体の均一帯電→選択
露光による潜像の形成→現像剤によるトナー像の形成→
転写→定着を基本プロセスとする。
【0003】一方、背面露光記録方式を採用した非カー
ルソン方式の画像形成方法についても近年各種の報告が
なされており、装置の小型化、プロセスの簡略化が可能
であるとされている(画像電子学会誌,16,(5),
306,(1987)、特開昭61−149968号公
報、同63−10071号公報、同63−214781
号公報)。
【0004】背面露光記録方式は、感光体の表面側に現
像剤を供給して現像剤溜りを形成し、この現像剤溜りで
クリーニング、感光体の均一帯電−背面画像露光−同時
現像を行なうものであり、クリーニング、帯電、画像
(信号)露光および現像を同時に行なうことができる。
【0005】しかしながら、比較的短い現像剤溜り(帯
電/露光/現像ゾーン)で、現像に必要な帯電量を現像
剤を介して感光体に注入し、しかも、現像してシャープ
で安定したトナー像を得ることが必要であるため、各機
能素材やシステム上の要請が厳しく、実現化には困難な
問題が多い。
【0006】また、現像剤を介して電荷を注入するため
に、一成分現像剤にあっては、トナーに導電性が要求さ
れ、導電性磁性トナーが要求される。そのため、コロナ
転写方式やバイアスローラ転写方式などの静電転写方式
を用いて普通紙転写を行なうことができず、高抵抗紙の
使用が必要となる。また、トナーに磁性材料、導電材料
を配合する必要があるため、カラー化は困難ないしは不
可能であった。
【0007】特公昭60−59592号公報には、背面
画像露光により普通紙に多色の記録画像を得る方法が記
載されているが、光半導体層上に絶縁体層を積層した感
光体を用いるため、繰返し使用が困難になる。この対策
として、転写電界を利用して電荷像を消去するとしてい
るが、安定して良好な画像を得ることは実用上問題が多
く困難である。
【0008】また、絶縁性トナーを用いる方法として
は、104〜108Ω・cmの鉄粉キャリアと絶縁性磁性
トナーとからなる二成分現像剤を用い、帯電用バイアス
電極と現像用バイアス電極の2つの対向電極を設け、背
面画像露光−同時現像を行ない、画像形成することが報
告されている(電子写真学会誌、Vol.27,No.
3,p442,1988、特開昭61−46961号公
報)。しかしこのシステムを実機に搭載しようとする
と、実際上の制御が難しく、安定して鮮明な画像を得る
ことができず、また、装置の構成も複雑である。
【0009】なお、バインダー樹脂中に磁性材料を分散
した磁性キャリアを用いた現像剤により画像形成するこ
とについては、絶縁性非磁性トナーと組み合わせた現像
剤(特開昭53−33152号公報、同55−4145
0号公報)、絶縁性磁性トナーと組み合わせた現像剤
(特開昭53−33152号公報、同53−33633
号公報、同53−35546号公報)などが報告されて
いる。しかしこれらは、いずれもキャリアが絶縁性であ
り、また、通常のカールソンプロセスにより現像を行な
っている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電荷注入や
トナーによる現像が良好に実施でき、しかも転写特性に
優れた背面露光方式の新たな画像形成方法を提供するも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の画像形成方法
は、透光性支持体上に少なくとも透光性導電層とアモル
ファスシリコン(a−Si)系光導電層を順次設けた感
光体と、導電性磁性キャリアと絶縁性トナーとからなる
現像剤と、前記感光体の光導電層側に配設され、前記現
像剤を感光体表面に供給する現像手段と、前記感光体の
透光性導電層と前記現像手段との間に電圧を印加する手
段と、前記感光体の透光性支持体側に前記現像手段と対
向するように配設された露光手段とを用い、前記感光体
表面に前記現像剤を接触させ、前記透光性導電層と前記
現像手段との間に250V以下の電圧を印加しつつ、選
択された光を前記透光性支持体側から前記現像手段との
対向部位近傍の前記光導電層に照射し、前記感光体上
に、該光照射に対応するトナー像を形成することを特徴
とする。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の画像形成方法の実施例を示
す説明図である。ガラスなどの透光性を有する中空円筒
状の透光性支持体23の上に透光性導電層25およびア
モルファスシリコン(a−Si)系の感光層27が形成
されて、ドラム状の感光体21が構成されている。
【0013】また、ドラム状の感光体21に代えて、ベ
ルト(シート)状感光体を用いてもよい。a−Si系感
光層としては、特に透光性支持体23上に少なくとも透
光性導電層、a−Si系光導電層およびキャリア注入阻
止表面層を順次設けたものが好ましい。
【0014】図2は、このようなa−Si系の感光体2
1の層構成の詳細を示す説明断面図であり、支持体側キ
ャリア注入阻止層26、a−Si系光導電層29および
キャリア注入阻止表面層28が積層されて感光層27が
形成され、この感光層27が透光性導電層25上に形成
されて感光体21を構成している。
【0015】支持体側キャリア注入阻止層26は、感光
体21表面が現像バイアス電圧を印加された現像剤71
と接触した際に、透光性導電層25からa−Si系光導
電層29への現像バイアスと逆極性のキャリアの注入を
阻止することにより、画像ノイズを除き、露光部と非露
光部との静電コントラストを高めて画像品質を向上させ
ると共に、現像におけるバックグラウンドのカブリを低
減する。
【0016】支持体側キャリア注入阻止層26には、透
光性導電層25からのキャリアの注入を阻止する電気的
な特性と共に、透光性支持体23側からの画像露光の光
を吸収しないように透光性が高く(光学的バンドギャッ
プが大きい、または光透過率が高い)、さらに透光性導
電層25やa−Si系光導電層29との密着性が良く、
a−Si系光導電層29の形成時の加熱等にも大きな変
質を起こさないといった特性が必要である。
【0017】支持体側キャリア注入阻止層26として
は、アモルファスシリコンカーバイド(a−SiC
x)、アモルファスシリコンオキサイド(a−SiO
x)、アモルファスシリコンナイトライド(a−SiN
x)、a−SiC・O、a−SiC・N、a−SiO・
N、a−SiC・O・N等のa−Si系層や、ポリエチ
レンテレフタレートやパリレン、ポリ四フッ化エチレ
ン、ポリイミド、ポリフッ化エチレンプロピレン、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、酢酸セルロース樹脂、その他の有機材料
層が用いられる。a−Si系層においては、C、N、O
等の含有量を層厚方向に変化させたものも用いることが
できる。
【0018】また、支持体側キャリア注入阻止層26と
して、a−Si系のp型またはn型半導体層を用いるこ
とができる。この場合は、a−Si系光導電層29に比
べて光学的バンドギャップを大きくするために、或いは
さらに密着性を高めるために、C、O、N等の元素を含
有させ、更に透光性導電層25からのキャリアの注入を
阻止するために不純物元素を含有させる。
【0019】即ち、負電荷キャリアの注入を阻止するた
めには、周期律表第IIIa族元素(以下、周期律表第
IIIa族元素をIIIa族元素と略す)を1〜10,
000ppm、好適には100〜5,000ppm含有
させると良く、一方、正電荷キャリアの注入を阻止する
ためには、周期律表第Va族元素(以下、周期律表第V
a族元素をVa族元素と略す)を5,000ppm以
下、好適には300〜3,000ppm含有させると良
い。そして、これらの元素は層厚方向に亘って勾配を設
けても良く、その場合には層全体の平均含有量が上記範
囲内であれば良い。
【0020】このように支持体側キャリア注入阻止層2
6にIIIa族元素を含有した場合は、正極性の現像バ
イアスが用いられ、他方、Va族元素を含有した場合
は、負極性の現像バイアスが用いられる。
【0021】ここで、IIIa族元素やVa族元素とし
ては、それぞれB元素やP元素がSiとの共有結合性に
優れて半導体特性を敏感に変え得る点で、その上優れた
注入阻止能力が得られるという点で望ましい。
【0022】支持体側キャリア注入阻止層26の厚み
は、0.05〜5μm、好適には0.1〜3μmの範囲
内が良く、これにより良好な注入阻止能が確保し易く、
また支持体側キャリア注入阻止層26での露光の不必要
な吸収を抑制してa−Si系光導電層29において光キ
ャリアを有効に生成でき、しかも、残留電位の上昇を抑
制することができる。
【0023】a−Si系光導電層29は、例えばグロー
放電分解法、スパッタリング法、ECR法、蒸着法など
により形成し、その形成に当たってダングリングボンド
終端用に水素(H)やハロゲン元素を1〜40原子%含
有させる。また、a−Si系光導電層29の暗導電率や
光導電率などの電気的特性、光学的バンドギャップなど
について所望の特性を得るために、IIIa族元素やV
a族元素を含有させたり、C、N、O等の元素を含有さ
せると良い。特に、a−SiCを光導電層29に用いる
場合には、化1
【0024】
【化1】 のx値を0<x≦0.5、好適には0.05≦x≦0.
45の範囲に設定すると良く、この範囲であれば、a−
Si層よりも高抵抗となり、かつ良好なキャリアの走行
が確保できるという点で望ましい。IIIa族元素やV
a族元素としては、それぞれB元素やP元素がSiとの
共有結合性に優れて半導体特性を敏感に変え得る点で、
その上優れた光感度特性が得られるという点で望まし
い。
【0025】さらに、a−Si系光導電層29の中を、
光キャリア発生の機能を高めた光励起層領域と、キャリ
ア輸送の機能を持たせたキャリア輸送層領域とを積層し
たものとすると、光感度と静電コントラスト、耐電圧等
を共に高めることができる。
【0026】この際、光励起層領域は、光キャリアの生
成を高めるため、成膜時の条件において、(1)低成膜
速度で成膜する、(2)H2やHe での希釈率を高め
る、(3)ドープする元素を輸送層領域よりも多く含有
させる、等すると良い。
【0027】また、キャリア輸送層領域は、主に感光体
21の耐電圧を高めると共に、励起層領域から注入され
たキャリアを感光体21表面へスムーズに走行させる役
割を持つが、この層領域においても光励起層領域を透過
してきた光によりキャリア生成が行なわれ、感光体21
の光感度に寄与する。
【0028】また、a−Si系光導電層29の中を、光
励起層領域と輸送層領域とを積層したものとした場合に
は、光励起層領域の厚みを画像露光の波長の光に対する
この層領域の吸収係数から求められる光吸収層の厚みに
ほぼ等しく設定すると良い。
【0029】キャリア注入阻止表面層28は、有機材料
もしくは無機材料のいずれによっても形成することがで
きる。
【0030】キャリア注入阻止表面層28に用いられる
無機材料としては、例えばa−SiCが好適であり、そ
の他にa−SiN、a−SiO、a−SiC・O、a−
SiN・Oなどがあり、それを薄膜形成手段により形成
する。キャリア注入阻止表面層28にa−SiC層を用
いた場合には、化2
【0031】
【化2】 のx値で0.3<x<1.0、好適には0.5≦x≦
0.95、さらに好ましくは0.6≦x≦0.95の範
囲がよい。
【0032】キャリア注入阻止表面層28の厚みは0.
05〜5μm、好適には0.1〜3μmさらに好ましく
は0.1〜2μmにすればよい。
【0033】この厚みが0.05μm未満の場合には、
表面層28で十分な画像濃度の向上や絶縁耐圧の向上が
できず、また、繰り返し使用した場合、磨耗により寿命
も劣る。5μmを越えた場合には精細な電荷パターンを
形成するに当たって、表面層28中で電界(電気力線)
が膜面方向に広がりを生じ、これにより解像力の低下を
きたし十分な解像度が得られず、また、表面に残留する
電荷が多くなって残留電位が高くなるため、画像濃度の
低下やバックのかぶり或いは繰り返し使用における画像
濃度の変化や残像の発生等の問題が生じる。
【0034】かくして得られる感光層27の全体の膜厚
は、上記各層の設定にもよるが、露光光源としてLED
やELを用いた場合には、約1〜20μmが好適であ
り、好ましくは1〜15μm、さらに好ましくは3〜1
0μmである。この範囲内に膜厚を設定することによ
り、露光が十分に吸収されて良好な光感度を示すと共
に、感光体としての耐圧も確保でき、低いバイアス電圧
でも良好な画像が得られる。
【0035】透光性支持体23の内側、すなわち感光体
21の背面側には、現像ユニット31と対向するように
して露光手段(画像信号露光装置)としてのLEDアレ
イ41が配置されており、集光素子43(セルフォック
レンズ)を介して背面露光がなされる。また、露光手段
として、LEDアレイに代えて、EL発光素子アレイ、
プラズマ発光素子アレイ、蛍光体ドットアレイ、光源と
液晶やPLZTを組合せたシャッタアレイ、光ファイバ
ーアレイなどを用いることもできる。
【0036】感光体21の周囲には現像ユニット31、
転写ユニット51および定着ユニット61が設けられて
いる。図3は、感光体21と現像ユニット31の対向部
近傍を示す部分図であり、図示の便宜上、図1に対して
一部を詳細に、一部を簡略化して示してある。
【0037】現像ユニット31は、感光体21の感光層
27側に配設され、現像剤71を感光体21の表面に供
給する。現像ユニット31の導電性スリーブ35には、
感光体21の透光性導電層25と現像ユニット31との
間に電圧を印加する現像バイアス電源39が接続されて
いる。現像ユニット31は、いくつかの磁極(N,S
極)を有するマグローラ33を導電性のスリーブ35が
内包してなり、現像剤71の層厚を規制するドクターブ
レード37が設けられている。本実施例では、感光体2
1およびスリーブ35をそれぞれ矢印PおよびS方向に
回転して現像剤71を感光体21の表面に搬送、供給し
ている。なお、マグローラ33は、固定でも、回転させ
てもよい。
【0038】このように、現像剤71を感光体21と逆
方向に回転させると、現像ユニット31(スリーブ3
5)と感光体21の最近接部位(図3中のA部)より
も、感光体21の回転方向で下流側(現像剤71から離
れる側)に、現像剤溜り73が生じる。現像剤71の本
来の高さよりもはみ出した部分が現像剤溜り73であ
り、現像剤71の搬送速度や現像剤71の高さ、スリー
ブ35と感光体21の表面とのギャップ等は、感光体2
1の回転速度や必要とする現像剤溜り73の大きさに応
じて適宜設定する。
【0039】感光体21と現像剤71とを逆方向に回転
させると、現像ユニット31と感光体21との最近接部
位よりも下流側に現像剤溜り73が発生し、現像剤71
を感光体21と同方向に回転させ、現像剤71の周速を
感光体21の周速よりも大きくする場合よりも、安定で
再現性が高い。従って、現像剤溜り73を安定して再現
性良く得るためには、感光体21と現像剤71とを逆方
向に回転させることが好ましい。
【0040】現像剤71としては、導電性かつ磁性のキ
ャリアと絶縁性トナーとからなる二成分現像剤が用いら
れ、キャリアにより形成される磁気ブラシにトナーが付
着している。トナーが磁性トナーの場合は主として磁力
により、また、非磁性トナーの場合には帯電により、キ
ャリア11に付着している。
【0041】導電性磁性キャリアは、体積固有抵抗が1
5Ω・cm以下であることが適当であり、好ましくは1
4Ω・cm以下、より好ましくは102〜104Ω・cm
である。体積固有抵抗が余り大きくなると、導電性キャ
リアとしての特性が損なわれ、背面露光記録において感
光体への電荷の注入が速やかに行なわれず、感光体の帯
電が不十分となり、カブリが発生する。
【0042】なお、キャリア11の体積固有抵抗は、底
部に電極を有する内径20mmのテフロン製筒体にキャ
リア11を1.5g入れ、外径20mmφの電極を挿入
し、上部から1kgの荷重を掛けて測定した時の値であ
る。
【0043】キャリアの磁力は、ある程度以上に大きい
ことが必要であり、好ましくは5KOe(エールステッ
ド)の磁場での最大磁化(磁束密度)が55emu/g
以上、より好ましくは55〜90emu/g、さらに好
ましくは60〜85emu/gである。また、1KOe
の磁場での最大磁化は、40emu/g以上が好適であ
り、好ましくは40〜60emu/gであり、さらに好
ましくは45〜60emu/gである。キャリア11の
磁力が余り小さくなると、現像剤の搬送性が劣化し、ま
た、キャリア11がトナーとともに現像され、いわゆる
キャリア引きを生じる。
【0044】キャリア11の平均粒度は、5〜100μ
mが好適であり、好ましくは5〜50μm、より好まし
くは10〜40μmである。キャリア11が余り大きく
なると感光体を均一に帯電させることが困難となる。一
方、余り小さすぎると、現像スリーブ上の現像剤の搬送
性が悪くなり、また、一定の電位を感光体に付与するの
が難しくなる。
【0045】導電性磁性キャリアとしては、例えば以下
のものを用いることができる。 (1) 磁性体粉体をそのまま、あるいは表面酸化処
理、表面樹脂コーティング等の安定化処理を施して用い
る磁性粉体キャリア。 (2) バインダー樹脂に磁性体を含有せしめた母粒子
の表面に導電層を形成した表面導電化樹脂キャリア。 (3) 磁性体粉体の表面に導電層を形成した表面導電
化粉体キャリア。
【0046】磁性粉体キャリアにおける磁性体として
は、マグネタイト、ガンマ酸化鉄等のスピネルフェライ
ト、鉄以外の金属(Mn,Ni,Mg,Cu等)を一種
または二種以上含有するスピネルフェライト、バリウム
フェライト等のマグネトプランバイト型フェライト、表
面が酸化処理または樹脂コート処理された鉄や合金の粒
子を用いることができる。その形状は、粒状、球状、針
状のいずれであってもよい。特に高磁化を要する場合に
は、鉄等の強磁性微粒子を用いることができる。また、
化学的な安定性を考慮すると、マグネタイト、ガンマ酸
化鉄を含むスピネルフェライトやバリウムフェライト等
のマグネトプランバイト型フェライトの強磁性微粒子を
用いることが好ましい。強磁性微粒子の種類及び含有量
を適宜選択することにより、所望の磁化を有するキャリ
アを得ることができる。
【0047】図5は表面電化樹脂キャリアの実施例を示
す模式図であり、磁性体粒子15がバインダー樹脂中に
均一に分散されてなるキャリア母粒子13の表面に、導
電性微粒子17が固定されて導電層を形成し、キャリア
11が構成されている。キャリア母粒子13に用いられ
るバインダー樹脂としては、ポリスチレン系樹脂に代表
されるビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ナイロン系
樹脂、ポリオレフィン系樹脂などが用いられる。
【0048】磁性体粒子15としては、磁性粉体キャリ
アと同様のものが用いられる。磁性体微粒子15はキャ
リア母粒子13中の70〜90重量%を占める量で添加
することが適当である。導電性微粒子17としては、カ
ーボンブラック、酸化スズ、導電性酸化チタン(酸化チ
タンに導電性材料をコーティングしたもの)、炭化ケイ
素などが用いられ、空気中の酸素による酸化によって導
電性を失なわないものが望ましい。
【0049】キャリア母粒子13の表面への導電性微粒
子17の固着は、例えば、キャリア母粒子13と導電性
微粒子17とを均一混合し、キャリア母粒子13の表面
に導電性微粒子17を付着させた後、機械的・熱的な衝
撃力を与え導電性微粒子17をキャリア母粒子13中に
打ち込むようにして固定することにより行なわれる。導
電性微粒子17は、キャリア母粒子13中に完全に埋設
されるのではなく、その一部をキャリア母粒子13から
突き出すようにして固定される。
【0050】このようにキャリア11の表面に導電性微
粒子17を固定して導電層を形成することにより、効率
的にキャリア11に高い導電性を付与できる。また、キ
ャリア母粒子13中には導電性微粒子17を配合する必
要がないので、それだけ多くの磁性体粒子15をキャリ
ア母粒子13中に配合でき、キャリア11の磁力を大き
くすることができる。
【0051】図6は、導電化樹脂キャリアの他の実施例
を示す模式図であり、磁性体粒子15がバインダー樹脂
中に均一に分散されてなる図5と同様のキャリア母粒子
13の表面に、導電性薄膜18が形成されて導電層を形
成し、キャリア11が構成されている。なお、本発明で
導電層とは、必ずしもキャリア母粒子13を一様に被覆
する連続層である必要はなく、キャリア母粒子の13の
表面に少なくと導電部が形成され、キャリアに必要な導
電性が付与するものであれば非連続的な層でもよい。し
たがって、例えば、導電性微粒子17がキャリア母粒子
13の表面を完全に連続して被覆する必要はなく、図5
に示すように、一部未被覆部が存在してもよい。また、
磁性体微粒子15が、キャリア母粒子13の表面から、
その一部を突出している部分もある。
【0052】導電性薄膜18は、ITO(Indium
−Tin−Oxide)、酸化インジウム、酸化ス
ズ、、アルミニウム、ニッケル、クロム、金などの薄膜
を、CVD法、蒸着法、スパッタリング法等の薄膜形成
法により形成すればよい。
【0053】表面導電化粉体キャリアにおいては、例え
ば以下の方法で表面導電層を形成することができる。 (1) 導電化樹脂キャリアと同様にして導電性薄膜を
形成する。 (2) 磁性体粉体の表面を樹脂コーティングしたの
ち、この樹脂コーティング層に対して導電性樹脂キャリ
アと同様にして導電性微粒子を固定する。
【0054】キャリアの真密度は、磁性粉体キャリアの
場合は使用した磁性体によって決まり、表面導電化粉体
キャリアの場合も実質的に同様である。また、導電化樹
脂キャリア11の真密度は、3.0〜4.5g/cm3
の範囲が好適である。また、嵩密度は2.5g/cm3
以下が好適であり、好ましくは2.0g/cm3以下、
より好ましくは1.5g/cm3以下である。
【0055】上記のキャリアとトナーとを混合して現像
剤とする。トナーとしては通常の絶縁性トナーが用いら
れ、好ましくは体積固有抵抗が1014Ω・cm以上のも
のであり、好ましくは1015Ω・cm以上である。この
値は、キャリアの場合と同様に測定される。
【0056】トナーとしては、従来と同様の構成のもの
が用いられ、例えば、バインダー樹脂、着色剤、電荷制
御剤、オフセット防止剤などを配合することができる。
また、磁性体を添加して磁性トナーとすることもでき、
トナーの機内飛散の防止に有効である。
【0057】バインダー樹脂としては、スチレン・アク
リル共重合物等のポリスチレン系樹脂に代表されるビニ
ル系樹脂、ポリエステル系樹脂などが用いられる。
【0058】着色剤としてはカーボンブラックをはじめ
各種の顔料、染料が;荷電制御剤としては第4級アンモ
ニウム化合物、ニグロシン、ニグロシン塩基、クリスタ
ルバイオレット、トリフェニルメタン化合物等が;オフ
セット防止剤、定着向上助剤としては低分子量ポリプロ
ピレン、低分子ポリエチレンあるいはその変性物等のオ
レフィンワックス;磁性体としてはマグネタイト、フェ
ライトなどが使用できる。
【0059】また、図5に示したキャリア11と同様
に、トナー母粒子の表面に帯電性微粒子を固着せしめて
トナーとすることにより、トナーの帯電特性を制御する
こともできる。
【0060】現像剤としての体積固有抵抗値は106Ω
・cm 以下が好適であり、好ましくは105Ω・cm以
下、より好ましくは103〜105Ω・cm である。こ
の値は、キャリアと同様にして測定される。抵抗が大き
くなりすぎると、感光体の帯電が不十分となる。
【0061】二成分現像剤としての電気抵抗は、トナー
とキャリアの電気抵抗、トナー濃度、トナーとキャリア
の粒度比、真密度によっても変化する。図7に、酸化処
理または樹脂コート処理を施した鉄粉キャリア(磁性粉
体キャリア)の場合の現像剤の抵抗とトナー濃度との関
係を示す。
【0062】このように、磁性粉体キャリアとしては、
鉄粉系キャリア、フェライト系キャリア、マグネタイト
系キャリアが用いられるが、鉄粉系キャリアが好まし
い。特に、表面に酸化処理、レジンコート処理等を施し
て薄い抵抗層を形成した鉄粉キャリアが好ましい。これ
らの処理は、鉄粉の表面を安定にすると同時に、感光体
に過剰電流が流れるのを防止するのに有効な抵抗層の働
きをする。また、トナーを帯電させ、現像ゾーンまで運
ぶのにも効果があり、環境変化に対しても安定である。
また、磁性粉体キャリアの飽和磁化は150emu/g
以上が好ましい。
【0063】また、表面導電化樹脂キャリアを用いた場
合の現像剤のトナー濃度(トナー/キャリア、すなわち
T/C)は、10重量%以上が好適であり、好ましくは
20重量%以上、より好ましくは20〜50重量%であ
る。
【0064】図8は、樹脂キャリアにおいて、現像剤の
抵抗とトナー濃度との関係を示すグラフである。トナー
濃度が低すぎると、本発明の画像記録方式に適用した場
合に十分な画像濃度が得られなくなる。一方、トナー濃
度が高すぎると、感光体の帯電が不十分となる。なお、
本発明の画像形成方法では、トナー濃度T/Cの広い範
囲でほぼ同様な画像濃度が得られるので、トナー濃度の
制御を実質上不要または大幅に簡略化することができ
る。
【0065】導電化樹脂キャリアを用いた現像剤では、
キャリアとトナーの平均粒径の比(キャリア)/(トナ
ー)を、1〜5とすることが好適であり、好ましくは1
〜3である。キャリアに比べてトナーが著しく小さくな
ると、一定トナー濃度の場合にトナーによって覆われる
キャリアの表面積が増加し、感光体ドラムを十分に帯電
させることができなくなる。その結果、本発明の画像形
成方法に適用した場合に条件によっては画像濃度が低下
し、カブリが発生する。なお、トナーの平均粒径は一般
に20μmm以下が好ましく、より好ましくは15μm
以下である。
【0066】画像形成に際しては、スリーブ35により
現像剤71を現像剤溜り73に搬送し、現像バイアス電
源39から導電性のスリーブ35に正の現像バイアス電
圧を印加する。なお、この実施例では正帯電性のトナー
を使用しているが、トナーの帯電性およびバイアス電圧
の正負は、感光体の特性によって決定する。感光層27
が現像剤71と接触したときから、現像剤71のキャリ
ア11から成る磁気ブラシを介して、現像バイアス電源
39により感光体21に電荷が注入され、前回の画像形
成時における残留電荷のイレースおよび感光体の帯電が
行なわれる。また同時に、転写ユニット51で転写され
ず感光体21に付着残存した残存トナーが、磁気ブラシ
によりクリーニングされる。
【0067】感光体21の透光性支持体23側に現像ユ
ニット31と対向するように配設されたLEDアレイ4
1(露光手段)により、現像ユニット31と感光体21
の対向部位近傍に画像信号が光照射される。
【0068】LEDアレイ41により選択的に画像信号
露光がなされると、露光部の感光層27の電位が急速に
低下し電位差ができる。この時、トナーは、この電位差
により、磁気ブラシからの磁力あるいは静電気力をふり
きり、感光層27上に付着する。ついで、感光層27と
現像剤溜り73の現像剤層が離れると、現像された上記
のトナーは乱れずにそのまま感光層27上に残り、感光
体21の表面にトナー像75が形成される。この現像工
程においても、上記と同様に磁性キャリア11により安
定した磁気ブラシが形成されているので、現像剤溜り7
3が一定し、シャープで安定した画像が得られる。
【0069】LEDアレイ41により画像露光を行なう
位置は、感光体21の表面と現像スリーブ35との最近
接位置Aではなく、感光体21の回転方向で下流側に形
成された現像剤溜り73の位置が好ましく、現像剤溜り
73の中でも下流側の後半部すなわち、現像剤71と感
光体21とが離れる位置Bの近傍とすることがより好ま
しい。
【0070】現像剤溜り73の位置で露光を行なうこと
により、露光までの間に感光体21への現像バイアス電
圧の印加が十分に安定し、感光体21の履歴の影響が抑
えられるように均一帯電すると共に、感光体21の表面
の残留トナーや画像背景部のトナーの回収が十分に行な
われる。さらに、感光体21への現像バイアス電圧の印
加が十分に安定してから露光を行なって光キャリアを発
生させるので、良好なトナー像75が形成される。そし
て、トナー像75の形成後は感光体21が現像剤溜り7
3から速やかに離れるため、感光体21の表面のトナー
像75が現像剤71との衝突や摩擦等のような機械的な
力により乱されることがなく、良好な解像度のトナー像
75が得られる。
【0071】また、現像剤溜り73の位置では、感光体
21の表面と現像スリーブ35とが最も近接する位置A
よりも、感光体21の表面とマグローラ33の距離が大
きくなる。このため、現像剤71をマグローラ33の側
に吸引する磁力は弱くなり、感光体21の表面に形成さ
れたトナー像75の一部が磁力によって現像ユニット3
1の側に回収されて画像濃度が低下したり、磁力により
乱されて解像度が低下したりすることを防止できる。
【0072】この帯電、同時露光現像における、現像バ
イアス電圧は、250V以下の低バイアスとすることが
望ましく、より好ましくは10〜200V、さらに好ま
しくは30〜150Vである。バイアス電圧が余り低す
ぎると、帯電および現像が十分に行なわれない。一方、
バイアス電圧が高すぎると、キャリア11までが現像さ
れ、これは特にキャリア11の粒径が小さい場合に著し
い。前述のようなa−Si系感光体は、このような低バ
イアス現像に好適である。
【0073】また、現像剤溜り73で、感光体21の表
面に流れ込んでくる電流を測定することにより、現像剤
71の動的な抵抗を測定することができる。本発明で
は、この動的な抵抗が107Ω以下であることが好まし
く、より好ましくは106Ω以下、さらに好ましくは1
4〜106Ωである。
【0074】感光体21上のトナー像75は、転写ユニ
ット51で、転写バイアス電源55により負のバイアス
電圧が印加された転写ローラ53により、紙81(被転
写部材)に転写される。本発明では、トナーが絶縁性で
あるので、普通紙を用いた場合にも、高い転写効率で安
定して転写できる。ついで、転写トナーは、定着ユニッ
ト61で、定着ローラ63(加熱ローラ)により紙81
に定着される。65は圧力ローラを示す。転写後の感光
体21上の残存トナーは、現像ユニット31との対向位
置で感光体21が現像剤71と接触した際にキャリア1
1の磁気ブラシによって除去され、別途クリーニング部
材を設ける必要がない。もちろん、現像ユニット31の
前段に別途クリーニングユニットを設けてもよい。
【0075】また、転写ユニット53と現像ユニット3
1の間で感光層27に残留した電荷を消失させるために
除電手段(例えば、除電光源)を設けることもできる。
図4は、本発明の画像形成方法の他の実施例を示す、図
3に対応する部分説明図である。この実施例は、現像ユ
ニット31に制御電極32およびそれに付随する部材を
設けた以外は、図1〜3に示した実施例と同様である。
【0076】現像バイアス電源39とは別個に電圧制御
可能な制御電極32は、感光体21と現像ユニット31
の対向部近傍に設けられるが、図示の如く、LED光の
露光位置よりも感光体21における上流側に設けられる
ことが好ましく、図4ではスリーブ35上で感光体21
との最近接部Aに設けられている。制御電極32は絶縁
体34でスリーブ35に対して絶縁されており、制御電
極用電源36(電圧印加手段)により、現像バイアス電
源39とは独立して電圧が印加される。制御電極32お
よび絶縁体34は、スリーブ35には取り付けられてお
らず、固定されており、スリーブ35および感光体21
の回転にかかわらず、常に最近接位置Aに位置する。ま
た、制御電極32は、感光体21や現像剤71に均一な
電界を印加できるように、スリーブ35の長さ方向(軸
線方向)に沿って帯状とする。
【0077】制御電極32の電位は、制御電極用電源3
6により、スリーブ35の電位とは独立して所定の電位
に調整する。例えば制御電極32を接地し、透光性導電
層25と共通電位にする。あるいは、スリーブ35の電
位に対して、その電位を低くもしくは高く設定する。
【0078】このように、スリーブ35とは独立に電位
を印加できる制御電極32を設けると、表面の電位を揃
え、以前の画像形成プロセスによる感光体21の履歴の
影響を打ち消すことができ、この結果、繰り返し使用
時、例えば1枚の画像を得るために感光体21を数回転
させる場合等に、安定した現像状態と記録画像とが得ら
れる。
【0079】ここで制御電極32の電位を調整すると、
画像濃度や地カブリ等に対する最適画像形成条件を調整
し得る。また、現在のところそのメカニズムが明らかで
はないが、本発明者等の画像評価実験においては、制御
電極32の電位を高くし、スリーブ35の電位を低くす
ることにより、非露光部にトナーが付着し、露光部には
トナーが付着しない、いわゆる反転現像も可能となっ
た。
【0080】なお以上の説明では、本発明のキャリアお
よび現像剤を、背面露光記録方式に利用することを中心
にして説明したが、本発明のキャリアはこれに限定され
ず、現像剤に高い導電性と磁性が要求される他の画像形
成方法にも利用することができる。また、本発明の現像
剤も同様に他の画像形成方法に利用できる。
【0081】
【発明の効果】本発明の画像形成方法によれば、導電性
磁性キャリアと絶縁性トナーとからなる二成分現像剤と
a−Si系感光体を用い、低バイアス電圧で背面露光/
同時現像することにより均一帯電および安定な現像が可
能となり、高い画像濃度で安定して画像を形成すること
ができる。
【0082】実験例1 現像剤としては、トナー濃度4重量%の二成分系現像剤
を使用し、キャリアとしては平均粒径30μm、体積固
有抵抗3×105Ω・cm、 飽和磁化200emu/g
の表面を酸化処理した鉄粉を用いた。また、トナーとし
ては、下記の組成で混合、混練、粉砕、分級して得た平
均粒径10μm、体積固有抵抗1015Ω・cmのシアン
トナーを用いた。
【0083】 フタロシアニンブルー 5wt% ポリプロピレンワックス 5wt% 電荷制御剤(Copy Blue PR) 2wt% スチレン−アクリル系樹脂バインダー 88wt%
【0084】二成分系現像剤としての体積固有抵抗は、
4×106Ω・cmであった。a−Si系感光体を以下の
ようにして製造した。透明な円筒状ガラス基板の周面
に、透光性導電層25としてITO層を活性反応蒸着法
により1000オングストロームの厚みで形成し、次い
でその上に容量結合型グロー放電分解装置を用いて表1
の成膜条件によりa−Si系支持体側キャリア注入阻止
層26、a−Si系光導電層29、a−SiCキャリア
注入阻止層28を順次積層して、感光体21を作製し
た。
【0085】
【表1】 ガス流量(sccm) ガス圧 RF電力 温度 厚み SiH4 H2 C2H2 B2H6 NO (Torr) (W) (℃) (μm) a-SiCキャリア 60 150 90 − − 0.30 120 230 0.2 注入阻止表面層 a-Si系光導電層 200 150 − 1*2 − 0.60 120 230 6.0 a-Si系支持体側 キャリア 80 60 − 120*1 6 0.45 100 230 0.2 注入阻止層 *1)B26ガスは、0.2%の濃度でH2希釈されて
いる。 *2)B26ガスは、20ppmの濃度でH2希釈され
ている。
【0086】次に、図1に示した装置を用い,現像スリ
ーブ35の周速は、感光体21の周速に対して2.5倍
に設定した。現像ニップが7mmとなるように、現像ギ
ャップを調整し、現像のバイアス電圧は+100Vとし
た。
【0087】ついで、トナー像を負のコロナ帯電で普通
紙上に転写し、加熱ローラ定着したところ、画像濃度
1.3の鮮明なシアン像が得られた。画像形成を繰り返
したところ、トナー濃度T/C(トナー/キャリア)が
3〜5%の範囲で変動したが、得られる画像への影響は
無かった。
【0088】以下、フタロシアニンをキナクリドンレッ
ドに変更し、電荷制御剤(CCA)を無色CCAとする
以外は同様にしてマゼンタトナーを得、上記操作を繰り
返したところ、鮮明なマゼンタ像が得られた。
【0089】また、フタロシアニンブルーをジスアゾイ
エローに変更し、CCAを無色CCAとした以外は同様
にしてイエロートナーを得、上記操作を繰り返したとこ
ろ、鮮明なイエロー像が得られた。
【0090】さらに、フタロシアニンブルーをカーボン
ブラックに変更する以外は同様にしてカーボンブラック
を用いてブラックトナーを得、上記と同様の操作を繰り
返したところ、鮮明な黒画像が得られた。
【0091】次に、図1に示したユニットを4段に連設
して、画像情報信号に基づき順次、イエロートナー、マ
ゼンタトナー、シアントナー、ブラックトナーを用いて
画像形成をしたところ、鮮明なフルカラーコピーが得ら
れた。
【0092】実験例2 (1) キャリアの調製 スチレン/アクリル酸n−ブチル共重合体(共重合比80/20) 25重量部 マグネタイト 75重量部 上記混合物を混練後、ジェットミルで粉砕し、分級して
平均粒径23μmのキャリア母粒子を得た。
【0093】このキャリア母粒子100重量部に対し
て、2重量部の導電性カーボンブラック(導電性微粒
子、平均粒径20〜30nm)をヘンシェルミキサーで
十分混合してキャリア母粒子の表面に均一に付着させ
た。
【0094】ついで表面処理装置(ハイブリタイザー、
奈良機械製作所製)を用い、機械的衝撃力によりキャリ
ア母粒子の表層にこれら微粒子を固着させ、表面導電化
樹脂キャリアを得た。
【0095】このキャリアの性状は以下の通りであっ
た。 体積固有抵抗:2×103Ω・cm 最大磁化(5KOe):60emu/g
【0096】 (2) トナーの調製 スチレン/アクリル酸n−ブチル共重合体(共重合比80/20) 73重量部 マグネタイト 15重量部 カーボンブラック 5重量部 ポリプロピレンワックス 5重量部 荷電制御剤 2重量部 上記混合物を混練後、ジェットミルで粉砕し、分級して
平均粒径7μmのトナーを得た。
【0097】(3) 現像剤の調製 上記キャリア70重量部とトナー30重量部とを均一混
合して現像剤とした。この現像剤の体積固有抵抗は3×
104Ω・cmであった。また、現像剤溜りで測定したダ
イナミックな抵抗は、5×105Ω であった。
【0098】(4) 画像の形成 図1に示した装置を用いて画像形成を行なった。ここで
感光体21としては、実験例1と同じa−Si系感光体
を用いた。現像バイアス電源39の電圧は+50Vと
し、−200Vの転写バイアス電圧を転写ローラに印加
して転写した。転写紙として市販普通紙を用い、25℃
−50%RHの環境条件下に画像形成したところ、画像
濃度1.4の画像が安定して得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法の実施例を示す説明図で
ある。
【図2】本発明で使用する感光体の実施例を示す説明図
である。
【図3】本発明の画像形成方法の実施例における感光体
と現像手段との対向部を示す部分説明図である。
【図4】本発明の画像形成方法の他の実施例における感
光体と現像手段との対向部を示す部分説明図である。
【図5】表面導電化樹脂キャリアの実施例を示す模式図
である。
【図6】表面導電化樹脂キャリアの他の実施例を示す模
式図である。
【図7】磁性粉体キャリアを用いた二成分系現像剤の体
積固有抵抗と、トナー濃度T/C(トナー/キャリア)と
の関係を示すグラフである。
【図8】磁性樹脂キャリアを用いた二成分系現像剤の体
積固有抵抗と、トナー濃度T/C(トナー/キャリア)と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
11 キャリア 13 キャリア母粒子 15 磁性体粒子 17 導電性微粒子 18 導電性薄膜 21 感光体 23 透光性支持体 25 透光性導電層 26 支持体側キャリア注入阻止層 27 感光層 28 キャリア注入阻止表面層 29 a−Si系光導電層 31 現像ユニット 32 制御電極 33 マグローラ 34 絶縁体 35 スリーブ 36 制御電極用電源 37 ドクターブレード 39 現像バイアス電源 41 LEDアレイ 43 集光素子 51 転写ユニット 53 転写ローラ 55 転写バイアス電源 61 定着ユニット 63 定着ローラ 65 加圧ローラ 71 現像剤 73 現像剤溜り 75 トナー像 81 紙 A 感光体21とスリーブ35との最近接位置 B 現像剤71と感光体21とが離れる位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 浩 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166−6 京 セラ株式会社滋賀八日市工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性支持体上に少なくとも透光性導電
    層とアモルファスシリコン系光導電層を順次設けた感光
    体と、導電性かつ磁性のキャリアと絶縁性トナーとから
    なる現像剤と、前記感光体の光導電層側に配設され、前
    記現像剤を感光体表面に供給する現像手段と、前記感光
    体の透光性導電層と前記現像手段との間に電圧を印加す
    る手段と、前記感光体の透光性支持体側に前記現像手段
    と対向するように配設された露光手段とを用い、前記感
    光体表面に前記現像剤を接触させ、前記透光性導電層と
    前記現像手段との間に250V以下の電圧を印加しつ
    つ、選択された光を前記透光性支持体側から前記現像手
    段との対向部位近傍の前記光導電層に照射し、前記感光
    体上に、該光照射に対応するトナー像を形成することを
    特徴とする画像形成方法。
JP28087191A 1990-12-28 1991-10-01 画像形成方法 Pending JPH056060A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06295108A (ja) * 1993-04-09 1994-10-21 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真記録方法

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JPH06295108A (ja) * 1993-04-09 1994-10-21 Tomoegawa Paper Co Ltd 電子写真記録方法

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