JP2597936Y2 - フロアパネル - Google Patents

フロアパネル

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JP2597936Y2
JP2597936Y2 JP1992085472U JP8547292U JP2597936Y2 JP 2597936 Y2 JP2597936 Y2 JP 2597936Y2 JP 1992085472 U JP1992085472 U JP 1992085472U JP 8547292 U JP8547292 U JP 8547292U JP 2597936 Y2 JP2597936 Y2 JP 2597936Y2
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ribs
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裕保 加藤
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、フロアパネルに関し、
特に、建屋の床面上に敷設されて二重床を構成するフロ
アパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】建屋の床面上にフロアパネル群を敷設し
て二重床を構築すると、フロアパネル群と床面との間の
空間に電話機やコンピュータ等の電気機器のケーブル類
を自由に配線することができる。そして、フロアパネル
にケーブル引出口を予め開設しておくことにより、フロ
アパネルと床面との間に配線されたケーブル類を所望の
場所からフロアパネル上に引き出して、所望の電話機や
コンピュータ等の電気機器に接続することができる。
【0003】従来のこの種のフロアパネルとして、正方
形の平板形状に形成された上板と、複数の凹凸を有する
正方形の板形状に形成された下板とが互いに接合されて
四角形のパネル形状の本体が形成されており、この本体
の四辺のうち一方の対辺のそれぞれにケーブル引出口が
形成され、また、この本体に前記下板の凹凸群によって
リブが形成されているフロアパネル、がある。
【0004】なお、このようなフロアパネルを述べてあ
る例としては、特開昭63−55256号公報および実
開平3−99140号公報がある。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、対向す
る一対の対辺にケーブル引出口がそれぞれ形成されてい
るフロアパネルにおいては、荷重が作用すると、そのフ
ロアパネルにおける両ケーブル引出口同士を結ぶ線が折
れるように局所的に大きく歪む傾向がある(図(a)
参照)。
【0006】そこで、従来は、この局所的な歪みを防止
するために、各フロアパネルの板厚を全体的に厚く設計
したり、各フロアパネルの空間部内に高強度のコンクリ
ート材等の補強材を充填することが予儀無くされてい
る。
【0007】本考案の目的は、荷重による局所的な歪の
発生を防止し、荷重による歪を全体にわたって均一化す
ることができるフロアパネルを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案に係るフロアパネ
ルは、四角形の平板形状に形成された上板(11)と、
複数の凹凸を有する四角形の板形状に形成された下板
(12)とが互いに接合されて四角形のパネル形状の本
体(10)が形成されており、この本体(10)の四辺
のうち一方の対辺のそれぞれには一対のケーブル引出口
(17)、(17)が形成され、また、この本体(1
0)には前記下板(12)の凹凸群によってリブが形成
されているフロアパネルにおいて、前記本体(10)の
四辺には第1縁辺リブ(31)と第2縁辺リブ(32)
と第3縁辺リブ(33)と第4縁辺リブ(34)とが各
縁辺に沿ってそれぞれ配設されており、前記ケーブル引
出口(17)の一方が配された前記第3縁辺リブ(3
3)と、この第3縁辺リブ(33)の両端部においてそ
れぞれ交差する前記第1縁辺リブ(31)および前記第
2縁辺リブ(32)との間には、このケーブル引出口
(17)に対向する位置と前記第1縁辺リブ(31)の
中間位置とを連絡する第1補強リブ(35)およびこの
ケーブル引出口(17)に対向する位置と前記第2縁辺
リブ(32)の中間位置とを連絡する第補強リブ(3
)がそれぞれ架設されており、前記ケーブル引出口
(17)の他方が配された前記第4縁辺リブ(34)
と、この第4縁辺リブ(34)の両端部においてそれぞ
れ交差する前記第1縁辺リブ(31)および前記第2縁
辺リブ(32)との間には、このケーブル引出口(1
7)に対向する位置と前記第1縁辺リブ(31)の中間
位置とを連絡する第補強リブ(3)およびこのケー
ブル引出口(17)に対向する位置と前記第2縁辺リブ
(32)の中間位置とを連絡する第4補強リブ(38)
がそれぞれ架設されていることを特徴とする。
【0009】
【作用】前記した手段によれば、第1〜第4縁辺リブの
うち前記ケーブル引出口がそれぞれ配された第3縁辺リ
ブおよび第4縁辺リブとこの両リブにそれぞれ交差する
第1縁辺リブおよび第2縁辺リブとの間に、4条の第1
〜第4補強リブが架橋されているため、このフロアパネ
ルに荷重が作用した際、ケーブル引出口が開設された第
3縁辺リブおよび第4縁辺リブは補強リブによって引張
応力を支持される状態になる。したがって、フロアパネ
ルにおける両ケーブル引出口同士を結ぶ線が折れるよう
に局所的に大きく歪む傾向が防止されて、荷重による歪
がフロアパネル全体にわたって均一化されることにな
る。
【0010】
【実施例】図1は本考案の一実施例であるフロアパネル
を示す図であり、(a)は底面図、(b)はb−b線に
沿う正面断面図である。図2(a)はそのフロアパネル
の一部省略平面図であり、(b)はそれが床面に載置さ
れた状態を示す要部断面図である。図3はその作用を説
明するための歪分布図であり、(a)は従来例のフロア
パネルの場合を示す図、(b)は本考案の一実施例であ
るフロアパネルの場合を示す図である。
【0011】本実施例において、本考案に係るフロアパ
ネルは、複数枚が建屋の床面上に敷設されて二重床を構
築するのに使用されるようになっている。このフロアパ
ネル1は本体10を備えており、この本体10は2枚の
鋼板が上下(表裏)で接合されて全体的に正方形のパネ
ル形状に構成されている。
【0012】フロアパネル本体10における2枚の鋼板
のうち一方の鋼板は上板11として正方形の平板形状に
形成されている。他方の鋼板は下板12として凹凸を有
する正方形の板形状に形成されている。上板11と下板
12とは上下で重ね合わされた状態で、下板12の上向
き凸部の上面が上板11の下面と当接されてその当接面
間でスポット溶接部(図示せず)が形成されるととも
に、その外周辺においてかしめ加工が実施されることに
より、互いに強固に結合されている。
【0013】フロアパネル本体10の4隅には連結具装
着部13が四半円形状にそれぞれ形成されている。各連
結部装着部13は上板11および下板12が接合した状
態で垂直方向下向きに屈曲された後、さらに水平に屈曲
されて形成されている。4枚のフロアパネル1が突き合
わされた状態において、4個の連結具装着部13により
円形の穴が形成され、この円形穴に連結具(図示せず)
が挿入されて、4個の連結具装着部13の係合部に連結
具が係合されることにより、4枚のフロアパネル1が相
互に連結されるようになっている。
【0014】フロアパネル本体10における4箇所の連
結具装着部13の内側には、支持脚15を取り付けるた
めの雌ねじ金具14がそれぞれ上下方向に挿入されて固
定されている。この雌ねじ金具14には雄ねじ部を有す
る支持脚15が螺入されて取り付けられるようになって
いる。そして、4本の支持脚15が床面16上に立脚さ
れることにより、フロアパネル1が床面16上から浮か
された状態で水平に支持されるようになっている。
【0015】フロアパネル本体10における前後左右の
4辺のうち一方の対辺(以下、左辺および右辺とす
る。)には、一対のケーブル引出口17、17が半円形
にそれぞれ開設されている。このケーブル引出口17
は、上板11に半円形に切り欠かれた切欠部18に、下
板12に半円形に切り欠かれて上向きに屈曲形成された
屈曲部19がかしめ着けられることにより形成されてい
る。このケーブル引出口17によって、フロアパネル1
群の下方空間に配線されたケーブル類(図示せず)がフ
ロアパネル1群の上方空間に引き出されるようになって
いる。
【0016】下板12における4箇所の隅部分には、い
ずれも平面視が各角部に丸みを有する略直角二等辺三角
形形状で横断面形状が略台形の第1コーナー凸部21、
第2コーナー凸部22、第3コーナー凸部23および第
4コーナー凸部24が、各隅から適度に離間した位置に
おいて各斜辺が対角線上に位置するようにそれぞれ配さ
れて、垂直方向上向きに膨出成形されている。そして、
第1〜第4コーナー凸部21、22、23および24に
おける切欠部18側の角部のそれぞれは、左側切欠部1
8、および、右側切欠部18から適度に離間した位置に
それぞれ配設されている。
【0017】下板12における前辺の中央部および後辺
の中央部には、いずれも平面視が長円形状で横断面形状
が略台形の前側縁辺凸部(第1縁辺凸部)25および後
側縁辺凸部(第2縁辺凸部)26が、縁辺から適度に離
間した位置において左右方向に長くなるように配され
て、それぞれ垂直方向上向きに膨出成形されている。前
側縁辺凸部25の左右両端部は左右の第1コーナー凸部
21および第2コーナー凸部22に適度に離間してそれ
ぞれ臨んでいる。また、後側縁辺凸部26の左右両端部
は左右の第3コーナー凸部23および第4コーナー凸部
24に適度に離間してそれぞれ臨んでいる。
【0018】下板12における左辺の中央部および右辺
の中央部には、いずれも平面視が長円形状で横断面形状
が略台形の左側縁辺凸部(第3縁辺凸部)27および右
側縁辺凸部(第4縁辺凸部)28が、切欠部18から適
度に離間した位置において左辺および右辺と平行に、か
つ、それら自体が前後対称になるようにそれぞれ配され
て、垂直方向上向きに膨出成形されている。
【0019】また、下板12における中央部には、平面
視が長円形状で横断面形状が略台形の中央凸部29が、
左側縁辺凸部27と右側縁辺凸部28との中央位置にお
いてこれらの凸部27、28と平行に、かつ、それ自体
が前後対称になるように配されて、垂直方向上向きに膨
出成形されている。そして、左右に配された左側縁辺凸
部27および右側縁辺凸部28は、互いに等しい長さ
で、かつ、中央に配された中央凸部29よりも短く形成
されている。
【0020】これら凸部21〜29によって相対的に、
下板12には凹部がそれぞれ形成されており、これら凹
部によってフロアパネル本体10には各種のリブがそれ
ぞれ実質的に形成されている。
【0021】すなわち、フロアパネル本体10の前辺に
は第1縁辺リブ31が、前辺の屈曲部と第1コーナー凸
部21、前側縁辺凸部25および第2コーナー凸部22
の各立ち上がり側壁とによってそれぞれ形成されてい
る。フロアパネル本体10の後辺には第2縁辺リブ32
が、後辺の屈曲部と第3コーナー凸部23、後側縁辺凸
部26および第4コーナー凸部24の各立ち上がり側壁
とによってそれぞれ形成されている。
【0022】また、フロアパネル本体10の左辺には第
3縁辺リブ33が、左辺の屈曲部およびケーブル引出口
17の屈曲部19と、第1コーナー凸部21、左側縁辺
凸部27および第3コーナー凸部23の各立ち上がり側
壁とによって形成されている。同様に、フロアパネル本
体10の右辺には第4縁辺リブが、右辺の屈曲部および
ケーブル引出口17の屈曲部19と、第2コーナー凸部
22、右側縁辺凸部28および第4コーナー凸部24の
各立ち上がり側壁とによって形成されている。
【0023】フロアパネル本体10の前側左部には第1
補強リブ35が、第1コーナー凸部21の斜辺に沿うよ
うに形成されている。第1補強リブ35の両端は前辺の
第1縁辺リブ31の左側中間位置と、左辺の第3縁辺リ
ブ33のケーブル引出口17に対向する位置とにそれぞ
れ連結された状態になっている。すなわち、第1補強リ
ブ35は第1縁辺リブ31と第3縁辺リブ33との間に
斜めに架橋された状態になっている。
【0024】フロアパネル本体10の前側右部には第2
補強リブ36が、第2コーナー凸部22の斜辺に沿うよ
うに形成されている。第2補強リブ36の両端は前辺の
第1縁辺リブ31の右側中間位置と、右辺の第4縁辺リ
ブ34のケーブル引出口17に対向する位置とにそれぞ
れ連結された状態になっている。すなわち、第2補強リ
ブ36は第1縁辺リブ31と第4縁辺リブ34との間に
斜めに架橋された状態になっている。
【0025】フロアパネル本体10の後側左部には第3
補強リブ37が、第3コーナー凸部23の斜辺に沿うよ
うに形成されている。第3補強リブ37の両端は後辺の
第2縁辺リブ32の左側中間位置と、左辺の第3縁辺リ
ブ33のケーブル引出口17に対向する位置とにそれぞ
れ連結された状態になっている。すなわち、第3補強リ
ブ37は第2縁辺リブ32と第3縁辺リブ33との間に
斜めに架橋された状態になっている。
【0026】フロアパネル本体10の後側右部には第4
補強リブ38が、第4コーナー凸部24の斜辺に沿うよ
うに形成されている。第4補強リブ38の両端は後辺の
第2縁辺リブ32の右側中間位置と、右辺の第4縁辺リ
ブ34のケーブル引出口17に対向する位置とにそれぞ
れ連結された状態になっている。すなわち、第4補強リ
ブ38は第2縁辺リブ32と第4縁辺リブ34との間に
斜めに架橋された状態になっている。
【0027】フロアパネル本体10における前側縁辺凸
部25の内側には第1サブ補強リブ39が、前側縁辺凸
部25に沿うように配されて形成されている。この第1
サブ補強リブ39は左右の第1補強リブ35と第2補強
リブ36とに連結されて、架橋された状態になってい
る。
【0028】フロアパネル本体10における後側縁辺凸
部26の内側には第2サブ補強リブ40が、後側縁辺凸
部26に沿うように配されて形成されている。この第2
サブ補強リブ40は左右の第3補強リブ37と第4補強
リブ38とに連結されて、架橋された状態になってい
る。
【0029】フロアパネル本体10の中央部の左側位置
には第3サブ補強リブ41が左側縁辺凸部27と中央凸
部29とに挟まれて形成されており、この第3サブ補強
リブ41は第1サブ補強リブ39と第2サブ補強リブ4
0とに連結されて架橋された状態になっている。
【0030】フロアパネル本体10の中央部の右側位置
には第4サブ補強リブ42が右側縁辺凸部28と中央凸
部29とに挟まれて形成されており、この第4サブ補強
リブ42は第1サブ補強リブ39と第2サブ補強リブ4
0とに連結されて架橋された状態になっている。
【0031】本実施例においては、フロアパネル本体1
0における下板12の各凹部によって上板11の下側に
形成された空間には、発泡性のセメントやモルタル等の
補強材20が充填されている。したがって、各リブ31
〜42は上板11と下板12とによって取り囲むパイプ
形態部と、このパイプの胴壁によって形成された中空部
に充填されている補強材20の中実部とによって高強度
に構築されていることになる。
【0032】また、上板11と下板12が用いられてフ
ロアパネル本体10が製造されるに際しては、上板11
と下板12と縁辺部が全周にわたってかしめ加工され
るとともに、溶接される。さらに、上板11と下板12
との接触面がスポット溶接等によって互いに接合される
とともに、補強材充填口(図示せず)からセメントやモ
ルタル等の補強材20が中空部内に注入される。そし
て、フロアパネル1はこの補強材20によって強度が保
たれるとともに、床面16に敷設された状態において人
間が歩いた時や荷重運搬者が走行した時に振動が発生す
るのを防止されるようになっている。
【0033】次に、前記構成に係るフロアパネルの使用
方法について説明する。
【0034】フロアパネル1が床面上に敷設されるに際
しては、4箇所の各雌ねじ金具14内に各支持脚15の
雄ねじ部がそれぞれ螺入される。各支持脚15の螺入の
長さが適当に調整された状態で、フロアパネル1が支持
脚15を下に向けられて床面16上に載置される。フロ
アパネル1にがたつきがある場合には各支持脚15の高
さが適宜微調整される。
【0035】複数枚のフロアパネル1が床面16上に載
置された後、4枚のフロアパネル1は互いに4隅が突き
合わされる。4枚のフロアパネル1の対向する各連結具
装着部13によって形成された円形穴に連結具(図示せ
ず)が装着され、4枚のフロアパネル1相互が連結され
る。この連結により、複数枚のフロアパネル1は安定し
た状態で、床面16上に敷設された状態になる。
【0036】そして、電話機やコンピュータ等の電気機
器に電気ケーブルや電話ケーブル等が接続されるに際し
ては、床面16上に配線されたケーブル類(図示せず)
がケーブル引出口17からフロアパネル1上に引き出
されて電気機器や電話機等に接続される。
【0037】以上のようにして、複数枚のフロアパネル
1が床面16上に敷設された後、各フロアパネル1の上
には机や電気機器等が設置される。このとき、フロアパ
ネル1には比較的大きな荷重が集中的に、しかも、場所
を予め特定されずに任意的に作用する場合がある。した
がって、各フロアパネル1は二重床の全体にわたって堅
牢に設計する必要がある。
【0038】ところで、左辺および右辺にケーブル引出
口がそれぞれ開設されているフロアパネルの中央部に集
中荷重が作用したと仮定すると、フロアパネルにリブが
全体にわたって均一に形成されている従来例の場合、左
右のケーブル引出口相互間を結ぶ線において腰折れする
ように局所的に歪む(変形する)傾向になる。
【0039】すなわち、図3(a)に示されているよう
に、フロアパネルにリブが全体にわたって均一に形成さ
れている従来例の場合には、フロアパネルの中央部に作
用した集中荷重による歪等高線は、真円形にならずに、
左右のケーブル引出口相互間を結ぶ線に沿う方向に延び
る双曲線状になるとともに、密になる傾向になる。
【0040】なお、図3において、各歪等高線に付され
た数字は、フロアパネルの各部が沈み込んだ歪変形の度
合いを示すものであり、例えば、4:3:2:1、を示
している。そして、「4」が最も歪んだ箇所を示してい
る。
【0041】しかし、本実施例においては、左側のケー
ブル引出口17が形成された第3縁辺リブ33と第1
辺リブ31および第2縁辺リブ32との間には、第1補
強リブ35および第3補強リブ37がそれぞれ架橋さ
れ、右側のケーブル引出口17が形成された第4縁辺リ
ブ34と第1縁辺リブ31および第2縁辺リブ32との
間には、第2補強リブ36および第4補強リブ38がそ
れぞれ架橋されているため、図3(b)に示されている
ように、フロアパネル1の中央部に作用した集中荷重に
よる歪等高線は、全体にわたって略真円形になるととも
に、粗になる。
【0042】図3(b)から明らかな通り、本実施例に
係るフロアパネル1においては、荷重の負荷に伴って発
生する歪分布は、全体にわたって均一化された状態にな
る。このように荷重による歪分布が均一化される理由は
次の通りである。
【0043】今、フロアパネル1の中央部に集中荷重が
作用したと仮定すると、このフロアパネル1の強度は左
右のケーブル引出口17、17付近が最も弱いため、左
右のケーブル引出口17と17とを結ぶ線に沿う腰折れ
状態に変形しようとする。しかし、本実施例において
は、この左右のケーブル引出口17、17には各補強リ
ブ35、37および36、38がそれぞれ連結されてい
るため、左右のケーブル引出口17、17付近が沈み込
もうとする状態はこれら補強リブ35、37および3
6、38によって引っ張られるように支えられる状態に
なる。したがって、フロアパネル1が左右のケーブル引
出口17と17とを結ぶ線に沿うような腰折れ状態に変
形するのは防止されることになり、フロアパネル1の歪
分布は全体にわたって均一な状態になる。
【0044】さらに、本実施例においては、第1〜第4
補強リブ35〜38が第1〜第4サブ補強リブ39〜4
2によって支えられた状態になっていることにより、第
1〜第4補強リブ35〜38が左右のケーブル引出口1
7、17と一緒に沈み込もうとするのを防止されるた
め、フロアパネル1が左右のケーブル引出口17と17
とを結ぶ線に沿うような腰折れ状態に変形するのはより
一層確実に防止されることになり、フロアパネル1の歪
分布は全体にわたってより一層均一な状態になる。
【0045】そして、本実施例に係るフロアパネル1に
おいて、歪分布が全体にわたって均一になるのは、フロ
アパネル1の中央部に集中荷重が作用した場合に限ら
ず、一方に片寄って荷重が作用した場合にも同様であ
る。
【0046】なお、本考案は前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々
変更可能であることはいうまでもない。
【0047】例えば、各リブ31〜42は上板11と下
板12との中空部内に補強材20を充填して構成するに
限らず、上板11と下板12とのパイプ形態部の胴壁の
みでも充分な強度を得ることができるため、上板11と
下板12との中空部内に補強材20を充填せずに、上板
11と下板12とによるパイプ形態部の胴壁のみによっ
て、各リブ31〜42を構成してもよい。
【0048】また、第1〜第4サブ補助リブ39、4
0、41および42は条件に対応して適宜、省略または
低減することができる。
【0049】
【考案の効果】以上説明したように、本考案によれば、
第1〜第4縁辺リブのうちケーブル引出口がそれぞれ配
された第3縁辺リブおよび第4縁辺リブとこの両リブに
それぞれ交差する第2縁辺リブおよび第2縁辺リブとの
間に、4条の第1〜第4補強リブが架橋されているた
め、このフロアパネルに荷重が作用した際、ケーブル引
出口が開設された第3縁辺リブおよび第4縁辺リブが補
強リブによって引張応力を支持する状態になる。したが
って、フロアパネルにおける両ケーブル引出口同士を結
ぶ線が折れるように局所的に大きく歪む傾向を防止し、
荷重による歪をフロアパネル全体にわたって均一化させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるフロアパネルを示す図
であり、(a)は底面図、(b)はb−b線に沿う正面
断面図である。
【図2】(a)はそのフロアパネルの一部省略平面図で
あり、(b)はそれが床面に載置された状態を示す要部
断面図である。
【図3】その作用を説明するための歪分布図であり、
(a)は従来例のフロアパネルの場合を示す図、(b)
は本考案の一実施例であるフロアパネルの場合を示す図
である。
【符号の説明】1…フロアパネル、 10…フロアパネル本体、11…上
板、12…下板、13…連結具装着部、14…雌ねじ金
具、15…支持脚、16…床面、17…ケーブル引出
口、18…切欠部、19…屈曲部、20…補強材、21
…第1コーナー凸部、22…第2コーナー凸部、23…
第3コーナー凸部、24…第4コーナー凸部、25…前
側縁辺凸部(第1縁辺凸部)、26…後側縁辺凸部(第
2縁辺凸部)、27…左側縁辺凸部(第3縁辺凸部)、
28…右側縁辺凸部(第4縁辺凸部)、29…中央凸
部、31…第1縁辺リブ、32…第2縁辺リブ、33…
第3縁辺リブ、34…第4縁辺リブ、35…第1補強リ
ブ、36…第2補強リブ、37…第3補強リブ、38…
第4補強リブ、39…第1サブ補強リブ、40…第2サ
ブ補強リブ、41…第3サブ補強リブ、42…第4サブ
補強リブ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−91353(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04F 15/024 601

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四角形の平板形状に形成された上板(1
    1)と、複数の凹凸を有する四角形の板形状に形成され
    た下板(12)とが互いに接合されて四角形のパネル形
    状の本体(10)が形成されており、この本体(10)
    の四辺のうち一方の対辺のそれぞれには一対のケーブル
    引出口(17)、(17)が形成され、また、この本体
    (10)には前記下板(12)の凹凸群によってリブが
    形成されているフロアパネルにおいて、 前記本体(10)の四辺には第1縁辺リブ(31)と第
    2縁辺リブ(32)と第3縁辺リブ(33)と第4縁辺
    リブ(34)とが各縁辺に沿ってそれぞれ配設されてお
    り、 前記ケーブル引出口(17)の一方が配された前記第3
    縁辺リブ(33)と、この第3縁辺リブ(33)の両端
    部においてそれぞれ交差する前記第1縁辺リブ(31)
    および前記第2縁辺リブ(32)との間には、このケー
    ブル引出口(17)に対向する位置と前記第1縁辺リブ
    (31)の中間位置とを連絡する第1補強リブ(35)
    およびこのケーブル引出口(17)に対向する位置と前
    記第2縁辺リブ(32)の中間位置とを連絡する第
    強リブ(3)がそれぞれ架設されており、 前記ケーブル引出口(17)の他方が配された前記第4
    縁辺リブ(34)と、この第4縁辺リブ(34)の両端
    部においてそれぞれ交差する前記第1縁辺リブ(31)
    および前記第2縁辺リブ(32)との間には、このケー
    ブル引出口(17)に対向する位置と前記第1縁辺リブ
    (31)の中間位置とを連絡する第補強リブ(3
    およびこのケーブル引出口(17)に対向する位置と前
    記第2縁辺リブ(32)の中間位置とを連絡する第4補
    強リブ(38)がそれぞれ架設されていることを特徴と
    するフロアパネル。
  2. 【請求項2】 前記第1補強リブ(35)と前記第2補
    強リブ(36)との間には、前記両引出口(17)、
    (17)を結ぶ線分と平行に延在して前記第1補強リブ
    (35)の中間位置と前記第2補強リブ(36)の中間
    位置とを連結する第1サブ補強リブ(39)が架設され
    ており、 前記第3補強リブ(37)と前記第4補強リブ(38)
    との間には、前記両引出口(17)、(17)と平行に
    延在して前記第3補強リブ(37)の中間位置と前記第
    4補強リブ(38)の中間位置とを連結する第2サブ補
    強リブ(40)が架設されている ことを特徴とする請求
    項1に記載のフロアパネル。
  3. 【請求項3】 前記第1サブ補強リブ(39)と前記第
    2サブ補強リブ(40)との間には、前記両引出口(1
    7)、(17)を結ぶ線分と直交して前記第1サブ補強
    リブ(39)の中間位置と前記第2サブ補強リブ(4
    0)の中間位置とを連結する別のサブ補強リブ(41、
    42)が一条以上架設されていることを特徴とする請求
    項2に記載のフロアパネル。
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