JP2597197B2 - 自動車に使用されるパワー・ステアリング・システム - Google Patents

自動車に使用されるパワー・ステアリング・システム

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JP2597197B2
JP2597197B2 JP1272384A JP27238489A JP2597197B2 JP 2597197 B2 JP2597197 B2 JP 2597197B2 JP 1272384 A JP1272384 A JP 1272384A JP 27238489 A JP27238489 A JP 27238489A JP 2597197 B2 JP2597197 B2 JP 2597197B2
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弘武 中山
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日野自動車工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の関係する分野 この発明は、前輪に後輪を逆位相で比例操舵可能に
し、また、その前輪のみを操舵可能にするところの自動
車に使用されるパワー・ステアリング・システムに関す
る。
背景技術 近年、自動車では、走行速度に応じて前輪に後輪を同
位相および逆位相に操舵し、また、その前輪のみを操舵
して走行性能の向上を図る傾向にある。
この種の操舵には、多種のスイッチ操作で前後輪操舵
と前輪のみの操舵とに切り換えられるパワー・ステアリ
ング・システムが用いられるので、そのスイッチ操作が
複雑で運転操作が厄介であった。
また、そのシステムでは、後輪のための制御油圧回路
に油圧失陥が生じると、その後輪の舵角が制御できなく
なって操舵安定性が損われた。
発明の課題 この発明の課題は、装置を簡略化可能にし、また、前
輪に後輪を逆位相で比例操舵可能にし、そして、その前
輪のみを操舵可能にして走行性能を向上させ、さらに、
多種のスイッチ操作を省いて運転上の操作性を向上さ
せ、さらには、その後輪のための制御油圧回路に失陥が
生じる際にも操縦安定性を確保可能にするところの自動
車に使用されるパワー・ステアリング・システムの提供
にある。
課題に相応する発明の概要・請求する発明の内容 上述の課題に関連して、この発明の自動車に使用され
るパワー・ステアリング・システムは、一対のシリンダ
室を有するフロント・ブースタ、およびそのフロント・
ブースタに給排される圧油を方向制御するフロント・コ
ントロール・バルブを備えて前輪を操舵するフロント・
パワー・ステアリングと、一対のシリンダ室を有するリ
ア・ブースタ、およびそのリア・ブースタに給排される
圧油を方向制御するリア・コントロール・バルブを備え
て後輪を操舵するリア・パワー・ステアリングウと、一
対のセンシング室を有してそのリア・コントロール・バ
ルブを操作するセンシング・シリンダと、そのセンシン
グ・シリンダの一対のセンシング室をそのフロント・コ
ントロール・バルブのシリンダ・ポート側に連結する一
対の油圧配管と、その一対の油圧配管の途中を互いに接
続させる箇所に配置されるモード・チェンジ・ソレノイ
ド・バルブと、流体圧配管でシリンダ室を流体圧源に接
続し、そして、リターン・スプリングに押されるピスト
ンに伴って押し出されるピストン・ロッドで一対の後輪
のナックル・アームを直進状態に押してその後輪をステ
ア・ロック可能にし、また、その流体圧源からそのシリ
ンダ室に供給される流体圧でステア・ロックを解除する
一対のリア・ステア・ロック・シリンダと、その流体圧
配管に配置されるリア・ステア・ロック・ソレノイド・
バルブと、車速センサ、トランスミッション・センサ、
フロント直進センサ、およびリア直進センサの信号を入
力して判断し、そして、操作スイッチが前後論操舵に入
れられてトランスミッションおよびステアリング・ホイ
ールがニュートラル位置に操作されると、そのリア・ス
テア・ロック・ソレノイド・バルブに電流を流し、そし
て、ロック完了・解除センサの信号に基づいてそのモー
ド・チェンジ・ソレノイド・バルブに流れている電流を
切り、また、その操作スイッチが前輪操舵に入れられて
そのステアリング・ホイールがニュートラル位置に操作
されると、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バ
ルブに流れている電流を切り、そして、そのロック完了
・解除センサの信号に基づいてそのモード・チェンジ・
ソレノイド・バルブに電流を流すコントローラとを含
み、そして、そのコントローラが、それらセンサから入
力される信号およびその操作スイッチの操作に基づいて
判断し、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バル
ブには、電流を流し、そして、そのモード・チェンジ・
ソレノイド・バルブには、電流を切って前輪操舵から前
後輪操舵に切り換え、その前後輪操舵に切り換え後で
は、誤操作を回避させ、そして、この場合、その後輪の
舵角がその前輪のそれに逆位相で比例制御され、また、
そのモード・チェンジ・ソレノイド・バルブには、電流
を流し、そして、そのリア・ステア・ロック・ソレノイ
ド・バルブには、電流を切って前後輪操舵から前輪操舵
に切り換える。
また、この発明の自動車に使用されるパワー・ステア
リング・システムは、上述の構成において一対のセンタ
リング・スプリングが、そのセンシング・シリンダの一
対のセンシング室に配置され、そのセンタリング・スプ
リングの復元力でハンドル戻りを改善し、そして、その
リア・コントロール・バルブを中立位置に強制的に戻し
てその後輪を直進状態に維持させ、さらに、その後輪の
ための制御油圧回路に失陥が生じると、そのフロント・
パワー・ステアリングの圧油がそのセンシング・シリン
ダに導かれなくなるので、そのセンタリング・スプリン
グの復元力でそのリア・コントロール・バルブを中立位
置に強制的に戻してその後輪を直進状態に維持させ、そ
して、その前輪のみを操舵可能にする。
具体例の説明 以下、この発明の自動車に使用されるパワー・ステア
リング・システムの特定された具体例について、図面を
参照して説明する。
図は、トラック100に適用されたこの発明の自動車に
使用されるパワー・ステアリング・システムの具体例10
を示している。
そのパワー・ステアリング・システム10は、一対のシ
リンダ室46,47を有するフロント・ブースタ30、および
そのフロント・ブースタ30に給排される圧油を方向制御
するフロント・コントロール・バルブ31を備えて一対の
前輪103,104を操舵するフロント・パワー・ステアリン
グ11と、一対のシリンダ室64,65を有するリア・ブース
タ53、およびそのリア・ブースタ53に給排される圧油を
方向制御するリア・コントロール・バルブ54を備えて一
対の後輪115,116を操舵するリア・パワー・ステアリン
グ12と、一対のセンシング室72,73およびそのセンシン
グ室72,73に配置された一対のセンタリング・スプリン
グ74,75を有してそのリア・コントロール・バルブ54を
操作するセンシング・シリンダ13と、そのセンシング・
シリンダ13の一対のセンシング室72,73をそのフロント
・コントロール・バルブ31のシリンダ・ポート側に連結
させた一対の油圧配管14,15の、その一対の油圧配管14,
15の途中を互いに接続させた箇所78に配置されたモード
・チェンジ・ソレノイド・バルブ16と、流体圧配管89で
シリンダ室84,85を流体圧源88に接続し、そして、リタ
ーン・スプリング86,86に押されるピストン82,82に伴っ
て押し出されるピストン・ロッド83,83で一対の後輪11
5,116のナックル・アーム121,122を直進状態に押してそ
の後輪115,116をステア・ロック可能にし、また、その
流体圧源88からそのシリンダ室84,84に供給される流体
圧でステア・ロックを解除する一対のリア・ステア・ロ
ック・シリンダ17,18と、その流体圧配管89に配置され
るリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19と、車
速センサ22、トランスミッション・センサ23、フロント
直進センサ24、およびリア直進センサ25の信号を入力し
て判断し、そして、操作スチッチ21が前後輪操舵に入れ
られてトランスミッションおよびステアリング・ホイー
ル34がニュートラル位置に操作されると、そのリア・ス
テア・ロック・ソレノイド・バルブ19に電流を流し、そ
して、ロック完了・解除センサ26の信号に基づいてその
モード・チェンジ・ソレノイド・バルブ16に流れている
電流を切り、また、その操作スイッチ21が前輪操舵に入
れられてそのステアリング・ホイール34がニュートラル
位置に操作されると、そのリア・ステア・ロック・ソレ
ノイド・バルブ19に流れている電流を切り、そして、そ
のロック完了・解除センサ26の信号に基づいてそのモー
ド・チェンジ・ソレノイド・バルブ16に電流を流すコン
トローラ20とを含んで構成され、そして、そのコントロ
ーラ20が、それらセンサ22,23,24,25、および26から入
力される信号およびその操作スイッチ21の操作に基づい
て判断し、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バ
ルブ19には、電流を流し、そして、そのモード・チェン
ジ・ソレノイド・バルブ16には、電流を切って前輪操舵
から前後輪操舵に切り換え、そして、その前後輪操舵に
切り換え後においては、誤操作を回避させ、また、その
モード・チェンジ・ソレノイド・バルブ16には、電流を
流し、そして、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド
・バルブ19には、電流を切って前後輪操舵から前輪操舵
に切り換え、さらに、油圧配管14,15およびモード・チ
ェンジ・ソレノイド・バルブ16で構成されるその後輪11
5,116のための制御油圧回路に失陥が生じる際には、そ
のセンタリング・スプリング74,75の復元力でそのリア
・コントロール・バルブ54をニュートラル位置に強制的
に戻してその後輪115,116を直進状態に維持させ、その
前輪103,104のみの操舵を行なう。
そのフロント・パワー・ステアリング11は、そのフロ
ント・ブースタ30、そのフロント・コントロール・バル
ル31、オイル・ポンプ32、オイル・リザーバ33、ステア
リング・ホイール34、ステアリング・シャフト35、ステ
アリング・ギア・ボックス36、セクタ・シャフト37、ピ
ットマン・アーム38、ドラック・リンク39、および、ナ
ックル・アーム40を含んで組み立てられ、そして、その
フロント・ブースタ30、フロント・コントロール・バル
ブ31、オイル・ポンプ32、およびオイル・リザーバ33が
フロント供給側油圧配管41およびフロント戻り側油圧配
管42で油圧回路に接続されてある。
また、このフロント・パワー・ステアリング11は、そ
の前輪103,104が、そのトラック100では、シャシ・フレ
ーム(図示せず)の前方に配置された前車輪(図示せ
ず)の両端にナックル105,106およびキング・ピン107,1
08を介して揺動可能に連結された前輪軸101、102に回転
可能に支持されたので、そのナックル・アーム40をその
タイ・ロッド・アーム110に連結させてその前輪103,104
を操舵可能にしている。勿論、その前輪軸101,102は、
通常のように、タイ・ロッド109および一対のタイ・ロ
ッド・アーム110,111で互いに連結されてある。
そのフロント・ブースタ30は、シリンダ・ボディ43に
そのフロント・コントロール・バルブ31を組み込み、そ
して、マニュアル・ステアリング機能を備えた通常のイ
ンテグラル型に製作されたもので、シリンダ・ボア44を
備えたそのシリンダ・ボディ43と、そのシリンダ・ボア
44内に往復摺動可能に嵌め合わせられ、そのシリンダ・
ボア44内にその一対のシリンダ室46,47を区画するピス
トン45とより組み立てられ、そのピストン45の力および
動きをそのピットマン・アーム38に伝達するそのセクタ
・シャフト37をそのピストン45に噛み合わせている。
また、このフロント・ブースタ30は、その一対のシリ
ンダ室46,47に対応してそのシリンダ・ボア44に開口さ
れた一対のオイル・ポート(図示せず)、およびその一
対のオイル・ポートをそのフロント・コントロール・バ
ルブ31の一対のシリンダ・ポート51,52に連絡させる一
対の連通路(図示せず)をそのシリンダ・ボディ43に備
えている。勿論、その一対の連通路は、そのシリンダ・
ボディ43に形成され、そのフロント・コントロール・バ
ルブ31によって、そのフロント供給側およびフロント戻
り側油圧配管41,42に切り換え接続され、そして、その
フロント・ブースタ30、フロント・コントロール・バル
ブ31、オイル・ポンプ32、および、オイル・リザーバ33
を油圧回路に接続するところのそのフロント供給側およ
びフロント戻り側油圧配管41,42の一部分をなしてい
る。
そのように、通常のインテグラル型に製作されたその
フロント・ブースタ30は、その前車軸の両端にナックル
105,106およびキング・ピン107,108を介して揺動可能に
連結されてその前輪103,104を回転可能に支持したその
前輪軸101,102にそのピットマン・アーム38、ドラック
・リンク39、および、ナックル・アーム40を介して連結
された。
そのフロント・コントロール・バルブ31は、内部にバ
ルブ・ボア(図示せず)を備えてそのフロント・ブース
タ30のシリンダ・ボディ43に組み込まれたバルブ・ハウ
ジング48と、そのバルブ・ボア内に嵌め込まれたロータ
リ・バルブ(図示せず)と、そのロータリ・バルブの内
側に嵌め合わせられたコントロール・バルブ・シャフト
(図示せず)と、そのコントロール・バルブ・シャフト
の内側に配置されて一端をそのコントロール・バルブ・
シャフトの根元にピン(図示せず)で廻り止め結合され
たトーション・バー(図示せず)とを含んで通常のロー
タリ・バルブ型に製作され、そして、そのトーション・
バーの他端およびロータリ・バルブが、そのピストン4
くのボール・ナット(図示せず)に結合されたウォーム
(図示せず)にピン(図示せず)でそれぞれ廻り止め結
合され、そのフロント・ブースタ30に組み付けられた。
また、このフロント・コントンロール・バルブ31は、
そのバルブ・ハウジング48にポンプ・ポート49、タンク
・ポート50、および、そのシリンダ・ポート51,52を形
成し、そのポンプ・ポート49をそのオイル・ポンプ32の
吐出し口にそのフロント供給側油圧配管41で、そのタン
ク・ポート50をそのオイル・リザーバ33にそのフロント
戻り側油圧配管42でそれぞれ接続し、そして、そのシリ
ンダ・ポート51,52をそのフロント・ブースタ30の一対
のオイル・ポートのその一対の連通路で接続させてあ
る。
そして、このフロント・コントロール・バルブ31は、
そのコントロール・バルブ・シャフトがそのステアリン
グ・シャフト35に連結されてあるので、そのコントロー
ル・バルブ・シャフトが、そのステアリング・シャフト
35を介してそのステアリング・ホイール34で操作される
と、そのフロント・ブースタ30に給排される圧油を方向
制御する。すなわち、このフロント・コントロール・バ
ルブ31は、そのコントロール・バルブ・シャフトが、そ
のステアリング・ホイール34でそのロータリ・バルブ内
に回転されると、それに伴って、そのオイル・ポンプ32
から吐き出された圧油をそのフロント・ブースタ30の一
対のシリンダ室46,47に選択的に供給し、同時に、その
フロント・ブースタ30の一対のシリンダ室46,47の圧油
をそのオイル・リザーバ33に選択的に戻す。
そのオイル・ポンプ32は、そのトラック100に搭載さ
れたディーゼル・エンジン(図示せず)で駆動され、そ
のフロント・ブースタ30を駆動する圧油を発生する。勿
論、このオイル・ポンプ32は、既存のパワー・ステアリ
ングに使用される油圧ポンプと同様な構造に製作された
もので、そのフロント・コントロール・バルブ31のポン
プ・ポート49にそのオイル・リザーバ33を接続するとこ
ろをそのフロント供給側油圧配管41に配置され、そのオ
イル・リザーバ33内の油を吸い上げ、加圧した圧油が吐
き出されるようにしている。
そのリア・パワー・ステアリング12は、そのリア・ブ
ーシタ53、そのリア・コントロール・バルブ54、オイル
・ポンプ55、および、オイル・リザーバ56を含んで組み
立てられ、そして、それらが、そのリア供給側油圧配管
58およびリア戻り側油圧配管59で油圧回路に接続されて
ある。
このリア・パワー・ステアリング12は、その後輪115,
116かそのトラック100では、そのシャシの後方に配置さ
れた後車軸112の両端にナックル117,118およびキング・
ピン119,120を介して揺動可能に連結された後輪軸113,1
14に回転可能に支持され、そして、その後輪軸113,114
がタイ・ロッド(図示せず)および一対のタイ・ロッド
・アーム(図示せず)で互いに連結されてあるので、そ
のリア・ブースタ53のシリンダ・ボディ60をステアリン
グ・アーム57にピボット連結させ、また、そのリア・ブ
ースタ53のピストン・ロッド63をディファレンシャル・
キャリア123のブラケット125にピボット連結させてその
後輪115,116を操舵可能にしている。
そのリア・ブースタ53は、そのリア・コントロール・
バルブ54のバルブ・ボディ66を組み込み、そのリア・コ
ントンロール・バルブ54の3個のシリンダ・ポート(図
示せず)に切り換え接続される一対のオイル・ポート
(図示せず)を連通させたシリンダ・ボア61を備えたシ
リンダ・ボディ60とそのシリンダ・ボア61内に往復摺動
可能に嵌め合わせられ、そのオイル・ポートに対応して
接続された一対のシリンダ室64,65をそのシリンダ・ボ
ア61内に区画するピストン62と、そのピストン62に一端
を固定し、そのシリンダ・ボディ60のロッド・カバーに
おいて他端側を出し入れ可能に伸長させているピストン
・ロッド63とより組み立てられ、そのシリンダ・ボディ
60のヘッド・カバーをそのステアリング・アーム57に、
そのピストン・ロッド63の他端をそのディファレンシャ
ル・キャリア123のブラケット125にそれぞれピボット連
結させてある。
そのように構成され、そして、そのステアリング・ア
ーム57とそのブラケット125との間にピボット連結され
たそのリア・ブースタ53では、そのピストン62の動き
が、そのシリンダ・ボディ60およびピストン・ロッド63
の動きになって、そのステアリング・アーム57を経てそ
の後輪115,116に伝達され、そのようにして、そのリア
・ブースタ53は、その後輪115,116を操舵する。
そのリア・コントロール・バルブ54は、スプール・バ
ルブに製作されて、そのリア・ブースタ53のシリンダ・
ボディ60に組み付けられ、そのセンシング・シリンダ13
でバルブ切換え操作され、そのオイル・ポンプ55から吐
き出された圧油を方向制御し、その圧油をそのリア・ブ
ースタ53に供給し、そして同時的に、そのリア・ブース
タ53からそのオイル・リザーバ56に圧油を戻す。
このリア・コントロール・バルブ54は、そのリア・ブ
ースタ53のシリンダ・ボディ60に組み付けられたバルブ
・ボディ66と、そのバルブ・ボディ66のスプール・ボア
(図示せず)に往復摺動可能に配置されたスプール(図
示せず)とを含み、そのスプールが、そのスプール・ボ
ア内に往復摺動されて、そのバルブ・ボディ66に形成さ
れたポンプ・ポート(図示せず)およびタンク・ポート
(図示せず)が、同様にそのバルブ・ボディ66に形成さ
れた3個のシリンダ・ポート(図示せず)に切り換え接
続され、そのリア・ブースタ53の一対のシリンダ室64,6
5に流れる圧油を切り換え、その切換え動作に伴って、
そのシリンダ室64,65からそのオイル・リザーバ56に戻
される圧油を方向制御する。
そのスプールは、そのバルブ・ボディ66の穴(図示せ
ず)に通されて、そのスプール・ボア内に伸長されたシ
フト・ピン(シフタ)67の一端を連結させてある。勿
論、そのシフト・ピン67は、そのバルブ・ボディ66の外
側において、他端をそのセンシング・シリンダ13のピス
トン・ロッド71に連結させてあるので、そのスプール
は、そのセンシング・シリンダ13でそのスプール・ボア
内に往復摺動される。
そのオイル・ポンプ55は、通常のパワー・ステアリン
グに使用される油圧ポンプと同様に製作され、そのリア
供給側油圧配管58に配置されてある。
また、このオイル・ポンプ55は、そのトラック100に
搭載されたそのディーゼル・エンジンで駆動され、そし
て、そのオイル・リザーバ56から油を吸い上げ、加圧
し、そのディーゼル・エンジンの回転数がほぼ比例した
圧油の吐出し量が得られるようにしている。
そのセンシング・シリンダ13は、内部にシリンダ・ボ
ア69を備えたシリンダ・ボディ68と、そのシリンダ・ボ
ア69内に往復摺動可能に嵌め込まれ、そして、そのシリ
ンダ・ボア69内にその一対のセンシング室72,73を区画
するピストン70と、そのシリンダ・ボディ68のロッド・
カバーにおいて、先端側を出し入れ可能に伸長されてそ
のピストン70に固定されたピストン・ロッド71と、その
センシング室72,73に配置された一対のセンタリング・
スプリング74,75とを含んで組み立てられ、そのシリン
ダ・ボディ68のヘッド・カバーを車軸管124のブラケッ
ト126にピボット連結させ、また、そのピストン・ロッ
ド71の先端をそのシフト・ピン67に連結させてある。
そのシリンダ・ボディ68は、その一対のセンシング室
72,73に対応されてそのシリンダ・ボア69に開口された
一対のオイル・ポート76,77を備え、そのフロント・コ
ントロール・バルブ31のシリンダ・ポート51,52側に接
続されたところのその一対の連通路にその一対のオイル
・ポート76,77をその一対の油圧配管14,15で対応させて
接続させてある。
このセンシング・シリンダ13は、そのように、その一
対のセンシング室72,73が、その一対の油圧配管14,15で
そのフロント・コントロール・バルブ31のシリンダ・ポ
ート51,52側に連絡され、そして、圧油が、そのフロン
ト・コントロール・バルブ31で方向制御されてそのセン
シング室72,73の一方に導かれ、同時に、そのセンシン
グ室72,73の他方からそのフロント・ブースタ30のシリ
ンダ室46,47の一方に導かれるか、若しくは、その圧油
が、そのフロント・コントロール・バルブ31で方向制御
されてそのフロント・ブースタ30のシリンダ室46,47の
他方に導かれ、同時に、そのフロント・ブースタ30のシ
リンダ室46,47の一方からそのセンシング室72,73の他方
に、そして、そのセンシング室72,73の一方からそのオ
イル・リザーバ33にそれぞれ導かれるので、そのフロン
ト・ブースタ30に対して逆位相で比例動作される。
また、このセンシング・シリンダ13は、そのセンタリ
ング・スプリング74,75がそのセンシング室72,73に配置
されてあるので、その前輪103,104および後輪115,116が
操舵される際には、そのセンタリング・スプリング74,7
5の復元力でハンドル戻りを改善し、また、その前輪10
3,104のみが操舵される際には、そのセンタリング・ス
プリング74,75の復元力でそのリア・コントロール・バ
ルブ54をニュートラル位置に強制的に戻してその後輪11
5,116を直進状態に維持させ、さらに、その油圧配管14,
15およびモード・チェンジ・ソレノイド・バルブ16から
構成されたそのリア・パワー・ステアリング12の制御油
圧回路に油圧失陥が生じる際には、そのセンタリング・
スプリング74,75の復元力でそのリア・コントロール・
バルブ54をニュートラル位置に強制的に戻してその後輪
115,116を直進状態に維持させ、その前輪103,104のみの
操舵を行なわせる。
その一対の油圧配管14,15は、また、途中を短絡配管7
8で接続され、その短絡配管78には、そのモード・チェ
ンジ・ソレノド・バルブ16が配置されてある。
そのモード・チェンジ・ソレノイド・バルブ16は、図
示されたスプール位置Aで、一対のポートが互いに連絡
され、そして、図示されたスプール位置Bで、その一対
のポートが互いに遮断されるところの2位置2方向電磁
弁であり、ソレノイド・コイル79をそのコントローラ20
の出力回路に接続させてある。
そのリア・ステア・ロック・シリンダ17,18は、単動
ピストン型空気圧シリダが用いられ、内部にシリンダ・
ボア81を備えるシリンダ・ボディ80と、そのシリンダ・
ボア81に往復摺動可能にはめ合わせられてそのシリンダ
・ボア81に一対のシリンダ室84,85を区画するピストン8
2と、そのピストン82に一端を固定し、そして、そのシ
リンダ・ボディ80のロッド・カバーにおいて他端側を出
し入れ可能にして外側に伸長させるピストン・ロッド83
と、その一対のシリンダ室84,85の一方85に配置される
リターン・スプリング86とで組み立てられ、そのシリン
ダ・ボディ80をシャン・フレームにボルト締めすること
によってそのシャン・フレームに支持され、そして、そ
のリターン・スプリング86に押されるそのピストン82に
伴って押し出されるそのピストン・ロッド83でその後輪
115,116のそのナックル・アーム121,122を直進状態に押
してその後輪115,116をステア・ロックする。
また、そのリア・ステア・ロック・シリンダ17,18
は、その一対のシリンダ室84,85の他方84に開口される
エア・ポート87をそのシリンダ・ボディ80に備え、その
流体圧配管89でそのエア・ポート87をその流体圧源88に
接続し、そして、その流体圧源88からそのシリンダ室84
に供給される流体圧でステア・ロックを解除する。勿
論、そのリア・ステア・ロック・シリンダ17,18は単動
ピストン型空気圧シリンダであるので、その流体圧源88
はエア・タンクが、その流体圧配管89は空気圧配管がそ
れぞれ使用される。
そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19
は、タンク・ポート、シリンダ・ポート、および排気ポ
ートを備えた3方向制御弁で、その空気圧配管89に配置
され、そして、ソレノイド・コイルをそのコントローラ
20の出力回路に接続させてある。
そのコントローラ20は、操作スイッチ21、車速センサ
22、トランスミッション・センサ23、フロント直進セン
サ24、リア直進センサ25、および、ロック完了・解除セ
ンサ26に入力側を、そのモード・チェンジ・ソレノイド
・バルブ16およびリア・ステア・ロック・ソレノイド・
バルブ19に出力側をそれぞれ電気的に接続させ、それら
センサ22,23,24,25、および、26から入力される信号お
よびの操作スイッチ21の操作に基づいて判断し、そのモ
ード・チェンジ・ソレノイド・バブル16およびリア・ス
テア・ロック・ソレノイド・バルブ19に流れる電流を制
御し、このパワー・ステアリング・システム10を前輪操
舵から前後輪操舵に切り換え、そして、その前後輪操舵
に切り換わった後では、誤操作を回避させ、また、この
パワー・ステアリング・システム10を前後輪操舵から前
輪操舵に切り換えるところに機能している。
このコントローラ20は、また、前輪操舵の表示ランプ
27、前後輪操舵の表示ランプ28、および、誤操作の警報
ブザー29を出力側に接続させ、そして、主として、入力
および出力回路、記憶回路、演算回路、制御回路、およ
び電源回路より構成され、その電源回路が、そのトラッ
ク100のバッテリ(図示せず)を共用している。
その操作スイッチ21は、このパワー・ステアリング・
システム10を前輪操舵と前後輪操舵とに切り換えるもの
で、ドライバが操作できるように、ドライバ・シートに
近いパネルに配置され、そして、そのコントローラ20の
入力回路に接続されている。
その車速センサ22は、そのトラック100の走行速度を
検出するもので、そのトラック100に搭載されたトラン
スミッション(図示せず)の出力軸に配置され、そし
て、そのコントローラ20の入力回路に接続されている。
そのトランスミッション・センサ23は、そのトランス
ミッションのシフト・ポジションを検出するもので、ス
イッチが用いられ、そして、そのトランスミッションの
第1速−後退速段に配置されてそのコントロール20の入
力回路に接続された。
そのフロント直進センサ24は、そのフロント・パワー
・ステアリング11がニュートラル位置にあるか否かを検
出するもので、そのフロント・パワー・ステアリング11
のセクタ・シャフト37に関連してそのフロント・ブース
タ30から後方に所定の間隔を置いてそのシャシ・フレー
ム側に配置され、そして、リンク・レバー90と、舵角取
出しレバー91と、リンク・ロッド92とによってそのセク
タ・シャフト37に機械的に連結され、また、そのコント
ローラ20の入力回路に電気的に接続されている。勿論、
そのリンク・レバー90は、根元をそのセンサ24に取り付
け、その舵角取出しレバー91は、根元をそのセクタ・シ
ャフト37の端面にねじ止めさせ、そそして、そのリンク
・ロッド92は、両端をそのリンク・レバー90および舵角
取出しレバー91の先端にそれぞれボール・ジョイント結
合させてある。
そのリア直進センサ25は、その後輪115,116が直進位
置にあるか否かを検出するもので、スイッチが用いら
れ、そして、そのナックル・アーム122で開閉されるよ
うに、車軸管124に取り付けられてそのコントローラ20
の入力回路に接続された。
そのロック完了・解除センサ26は、そのリア・ステア
・ロック・シリンダ17,18が、ロック状態にあるか否か
を検出するもので、ロック完了スイッチとロック解除ス
イッチとより構成され、そして、そのリア・ステア・ロ
ック・シリンダ17,18にそれぞれ配置されて、そのコン
トローラ20の入力回路に接続された。
次に、その大型トラック100が走行する際、上述のパ
ワー・ステアリング・システム10の操舵について述べ
る。
先ず、前輪操舵から前後輪操舵に切り換え、そして、
モード切換後の前後輪操舵について述べるに、その操作
スイッチ21を前後輪操舵に入れて第1速−後退速段のニ
ュートラル位置にトランスミッション・ギアを手動操作
し、そして、車速を零にしてそのステアリング・ホイー
ル34をニュートラル位置に操作する。
そのように操作されると、そのコントローラ20が、そ
の車速センサ22、トランシミッション・センサ23、およ
びフロント直進センサ24からの信号に基づいて判断し、
そして、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バル
ブ19のソレノイド・コイルに電流を流してそのリア・ス
テア・ロック・ソレノイド・バルブ19を開くと同時に、
そのランプ28を点滅させる。
そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19が
そのコントローラ20で開かれるので、圧縮空気が、その
空気圧配管89を経てそのエア・タンク88からそのリア・
ステア・ロック・シリンダ17,18に供給され、そして、
そのピストン82がそのリターン・スプリング86に抗して
摺動され、それに伴って、そのピストン・ロッド83が引
っ込められ、そして、そのナックル・アーム121,122か
ら引き離されてその後輪115,116のステア・ロックが解
除される。
また、それに伴って、そのロック解除スイッチが閉路
されるので、そのコントローラ20は、そのモード・チェ
ンジ・ソレノイド・バルブ16のソレノイド・コイル79に
流れている電流を切り、そのモード・チェンジ・ソレノ
イド・バルビ16をスプール位置Bにさせると同時に、そ
のランプ28を点灯させる。
そのように、その操作スイッチ21のみのスイッチ操作
で、このパワー・ステアリング・システム10は、その短
絡配管78がそのモード・チェンジ・ソレノイド・バルブ
16で殺され、その油圧配管14,15がその短絡配管78によ
る連絡を遮断された状態に置かれ、前輪操舵から前後輪
操舵に切り換えられる。
その後は、そのステアリング・ホイール34が操舵され
るに伴って、圧油は、そのフロント・コントロール・バ
ルブ31で方向制御され、そのフロント・ブースタ30およ
びセンシング・シリンダ13に導かれるので、このパワー
・ステアリング・システム10では、そのフロント・パワ
ー・ステアリング11でその前輪103,104が、そして、そ
のリア・パワー・ステアリング12でその後輪115,116が
それぞれ操舵され、そして、その後輪115,116の舵角が
その前輪103,104のそれに逆位相で比例制御される状態
に置かれ、そして、そのトラック100は、そのパワー・
ステアリング・システム10による前後輪操舵で走行され
る。
そのトラック100が前後輪操舵で走行される際、その
トランスミッション・ギアが第2速以上の変速段にシフ
ト・アップされ、そして、そのステアリング・ホイール
34がニュートラル位置に誤って操作されると、そのリア
直進センサ25が閉路されるが、そのトランスミッション
・センサ23が開路されるので、そのコントローラ20は、
そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19のソ
レノイド・コイルに流れている電流を切ってそのリア・
ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19を閉じると同時
に、その警報ブザー29を鳴らす。
そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19が
そのコントローラ20で閉じられるので、圧縮空気は、そ
の空気圧配管89を経てそのリア・ステア・ロック・シリ
ンダ17,18のシリンダ室84からのそのリア・ステア・ロ
ック・ソレノイド・バルブ19に流れ、そして、そのリア
・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19から大気中に
排出され、そのピストン82がそのリターン・スプリング
86で摺動され、それに伴って、そのピストン・ロッド83
がそのロッド・カバーにおいて、外側に押し出されてそ
のナックル・アーム121,122に押し付けられる。
そのピストン・ロッド83がそのナックル・アーム121,
122に押し付けられるので、そのナックル・アーム121,1
22は直進状態になり、それに伴って、そのロック完了ス
イッチが閉路される。
そのロック完了スイッチが閉路されるので、そのコン
トローラ20は、そのモード・チェンジ・ソレノイド・バ
ルブ16のソレノイド・コイル79に電流を流し、そのモー
ド・チェンジ・ソレノイド・バルブ16をスプール位置A
にさせると同時に、そのランプ27を点灯させる。
そのように、そのトラック100が前後輪操舵で走行さ
れる際に誤操作されても、そのパワー・ステアリング・
システム10は、そのコントローラ20によって前後輪操舵
から前輪操舵に自動的に切り換えられ、操縦安定性が確
保される。
次に、前後輪操舵から前輪操舵に切り換え、そして、
その前輪操舵について述べるに、その操作スイッチ21を
前輪操舵に入れてそのステアリング・ホイール34をニュ
ートラル位置に操作する。
そのステアリング・ホイール34がニュートラル位置に
操作されると、そのセンシング・シリンダ13がそのフロ
ント・コントロール・バルブ31側から導かれる圧油でニ
ュートラル位置になり、そして、それに伴って、そのリ
ア・コントロール・バルブ54で方向制御された圧油でそ
のリア・ブースタ53もニュートラル位置になるので、そ
のナックル・アーム121,122は直進状態になり、そし
て、そのリア直進センサ25がそのナックル・アーム122
で閉路される。
そのリア直進センサ25が閉路されるので、そのコント
ローラ20は、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・
バルブ19のソレノイド・コイルに流れている電流を切っ
てそのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19を
閉じると同時にそのランプ27を点滅させる。
そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブ19
が、そのコントローラ20で閉じられるので、圧縮空気
は、その空気圧配管89を経てそのリア・ステア・ロック
・シリンダ17,18のシリンダ室84からそのリア・ステア
・ロック・ソレノイド・バルブ19に流れてそのリア・ス
テア・ロック・ソレノイド・バルブ19から大気中に排出
され、そして、そのピストン82が、そのリターン・スプ
リング86で摺動され、それに伴って、そのピストン・ロ
ッド83が、そのロッド・カバーにおいて、外側に押し出
されてそのナックル・アーム121,122に押し付けられ
る。
そのピストン・ロッド83がそのナックル・アーム121,
122に押し付けられると、そのナックル・アーム121,122
は、直進状態になり、それに伴って、そのロック完了ス
イッチが、そのナックル・アーム121,122で閉路され
る。
そのロック完了スイッチが閉路されるので、そのコン
トローラ20は、そのモード・チェンジ・ソレノイド・バ
ルブ16のソレノイド・コイル79に電流を流し、そのモー
ド・チェンジ・ソレノイド・バルブ16をスプール位置A
にさせると同時に、そのランプ27を点灯させる。
そのようにして、そのトラック100は、そのパワー・
ステアリング・システム10によって、前輪操舵で走行さ
れる。
次には、何らかの原因でそのフロント・パワー・ステ
アリング11の圧油が、そのフロント・コントロール・バ
ルブ31側からそのセンシング・シリンダ13に導かれなく
なると、例えば、その油圧配管14,15およびモード・チ
ェンジ・ソレノイド・バルブ16で構成された制御油圧回
路に油圧失陥が生じると、このパワー・ステアリング・
システム10は、前輪操舵状態に置かれるので、すなわ
ち、そのセンシング・シリンダ13において、そのセンタ
リング・スプリング74,75の復元力でそのピストン70が
ニュートラル位置に強制的に戻され、それに伴って、そ
のリア・コントロール・バルブ54もまた、そのセンシン
グ・シリンダ13でニュートラル位置に強制的に戻される
ので、その後輪115,116は、直進状態に維持されて、そ
の前輪103,104のみが、そのフロント・パワー・ステア
リング11で操舵され、このような場合においても、その
トラック100は、その前輪103,104が操舵可能になって、
操縦安定性が確保される。
発明の利便・利益 先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特
定された具体例から明らかであるように、この発明の属
する技術の分野における通常の知識を有する者にとっ
て、この発明の内容は、その発明の性質(nature)およ
び本質(substance)に由来し、そして、それらを内在
させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化さ
れる。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応
し(be commensurate with)、そして、その発明の成立
に必須である。
発明の便益 上述から理解されるように、この発明の自動車に使用
されるパワー・ステアリング・システムは、一対のシリ
ンダ室を有するフロント・ブースタ、およびそのフロン
ト・ブースタに給排される圧油を方向制御するフロント
・コントロール・バルブを備えて前輪を操舵するフロン
ト・パワー・ステアリングと、一対のシリンダ室を有す
るリア・ブースタ、およびそのリア・ブースタに給排さ
れる圧油を方向制御するリア・コントロール・バルブを
備えて後輪を操舵するリア・パワー・ステアリングと、
一対のセンシング室を有してそのリア・コントロール・
バルブを操作するセンシング・シリンダと、そのセンシ
ング・シリンダの一体のセンシング室をそのフロント・
コントロール・バルブのシリンダ・ポート側に連結する
一対の油圧配管と、その一対の油圧配管の途中を互いに
接続させる箇所に配置されるモード・チェンジ・ソレノ
イド・バルブと、流体圧配管でシリンダ室を流体圧源に
接続し、そして、リターン・スプリングに押されるピス
トンに伴って押し出されるピストン・ロッドで一対の後
輪のナックル・アームを直進状態に押してその後輪をス
テア・ロック可能にし、また、その流体圧源からそのシ
リンダ室に供給される流体圧でステア・ロックを解除す
る一対のリア・ステア・ロック・シリンダと、その流体
圧配管に配置されるリア・ステア・ロック・ソレノイド
・バルブと、車速センサ、トランスミッション・セン
サ、フロント直進センサ、およびリア直進センサの信号
を入力して判断し、そして、操作スイッチが前後輪操舵
に入れられてトランスミッションおよびステアリング・
ホイールがニュートラル位置に操作されると、そのリア
・ステア・ロック・ソレノイド・バルブに電流を流し、
そして、ロック完了・解除センサの信号に基づいてその
モード・チェンジ・ソレノイド・バルブに流れている電
流を切り、また、その操作スイッチが前輪操舵に入れら
れてそのステアリング・ホイールがニュートラル位置に
操作されると、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド
・バルブに流れている電流を切り、そして、そのロック
完了・解除センサの信号に基づいてそのモード・チェン
ジ・ソレノイド・バルブに電流を流すコンローラとを含
むので、この発明の自動車に使用されるパワー・ステア
リング・システムでは、その一対の油圧配管およびモー
ド・チェンジ・ソレノイド・バルブで簡易に構成される
油圧リンクでそのセンシング・シリンダがそのフロント
・コントロール・バルブ側に接続可能になり、それに伴
って、装置全体が簡略化され、また、そのコントローラ
が、それらセンサから入力される信号およびその操作ス
イッチの操作に基づいて判断し、そのモード・チェンジ
・ソレノイド・バルブおよびリア・ステア・ロック・ソ
レノイド・バルブに流れる電流を制御することによっ
て、前輪操舵と前後輪操舵とが切り換えられ、前輪に後
輪を逆位相で比例操舵が可能になり、そして、その前輪
のみの操舵が可能になり、そのようにして、走行性能が
向上され、また、スイッチ操作がその操作スイッチのみ
で、換言するならば、多種のスイッチ操作が省かれて運
転上の操作性が向上され、その結果、大型自動車にとっ
て非常に有用で実用的である。
また、この発明の自動車に使用されるパワー・ステリ
ング・システムは、上述の構成において一対のセンタリ
ング・スプリングが、そのセンシング・シリンダの一対
のセンシング室に配置されるので、この発明の自動車に
使用されるパワー・ステアリング・システムでは、その
前後操舵の際、そのセンタリング・スプリングの復元力
でハンドル戻りが改善され、そして、その前輪操舵の際
には、そのセンタリング・スプリングの復元力でそのリ
ア・コントロール・バルブがニュートラル位置に強制的
に戻され、それに伴って、その後輪が、直進状態に維持
されて操縦安定性が向上され、加えて、その後輪のため
の制御油圧回路に油圧失陥が生じると、圧油が、そのフ
ロント・コントロール・バルブ側からのそのセンシング
・シリンダに導かれなくなるに伴って、そのセンタリン
グ・スプリングの復元力でそのリア・コントロール・バ
ルブがニュートラル位置に強制的に戻され、その後輪が
そのリア・ブースタで直進状態に維持されてその前輪の
みが操舵可能になり、このような場合にも、操縦安定性
が確保され、その結果、大型自動車にとって非常に有用
で実用的である。
【図面の簡単な説明】
図は、トラックに適用されたこの発明の自動車に使用さ
れるパワー・ステアリング・システムの概説図である。 11……フロント・パワー・ステアリング、12……リア・
パワー・ステアリング、13……センシング・シリンダ、
14,15……油圧配管、16……モード・チェンズ・ソレノ
イド・バルブ、17,18……リア・ステア・ロック・シリ
ンダ、19……リア・ステア・ロック・ソレノイド・バル
ブ、20……コントローラ、74,75……センタリング・ス
プリング。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対のシリンダ室を有するフロント・ブー
    スタ、およびそのフロント・ブースタに給排される圧油
    を方向制御するフロント・コントロール・バルブを備え
    て前輪を操舵するフロント・パワー・ステアリングと、 一対のシリンダ室を有するリア・ブースタ、およびその
    リア・ブースタに給排される圧油を方向制御するリア・
    コントロール・バルブを備えて後輪を操舵するリア・パ
    ワー・ステアリングと、 一対のセンシング室を有してそのリア・コントロール・
    バルブを操作するセンシング・シリンダと、 そのセンシング・シリンダの一対のセンシング室をその
    フロント・コントロール・バルブのシリンダ・ポート側
    に接続する一対の油圧配管と、 その一対の油圧配管の途中を互いに接続させる箇所に配
    置されるモード・チェンジ・ソレノイド・バルブと、 流体圧配管でシリンダ室を流体圧源に接続し、そして、
    リターン・スプリングに押されるピストンに伴って押し
    出されるピストン・ロッドで一対の後輪のナックル・ア
    ームを直進状態に押してその後輪をステア・ロック可能
    にし、また、その流体圧源からそのシリンダ室に供給さ
    れる流体圧でステア・ロックを解除する一対のリア・ス
    テア・ロック・シリンダと、 その流体圧配管に配置されるリア・ステア・ロック・ソ
    レノイド・バルブと、 車速センサ、トランスミッション・センサ、フロント直
    進センサ、およびリア直進センサの信号を入力して判断
    し、そして、操作スイッチが前後輪操舵に入れられてト
    ランスミッションおよびステアリング・ホイールがニュ
    ートラル位置に操作されると、そのリア・ステア・ロッ
    ク・ソレノイド・バルブに電流を流し、そして、ロック
    完了・解除センサの信号に基づいてそのモード・チェン
    ジ・ソレノイド・バルブに流れている電流を切り、ま
    た、その操作スイッチが前輪操舵に入れられてそのステ
    アリング・ホイールがニュートラル位置に操作される
    と、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブに
    流れている電流を切り、そして、そのロック完了・解除
    センサの信号に基づいてそのモード・チェンジ・ソレノ
    イド・バルブに電流を流すコントローラとを含む自動車
    に使用されるパワー・ステアリング・システム。
  2. 【請求項2】一対のシリンダ室を有するフロント・ブー
    スタ、およびそのフロント・ブースタに給排される圧油
    を方向制御するフロント・コントロール・バルブを備え
    て前輪を操舵するフロント・パワー・ステアリングと、 一対のシリンダ室を有するリア・ブースタ、およびその
    リア・ブースタに給排される圧油を方向制御するリア・
    コントロール・バルブを備えて後輪を操舵するリア・パ
    ワー・ステアリングと、 一対のセンシング室およびそのセンシング室に配置され
    る一対のセンタリング・スプリングを有してそのリア・
    コントロール・バルブを操作するセンシング・シリンダ
    と、 そのセンシング・シリンダの一対のセンシング室をその
    フロント・コントロール・バルブのシリンダ・ポート側
    に接続する一対の油圧配管と、 その一対の油圧配管の途中を互いに接続させる箇所に配
    置されるモード・チェンジ・ソレノイド・バルブと、 流体圧配管でシリンダ室を流体圧源に接続し、そして、
    リターン・スプリングに押されるピストンに伴って押し
    出されるピストン・ロッドで一対の後輪のナックル・ア
    ームを直進状態に押してその後輪をステア・ロック可能
    にし、また、その流体圧源からそのシリンダ室に供給さ
    れる流体圧でステア・ロックを解除する一対のリア・ス
    テア・ロック・シリンダと、 その流体圧配管に配置されるリア・ステア・ロック・ソ
    レノイド・バルブと、 車速センサ、トランスミッション・センサ、フロント直
    進センサ、およびリア直進センサの信号を入力して判断
    し、そして、操作スイッチが前後輪操舵に入れられてト
    ランスミッションおよびステアリング・ホイールがニュ
    ートラル位置に操作されると、そのリア・ステア・ロッ
    ク・ソレノイド・バルブに電流を流し、そして、ロック
    完了・解除センサの信号に基づいてそのモード・チェン
    ジ・ソレノイド・バルブに流れている電流を切り、ま
    た、その操作スイッチが前輪操舵に入れられてそのステ
    アリング・ホイールがニュートラル位置に操作される
    と、そのリア・ステア・ロック・ソレノイド・バルブに
    流れている電流を切り、そして、そのロック完了・解除
    センサの信号に基づいてそのモード・チェンジ・ソレノ
    イド・バルブに電流を流すコントローラとを含む自動車
    に使用されるパワー・ステアリング・システム。
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