JP2590850B2 - 発振器 - Google Patents

発振器

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JP2590850B2
JP2590850B2 JP61293922A JP29392286A JP2590850B2 JP 2590850 B2 JP2590850 B2 JP 2590850B2 JP 61293922 A JP61293922 A JP 61293922A JP 29392286 A JP29392286 A JP 29392286A JP 2590850 B2 JP2590850 B2 JP 2590850B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、周波数決定素子および移相器を用いて、構
成される電圧制御発振器(以下、VCOと略す)に関する
ものであり、特にPLLシステムに使用する高周波用VCOと
して有効なものである。
従来の技術 第3図に、PLLシステムに使用する一般的なVCOの一従
来例のブロック図を示す。
発振周波数決定素子1,電圧制御型移相器2,増幅器3に
より図のように発振ループを形成し、増幅器3の出力か
らバッファ増幅器4を介して取り出した発振出力を分配
器5で2分配し、1つはそのままPLLループの入力(プ
リスケーラ)への出力端子7とし、もう1つは、バッフ
ァ増幅器6を介して発振出力端子8から取り出す構成で
ある。
VCO特性を実現するため、発振周波数決定素子1の発
信可能な周波数範囲における位相遅れ量の範囲の分だ
け、移相器2の位相遅れ量を制御電圧9により可変すれ
ばよい。発振周波数決定素子1は、弾性表面波共振子、
水晶共振子、LC共振子など種々考えられる。
発明が解決しようとする問題点 従来例の構成による電圧制御発振器の問題点を述べる
と、第1に、発振周波数決定素子と移相器間のインピー
ダンス整合が良好でない場合、相互の干渉により、位相
の直線性が悪化し、VCOとして直線性が悪化する。特に
高周波用VCOではその影響は大きい。
第2に、従来例の構成のVCOをPLLシステムに実装した
場合、PLLループの入力側からVCOの出力端子7を介し
て、デジタル回路(プリスケーラ等)で発生したスプリ
アスが回りこみ、分配器5、バッファ増幅器6を介して
発振出力端子8にはスプリアスが出ることになり、好ま
しくない。特に高周波帯になるほどPLLループのプリス
ケーラによる分周が多くなるため、非常に多くのスプリ
アスが発生し、力の分配段における構成や実装法などが
困難となる。
本発明の目的は、VCO特性の直線性を良好にすると共
に、PLLシステムに取り込む際に、非常にスプリアスが
少ない発振出力が取り出せる電圧制御発振器を提供する
ことにある。
問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するため、発振周波数決定
素子と電圧制御型移相器と、第1および第2の増幅器を
具備し、発振周波数決定素子の出力端子と第1の増幅器
の入力端子を、第1の増幅器の出力端子と移相器の入力
端子を、移相器の出力端子と第2の増幅器の入力端子
を、第2の増幅器の出力端子と発振周波数決定素子の入
力端子を各々接続すると共に、第1の増幅器の出力端子
および第2の増幅器の出力端子から各々バッファ増幅器
を介してPLLループへの出力と発振出力を別々に取り出
す構成としている。
作用 本発明は上記に示したように、発振周波数決定素子と
移相器との間に各々増幅器を接続して発振ループを形成
する構成にすることにより、相互の干渉が減少し、VCO
の直線性を良好にすると共に、発振ループ内の2つの増
幅器から別々にバッファ増幅器を介してPLLループへの
出力と発振出力を取り出すことにより、2つの出力間の
相互干渉が減少することになる。
実施例 第1図に本発明の一実施例を示す。第3図と同じ作用
のものは同じ符号をつけている。
発振周波数決定素子1,第1の増幅器10,電圧制御型移
相器2,第2の増幅器11により図のように発振ループを形
成し、第1の増幅器10の出力端子からは、第1のバッフ
ァ増幅器12を介して、又第2の増幅器11の出力端子11か
らは第2のバッファ増幅器13を介して、各々発振出力を
取り出す構成としている。
第2図のVCOの発振条件を式(1)および(2)に示
す。
GA1+GA2+LS+LP>1 ……(1) θA1+θA2+θ+θ=2nπ ……(2) ここで、GA1,GA2A1A2は第1および第2の増幅
器の利得および位相遅れ、LSは発振周波数決定素
子の損失および位相遅れ、LPは移相器の損失およ
び位相遅れ、nは整数を示す。
第1図の構成のVCOの動作を具体的に説明するため
に、発振周波数決定素子として弾性表面波共振子を用い
た500〜600MHz帯のVCOの例をあげる。
利得レベル配分については、GA1=GA2=10dB LP≒8
〜10dB,LP≒1dBとすると、利得余裕は約10dBとなる。
又位相遅れ量の配分は、θA1=θA2≒180゜,θ≒1
80゜,θ≒180゜として発振ループを形成し、SAW共振
子の発振可能な位相変化量Δθ≒100゜であるため、
移相器での位相変化量もΔθ≒100゜として設計すれ
ば、ほぼ安定なSAW−VCOが実現できる。
第2図に500MHz帯SAW−VCOの特性を示す。発振周波数
可変範囲が約200kHz/3〜12Vで、VCOの直線性が良好にな
っている。
出力レベルについても、第1の増幅器10,および第2
の増幅器11の利得および飽和レベルを同一とし、又第1
のバッファ増幅器12,および第2の増幅器の利得および
飽和レベルを同一とすると、ほぼ同一の発振出力が得ら
れる。発信出力7および8については、PLLループへの
出力と、発振出力をどちらに設定しても、スプリアス特
性の良好な発振出力が得られる。
発明の効果 以上のように本発明によると、第1に、発振周波数決
定素子と移相器との間に各々増幅器を接続して発振ルー
プを形成することにより、相互の位相的干渉が減少し、
VCOとして直線性が良好になると共に、発振グループ内
の2つの増幅器から別々にバッファ増幅器を介してPLL
ループへの出力と発振出力を取り出すことにより、2つ
の出力間の相互干渉が減少し、特に高周波用PLLシステ
ムに本発明のVCOを導入すると、スプリアスの良好な発
振出力が得られる。
第2に、発振周波数決定素子として180゜位相シフト
型弾性表面波共振子を使用し、発振ループ内の2つの増
幅器を位相反転型増幅器にすることにより、発振ループ
内の位相配分を、位相器で合わせやすくなりVCOとして
安定したものになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電圧制御発振器の一実施例を示す
ブロック図、第2図は本発明による電圧制御発振器の特
性図、第3図は従来のPLLシステムなどに使用する電圧
制御発振器の一例を示すブロック図である。 1……発振周波数決定素子、2……移相器、10,11……
第1,第2の増幅器、12,13……第1,第2のバッファ増幅
器。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発振周波数決定素子と、電圧制御型移相器
    と、第1および第2の増幅器を具備し、発振周波数決定
    素子の出力端子と第1の増幅器の入力端子を、第1の増
    幅器の出力端子と移相器の入力端子を、移相器の出力端
    子と第2の増幅器の入力端子を、第2の増幅器の出力端
    子と発振周波数決定素子の入力端子を各々接続すると共
    に、第1の増幅器の出力端子から第1のバッファ増幅器
    を介してPLLループへの出力と発振出力との一方、第2
    の増幅器の出力端子から第2のバッファ増幅器を介して
    PLLループへの出力と発振出力の他方を取り出すことを
    特徴とする発振器。
  2. 【請求項2】周波数決定素子が180゜位相シフト型弾性
    表面波共振子であり、第1および第2の増幅器が位相反
    転増幅器であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の発振器。
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