JP2595792Y2 - 自己剥離性複合シート - Google Patents
自己剥離性複合シートInfo
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- JP2595792Y2 JP2595792Y2 JP1992083574U JP8357492U JP2595792Y2 JP 2595792 Y2 JP2595792 Y2 JP 2595792Y2 JP 1992083574 U JP1992083574 U JP 1992083574U JP 8357492 U JP8357492 U JP 8357492U JP 2595792 Y2 JP2595792 Y2 JP 2595792Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自己剥離性複合シートに
係り、葉書、カードその他の物品の情報の印刷面を剥離
可能に隠蔽するためのシール、ラベルなどのシート状素
材として適した自己剥離性複合シートに関する。
係り、葉書、カードその他の物品の情報の印刷面を剥離
可能に隠蔽するためのシール、ラベルなどのシート状素
材として適した自己剥離性複合シートに関する。
【0002】
【従来の技術および考案の解決すべき課題】葉書の記載
面の一部又は全部に剥離可能なシール又はラベルを設け
ることにより、従来封書扱いにされていた内容の書類を
葉書の形態として郵送することが近年次第に一般化され
ている。
面の一部又は全部に剥離可能なシール又はラベルを設け
ることにより、従来封書扱いにされていた内容の書類を
葉書の形態として郵送することが近年次第に一般化され
ている。
【0003】このような素材として、具体的にはたとえ
ば隠蔽シールの剥離時に葉書等の記載面に残される透明
なフィルムやその結合層を構成層として剥離可能に備え
た複層シール又はラベルを用いることが実用化されてい
る。しかし、かゝる複層シールは製造コストが嵩みまた
記載面が光沢のあるフィルムで覆われることは風合いや
外観の点で用途によっては必ずしも好ましくない。その
他葉書の記載面とシール面との間を感熱性もしくはUV
−硬化性樹脂層の塗工によって剥離可能にすることも試
みられているが、その剥離性がかならずしも良好ではな
い上、シール作業に特別な装置を必要とするためたとえ
ば個人的な用途には適していない。
ば隠蔽シールの剥離時に葉書等の記載面に残される透明
なフィルムやその結合層を構成層として剥離可能に備え
た複層シール又はラベルを用いることが実用化されてい
る。しかし、かゝる複層シールは製造コストが嵩みまた
記載面が光沢のあるフィルムで覆われることは風合いや
外観の点で用途によっては必ずしも好ましくない。その
他葉書の記載面とシール面との間を感熱性もしくはUV
−硬化性樹脂層の塗工によって剥離可能にすることも試
みられているが、その剥離性がかならずしも良好ではな
い上、シール作業に特別な装置を必要とするためたとえ
ば個人的な用途には適していない。
【0004】さらにこれらのシール等は表示面を含めて
予め個々の用途に適合するように作成されるので、エン
ドユーザの夫々の仕様に適したシールの製作は小ロット
の場合には著しくコストが嵩み、封書を葉書で置き換え
る利点が実質的に失われる。
予め個々の用途に適合するように作成されるので、エン
ドユーザの夫々の仕様に適したシールの製作は小ロット
の場合には著しくコストが嵩み、封書を葉書で置き換え
る利点が実質的に失われる。
【0005】したがって、前記形式の剥離可能面を内包
する複層シールを低廉なコストで製造することができ、
しかも種々の用途に適した素材としての複合シートを提
供することが求められている。
する複層シールを低廉なコストで製造することができ、
しかも種々の用途に適した素材としての複合シートを提
供することが求められている。
【0006】
【課題を解決するための技術的手段】前記従来技術の課
題は、層間剥離の容易な15〜30g/m2の薄葉紙か
らなる自己剥離性層、前記薄葉紙の少なくとも一方の面
に形成された保護処理層および被着体表面に対して接着
される透明な接着剤層を有し、前記保護処理層が透明な
熱可塑性樹脂の熱押出しによって前記一方の面に形成さ
れたラミネーション層であり、層間剥離された薄葉紙は
被着体の表面を透視可能とするようになされていること
を特徴とする自己剥離性複合シートによって達成され
る。
題は、層間剥離の容易な15〜30g/m2の薄葉紙か
らなる自己剥離性層、前記薄葉紙の少なくとも一方の面
に形成された保護処理層および被着体表面に対して接着
される透明な接着剤層を有し、前記保護処理層が透明な
熱可塑性樹脂の熱押出しによって前記一方の面に形成さ
れたラミネーション層であり、層間剥離された薄葉紙は
被着体の表面を透視可能とするようになされていること
を特徴とする自己剥離性複合シートによって達成され
る。
【0007】
【作用】本考案の技術的思想の骨子は前記自己剥離性複
合シートがその主要な構成層として容易に層間剥離を生
じる薄葉紙からなる自己剥離性層を含むことにある。た
とえば図1に示すように薄葉紙(1)の両側に強粘型の
感圧性接着剤層(2)、(3)を介して適度な基材たと
えば上質紙(4)、(5)を粘着した積層体を形成し、
この積層体に対して矢印P方向の剥離力を加えると、接
着剤層(2)、(3)の剥離力および上質紙(4)、
(5)の層間剥離力に比較して薄葉紙(2)の層間剥離
力が著しく小さいので、剥離は必ず薄葉紙層の層間Fに
おいて生じ、薄葉紙(1)が図示のように二層に分離さ
れる。
合シートがその主要な構成層として容易に層間剥離を生
じる薄葉紙からなる自己剥離性層を含むことにある。た
とえば図1に示すように薄葉紙(1)の両側に強粘型の
感圧性接着剤層(2)、(3)を介して適度な基材たと
えば上質紙(4)、(5)を粘着した積層体を形成し、
この積層体に対して矢印P方向の剥離力を加えると、接
着剤層(2)、(3)の剥離力および上質紙(4)、
(5)の層間剥離力に比較して薄葉紙(2)の層間剥離
力が著しく小さいので、剥離は必ず薄葉紙層の層間Fに
おいて生じ、薄葉紙(1)が図示のように二層に分離さ
れる。
【0008】この場合、薄葉紙(1)が全体として均一
に基材(3)、(4)に密着させられていれば、薄葉紙
(1)の剥離は常に層方向に沿って円滑に生じ全く不規
則な破れなどを生じずに上下層に剥離される。そして層
厚方向に分離された夫々の剥離層は極めて薄い紙せん維
層からなるため、これを通してたとえば基材(5)の表
面の印刷(6)等をほとんど支障なく読取ることができ
る。本考案はこのような知見を具体化することによって
完成され、その特色はかゝる薄葉紙を剥離可能に内包し
たたとえば葉書もしくはカードの隠蔽シール用の積層シ
ート状素材を提供することにある。
に基材(3)、(4)に密着させられていれば、薄葉紙
(1)の剥離は常に層方向に沿って円滑に生じ全く不規
則な破れなどを生じずに上下層に剥離される。そして層
厚方向に分離された夫々の剥離層は極めて薄い紙せん維
層からなるため、これを通してたとえば基材(5)の表
面の印刷(6)等をほとんど支障なく読取ることができ
る。本考案はこのような知見を具体化することによって
完成され、その特色はかゝる薄葉紙を剥離可能に内包し
たたとえば葉書もしくはカードの隠蔽シール用の積層シ
ート状素材を提供することにある。
【0009】本考案における自己剥離性層の薄葉紙とし
ては層間剥離力が極めて小さい紙せん維からなる材料で
あって層間剥離後の各層が実質的に透視可能な状態とな
る任意のものから適宜に選択される。通常は重量が約1
5〜30g/m2 の範囲にある一般用薄葉紙、ティッシ
ュや京花紙等の家庭薄葉紙(以下これらを一括して薄葉
紙という)を用いることが好ましい。薄葉紙は無着色の
ものでも淡色のものでもよい。
ては層間剥離力が極めて小さい紙せん維からなる材料で
あって層間剥離後の各層が実質的に透視可能な状態とな
る任意のものから適宜に選択される。通常は重量が約1
5〜30g/m2 の範囲にある一般用薄葉紙、ティッシ
ュや京花紙等の家庭薄葉紙(以下これらを一括して薄葉
紙という)を用いることが好ましい。薄葉紙は無着色の
ものでも淡色のものでもよい。
【0010】15g/m2 以下の薄葉紙ではその表面に
塗工する保護層または最終製品に加工する際に塗工され
る接着剤が薄葉紙の層内に浸透して薄葉紙の層間剥離を
防げ、また35g/m2 以上の薄葉紙の場合には分離し
た各剥離層の厚さが増大して透視性が低下する。
塗工する保護層または最終製品に加工する際に塗工され
る接着剤が薄葉紙の層内に浸透して薄葉紙の層間剥離を
防げ、また35g/m2 以上の薄葉紙の場合には分離し
た各剥離層の厚さが増大して透視性が低下する。
【0011】薄葉紙面に対して設けられる保護層は接着
層の感圧性接着剤などが直接薄葉紙に浸透することを防
止する目的で設けられ、通常は透明な材質の熱可塑性樹
脂が薄葉紙の下面に熱押出ししによりラミネーションに
よって形成される。熱可塑性樹脂としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のホモポリマやエチレン等を主成
分とするコポリマ等任意の材質のものが用いられるが、
通常はダイ温度約310〜320℃で熱押出しされるポ
リエチレンのラミネーションフィルムを用いることが好
ましい。保護層は接着剤などの浸透を防止する作用を有
すれば良いのでその厚さは約10〜15μm程度で充分
である。尚保護層は薄葉紙からなる自己剥離性層の一方
の面のみに設けてもよく場合によってはその両面に設け
ることもできる。尚保護層としては前記ラミネーション
層の他、薄葉紙の抄製時に下面側に接着剤の浸透を阻止
するためのサイジング処理を施して形成してもよい。
層の感圧性接着剤などが直接薄葉紙に浸透することを防
止する目的で設けられ、通常は透明な材質の熱可塑性樹
脂が薄葉紙の下面に熱押出ししによりラミネーションに
よって形成される。熱可塑性樹脂としてはポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のホモポリマやエチレン等を主成
分とするコポリマ等任意の材質のものが用いられるが、
通常はダイ温度約310〜320℃で熱押出しされるポ
リエチレンのラミネーションフィルムを用いることが好
ましい。保護層は接着剤などの浸透を防止する作用を有
すれば良いのでその厚さは約10〜15μm程度で充分
である。尚保護層は薄葉紙からなる自己剥離性層の一方
の面のみに設けてもよく場合によってはその両面に設け
ることもできる。尚保護層としては前記ラミネーション
層の他、薄葉紙の抄製時に下面側に接着剤の浸透を阻止
するためのサイジング処理を施して形成してもよい。
【0012】前記薄葉紙からなる自己剥離性層に対して
結合される保護層および接着剤としてはいずれも透明な
ものが用いられる。たとえば後述する実施例に記載する
ように、保護層としてはポリエチレン等の透明な熱可塑
性樹脂の熱押出しによって形成されたラミネーション層
を、接着剤層としては透明なアクリル系感圧性接着剤層
を用いることが好ましい。一般的にはこの複合シートは
葉書やカード基材に剥離可能に接着するシールの素材と
して用いられるため、この接着作業を容易にするため接
着層を前記透明な感圧性接着剤によって形成し、かつ保
護および取扱い上の便宜のため接着剤の塗工面にシリコ
ン剥離紙を組み合わせておくことが好ましい。
結合される保護層および接着剤としてはいずれも透明な
ものが用いられる。たとえば後述する実施例に記載する
ように、保護層としてはポリエチレン等の透明な熱可塑
性樹脂の熱押出しによって形成されたラミネーション層
を、接着剤層としては透明なアクリル系感圧性接着剤層
を用いることが好ましい。一般的にはこの複合シートは
葉書やカード基材に剥離可能に接着するシールの素材と
して用いられるため、この接着作業を容易にするため接
着層を前記透明な感圧性接着剤によって形成し、かつ保
護および取扱い上の便宜のため接着剤の塗工面にシリコ
ン剥離紙を組み合わせておくことが好ましい。
【0013】シールの葉書面等への接着に際して熱貼り
装置が用いられるような大量処理工程に使用する場合に
は、前記接着層として感熱性接着剤を用いてもよい。こ
の場合感熱性接着剤は常温では粘着性を示さないため、
近年その廃棄処理が問題となっているシリコン剥離紙を
用いる必要がない。その他、常温で粘着性を示さない接
着剤としてアラビア糊等の感湿性接着剤を用いてもよ
い。
装置が用いられるような大量処理工程に使用する場合に
は、前記接着層として感熱性接着剤を用いてもよい。こ
の場合感熱性接着剤は常温では粘着性を示さないため、
近年その廃棄処理が問題となっているシリコン剥離紙を
用いる必要がない。その他、常温で粘着性を示さない接
着剤としてアラビア糊等の感湿性接着剤を用いてもよ
い。
【0014】本考案の自己剥離性複合シートは種々の用
途に用いることができる。たとえば前記複合シートをそ
の薄葉紙の側で適宜なシールもしくはラベルの表面基材
と結合させれば、前記のように薄葉紙層間内に剥離面を
有する複層シール又はラベルが得られる。このようなシ
ールをたとえば薄葉紙下面の接着層で葉書やカードの記
載面に接着させることによりこの記載面を受取人が剥離
するまで隠蔽しておき、シールの剥離時は層間剥離した
薄葉紙の一方の剥離層が記載面に残ってこれを通して記
載を読むことができる。
途に用いることができる。たとえば前記複合シートをそ
の薄葉紙の側で適宜なシールもしくはラベルの表面基材
と結合させれば、前記のように薄葉紙層間内に剥離面を
有する複層シール又はラベルが得られる。このようなシ
ールをたとえば薄葉紙下面の接着層で葉書やカードの記
載面に接着させることによりこの記載面を受取人が剥離
するまで隠蔽しておき、シールの剥離時は層間剥離した
薄葉紙の一方の剥離層が記載面に残ってこれを通して記
載を読むことができる。
【0015】またこの複合シートの接着層を適宜な封筒
用紙の裏面に結合させこの面を内側にして折り合せて対
向する薄葉紙の周縁を互いに接着させることにより、薄
葉紙の層間分離を利用した展開容易ないわゆる簡易封筒
を形成することもできる。
用紙の裏面に結合させこの面を内側にして折り合せて対
向する薄葉紙の周縁を互いに接着させることにより、薄
葉紙の層間分離を利用した展開容易ないわゆる簡易封筒
を形成することもできる。
【0016】
【実施例】以下本考案を図面に示す実施例によって説明
する。
する。
【0017】図2は本考案の自己剥離性複合シートの断
面を示す説明図である。自己剥離性層としての約17g
/m2 の白色の家庭用薄葉紙(ティッシュペーパー)1
1の裏面に透明なポリエチレン樹脂を押出成形機から約
13μmの厚さで熱押出して均一に流延させ、冷却固化
させて保護層12を形成する。次いでこの保護層12の
下面に透明な二液硬化型のアクリル系感圧性接着剤を約
40μの厚さで塗工して接着層3を形成し、これに対し
て90g/m2 のシリコン剥離紙14を組合せることに
よって自己剥離性複合シートが得られる。
面を示す説明図である。自己剥離性層としての約17g
/m2 の白色の家庭用薄葉紙(ティッシュペーパー)1
1の裏面に透明なポリエチレン樹脂を押出成形機から約
13μmの厚さで熱押出して均一に流延させ、冷却固化
させて保護層12を形成する。次いでこの保護層12の
下面に透明な二液硬化型のアクリル系感圧性接着剤を約
40μの厚さで塗工して接着層3を形成し、これに対し
て90g/m2 のシリコン剥離紙14を組合せることに
よって自己剥離性複合シートが得られる。
【0018】前記複合シートの自己剥離性を確認するた
め、薄葉紙11側にミラーコート紙(73g/m2 )を
剥離不能に貼り合せた上で、この貼り合せ体の接着層1
3側をスティンレス鋼板面(図示せず)に対して約10
00g/20mm(巾)の剥離強度で接着させ常温(20
℃)下剥離速度300mm/minで180°剥離試験を行っ
た。
め、薄葉紙11側にミラーコート紙(73g/m2 )を
剥離不能に貼り合せた上で、この貼り合せ体の接着層1
3側をスティンレス鋼板面(図示せず)に対して約10
00g/20mm(巾)の剥離強度で接着させ常温(20
℃)下剥離速度300mm/minで180°剥離試験を行っ
た。
【0019】前記薄葉紙(ティッシュ)13は約220
g/20mm(巾)の層間剥離力によってたとえば前記図
1に示すように層方向に沿って不規則な破れを生じるこ
ともなく二層に剥離した。この間ミラーコート紙には全
く損傷がみられずまた剥離後の各剥離層は実質的に透明
であった。
g/20mm(巾)の層間剥離力によってたとえば前記図
1に示すように層方向に沿って不規則な破れを生じるこ
ともなく二層に剥離した。この間ミラーコート紙には全
く損傷がみられずまた剥離後の各剥離層は実質的に透明
であった。
【0020】尚、図2に示す実施例において、感圧性接
着剤層13の代わりに図3に示す実施例のように感熱性
接着剤13Aを用いてもよい。この場合、感熱性接着剤
13Aは常温では粘着性を示さないため剥離紙14を省
略することができる。またこのような感熱性接着剤の
他、感湿性接着剤を用いてもよい。シリコン剥離紙等は
粘着ラベル類の製造コストの相当な部分を占め、さらに
近年ではその廃棄処理が問題とされる傾向にあるため、
剥離紙の省略は製造コストや処理コストの低減及び省資
源の点でも極めて有利である。
着剤層13の代わりに図3に示す実施例のように感熱性
接着剤13Aを用いてもよい。この場合、感熱性接着剤
13Aは常温では粘着性を示さないため剥離紙14を省
略することができる。またこのような感熱性接着剤の
他、感湿性接着剤を用いてもよい。シリコン剥離紙等は
粘着ラベル類の製造コストの相当な部分を占め、さらに
近年ではその廃棄処理が問題とされる傾向にあるため、
剥離紙の省略は製造コストや処理コストの低減及び省資
源の点でも極めて有利である。
【0021】前記図2に示す自己剥離性複合シートは種
々の用途に適用することができる。たとえば図4に示す
ように、複合シートの薄葉紙11の上面に適宜な接着剤
層13Aを介して表面に所定の印刷を施したラベル基材
15に接着すると、内部に剥離可能面を有する複合表示
ラベルが得られる。このラベルの下面には前記複合シー
ト形成の際に感圧性接着剤13が塗工されているので、
使用時にはこの部分をたとえば葉書等のカード16の記
載面に対して接着させればよい。
々の用途に適用することができる。たとえば図4に示す
ように、複合シートの薄葉紙11の上面に適宜な接着剤
層13Aを介して表面に所定の印刷を施したラベル基材
15に接着すると、内部に剥離可能面を有する複合表示
ラベルが得られる。このラベルの下面には前記複合シー
ト形成の際に感圧性接着剤13が塗工されているので、
使用時にはこの部分をたとえば葉書等のカード16の記
載面に対して接着させればよい。
【0022】次いでこの自己剥離性複合シートを含むラ
ベル基材をカード16から剥離させようとすると、自己
剥離性複合シートの中、層間剥離力の小さい薄葉紙11
が二つの剥離層11Aおよび11Bに分れ、前者は感圧
性接着剤13によってカード16側に移行し後者はラベ
ル基材複合シート側に残る。
ベル基材をカード16から剥離させようとすると、自己
剥離性複合シートの中、層間剥離力の小さい薄葉紙11
が二つの剥離層11Aおよび11Bに分れ、前者は感圧
性接着剤13によってカード16側に移行し後者はラベ
ル基材複合シート側に残る。
【0023】こゝでカード16に移行した薄葉紙11の
剥離層11A(下側の層)は極めて薄いため実質的に透
明であり、カード16の表面の印刷がこの剥離層11A
を通して読取られる。また前記剥離層11Aは薄葉紙の
紙せん維からなるため、その表面には光沢がなく落着い
た風合いの外観が得られる。尚、剥離紙11の下面には
ポリエチレン樹脂の保護層12が形成されているので接
着層13の接着剤が直接剥離紙11中に浸透してその層
間剥離を防げることはない。したがって接着剤としては
任意の組成のものを所望の充分な塗厚で形成することが
できる。
剥離層11A(下側の層)は極めて薄いため実質的に透
明であり、カード16の表面の印刷がこの剥離層11A
を通して読取られる。また前記剥離層11Aは薄葉紙の
紙せん維からなるため、その表面には光沢がなく落着い
た風合いの外観が得られる。尚、剥離紙11の下面には
ポリエチレン樹脂の保護層12が形成されているので接
着層13の接着剤が直接剥離紙11中に浸透してその層
間剥離を防げることはない。したがって接着剤としては
任意の組成のものを所望の充分な塗厚で形成することが
できる。
【0024】複合シートの上面に接着されるラベルとし
は用途に応じた種々の仕様のラベルを任意に選択してこ
れを適宜な接着剤層13を介して接着すればよく、ロッ
トの多少にかかわらず予め用意されている多様なラベル
を複合シートに容易に組合せることができる。
は用途に応じた種々の仕様のラベルを任意に選択してこ
れを適宜な接着剤層13を介して接着すればよく、ロッ
トの多少にかかわらず予め用意されている多様なラベル
を複合シートに容易に組合せることができる。
【0025】図5および6は前記図2の自己剥離性複合
シートを開封型の簡易封筒の素材として用いた別の応用
例を示す。この場合は前記複合シートをその接着剤層1
3B側で適宜な封筒用紙基材15の展開された裏面に貼
合せる。この場合、図5に示すように貼合された複合シ
ートの薄葉紙の互いに二つ折される表面の記載域11L
および11Rには所定事項を印刷ないしは筆記すること
ができ、その周縁の開封部13a’を除いた接着剤塗工
域13aにはたとえば感圧性接着剤が塗工される。
シートを開封型の簡易封筒の素材として用いた別の応用
例を示す。この場合は前記複合シートをその接着剤層1
3B側で適宜な封筒用紙基材15の展開された裏面に貼
合せる。この場合、図5に示すように貼合された複合シ
ートの薄葉紙の互いに二つ折される表面の記載域11L
および11Rには所定事項を印刷ないしは筆記すること
ができ、その周縁の開封部13a’を除いた接着剤塗工
域13aにはたとえば感圧性接着剤が塗工される。
【0026】この状態で自己剥離性複合シートを中心線
Lに沿って二つ折にすれば図6に示すように左右の薄葉
紙面は周縁の接着剤塗工域13aによって互いに接着さ
れる(尚図示しない封筒用紙基材15の外面側には宛先
および発送元等が記載される)。この封筒を周縁部の接
着剤塗工域13aのところからはがそうとすると、図6
に示すように、薄葉紙11のいずれか一方の側(図では
上側の剥離紙11)に層間剥離力が生じて剥離紙11が
Gの部分で剥離層11A、11Bに分離し、封筒は左右
に開かれる。この場合、他方(下側)の薄葉紙11の表
面の周縁部には前記一方の薄葉紙11の剥離層11Bが
残渣として残るが、この部分は実質的に透明なためいわ
ゆる「はぎ跡」等は全く認められない。
Lに沿って二つ折にすれば図6に示すように左右の薄葉
紙面は周縁の接着剤塗工域13aによって互いに接着さ
れる(尚図示しない封筒用紙基材15の外面側には宛先
および発送元等が記載される)。この封筒を周縁部の接
着剤塗工域13aのところからはがそうとすると、図6
に示すように、薄葉紙11のいずれか一方の側(図では
上側の剥離紙11)に層間剥離力が生じて剥離紙11が
Gの部分で剥離層11A、11Bに分離し、封筒は左右
に開かれる。この場合、他方(下側)の薄葉紙11の表
面の周縁部には前記一方の薄葉紙11の剥離層11Bが
残渣として残るが、この部分は実質的に透明なためいわ
ゆる「はぎ跡」等は全く認められない。
【0027】前記本考案の自己剥離性複合シートは、層
間剥離を生じやすい薄葉紙等に対して保護層を介して接
着層を結合させるだけで製造されるため、その製造コス
トが大幅に低減される。またたとえばその薄葉紙側にラ
ベル基材を貼合せることによって易剥離面を内包した隠
蔽用の複合表示ラベルもしくはシールとしたり、又は封
筒用紙基材に接着層側で貼合せるだけで簡易封筒の原紙
としたりすることができ、これらシール付葉書、簡易封
筒など剥離可能な層構成を必要とする種々の物品の製造
が極めて容易である。
間剥離を生じやすい薄葉紙等に対して保護層を介して接
着層を結合させるだけで製造されるため、その製造コス
トが大幅に低減される。またたとえばその薄葉紙側にラ
ベル基材を貼合せることによって易剥離面を内包した隠
蔽用の複合表示ラベルもしくはシールとしたり、又は封
筒用紙基材に接着層側で貼合せるだけで簡易封筒の原紙
としたりすることができ、これらシール付葉書、簡易封
筒など剥離可能な層構成を必要とする種々の物品の製造
が極めて容易である。
【0028】
【考案の効果】以上のように本考案によれば剥離可能な
複層隠蔽用シール又はラベルあるいは簡易封筒など種々
の用途に用いられる素材としての自己剥離性複合シート
を容易にかつ低コストで得ることができる。
複層隠蔽用シール又はラベルあるいは簡易封筒など種々
の用途に用いられる素材としての自己剥離性複合シート
を容易にかつ低コストで得ることができる。
【図1】本考案の原理を示す説明図である。
【図2】本考案の実施例の断面図である。
【図3】本考案の別の実施例の断面図である。
【図4】本考案の応用例の断面図である。
【図5】本考案の別の応用例の展開平面図である。
【図6】本考案の別の応用例の断面図である。
1、11…薄葉紙 11A、11B…剥離層 2、3、13、13A、13B、13a…接着剤層 12…保護層 14…剥離紙 15…基材(ラベル、封筒用紙) F、G…剥離部
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G09F 3/10 G09F 3/10 A B C D21H 5/00 B (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G09F 3/03 B32B 7/06 B42D 15/00 371 B42D 15/02 501 D21H 27/00 G09F 3/10
Claims (4)
- 【請求項1】 層間剥離の容易な15〜30g/m2の
薄葉紙からなる自己剥離性層(11)、前記薄葉紙の少
なくとも一方の面に形成された保護処理層(12)およ
び被着体表面に対して接着される透明な接着剤層(1
3)を有し、前記保護処理層(12)が透明な熱可塑性
樹脂の熱押出しによって前記一方の面に形成されたラミ
ネーション層であり、層間剥離された薄葉紙は被着体の
表面を透視可能とするようになされていることを特徴と
する自己剥離性複合シート。 - 【請求項2】 前記接着剤層(13)が感圧性接着剤で
ある前記請求項1記載の自己剥離性複合シート。 - 【請求項3】 前記接着剤層(13)が感熱性接着剤で
ある前記請求項1記載の自己剥離性複合シート。 - 【請求項4】 前記接着剤層(13)が感湿性接着剤で
ある前記請求項1記載の自己剥離性複合シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992083574U JP2595792Y2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 自己剥離性複合シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992083574U JP2595792Y2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 自己剥離性複合シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0643673U JPH0643673U (ja) | 1994-06-10 |
JP2595792Y2 true JP2595792Y2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=13806283
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992083574U Expired - Lifetime JP2595792Y2 (ja) | 1992-11-11 | 1992-11-11 | 自己剥離性複合シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2595792Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7232972B2 (ja) * | 2017-08-11 | 2023-03-06 | コクヨ株式会社 | 両面粘着テープまたは両面粘着シート |
-
1992
- 1992-11-11 JP JP1992083574U patent/JP2595792Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0643673U (ja) | 1994-06-10 |
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