JP2593703Y2 - トラクタのドラフト制御装置 - Google Patents

トラクタのドラフト制御装置

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JP2593703Y2
JP2593703Y2 JP1993028515U JP2851593U JP2593703Y2 JP 2593703 Y2 JP2593703 Y2 JP 2593703Y2 JP 1993028515 U JP1993028515 U JP 1993028515U JP 2851593 U JP2851593 U JP 2851593U JP 2593703 Y2 JP2593703 Y2 JP 2593703Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、プラウ、サブソイラ等
の牽引式作業機が連結されるトラクタのドラフト制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び考案が解決しようとする課題】一般に、
この種トラクタのドラフト制御は、プラウ等の牽引式作
業機からの牽引抵抗を、トツプリンクの押圧力(もしく
はロワリンクの引張力)に基づいて検知すると共に、該
検知に基づいてリフトアームを昇降制御することにより
牽引抵抗を一定に維持するようになつている。しかるに
従来では、前記ドラフト制御を実行するにあたり、専用
の制御機構や制御プログラムを備える必要があるため、
コストアツプを招来し、特に、耕深自動制御装置(ロー
タリ作業機の耕深を一定に制御する装置)が併設される
場合には、制御が複雑化するうえに、制御を切換えるた
めの操作が別途必要になつて操作の複雑化も招来し、こ
の結果、操作性が低下する許りでなく、誤操作を誘発し
て作業精度を低下させる惧れがあつた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本考案は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるトラクタ
のドラフト制御装置を提供することを目的として創案さ
れたものであつて、走行機体に、ロータリ作業機を着脱
自在に連結するためのリフトアームの油圧作動に基づい
て能動的に昇降作動するロワリンク、および該ロワリン
クの昇降に伴つて受動的に昇降作動するトツプリンク
と、ロータリ作業機に設けたリヤカバーに連結され、該
リヤカバーの揺動角検知をする耕深センサとを備え、前
記リフトアームの油圧昇降バルブには、耕深センサの揺
動角検知値を入力し、かつ該入力した検知値を予め設定
される設定値に一致させるべくリフトアームを昇降制御
する耕深自動制御手段を連繋してなるトラクタにおい
て、前記走行機体に、ロワリンクおよびトツプリンクを
介して牽引式作業機をロータリ作業機に換えて連結する
にあたり、トツプリンク自身もしくはトツプリンク連結
部に、作業機側のロワリンク連結部を支点とする牽引式
作業機の牽引負荷に対応した自由変位回動を許容するた
めの融通機構を設けると共に、該融通機構を前記リヤカ
バーに換えて耕深センサに連結し、融通機構の牽引負荷
に対応した変位値を前記耕深自動制御手段に入力して、
前記牽引式作業機のドラフト制御を耕深自動制御手段に
よつて実行することを特徴とするものである。そして本
考案は、この構成によつて、専用の制御手段を設けるこ
となくドラフト制御を実行可能にしてコストダウンおよ
び制御の簡略化を計ると共に、ドラフト制御と耕深自動
制御の操作を共通化して操作性の向上を計り、延ては誤
操作を防止して作業精度の向上にも貢献できるようにし
たものである。
【0004】
【実施例】次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、1はトラクタの走行機体であつ
て、該走行機体1の後部には、昇降リンク機構2を介し
てロータリ3、多連プラウ4等の作業機が選択的に連結
されるが、前記昇降リンク機構2は、リフトロツド5を
介して連結されるリフトアーム6の油圧作動に基づいて
能動的に昇降作動する左右一対のロワリンク7と、該ロ
ワリンク7の昇降に伴つて受動的に昇降作動する単一の
トツプリンク8とからなる所謂三点リンク機構に構成さ
れている。
【0005】前記多連プラウ4は、昇降リンク機構2に
連結される縦姿勢の連結フレーム9、該連結フレーム9
から後方に突出し、かつ油圧シリンダ10の伸縮作動に
基づいて軸回り方向に略180°回動するビーム11、
該ビーム11の上下にそれぞれ並設される三連のプラウ
12a、12b、12cおよび定規車13a、13b、
13c、前記プラウ12a、12b、12cの前方に配
設される補助プラウ14等で構成されている。そして、
この様に構成された多連プラウ4は、自重に基づく下向
き(図1の時計回り方向)のモーメントと、牽引抵抗に
基づく上向き(図1の反時計回り方向)のモーメントと
をバランスさせつつ耕起作業をし、該耕起した土を左右
何れか一側方に反転させるが、前記油圧シリンダ10の
伸縮作動に基づいて上下のプラウ12a、12b、12
cを互用することにより、耕起した土の反転方向を機体
旋回毎に交互に切換えることができるようになつてい
る。
【0006】また、前記多連プラウ4の連結フレーム9
は、断面略コ字状に形成されると共に、その上下両端部
には、各リンク7、8の先端側連結ピン15、16に連
結するための連結孔が形成されているが、上端部に形成
されるトツプリンク8用の連結孔は、前後方向を向く長
孔9aに形成されており、このため多連プラウ4は、ロ
ワリンク7の連結ピン15を支点として所定の範囲を自
由回動することができるようになつている。
【0007】またさらに、前記長孔9aの上方位置に
は、回動軸17が回動自在に軸支されると共に、該回動
軸17の一端部には、前後方向に揺動する揺動アーム1
8が一体的に固着されるが、揺動アーム18の先端部
は、長孔9aを貫通する前記連結ピン16の一端部に係
合し、故に揺動アーム18は、多連プラウ4の自由回動
に伴つて前後揺動するようになつている。
【0008】一方、19は走行機体1の後部に配設され
る耕深センサ(ポテンシヨメータ)であつて、該耕深セ
ンサ19の検知アーム19aは、本来、ロータリ3のリ
ヤカバー(耕深検知体)3aに連結されるが、前記多連
プラウ4等の牽引式作業機を連結した場合には、検知ワ
イヤ20を介して前記揺動アーム18に連結され、ま
た、検知ワイヤ20をガイドするアウタチユーブ20a
の基端部は、検知アーム19aの近傍位置に固定される
一方、先端部は、連結フレーム9に突設されるブラケツ
ト21に固定されている。このため耕深検知センサ19
は、検知ワイヤ20の押し引きに基づいて多連プラウ4
の回動位置を検知し、その検知値を後述する制御部22
に入力することになるが、前記検知ワイヤ20の押し引
き量は、リヤカバー3aを連結した場合の押し引き量に
略一致すべく設定(本実施例では揺動アーム18のワイ
ヤ連結位置に基づいて設定)されている。
【0009】前記制御部22は、所謂マイクロコンピユ
ータ(CPU、ROM、RAM等を含む)を用いて構成
される制御ユニツトであるが、このものは、前述した耕
深センサ19、リフトアーム6の上下揺動角を検知する
アーム角センサ23、運転席24の側方に配設されるポ
ジシヨンレバー(作業機昇降操作レバー)25の操作角
を検知するポジシヨンセンサ26、耕深設定値を入力す
るための耕深設定ボリユーム27等から信号を入力する
一方、これら入力信号に基づく判断で、前記リフトアー
ム6を油圧作動するリフトシリンダ28の油圧制御バル
ブ29(上昇用ソレノイド29a、下降用ソレノイド2
9b)等に作動信号を出力するようになつている。つま
り、制御部22は、耕深検知センサ19の検知値と耕深
設定ボリユーム27の設定値とを一致させるべくロータ
リ3を昇降制御する耕深自動制御や、アーム角センサ2
3の検知値とポジシヨンセンサ26の検知値とを一致さ
せるべく作業機を昇降制御するポジシヨン制御の制御ル
ーチンを予め具備(ROMに記憶)しているが、多連プ
ラウ4等の牽引式作業機をドラフト制御(牽引抵抗を一
定に維持すべく昇降制御を行うもの)するための専用ル
ーチンは具備せず、前記耕深自動制御を利用してドラフ
ト制御を実行するようになつている。
【0010】次に、前記耕深自動制御の制御手順および
作用を、ロータリ3を連結した場合と、多連プラウ4を
連結した場合とに分けて説明する。まず、ロータリ3で
耕耘作業を行う場合には、耕深設定ボリユーム27を希
望の耕深にセツトした後、ポジシヨンレバー25を略最
下降位置まで操作する。そして、上記操作を行つた場合
には、リフトアーム6の油圧作動に基づいてロータリ3
が下降して耕耘作業を開始することになるが、ロータリ
3の耕深は走行機体1のピツチング等に基づいて変化す
ると共に、その変化がリヤカバー3aの揺動として現れ
ることになる。すると、リヤカバー3aに連動連結され
る耕深センサ19によつて耕深変化が検知されると共
に、該検知値が制御部22に入力され、さらには、入力
された検知値が耕深設定ボリユーム27の設定値と比較
されることになる。そして、検知値と設定値とが一致
(不感域を含む)する場合にはリフトアーム6を停止す
るが、検知値が設定値よりも大きい場合にはリフトアー
ム6を上昇させる一方、検知値が設定値よりも小さい場
合にはリフトアーム6を下降させるようになつており、
この様にしてロータリ3の耕深が一定に制御されること
になる。
【0011】一方、多連プラウ4で耕起作業を行う場合
には、ロータリ3の場合と同様に、耕深設定ボリユーム
27を希望の耕深にセツトした後、ポジシヨンレバー2
5を略最下降位置まで操作する。そして、上記操作を行
つた場合には、リフトアーム6の油圧作動に基づいて多
連プラウ4が接地位置まで下降し、この状態で走行機体
1の走行を開始すると、多連プラウ4は土中に進入して
耕起作業を実行することになるが、このとき、多連プラ
ウ4には、自重に基づく下向きのモーメントと、牽引抵
抗に基づく上向きのモーメントとが作用し、これら相反
するモーメントをバランスさせるべく多連プラウ4がロ
ワリンク7の連結ピン15を支点として自由回動するこ
とになる。
【0012】すると、前記多連プラウ4は、両モーメン
トが釣り合つた位置で安定することになるが、その回動
位置は、検知ワイヤ20を介して連動連結される耕深セ
ンサ19によつて検知されると共に、制御部22におい
て前記耕深設定ボリユーム27の設定値と比較されるこ
とになる。そして、検知値と設定値とが一致する場合に
はリフトアーム6を停止するが、検知値が設定値よりも
大きい場合にはリフトアーム6を上昇させる一方、検知
値が設定値よりも小さい場合にはリフトアーム6を下降
させるようになつている。即ち、実際の耕深が設定耕深
よりも大きい場合には、設定耕深時に比して牽引抵抗が
増加するため、多連プラウ4が上方に回動し、該上方へ
の回動に基づいて深耕状態であることを検知して多連プ
ラウ4を上昇させるようになつている。そして、検知値
と設定値とが一致した時点で上昇作動を停止することに
よつて、実際の耕深が設定耕深に維持されることにな
る。一方、実際の耕深が設定耕深よりも小さい場合に
は、設定耕深時に比して牽引抵抗が減少するため、多連
プラウ4が下方に回動し、該下方への回動に基づいて浅
耕状態であることを検知して多連プラウ4を下降させる
ようになつている。そして、検知値と設定値とが一致し
た時点で下降作動を停止することによつて、実際の耕深
が設定耕深に維持されることになる。
【0013】ところで、本実施例の耕深自動制御では、
前記耕深設定ボリユーム27の耕深設定範囲を、耕深セ
ンサ19の耕深検知範囲よりも狭く設定(実施例では6
0%〜80%)している。即ち、耕深検知範囲の両端部
に設定不可能な領域を確保することにより、耕深設定値
を最大もしくは最小にセツトした場合であつても検知値
の変動(リヤカバー3aの揺動もしくは多連プラウ4の
自由回動)を許容して精度の高い耕深制御を可能にする
が、特に前記多連プラウ4のドラフト制御を行う場合に
は、多連プラウ4が自由回動範囲の端部位置まで回動し
てしまうことを阻止できるため、牽引抵抗に基づく過大
なモーメントを、トツプリンク8を介して走行機体1に
作用させることを回避できる利点がある。尚、希望する
耕深が設定範囲に含まれない場合には、トツプリンク8
の長さ調整(8a)に基づいて設定範囲を変化させるよ
うになつている。
【0014】叙述の如く構成された本考案の実施例にお
いて、多連プラウ4は、昇降リンク機構2を介して走行
機体1に連結されることになるが、ロワリンク7の連結
ピン15を支点とする自由回動が許容されると共に、そ
の回動量は、本来、ロータリ3の耕深検知を行う耕深セ
ンサ19によつて検知されることになる。そして、該検
知された回動量は、制御部22に既に存在する耕深自動
制御によつて読み込まれると共に、耕深設定ボリユーム
27の設定値と比較され、該比較結果に基づいて多連プ
ラウ4が昇降制御されることになる。即ち、多連プラウ
3の耕深(牽引抵抗)を一定に維持する所謂ドラフト制
御を、ロータリ3用の耕深自動制御をそのまま利用して
実行できることになる。従つて、殊更専用のドラフト制
御ルーチンを用意することが不要になつて、コストダウ
ンおよび制御の簡略化に貢献できる許りでなく、ドラフ
ト制御装置を具備しない既存のトラクタでも精度の高い
耕起作業を可能にすることができる。
【0015】しかも、前記制御の兼用化に伴つて耕深設
定ボリユーム27も必然的に兼用化されることになるた
め、部品点数を削減してコストダウンを計れる許りか、
両制御における操作を共通化して操作性も向上させるこ
とができる。
【0016】さらに、耕深自動制御とドラフト制御とを
両方備えるものの如く、両制御を択一的に切換えるため
の切換操作が不要になるため、操作を簡略化してさらに
操作性を向上できる許りでなく、誤操作も未然に防止で
きることになり、延ては作業精度の向上に大いに貢献す
ることができる。
【0017】また、前記実施例では、耕深センサ19を
走行機体1側に設けて、両制御に兼用しているため、作
業機側に耕深センサ19を設ける場合の如く、作業機毎
に耕深センサ19を設けるような無駄や、作業機交換毎
にいちいち耕深センサ19の付け換えをするような面倒
も解消することができる。
【0018】また、前記実施例では、多連プラウ3の自
由回動を、多連プラウ3側に形成した長孔9aによつて
許容すべく構成されるため、走行機体1に何ら特別な機
構を備えない既存のトラクタであつてもドラフト制御を
行うことができる。
【0019】またさらに、前記実施例では、耕深設定ボ
リユーム27の耕深設定範囲を、耕深センサ19の耕深
検知範囲よりも狭く設定しているため、耕深設定ボリユ
ーム27を最大もしくは最小にセツトした場合であつて
も検知値の変動を許容して精度の高い耕深制御を可能に
する許りか、多連プラウ4が自由回動範囲の端部位置ま
で回動してしまうことを確実に阻止して、牽引抵抗に基
づく過大なモーメントが走行機体1に作用することを回
避でき、もつて走行安定性および作業精度の著しい向上
を計ることができる。
【0020】尚、本考案は、前記実施例に限定されない
ものであることは勿論であつて、例えば使用する作業機
は、多連プラウに限定されることなく、サブソイラ等の
牽引式作業機を使用してもよいものである。
【0021】また、前記第一実施例では、作業機の自由
回動を許容するための融通機構を、作業機側のトツプリ
ンク連結部に設けているが、図11に示す第二実施例の
様に機体側のトツプリンクブラケツト30に融通機構を
設けたり、図12に示す第三実施例の様にトツプリンク
8自身に融通機構を設けてもよいものである。つまり、
第二実施例では、トツプリンク8の機体側連結ピン31
を、トツプリンクブラケツト30に形成した長孔30a
によつて前後移動自在に支持すると共に、機体側連結ピ
ン31を耕深センサ19に連結して作業機の自由回動を
検知するようになつており、一方、第三実施例では、円
筒状に形成されたトツプリンク8の基端側リンク部8a
に、先端側リンク部8bを摺動自在に嵌合してトツプリ
ンク8の伸縮を許容すると共に、先端側リンク部8bに
突設したガイドピン8cを、耕深センサ19に連結して
作業機の自由回動を検知するようになつている。
【0022】また、前記第一実施例では、耕深センサ1
9を走行機体1に配設しているが、図13に示す第四実
施例の様に、作業機側に耕深センサ19を配設するよう
にしてもよい。そして、第四実施例では、連結フレーム
9の側面部に耕深センサ19を取付けると共に、検知ア
ーム19aを揺動アーム18に直接連結することにより
多連プラウ4の自由回動を検知するようになつている。
【0023】また、本考案は、従来のドラフト制御装置
(トツプリンク8の押圧力に基づいて牽引式作業機を昇
降制御するもの)を備えるトラクタでも実施可能であ
る。そしてこの場合には、従来のドラフト制御と、耕深
自動制御を利用した本考案のドラフト制御とが選択でき
ることになるが、図14〜図16に示す第五実施例の如
く、第二設定パネル32に設けられる作業機切換ボリユ
ーム33の操作位置と、第一設定パネル34に設けられ
る自動制御切換ボリユーム35の操作位置とに基づいて
最適な制御を選択実行するように構成することも可能で
ある。即ち、第五実施例では、まず、作業機切換ボリユ
ーム33が「プラウ」位置であるか否かを判断し、該判
断がYESの場合には、さらに自動制御切換ボリユーム
35の操作位置を判断する。そして、「ドラフト」位置
であると判断した場合には従来のドラフト制御を実行す
る一方、「耕深」位置であると判断した場合には耕深自
動制御を利用した本考案のドラフト制御を実行するよう
になつている。尚、第五実施例では、作業機切換ボリユ
ーム33が「プラウ」以外の位置であると判断した場合
であつても、自動制御切換ボリユーム35が「ドラフ
ト」位置である場合には、従来のドラフト制御を実行す
るようになつている。
【0024】またさらに、前記第一実施例では、耕深自
動制御用の感度調整スイツチ36をそのまま利用してド
ラフト制御の感度調整を行い得ることになるが、図17
および図18に示す第六実施例の様に、ドラフト制御専
用の感度切換制御を設けてもよいものである。つまり、
第六実施例では、耕深自動制御を利用したドラフト制御
状態であるか否かを判断(第五実施例参照)すると共
に、該判断がYESである場合には、感度調整スイツチ
36の切換状態を判断する。そして該判断が「鋭い」で
ある場合には、不感帯を幅狭に設定すると共に、偏差
(検知値と設定値の差)に応じた速度で昇降制御を行
い、また、「標準」の場合には、不感帯を中間幅に設定
すると共に、一定速度で昇降制御を行い、またさらに、
「鈍い」の場合には、不感帯を幅広に設定すると共に、
一定速度で昇降制御を行うようになつている。そして、
第六実施例においては、作業機の重量、圃場の条件等に
応じて最適な感度を選択することによつて、所謂ハンチ
ング現象を防止しつつ応答性に優れた作業機昇降制御を
行うことが可能になる。
【0025】
【作用効果】以上要するに、本考案は叙述の如く構成さ
れたものであるから、ロワリンクおよびトツプリンクを
介して走行機体に連結される牽引式作業機は、融通機構
によつてロワリンク連結部を支点として牽引負荷に対応
する自由変位回動が許容され、そしてこの融通機構の変
位値が、ロータリ作業機の耕深センサから耕深自動制御
手段に入力されることになる。この結果、耕深センサお
よび耕深自動制御手段が、牽引式作業機が連結されてい
る場合の牽引負荷に伴う作業深さ制御をすることになつ
てドラフト制御される。従つて、殊更専用のドラフト制
御ルーチンを用意することが不要になつて、制御の簡略
化およびコストダウンに貢献できる許りか、ドラフト制
御装置を具備しない既存のトラクタでも精度の高い耕起
作業を可能にすることができる。
【0026】しかも、耕深自動制御手段の兼用化に伴つ
て耕深設定器も必然的に兼用化されることになるため、
部品点数を削減してコストダウンを計れる許りか、両制
御における操作を共通化して操作性も向上させることが
できる。
【0027】さらに、耕深自動制御とドラフト制御とを
両方備えるものの如く、両制御を択一的に切換えるため
の切換操作が不要になるため、操作を簡略化してさらに
操作性を向上できるうえに、誤操作も未然に防止できる
ことになり、延ては作業精度の向上に大いに貢献するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】多連プラウを連結したトラクタの側面図であ
る。
【図2】同上要部側面図である。
【図3】ロータリを連結したトラクタの側面図である。
【図4】深耕状態を示す連結フレームの要部斜視図であ
る。
【図5】浅耕状態を示す同上斜視図である。
【図6】深耕状態を示す耕深センサの斜視図である。
【図7】浅耕状態を示す同上斜視図である。
【図8】トラクタの油圧回路図である。
【図9】制御部の入出力を示すブロツク図である。
【図10】耕深自動制御のフローチヤートである。
【図11】第二実施例を示す機体側トツプリンク連結部
の斜視図である。
【図12】第三実施例を示すトツプリンクの斜視図であ
る。
【図13】第四実施例を示す連結フレームの要部斜視図
である。
【図14】第五実施例を示す第一設定パネルの平面図で
ある。
【図15】第二設定パネルを示す正面図である。
【図16】モード切換制御を示すフローチヤートであ
る。
【図17】感度切換制御を示すフローチヤートである。
【図18】偏差制御の作用を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 走行機体 2 昇降リンク機構 3 ロータリ 4 多連プラウ 7 ロワリンク 8 トツプリンク 19 耕深センサ 22 制御部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に、ロータリ作業機を着脱自在
    に連結するためのリフトアームの油圧作動に基づいて能
    動的に昇降作動するロワリンク、および該ロワリンクの
    昇降に伴つて受動的に昇降作動するトツプリンクと、
    ータリ作業機に設けたリヤカバーに連結され、該リヤカ
    バーの揺動角検知をする耕深センサとを備え、前記リフ
    トアームの油圧昇降バルブには、耕深センサの揺動角検
    知値を入力し、かつ該入力した検知値を予め設定される
    設定値に一致させるべくリフトアームを昇降制御する耕
    深自動制御手段を連繋してなるトラクタにおいて、前記
    走行機体に、ロワリンクおよびトツプリンクを介して牽
    引式作業機をロータリ作業機に換えて連結するにあた
    り、トツプリンク自身もしくはトツプリンク連結部に、
    作業機側のロワリンク連結部を支点とする牽引式作業機
    の牽引負荷に対応した自由変位回動を許容するための融
    通機構を設けると共に、該融通機構を前記リヤカバーに
    換えて耕深センサに連結し、融通機構の牽引負荷に対応
    した変位値を前記耕深自動制御手段に入力して、前記牽
    引式作業機のドラフト制御を耕深自動制御手段によつて
    実行することを特徴とするトラクタのドラフト制御装
    置。
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